JP6822338B2 - サスペンション制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンション制御システムに係り、特に、駆動電流に応じて減衰力を変更可能なサスペンションを備える車両に搭載されるサスペンション制御システムに関する。
減衰力を変更することが可能なサスペンションを利用したスカイフックダンパー制御が知られている。スカイフックダンパー制御では、要求減衰力を発生させるために、サスペンションを介して連結されるばね上構造体とばね下構造体との間の相対速度(以下、「ストローク速度」と称する)を推定する必要がある。ストローク速度を推定する技術としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。この文献では、単輪2自由度モデルに基づく運動方程式の状態空間に基づいて構成されたプラントモデル及びオブザーバを利用してストローク速度を推定する手法が提案されている。
特開2016−2844号公報
供給される駆動電流に応じて減衰力を変更することが可能な減衰力可変式ショックアブソーバでは、ストローク速度に対する減衰力特性が、供給される駆動電流によって変化する。例えば、減衰力がソフトとなる駆動電流が供給されている場合には、ショックアブソーバの減衰力特性に線形特性が強く表れる。一方において、減衰力がハードとなる駆動電流が供給されている場合には、減衰力特性に非線形特性が強く表れる。このため、駆動電流による減衰力特性の変化を考慮せずにオブザーバゲインを設定すると、駆動電流によってはストローク速度の推定精度が低くなるおそれがある。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、駆動電流に応じて減衰力を変更可能なサスペンションを備える車両において、ストローク速度の推定精度を高めることができるサスペンション制御システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、車両に搭載されるサスペンション制御システムに適用される。サスペンション制御システムは、車両のばね上構造体とばね下構造体との間を連結するアブソーバとばねとから構成されるサスペンションと、ばね上構造体とばね下構造体との間の相対速度であるストローク速度を推定する制御装置と、を備える。アブソーバは、ばね上構造体とばね下構造体との相対移動によって伸縮するシリンダと、シリンダの伸縮に伴って流れる作動液を通過させてその作動液の流れに抵抗を与える弁機構と、電磁力に依拠した力を発生させて弁機構に作用させることにより弁機構の開弁圧を変更するソレノイドと、を備える。アブソーバは、ソレノイドに供給される駆動電流に応じて減衰力が変動するように構成される。減衰力の非線形性の強さは、駆動電流に対して非線形に変化する。制御装置は、単輪モデルに基づく運動方程式の状態空間に基づいて構成されたオブザーバを用いて、サスペンションのストローク速度の推定値を出力するように構成される。そして、オブザーバのオブザーバゲインは、減衰力の非線形性の強さが大きい場合の値が、減衰力の非線形性の強さが小さい場合の値よりも小さくなるように、駆動電流に応じて非線形に設定される。
本発明に係るサスペンション制御システムによれば、オブザーバのオブザーバゲインが駆動電流に応じて非線形に設定される。これにより、供給される駆動電流が変化したとしても、駆動電流に対応した減衰力特性の変化に合わせてオブザーバのオブザーバゲインを設定することができるので、ストローク速度の推定精度を高めることができる。
実施の形態1に係るサスペンション制御システムが搭載された車両の構成を示す図である。 1自由度の単輪モデルオブザーバのモデル構成を示す図である。 単輪モデルオブザーバの制御ブロック図である。 オリフィス可変アブソーバのストローク速度に対する減衰力特性を駆動電流毎に比較した図である。 駆動電流に対するオブザーバゲインのゲインスケジュリングの例を示す図である。 開弁点可変アブソーバのストローク速度に対する減衰力特性を駆動電流毎に比較した図である。 減衰力がフルソフトとなる駆動電流におけるストローク速度推定の位相精度を示す図である。 ECU20が可変サスペンションのストローク速度を推定する際に実行するルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
<実施の形態1の車両のシステム構成>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1に係るサスペンション制御システムが搭載された車両の構成を示す図である。なお、以下の説明では、車両10の進行方向(前後方向)をX方向とし、車両10の左右方向をY方向とし、車両10の上下方向をZ方向と定義する。また、Z方向の符号は上向きを「正」とする。
実施の形態1に係る車両10は、4つの車輪12を備えている。各車輪12には、可変サスペンション14とばね上上下加速度センサ16がそれぞれ設けられている。可変サスペンション14は、駆動電流に応じて減衰力を変更可能な伸圧従属可変式のショックアブソーバとばねとから構成されている。可変サスペンション14は、車両10のばね上構造体(ボデー等)とばね下構造体(車輪等)との間を連結する。可変サスペンション14のショックアブソーバは、シリンダと弁機構とソレノイドとを備えている。シリンダは、ばね上構造体とばね下構造体との相対移動によって伸縮するように設けられている。弁機構は、シリンダの伸縮に伴って流れる作動液を通過させてその作動液の流れに抵抗を与えるように構成されている。また、ソレノイドは、電磁力に依拠した力を発生させて弁機構に作用させることにより弁機構が開弁するための作動液の圧力(以下、「開弁圧」と称する)を変更するように構成されている。以下の説明では、このような弁機構を備えたショックアブソーバを「開弁点可変アブソーバ」と称する。開弁点可変アブソーバを備えた可変サスペンション14によれば、ソレノイドに供給される駆動電流に応じて減衰力が変動する。なお、可変サスペンション14の構造自体は本発明の要旨をなすものではないので、駆動電流に応じて減衰力を制御する開弁点可変アブソーバを採用する限りにおいて任意の構造を採ることができる。
ばね上上下加速度センサ16は、車両10の各車輪12のばね上構造体に配置され、車両の上下方向(Z方向)の加速度を検出する。
実施の形態1に係る車両10は、可変サスペンション14の制御装置としてのECU20を備えている。ECU20は、ばね上上下加速度センサ16と可変サスペンション14の各々から入力される信号に基づいて、可変サスペンション14のストローク速度を推定する。なお、以下の説明では、ストローク速度の符号は、可変サスペンション14の伸側を「正」とし圧側を「負」と定義する。ECU20は、推定されたストローク速度に基づいて、車両10の姿勢が安定化されるように、可変サスペンション14へ出力される駆動電流値を制御する。
<実施の形態1の動作>
ECU20は、可変サスペンション14を用いたスカイフックダンパー制御を実行可能に構成されている。スカイフックダンパー制御は、車両10のばね上構造体であるボデー部の姿勢が安定化されるように、各車輪12の可変サスペンション14の要求減衰力を個別に決定する。可変サスペンション14の減衰力Ffcは、ばね上構造体とばね下構造体の相対速度であるストローク速度と可変サスペンション14へと付加される駆動電流値によって変化する。このため、可変サスペンション14の減衰力を要求減衰力に近づけるためには、ストローク速度の推定精度を高めることが求められる。
ストローク速度の推定には、単輪モデルに基づく運動方程式の状態空間に基づいて構成されたオブザーバ(以下、「単輪モデルオブザーバ」と称する)が用いられる。以下、単輪モデルオブザーバの一例として、ばね上上下加速度のフィードバックを行う1自由度の単輪モデルオブザーバを用いたストローク速度の推定手法について説明する。
図2は、1自由度の単輪モデルオブザーバのモデル構成を示す図である。この図に示す単輪モデルの例では、ばね上質量をM、サスペンションのばね定数をK、ショックアブソーバのベース減衰係数をCとしている。また、この図に示す単輪モデルの例では、可変サスペンション14に作用するZ方向の力をf、ばね上の上下変位をZ、ばね下の上下変位をZとしている。
状態量xが次式(1)に示す通りであり、観測量yがばね上上下加速度Z”であり、fが既知の入力uであり、そしてZが未知の入力wであるとき、1自由度の単輪モデルの状態方程式と観測方程式は、次式(2)、(3)のように表される。
Figure 0006822338
ここで、上式(2)、(3)における係数行列A、B、C、D、G、Hは以下の通りである。
Figure 0006822338
次に、状態量x、観測量yの推定値をそれぞれx^、y^とすると、カルマンフィルタを用いた状態量推定方程式と観測量推定方程式は、次式(4)、(5)のように表される。
Figure 0006822338
ここで、Lはオブザーバゲインである。オブザーバゲインLは、後述するゲインスケジュリングにより設定される。
図3は、単輪モデルオブザーバの制御ブロック図である。以下、図3を参照して、状態量xの推定値x^であるストローク速度の推定値を算出するための単輪モデルオブザーバの構成について更に詳しく説明する。単輪モデルオブザーバ30には、既知の入力uとして力fが入力される。ここでの力fは、可変サスペンション14の減衰力Ffcである。減衰力Ffcは、可変サスペンション14に供給される駆動電流値とストローク速度に応じて変動する。ECU20は、ストローク速度に対する減衰力Ffcの関係を駆動電流値に対応づけたマップを記憶している。演算器32には、状態量xの推定値x^であるストローク速度の推定値と駆動電流値が入力される。演算器32では、このマップに従い、駆動電流値とストローク速度の推定値に対応する減衰力Ffcが算出される。なお、減衰力Ffcは応答遅れの要素を含んでいる。このため、演算器32から出力された減衰力Ffcは、演算器34において減衰力の1次遅れが補正された後、既知の入力uとして出力される。
演算器34から出力された既知の入力uは、係数行列Bが乗算された後、加算器36へと入力される。加算器36では、式(4)の演算が行われ、状態量xの推定値x^の時間微分値x^’が出力される。加算器36からの出力は積分器38に入力される。積分器38から出力された状態量xの推定値x^は、係数行列Aが乗算された後、加算器36へ入力される。
また、積分器38から出力された状態量xの推定値x^は、係数行列Cが乗算された後、加算器40へ入力される。加算器40には、既知の入力uと係数行列Dとの積も入力される。加算器40では、式(5)の演算が行われ、観測量yの推定値y^が出力される。
加算器40から出力された観測量yの推定値y^は、加算器42に入力される。加算器42には、観測量yとしてのばね上上下加速度Z”も入力される。加算器42では、これらの入力値を用いて観測量yの推定誤差(y−y^)が演算される。推定誤差(y−y^)は、演算器46においてオブザーバゲインLが乗算された後、加算器36へと入力される。
上記の手法による演算を各車輪12についてそれぞれ行うことにより、直接計測することのできない状態量x、つまり各車輪12における可変サスペンション14のストローク速度(Z’−Z’)を推定することが可能となる。
<実施の形態1の特徴>
次に、実施の形態1の特徴について説明する。上述したカルマンフィルタによる単輪モデルオブザーバは、線形システムへの適用を前提としている。しかしながら、駆動電流に応じて減衰力を変更可能な可変サスペンションを備えたシステムでは、駆動電流に応じて減衰力の非線型性が変化する。一般的に、システムの非線型性が強い場合には、推定値のハンチング又は発散が発生し易くなるため、オブザーバゲインLを下げることが好ましい。一方において、システムの線形性が強い場合にオブザーバゲインLを下げると、推定状態量の精度の低下が問題となる。そこで、可変サスペンションを備えたシステムでは、駆動電流に応じてオブザーバゲインLを変化させるゲインスケジュリングが行われる。
ここで、可変サスペンションに採用されるショックアブソーバとして、例えばオリフィス可変アブソーバが知られている。図4は、オリフィス可変アブソーバのストローク速度に対する減衰力特性を駆動電流毎に比較した図である。この図に示すように、オリフィス可変アブソーバは、例えば減衰力がフルソフトとなる駆動電流では、減衰力の線形性が強い傾向にあり、減衰力がフルハードとなる駆動電流では、減衰力の非線形性が強い傾向にある。そして、減衰力が中間段となる駆動電流の範囲では、減衰力の非線形性がフルハードのときよりも小さい傾向にある。つまり、オリフィス可変アブソーバでは、減衰力がフルハードからフルソフトへと向かうにつれて、減衰力の線形性が徐々に強くなる。したがって、オリフィス可変アブソーバを採用したシステムにおいては、駆動電流に対して線形のマップとなるようにオブザーバゲインLをゲインスケジュリングすることができる。
図5は、駆動電流に対するオブザーバゲインのゲインスケジュリングの例を示す図である。図5に示す比較例1は、上記のオリフィス可変アブソーバを採用したシステムにおけるゲインスケジュリングの例を示している。この例では、駆動電流が小さくなるほど、すなわちシステムの非線形性が強くなるほどオブザーバゲインLが線形に大きな値になるようにゲインスケジュリングされている。
これに対して、実施の形態1のシステムでは、開弁点可変アブソーバを備える可変サスペンション14が採用されている。図6は、開弁点可変アブソーバのストローク速度に対する減衰力特性を駆動電流毎に比較した図である。この図に示すように、開弁点可変アブソーバは、例えば減衰力がフルソフトとなる駆動電流では、減衰力の線形性が強い傾向にある。一方、減衰力がフルハードとなる駆動電流及び減衰力が中間段となる駆動電流では、減衰力の非線形性に大差はなく、共に強い傾向にある。つまり、開弁点可変アブソーバは、減衰力の非線形性が駆動電流に対して非線形に変化する。
図5に示す比較例2は、開弁点可変アブソーバを採用したシステムにおいて、駆動電流に対して線形のマップとなるようにオブザーバゲインLをゲインスケジュリングした例を示している。この図の比較例2では、減衰力がフルハードであるときのオブザーバゲインLと減衰力が中間段であるときのオブザーバゲインLから線形補間によってオブザーバゲインLをゲインスケジュリングしている。この場合、減衰力がフルソフトとなる範囲において、システムの線形性が強いにもかかわらずオブザーバゲインLが低い値となるため、推定状態量の精度の低下が問題となる。一方において、比較例1と同様に、減衰力がフルハードとなるときのオブザーバゲインLとフルソフトになるときのオブザーバゲインLから線形補間によってオブザーバゲインLをゲインスケジュリングすると、減衰力が中間段となる範囲において、システムの非線型性が強いにもかかわらずオブザーバゲインLが高い値となるため、推定値のハンチング又は発散が発生し易くなる。
そこで、実施の形態1のシステムでは、駆動電流に対して非線形となるようにオブザーバゲインLをゲインスケジュリングする構成を備えている。オブザーバゲインLのゲインスケジュリングは、図3に示す制御ブロック図におけるルックアップテーブル(LUT)44にて行われる。LUT44には、駆動電流に対するオブザーバゲインLが非線形に設定されている。LUT44は、入力された駆動電流に対応するオブザーバゲインLを演算器46へ出力する。
図5に示す実施例は、LUT44のゲインスケジュリングの一例を示している。この実施例では、減衰力がフルハード、中間段、及びフルソフトとなるオブザーバゲインLを求め、その間の範囲をそれぞれ線形マップで補完している。このようなゲインスケジュリングによれば、減衰力がフルソフトであるときの推定精度の向上と、減衰力が中間段及びフルハードであるときの制御安定性の向上との両立を図ることが可能となる。
なお、LUT44に設定されているゲインスケジュリングは、図5の実施例のものに限られない。すなわち、駆動電流に対してオブザーバゲインLが非線形に変更されるようにスケジュリングされるのであれば、例えば2次以上の関数で規定してもよい。
図7は、減衰力がフルソフトとなる駆動電流におけるストローク速度推定の位相精度を示す図である。この図に示すように、可変サスペンション14の実用上において推定精度の低下が問題となる10Hz前後の周波数帯において、ゲインスケジュリングを非線形とした実施例は、ゲインスケジュリングを線形とし比較例2に対してストローク速度の推定精度が向上していることが分かる。
<実施の形態1の具体的処理>
次に、フローチャートを参照して、実施の形態1のシステムがストローク速度を推定する際に実行する具体的処理について説明する。図8は、ECU20が可変サスペンション14のストローク速度を推定する際に実行するルーチンのフローチャートである。
このルーチンでは、先ず、ばね上上下加速度センサ16のセンサ信号がA/D変換される(ステップS1)。以下の説明では、右前、左前、右後、左後のばね上上下加速度センサ16のセンサ信号のA/D変換後の値を、それぞれ検出加速度Z”,Z”,Z”,Z”と称する。
次に、各輪位置でのばね上上下加速度が算出される(ステップS2)。ここでは、先ず
検出加速度Z”,Z”,Z”,Z”を用いた次式(6)〜(9)に従い、ばね上構造体の重心位置の上下加速度Zg”、ロール加速度Φg”、ピッチ加速度Θg”が算出される。なお、次式(6)〜(9)において、L,L,L,L、及び、W,W,W,Wは、各ばね上上下加速度センサ16のX方向の位置、及びY方向の位置をそれぞれ示している。また、L、及びWは、ばね上構造体のX方向の重心位置、及びY方向の重心位置を示している。これらの値L,W(i=1,2,3,4)、L、Wは、センサ配置等から定まる固定値であって、予めECU20のメモリに格納されている値が使用される。
Figure 0006822338
Figure 0006822338
Figure 0006822338
Figure 0006822338
ステップS2では、次に、各輪位置でのばね上上下加速度Z”が算出される。ここでは、次式(10)に従い、各可変サスペンション14の直上部におけるばね上上下加速度Zbfl”, Zbfr”, Zbrl”, Zbrr”が算出される。なお、式(10)において、Tは前輪のトレッド幅であり、Tは後輪のトレッド幅であり、lは前輪軸−ばね上重心間の距離であり、lは後輪軸−ばね上重心間の距離である。これらの値T、T、L、Lは、車両10の構成から定まる固定値であって、予めECU20のメモリに格納されている値が使用される。
Figure 0006822338
次に、各可変サスペンション14に作用する力fがそれぞれ算出される(ステップS3)。ここでは、各可変サスペンション14の駆動電流とストローク速度の推定値から、減衰力Ffcがそれぞれ算出される。そして、算出されたFfcから減衰力の1次遅れを補正した値が、各可変サスペンション14に作用する力fとされる。
次に、オブザーバゲインLのゲインスケジュリングが実行される(ステップS4)。ここでは、各可変サスペンション14の駆動電流に対応するオブザーバゲインLがLUT44から読み込まれる。
次に、上記ステップS3にて算出された力fを既知の入力uとし、上記ステップS2において算出されたばね上上下加速度Z”を観測量yとして、ステップS4において設定されたオブザーバゲインLのカルマンフィルタを用いた単輪モデルオブザーバにより、状態量xとしてのストローク速度(Z’−Z’)が推定される(ステップS5)。
以上説明したように、実施の形態1のサスペンション制御システムによれば、駆動電流に対するオブザーバゲインLが非線形になるようにゲインスケジュリングが行われるので、減衰力がフルソフトであるときの推定精度の向上と、減衰力が中間段及びフルハードであるときの制御安定性の向上との両立を図ることが可能となる。これにより、単輪モデルオブザーバを利用したストローク速度の推定を高精度に行うことが可能となる。
実施の形態1のサスペンション制御システムは、以下のように変形した形態を適用してもよい。
オブザーバは、単輪モデルオブザーバであれば、その自由度の数、状態方程式の取り方、連続系、離散系等に限定はない。例えば、システムは、2自由度の単輪モデルオブザーバを利用してストローク速度を推定する構成でもよい。また、単輪モデルオブザーバは連続系のカルマンフィルタを利用する構成に限らず、離散系のカルマンフィルタを利用する構成でもよい。
10 車両
12 車輪
14 可変サスペンション
16 ばね上上下加速度センサ
20 ECU
30 単輪モデルオブザーバ
36,40,42 加算器
38 積分器
32,34,46 演算器
44 LUT

Claims (1)

  1. 車両に搭載されるサスペンション制御システムであって、
    前記車両のばね上構造体とばね下構造体との間を連結するアブソーバとばねとから構成されるサスペンションと、
    前記ばね上構造体と前記ばね下構造体との間の相対速度であるストローク速度を推定する制御装置と、を備え、
    前記アブソーバは、
    前記ばね上構造体と前記ばね下構造体との相対移動によって伸縮するシリンダと、
    前記シリンダの伸縮に伴って流れる作動液を通過させてその作動液の流れに抵抗を与える弁機構と、
    電磁力に依拠した力を発生させて前記弁機構に作用させることにより前記弁機構の開弁圧を変更するソレノイドと、を備え、前記ソレノイドに供給される駆動電流に応じて減衰力が変動するように構成され、
    前記減衰力の非線形性の強さは、前記駆動電流に対して非線形に変化し、
    前記制御装置は、
    単輪モデルに基づく運動方程式の状態空間に基づいて構成されたオブザーバを用いて、前記サスペンションのストローク速度の推定値を出力するように構成され、
    前記オブザーバのオブザーバゲインは、前記減衰力の非線形性の強さが大きい場合の値が、前記減衰力の非線形性の強さが小さい場合の値よりも小さくなるように、前記駆動電流に応じて非線形に設定されることを特徴とするサスペンション制御システム。
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