JP6822251B2 - 車両用照明装置および車両用灯具 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、車両用照明装置および車両用灯具に関する。
ソケットと、ソケットの一方の端部に設けられ、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を有する発光部と、を備えた車両用照明装置がある。
また、アルミニウムなどからなる板状の伝熱部が、ソケットと発光部との間にさらに設けられる場合がある。一般的には、ソケットと伝熱部との間には熱伝導グリスからなる層が設けられる。また、伝熱部の側部には固定部が設けられている。固定部は、伝熱部の上面よりもソケット側に位置する固定面を有している。そして、ソケットには凸部が設けられ、凸部の先端部を超音波溶融させることで、凸部の先端部を固定部の固定面に接触させるようにしている。すなわち、伝熱部の周縁が、ソケットに設けられた凸部により保持されている。
また、伝熱部と発光部との間には、接着剤や熱伝導性グリスなどからなる層が設けられている。
ソケットと発光部との間に伝熱部を設ければ、発光部において発生した熱がソケットに伝わりやすくなる。ところが、ソケットと伝熱部との間に熱伝導グリスからなる層を設け、ソケットに設けられた凸部により伝熱部の周縁を保持するようにすると、平面寸法が大きな固定部を伝熱部に設ける必要があるので、固定部の分だけ伝熱部の上面の面積が小さくなる。すなわち、伝熱部と発光部との接触面積が小さくなる。そのため、発光部の放熱性が悪くなるおそれがある。
この場合、伝熱部をソケットに接着すれば伝熱部の上面の面積を大きくすることができる。ところが、単に、伝熱部をソケットに接着すれば伝熱部とソケットとの接合強度が低下するおそれがある。
そこで、伝熱部をソケットに接着する場合であっても、伝熱部とソケットとの接合強度を向上させることができる技術の開発が望まれていた。
特開2013−247062号公報
本発明が解決しようとする課題は、伝熱部とソケットとの接合強度を向上させることができる車両用照明装置および車両用灯具を提供することである。
実施形態に係る車両用照明装置は、一方の端面に開口する凹部を有するソケットと;発光素子が設けられた基板と;板状を呈し、前記基板と、前記ソケットの前記凹部の底面との間に設けられた伝熱部と;前記凹部の底面と、前記伝熱部との間に設けられた第1の接着部と;凹部の底面に設けられ、前記伝熱部の第1の側部および前記第1の側部に対向する第2の側部に設けられた保持部を保持する凸部と;を具備している。前記保持部は、前記伝熱部の外側に向かうに従い厚みが漸次薄くなっている。
本発明の実施形態によれば、伝熱部とソケットとの接合強度を向上させることができる車両用照明装置および車両用灯具を提供することができる。
本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。 車両用照明装置1の模式分解図である。 図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。 図3におけるB部の模式拡大図である。 他の実施形態に係る保持部40fを例示するための模式斜視図である。 他の実施形態に係る保持部40gを例示するための模式断面図である。 他の実施形態に係る保持部40gを例示するための模式斜視図である。 (a)〜(c)は、他の実施形態に係る保持部40hを例示するための模式斜視図である。 凸部11cを例示するための模式図である。 凸部11cを例示するための模式図である。 凸部11eを例示するための模式斜視図である。 車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、車両用照明装置1の模式分解図である。
図3は、図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。
図4は、図3におけるB部の模式拡大図である。
図1〜図4に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光部20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
ソケット10は、装着部11、バヨネット12、フランジ13、および放熱フィン14を有する。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。
また、図1および図2に示すように、装着部11には、少なくとも1つのスリット11dが設けられている。スリット11dは、装着部11の外側面と装着部11の内側面(凹部11aの側壁面11a2)との間を貫通している。また、スリット11dの一方の端部は、装着部11の、フランジ13側とは反対側の端面に開口している。スリット11dの内部には、基板21の角部が設けられる。装着部11の周方向におけるスリット11dの寸法(幅寸法)は、基板21の角部の寸法よりも僅かに大きくなっている。そのため、スリット11dの内部に基板21の角部を挿入することで、基板21の位置決めができるようになっている。
また、スリット11dを設けるようにすれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
バヨネット12は、装着部11の外側面に複数設けられている。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。複数のバヨネット12は、フランジ13と対峙している。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際に用いられる。複数のバヨネット12は、ツイストロックに用いられるものである。
フランジ13は、板状を呈している。フランジ13は、例えば、円板状を呈したものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも車両用照明装置1の外方に位置している。
放熱フィン14は、フランジ13の、装着部11が設けられる側とは反対側の面に複数設けられている。複数の放熱フィン14は、互いに平行となるように設けることができる。複数の放熱フィン14は、平板状を呈したものとすることができる。
また、ソケット10には、孔10aと、孔10aに接続された孔10bが設けられている。孔10aの内部には絶縁部32が設けられている。孔10bには、シール部材105aを有するコネクタ105が挿入される。そのため、孔10bの断面形状は、シール部材105aを有するコネクタ105の断面形状に適合したものとなっている。
発光部20において発生した熱は、主に、伝熱部40、装着部11、およびフランジ13を介して放熱フィン14に伝わる。放熱フィン14に伝わった熱は、主に、放熱フィン14から外部に放出される。
そのため、発光部20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。無機材料を用いたフィラーは、例えば、熱伝導率の高い酸化アルミニウムや炭素などを用いたフィラーとすることができる。高熱伝導性樹脂を用いてソケット10を形成すれば、発光部20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
樹脂を含むソケット10は、射出成形法により成形することができる。ところが、高熱伝導性樹脂には無機材料を用いたフィラーが添加されるので、流動性が低下する場合がある。そのため、射出成形法により高熱伝導性樹脂を含むソケット10を成形すると、充填不足やひけなどの成形不良が発生するおそれがある。凹部11aの底面11a1にひけが生じると、伝熱部40と凹部11aの底面11a1との間に空間が生じ易くなり熱伝導性の低下、ひいては発光部20の放熱が著しく阻害されるおそれがある。
この場合、射出成形の金型の、凹部11aの底面11a1となる部分から高熱伝導性樹脂を流入させれば、凹部11aの底面11a1にひけが生じるのを抑制することができる。ところが、射出成形の金型に設けられたゲートと接続されていた位置には痕跡部10eが生じる。すなわち、凹部11aの底面11a1に痕跡部10eが生じる。痕跡部10eは、突起、凹み、面が荒れた領域などである。凹部11aの底面11a1に痕跡部10eがあると、伝熱部40が傾くなどの不具合が生じるおそれがある。痕跡部10eは、切削加工などにより除去することができるが、痕跡部10eを除去すると製造コストが増大することになる。
そのため、凹部11aの底面11a1には凹部11bが設けられ、凹部11bの底面に痕跡部10eを設けるようにしている。凹部11bは、底面11a1の伝熱部40が設けられる領域に開口している。凹部11bの内部には接着剤が充填される。凹部11bの内部には、接着部10c(第1の接着部の一例に相当する)の一部が設けられている。すなわち、凹部11aの底面11a1と伝熱部40との間、および、凹部11bの内部には接着部10cが設けられている。凹部11aを設ければ、凹部11aの底面11a1と、伝熱部40との間の接合強度を増大させることができる。
ここで、凹部11bの内部には接着剤が充填されるため、凹部11aの底面11a1の凹部11bが開口する部分は、凹部11bが設けられていない部分に比べて熱伝導が低くなる。そのため、通電時に発熱する発光素子22、抵抗23、および制御素子24などを基板21の上に配置する際には、平面視において、凹部11bとこれらの素子が重ならないようにすることが好ましい。すなわち、凹部11bは、平面視において、発光素子22と重ならない位置に設けられている。凹部11bは、平面視において、抵抗23および制御素子24と重ならない位置に設けられている。
なお、凹部11aの形状、大きさ、数などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
発光部20は、基板21、発光素子22、抵抗23、制御素子24、枠部25、および封止部26を有する。
図3に示すように、基板21は、接着部10d(第2の接着部の一例に相当する)を介して伝熱部40に設けられている。すなわち、基板21は、伝熱部40の基板21側の面に接着されている。基板21は、平板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料から形成することができる。配線パターン21aは、例えば、銀や銀合金から形成することができる。ただし、配線パターン21aの材料は、銀を主成分とする材料に限定されるわけではない。配線パターン21aは、例えば、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
発光素子22は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。発光素子22は、基板21の上に設けられている。発光素子22は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。発光素子22は、複数設けることができる。複数の発光素子22は、互いに直列接続することができる。また、発光素子22は、抵抗23と直列接続されている。
発光素子22は、チップ状の発光素子とすることができる。チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装されている。この様にすれば、狭い領域に多くの発光素子22を設けることができる。そのため、発光部20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。発光素子22は、配線21bにより配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22と配線パターン21aとは、例えば、ワイヤーボンディング法により電気的に接続することができる。
なお、発光素子22は、表面実装型の発光素子やリード線を有する砲弾型の発光素子とすることもできる。
抵抗23は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。抵抗23は、基板21の上に設けられている。抵抗23は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1および図2に例示をした抵抗23は、膜状の抵抗器である。
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができ、また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から照射される光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から照射される光の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。
抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗23を選択する。抵抗23が膜状の抵抗器の場合には、抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、抵抗23にレーザ光を照射すれば抵抗23の一部を容易に除去することができる。抵抗23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
制御素子24は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。制御素子24は、基板21の上に設けられている。制御素子24は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。制御素子24は、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために設けられている。
制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図1および図2に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
その他、発光素子22の断線の検出や、誤点灯防止などのために、プルダウン抵抗を設けることもできる。また、配線パターン21aや膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むものとすることができる。
チップ状の発光素子22の場合には、枠部25および封止部26を設けることができる。
枠部25は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。枠部25は、基板21の上に設けられている。枠部25は、基板21に接着されている。枠部25は、例えば、環状形状を有し、内側に複数の発光素子22が配置されるようになっている。すなわち、枠部25は、複数の発光素子22を囲んでいる。枠部25は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン(Nylon)、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
また、樹脂に酸化チタンなどの粒子を混合して、発光素子22から出射した光に対する反射率を向上させることができる。なお、酸化チタンの粒子に限定されるわけではなく、発光素子22から出射した光に対する反射率が高い材料からなる粒子を混合させるようにすればよい。また、枠部25は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。
枠部25の内壁面は、基板21から離れるに従い枠部25の中心軸から離れる方向に傾斜する斜面となっている。そのため、発光素子22から出射した光の一部は、枠部25の内壁面で反射されて、車両用照明装置1の前面側に向けて出射する。すなわち、枠部25は、封止部26の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有するものとすることができる。
封止部26は、枠部25の内側に設けられている。封止部26は、枠部25の内側を覆うように設けられている。すなわち、封止部26は、枠部25の内側に設けられ、発光素子22や配線21bなどを覆っている。封止部26は、透光性を有する材料から形成されている。封止部26は、例えば、枠部25の内側に樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどの液体定量吐出装置を用いて行うことができる。充填する樹脂は、例えば、シリコーン樹脂などとすることができる。
また、封止部26には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)とすることができる。ただし、蛍光体の種類は、車両用照明装置1の用途などに応じて所望の発光色が得られるように適宜変更することができる。
また、枠部25を設けずに封止部26のみを設けることもできる。封止部26のみを設ける場合には、ドーム状の封止部26が基板21の上に設けられる。
給電部30は、給電端子31および絶縁部32を有する。
給電端子31は、棒状体とすることができる。給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。絶縁部32は、給電端子31とソケット10との間に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光部20側の端面、および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光部20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、孔10bの内部に露出している。孔10bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
前述したように、ソケット10は熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。ところが、熱伝導率の高い材料は導電性を有している場合がある。例えば、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂などは、導電性を有している。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)から形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
絶縁部32は、絶縁性を有している。絶縁部32は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。絶縁部32は、例えば、PETやナイロンなどから形成することができる。絶縁部32は、例えば、ソケット10に設けられた孔10aに圧入したり、孔10aの内壁に接着したりすることができる。
伝熱部40は、基板21と、凹部11aの底面11a1との間に設けられている。伝熱部40は、接着部10cを介して凹部11aの底面11a1に設けられている。すなわち、伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に接着されている。
接着部10cおよび前述した接着部10dは、接着剤が硬化することで形成されたものとすることができる。接着剤の種類には特に限定はないが、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。無機材料は、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。また、接着部10cを形成する際に用いる接着剤は、接着部10dを形成する際に用いる接着剤と同じとすることが好ましい。同じ接着剤を用いるものとすれば、接着部10cは、接着部10dに含まれる樹脂と同じ樹脂を含んでいる。接着部10cは、接着部10dに含まれる無機材料を用いたフィラーと同じフィラーを含んでいる。
同じ接着剤を用いるものとすれば、1つの塗布工程において接着剤の塗布を行うことができる。また、接着剤の硬化工程における条件(例えば、硬化時間、硬化温度など)を同じとすることができる。そのため、生産性の向上を図ることができる。
伝熱部40は、発光部20において発生した熱が、ソケット10に伝わりやすくなるようにするために設けられる。そのため、伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。伝熱部40は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。
図2に示すように、伝熱部40は、板状を呈している。伝熱部40の、給電端子31側の側部40aには突出部40bを設けることができる。突出部40bは、伝熱部40の側部40aから突出している。突出部40bと、伝熱部40の側部40aとにより形成された空間には、複数の給電端子31が設けられる。この場合、伝熱部40は、複数の給電端子31とは接触していない。
突出部40bを設ければ、基板21と伝熱部40との接触面積、および、凹部11aの底面11a1と伝熱部40との接触面積を大きくすることができる。そのため、発光部20において発生した熱が、ソケット10に伝わりやすくなる。この場合、通電時に発熱する抵抗23や制御素子24などを基板21の上に配置する際には、平面視において、抵抗23および制御素子24の少なくともいずれかは、突出部40bと重なる位置に設けることが好ましい。例えば、図2に例示をした制御素子24は、平面視において突出部40bと重なる位置に設けられている。この様にすれば、基板21の給電端子31側の周縁に抵抗23や制御素子24などを設けても、抵抗23や制御素子24などにおいて発生した熱がソケット10に伝わりやすくなる。そのため、抵抗23や制御素子24などの配置の自由度を高めることができる。
また、前述したように、給電端子31の一方の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと半田付けされる。この際、半田ごてにより基板21が押されて、基板21が凹部11aの底面11a1側に撓むと、半田付け不良が発生するおそれがある。突出部40bを設ければ、基板21を支えることができるので、半田付け不良が発生するのを抑制することができる。
突出部40bの数は1つ以上とすることができるが、複数の突出部40bを設ければ発光部20において発生した熱をソケット10に伝えるのが容易となる。また、図2に示すように、平面視において、複数の給電端子31の両側に突出部40bを設ければ、基板21が凹部11aの底面11a1側に撓むのを抑制するのが容易となり、ひいては半田付け不良が発生するのを抑制することが容易となる。
また、伝熱部40には孔部40cを設けることができる。孔部40cは、伝熱部40を厚み方向(伝熱部40の主面に垂直な方向)に貫通している。孔部40cの内部には、接着剤が充填される。例えば、凹部11aの底面11a1に接着剤を塗布し、塗布された接着剤の上に伝熱部40を載せた際に孔部40cの内部に接着剤が充填される。あるいは、伝熱部40の上に接着剤を塗布した際に孔部40cの内部に接着剤が充填される。接着剤が硬化することで接着部10cと接着部10dが形成されるとともに、孔部40cの内部に形成された接着部10fを介して接着部10cと接着部10dが接続される。すなわち、接着部10fの一方の端部は接着部10cと接続されている。接着部10fの他方の端部は接着部10dと接続されている。
また、無機材料を用いたフィラーが接着剤に混合されている場合には、接着部10c、接着部10d、および、接着部10fは、樹脂と無機材料を用いたフィラーとを含んでいる。
孔部40cを設けるようにすれば、接着部10cと接着部10dとが接着部10fを介して接続されるので、凹部11aの底面11a1と、伝熱部40との間の接合強度を増大させることができる。そのため、伝熱部40の周縁を保持しなくても、伝熱部40が剥がれるのを抑制することができる。また、伝熱部40の平面寸法を大きくすることが容易となるので、発光部20の放熱性を向上させることができる。
孔部40cの数を多くしたり、孔部40cの大きさ(断面積)を大きくしたりすれば、接合強度を増大させることができる。ただし、孔部40cの数が多くなりすぎたり、孔部40cの大きさが大きくなりすぎたりすれば、発光部20において発生した熱をソケット10に伝えるのが抑制されるおそれがある。そのため、孔部40cの数や大きさは、求められる接合強度と熱伝導を考慮して適宜決定することができる。孔部40cの数や大きさは、例えば、実験やシミュレーションを行うことで適宜決定することができる。
また、孔部40cの内部には接着剤が充填されるため、伝熱部40の孔40cが設けられた部分は、孔40cが設けられていない部分に比べて熱伝導が低くなる。そのため、通電時に発熱する発光素子22、抵抗23、および制御素子24などを基板21の上に配置する際には、平面視において、孔40cとこれらの素子が重ならないようにすることが好ましい。
また、孔部40cの断面寸法は一定とすることもできるし、孔部40cの基板21側の断面寸法が孔部40cの底面11a1側の断面寸法よりも大きくなるようにすることもできる。例えば、図4に示すように、孔部40cの断面寸法が伝熱部40の基板21側の面に向かうに従い漸増する様にすることができる。孔部40cの基板21側の断面寸法が大きければ、伝熱部40が剥がれるのを抑制することが容易となる。
また、伝熱部40の給電端子31側とは反対側の側部40d(第3の側部の一例に相当する)、側部40dと交差する側部40e(第1の側部および第2の側部の一例に相当する)、および突出部40bの側部の少なくともいずれかには保持部40fを設けることができる。
例えば、図3および図4に示すように、保持部40fは、側部40d、および側部40eに設けることができる。また、保持部40fは、傾斜部とすることができる。傾斜部である保持部40fは、伝熱部40の外側に向かうに従い厚みが薄くなっている。保持部40fの斜面(側面)の少なくとも一部には、接着部10cが設けられている。
保持部40fを設ければ、伝熱部40の底面11a1側の面を、伝熱部40の基板21側の面より大きくすることができる。そのため、凹部11aの底面11a1と、伝熱部40との間の接合強度を増大させることができる。また、保持部40fの斜面に接着部10cが設けられていれば、伝熱部40が剥がれるのを抑制することができる。
図5は、他の実施形態に係る保持部40fを例示するための模式斜視図である。
図3および図4に例示をした保持部40fは、伝熱部40の側部から外側に突出していたが、図5に示すように、保持部40fは伝熱部40の側部より内側に設けることもできる。この場合、保持部40fの斜面は、伝熱部40の側部の一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部の全域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部に複数の保持部40fを設けることもできる。
図6は、他の実施形態に係る保持部40gを例示するための模式断面図である。
伝熱部40の、側部40d、側部40e、および突出部40bの側部の少なくともいずれかには保持部40gを設けることができる。
図6に示すように、保持部40gの基板21側の面は、伝熱部40の基板21側の面よりも凹部11aの底面11a1側に設けられている。保持部40gの基板21側の面の少なくとも一部には、接着部10cが設けられている。
保持部40gを設ければ、伝熱部40の底面11a1側の面を、伝熱部40の基板21側の面より大きくすることができる。そのため、凹部11aの底面11a1と、伝熱部40との間の接合強度を増大させることができる。また、保持部40gの基板21側の面に接着部10cが設けられていれば、伝熱部40が剥がれるのを抑制することができる。
図7は、他の実施形態に係る保持部40gを例示するための模式斜視図である。
図6に例示をした保持部40gの底面11a1側の面は、伝熱部40の底面11a1側の面と同じ位置に設けられている。これに対し、図7に例示をした保持部40gの底面11a1側の面は、伝熱部40の底面11a1側の面よりも基板21側に設けられている。すなわち、保持部40gは、伝熱部40の側部から突出する凸部とすることができる。この場合、保持部40gは、伝熱部40の側部の一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部の全域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部に複数の保持部40gを設けることもできる。
ここで、凹部11aの底面11a1に設けられた凸部の先端部を超音波溶融させることで、凸部の先端部を保持部40f、40gに接触させて、凸部に伝熱部40を保持させることもできる。ところが、超音波溶融を用いると、ホーンと呼ばれる共鳴体を凹部11aの内部に挿入する必要がある。そのため、伝熱部40の基板21側の面とホーンとの接触を避けるために、伝熱部40の基板21側の面を小さくする必要がある。
これに対し、保持部40f、40gの少なくとも一部に接着部10cを設けるようにすれば、伝熱部40の基板21側の面とホーンとの接触を考慮する必要がないので、伝熱部40の基板21側の面を大きくすることができる。例えば、伝熱部40の基板21側の面の寸法を基板21の寸法と同等とすることができる。この場合、前述したように、伝熱部40の底面11a1側の面も大きくすることができるので、発光部20において発生した熱をソケット10に伝えるのが容易となる。
図8(a)〜(c)は、他の実施形態に係る保持部40hを例示するための模式斜視図である。
図8(a)〜(c)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の側部に設けられた凹部とすることもできる。保持部40hの内部の少なくとも一部には、接着部10cが設けられている。
この場合、図8(a)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の厚み方向と交差する方向に延びる溝とすることができる。図8(b)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の側部に設けられた孔とすることができる。図8(c)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の厚み方向に延びる溝とすることができる。また、保持部40hは、伝熱部40の側部の一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部の全域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部に複数の保持部40hを設けることもできる。複数の保持部40hを設ける場合には、規則性のある配置とすることもできるし、ランダムな配置とすることもできるし、寸法や形状が異なる保持部40hを設けることもできる。
保持部40hを設けるのであれば、伝熱部40の底面11a1側の面および基板21側の面を大きくすることができる。そのため、凹部11aの底面11a1と、伝熱部40との間の接合強度を増大させることができる。また、発光部20において発生した熱をソケット10に伝えるのが容易となる。そして、保持部40hの内部に接着部10cが設けられていれば、伝熱部40が剥がれるのを抑制することができる。
なお、伝熱部40には、側部40d、側部40e、および、突出部40bの側部があるが、保持部40f〜40hはこれらの側部の少なくともいずれかに設けられていればよい。この場合、保持部40f〜40hが設けられている側部の数が多くなれば、伝熱部40が剥がれるのを抑制することが容易となる。また、互いに対峙する側部に保持部40f〜40hを設ければ、伝熱部40が剥がれるのを抑制することがさらに容易となる。
ここで、接着剤が硬化して接着部10cが形成されるまでの間に伝熱部40の位置が変化する場合がある。伝熱部40の近傍には給電端子31が設けられているので、伝熱部40の位置が変化すると、導電性を有する伝熱部40と給電端子31とが接触し、短絡が生じるおそれがある。
そのため、本実施の形態においては、凹部11aの底面11a1、凹部11aの側壁面11a2、および、絶縁部32の発光部20側の少なくともいずれかに凸部11cを設けている。
なお、凸部11cを絶縁部32に設ける場合には、絶縁部32の基板21側の端部に凸部11cを設けることもできるし、絶縁部32の基板21側を凹部11aの底面11a1から突出させて凸部11cとすることもできる。
絶縁部32の基板21側を凹部11aの底面11a1から突出させて凸部11cとする場合には、絶縁部32の基板21側の端部が凹部11aの底面11a1から突出し、伝熱部40の給電端子31側に対峙するようにすることができる。絶縁部32の伝熱部40側の端部は、給電端子31の伝熱部40側の端部よりも伝熱部40側に位置するようにすることができる。絶縁部32の基板21側の端部は、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1側の面よりも基板21側に位置するようにすることができる。
凸部11cは、伝熱部40の給電端子31側に対峙している。凸部11cの伝熱部40側の端部は、給電端子31の伝熱部40側の端部よりも伝熱部40側に位置している。凸部11cの基板21側の端部は、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1側の面よりも基板21側に位置している。
前述した接着部10dは、基板21と伝熱部21との間、および、基板21と凸部11cの基板21側の端部との間に設けられている。
絶縁部32の基板21側を凹部11aの底面11a1から突出させて凸部11cとする場合には、前述した接着部10dは、基板21と伝熱部40との間、および、基板21と絶縁部32の基板21側の端部との間に設けられている。
以下においては一例として、凸部11cが凹部11aの底面11a1に設けられる場合を例示する。
図9および図10は、凸部11cを例示するための模式図である。
図9および図10に示すように、凸部11cは、凹部11aの底面11a1に設けられている。凸部11cは、凹部11aの底面11a1から突出している。凸部11cは、凸部11cと伝熱部40とが接触した際に、給電端子31と伝熱部40との間に隙間が生じる位置に設けられている。
この場合、伝熱部40の突出部40bと対峙する位置に凸部11cを設けると、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができなくなるおそれがある。そのため、凸部11cは、伝熱部40の、給電端子31側の側部40aと対峙する位置に設けることが好ましい。
また、凸部11cの基板21側の端部の位置が伝熱部40の基板21側の面の位置と同程度となっていれば、給電端子31の端部を基板21に設けられた配線パターン21aに半田付けする際に基板21を支えることができる。すなわち、前述した突出部40bの基板21を支える機能を凸部11cに持たせることができる。そのため、図9に示すように突出部40bを省くこともできる。
プレス加工などにより突出部40bを有する伝熱部40を形成すると、突出部40bが加圧方向に曲がる場合がある。突出部40bが曲がると、半田付けの際に基板21が撓み半田付け不良が発生するおそれがある。
これに対し、凸部11cは射出成形法により成形されるので、凸部11cの基板21側の端部の位置を安定させることができる。そのため、凸部11cを設ければ、短絡と半田付け不良が生じるのを抑制することができる。
凸部11cの数、形状には特に限定がなく適宜変更することができる。
例えば、図9に例示をした凸部11cは孔10aの片側に設けられているが、孔10aの両側に凸部11cを設けることもできる。孔10aの両側に凸部11cを設ける場合には、突出部40bを有さない伝熱部40とすることができる。突出部40bを有さない伝熱部40とすれば、伝熱部40の平面形状が簡略なもの(例えば、四角形)となるので、伝熱部40の製造が容易となる。
以上に説明したように、伝熱部40の給電端子31側と対峙する位置に凸部11cを設ければ、短絡が生じるのを抑制することができる。また、伝熱部40の給電端子31側の側部40aと、給電端子31との間の距離を短くしても短絡を抑制することができるので、伝熱部40の平面寸法を大きくすることができる。そのため、伝熱部40が剥がれるのを抑制することができるとともに、発光部20において発生した熱がソケット10に伝わりやすくなる。
また、凹部11aの底面11a1に、凸部11eを設けることができる。
図11は、凸部11eを例示するための模式斜視図である。
図11に示すように、凸部11eは、凹部11aの底面11a1から突出している。凸部11eは、1つ以上設ければよいが、複数の凸部を設けることが好ましい。この場合、凸部11eは、伝熱部40の側部40eに対峙する位置に設けることができる。また、伝熱部40の1つの側部40eに対して1つ以上の凸部11eを設けることができる。例えば、図11に示すように、一の側部40eに対峙する1つの凸部11eと、当該側部40eに対向する側部40eに対峙する1つの凸部11eとを設けることができる。この場合、図11に示すように、対峙する2つの凸部11eを設け、凸部11eと凸部11eとの間に伝熱部40を設けることができる。凸部11eと伝熱部40の側部40eとは接触していてもよいし、凸部11eと伝熱部40の側部40eとの間に僅かな隙間があってもよい。
また、前述した凸部11cと、伝熱部40の側部40dに対峙する凸部11eとを設けることもできる。伝熱部40の2つの側部40eに対峙する凸部11eと、伝熱部40の側部40dに対峙する凸部11eを設けることもできる。
凸部11eを設ければ、接着剤が硬化して接着部10cが形成されるまでの間に伝熱部40の位置が変化するのを抑制することができる。
また、保持部40f、40gが設けられる場合には、凸部11eの先端を溶融させて、凸部11eの先端が保持部40f、40gと接触するか、凸部11eの先端と保持部40f、40gとの間に僅かな隙間が設けられるようにすることもできる。すなわち、凸部11eは、伝熱部40の一の側部40eおよび当該側部40eに対向する側部40eに設けられた保持部40f、40gを保持する。この様にすれば、接着剤が硬化する前に伝熱部40が剥がれるのを抑制することができる。
なお、凸部11eの数、大きさ、形状には特に限定がなく適宜変更することができる。
(車両用灯具)
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図12は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図12に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
筐体101は、装着部11を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底面には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられている。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部が設けられている。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐようにして設けられている。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有するものとすることもできる。
光学要素部103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。例えば、図12に例示をした光学要素部103はリフレクタである。この場合、光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンが形成されるようにする。
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けられている。シール部材104は、環状を呈するものとすることができる。シール部材104は、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
車両用照明装置1が車両用灯具100に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間が密閉される。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
コネクタ105は、孔10bの内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、図示しない電源などが電気的に接続されている。そのため、コネクタ105を給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。また、コネクタ105は、段差部分を有している。そして、シール部材105aが、段差部分に取り付けられている。シール部材105aは、孔10bの内部に水が侵入するのを防ぐために設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105が孔10bに挿入された際には、孔10bが水密となるように密閉される。シール部材105aは、環状を呈するものとすることができる。シール部材105aは、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。コネクタ105は、例えば、接着剤などを用いてソケット10側の要素に接着することもできる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 車両用照明装置、10 ソケット、10c 接着部、10d 接着部、10e 痕跡部、10f 接着部、11 装着部、11a 凹部、11a1 底面、11b 凹部、11c 凸部、11e 凸部、12 バヨネット、20 発光部、21 基板、22 発光素子、30 給電部、31 給電端子、40 伝熱部、40a 側部、40b 突出部、40c 孔部、40d 側部、40e 側部、40f〜40h 保持部、100 車両用灯具、101 筐体

Claims (6)

  1. 一方の端面に開口する凹部を有するソケットと;
    発光素子が設けられた基板と;
    板状を呈し、前記基板と、前記ソケットの前記凹部の底面との間に設けられた伝熱部と;
    前記凹部の底面と、前記伝熱部との間に設けられた第1の接着部と;
    凹部の底面に設けられ、前記伝熱部の第1の側部および前記第1の側部に対向する第2の側部に設けられた保持部を保持する凸部と;
    を具備し
    前記保持部は、前記伝熱部の外側に向かうに従い厚みが漸次薄くなっている車両用照明装置。
  2. 前記第1の接着部は、前記伝熱部の前記第1の側部に交差する第3の側部に設けられた保持部の少なくとも一部にさらに設けられている請求項1記載の車両用照明装置。
  3. 前記基板と、前記伝熱部との間に設けられた第2の接着部をさらに具備し、
    前記伝熱部は、厚み方向を貫通する孔を有し、
    前記孔の内部に設けられた、前記第1の接着部および前記第2の接着部の少なくともいずれかの一部を介して、前記第1の接着部と前記第2の接着部とが接続されている請求項1または2に記載の車両用照明装置。
  4. 前記基板と、前記伝熱部との間に設けられた第2の接着部をさらに具備し、
    前記第2の接着部は、前記第1の接着部に含まれる樹脂と同じ樹脂を含む請求項1〜のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
  5. 前記第2の接着部は、前記第1の接着部に含まれる無機材料を用いたフィラーと同じフィラーを含む請求項3または4に記載の車両用照明装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
    前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
    を具備した車両用灯具。
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