JP6825177B2 - 水中機器の投入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水中機器の投入装置に関し、より詳細には、水中機器を簡易に迅速に水中に投入することができ、投入作業時における水中機器の損傷や故障のリスクを低減することができる水中機器の投入装置に関する。
水産資源や海底資源等の海底調査や、沈没船の水中遺跡の調査などにおいて、水上からオペレーターが制御する遠隔操作無人探査機(ROV)や自律型無人潜水機(AUV)等、種々の水中機器が使用されている。水中機器には、一般的に推進力を発生させるスラスタやフィン等が装備されており、遠隔操作無人探査機等では、操作用データや観測結果のデータの転送のために、光ケーブル等を備えたケーブルが接続されている。
水中機器を母船上から水上に投入する方法としては、例えば、母船や陸上に設けられた滑走通路から水中機器を滑走させて水上に投入する方法や、水中機器をクレーン等で吊り下げて水上に吊り下ろす方法が一般的である。しかしながら、水中機器を滑走させて水上に投入する方法では、投入作業中に水中機器のスラスタやフィンが滑走通路に接触して損傷するリスクが高いという問題がある。
水中機器をクレーン等で吊り下げて水中に投入する方法としては、例えば、水中航走体の長手方向端部を保持して安定させるための保持金具を揚荷手段に支持させる工程と、水中航走体の端部を保持金具に保持させて水中航走体を垂直に吊り上げる工程と、水中航走体を長手方向中心軸に沿った回転軸回りに回動させて着水方向あるいは荷役方向に着水面あるいは接地面を向ける工程と、揚荷手段を介して水中航走体を着水あるいは揚収する工程とを有することを特徴とする水中航走体の着水揚収方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような水中機器をクレーン等で吊り下げる方法では、作業工数が比較的多くなるため、水中機器の投入作業に多くの労力と時間を要するという問題がある。また、クレーン等の比較的大きな設備が必要となるため、水中機器の投入に要するスペースが大きくなるという問題もある。
特開2012−229005号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、水中機器を簡易に迅速に水中に投入することができ、投入作業時における水中機器の損傷や故障のリスクを低減することができる水中機器の投入装置を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の水中機器の投入装置は、水中機器を水上の母船又は陸上から水中へ投入する水中機器の投入装置において、前部に開口部が設けられた格納ボックスと、前記水中機器を支持する本体支持ブロックと、前記本体支持ブロックの後方に配置された後部支持ブロックとを備え、前記本体支持ブロックが分離可能な複数の支持部材で構成され、前記本体支持ブロックおよび前記後部支持ブロックが、前記格納ボックスの内部で前記格納ボックスの長手方向にスライド移動可能に配置されると共に、前記水中機器および前記本体支持ブロックが前記格納ボックスの内部に格納されているときには、前記水中機器が前記格納ボックスの内面と接触しない状態で、前記支持部材によって前記水中機器が支持されており、前記水中機器が水中へ投入されるときには、水上の母船又は陸上に配置された前記格納ボックスの前部が下方に向くように前記格納ボックスが傾けられることで、前記水中機器、前記本体支持ブロックおよび前記後部支持ブロックが下方にスライド移動し、前記後部支持ブロックが前記本体支持ブロックを後ろから押し出すことにより、前記水中機器および前記本体支持ブロックが前記開口部から前記格納ボックスの外側へ移動して、前記水中機器および前記本体支持ブロックが、前記格納ボックスに残存した状態となる前記後部支持ブロックと分離した状態で水中に投入されることを特徴とする。
この構成によれば、格納ボックスを傾けるだけで水中機器を水中に投入できるので、水中機器の投入作業を簡易に迅速に行うことができる。さらに、水中機器を本体支持ブロックを構成する複数の支持部材によって支持し、水中機器が格納ボックスの内面と接触しない状態とすることで、水中機器を水中に投入するときに、水中機器を格納ボックスの内面と接触させることなく水中に投入することができる。それ故、水中機器の投入作業において水中機器の損傷や故障のリスクを大幅に低減することができる。
本発明の投入装置は、設置と可動に要するスペースが小さいため、省スペースで水中機器の投入作業を行なうことができる。さらに、水中機器は格納ボックスに入れた状態で保管や搬出を行うことが可能であり、母船や陸上に搭載、保管しているときには格納ボックスにより直射日光や水しぶき等から水中機器を保護することができる。それ故、水中機器の取り扱い、管理及び保管が著しく簡便化されるので、複数の水中機器を使用する場合には特に有益である。
上記の投入装置において、前記本体支持ブロックの後方に配置され、前記格納ボックスの傾斜により前記格納ボックスの後部から前部へスライド移動する後部支持ブロックに、水中機器に接続されたケーブルを案内するガイドローラが設けられている構成にすると、後部支持ブロックを、水中機器および本体支持ブロックとともにスライド移動させることで、水中機器および前部ブロックをより確実に迅速に水中に投入することが可能となる。
そして、水中機器がスライド移動して水中に投入されるときに後部支持ブロックに設けられたガイドローラによってケーブルを案内することで、ケーブルの損傷を防止でき、また、ケーブルや水中機器に大きな負荷が掛かることを抑制することができる。これにより、水中機器の投入作業において水中機器及びケーブルの損傷や故障のリスクを低減するには有利になる。
上記の投入装置において、前記後部支持ブロックが前記格納ボックスの前部へスライド移動したときに、前記後部支持ブロックの一部が前記開口部よりも前方へ迫り出す構成にすると、後部支持ブロックによって水中機器および本体支持ブロックをより水面に近い位置までガイドすることができるので、水中機器をより安定した状態で水中に投入することができる。また、水中機器が開口部の縁などにより接触し難くなるので、水中機器の損傷や故障のリスクを低減するには有利になる。
上記の目的を達成するための水中機器の投入ユニットは、上記の水中機器の投入装置と、前記投入装置を傾ける傾動装置とを備えると共に、前記投入装置を前記傾動装置に対して着脱可能に構成される。この構成により、上記の水中機器の投入装置と同様の効果を奏することができる。さらに、傾動装置に対して投入装置を着脱可能な構成にすると、投入装置を取り替えることで、1つの傾動装置で複数の水中機器を投入することが可能となるので、複数の水中機器を使用する場合には特に有益である。
上記の投入ユニットにおいて、前記傾動装置がてこクランク機構を有して構成され、前記投入装置を傾けたときの前記投入装置の前下端部の位置が、前記投入装置を水平にしたときの前記投入装置の前下端部の位置よりも前下方に位置する構成であると以下のような効果を発揮できる。この構成にすると、投入装置を傾けるときの傾斜角度を十分に確保しつつ、傾動装置をコンパクトに構成できる。さらに、水中機器を水中に投入するときの水面までの投入距離をより近くできるので、水中機器が水中に進入するときの衝撃を低減することができる。
さらに、傾動装置をてこクランク機構で構成しない場合には、投入装置を傾けるためのアクチュエータと、投入装置の前下端部を前下方に移動させるためのアクチュエータが必要となるが、傾動機構をてこクランク機構を有して構成することで、投入装置を傾ける動きと、投入装置の前下端部を前下方に移動させる動きとを1つのアクチュエータで実現することが可能となる。それ故、傾動装置を非常にコンパクトにすることができる。また、アクチュエータの数を低減でき、てこクランク機構は比較的簡易な構造であり、しかも、可動部も減らせるので、傾動装置の故障のリスクを低減するにも有利になる。
本発明の水中機器の投入装置によれば、格納ボックスを傾けるだけで、水中機器を水中に投入できるので、投入作業を簡易に迅速に行うことができる。さらに、水中機器を分離可能な複数の支持部材で構成する本体支持ブロックによって支持しているので、水中機器を水中に投入するときに、水中機器を格納ボックスの内面と接触させることなく水中に投入することができる。それ故、水中機器の投入作業において水中機器の損傷や故障のリスクを大幅に低減することができる。
本発明に係る水中機器の投入装置の構成を模式的に示す側面図で、各構成部材を分離した状態を示す説明図である。 図1の投入装置を模式的に示す側面図で、投入装置に水中機器を格納している状態を示す説明図である。 図2の投入装置を上側から見た平面図である。 図1の投入装置を模式的に示す側面図で、投入装置によって水中機器を水中に投入している状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る実施の形態の水中機器の投入装置を図面を参照しながら説明する。図中のX軸は投入装置の長手方向を示し、Y軸は投入装置の短手方向を示し、Z軸は上下方向を示している。なお、図1〜図4では、投入装置の内部を可視化して図示している。
図1〜図4に示すように、本発明に係る実施の形態の水中機器の投入装置1は、水中機器40を母船50又は陸上から水中へ投入する装置である。水中機器40は、海底測量や海底の地形調査等を行う水中で活動する水中航走体や水中ビークルであり、具体的には、水上からオペレーターが制御する遠隔操作無人探査機(ROV)や自律型無人潜水機(AUV)、通信中継用ブイ、測深機等の観測機器などが例示できる。
図1に示すように、この実施の形態で例示する水中機器40は、細長の円筒形状の胴体を有し、胴体の中央部分に垂直方向と水平方向に推進力を発生できる複数のスラスタ41が装備されている。水中機器40の後部40bには複数のフィン42が装備されており、水中機器40の後端部にはデータの転送のためのケーブル43が接続されている。なお、水中機器40の構成は、この実施の形態の構成に限定されず、本発明は他にも例えば、ケーブル43やスラスタ41、フィン42等を有しない水中機器40に対しても採用することができる。
投入装置1は、前部に開口部2aが設けられた格納ボックス2と、水中機器40を支持する本体支持ブロック4と、本体支持ブロック4の後方に配置される後部支持ブロック5とを備えて構成されている。母船50には、投入装置1とともに投入ユニット10を構成する傾動装置20と、水中機器40に接続されたケーブル43の巻取りおよび繰り出しをするケーブルウィンチ30が備えられている。
この実施の形態では、母船50の上甲板の船側51付近に投入装置1と傾動装置20とを配置し、船側51から水中機器40を水中に投入する。投入装置1によって水中機器40を投入する位置は特に限定されず、例えば、母船50の船尾側や船首側等から水中機器40を投入することもできる。また、岸壁などの陸地に投入装置1を設置して、陸上から水中機器40を水中に投入することもできる。
この実施の形態の格納ボックス2は直方体形状に形成されており、前部と後部にそれぞれ開口部2aが設けられている。格納ボックス2は、工作性を考慮すると直方体形状であることが好ましいが、水中機器40の形状等に応じて例えば、円筒形状や楕円筒形状や各種断面の角柱形状等の他の形状にすることもできる。
格納ボックス2の内面と本体支持ブロック4および後部支持ブロック5との間には、本体支持ブロック4と後部支持ブロック5とを格納ボックス2の内部で長手方向にスライド移動可能にするスライド機構3bが設けられている。このスライド機構3bは、例えば、レールと車輪とを組み合わせた機構や、溝とリブを組み合わせた機構等で構成できる。格納ボックス2の前部には、開口部2aを開閉可能に覆う蓋部材3aが設けられている。この蓋部材3aは上側又は下側でヒンジを介して格納ボックス2に取り付けられていると、格納ボックス2の傾斜時に自重で自動的に開口するので好ましい。また、格納ボックス2の後部には、水中機器40に接続されたケーブル43を案内するガイドローラ3cが設けられている。
格納ボックス2の内部には後部支持ブロック5が配置されている。この実施の形態の後部支持ブロック5は、後部支持ブロック5が格納ボックス2の前部へスライド移動したときに、後部支持ブロック5の一部が開口部2aよりも前方へ迫り出す構成となっている。また、後部支持ブロック5には、水中機器40の後部と略同形状の係合穴5aが形成されており、水中機器40の後部が係合穴5aに係合する構成になっている。後部支持ブロック5の内部にはケーブル43を案内するガイドローラ5bが設けられている。
本体支持ブロック4は、分離可能な複数の支持部材4a〜4cで構成されている。この実施の形態の本体支持ブロック4は、水中機器40の上部を支持する2つの支持部材4a、4bと、水中機器40の下部を支持する支持部材4cとで構成されている。水中機器40の上部を支持する2つの支持部材4a、4bは、水中機器40が投入される際に水上若しくは水中で上方に分離するような比重や形状の構成となっており、また、水中機器40の下部を支持する支持部材4cは水中機器40が水没する際に水上若しくは水中で下方に分離する比重や形状の構成となっている。この本体支持ブロック4の分離位置や、本体支持ブロック4を構成する支持部材の数や形状、材質、比重等は特に限定されず、水中機器40のサイズや形状に応じて適宜決定することができる。
図2および図3に示すように、本体支持ブロック4の上部を構成する支持部材4a、4bと下部を構成する支持部材4cとで水中機器40を挟みこむことで、水中機器40が支持部材4a〜4cによって上下から支持された状態となる。そして、この一体化した状態の水中機器40および本体支持ブロック4を格納ボックス2の開口部2aから格納ボックス2の内部に格納すると、水中機器40が格納ボックス2の内面と接触しない状態で、支持部材4a〜4cによって水中機器40が支持された状態となる。
この実施の形態では、前述したように水中機器40を格納ボックス2に格納すると、本体支持ブロック4を構成する支持部材4a〜4cによって水中機器40の後部40bよりも前方の胴部が支持され、水中機器40の後部40bが後部支持ブロック5の係合穴5aに係合されている状態となる。水中機器40のスラスタ41やフィン42は、本体支持ブロック4や後部支持ブロック5と接触しない状態又は接触していてもこれらにより保護されている状態となっている。
支持部材4a〜4cによって水中機器40を支持する箇所は水中機器40に応じて適宜設定できるが、水中機器40側が損傷し難い位置に設定する。なお、この実施の形態では、後部支持ブロック5によって水中機器40の後部を支持せず保護のみする構成としているが、例えば、水中機器40と後部支持ブロック5とを接触させた状態にして、後部支持ブロック5によって水中機器40の後部40aを支持及び保護する構成にすることもできる。
傾動装置20は、格納ボックス2を傾ける装置である。この実施の形態の傾動装置20は、母船50に対して固定される底面部21と、格納ボックス2が設置される上面部22と、底部21に対して上面部22を傾動させるアクチュエータ23とを有して構成されている。上面部22と格納ボックス2との間には上面部22と格納ボックス2とを着脱可能にする着脱機構25が設けられており、傾動装置20に対して投入装置1が着脱可能な構成となっている。さらに、この実施の形態の傾動装置20は、てこクランク機構24を有して構成されており、投入装置1を傾けたときの投入装置1の前下端部1aの位置が、投入装置1を水平にしたときの投入装置1の前下端部の位置よりも前下方に位置する構成となっている。
次に、この投入装置1を使用して水中機器40を母船50上から水中へ投入する方法を以下に説明する。
まず、図2および図3に示すように、水中機器40を格納した状態の投入装置1を上面部が水平な状態の傾動装置20に設置する。水中機器40に接続されているケーブル43はケーブルウィンチ30に接続し、ケーブル43の中途の位置を後部支持ブロック5に設けられたガイドローラ5bと、格納ボックス2に設けられたガイドローラ3cに架け渡した状態にする。以上により、水中機器40の投入前のセッティングが完了する。
そして、水中機器40を母船50上から水中へ投入するときには、図4に示すように、傾動装置20によって格納ボックス2の前部が下方に向くように格納ボックス2を傾けることで、後部支持ブロック5を格納ボックス2の後部から前部へスライド移動させ、水中機器40および本体支持ブロック4を開口部2aから格納ボックス2の外側へ移動させて、水中機器40を水中に投入する。ケーブル43の繰り出し長さは、水中機器40の動きに合わせてケーブルウィンチ30によって適宜調整する。
この実施の形態では、傾動装置20によって投入装置1を傾けたときの投入装置1の前下端部1aの位置は、投入装置1を水平にしたときの投入装置1の前下端部1aの位置よりも前下方に位置した状態となる。そして、後部支持ブロック5は、後部支持ブロック5の前部が開口部2aよりも前方へ迫り出した位置で静止し、後部支持ブロック5は格納ボックス2に残存した状態となる。
水中機器40と本体支持ブロック4は格納ボックス2の外側に出ると、本体支持ブロック4を構成している支持部材4a〜4cは水上又は水中で分離し、本体支持ブロック4による水中機器40の支持が解除される。そして、水中機器40は水中において潜航できる状態となる。
このように、本発明によれば、格納ボックス2を傾けるだけで水中機器40を水中に投入できるので、水中機器40の投入作業を簡易に迅速に行うことができる。さらに、水中機器40を本体支持ブロック4を構成する分離可能な複数の支持部材4a〜4cによって、水中機器40が格納ボックス2の内面と接触しない状態で支持することで、本体支持ブロック4および後部支持ブロック5をスライド移動させて、水中機器40を水中に投入するときに、格納ボックス2の内面との接触を回避することができる。それ故、水中機器40の投入作業において水中機器40の損傷や故障のリスクを大幅に低減することができる。
また、この投入装置1は設置と可動に要するスペースが小さいため、省スペースで水中機器40の投入作業を行なうことができる。さらに、水中機器40は格納ボックス2に入れた状態で保管や搬出を行うことが可能であり、母船50や陸上に搭載、保管しているときには格納ボックス2により直射日光や水しぶき等から水中機器40を保護することができる。それ故、水中機器の取り扱い、管理及び保管が著しく簡便化されるので、複数の水中機器40を使用する場合には特に有益である。
この実施の形態のように、本体支持ブロック4を上下に分離する構成にすると、水中機器40を迅速に潜航させるには有利になる。この上下分離の構成としては、例えば、水中機器40の上部を支持する支持部材4a、4bを水中機器40よりも比重を軽くし、水中機器40の下部を支持する支持部材4cを水中機器40よりも比重を重くすると、それぞれの自重による浮上速度または沈降速度が異なるので、水中において支持部材4a〜4cが水中機器40から分離し易くなる。
また、上部を支持する支持部材4a、4bの形状を例えば、浮上方向の力を発生させるようなフィンを設けたりして前方が上側に向くような形状とし、下部を支持する支持部材4cの形状を例えば、沈降方向の力を発生させるようなフィンを設けたりして前方が下側に向くような形状とすることでも、支持部材4a〜4cが水中機器40から分離し易くなる。
なお、ここでは、支持部材を上下に分けているが、左右に分けて左舷側の支持部材と右舷側の支持部材で挟持して水中機器40を支持するように構成してもよい。この場合は、比重の違いで分離するというよりは、形状の差で分離することになる。
この実施の形態のように、本体支持ブロック4の後方に後部支持ブロック5を設け、水中機器40および本体支持ブロック4とともに後部支持ブロック5をスライド移動させることで、水中機器40および本体支持ブロック4をより確実に水中に投入することが可能となる。つまり、後部支持ブロック5を設けない場合には、水中機器40および本体支持ブロック4を確実にスライド移動させるには、本体支持ブロック4をある程度重くする必要があるが、後部支持ブロック5を設けることで、本体支持ブロック4を軽くした場合にも、後部支持ブロック5で本体支持ブロック4を後ろから押し出すようにして水中機器40および本体支持ブロック4を確実にスライド移動させて水中に投入することが可能となる。これに伴い、本体支持ブロック4に要するコストの低減を図ることができるので、本体支持ブロック4を使い捨てにする場合にも水中機器40の投入に要するコストを低く抑えることができる。
また、後部支持ブロック5に水中機器40に接続されたケーブル43を案内するガイドローラ5bを設けると、水中機器40がスライド移動して水中に投入されるときに後部支持ブロック5に設けられたガイドローラ5bによってケーブル43を案内することで、ケーブル43や水中機器40に大きな負荷が掛かることを抑制することができる。さらに、後部支持ブロック5とともに格納ボックス2にガイドローラ3cを設けると、ケーブル43が格納ボックス2の縁等に接触することをより確実に防ぐことができるので、ケーブル43の損傷を防ぐには有利になる。
後部支持ブロック5が格納ボックス2の前部へスライド移動したときに、後部支持ブロック5の一部が開口部2aよりも前方へ迫り出す構成にすると、後部支持ブロック5によって水中機器40および本体支持ブロック4をより水面に近い位置までガイドすることができるので、水中機器40をより安定した状態で水中に投入することができる。また、水中機器40の後部40bが開口部2aの縁などにより接触し難くなるので、水中機器40やケーブル43の損傷や故障のリスクを低減するには有利になる。
投入装置1は作業員が人力で傾ける構成にすることもできるが、この実施の形態のように、投入装置1と傾動装置20とを備えた投入ユニット10にすると、水中機器40の投入作業において作業員の軽労化を図ることができる。また、投入装置1を傾動装置20に対して着脱可能な構成にすると、投入装置1を取り替えることで、1つの傾動装置20で複数の水中機器40を投入することが可能となるので、複数の水中機器40を使用する場合には特に有益である。
また、傾動装置20をてこクランク機構24を有して構成し、投入装置1を傾けたときの投入装置1の前下端部1aの位置が、投入装置1を水平にしたときの投入装置1の前下端部1aの位置よりも前下方に位置する構成にすると、投入装置1を傾けるときの傾斜角度を十分に確保しつつ、傾動装置20をコンパクトに構成できる。さらに、水中機器40を水中に投入するときの水面までの投入距離をより近くできるので、水中機器40が水中に進入するときの衝撃を低減することができる。
さらに、傾動装置20をてこクランク機構24で構成しない場合には、投入装置1を傾けるためのアクチュエータと、投入装置の前下端部を前下方に移動させるためのアクチュエータが必要となるが、傾動機構20をてこクランク機構24を有して構成することで、投入装置1を傾ける動きと、投入装置1の前下端部1aを前下方に移動させる動きとを1つのアクチュエータ23で実現することが可能となる。それ故、傾動装置20を非常にコンパクトにすることができる。また、アクチュエータの数を低減でき、てこクランク機構24は比較的簡易な構造であり、しかも、可動部も減らせるので、傾動装置20の故障のリスクを低減するにも有利になる。
上記で示した実施の形態では、格納ボックス2の前部が下方に向くように格納ボックス2を傾けることで、水中機器40および本体支持ブロック4が開口部2aから格納ボックス2の外側へ自然にスライド移動する構成を例示したが、この他にも、例えば、格納ボックス2の前部や蓋部3aなどに水中機器40および本体支持ブロック4のスライド移動の係止および解除を行うストッパーを設け、ストッパーにより係止した状態で格納ボックスを所定の角度まで傾けた後に、ストッパーを解除して水中機器40および本体支持ブロック4を水中に投入する構成にすることもできる。このようにストッパーを設けると、格納ボックス2を静止させた状態で、水中機器40および本体支持ブロック4の投入が行え、しかも、ストッパーを解除して投入するタイミングを選べるので、水中機器40を水中に安定して投入するには有利になる。
また、上記で示した実施の形態では、水中機器40の後部40bが後部支持ブロック5に設けられた係合穴5aに係合する場合を例示したが、例えば、後部支持ブロック5に係合穴5aを設けずに、水中機器40の全体を本体支持ブロック4で囲うような構成にすることもできる。また、複数の水中機器40を同時に投入する場合には、複数の水中機器40を一つの格納ボックス2に収容する構成としてもよく、複数の投入装置1を一つの傾動装置20に配置する構成としてもよい。
1 (水中機器の)投入装置
1a (投入装置の)前下端部
2 格納ボックス
2a 開口部
3a 蓋部
3b スライド機構
3c ガイドローラ
4 本体支持ブロック
4a〜4c 支持部材
5 後部支持ブロック
5a 係合穴
5b ガイドローラ
10 (水中機器の)投入ユニット
20 傾動装置
21 底面部
22 上面部
23 アクチュエータ
24 てこクランク機構
25 着脱機構
30 ケーブルウィンチ
40 水中機器
40a (水中機器の)前部
40b (水中機器の)後部
41 スラスタ
42 フィン
43 ケーブル
50 母船
51 船側
WL 水面位置

Claims (5)

  1. 水中機器を水上の母船又は陸上から水中へ投入する水中機器の投入装置において、
    前部に開口部が設けられた格納ボックスと、前記水中機器を支持する本体支持ブロックと、前記本体支持ブロックの後方に配置された後部支持ブロックとを備え、
    前記本体支持ブロックが分離可能な複数の支持部材で構成され、
    前記本体支持ブロックおよび前記後部支持ブロックが、前記格納ボックスの内部で前記格納ボックスの長手方向にスライド移動可能に配置されると共に、
    前記水中機器および前記本体支持ブロックが前記格納ボックスの内部に格納されているときには、前記水中機器が前記格納ボックスの内面と接触しない状態で、前記支持部材によって前記水中機器が支持されており、
    前記水中機器が水中へ投入されるときには、水上の母船又は陸上に配置された前記格納ボックスの前部が下方に向くように前記格納ボックスが傾けられることで、前記水中機器、前記本体支持ブロックおよび前記後部支持ブロックが下方にスライド移動し、前記後部支持ブロックが前記本体支持ブロックを後ろから押し出すことにより、前記水中機器および前記本体支持ブロックが前記開口部から前記格納ボックスの外側へ移動して、前記水中機器および前記本体支持ブロックが、前記格納ボックスに残存した状態となる前記後部支持ブロックと分離した状態で水中に投入されることを特徴とする水中機器の投入装置。
  2. 前記本体支持ブロックが上下に分離可能な複数の支持部材で構成され、前記水中機器が前記開口部から前記格納ボックスの外側へ移動して投入される際に、前記水中機器の上部を支持する前記支持部材は水上又は水中で前記水中機器の上方に分離し、前記水中機器の下部を支持する前記支持部材は水上又は水中で前記水中機器の下方に分離する構成である請求項1に記載の水中機器の投入装置。
  3. 前記後部支持ブロックが前記格納ボックスの前部へスライド移動したときに、前記後部支持ブロックの一部が前記開口部よりも前方へ迫り出す構成である請求項1または2に記載の水中機器の投入装置。
  4. 請求項1〜3の水中機器の投入装置と、前記投入装置を傾ける傾動装置とを備えると共に、前記投入装置を前記傾動装置に対して着脱可能に構成していることを特徴とする水中機器の投入ユニット。
  5. 前記傾動装置がてこクランク機構を有して構成され、前記投入装置を傾けたときの前記投入装置の前下端部の位置が、前記投入装置を水平にしたときの前記投入装置の前下端部の位置よりも前下方に位置する構成である請求項4に記載の水中機器の投入ユニット。
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