JP2010023602A - サスペンション装置 - Google Patents

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康洋 太田
Ryosuke Kamakura
亮介 鎌倉
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郁人 石末
Takahiro Kondo
卓宏 近藤
Takeshi Tomiuga
健 富宇賀
Yoshifumi Kobayashi
義史 小林
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Abstract

【課題】経済性を損なわず緩衝器が発生している減衰力をモニタすることができるサスペンション装置を提供する。
【解決手段】サスペンション装置1は、シリンダ6内に摺動自在に挿入されるピストン7と、シリンダ6内に移動自在に挿入されてピストン7に連結されるロッド8と、シリンダ6内にピストン7で区画した流体が充填される二つの作動室R1,R2と、シリンダ6とロッド8の相対移動によって生じる流体の流れに抵抗を与える可変減衰弁3とを有し車両のバネ上部材Bとバネ下部材Wとの間に介装される緩衝器2と、可変減衰弁3を制御する制御装置4とを備え、減衰弁3が、流体が通過する流路の途中に設けた弁座15と、弁座15に遠近して流路抵抗を可変にする弁体16と、弁体16を弁座15に対して遠近させる磁歪素子18を有するアクチュエータ17とを備え、磁歪素子18を用いて検出する作動室R1内の圧力に基づいて可変減衰弁3を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サスペンション装置に関する。
この種、サスペンション装置にあっては、可変減衰弁を備えて車両のバネ上部材とバネ下部材との間に介装される緩衝器と、可変減衰弁を制御する制御装置とを備えて構成され、たとえば、制御装置は、バネ上速度Vと緩衝器のストローク速度Vsを得て、バネ上速度Vとストローク速度Vsの符号が一致する場合には、緩衝器の減衰力Fを、F=Cs・Vで演算される値とし、一致しない場合には、緩衝器の減衰力を限りなく小さくする制御を実施するものがある(たとえば、特許文献1参照)。なお、Csはスカイフック減衰係数を示している。
また、この緩衝器の減衰力の調節には、可変減衰弁における弁体をモータやソレノイドといったアクチュエータによって駆動することで行われるようになっている。
上記した制御は、広く一般的にスカイフック制御と呼ばれ、このスカイフック制御にあたっては、バネ上速度Vと緩衝器のストローク速度Vsの両方の値が必要となるので、バネ上部材の上下方向の加速度を検出する加速度センサと、緩衝器のストロークを検出するストロークセンサと備え、これら二つのセンサで検出するバネ上加速度およびバネ上部材とバネ下部材の相対速度を得るとともに目標減衰力を得て、緩衝器の減衰力を目標減衰力にするように可変減衰弁を制御するようにしている。
特開平08−244432号公報(実施例欄)
上述したように、従来のサスペンション装置では、緩衝器や車体に設けたセンサで車体の振動状況を把握しアクチュエータを駆動して可変減衰弁を制御して緩衝器の減衰係数を調節し、所望の減衰力を緩衝器に発生させるようにしているが、緩衝器が発生している減衰力を把握することはできない。
したがって、従来のサスペンション装置にあっては、緩衝器が発生している減衰力が目標減衰力通りに制御されているかが不明であり、緩衝器が実際に発生している減衰力をモニタするほうが制御上好ましい。
これを実現するには、緩衝器のシリンダ内にピストンで区画した作動室内の圧力をモニタするか、直接緩衝器の発生減衰力をモニタすればよいのであるが、そうすると、緩衝器に圧力センサや荷重センサを設置しなければならず、その分、サスペンション装置のコストが悪化し経済性の点で不利となる。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、経済性を損なわず緩衝器が発生している減衰力をモニタすることができるサスペンション装置を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明のサスペンション装置は、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、シリンダ内に移動自在に挿入されてピストンに連結されるロッドと、シリンダ内にピストンで区画した流体が充填される二つの作動室と、シリンダとロッドの相対移動によって生じる流体の流れに抵抗を与える可変減衰弁とを有し車両のバネ上部材とバネ下部材との間に介装される緩衝器と、可変減衰弁を制御する制御装置とを備え、減衰弁が、流体が通過する流路の途中に設けた弁座と、弁座に遠近して流路抵抗を可変にする弁体と、弁体を弁座に対して遠近させる磁歪素子を有するアクチュエータとを備え、制御装置が、磁歪素子を用いて検出する作動室内の圧力に基づいて可変減衰弁を制御することを特徴とする。
本発明のサスペンション装置によれば、緩衝器の減衰力を可変減衰弁のアクチュエータにおける駆動源としての磁歪素子を用いてモニタすることができるので、可変減衰弁の制御において緩衝器の減衰力を目標減衰力に確実に誘導することができ、別途、圧力センサや荷重センサを緩衝器に設置する必要がなく緩衝器の発生減衰力をモニタしてもサスペンション装置のコストの悪化を伴わないので経済性の点でも有利となる。
また、スカイフック制御に当たって、バネ上部材の上下方向の速度を検出するのにバネ上部材に加速度センサを設置してこれを検出する必要がないので、この点でも経済的な面で有利となる。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるサスペンション装置を概念的に示した図である。図2は、一実施の形態のサスペンション装置が適用される車両のモデル図である。図3は、本発明の他の実施の形態におけるサスペンション装置を概念的に示した図である。
図1および図2に示すように、一実施の形態におけるサスペンション装置1は、車両のバネ上部材Bとバネ下部材Wとの間に介装される緩衝器2と、緩衝器2における可変減衰弁3を制御する制御装置4と、緩衝器2のストロークを検知するストロークセンサ5とを備えて構成されている。
以下、サスペンション装置1の各部について詳細に説明すると、緩衝器2は、シリンダ6と、シリンダ6内に摺動自在に挿入されるピストン7と、シリンダ6内に移動自在に挿入されてピストン7に連結されるロッド8と、シリンダ6内にピストン7で区画した流体が充填される二つの作動室R1,R2と、シリンダ6とロッド8の相対移動によって生じる流体の流れに抵抗を与える可変減衰弁3とを備えて構成され、図2に示すように、懸架バネ9に並列されてバネ上部材Bとバネ下部材Wとの間に介装されている。
また、この場合、緩衝器2の作動室R1,R2内には流体として作動油等の液体を充填しており、シリンダ6内に出入りするロッド8の体積分のシリンダ6内の容積変化を補償するためのリザーバRを備えており、二つの作動室R1,R2を連通する通路10と、作動室R1をリザーバRへ連通する通路11と、リザーバRを作動室R2へ連通する通路12と、通路10,12の途中に設けた逆止弁13,14によって、これら通路10,11,12はすべて一方通行に設定されて、緩衝器2が伸縮すると、作動室R2、作動室R1、リザーバRの順に液体がこれらを一方通行で循環するようになっている。
したがって、この緩衝器2は、ユニフロー型の緩衝器に設定されており、通路11の途中に設けた可変減衰弁3によって、緩衝器2の伸縮時に通路11を通過する液体の流れに抵抗を与えて、減衰力を発生するようになっている。
なお、この緩衝器2におけるロッド8の断面積とピストン7の断面積とを1:2の関係に設定しておくことで、緩衝器2が伸長しても圧縮されてもストローク量が同じであれば、シリンダ6内からリザーバRへ排出される液体量が同じとなり、緩衝器2の減衰力を伸圧両側で等しくすることができる。
そして、可変減衰弁3は、通路11の途中に設けた環状の弁座15と、弁座15に遠近する弁体16と、弁体16を駆動するアクチュエータ17とを備え、アクチュエータ17は、弁体16に連結される磁歪素子18と、磁歪素子18に磁界を作用させるコイル19とを備えて構成されている。
この可変減衰弁3にあっては、コイル19を励磁して磁歪素子18に磁界を作用させて歪ませることによって弁体16を弁座15に対して遠近させることができるようになっており、コイル19へ供給する電流量によって弁体16と弁座15との間にできる環状隙間の面積、すなわち、流路面積を調節して流路抵抗を変化させることができるようになっている。
また、磁歪素子18には、当該可変減衰弁3を通過する液体の圧力が弁体16を介して作用するため、当該圧力によって歪みを生じ、自身の透磁率を変化させる。この透磁率の変化を測定することによって磁歪素子18が圧力によって生じた歪み量を得て、磁歪素子18に作用している圧力を測定することができる。
この磁歪素子18の透磁率の変化は、コイル19のインダクタンスの変化として捉えることができ、コイル19のインダクタンスを測定することでアクチュエータ17の駆動源である磁歪素子18を用いて圧力を検出することができる。また、磁歪素子18の透磁率の変化を磁束密度の変化として捉えることができることから、磁歪素子18の軸方向の磁束密度を検出するホール素子を設けてガウスメータによって磁束密度を計測して磁歪素子18に作用する圧力を検出するようにしてもよい。
そして、磁歪素子18に弁体16を介して作用する圧力は、作動室R1内の圧力であり、当該圧力を検出することによって、緩衝器2が発生している減衰力を求めることができる。具体的には、緩衝器2が伸長する場合には、検出圧力にピストン7の断面積からロッド8の断面積を減算した値を乗じて伸側減衰力を得ることができ、緩衝器2が圧縮する場合には、検出圧力にロッド8の断面積を乗じて圧側減衰力を得ることができる。なお、このように磁歪素子18を用いて圧力を検出する場合、圧力検出精度を向上させるために、永久磁石でバイアス磁界を予め磁歪素子18に作用させておくとよい。
実際には、磁歪素子18に弁体16を介して作用する圧力は、信号として制御装置4に入力され、制御装置4にて上記のごとく処理されて、制御装置4にて緩衝器2の発生減衰力を求めるようになっている。
なお、液体が可変減衰弁3を通過する際に圧力損失が生じ、弁体16に作用する圧力と作動室R1内の圧力とが等しくならない場合には、予め、弁体16に作用する圧力と作動室R1内の圧力との関係をマップ化しておくなどして検出圧力を補正して作動室R1内の圧力を得るようにすればよい。
なお、緩衝器2がユニフロー型の緩衝器ではない場合、二つの作動室R1,R2を連通する通路の途中に可変減衰弁を設けて作動室R1,R2内の圧力を検出できるようにしておけば、単一の可変減衰弁を設置するのみで緩衝器2の発生減衰力を測定することができるので、緩衝器2は必ずしもユニフロー型に設定されずともよい。
また、サスペンション装置1にあっては、緩衝器2のストローク、すなわち、シリンダ6とロッド8の相対変位を検出するストロークセンサ5を備えており、このストロークセンサ5は、緩衝器2に設置されてもよいし、バネ上部材Bとバネ下部材Wの相対変位を測定することによって緩衝器2のストロークを検出するようにしてもよい。そして、このストロークセンサ5によって検出した緩衝器2のストロークは、その値に応じた信号として制御装置4に入力される。
つづいて、制御装置4について説明すると、制御装置4は、上記した磁歪素子18を用いて検出した作動室R1内の圧力とストロークセンサ5で検出した緩衝器2のストロークとから緩衝器2が発生すべき減衰力を演算し、さらに、その演算結果に基づいて緩衝器2における可変減衰弁3を制御すべく、アクチュエータ17におけるコイル19に電流供給するようになっている。
具体的には、磁歪素子18を用いて検出した圧力から緩衝器2が発生している減衰力を求めるとともに、ストロークセンサ5で検出した緩衝器2のストロークから懸架バネ9が発生しているバネ力を求め、減衰力とバネ力からバネ上部材Bの上下方向の速度を演算し、当該速度にスカイフック減衰係数を乗じて、目標減衰力を求めて、緩衝器2に当該目標減衰力を発揮させるようアクチュエータ17のコイル19へ電流供給して可変減衰弁3を制御するようになっている。
ここで、図2に示した車両のモデル図におけるバネ上部材Bの運動方程式は、バネ上部材Bの質量をMとし、バネ上部材Bの上下方向の加速度をαとし、バネ上部材Bとバネ下部材Wの相対速度をVbwとし、バネ上部材Bとバネ下部材Wの相対変位をHbwとし、緩衝器2の減衰係数をCとし、懸架バネ9のバネ乗数をKとすると、以下の(1)式で表すことができる。
Figure 2010023602
また、スカイフック制御におけるバネ上部材Bの運動方程式は、バネ上部材Bの上下方向の速度をVbとし、スカイフック減衰係数をCsとすると、以下の(2)式で表すことができる。
Figure 2010023602
そして、一般に、スカイフック制御則においては、以下の式(3)に示すように、スカイフック減衰係数Csにバネ上部材Bの速度Vbを乗算した値と、減衰係数Cにバネ上部材Bとバネ下部材Wの相対速度Vbwを乗じた値とが等しくなるように、減衰係数Cを切り換えることになる。
Figure 2010023602
しかしながら、このサスペンション装置1にあっては、緩衝器2の減衰力をFとすると、この減衰力Fを磁歪素子18によって得ることができ、また、緩衝器2のストロークであるバネ上部材Bとバネ下部材Wの相対変位Hbwと懸架バネ9のバネ乗数Kから懸架バネ9のバネ力を得ることができるので、上述の式(1)の右辺を変形すると、以下の式(4)に示すように、バネ上部材Bの上下方向の速度Vbを演算によって求めることができる。
Figure 2010023602
この式(4)の演算によって求めたバネ上部材Bの上下方向の速度Vbにスカイフック減衰係数Csを乗じれば、緩衝器2で出力すべき目標減衰力を求めることができ、この目標減衰力と緩衝器2が現在出力している減衰力Fとの偏差をフィードバックしてコイル19へ供給する電流量を決定して可変減衰弁3を制御すれば、緩衝器2の発生減衰力を目標減衰力へ誘導してバネ上部材Bの振動を抑制するスカイフック制御を実現することができる。
なお、式(4)で演算したバネ上部材Bの上下方向の速度Vbと、緩衝器2のストロークを微分して得たバネ上部材Bとバネ下部材Wの相対速度Vbwの符号が一致していれば、目標減衰力をバネ上部材Bの上下方向の速度Vbにスカイフック減衰係数Csを乗じたものとし、一致していなければ、目標減衰力を緩衝器2が出力可能な最低の減衰力として制御する。
なお、上記した制御装置4においてスカイフック制御処理を行うためのハードウェア資源としては、具体的にはたとえば、図示はしないが、磁歪素子18を用いて検出した圧力の信号、およびストロークセンサ5が出力する緩衝器2のストロークの信号を増幅するためのアンプと、アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器と、上記した制御装置4の処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、上記CPUに記憶領域を提供するRAM(Random Access Memory)と、制御装置4の処理を行うためCPUが実行するアプリケーションやオペレーティングシステム等のプログラムを格納するROM(Read Only Memory)等の記憶装置とを備えて構成されればよい。なお、上記処理をアナログの電子回路で構成するようにしてもよい。
このように、本発明のサスペンション装置1にあっては、緩衝器2の減衰力を可変減衰弁3のアクチュエータ17における駆動源としての磁歪素子18を用いてモニタすることができるので、可変減衰弁3の制御において緩衝器2の減衰力を目標減衰力に確実に誘導することができ、別途、圧力センサや荷重センサを緩衝器2に設置する必要がなく緩衝器2の発生減衰力をモニタしてもサスペンション装置1のコストの悪化を伴わないので経済性の点でも有利となる。
また、スカイフック制御に当たって、バネ上部材Bの上下方向の速度を検出するのにバネ上部材Bに加速度センサを設置してこれを検出する必要がないので、この点でも経済的な面で有利となる。
さらに、車両旋回中等でロールセンタ周りに回転させるモーメントがバネ上部材Bに作用するため、バネ上部材Bの加速度を加速度センサで検出す上下方向の加速度には本来緩衝器で減衰すべき上下方向の振動による加速度成分のみならず、ノイズとしてモーメントによる加速度成分が重畳されるため、精度よくバネ上部材Bのバネ上速度Vbを検知することができず、目標減衰力を適切に設定できない可能性があるが、上記した実施の形態のサスペンション装置1では、バネ上速度Vbを得るのにバネ上部材Bに設置した加速センサを用いないので、緩衝器2の減衰力を車両に最適に設定することができ車両における乗心地を向上することができ、ロバスト性も向上する。
つづいて、他の実施の形態におけるサスペンション装置20における緩衝器2の制御手法について説明する。この他の実施の形態におけるサスペンション装置20の制御手法にあっては、バネ下部材Wの接地性を向上するようにしている。
そして、このバネ下部材Wの振動抑制制御を実現するため、図3に示すように、サスペンション装置20は、上述したサスペンション装置1の構成に加えてバネ下部材Wの上下方向の加速度を検出する加速度センサ21を備えている。
このサスペンション装置20にあっては、磁歪素子18を用いて検出する圧力、緩衝器2のストロークに加えてバネ下部材Wの上下方向の加速度が制御装置22に入力され、制御装置22は、バネ上部材Bとバネ下部材Wとの間に介装される懸架バネ9のバネ定数と緩衝器2のストロークから懸架バネ9のバネ力を求め、磁歪素子18を用いて検出した作動室R1内の圧力から緩衝器2が発生している減衰力を求め、バネ下部材Wの上下方向の加速度とバネ力と減衰力とから得られるバネ下部材Wの接地荷重変動を0に誘導する目標減衰力を得て、目標減衰力を緩衝器に発生させるよう可変減衰弁3を制御すべく、アクチュエータ17におけるコイル19に電流供給するようになっている。
ここで、図2に示した車両のモデル図におけるバネ下部材Wの運動方程式は、バネ下部材Wの質量をMとし、バネ下部材Wの上下方向の加速度をβとし、バネ下部材Wの上下方向の速度をVwとし、バネ上部材Bとバネ下部材Wの相対速度をVbwとし、バネ上部材Bとバネ下部材Wの相対変位をHbwとし、バネ下部材Wと路面Lの相対変位をHwとし、緩衝器2の減衰係数をCとし、懸架バネ9のバネ乗数をKとし、バネ下部材Wを弾性支持するタイヤTのバネ定数をKtとすると、以下の(5)式で表すことができる。
Figure 2010023602
緩衝器2の減衰力をFとして、式(5)を変形すると、以下の式(6)を得る。
Figure 2010023602
この式(6)の右辺は、車両における接地荷重変動を示しており、接地荷重変動を0に誘導するように制御すれば、バネ下部材Wの接地性を良好な状態にすることができる。
そして、式(6)の第一項は、予めバネ下部材Wの質量Mを得ておけば加速度センサ21で検出する加速度βを用いて演算することができ、第二項の減衰力Fは、磁歪素子18を用いて検出した圧力から演算でき、懸架バネ9のバネ力はストロークセンサ5で検出する緩衝器2のストロークを用いて演算することができ、目標減衰力は、式(6)右辺の接地荷重変動を0として式(6)の第二項の減衰力について解くことによって得ることができる。
このようにして緩衝器2で出力すべき目標減衰力を求めることができ、この目標減衰力と緩衝器2が現在出力している減衰力Fとの偏差をフィードバックしてコイル19へ供給する電流量を決定して可変減衰弁3を制御すれば、緩衝器2の発生減衰力を目標減衰力へ誘導してバネ下部材Wの接地性を向上させる制御を実現することができる。
このバネ下部材Wの接地性向上制御に当たっても、緩衝器2の減衰力を可変減衰弁3のアクチュエータ17における駆動源としての磁歪素子18を用いてモニタすることができるので、可変減衰弁3の制御において緩衝器2の減衰力を目標減衰力に確実に誘導することができ、バネ下部材Wの接地性を確実に向上することができる。また、別途、圧力センサや荷重センサを緩衝器2に設置する必要がなく緩衝器2の発生減衰力をモニタしてもサスペンション装置1のコストの悪化を伴わないので経済性の点でも有利となるのは上述の実施の形態と同様である。
なお、可変減衰弁3の構成は上記構成に限られず、磁歪素子18を用いて減衰力を変更できるとともに、当該磁歪素子18を用いて作動室R1,R2の圧力を検出することが可能であればよい。また、可変減衰弁3は、流路面積を変化させて通過流体に与える抵抗、すなわち流路抵抗を変更するもののほか、クラッキング圧を変更することによって流路抵抗を変化させるものであってもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
本発明の一実施の形態におけるサスペンション装置を概念的に示した図である。 一実施の形態のサスペンション装置が適用される車両のモデル図である。 本発明の他の実施の形態におけるサスペンション装置を概念的に示した図である。
符号の説明
1,20 サスペンション装置
2 緩衝器
3 可変減衰弁
4,22 制御装置
5 ストロークセンサ
6 シリンダ
7 ピストン
8 ロッド
9 懸架バネ
10,11,12 通路
13,14 逆止弁
15 弁座
16 弁体
17 アクチュエータ
18 磁歪素子
19 コイル
21 加速度センサ
B バネ上部材
L 路面
T タイヤ
W バネ下部材

Claims (4)

  1. シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、シリンダ内に移動自在に挿入されてピストンに連結されるロッドと、シリンダ内にピストンで区画した流体が充填される二つの作動室と、シリンダとロッドの相対移動によって生じる流体の流れに抵抗を与える可変減衰弁とを有し車両のバネ上部材とバネ下部材との間に介装される緩衝器と、可変減衰弁を制御する制御装置とを備えたサスペンション装置において、減衰弁が、流体が通過する流路の途中に設けた弁座と、弁座に遠近して流路抵抗を可変にする弁体と、弁体を弁座に対して遠近させる磁歪素子を有するアクチュエータとを備え、制御装置が、前記磁歪素子を用いて検出する作動室内の圧力に基づいて可変減衰弁を制御することを特徴とするサスペンション装置。
  2. 制御装置は、ストロークセンサで検出した緩衝器のストロークと、上記磁歪素子を用いて検出する作動室内の圧力に基づいて可変減衰弁を制御することを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 制御装置は、バネ上部材とバネ下部材との間に介装される懸架バネのバネ定数と緩衝器のストロークから懸架バネのバネ力を求め、作動室内の圧力から緩衝器が発生している減衰力を求め、バネ力と減衰力とからバネ上部材の上下方向の速度を演算し、当該バネ上部材の速度にスカイフック減衰係数を乗じて目標減衰力を得て、目標減衰力を緩衝器に発生させるよう可変減衰弁を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション装置。
  4. 制御装置は、バネ上部材とバネ下部材との間に介装される懸架バネのバネ定数と緩衝器のストロークから懸架バネのバネ力を求め、作動室内の圧力から緩衝器が発生している減衰力を求め、バネ下部材の上下方向の加速度とバネ力と減衰力とから得られるバネ下部材の接地荷重変動を0に誘導する目標減衰力を得て、目標減衰力を緩衝器に発生させるよう可変減衰弁を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション装置。
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