JP2015193345A - 水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法 - Google Patents

水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法 Download PDF

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健一 本田
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Muru Yasuda
群 安田
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Abstract

【課題】水中機器を水上に投入後、速やかに水中機器を潜航させることができて、投入動作開始から潜航までの時間短縮と電力消費の減少を図ることができる水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法を提供する。
【解決手段】水中機器10を母船1上から水中に投入するための水中機器の投入機構20において、水中機器10を保持部23に固定保持した状態で、水中機器10を接水させた後、又は、水中機器10を一部若しくは全部を水没させた後に、水中機器10の固定保持した状態を解除して、水中機器10を開放するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、投入動作開始から潜航までの時間を短縮できる水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法に関する。
水中生物や海底生物等の水産資源や、地震観測や海底資源等のための海底調査や沈没船や水中遺跡の調査などでは、カメラや各種センサを搭載した水中機器が使用されており、これらの水中機器を母船から水上に投入する際には、水中機器を吊り下げて、水上に吊下ろすことが一般的に行われている。
これらの水中機器は有人のものもあるが、各種センサの向上により、水中機器の自律航行が可能になり、自律型水中ロボット(AUV)等の無人の水中機器(ROV)も数多く用いられてきている。ROVにおいては、操縦用データや観測結果のデータの転送のために、これらの信号を搬送する光ケーブル等を備えた曳航ケーブルが用いられている。
また、これらの水中機器では、操縦性を確保するために、前後、左右、上下の3方向のスラストを発生するスラスタが設けられていることが多いが、これらのスラスタは水中では各方向のスラストを発生するが、空中では回転させてもスラスト発生しない。また、通常は、水中機器は全没状態で浮力と重量が略同じになる中立状態に重量調整がなされている。
従って、水中投入時においては、上下方向の垂直方向用スラスタが水没する前にスラスタを駆動してもスラスト(推力)を発生させることができず、水上に吊り下ろしても、水中機器に設けられた垂直方向用スラスタが水没するまでに時間がかかり、また、水中機器の姿勢が航走時の姿勢にならないと、垂直方向用スラスタで発生するスラストが効率よく沈下力を発生せず、速やかに水中機器を潜航させることができないという問題がある。
これに関連して、水中航走体の着水、揚収作業において海象の影響を受け難く、且つ専用の運用支援船を必要としない水中航走体の着水揚収方法として、水中航走体の長手方向端部を保持して安定させるための保持金具を揚荷手段に支持させる工程と、水中航走体の端部を保持金具に保持させて水中航走体を垂直に吊り上げる工程と、水中航走体を長手方向中心軸に沿った回転軸回りに回動させて着水方向あるいは荷役方向に着水面あるいは接地面を向ける工程と、揚荷手段を介して水中航走体を着水あるいは揚収する工程とを有することを特徴とする水中航走体の着水揚収方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この水中航走体の着水揚収方法では、水中航走体を垂直に吊り下げて投入するため、水中航走体の姿勢が通常の航走姿勢と大きく異なるので、この投入後の姿勢から航走姿勢になるまでに時間が掛かる上に、その間に垂直方向のスラストを発生する垂直方向用のスラスタを作動させても、必ずしも水中航走体の姿勢が航走姿勢になっている訳ではないので、そのスラストの一部が無駄になり、無駄な消費電力が発生することになる。
特開2012−229005号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、水中機器を水上に投入後、速やかに水中機器を潜航させることができて、投入動作開始から潜航までの時間短縮と電力消費の減少を図ることができる水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するための水中機器の投入機構は、水中機器を母船上から水中に投入するための水中機器の投入機構において、前記水中機器を保持部に固定保持した状態で、前記水中機器を接水させた後、又は、前記水中機器を一部若しくは全部を水没させた後に、前記水中機器の固定保持した状態を解除して、前記水中機器を開放するように構成される。
この構成によれば、水中機器を接水するまで、又は、水中機器の一部若しくは全部が水没するまで、水中機器を保持部に固定保持した状態にしているので、荒天下でも母船の一部との衝突を回避でき、水中機器を吊り下げて投入する場合のように吊下げ具の揺れの影響を受けず、また、水中機器を滑走させて水上に投入する場合のように母船及び滑走通路の揺れによる水中機器の滑走通路の壁面との衝突を回避できる。これらにより、水中機器に搭載した機器の揺れや衝突による故障を回避できる。
水中機器を接水するまで固定保持して水中機器の姿勢を保ち、この接水した状態で水中機器を開放すると水中機器の重量により落下するが、接水により水中機器が既に水面を切っているので水中機器が水面と衝突することを回避でき、この水面との衝突によるダメージ及び着水時の姿勢の変化を回避できる。
また、浮力と重量が釣り合った中立状態に調整されている水中機器は、接水した状態で開放すると、水中機器の重量により落下により水没して、水中機器の備わった垂直方向のスラスタ等を水没させることができるので、このスラスタ等の下降力により、速やかに潜航させることができる。
また、水中機器の一部が水没するまで固定保持している場合は、一部が水没している状態で水中機器を開放すると、通常、中立状態に調整されている水中機器は、一部が水没している状態では浮力よりも重量が勝っているので、解放直後にさらに水没するので、垂直方向のスラスタ等を略確実に水没させることができ、このスラスタ等の下降力により、速やかに潜航させることができる。
更に、水中機器の全部が水没するまで固定保持している場合は、全部が水没している状態で水中機器を開放させると、既に、垂直方向のスラスタ等が確実に水没している状態にあるので、このスラスタ等の下降力により、速やかに潜航させることができる。
つまり、水中機器を水面に当接又は一部若しくは全部が水没した状態で、姿勢を保たれた状態の水中機器を開放するので、水中機器の水中への投入が直接的となり、一般的なダビットによる、水中機器を水没し易いように垂直方向に保持した状態で水上離脱して投入する方法に比べて、投入後の水中機器の垂直潜航動作を省略することができ。時間短縮、電力消費の抑制を図ることができる。
上記の水中機器の投入機構において、前記保持部を支持する支持部を設けて、該支持部の基部を母船に固定して、前記支持部の基部に第1回転軸を設けて前記第1回転軸回りに回動可能に構成すると共に、前記支持部の先端部に前記第1回転軸と平行に第2回転軸を設けて、前記保持部を前記第2回転軸回りに回動可能に支持し、前記支持部を前記第1回転軸回りに回動させることにより、前記保持部を前記水中機器を母船上に収容する収納位置と、前記水中機器の前記固定保持した状態を解除して前記水中機器を離脱させる離脱位置との間を移動させるように構成すると、次のような効果を奏することができる。
この構成によれば、支持部を第1回転軸回りに回動させて、第2回転軸及びこの第2回転軸に支持されている保持部を、母船上から水面上又は水面下に移動させることができ、また、保持部を第2回転軸回りに回動可能に支持しているので、保持部及び保持部に保持されている水中機器の姿勢を水平状態に保持したままとすることができる。
従って、水中機器の姿勢を水平状態に固定保持したまま、水中機器を接水させたり、又は、水中機器を一部若しくは全部を水没させたりすることができ、水中機器の姿勢の変化による影響を回避できる。特に固定保持した状態を解除して水中機器を開放する際の姿勢を水平状態のままとすることができるので、水中機器を垂直方向のスラスタ等を効果的に使用して迅速に潜航させることができる。
上記の水中機器の投入機構において、前記第2回転軸の長さを前記第1回転軸よりも短くして前記支持部を先端側が狭くなる形状に形成すると共に、前記支持部の回動方向が鉛直面内にあり、かつ、前記保持部が前記離脱位置にあるときに、前記支持部が、前記第1回転軸の回転中心と前記第2回転軸の回転中心とを結ぶ直線に対して、上側に凸部になる形状を有して構成すると、次のような効果を奏することができる。
この構成によれば、支持部を先端側が狭くなる形状に形成することにより、支持部を門型に形成する場合よりも、構造が小型化及び軽量化し、水中機器の投入機構の母船上への配置を容易にすることができ、また、水中機器の投入機構の重心を低くすることができるので、母船の横傾斜に対する復原性の面から好ましい状態となる。この先端側が狭くなる形状としては、A型フレームによる三角形形状や台形フレームによる台形形状等が考えられる。
また、支持部の回動方向が鉛直面内にあると、即ち、第1回転軸が水平であると、母船の上側を水中機器の保持部が通過するので、支持部を水平方向に旋回させる場合に比べて、母船上の機器類と支持部と保持部との干渉を避け易くなる。特に、水中機器が曳航する、制御信号や画像信号や収録データ信号等を通信する光ケーブルなどを収容した曳航ケーブル(テザーケーブル)のハンドリング等の取り扱いが容易となる。
さらに、支持部が、第1回転軸の回転中心と第2回転軸の回転中心とを結ぶ直線に対して、上側に凸部になる形状を有して構成すると、保持部が離脱位置になったときに、第1回転軸の回転中心と第2回転軸の回転中心とを結ぶ直線は船尾構造の中を通過するが、支持部を上側に凸部になる形状とすることで、支持部が母船の船尾構造に当たることを回避できる。そのため、船尾構造の上部を削る必要が無くなる。
なお、船尾方向に水中機器を降下させる場合は、支持部と船尾構造との当たりを回避するが、船側方向に水中機器を降下させる場合は、支持部と船側構造との当たりを回避することになる。
水中機器の投入機構において、上記の前記水中機器が無人水中航走体である場合には、水中機器に乗り込む乗組員の安全性を保障しなくてもよいので、水中機器の取り扱いが楽になると共に、一般的に、無人の水中機器は、曳航ケーブルを備えたものが多いので、曳航ケーブルのハンドリングが容易であることの効果が大きくなると共に、推進用の電源の容量が小さいので、速やかに潜航できることによる時間短縮と電力消費の減少の効果が大きくなる。
そして、上記の目的を達成するための水中機器の母船は、上記の水中機器の投入機構を備えて構成される。この構成により、上記の水中機器の投入機構と同様の効果を奏することができる。
また、上記の水中機器の母船において、無人であるように構成されると、水中機器の投入機構は、より機構の構造及び動作が単純で投入操作が簡単なことが要求されるので、上記の水中機器の投入機構を備えることの効果がより大きくなる。
そして、上記の目的を達成するための水中機器の投入方法は、水中機器を母船上から水中に投入するための水中機器の投入方法において、前記水中機器を保持部で保持して前記水中機器を前記保持部に固定保持した状態で、前記保持部を前記水中機器を母船上に収容する収納位置から、前記水中機器の前記固定保持した状態を解除して前記水中機器を離脱させる離脱位置まで、円弧上を回動して移動させてから、前記水中機器を接水させた後、又は、前記水中機器を一部若しくは全部を水没させた後に、前記固定保持した状態を解除して、前記水中機器を開放することを特徴とする方法である。
この方法によれば、上記の水中機器の投入機構と同様の効果を奏することができる。
本発明の水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法によれば、水中機器を水上に投入後、速やかに水中機器を潜航させることができて、投入動作開始から潜航までの時間短縮と電力消費の減少を図ることができる。
本発明の実施の形態の水中機器の投入機構の構成を模式的に示す側面図で、前記保持部を収納位置にしている状態を示す図である。 図1の水中機器の投入機構の構成を模式的に示す側面図で、前記保持部を離脱置にしている状態を示す図である。 図1の水中機器の投入機構の構成を模式的に示す斜視図で、前記保持部を収納位置にしている状態を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法について、図面を参照しながら説明する。
最初に、本発明に係る実施の形態の母船について説明する。図1及び図2に示すように、この母船1は、甲板2の上に本発明に係る実施の形態の水中機器の投入機構20を備えた船舶であり、推進器としてのプロペラ3と舵4を備えて構成される。また、この図1及び図2の構成では船尾5から水中機器10を投入する構成となっているが、船側側に投入する構成にも本発明は適用できる。
また、甲板2上には水中機器10に接続している曳航ケーブル12を巻き取る曳航ケーブル巻取装置7と案内プーリー8を水中機器の投入機構20の前側に設けている。
また、この水中機器10の母船1が無人である場合には、この母船1に搭載される水中機器の投入機構20は、より機構の構造及び動作が単純で投入操作が簡単なことが要求されるので、本発明の水中機器の投入機構20を備えることの効果がより大きくなる。
また、水中機器10は、海底情報の調査等の行う水中航走体等であり、図1〜図3の構成では、潜航するために、垂直方向のスラストを発生する垂直方向用スラスタ11を前後に備えている。この水中機器10は、曳航ケーブル12を曳航しながら、水中を航走して、航走中に得たデータを母船1のデータ処理装置(図示しない)に送ると共に、母船1の操縦装置(図示しない)からの操縦信号により有線航走して、対象海域を調査する。
この水中機器10は、母船1に搭載されて調査海域に運ばれて、水中に投入されるが、この水中機器10には、使い捨てのものと、回収して繰り返し使用するものとがある。本発明は水中機器10の投入に関するものであるので、両方の水中機器10に適用できる。
また、水中機器10が無人水中航走体である場合には、水中機器10に乗り込む乗組員の安全性を保障しなくてもよいので、水中機器10の取り扱いが楽になると共に、一般的に、無人の水中機器10は、曳航ケーブル12を備えたものが多いので、曳航ケーブル12のハンドリング容易であることの効果が大きくなると共に、推進用の電源の容量が小さいので、速やかに潜航できることによる時間短縮と電力消費の減少の効果が大きくなる。
そして、水中機器の投入機構20は、水中機器10を母船1上から水中に投入するための機構であり、母船1の甲板2上に基部が配置され、先端側に水中機器10を固定保持する保持部23が配置される支持部21を有して構成される。
この支持部21の基部を母船1の甲板2に固定すると共に、この支持部21の基部に第1回転軸22を設けて、支持部21をこの第1回転軸22回りに回動できるように構成する。この回動は水中機器の投入機構20又は母船1に設けた電源や油圧源や圧縮空気源等により、電動モータや油圧アクチュエータや空圧アクチュエータ等を駆動することにより行う。
また、支持部21の先端部に第1回転軸22と平行に第2回転軸25を設けて、水中機器10を保持する保持部23を第2回転軸25回りに回動できるように支持する。この保持部23の支持は第2回転軸25回りに自由に回動できるように支持してもよいが、その場合は振れる場合があるので、ブレーキを設けて、回動時の揺れを止める。なお、この第2回転軸25の周囲又は近傍に、曳航ケーブル12を案内する案内プーリー9を設ける。
好ましくは、保持部23を第2回転軸25に固定して、支持部21の第1回転軸22回りの回動に連動させて、あるいは、保持部の姿勢を検出させて第2回転軸25を回動させることにより、保持部23が常に第2回転軸25との相対位置を保つようにする。つまり、保持部23が、常に第2回転軸25の下側になり、保持部23が保持する水中機器10の姿勢が水平状態に保たれるように構成する。
更に、第2回転軸25の長さを第1回転軸22よりも短くして、支持部21を先端側が狭くなる形状に形成すると、これにより、支持部21を門型に形成する場合よりも、構造が小型化及び軽量化し、水中機器の投入機構20の母船1上への配置を容易にすることができ、また、水中機器の投入機構20の重心を低くすることができるので、母船の復原性の面から好ましい状態となる。
この先端側が狭くなる形状としては、A型フレームや台形フレームによる、上から見て(平面視で)三角形形状や台形形状等がある。また、これらのフレームは軽量化のためにトラス構造とすることが好ましい。
前記支持部の回動方向が鉛直面内にあり、かつ、前記保持部が前記離脱位置にあるときに、前記支持部が、前記第1回転軸の回転中心と前記第2回転軸の回転中心とを結ぶ直線に対して、上側に凸部になる形状を有して構成すると、次のような効果を奏することができる。
また、支持部21の回動方向が鉛直面内にあると、即ち、第1回転軸22が水平に配置されると、母船1の上側を水中機器10を保持する保持部23が通過するので、支持部21を水平方向に旋回させる場合に比べて、母船1上の機器類と支持部21と保持部23との干渉が避け易くなる。特に、水中機器10が曳航する、制御信号や画像信号や収録データ信号等を通信する光ケーブルなどを収容した曳航ケーブル(テザーケーブル)12のハンドリング等の取り扱いが容易となる。
この保持部23は、水中機器10を固定保持できればよく、この保持部23の保持方式としては、水中機器10の一部を挟み込んで保持する挟持方式や、水中機器10の一部と係合する係合方式や、電磁石等を用いて水中機器10の一部と一時的に接着する接着方式等を使用することができる。挟持方式を採用すると、開放と閉鎖の比較的簡単な機構で、水中機器10を確実に保持でき、また、開放も比較的容易である。図1〜図3の構成では、保持部固定材24で2つの保持部23を第2回転軸25に固定して、水中機器10の前後2ヶ所を挟持することで、水中機器10を保持している。
この保持部23に曳航ケーブル12を案内する案内プーリー26を設けることにより、支持部21と保持部23がそれぞれ回動する際において、水中機器10とこの案内プーリー26の相対位置を保持したままとし、曳航ケーブル12を効率よく案内することができる。
そして、図1に示すように、支持部21を第1回転軸22回りに母船1の前方側(A方向)に回動して、水中機器10が、甲板2上に設けた載置台6に載置された位置、即ち、水中機器10を母船1上に収容する収納位置に置いた状態で、水中機器10を運搬する。この運搬時や水中機器10の整備時には載置台6に水中機器を載置して整備等をすればよく、必ずしも、保持部23で水中機器10を保持し続ける必要はなく、投入作業を開始するときに保持部23で水中機器10を保持すればよい。
また、水中機器10を投入する場合は、図2に示すように、支持部21を第1回転軸22回りに母船1の後方側(B方向)に回動して、水中機器10が保持部23に固定保持された状態で、水中機器10が接水する位置、又は、水中機器10の一部若しくは全部が水没する位置である離脱位置にする。この離脱位置になった後、保持部23による保持を止めて、固定保持した状態を解除して、水中機器10を開放する。
この構成によれば、支持部21を第1回転軸22回りに回動させて、第2回転軸25及びこの第2回転軸25に支持されている保持部23を、母船1上から水面W.L.の上又は水面W.L.の下に移動させることができ、また、保持部23を第2回転軸252回りに回動可能に支持しているので、保持部23及び保持部23に保持されている水中機器10の姿勢を水平状態に保持したままとすることができる。
従って、水中機器10の姿勢を水平状態に固定保持したまま、水中機器10を接水させたり、又は、水中機器10を一部若しくは全部を水没させたりすることができ、水中機器10の姿勢の変化による影響を回避できる。特に固定保持した状態を解除して水中機器10を開放する際の姿勢を水平状態のままとすることができるので、水中機器10を垂直方向用スラスタ11等を効果的に使用して迅速に潜航させることができる。
さらに、第1回転軸22の回転軸方向から見たときに、言い換えれば、側面視で、支持部21が、第1回転軸22の回転中心と第2回転軸25の回転中心とを結ぶ直線Laに対して、上側に凸部になる形状を有して構成すると、保持部23が図1に示す収納位置になったときに、支持部21の重心位置が低くなるので、母船1の復原性を向上することができる。また、保持部23が図2に示す離脱位置になったときに、第1回転軸22の回転中心と第2回転軸25の回転中心とを結ぶ直線Laは船尾5の構造体の中を通過するが、支持部21を上側に凸部になる形状とすることで、支持部21が母船1の船尾5の構造に当たることを回避できる。そのため、船尾5の構造の上部を削る必要が無くなる。
なお、船尾方向に水中機器10を降下させる場合は、支持部21と船尾5の構造との当たりを回避するが、船側方向に水中機器10を降下させる場合は、支持部21と船側の構造との当たりを回避することになる。
つまり、この水中機器の投入機構20は、水中機器10を保持部23に固定保持した状態で、水中機器10を接水させた後、又は、水中機器10を一部若しくは全部を水没させた後に、水中機器10の固定保持した状態を解除して、水中機器10を開放するように構成される。
また、本発明の実施の形態の水中機器の投入方法は、水中機器10を母船1上から水中に投入するための水中機器の投入方法であり、水中機器10を保持部23で保持して水中機器10を保持部23に固定保持した状態で、保持部23を水中機器10を母船1上に収容する収納位置から、水中機器10を固定保持した状態を解除して水中機器10を離脱させる離脱位置まで、円弧上を回動して移動させてから、水中機器10を接水させた後、又は、水中機器10を一部若しくは全部を水没させた後に、水中機器10を固定保持した状態を解除して、水中機器10を開放することを特徴とする方法である。
上記の構成の水中機器の投入機構20、水中機器の母船1、及び水中機器の投入方法によれば、水中機器10を接水するまで(第1の場合)、又は、水中機器10の一部が水没するまで(第2の場合)、又は、水中機器10の全部が水没するまで(第3の場合)、水中機器10を保持部23に固定保持した状態にしているので、荒天下でも母船1の一部との衝突を回避でき、水中機器10を吊り下げて投入する場合のように吊下げ具の揺れの影響を受けず、また、水中機器10を滑走させて水上に投入する場合のように母船1及び滑走通路の揺れによる水中機器10の滑走通路の壁面との衝突を回避できる。これらにより、水中機器10に搭載した機器の揺れや衝突による故障を回避できる。
また、第1の場合は、水中機器10を接水するまで固定保持して水中機器10の姿勢を保ち、この接水した状態で水中機器10を開放すると、水中機器10はその重量により落下するが、接水により水中機器10が既に水面W.L.を切っているので水中機器10が水面W.L.と衝突することを回避でき、この水面W.L,との衝突によるダメージ及び着水時の姿勢の変化を回避できる。
また、この第1の場合では、浮力と重量が釣り合った中立状態に調整されている水中機器10は、接水した状態で開放すると、水中機器10の重量により落下により水没して、水中機器10に備わった垂直方向用スラスタ11等を容易に水没させることができるので、この垂直方向用スラスタ11等の下降力により、速やかに潜航させることができる。
なお、沈降方向を規制するに、案内部材を保持部に設けて、水中機器10が完全に水没するまでの間、水中機器10の姿勢を略水平状態に保つように構成してもよい。この案内部材は、水中に延びる案内レールとこの案内レールに沿って動く部品(たとえば、案内レールが通る案内孔を有する部材等)で容易に構成できる。
また、第2の場合は、水中機器10の一部が水没するまで固定保持しているので、この状態で水中機器10を開放すると、通常、全没状態で浮力と重量が釣り合っている中立状態に調整されている水中機器10は、一部が水没している状態では浮力よりも重量が勝っているので、解放直後にさらに水没するので、垂直方向用スラスタ11等を略確実に水没させることができ、この垂直方向用スラスタ11等の下降力により、速やかに潜航させることができる。
更に、第3の場合は、水中機器の全部が水没するまで固定保持しているので、全部が水没している状態で水中機器10を開放させると、既に、垂直方向用スラスタ11等が確実に水没している状態にあるので、この垂直方向用スラスタ11等の下降力により、速やかに潜航させることができる。ちなみに、図2はこの第3の場合を示している。
つまり、水中機器10を水面W.L.に当接又は一部若しくは全部が水没した状態で、姿勢を保たれた状態の水中機器10を開放するので、水中機器10の水中への投入が直接的となり、一般的なダビットによる、水中機器を水没し易いように垂直方向に保持した状態で水上離脱して投入する方法に比べて、投入後の水中機器10の垂直潜航動作を省略することができ。時間短縮、電力消費の抑制を図ることができる。
本発明の水中機器の投入機構、水中機器の母船、及び水中機器の投入方法は、水中機器を水上に投入後、速やかに水中機器を潜航させることができて、投入動作開始から潜航までの時間短縮と電力消費の減少を図ることができるので、多くの水中機器の投入機構、水中機器の母船に利用することができる。
1 母船
2 甲板
3 プロペラ
4 舵
5 船尾
6 載置台
7 曳航ケーブル巻取装置
8 案内プーリー
10 水中機器
11 垂直方向用スラスタ
12 曳航ケーブル
20 水中機器の投入機構
21 支持部
22 第1回転軸
23 保持部
24 保持部固定材
25 第2回転軸
26 案内プーリー

Claims (7)

  1. 水中機器を母船上から水中に投入するための水中機器の投入機構において、前記水中機器を保持部に固定保持した状態で、前記水中機器を接水させた後、又は、前記水中機器を一部若しくは全部を水没させた後に、前記水中機器の固定保持した状態を解除して、前記水中機器を開放することを特徴とする水中機器の投入機構。
  2. 前記保持部を支持する支持部を設けて、該支持部の基部を母船に固定して、前記支持部の基部に第1回転軸を設けて前記第1回転軸回りに回動可能に構成すると共に、前記支持部の先端部に前記第1回転軸と平行に第2回転軸を設けて、前記保持部を前記第2回転軸回りに回動可能に支持し、
    前記支持部を前記第1回転軸回りに回動させることにより、前記保持部を前記水中機器を母船上に収容する収納位置と、前記水中機器の前記固定保持した状態を解除して前記水中機器を離脱させる離脱位置との間を移動させるように構成したことを特徴とする請求項1記載の水中機器の投入機構。
  3. 前記第2回転軸の長さを前記第1回転軸よりも短くして前記支持部を先端側が狭くなる形状に形成すると共に、前記支持部の回動方向が鉛直面内にあり、かつ、前記保持部が前記離脱位置にあるときに、前記支持部が、前記第1回転軸の回転中心と前記第2回転軸の回転中心とを結ぶ直線に対して、上側に凸部になる形状を有して構成することを特徴とする請求項2に記載の水中機器の投入機構。
  4. 前記水中機器が無人水中航走体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中機器の投入機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水中機器の投入機構を備えたことを特徴とする水中機器の母船。
  6. 無人であることを特徴とする請求項5記載の水中機器の母船。
  7. 水中機器を母船上から水中に投入するための水中機器の投入方法において、前記水中機器を保持部で保持して前記水中機器を前記保持部に固定保持した状態で、前記保持部を前記水中機器を母船上に収容する収納位置から、前記水中機器の前記固定保持した状態を解除して前記水中機器を離脱させる離脱位置まで、円弧上を回動して移動させてから、前記水中機器を接水させた後、又は、前記水中機器を一部若しくは全部を水没させた後に、前記固定保持した状態を解除して、前記水中機器を開放することを特徴とする水中機器の投入方法。
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