JP2018172086A - 投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法 - Google Patents

投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サイズや形状の異なる複数の形状の小型船や水中航走体等の被投入体の投入や揚収を迅速に安定して行なうことができる投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法を提供する。【解決手段】母船20上から水上又は水中への被投入体30の投入、及び、水上又は水中から母船20上への被投入体30の揚収を行うための投入揚収装置1、母船20、投入方法、及び揚収方法において、被投入体30が載置される架台2と、この架台2を母船20に対して相対移動させる移動機構3と、架台2に対して被投入体30を固定する保持部4と、少なくとも2形状以上の被投入体30に合わせて保持部4による固定位置を変更する可変機構7とを備え、被投入体30の投入や揚収を行うときに、保持部4及び可変機構7により架台2に対して被投入体30を固定する。【選択図】図3

Description

本発明は、投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法に関し、より詳細には、サイズや形状の異なる複数の形状の小型船や水中航走体等の被投入体の投入や揚収を迅速に安定して行なうことができる投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法に関する。
洋上における警備救難や海洋調査等では離船可能な小型船や水中航走体等の被投入体を塔載した母船が利用されており、救命作業や観測作業などを行なう際には、母船から被投入体を水上や水中に投入して、被投入体によって救命作業や観測作業が行なわれている。海洋調査や海底調査等では、水中で観測を行う水中航走体と、水中航走体のサポートをする小型船とを対にした調査も行われている。
従来では、一般的に母船の船尾ハッチ(トランサムハッチ)を水中に向って転倒させるようにして開き、水中に降ろした船尾ハッチを通路にして小型船の投入や揚収を行っている。これに関連する揚収方法として、母船の船尾に船体から外方に向って出退可能に舟艇誘導用プラットフォームを設け、このプラットフォームを通じて舟艇を母船に揚収する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この揚収方法では、プラットフォーム上に舟艇を単に載置した状態となるため、プラットフォームに対して舟艇が不安定な状態となる。それ故、母船の揺動が大きい場合や母船を航走させている場合などには、揺動や水流の影響によってプラットフォーム上で舟艇の位置ずれが生じたり、舟艇がプラットフォーム上から落下したりする可能性がある。
また、水中航走体の投入や揚収を行う方法としては、クレーンで吊り下げて水中航走体の母船からの投入や母船への揚収を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、このようなクレーンで吊り下げる方法では、投入作業や揚収作業に要する作業工数が多くなるため、水中航走体の投入や揚収に多くの労力と時間を要するという問題がある。また、水中航走体を吊り下げる場合には、吊り具とともに水中航走体が揺動するため、母船が揺れる場合には投入作業や揚収作業を安定して行うことは難しい。クレーンで吊り下げる方法は、小型船の投入や揚収を行う場合にも採用することができるが、水中航走体の場合と同様に、投入作業や揚収作業に要する作業工数が多くなるため、小型船の投入や揚収に多くの労力と時間を要するという問題がある。
このように、小型船や水中航走体等の被投入体を安定して投入や揚収するには未だ改善の余地がある。また、従来では、特定の小型船や水中航走体を対象にした投入揚収装置や方法は種々提案されているが、サイズや形状の異なる複数の形状(同種類での別形状又は複数の種類による別形状)の被投入体のいずれに対しても共通使用できて、しかも、迅速に投入、揚収できる装置や方法は提案されていない。
実願昭59−156888号公報 特開2012−229005号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的はサイズや形状の異なる複数の形状の小型船や水中航走体の投入や揚収を迅速に安定して行なうことができる投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の投入揚収装置は、母船上から水上又は水中への被投入体の投入、及び、水上又は水中から母船上への被投入体の揚収を行うための投入揚収装置において、被投入体が載置される架台と、この架台を母船に対して相対移動させる移動機構と、前記架台に対して前記被投入体を固定する保持部と、少なくとも2形状以上の前記被投入体に合わせて前記保持部による固定位置を変更する可変機構とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、架台に対して被投入体を固定する保持部と、被投入体に合わせて保持部による固定位置を変更する可変機構とを備えた構成にすることで、被投入体の投入や揚収を行うときに、架台に対して被投入体を安定して固定することができる。
それ故、被投入体を水上又は水中に投入するときには、架台に被投入体を載置して保持部及び可変機構により被投入体を架台に固定した状態にすることで、被投入体を架台とともに所定の投入位置に安定した状態で迅速に移動させることが可能となる。そして、保持部による固定を解除することにより、被投入体を水上又は水中に安定して投入することができる。
また、被投入体を母船上に揚収するときには、架台を所定の揚収位置に配置した状態で、被投入体を水上又は水中から架台に乗り上げさせ、保持部及び可変機構により被投入体を架台に固定した状態することで、被投入体を架台とともに母船の内側に安定した状態で迅速に揚収することが可能となる。
さらに、被投入体に合わせて保持部による固定位置を変更する可変機構を備えることで、複数の形状(同種類での別形状又は複数の種類による別形状)の被投入体を共通の投入揚収装置で投入、揚収することが可能となる。それ故、複数の形状の被投入体を使用して行う海洋調査などにおいて非常に有益である。
上記の投入揚収装置において、前記可変機構が、前記保持部を前記架台に対して進退移動させる進退機構を有する構成にすると、架台に対して保持部を進退移動させることで、被投入体のサイズや形状に合わせて保持部による固定位置を精度よく調整することが可能となる。また、架台に対して被投入体が所定の位置からずれている場合にも、進退機構によって保持部による固定位置を調整することで、架台に対して被投入体を安定して固定することができる。
上記の投入揚収装置において、前記可変機構が、前記保持部の一端部を回転中心として前記保持部を前記架台に対して回動させる回動機構を有する構成にすると、保持部の一端部を回転中心として保持部を架台に対して回動させることで、被投入体のサイズや形状に合わせて保持部による固定位置や当接角度を精度よく調整することが可能となる。また、架台に対して被投入体が所定の位置からずれている場合にも、回動機構によって保持部による固定位置や当接角度を調整することで、架台に対して被投入体を安定して固定することができる。
上記の投入揚収装置において、前記被投入体を前記架台に係合する係合機構を備えた構成にすると、係合機構によって被投入体を架台に対してより強固に固定できるので、投入作業や揚収作業をより安定して行うには有利になる。
上記の投入揚収装置において、前記被投入体が前記架台に乗り上げたことを検知するセンサと、このセンサの検知データに基づいて前記可変機構又は前記係合機構を制御する制御部とを備え、前記被投入体を水上又は水中から前記母船上に揚収するときには、前記センサが前記被投入体が前記架台に乗り上げたことを検知すると、前記制御部により前記可変機構又は前記係合機構が自動的に可動する構成にすると、以下のような効果を発揮できる。この構成にすると、作業員の熟練度によらず、架台に乗り上げた被投入体を迅速に正確な位置で固定することが可能となる。これにより、揚収作業の簡易化及び軽労化を図ることができる。
上記の投入揚収装置において、前記移動機構が、前記架台を牽引する牽引車を有する構成にすると、被投入体を載せた架台を牽引車で牽引することで、被投入体の陸上から母船への積み込みや母船から陸上への荷卸しを容易に行うことができる。また、例えば、移動機構としてケーブルウインチを母船に常設することもできるが、移動機構を牽引車で構成すると、投入揚収装置を使用しない場合などには、投入揚収装置と牽引車とを船外に降ろすことが可能になるので、母船の汎用性を高めることができる。
上記の投入揚収装置において、前記被投入体が小型船、舟艇、水上航走体、水中航走体、曳航体のいずれか又はいくつかの組み合わせ又は全部であると、上記の効果が一層効果的になる。
上記の目的を達成するため本発明の船舶は、上記の投入揚収装置を備えて構成され、上記の投入揚収装置と同様の効果を発揮できる。
上記の目的を達成するための投入方法は、上記の投入揚収装置又は母船を使用して前記被投入体を前記母船上から水上又は水中に投入する投入方法であって、前記架台上に前記被投入体を載置し、前記保持部及び前記可変機構により前記被投入体を前記架台に固定した状態とし、前記架台を所定の投入位置に移動させ、前記保持部による固定を解除することにより、前記被投入体を水上又は水中に投入することを特徴とする。
この方法によれば、架台に被投入体を載置して保持部及び可変機構により被投入体を架台に固定した状態にすることで、被投入体を架台とともに所定の投入位置に安定した状態で迅速に移動させることができる。そして、保持部による固定を解除することにより、被投入体を水上又は水中に安定して投入することができる。
上記の目的を達成するための揚収方法は、上記の投入揚収装置又は母船を使用して前記被投入体を水上又は水中から前記母船上に揚収する揚収方法であって、前記架台を所定の揚収位置に配置した状態で、前記被投入体を水上又は水中から前記架台に乗り上げさせ、前記保持部及び前記可変機構により前記被投入体を前記架台に固定した状態とし、前記架台を前記母船の内側に移動させることにより、前記被投入体を母船上に揚収することを特徴とする。
この方法によれば、架台を所定の揚収位置に配置した状態で、被投入体を水上又は水中から架台に乗り上げさせ、保持部及び可変機構により被投入体を架台に固定した状態することで、被投入体を架台とともに前記母船の内側に安定した状態で迅速に揚収することができる。
本発明の投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法によれば、架台に対して被投入体を固定する保持部と、少なくとも2形状以上の被投入体に合わせて保持部による固定位置を変更する可変機構とを設けることで、被投入体を安定した状態で迅速に投入、揚収することが可能となる。また、可変機構を設けることで、複数種類の被投入体を共通の投入揚収装置で投入、揚収することが可能となる。
本発明に係る第1の実施の形態の投入揚収装置において、小型船(被投入体)を固定した架台が母船の内側に配置されている状況を平面視で模式的に示す説明図である。 図1の母船の船尾ハッチが展開されている状況を平面視で模式的に示す説明図である。 図2のA−A断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の投入揚収装置において、水中航走体(別の被投入体)を固定した架台が母船の内側に配置されている状況を平面視で模式的に示す説明図である。 図4のB−B断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の投入揚収装置において、小型船(被投入体)を固定した架台が投入位置(揚収位置)に配置されている状況を平面視で模式的に示す説明図である。 図6のC矢視図である。 本発明に係る第1の実施の形態の投入揚収装置において、小型船(被投入体)が投入された直後の状況、若しくは、小型船が揚収される直前の状況を平面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第2の実施の形態の投入揚収装置を平面視で模式的に示す説明図である。 図9のD−D断面図である。 本発明に係る第3の実施の形態の投入揚収装置を平面視で模式的に示す説明図である。 図11のE−E断面図である。 本発明に係る第4の実施の形態の投入揚収装置を平面視で模式的に示す説明図である。 図13のF−F断面図である。 本発明に係る第5の実施の形態の投入揚収装置において、小型船(被投入体)が固定されている状況を横断面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第5の実施の形態の投入揚収装置において、水中航走体(別の被投入体)が固定されている状況を横断面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第6の実施の形態の投入揚収装置において、小型船(被投入体)が固定されている状況を横断面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第6の実施の形態の投入揚収装置において、水中航走体(別の被投入体)が固定されている状況を横断面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第6の実施の形態の投入揚収装置において、水中航走体(別の被投入体)に対する保持部による固定を解除している状況を横断面視で模式的に示す説明図である。
以下、本発明に係る実施の形態の投入揚収装置、母船、投入方法、及び揚収方法を、図面を参照しながら説明する。
本発明の投入揚収装置は、母船上から水上又は水中への被投入体の投入、及び、水上又は水中から母船上への被投入体の揚収を行うための装置である。被投入体は、母船から離船して水上又は水中において活動を行う船舶や水中機器等である。具体的には、被投入体としては、例えば、小型船や舟艇、水上航走体、水中航走体、曳航体などが例示できる。本発明は、母船となる船舶及び被投入体のサイズや形状、種類は特に限定されず様々な母船となる船舶及び被投入体に採用することができる。
図1〜図8に例示する本発明に係る第1の実施の形態の投入揚収装置1は、母船20の船尾に設けられた開口部の近傍に配置される。図1に示すように、この実施の形態の母船20では、船体内部に設けられた略水平な内部甲板の後端部から船尾端部にかけて後方に向って下方傾斜するスロープ21が設けられている。さらに、母船20は、船尾端部に船尾ハッチ22を備えている。
図2に示すように、船尾ハッチ22を、その下方に設けられたヒンジ周りに後方に回動させて、その上端側が水没するように展開させることで、母船20の船尾に開口部を形成する。この船尾ハッチ22の展開により、船尾ハッチ22は船尾端部から水中に向って延在配置されて所謂ランプウェイとして機能する。
図1〜図3に示すように、投入揚収装置1は、被投入体30が載置される架台2と、この架台2を母船20に対して相対移動させる移動機構3と、架台2に対して被投入体30を固定する保持部4と、少なくとも2形状以上の被投入体30に合わせて保持部4による固定位置を変更する可変機構7とを備えている。この実施の形態の投入揚収装置11は、さらに、被投入体30を架台2に係合する係合機構13と、被投入体30が架台2に乗り上げたことを検知するセンサ14と、センサ14の検知データに基づいて可変機構7又は係合機構13を制御する制御部15とを備えている。
図3に示すように、この実施の形態の架台2は、架台2の骨格を形成するフレーム部2aと、被投入体30が載置される台座部2bとを有して構成されている。フレーム部2aは、水平面に配置された状態で、水平方向に延在する底部と、底部の左右端部から上下方向に延在する側部とを有して構成されており、横断面視で略U字形状に形成されている。フレーム部2aは、例えば、金属製のフレーム等を組み合わせることで形成することができる。
台座部2bは、フレーム部2aの底部の上面に設置されている。台座部2bは例えば、金属や樹脂で形成された板状部材などで構成することができる。台座部2bはABS樹脂やゴム、ナイロンで形成するとよい。この実施の形態では、台座部2bの表面が平坦な構成にしているが、例えば、台座部2bの表面形状を被投入体30の底面形状に合わせた曲面形状にすることもできる。架台2のサイズや形状、材質などは、対象となる被投入体30のサイズや形状、重量などに合わせて適宜決定することができる。
そして、図1及び図2に示すように、移動機構3は、架台2に設けられた車輪3aと、車輪3aをガイドするガイドレール3bと、架台2を牽引する牽引車3dとを有して構成されている。内部甲板とスロープ21と船尾ハッチ22の上面に沿うように、2本のガイドレール3bが母船20の前後方向に延在して配設されている。2本のガイドレール3bは、母船20の左右方向に間隔をあけて平行に配置されている。
図3に示すように、ガイドレール3bは、車輪3aの側面と上面を囲う形状となっており、ガイドレール3bによって車輪3aが案内されることで、架台2の左右方向のズレや上下方向の浮き上がりが防止されるようになっている。ガイドレール3bの船尾側端部には、架台2の水中への落下を防止するストッパ3cが設けられている。ガイドレール3bの船首側端部は開口した状態となっており、架台2は船首側からガイドレール3bの外側に移動できるようになっている。架台2と牽引車3dは、索体3eで接続されている。牽引車3dによって架台2を牽引することで、母船20に対して架台2を相対移動させることができる。
この実施の形態の保持部4は、先端部に弾性部材5が設けられた棒状の部材で構成されている。弾性部材5は、例えば、樹脂やゴム、独立気泡を有するスポンジなどで形成することができる。
可変機構7は、保持部4を架台2に対して進退移動させる進退機構8と、保持部4の一端部を回転中心として保持部4を架台2に対して回動させる回動機構9とを有して構成されている。保持部4及び可変機構7は、架台2の左右両側の側部に設置されている。進退機構8によって保持部4を架台2の左右方向に進退移動させることで、保持部4による固定位置、言い換えると、被投入体30と保持部4との当接位置を任意の位置に変更することができる。さらに、回動機構9によって保持部4を架台2の上下方向に回動させることで、保持部4を任意の角度に変更できる構成になっている。
例えば、図3に示すように、被投入体30が小型船30aである場合には、小型船30aを船側に当接する左右両側の保持部4によって挟み込むように保持することで、小型船30aを架台2に対して固定することができる。また、図4及び図5に示すように、被投入体30が略円筒形状の水中航走体30bである場合などにも、可変機構7によって保持部4による固定位置を変更することで、水中航走体30bを胴体部分に当接する左右両側の保持部4によって挟み込む、或いは抑え込むように保持することで、水中航走体30bを架台2に対して固定することができる。
保持部4及び可変機構7は、架台2の左右両側の側部に、それぞれ3ヶ所ずつ架台2の前後方向に間隔をあけて配設されており、それぞれの保持部4による固定位置を個々に変更できる構成になっている。保持部4及び可変機構7の配置や設置数などは、対象となる被投入体30のサイズや形状などに合わせて適宜決定することができる。例えば、保持部4及び可変機構7を架台2の上下方向に複数配置することもできる。この保持部4の位置は、被投入体30の形状に関する情報を制御装置15の入力しておくことで、自動で設定される構成にしてもよく、被投入体30側に予め設定されている当接位置との距離をセンサによって測定して自動で移動したり、被投入体30との当接を検知して自動で停止したりする構成にしてもよい。
係合機構13は、架台2に設けられた可動式のフックと、被投入体30に設けられた係合穴とで構成されている。係合穴にフックを係合させることで、被投入体30が架台2に対して固定される。
センサ14は架台2に設置され、制御部15は可変機構7に搭載されている。センサ14は、例えば、物体の有無を検知する光電センサ14や、重さを検知するロードセルなどで構成できる。この実施の形態では、台座部2bの前部(船首側)にセンサ14として光電センサが配置されており、被投入体30を揚収するときには、センサ14によって被投入体30が架台2に乗り上げたことが検知されると、その検知データが制御部15に入力されるようになっている。そして、制御部15に検知データが入力されると、制御部15によって可変機構7及び係合機構13が自動的に可動する構成になっている。
この実施の形態では、制御部15によって可変機構7と係合機構13とが可動する構成にしているが、制御部15によって可変機構7又は係合機構13のいずれか一方のみを可動させる構成にすることもできる。また、例えば、センサ14として重さを検知するロードセルなどを採用する場合には、ロードセルが架台2にかかる被投入体30による荷重が一定以上になったことを検知した時点で、制御部15によって可変機構7及び/又は係合機構13が自動的に可動するような構成にすることもできる。なお、制御装置15の故障などに対応できるように、検知データの入力により、ランプの点灯やブザーの発音などにより作業員に検知させて、作業員によっても可変機構7又は係合機構13を操作できるようにしておくことが好ましい。
次に、この投入揚収装置1を使用して被投入体30を投入、揚収する方法を説明する。
被投入体30を母船20上から水上又は水中に投入するときには、まず、図1及び図2に示すように、架台2上に被投入体30を載置し、保持部4及び可変機構7により被投入体30を架台2に固定した状態にする。この実施の形態では、被投入体30を保持部4で保持するとともに、係合機構13によって被投入体30を架台2に固定している。
次いで、図6及び図7に示すように、船尾ハッチ22を後方に回動させて船尾ハッチ22をその上端側が水没するように展開させる。船尾ハッチ22を展開させると、スロープ21に設けられたガイドレール3bと船尾ハッチ22に設けられたガイドレール3bが連続して繋がった状態となる。そして、被投入体30を載せた状態の架台2をガイドレール3bに沿って船尾側に移動させて、架台2及び被投入体30を所定の投入位置まで移動させる。この実施の形態では、船尾ハッチ22の船尾端部に配置されたストッパ3cの位置まで架台2を移動させることで、架台2及び被投入体30が投入位置に配置される。架台2及び被投入体30が投入位置に配置されると、架台2と被投入体30の一部が水没した状態になる。
そして、図8に示すように、保持部4による固定を解除することにより、被投入体30を水上又は水中に投入する。この実施の形態では、保持部4を被投入体30から離間させて保持部4による固定を解除するとともに、係合機構13による固定を解除する。保持部4と係合機構13による固定が解除されると、被投入体30は台座部2b上を滑走するようにして水上又は水中に投入される。以上により投入作業が完了する。
被投入体30を水上又は水中から母船20上に揚収するときには、まず、図8に示すように、架台2を所定の揚収位置に配置した状態にする。このとき、被投入体30が架台2に乗り上げられるように、架台2の一部を水没させた状態にする。
次いで、図6及び図7に示すように、被投入体30を自航や引張り上げなどにより水上又は水中から架台2に乗り上げさせる。そして、保持部4及び可変機構7により被投入体30を架台2に固定した状態にする。この実施の形態では、被投入体30が架台2に乗り上げたことをセンサ14が検知すると、制御部15により可変機構7及び係合機構13が自動的に可動し、保持部4及び可変機構7と、係合機構13とによって被投入体30が架台2に自動的に固定されるようになっている。
そして、図1及び図2に示すように、被投入体30を載せた状態の架台2を船首側に移動させて、架台2及び被投入体30を母船20の内側まで移動させることにより、被投入体30を母船20上に揚収する。その後、船尾ハッチ22を上方から前方に回動させて船尾ハッチ22を船尾端の当接して開口部を閉じる。以上により揚収作業が完了する。
このように、本発明では、保持部4と、保持部4による固定位置を変更する可変機構7とを備えた構成にすることで、被投入体30の投入や揚収を行うときに、架台2に対して被投入体30を安定して固定することができる。
それ故、被投入体30を投入するときには、架台2に被投入体30を載置して保持部4及び可変機構7により被投入体30を架台2に固定した状態にすることで、被投入体30を架台2とともに所定の投入位置に安定した状態で迅速に移動させることが可能となる。そして、投入位置において、保持部4による固定を解除することにより、被投入体30を水上又は水中に安定して投入することができる。
また、被投入体30を揚収するときには、架台2を所定の揚収位置に配置した状態で、被投入体30を水上又は水中から架台2に乗り上げさせ、保持部4及び可変機構7により被投入体30を架台2に固定した状態することで、被投入体30を架台2とともに母船20の内側に安定した状態で迅速に揚収することが可能となる。
さらに、本発明では、被投入体30に合わせて保持部4による固定位置を変更する可変機構7を備えることで、複数の形状(同種類での別形状又は複数の種類による別形状)の被投入体30を共通の投入揚収装置1で投入、揚収することが可能となる。それ故、複数の形状の被投入体30を使用して行う海洋調査などにおいて非常に有益である。
この実施の形態のように、可変機構7を進退機構8を有して構成すると、架台2に対して保持部4を進退移動させることで、被投入体30のサイズや形状に合わせて保持部4による固定位置を精度よく調整することが可能となる。また、架台2に対して被投入体30が所定の位置からずれている場合にも、進退機構8によってそれぞれの保持部4による固定位置を調整することで、架台2に対して被投入体30を安定して固定することができる。
また、可変機構7を回動機構9を有して構成すると、保持部4の一端部を回転中心として保持部4を架台2に対して回動させることで、被投入体30のサイズや形状に合わせて保持部4による固定位置や当接角度を精度よく調整することが可能となる。また、架台2に対して被投入体30が所定の位置からずれている場合にも、回動機構9によって保持部4による固定位置や当接角度を調整することで、架台2に対して被投入体30を安定して固定することができる。
この実施の形態のように、可変機構7を進退機構8と回動機構9とを組み合わせた構成にすると、保持部4による固定位置や当接角度をさらに精度よく調整することができるので、一つの投入揚収装置1で様々なサイズや形状の被投入体30に対応することが可能となり、投入揚収装置1の汎用性が高くなる。
この実施の形態のように、保持部4の被投入体30と当接する位置に弾性部材5を設けると、保持部4と被投入体30とが当接する当接面積を広く確保することができるので、保持部4によって被投入体30をより安定して固定することができる。弾性部材5を設けることで、保持部4による被投入体30の損傷を防ぐにも有利になる。
係合機構13を備えた構成にすると、保持部4のみで固定する場合に比して架台2に対して被投入体30をより強固に固定できるので、投入作業や揚収作業をより安定して行うには有利になる。また、係合機構13を設けることで、架台2に対して被投入体30を固定するための力を保持部4と係合機構13とに分散することができるので、被投入体30の損傷や故障のリスクを低減するにも有利になる。
揚収作業における保持部4及び可変機構7の操作は、作業員が人為的に行うこともできるが、この実施の形態のように、センサ14と制御部15とを備えた構成にすると、作業員の熟練度によらず、架台2に乗り上げた被投入体30を迅速に正確な位置で固定することが可能となる。これにより、揚収作業の簡易化及び軽労化を図ることができる。
例えば、移動機構3としてケーブルウインチなどを母船20に常設することもできるが、この実施の形態のように、移動機構3が架台2を牽引する牽引車3dを有している構成にすると、被投入体30が載置された架台2を牽引車3dで牽引することで、被投入体30の陸上から母船20への積み込みや母船20から陸上への荷卸しを容易に行うことができる。また、投入揚収装置1を使用しない場合などには、投入揚収装置1と牽引車3dとを船外に降ろすことが可能になるので、母船20の汎用性を高めることができる。
図9及び図10に、本発明に係る第2の実施の形態の投入揚収装置1Aを示す。この投入揚収装置1Aは、先に示した第1の実施の形態の投入揚収装置1と、保持部4、可変機構7及び移動機構3の構成が異なっている。その他の構成は同じである。
この実施の形態の保持部4は、先端部に球状の弾性部材5が設けられた棒状の部材で構成されている。可変機構7は、保持部4の一端部を回転中心として保持部4を架台2に対して回動させる回動機構9と、保持部4を架台2に対して上下方向に昇降移動させる昇降機構10を有して構成されている。保持部4及び可変機構7は、架台2の左右両側の側部に設置されている。
図9に示すように、回動機構9によって保持部4を架台2の水平方向に回動させることで、架台2の水平方向における保持部4による固定位置を変更することができる。さらに、図10に示すように、昇降機構10によって保持部4を架台2の上下方向に昇降移動させることで、架台2の上下方向における保持部4による固定位置を変更できる構成となっている。被投入体30に対して左右両側の保持部4の先端部を両側から押し付けるようにして保持することで、架台2に対して被投入体30を固定することができる。
このように、回動機構9によって保持部4を架台2の水平方向に回動させる構成にすると、可変機構7を比較的コンパクトに形成することができる。また、保持部4の先端部を球状(若しくは半球若しくは球体の一部)の弾性部材5で形成することで、保持部4と被投入体30との当接角度に左右されることなく、保持部4と被投入体30とが当接する当接面積を安定して確保し、保持部4による付勢力を被投入体30に対して安定して作用させることが可能になる。架台2の水平方向における保持部4の先端部の断面形状を円弧形状や楕円弧形状等の曲面形状に形成する場合にも、保持部4の先端部を球状に形成する場合と同様の効果を発揮することができる。
また、可変機構7を昇降機構10を有して構成すると、架台2に対して保持部4を昇降移動させることで、被投入体30のサイズや形状に合わせて架台2の上下方向における保持部4による固定位置を調整することが可能になるので、様々なサイズや形状の被投入体30に対応することが可能となる。
この実施の形態の移動機構3は、架台2に設けられたスライド板3fと、このスライド板3fをガイドするガイドレール3bと、架台2を牽引する牽引車3dとを有して構成されている。スライド板3fとガイドレール3bとが当接する位置には、スライド板3fがスライドし易いようにローラが設けられている。このように、移動機構3がスライド板を有している構成にすると、車輪3aで構成する場合に比して架台2の下端位置を比較的低い位置に配置することが可能となる。この投入揚収装置1Aにおいても、先に示した第1の実施の形態と同じ方法で、被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。
図11及び図12に、本発明に係る第3の実施の形態の投入揚収装置1Bを示す。この投入揚収装置1Bは、先に示した第1の実施の形態の投入揚収装置1と、保持部4及び可変機構7の構成が異なっている。その他の構成は同じである。
図11に示すように、この実施の形態の保持部4は、平面視における保持部4の被投入体30と当接する側面部が円弧状に形成されている。保持部4の湾曲した側面部の表面には弾性部材5が設けられている。可変機構7は、保持部4の一端部を回転中心として保持部4を架台2に対して回動させる回動機構9を有して構成されている。保持部4及び可変機構7は、架台2の左右両側の側部に設置されている。
回動機構9によって保持部4を架台2の水平方向に回動させることで、架台2の水平方向における保持部4による固定位置を変更することができる。被投入体30の側部に対して左右両側の保持部4の側部を両側から押し付けるようにして保持することで、架台2に対して被投入体30を固定することができる。
このように、平面視における保持部4の被投入体30と当接する側面部を円弧形状に形成すると、保持部4と被投入体30との当接角度に左右されることなく、保持部4と被投入体30とが当接する当接面積を安定して確保し、保持部4による付勢力を被投入体30に対して安定して作用させることが可能になる。平面視における保持部4の被投入体30と当接する側面部を楕円弧形状などの曲面形状に形成する場合にも、保持部4の側面部を円弧形状に形成する場合と同様の効果を発揮することができる。この投入揚収装置1Bにおいても、先に示した実施の形態と同じ方法で、被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。
図13及び図14に、本発明に係る第4の実施の形態の投入揚収装置1Cを示す。この投入揚収装置1Cは、先に示した第1の実施の形態の投入揚収装置1と、母船20、保持部4、可変機構7及び移動機構3の構成が異なっている。その他の構成は同じである。
図13に示すように、この実施の形態の母船20の船尾ハッチ22は、左右方向に回動する観音開き構造になっており、母船20の船尾部には船尾ハッチ22とは別に母船20の後方に展開可能なランプウェイ23が備えられている。
この実施の形態の保持部4は、伸縮可能な袋体で構成されている。袋体は、例えばゴムや樹脂などで形成できる。可変機構7は、保持部4(袋体)を膨張及び収縮させる膨張収縮機構11を有して構成されている。膨張収縮機構11は、例えば、エアコンプレッサーやガスコンプレッサーなどで構成できる。膨張収縮機構11は、例えば、保持部4を構成する袋体に液体を注入する構成にしてもよい。保持部4及び可変機構7は、架台2の左右両側の側部に設置されている。さらに、保持部4に圧力センサ(図示しない)を設けて被投入体30を自動で所定の圧力の範囲内で保持するように構成してもよい。
図13及び図14に示すように、この実施の形態では、膨張収縮機構11によって保持部4を膨張、収縮させることで、保持部4による固定位置を変更できる構成となっている。被投入体30の側部を左右両側の保持部4によって両側から挟み込むようにして保持することで、架台2に対して被投入体30を固定することができる。
このように、可変機構7が膨張収縮機構11を有している構成にすると、保持部4を被投入体30の側面形状に合わせて膨張、収縮させることで、保持部4と被投入体30とが当接する当接面積を広く確保することができる。これにより、保持部4によって被投入体30を固定するための力を広い範囲に分散することができるので、被投入体30の損傷を防ぐには有利になる。また、保持部4を被投入体30の形状に合わせて変形させることができるので、被投入体30に平面部分が少ない場合などには特に有効である。
この実施の形態の移動機構3は、架台2に設けられた車輪3aと、架台2のフレーム部2aをガイドするガイド柵3hと、車輪3aを駆動させる駆動部3gとを有して構成されている。この実施の形態では、駆動部3gによって架台2が自走する構成となっている。
この実施の形態では、内部甲板とスロープ21の2ヶ所に、ガイド柵3hが母船20の前後方向に延在して立設されている。ガイド柵3hは、母船20の左右方向に間隔をあけて平行に配置されている。
図14に示すように、ガイド柵3hは、架台2のフレーム部2aの側部の側面部分と上面部分とを囲う形状となっており、ガイド柵3hによってフレーム部2aが案内されることで、架台2の左右方向のズレや上下方向の浮き上がりが防止されるようになっている。ガイド柵3hと架台2とが当接する位置には、ガイド柵3hに対して架台2が移動し易いようにローラが設けられている。この投入揚収装置1Cにおいても、先に示した第1の実施の形態と同じ方法で、被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。
図15及び図16に、本発明に係る第5の実施の形態の投入揚収装置1Dを示す。この投入揚収装置1Dは、先に示した第1の実施の形態の投入揚収装置1と、保持部4及び可変機構7の構成が異なっている。その他の構成は同じである。
この実施の形態では、2つの保持部4が架台2の上下方向に離間して配置されており、この2つの保持部4の間に延在するように帯状部材6が張られている。保持部4は、棒状の部材と、棒状の部材の先端部に回動可能に接続されたブロック部材で構成されている。ブロック部材の表面には弾性部材5が設けられている。帯状部材6の上端部は上方に配置された保持部4のブロック部材に接続されており、帯状部材6の下端部は下方に配置された保持部4のブロック部材に接続されている。帯状部材6は、例えば、樹脂やゴム等の変形可能な部材で形成することができる。帯状部材6は、無限軌道の履帯のように板状部材を帯状に連結させて形成することもできる。保持部4及び帯状部材6は、架台2の前後方向に延在配置されている。
可変機構7は、それぞれの保持部4を架台2に対して進退移動させる進退機構8と、それぞれの保持部4を架台2に対して上下方向に昇降移動させる昇降機構10とを有して構成されている。保持部4及び可変機構7は、架台2の左右両側の側部に設置されている。進退機構8によってそれぞれ保持部4を架台2の左右方向に進退移動させることで、それぞれの保持部4による固定位置を任意の位置に変更することができる。さらに、昇降機構10によってそれぞれの保持部4を架台2の上下方向に昇降移動させることで、それぞれの保持部4の上下位置と、保持部4どうしの離間距離を変更できる構成となっている。
図15及び図16に示すように、この実施の形態では、被投入体30を左右両側の保持部4によって両側から挟み込むとともに、帯状部材6によって被投入体30を包み込むように保持することで、架台2に対して被投入体30を固定することができる。
このように、架台2の上下方向に離間して配置された保持部4の間に帯状部材6を張った構成にすると、帯状部材6が被投入体30の表面形状に合わせて変形することで、被投入体30に対する保持部4と帯状部材6との当接面積を広く確保することができる。これにより、架台2に対して被投入体30を安定して固定するには有利になる。また、被投入体30を固定するための力を広い範囲に分散することができるので、被投入体30の損傷を防ぐにも有利になる。
さらに、この実施の形態のように、それぞれの保持部4による固定位置と、保持部4どうしの離間距離を変更できる構成にすると、帯状部材6の張り具合を調整することができるので、帯状部材6を被投入体30の表面形状により当接させ易くなる。この投入揚収装置1Dにおいても、先に示した第1の実施の形態と同じ方法で、被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。
図17〜図19に、本発明に係る第6の実施の形態の投入揚収装置1Eを示す。この投入揚収装置1Eは、先に示した第1の実施の形態の投入揚収装置1と、保持部4、可変機構7、及び台座部2bの構成が異なっている。その他の構成は同じである。
この実施の形態の可変機構7は、複数種類の保持部4を着脱可能な着脱機構12を有して構成されている。図17及び図18に示すように、被投入体30のサイズや形状に合わせて保持部4を取り替えることで、保持部4による固定位置を変更できるようになっている。
さらに、この実施の形態では、着脱自在に固定された保持部4を上下方向に昇降移動させる昇降機構10が設けられており、図19に示すように、保持部4を昇降移動させることで、保持部4による固定と固定の解除を操作できるようになっている。また、この実施の形態では、台座部2bが着脱可能な構成となっており、被投入体30のサイズや形状に合わせて台座部2bを取り替えられる構成になっている。
このように、可変機構7が着脱機構12を有している構成にすると、それぞれの被投入体30に合わせて保持部4に取り換えることができるので、架台2に対して被投入体30を安定して固定するには有利になる。また、可変機構7を比較的簡易に構成することができる。
台座部2bを着脱可能な構成にすると、被投入体30に合わせて台座部2bを取り換えることができるので、架台2に対して被投入体30を安定して固定するには有利になる。この投入揚収装置1Eにおいても、先に示した第1の実施の形態と同じ方法で、被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。
なお、上記に示した第1〜第6の実施の形態の投入揚収装置1、1A〜1Eのそれぞれの構成は、適宜組み合わせることが可能である。具体的には例えば、可変機構7を第2の実施の形態の回動機構9と、第6の実施の形態の着脱機構12とを組み合わせた構成にすることもできる。
また、上記に示した実施の形態では、船尾ハッチ22やランプウェイ23を水中に展開させて被投入体30の投入及び揚収を行う場合を例示しているが、母船20に船尾ハッチ22やランプウェイ23が装備されていない母船20に対しても投入揚収装置1、1A〜1Eを採用することができる。また、投入揚収装置1、1A〜1Eは傾斜面に限らず、水平面においても被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。
上記に示した実施の形態では、母船20の船尾側の開口部から被投入体30の投入及び揚収を行う場合を例示しているが、母船20の船首側や船側側の開口部に投入揚収装置1、1A〜1Eを設置し、船首側や船側側から被投入体30の投入及び揚収を行う構成にすることもできる。
また、上記に示した実施の形態では、被投入体30が小型船30aと水中航走体30bである場合を例示したが、舟艇や水上航走体、曳航体などの別の被投入体30である場合にも同様の投入揚収装置1、1A〜1E、母船20、投入方法及び揚収方法で、被投入体30の投入及び揚収を行うことができる。本発明では、上記で例示していない被投入体30に対しても採用することができるが、被投入体30が小型船30a、舟艇、水上航走体30b、水中航走体、曳航体のいずれか又はいくつかの組み合わせ又は全部であると、本発明の効果が一層効果的になる。
1、1A〜1E 投入揚収装置
2 架台
2a フレーム部
2b 台座部
3 移動機構
3a 車輪
3b ガイドレール
3c ストッパ
3d 牽引車
3e 索体
3f スライド板
3g 駆動部
3h ガイド柵
4 保持部
5 弾性部材
6 帯状部材
7 可変機構
8 進退機構
9 回動機構
10 昇降機構
11 膨張収縮機構
12 着脱機構
13 係合機構
14 センサ
15 制御部
20 母船
21 スロープ
22 船尾ハッチ
23 ランプウェイ
30 被投入体
30a 小型船
30b 水中航走体

Claims (10)

  1. 母船上から水上又は水中への被投入体の投入、及び、水上又は水中から母船上への被投入体の揚収を行うための投入揚収装置において、
    被投入体が載置される架台と、この架台を母船に対して相対移動させる移動機構と、前記架台に対して前記被投入体を固定する保持部と、少なくとも2形状以上の前記被投入体に合わせて前記保持部による固定位置を変更する可変機構とを備えていることを特徴とする投入揚収装置。
  2. 前記可変機構が、前記保持部を前記架台に対して進退移動させる進退機構を有して構成された請求項1に記載の投入揚収装置。
  3. 前記可変機構が、前記保持部の一端部を回転中心として前記保持部を前記架台に対して回動させる回動機構を有して構成された請求項1又は2に記載の投入揚収装置。
  4. 前記被投入体を前記架台に係合する係合機構を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の投入揚収装置。
  5. 前記被投入体が前記架台に乗り上げたことを検知するセンサと、このセンサの検知データに基づいて前記可変機構又は前記係合機構を制御する制御部とを備え、前記被投入体を水上又は水中から前記母船上に揚収するときには、前記センサが前記被投入体が前記架台に乗り上げたことを検知すると、前記制御部により前記可変機構又は前記係合機構が自動的に可動する構成である請求項1〜4のいずれか1項に記載の投入揚収装置。
  6. 前記移動機構が、前記架台を牽引する牽引車を有して構成された請求項1〜5のいずれか1項に記載の投入揚収装置。
  7. 前記被投入体が小型船、舟艇、水上航走体、水中航走体、曳航体のいずれか又はいくつかの組み合わせ又は全部である請求項1〜6のいずれか1項に記載の投入揚収装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の投入揚収装置を備えたことを特徴とする母船。
  9. 請求項1〜7に記載の投入揚収装置又は請求項7に記載の母船を使用して前記被投入体を前記母船上から水上又は水中に投入する投入方法であって、
    前記架台上に前記被投入体を載置し、前記保持部及び前記可変機構により前記被投入体を前記架台に固定した状態とし、前記架台を所定の投入位置に移動させ、前記保持部による固定を解除することにより、前記被投入体を水上又は水中に投入することを特徴とする投入方法。
  10. 請求項1〜7に記載の投入揚収装置又は請求項7に記載の母船を使用して前記被投入体を水上又は水中から前記母船上に揚収する揚収方法であって、
    前記架台を所定の揚収位置に配置した状態で、前記被投入体を水上又は水中から前記架台に乗り上げさせ、前記保持部及び前記可変機構により前記被投入体を前記架台に固定した状態とし、前記架台を前記母船の内側に移動させることにより、前記被投入体を母船上に揚収することを特徴とする揚収方法。
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