JP6823448B2 - レーザー光照射方法、レーザー光照射装置、及びシート融着体の製造方法 - Google Patents

レーザー光照射方法、レーザー光照射装置、及びシート融着体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザー光照射方法及びレーザー光照射装置に関する。また本発明は、シート融着体の製造方法に関する。
レーザー発振器から出力されるレーザー光を対象物に照射する場合、レーザー発振器内や、光路上に配置された光学部材の温度変化に起因して、予め設定された光軸が経時的に変化したり、装置の経年変化によって光軸がずれたりすることがある。そのような光軸のずれをアライメントする方法が提案されている。
例えば特許文献1には、経年変化に起因するレーザー光照射位置のずれを自動補正することを目的として、レーザー光を発生するレーザー発振器1と、レーザー光を走査するXYガルバノミラー系及びXYガルバノミラー系から出射したレーザー光を収束するスキャンレンズとを具備するレーザーヘッド2を有するレーザー位置決め加工装置が記載されている。この装置においては、加工平面に対応させて固定配置された位置決め基準マーク22と、加工平面に固定又は停止状態とした被加工物及び位置決め基準マーク22を撮像可能で、レーザー光の照射軸に対して光軸が連動する撮像カメラ30と、撮像カメラ30で位置決め基準マーク22を撮像した画像信号からレーザー光照射位置のずれ量を検出する画像処理装置23と、XYガルバノミラー系にずれ量を補正した走査を行わせる制御器4等の制御手段とを備えている。
また本出願人は先に、レーザー光13の第1光源21と、レーザー光13と異なる波長を有する位置ずれ検出用光23を発生させる第2光源22と、位置ずれ検出用光23を反射させ、レーザー光13を透過させて、両光を同軸にする第1ダイクロイックミラー41と、位置ずれ検出用光23を反射させ、照射用レーザー光13を透過させて、照射用レーザー光13のみを最終光学ユニット43に導く第2ダイクロイックミラー42と、第2ダイクロイックミラー42で反射した位置ずれ検出用光23を受光する二次元検出器44とを備える照射装置10を提案した。この照射装置10においては、二次元検出器44で受光した位置ずれ検出用光23の検出位置に基づき、レーザー光13が対象物Tの照射予定位置に照射されているか否かを判断する。
特開平11−309593号公報 特開2016−115829号公報
特許文献1に記載の技術は、被加工物が固定又は停止した状態で位置決めを行っており、搬送中の被加工物に対して照射予定位置に正確に照射されているかを判断することはできない。特許文献2に記載の技術は、ガルバノミラー光学系を含む最終光学ユニットまでのレーザー光の光軸にずれが起きているかを判断し、補正することはできるが、前記最終光学ユニットに温度ドリフト等の原因で光軸のずれが生じた場合には、原理上レーザー光の光軸のずれを判断し、補正することができない。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るレーザー光照射方法及び照射装置を提供することにある。また本発明の課題は、これらの方法及び装置を用いたシート融着体の製造方法を提供することにある。
本発明は、ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッドを制御して、光源から発せられたレーザー光を走査しながら被加工物へ照射するレーザー光照射方法であって、
開口部を有する支持部材上に前記被加工物を支持させた状態下、該支持部材の側から該開口部を通じ該被加工物に向けてレーザー光を照射して、該被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像装置によって撮像しながら該被加工物を加工する工程を有し、
前記照射方法においては、レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておき、
前記工程においては、前記被加工物におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記撮像装置によって前記同軸状態で同時に取得し、該支持部材における基準位置から該照射痕までの距離を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得可能とした、レーザー光照射方法を提供するものである。
また本発明は、ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッド及びレーザー光の光源を有し、
開口部を有する支持部材上に被加工物を支持させた状態下、該支持部材の側から該開口部を通じ該被加工物に向けてレーザー光を走査しながら照射して、該被加工物を加工するために用いられるレーザー光照射装置であって、
前記被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像するための撮像装置を更に有し、
レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置が配置されているレーザー光照射装置を提供するものである。
更に本発明は、複数枚のシートが重ねられたシート積層体にレーザー光を照射することにより、該シート積層体を分断するのと同時に、その分断によって生じた複数枚のシートの切断縁部どうしを融着させてシール縁部を形成する、シート融着体の製造方法であって、
開口部を有する支持部材上に前記シート積層体を支持させた状態下、ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッドを制御して、該支持部材の側から、光源から発せられたレーザー光を走査しながら該シート積層体へ照射して、被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像装置によって撮像しながら該被加工物を加工する工程を有し、
前記製造方法においては、レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておき、
前記工程においては、前記シート積層体におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記撮像装置によって前記同軸状態で同時に取得し、該支持部材における基準位置から該照射痕の位置までの距離を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得可能とした、シート融着体の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ガルバノミラー光学系を含む最終光学ユニットに温度ドリフト等の原因で生じるレーザー光の照射位置ずれをレーザー照射中、すなわち被加工物の加工中に直接モニターすることができる。
図1は、本発明に用いられるレーザー光照射装置の主要部を示す模式図である。 図2(a)は、被加工物と支持部材との配置関係を示す厚み方向断面図であり、図2(b)は、支持部材の平面図である。 図3は、被加工物にレーザー光を照射したときの状態を撮像して得られた画像の一例である。 図4は、本発明によって製造されるシート融着体の一例としてのパンツ型使い捨ておむつを示す斜視図である。 図5は、図4におけるVI−VI線断面図である。 図6は、図4に示すパンツ型使い捨ておむつの製造工程を示す模式図である。 図7は、図4に示すパンツ型使い捨ておむつを製造するために用いられるレーザー式接合装置を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明に用いられるレーザー光照射装置の主要部が模式的に示されている。レーザー光照射装置は、該装置における最終光学ユニットとしての照射ヘッド10を備えている。照射ヘッド10は、XYガルバノミラー光学系11を有している。XYガルバノミラー光学系11は、モータ軸にミラーが付いた装置を備えており、レーザー光の照射対象である被加工物におけるXY平面内でレーザー光を走査して、照射するために用いられるものである。「レーザー光を走査して照射する」とは、レーザー光の走査の軌跡が直線状若しくは曲線状又はそれらの組み合わせからなる形状となるようにレーザー光を連続又は断続的に照射することを言う。そのようにレーザー光を照射するためのガルバノミラー光学系の構造は当該技術分野において良く知られている。レーザー光の走査の軌跡の一例としてはレーザー光を線状に照射する態様が挙げられる。XYガルバノミラー光学系11によるレーザー光の走査速度は、被加工物の加工速度や加工エリア、最終ユニットの出射口から加工点までの距離にもよるが、上限値が10,000mm/sec程度である。このように高速でレーザー光を走査させるためにはXYガルバノミラー光学系11は軽量であることが要求される。そのため従来のXYガルバノミラー光学系にはベリリウム、シリコン及びアルミニウムなどの比較的低密度の材料が用いられている。その中でも、高速に走査させる用途においては、最も低密度で軽量の部材であるベリリウムを用いることが好まれる。しかし低密度の材料は単位体積当たりの1℃上昇に必要な熱量(熱容量)が小さいため、温度が上がりやすい材料である。したがって低密度の材料を用いたXYガルバノミラー光学系は温度ドリフトが生じやすい。XYガルバノミラー光学系にはこのような不利な点があるものの、後述するとおり、本発明によれば、温度ドリフト等の原因で照射予定位置に対して照射位置がずれた場合であってもレーザー光の照射位置を適切な位置に容易に復帰させることができる。
照射ヘッド10は、レーザー光が発せられる光源12を備えている。レーザー光の光源12としては、被加工物の種類や照射の目的に応じて適切なものが用いられ、例えばCOレーザー、YAGレーザー、LDレーザー(半導体レーザー)、YVOレーザー、ファイバーレーザー等が挙げられる。
光源12から発せられたレーザー光13は、図1中、長い点線で示されるとおり、照射ヘッド10に備えられたレンズ群14及びダイクロイックミラー15を透過してXYガルバノミラー光学系11に達する。XYガルバノミラー光学系11に達したレーザー光13は、該XYガルバノミラー光学系11によって進行方向が変更されて、被加工物(図示せず)に照射される。レンズ群14は複数枚のレンズが直列に配置されているスキャンレンズ光学系をなしている。複数枚のレンズのうちの少なくとも1枚はスキャンレンズ光学系14aである。スキャンレンズ光学系14aは、レーザー光13の照射予定位置までの距離に応じてスキャンレンズ光学系14aを通る光軸の前後方向に移動可能になっている。それによって、加工時にレーザー光を走査させた場合に、ガルバノミラー光学系から照射予定位置までの距離が変化しても被加工物に照射されるレーザー光13のスポット径を一定に定めることが可能となる。
ダイクロイックミラー15は、多層光学機能反射鏡や二色鏡とも呼ばれるものであり、特殊な光学素材を用いて製造された鏡の一種である。ダイクロイックミラー15は、特定の波長の光を反射し、且つその他の波長の光を透過する特性を有する。本実施形態で用いられるダイクロイックミラー15としては、光源12から発せられたレーザー光13は透過させるとともに、後述する照明から発せられた光を反射する性質を有するものが好適に用いられるが、反対に光源12から発せられたレーザー光13は反射させるとともに、後述する照明から発せられた光を透過する性質を有するものでもよい。
照射ヘッド10を含むレーザー光照射装置は、該照射ヘッドに加えて照明20を有している。照明20は、被加工物におけるレーザー光13の照射位置を照らすために用いられる。照明20から発せられる光(以下、この光のことを「照明光」とも言う。)21の波長は、後述する撮像装置の撮像可能波長範囲であることが有利である。照明光21は、図1中、短い点線で示されるとおり、ハーフミラー22を透過し、ダイクロイックミラー15において反射して、XYガルバノミラー光学系11に入射する。XYガルバノミラー光学系11で反射された照明光21は、被加工物におけるレーザー光13の照射部位を照らす。
レーザー光照射装置は、更に撮像装置30も備えている。撮像装置30は、被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像するために用いられるものである。撮像装置30は、被加工物にレーザー光13が照射されている状態をレーザー照射中に直接撮像可能なものである。そのような撮像装置30としては、例えば、CMOSカメラやCCDカメラ等が挙げられ、その中でもエリアカメラやラインカメラ等が挙げられ、更にその中でも高速度カメラないしハイスピードカメラ等と呼ばれるカメラなどが挙げられるが、これらに限られない。撮像装置30として高速度カメラを用いる場合、該高速度カメラにおけるフレームレートは、スポット径や走査速度にもよるが、例えばスポット径1mmで2,000mm/secで走査した場合、2,000fps以上であることが好ましい。
被加工物におけるレーザー光13の照射部位の様子は、図1中、一点鎖線で示されるとおり、XYガルバノミラー光学系11で反射した後、ダイクロイックミラー15及びハーフミラー22でそれぞれ反射して、撮像装置30に入射する。
上述のレーザー光照射装置の照射ヘッド10におけるXYガルバノミラー光学系11及びスキャンレンズ光学系14aの動作は、該照射装置に備えられている制御部40によって制御されている。制御部40は、コンピュータのハードウエア及びソフトウエアから構成された装置である。XYガルバノミラー光学系11及びスキャンレンズ光学系14aは、制御部40と電気的に接続されており、制御部40から発生された指令を受信して動作するように構成されている。また、先に述べた撮像装置30、必要に応じて照明光21も制御部40と電気的に接続されている。撮像装置30によって取得された撮像データは、制御部40へと伝送されるようになっている。制御部40へ伝送された撮像データは、該制御部40の一部をなす画像処理部41で処理される。この処理によって、被加工物におけるレーザー光の照射位置が算出され、その位置情報が、制御部40の一部をなすコントローラ42に送られる。コントローラ42は、位置情報を座標記憶部43に記憶するとともに、位置指令部44においてXYガルバノミラー光学系11及びスキャンレンズ光学系14aの適正位置を算出する。そして位置指令部44によって算出された位置情報が、制御部40の一部をなすドライバ部45に送られる。ドライバ部45は位置情報に基づき、XYガルバノミラー光学系11及びスキャンレンズ光学系14aへ動作指示を送る。
制御部40には外部エンコーダ50も接続されている。外部エンコーダ50は、搬送される被加工物の位置及び移動速度を特定するために用いられるものである。例えば後述する図7に示す実施形態においては、円筒状の支持部材121の回転を、該支持部材121の近傍に付設された外部エンコーダ50がカウントして位置信号を発生させ、該支持部材121における開口部127の位置及び被加工物70の移動速度を制御部40に知らせるようになっている。外部エンコーダ50に加えて、制御部40には加工開始位置検出部51も接続されている。加工開始位置検出部51は、例えば光学センサーやファイバーセンサー等から構成されており、被加工物70に対してレーザー光13を照射するタイミングの信号、すなわち加工開始信号を制御部40へ送信するように構成されている。
本発明においては、図2(a)に示すとおり、開口部60を有する支持部材61上に被加工物70を支持させた状態下、支持部材61の側から開口部60を通じ被加工物70に向けてレーザー光13を照射する。そして、被加工物70を加工しながらレーザー光13の照射痕を、上述した撮像装置30によって撮像する。開口部60の形状に特に制限はないが、図示する実施形態においてはスリット状の開口部を採用することが好ましい。また、開口部60の数にも制限はなく、1個又は2個以上の開口部を用いてもよい。複数個の開口部を用いる場合には、レーザー光は断続的に照射されることが好ましい。被加工物70の加工の具体例としては、溶断若しくは融着又はそれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限られない。なお図2(b)に示すとおり、同図に示す開口部60はスリット状の直線状の形状をしている。尤も、開口部60の形状は直線状に限られず、他の形状、例えば曲線状でもよく、あるいは曲線と直線とを組み合わせた形状でもよい。開口部60の幅R、すなわち開口部60の端部62a,62b(図2(a)参照)間の距離の上限値はカメラの視野に入れば、特に制限はない。幅の下限値は、レーザー光13のスポット径との関係で決定され、一般にスポット径と同程度である。
本発明に従い被加工物70にレーザー光13を照射するに際しては、図1に示すとおり、レーザー光13の照射軸と撮像装置30の光軸31とが同軸となるように、レーザー光13の光源12及び撮像装置30を配置しておく。これに加えて、照明光21の光軸と、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31とが同軸となるように、照明20、レーザー光13の光源12及び撮像装置30を配置しておく。「同軸にする」とは、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31と、照明光21の光軸とを一致させることを言う。また「光軸」とは、光学結像系の中心を通る対称軸のことを言う。
図1に示すとおり、撮像装置30の光軸31(一点鎖線)と照明光21(短い点線)は、ハーフミラー22で合流させ同軸となり、それとレーザー光13の照射軸(長い点線)とは、ダイクロイックミラー15で合流させ同軸となり、これら三者が同軸の状態で被加工物へと向けられる。これら三者を同軸の状態にするために、ダイクロイックミラー15への撮像装置30の光軸31及び照明光21の光軸の入射角度を調整することが必要である。また、ハーフミラー22への撮像装置30の光軸31の入射角度を調整することが必要である。
このようにして三者の光軸が同軸になった状態下に、図2(a)に示すとおり、支持部材61の側から開口部60を通じ被加工物70に向けてレーザー光13を照射する。このとき、被加工物70は静止した状態であってもよく、あるいは移動した状態であってもよい。支持部材61については、被加工物70が静止した状態である場合には支持部材61も静止した状態であり、被加工物70が移動した状態である場合には、支持部材61は、被加工物70の移動と同様の移動をしている。被加工物70及び支持部材61が移動した状態にある場合、移動速度は等速であってもよく、あるいは等加速度であってもよい。いずれの場合であっても、被加工物70における照射予定位置は、先に述べた外部エンコーダ50によってモニターされている。被加工物70及び支持部材61が移動した状態にある場合は0m/s超10m/s以下程度である。
被加工物70が移動する場合には、レーザー光照射装置の運転を開始するに際し、制御部40(図1参照)において、被加工物70の現在位置及び移動速度の初期値としてゼロを設定しておく。また、レーザー光13の照射位置の後述のオフセット量Bの初期値としてもゼロを設定しておく。この状態から装置の運転を開始し、加工開始位置検出部51(図1参照)からの信号を取得し、引き続き外部エンコーダ50(図1参照)によって被加工物70の現在位置及び位相速度に関する情報Aを取得する。そして、情報A及び後述のオフセット量Bに基づき加工位置の指令値を作成する。この指令値に基づきレーザー光13が照射される。
レーザー光13の照射によって被加工物70を加工している間、該被加工物70におけるレーザー光13の照射痕の画像及び支持部材61の画像を、撮像装置30によって同軸状態で同時に取得する。「同軸状態で取得する」とは、上述のとおり、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31と、照明光21の光軸とが同軸となった状態で画像を取得することを言う。これらの画像の取得は、被加工物70の加工の間にわたって連続的、又は断続的に行われる。「連続的」とは、例えばエリアカメラで撮像した場合、仮にスポット径1mmで2,000mm/sで走査したとすると、画像の取得を2,000fps以上のフレームレートで行うことを言う。更に、連続的に画像を取得する場合、ラインカメラを用いてもよい。図3には、本発明に従い取得されたレーザー光13の照射痕及び支持部材61の画像の一例が示されている。図3においては、同図中、上から下に向けてレーザー光13を走査して、直線状にレーザー光13を照射している。図3において、符号62a,62bで示される開口部の端部間の領域が開口部であり、該開口部において被加工物70が露出している。被加工物70には、レーザー光13の照射に起因して生じた照射痕71が黒色の領域として示されている。この黒色の領域においては、レーザー光13の照射によって被加工物70が熱分解して溶断されている。
図3に示す画像が取得されたら、その画像データが制御部40における画像処理部41で処理される。画像処理部41では公知の濃淡処理、二値化処理等を用い、このような処理によって、支持部材61における基準位置から照射痕71までの距離を求める。「照射痕」とは、例えばレーザー光が照射された瞬間における照射痕(図3におけるPの位置)だけでなく、レーザー光を照射した直後であって、且つレーザー光によって被加工物70に穴が形成された状態において、取得された画像の視野内に映っている照射痕(図3におけるQの位置)も意味する。
支持部材に61における基準位置に特に制限はない。例えば支持部材61に形成された開口部60における一方の端部62aを基準位置としての基準線とし、基準線としての該端部62aから、レーザー光が照射された瞬間における照射痕71(図3におけるPの位置)の外縁までの距離D1、該端部62bから照射痕71の外縁までの距離D2を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得することができる。この距離D1及び距離D2が予め定めておいた値の範囲内、すなわちずれ量が設定した閾値の範囲内である場合には、レーザー光13の照射位置は適正であり、照射位置にずれは生じていないと判断する。この判断は画像処理部41において行われる。一方、距離D1及び距離D2が予め定めておいた値の範囲外、すなわちずれ量が設定した閾値の範囲外である場合には、レーザー光13の照射位置は適正でなく、照射位置にずれが生じていると判断する。この場合には、画像処理部41において、ずれの程度に応じた補正量、すなわちオフセット量Bを算出し、そのオフセット量Bに基づき、ドライバ部45が、レーザー光13の照射位置を補正する指令を照射ヘッド10に送信する。この指令を受け取った照射ヘッド10は、XYガルバノミラー光学系11及び/又はスキャンレンズ光学系14aの動作を補正して、レーザー光13が適正な位置を照射するようにする。更に、オフセット量B、及び外部エンコーダ50(図1参照)によってから取得された被加工物70、支持部材61の現在位置及び位相速度に関する情報Aに基づき、新しい加工位置、すなわちレーザー光13の照射位置の指令値が制御部40(図1参照)によって作成される。
上述の距離D1及び距離D2を求める場合には、上述のとおり、照射痕71のうち、被加工物70にレーザー光13を照射した瞬間における位置を対象とすることができる。この位置は、上述のとおり、図3における符号Pで示される位置である。この位置に代えて、又はこの位置に加えて、撮像装置30によって撮像された視野における、レーザー光13の符号Pで示される位置の直後の撮像視野内に観察される照射痕の位置を対象として、上述の距離D3及び距離D4を求めることができる。この位置は、図3における符号Qで示される位置である。支持部材61における基準位置から照射痕71までの距離を求めるに際してPの位置を採用するか、それともQの位置を採用するかは、被加工物70の種類、開口部60の幅R、レーザー光13の走査速度等に応じて適宜決定すればよいが、Pの位置を採用すると、Qの位置を採用した場合に比べて、加工部周囲の材料が開口部60の幅R方向において、ひけなどが早く進行する場合の判定しやすさという点で有利である。一方、Qの位置を採用すると、Pの位置を採用した場合に比べて、レーザー光の位置がずれて、支持部材61に照射されてアーク光等の迷光が生じて画像処理に影響してしまう場合において有利である。
撮像装置30による画像の取得においては、被加工物70と支持部材61との境界を一層明確にして、距離D1及び距離D2を一層正確に測定する観点から、被加工物70と支持部材61とが、撮像装置30の撮像可能波長範囲において、両者を互いに区別し得る色をしていることが好ましい。例えば、撮像装置30が可視光の波長領域を撮像可能なものである場合には、被加工物70と支持部材61とで明度L値の差が大きいことが好ましい。例えば両者の明度の差が8ビットで50以上の場合には、被加工物70と支持部材61との境界が更に一層明確になる。
以上の操作を連続して行うことで、ガルバノミラー光学系を含む最終光学ユニットに温度ドリフトが生じてレーザー光の照射位置がずれた場合であっても、そのずれをレーザー照射中でも直接モニターすることができる。また、照射位置を適正な位置に迅速に補正することができる。したがって、被加工物70の加工を首尾よく行うことができる。
本発明のレーザー光照射方法及びレーザー光照射装置は、様々な被加工物に適用することができる。その一例として、シート融着体の製造方法に本発明を適用した実施形態を以下に説明する。
図4及び図5にはシート融着体の一例であるパンツ型使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、吸収性本体2と、該吸収性本体2の非肌当接面側に配されて該吸収性本体2を固定している外装体3とを備え、且つ腹側部1Aにおける外装体3の両側縁部と背側部1Bにおける該外装体の両側縁部とが接合されて一対のサイドシール部4a,4bウエスト開口部8及び一対のレッグ開口部9a、9bが形成されているパンツ型使い捨ておむつである。外装体3は、外層シート3aと内層シート3bから構成されている。このおむつ1は、複数枚のシートが重ねられたシート積層体にレーザー光を照射することにより、該シート積層体を分断するのと同時に、その分断によって生じた複数枚のシートの切断縁部どうしを融着させてシール縁部を形成する、シート融着体の製造方法に従い、図6及び図7に示す方法で製造される。
図6に示すとおり、原反ロール(図示せず)から連続的に供給される帯状の外層シート3aと、原反ロール(図示せず)から連続的に供給される帯状の内層シート3bの間に、ウエストギャザーを形成するウエスト部弾性部材5、胴回りギャザーを形成する胴回り部弾性部材6及びレッグギャザーを形成するレッグ部弾性部材7を、所定の伸長率に伸長させた伸長状態で各々複数本配する。このとき、ウエスト部弾性部材5及び胴回り部弾性部材6には、接着剤塗工機(図示せず)によってホットメルト接着剤を連続的あるいは間欠的に塗工し、レッグ部弾性部材7は、シートの流れ方向とは直交して往復運動する公知の揺動ガイド(図示せず)を介して、所定の脚周りパターンを形成しながら配される。また、帯状の外層シート3a及び帯状の内層シート3bには、それらを重ね合わせる前に、両シートのいずれか一方又は双方の相対向する面の所定部位に、接着剤塗工機(図示せず)によりホットメルト接着剤を塗工する。
そして、図6に示すように、一対のニップロール111,111の間に、ウエスト部弾性部材5、胴回り部弾性部材6及びレッグ部弾性部材7を伸長状態で挟み込んだ帯状の外層シート3a及び帯状の内層シート3bを送り込んで加圧することにより、帯状シート3a,3b間に複数本の弾性部材5,6,7が伸長状態で配された帯状の外装体3を形成する。その後、弾性部材プレカット手段(図示せず)を用いて、後述する吸収性本体2を配する位置に対応させて、複数本の胴回り部弾性部材6及び複数本のレッグ部弾性部材7を押圧して、収縮機能が発現されないように個々複数個に分断する。前記弾性部材プレカット手段としては、例えば、特開2002−253605号公報に記載の複合伸縮部材の製造方法に用いる弾性部材分断部等が挙げられる。
次いで、図6に示すように、別工程で製造された吸収性本体2に予めホットメルト接着剤等の接着剤を塗工し、該吸収性本体2を90度回転させて、帯状の外装体3を構成する内層シート3b上に間欠的に供給して固定する。なお、吸収性本体固定用の接着剤は、吸収性本体2ではなく、内層シート3bにおける吸収性本体2の配置予定位置に予め塗工してもよい。
引き続き、図6に示すように、吸収性本体2が配置された帯状の外装体3におけるレッグ部弾性部材7で環状に囲まれた環状部の内側にレッグホールLO’を形成する。このレッグホール形成工程は、ロータリーカッター、レーザーカッター等の従来からこの種の物品の製造方法における手法と同様の手法を用いて実施することができる。なお、本実施態様においては、帯状の外装体3に吸収性本体2を配置した後にレッグホールを形成しているが、吸収性本体2の配置前にレッグホールを形成してもよい。
次いで、帯状の外装体3をその幅方向(外装体3の搬送方向と直交する方向)に折り畳む。より具体的には、図6に示すように、帯状の外装体3の搬送方向に沿う両側部3’,3’を、吸収性本体2の長手方向両端部を覆うように折り返して吸収性本体2の長手方向両端部を固定した後、外装体3を吸収性本体2とともにその幅方向に二つ折りする。こうして、おむつ連続体1’が得られる。
こうして製造されたおむつ連続体1’に対して、本発明のレーザー光照射装置を含む、図7に示すレーザー式接合装置120を用いてレーザー光を照射して、一対のサイドシール部4a,4bを有する外装体3を具備する、シート融着体としてのパンツ型使い捨ておむつ1を連続的に製造する。
レーザー式接合装置120について説明すると、この装置120は、図7に示すように、矢印S方向に回転駆動される円筒状の支持部材121を備えた中空の円筒ロール123と、該円筒ロール123の中空部に配され、円筒ロール123の周面部を形成する円筒状の支持部材121に向けてレーザー光13を照射する照射ヘッド10とを備えている。円筒状の支持部材121は、外方を向く第1面121aと内方を向く第2面121bとを有する。前記の照射ヘッド10は、支持部材121における第2面121b側に配置されている。
支持部材121は、円筒ロール123の周面部を形成しており、円筒ロール123の左右両側縁部を形成する一対の環状の枠体(図示せず)間に挟持固定されている。支持部材121は、環状の枠体の周長と同じ長さの単一の環状部材から構成されており、例えば鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等の金属材料又はセラミックス等の耐熱性を有する材料からなる。
支持部材121は、レーザー光が通過可能な光通過部である、該支持部材121を厚み方向に貫通する開口部127を有している。開口部127は、平面視して矩形形状を有し、その長手方向を支持部材121の幅方向、すなわち図7中符号Xで示す方向に一致させて、円筒状の支持部材121の周方向に所定間隔を置いて複数形成されている。換言すれば、開口部127は、円筒の周面において、該円筒の回転軸の軸長方向と平行な方向に一致して延びている。支持部材121は、開口部127ではレーザー光13を通過させる一方、開口部127以外の部分ではレーザー光13を透過させない。支持部材121に開口部127を形成する方法としては、1)支持部材121の所定箇所にエッチング、パンチング、レーザー加工等により開口部127を穿設する方法や、2)支持部材121として、単一の環状部材に代えて、湾曲した矩形形状の部材を複数用い、それら複数の部材を、一対の枠体(図示せず)間に、該枠体の周方向に所定間隔を置いて配置する方法が挙げられる。
レーザー式接合装置120は、上述した支持部材121及び照射ヘッド10に加えて、複数の加圧ヘッド126を備えている。加圧ヘッド126は、上述した支持部材121の第1面121a上に支持されたおむつ連続体1’を加圧するために用いられる。各加圧ヘッド126は、円筒ロール123の回転軸の延長線上に回転軸を持ち、円筒ロール123に隣接して配置された第2円筒ロール125の周面に配置されている。第2円筒ロール125は、円筒ロール123と同期して回転する。なお、図7においては、各加圧ヘッド126が、円筒ロール123とは別部材である第2円筒ロール125に取り付けられているが、これに代えて、各加圧ヘッド126を円筒ロール123に取り付けることも可能である。
第2円筒ロール125が円筒ロール123と同期して回転することで、各加圧ヘッド126は、円筒ロール123の円筒を構成する支持部材121の回転方向と同方向に、且つ支持部材121の周速と同速で、支持部材121の周面に沿って周回可能になっている。このような構造を有するレーザー式接合装置120の詳細は、例えば本出願人の先の出願に係る特開2016−112166号公報等に記載されている。
支持部材121である中空の円筒ロール123の中空部には、該円筒ロール123の周面部を形成する支持部材121に向けてレーザー光13を照射する照射ヘッド10が設けられており、レーザー光13の照射点を、円筒ロール123の周方向及び該周方向と直交する方向の両方向に任意に移動させることができる。この照射ヘッド10が、最終光学ユニットに対応する。
以上の構成を有するレーザー式接合装置120を用いておむつ1を製造するときには、おむつ連続体1’を連続搬送しつつ、その一方の面を、円筒ロール123の周面部を形成し且つレーザー光13が通過可能な開口部127を有する、支持部材121の外面に当接させ、加圧ヘッド126による押さえ付けで加圧状態となったおむつ連続体1’に対して、支持部材121側から開口部27を介してレーザー光13を照射することにより、おむつ連続体1’を分断するのと同時に、その分断によって生じた前記加圧状態にある複数枚のシートの切断縁部どうしを融着させて、サイドシール部4a,4bを形成する。おむつ連続体1’の最表面の構成としては、例えばフィルム状や繊維状の樹脂等、又は該形状の組み合わせが挙げられるが、これらに限られない。この融着を首尾よく行う観点から、被加工物であるおむつ連続体1’の最表面は不織布から構成されていることが好ましい。この不織布が、熱可塑性樹脂の繊維から構成されていると、融着が更に一層首尾よく行える。
サイドシール部4a,4bの形成時に、おむつ連続体1’におけるレーザー光13の照射予定位置T(図7参照)に適正にレーザー光13が照射されているか否か、すなわちレーザー光13の照射位置にずれが生じているか否かは、上述した操作によって判断することができる。そして、レーザー光13が照射予定位置Tに照射されていないと判断したときには、上述したとおりの補正を行うことで、レーザー光13の照射が適正な位置に復帰する。本実施形態によれば、軸周りに回転する円筒状の支持部材121の周面に、軸方向と平行にレーザー光13を照射し、加工位置を撮像することになるので、レーザー光13と撮像装置30の焦点距離の変化が少なく、カメラのピントを変えなくても被写界深度を満たす撮像可能エリアが大きくとれるという利点がある。これとは対照的に、平面状の被加工物が一方向に搬送されている状態でレーザー光を照射する場合には、レーザー光13と撮像装置30の焦点距離の変化が大きくなってしまい、被写界深度を満たす撮像可能エリアが小さくなってしまう。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図4ないし図7に示す実施形態は、本発明のレーザー光照射方法及びレーザー光照射装置を、シート融着体を有する物品の一例であるパンツ型使い捨ておむつの製造に適用したものであるが、これ以外の物品の製造にも適用することができる。他の物品としては、前述したパンツ型使い捨ておむつ以外の他の吸収性物品として、前記シート融着体が吸収性物品の一部を構成している物品、例えば、生理用ナプキン、失禁パッド等が挙げられる。吸収性物品以外には、床面清掃用のシート、身体清拭用のシート、身体加温用の発熱具等が挙げられる。吸収性物品を構成するシート融着体としては、a)吸収性物品の肌当接面を形成する表面シートと非肌当接面を形成する裏面シートとが、吸収体の周縁部より延出した部分で接合されているもの、b)生理用ナプキンにおける、表面シートとウイング部形成用シート、ウイング部形成用シートと裏面シート、又は表面シートとウイング部形成用シートと裏面シートが融着したもの等が挙げられる。
また前記実施形態においては、照明光21の光軸と、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31とが同軸となるように、照明20、レーザー光13の光源12及び撮像装置30を配置したが、これに代えて、照明20は用いず、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31とが同軸となるように、レーザー光13の光源12及び撮像装置30を配置してもよい。あるいは、照明20は用いるものの、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31とが同軸となるが、照明光21の光軸は同軸とならないように、照明20、レーザー光13の光源12及び撮像装置30を配置してもよい。尤も、照明光21の光軸と、レーザー光13の照射軸と、撮像装置30の光軸31とが同軸となるようにして、被加工物70にこれら三者を集光させると、被加工物70に生じた照射痕が一層明瞭となる点から有利である。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下のレーザー光照射方法、レーザー光照射装置、シート融着体の製造方法及び吸収性物品の製造方法を開示する。
<1>
ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッドを制御して、光源から発せられたレーザー光を走査しながら被加工物へ照射するレーザー光照射方法であって、
開口部を有する支持部材上に前記被加工物を支持させた状態下、該支持部材の側から該開口部を通じ該被加工物に向けてレーザー光を照射して、該被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像装置によって撮像しながら該被加工物を加工する工程を有し、
前記照射方法においては、レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておき、
前記工程においては、前記被加工物におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記撮像装置によって前記同軸状態で同時に取得し、該支持部材における基準位置から該照射痕までの距離を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得可能とした、レーザー光照射方法。
<2>
前記ずれ量の閾値を設定し、レーザー光の前記照射痕の位置のずれの有無を判断する前記<1>に記載のレーザー光照射方法。
<3>
レーザー光の照射位置にずれが生じていると判断した場合、レーザー光の照射位置を補正する前記<1>又は<2>に記載のレーザー光照射方法。
<4>
前記照射ヘッドがスキャンレンズ光学系を更に備え、
前記スキャンレンズ光学系及び前記ガルバノミラー光学系を制御してレーザー光を走査させる前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<5>
前記被加工物と前記支持部材とが、前記撮像装置の撮像可能波長範囲において、両者を互いに区別し得る色をしている前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<6>
前記撮像装置が可視光の波長領域を撮像可能なものであり、
前記被加工物と前記支持部材との明度の差が、8ビットで50以上である前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<7>
前記被加工物の照射ヘッド側の最表面が樹脂からなる前記<1>ないし<6>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<8>
前記被加工物の照射ヘッド側の最表面が不織布からなる前記<1>ないし<7>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<9>
前記被加工物におけるレーザー光の照射位置を照らす照明を更に用い、
前記照明の光軸と、レーザー光の照射軸と、前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、前記照明、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておく前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<10>
前記撮像装置にCMOSカメラ又はCCDカメラを用いた前記<1>ないし<9>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<11>
前記撮像装置に高速度カメラを用いた前記<1>ないし<10>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<12>
前記被加工物が静止した状態又は移動した状態においてレーザー光を照射する前記<1>ないし<11>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<13>
レーザー光を線状に照射する前記<1>ないし<12>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<14>
前記支持部材が、外方を向き且つ前記被加工物を支持する第1面と、内方を向く第2面とを有し、一方向に回転可能な円筒からなり、
前記円筒の周面に、該円筒の回転軸の軸長方向と平行な方向に一致して延びるスリット状の前記開口部が、該円筒の周方向に所定間隔を置いて複数設けられている前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<15>
レーザー光が照射された瞬間における前記照射痕を取得し、該支持部材における基準位置からの該照射痕の位置までの距離を求めることで、レーザー光の照射位置のずれの有無を判断する前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<16>
前記撮像装置によって撮像された視野における、レーザー光を照射した直後の該視野内に観察される前記照射痕の位置を取得し、該支持部材における基準位置からの該照射痕の位置までの距離を求めることで、レーザー光の照射位置のずれの有無を判断する前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載のレーザー光照射方法。
<17>
ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッド及びレーザー光の光源を有し、
開口部を有する支持部材上に被加工物を支持させた状態下、該支持部材の側から該開口部を通じ該被加工物に向けてレーザー光を走査しながら照射して、該被加工物を加工するために用いられるレーザー光照射装置であって、
前記被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像するための撮像装置を更に有し、
レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置が配置されているレーザー光照射装置。
<18>
前記被加工物におけるレーザー光の照射位置を照らす照明を更に有し、
前記照明の光軸と、レーザー光の照射軸と、前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、前記照明、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置が配置されている前記<17>に記載のレーザー光照射装置。
<19>
複数枚のシートが重ねられたシート積層体にレーザー光を照射することにより、該シート積層体を分断するのと同時に、その分断によって生じた複数枚のシートの切断縁部どうしを融着させてシール縁部を形成する、シート融着体の製造方法であって、
開口部を有する支持部材上に前記シート積層体を支持させた状態下、ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッドを制御して、該支持部材の側から、光源から発せられたレーザー光を走査しながら該シート積層体へ照射して、被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像装置によって撮像しながら該被加工物を加工する工程を有し、
前記製造方法においては、レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておき、
前記工程においては、前記シート積層体におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記撮像装置によって前記同軸状態で同時に取得し、該支持部材における基準位置から該照射痕の位置までの距離を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得可能とした、シート融着体の製造方法。
<20>
前記ずれ量の閾値を設定し、レーザー光の照射位置のずれの有無を判断する、前記<19>に記載のシート融着体の製造方法。
<21>
レーザー光の照射位置にずれが生じていると判断した場合、レーザー光の照射位置を補正する前記<19>又は<20>に記載のシート融着体の製造方法。
<22>
前記<19>ないし<21>のいずれか1に記載の製造方法により前記シート融着体を製造する工程を含む、該シート融着体が吸収性物品の一部を構成する吸収性物品の製造方法。
<23>
前記吸収性物品は、吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、且つ腹側部における該外装体の両側縁部と背側部における該外装体の両側縁部とが接合されて一対のサイドシール部が形成されているパンツ型使い捨ておむつであり、
前記シート融着体は、前記パンツ型使い捨ておむつの一部を構成しており、
帯状の前記外装体をその幅方向に折り畳み、折り畳まれた帯状の該外装体の所定箇所にレーザー光を照射することにより、帯状の該外装体を分断するのと同時に前記サイドシール部を形成して前記シート融着体とする、前記<22>に記載の吸収性物品の製造方法。
10 照射ヘッド
11 XYガルバノミラー光学系
12 光源
13 レーザー光
14 レンズ群
15 ダイクロイックミラー
20 照明
21 照明光
30 撮像装置
40 制御部
50 外部エンコーダ
60 開口部
61 支持部材
62a,62b 開口部の端部
70 被加工物
71 レーザー光の照射痕

Claims (9)

  1. ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッドを制御して、光源から発せられたレーザー光を走査しながら被加工物へ照射するレーザー光照射方法であって、
    開口部を有する支持部材上に前記被加工物を支持させた状態下、該支持部材の側から該開口部を通じ該被加工物に向けてレーザー光を照射して、該被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像装置によって撮像しながら該被加工物を加工する工程を有し、
    前記照射方法においては、レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておき、
    前記工程においては、前記被加工物におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記撮像装置によって前記同軸状態で同時に取得し、該支持部材における基準位置から該照射痕までの距離を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得可能とした、レーザー光照射方法。
  2. 前記ずれ量の閾値を設定し、レーザー光の前記照射痕の位置のずれの有無を判断する請求項1に記載のレーザー光照射方法。
  3. レーザー光の照射位置にずれが生じていると判断した場合、レーザー光の照射位置を補正する請求項1又は2に記載のレーザー光照射方法。
  4. 前記被加工物と前記支持部材とが、前記撮像装置の撮像可能波長範囲において、両者を互いに区別し得る色をしている請求項1ないし3のいずれか一項に記載のレーザー光照射方法。
  5. 前記被加工物におけるレーザー光の照射位置を照らす照明を更に用い、
    前記照明の光軸と、レーザー光の照射軸と、前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、前記照明、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておく請求項1ないし4のいずれか一項に記載のレーザー光照射方法。
  6. ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッド及びレーザー光の光源を有し、
    開口部を有する支持部材上に被加工物を支持させた状態下、該支持部材の側から該開口部を通じ該被加工物に向けてレーザー光を走査しながら照射して、該被加工物を加工するために用いられるレーザー光照射装置であって、
    前記被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像するための撮像装置、及び該撮像装置によって取得された画像を処理する画像処理部を更に有し、
    レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置が配置されており、
    前記撮像装置は、前記被加工物におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記同軸状態で同時に取得するものであり、
    前記画像処理部は、前記支持部材における基準位置から前記照射痕までの距離を求め、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得するものである、レーザー光照射装置。
  7. 前記被加工物におけるレーザー光の照射位置を照らす照明を更に有し、
    前記照明の光軸と、レーザー光の照射軸と、前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、前記照明、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置が配置されている請求項6に記載のレーザー光照射装置。
  8. 複数枚のシートが重ねられたシート積層体にレーザー光を照射することにより、該シート積層体を分断するのと同時に、その分断によって生じた複数枚のシートの切断縁部どうしを融着させてシール縁部を形成する、シート融着体の製造方法であって、
    開口部を有する支持部材上に前記シート積層体を支持させた状態下、ガルバノミラー光学系を備えた照射ヘッドを制御して、該支持部材の側から、光源から発せられたレーザー光を走査しながら該シート積層体へ照射して、被加工物におけるレーザー光の照射状態を撮像装置によって撮像しながら該被加工物を加工する工程を有し、
    前記製造方法においては、レーザー光の照射軸と前記撮像装置の光軸とが同軸となるように、レーザー光の前記光源及び前記撮像装置を配置しておき、
    前記工程においては、前記シート積層体におけるレーザー光の照射痕の画像及び前記支持部材の画像を、前記撮像装置によって前記同軸状態で同時に取得し、該支持部材における基準位置から該照射痕の位置までの距離を求めることで、レーザー光の照射痕の位置のずれ量を取得可能とした、シート融着体の製造方法。
  9. 請求項8に記載の製造方法により前記シート融着体を製造する工程を含む、該シート融着体が吸収性物品の一部を構成する吸収性物品の製造方法。
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