JP6822251B2 - 車両用照明装置および車両用灯具 - Google Patents
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Description
また、アルミニウムなどからなる板状の伝熱部が、ソケットと発光部との間にさらに設けられる場合がある。一般的には、ソケットと伝熱部との間には熱伝導グリスからなる層が設けられる。また、伝熱部の側部には固定部が設けられている。固定部は、伝熱部の上面よりもソケット側に位置する固定面を有している。そして、ソケットには凸部が設けられ、凸部の先端部を超音波溶融させることで、凸部の先端部を固定部の固定面に接触させるようにしている。すなわち、伝熱部の周縁が、ソケットに設けられた凸部により保持されている。
また、伝熱部と発光部との間には、接着剤や熱伝導性グリスなどからなる層が設けられている。
そこで、伝熱部をソケットに接着する場合であっても、伝熱部とソケットとの接合強度を向上させることができる技術の開発が望まれていた。
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図2は、車両用照明装置1の模式分解図である。
図3は、図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。
図4は、図3におけるB部の模式拡大図である。
図1〜図4に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光部20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。
また、スリット11dを設けるようにすれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
そのため、発光部20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。無機材料を用いたフィラーは、例えば、熱伝導率の高い酸化アルミニウムや炭素などを用いたフィラーとすることができる。高熱伝導性樹脂を用いてソケット10を形成すれば、発光部20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
ここで、凹部11bの内部には接着剤が充填されるため、凹部11aの底面11a1の凹部11bが開口する部分は、凹部11bが設けられていない部分に比べて熱伝導が低くなる。そのため、通電時に発熱する発光素子22、抵抗23、および制御素子24などを基板21の上に配置する際には、平面視において、凹部11bとこれらの素子が重ならないようにすることが好ましい。すなわち、凹部11bは、平面視において、発光素子22と重ならない位置に設けられている。凹部11bは、平面視において、抵抗23および制御素子24と重ならない位置に設けられている。
なお、凹部11aの形状、大きさ、数などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
図3に示すように、基板21は、接着部10d(第2の接着部の一例に相当する)を介して伝熱部40に設けられている。すなわち、基板21は、伝熱部40の基板21側の面に接着されている。基板21は、平板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図1および図2に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
枠部25は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。枠部25は、基板21の上に設けられている。枠部25は、基板21に接着されている。枠部25は、例えば、環状形状を有し、内側に複数の発光素子22が配置されるようになっている。すなわち、枠部25は、複数の発光素子22を囲んでいる。枠部25は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン(Nylon)、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
また、枠部25を設けずに封止部26のみを設けることもできる。封止部26のみを設ける場合には、ドーム状の封止部26が基板21の上に設けられる。
給電端子31は、棒状体とすることができる。給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。絶縁部32は、給電端子31とソケット10との間に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光部20側の端面、および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光部20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、孔10bの内部に露出している。孔10bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
同じ接着剤を用いるものとすれば、1つの塗布工程において接着剤の塗布を行うことができる。また、接着剤の硬化工程における条件(例えば、硬化時間、硬化温度など)を同じとすることができる。そのため、生産性の向上を図ることができる。
また、無機材料を用いたフィラーが接着剤に混合されている場合には、接着部10c、接着部10d、および、接着部10fは、樹脂と無機材料を用いたフィラーとを含んでいる。
例えば、図3および図4に示すように、保持部40fは、側部40d、および側部40eに設けることができる。また、保持部40fは、傾斜部とすることができる。傾斜部である保持部40fは、伝熱部40の外側に向かうに従い厚みが薄くなっている。保持部40fの斜面(側面)の少なくとも一部には、接着部10cが設けられている。
図3および図4に例示をした保持部40fは、伝熱部40の側部から外側に突出していたが、図5に示すように、保持部40fは伝熱部40の側部より内側に設けることもできる。この場合、保持部40fの斜面は、伝熱部40の側部の一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部の全域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部に複数の保持部40fを設けることもできる。
伝熱部40の、側部40d、側部40e、および突出部40bの側部の少なくともいずれかには保持部40gを設けることができる。
図6に示すように、保持部40gの基板21側の面は、伝熱部40の基板21側の面よりも凹部11aの底面11a1側に設けられている。保持部40gの基板21側の面の少なくとも一部には、接着部10cが設けられている。
図6に例示をした保持部40gの底面11a1側の面は、伝熱部40の底面11a1側の面と同じ位置に設けられている。これに対し、図7に例示をした保持部40gの底面11a1側の面は、伝熱部40の底面11a1側の面よりも基板21側に設けられている。すなわち、保持部40gは、伝熱部40の側部から突出する凸部とすることができる。この場合、保持部40gは、伝熱部40の側部の一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部の全域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部に複数の保持部40gを設けることもできる。
図8(a)〜(c)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の側部に設けられた凹部とすることもできる。保持部40hの内部の少なくとも一部には、接着部10cが設けられている。
この場合、図8(a)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の厚み方向と交差する方向に延びる溝とすることができる。図8(b)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の側部に設けられた孔とすることができる。図8(c)に示すように、保持部40hは、伝熱部40の厚み方向に延びる溝とすることができる。また、保持部40hは、伝熱部40の側部の一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部の全域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部に複数の保持部40hを設けることもできる。複数の保持部40hを設ける場合には、規則性のある配置とすることもできるし、ランダムな配置とすることもできるし、寸法や形状が異なる保持部40hを設けることもできる。
そのため、本実施の形態においては、凹部11aの底面11a1、凹部11aの側壁面11a2、および、絶縁部32の発光部20側の少なくともいずれかに凸部11cを設けている。
なお、凸部11cを絶縁部32に設ける場合には、絶縁部32の基板21側の端部に凸部11cを設けることもできるし、絶縁部32の基板21側を凹部11aの底面11a1から突出させて凸部11cとすることもできる。
絶縁部32の基板21側を凹部11aの底面11a1から突出させて凸部11cとする場合には、絶縁部32の基板21側の端部が凹部11aの底面11a1から突出し、伝熱部40の給電端子31側に対峙するようにすることができる。絶縁部32の伝熱部40側の端部は、給電端子31の伝熱部40側の端部よりも伝熱部40側に位置するようにすることができる。絶縁部32の基板21側の端部は、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1側の面よりも基板21側に位置するようにすることができる。
凸部11cは、伝熱部40の給電端子31側に対峙している。凸部11cの伝熱部40側の端部は、給電端子31の伝熱部40側の端部よりも伝熱部40側に位置している。凸部11cの基板21側の端部は、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1側の面よりも基板21側に位置している。
前述した接着部10dは、基板21と伝熱部21との間、および、基板21と凸部11cの基板21側の端部との間に設けられている。
絶縁部32の基板21側を凹部11aの底面11a1から突出させて凸部11cとする場合には、前述した接着部10dは、基板21と伝熱部40との間、および、基板21と絶縁部32の基板21側の端部との間に設けられている。
以下においては一例として、凸部11cが凹部11aの底面11a1に設けられる場合を例示する。
図9および図10に示すように、凸部11cは、凹部11aの底面11a1に設けられている。凸部11cは、凹部11aの底面11a1から突出している。凸部11cは、凸部11cと伝熱部40とが接触した際に、給電端子31と伝熱部40との間に隙間が生じる位置に設けられている。
これに対し、凸部11cは射出成形法により成形されるので、凸部11cの基板21側の端部の位置を安定させることができる。そのため、凸部11cを設ければ、短絡と半田付け不良が生じるのを抑制することができる。
例えば、図9に例示をした凸部11cは孔10aの片側に設けられているが、孔10aの両側に凸部11cを設けることもできる。孔10aの両側に凸部11cを設ける場合には、突出部40bを有さない伝熱部40とすることができる。突出部40bを有さない伝熱部40とすれば、伝熱部40の平面形状が簡略なもの(例えば、四角形)となるので、伝熱部40の製造が容易となる。
図11は、凸部11eを例示するための模式斜視図である。
図11に示すように、凸部11eは、凹部11aの底面11a1から突出している。凸部11eは、1つ以上設ければよいが、複数の凸部を設けることが好ましい。この場合、凸部11eは、伝熱部40の側部40eに対峙する位置に設けることができる。また、伝熱部40の1つの側部40eに対して1つ以上の凸部11eを設けることができる。例えば、図11に示すように、一の側部40eに対峙する1つの凸部11eと、当該側部40eに対向する側部40eに対峙する1つの凸部11eとを設けることができる。この場合、図11に示すように、対峙する2つの凸部11eを設け、凸部11eと凸部11eとの間に伝熱部40を設けることができる。凸部11eと伝熱部40の側部40eとは接触していてもよいし、凸部11eと伝熱部40の側部40eとの間に僅かな隙間があってもよい。
凸部11eを設ければ、接着剤が硬化して接着部10cが形成されるまでの間に伝熱部40の位置が変化するのを抑制することができる。
なお、凸部11eの数、大きさ、形状には特に限定がなく適宜変更することができる。
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図12に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
Claims (6)
- 一方の端面に開口する凹部を有するソケットと;
発光素子が設けられた基板と;
板状を呈し、前記基板と、前記ソケットの前記凹部の底面との間に設けられた伝熱部と;
前記凹部の底面と、前記伝熱部との間に設けられた第1の接着部と;
凹部の底面に設けられ、前記伝熱部の第1の側部および前記第1の側部に対向する第2の側部に設けられた保持部を保持する凸部と;
を具備し、
前記保持部は、前記伝熱部の外側に向かうに従い厚みが漸次薄くなっている車両用照明装置。 - 前記第1の接着部は、前記伝熱部の前記第1の側部に交差する第3の側部に設けられた保持部の少なくとも一部にさらに設けられている請求項1記載の車両用照明装置。
- 前記基板と、前記伝熱部との間に設けられた第2の接着部をさらに具備し、
前記伝熱部は、厚み方向を貫通する孔を有し、
前記孔の内部に設けられた、前記第1の接着部および前記第2の接着部の少なくともいずれかの一部を介して、前記第1の接着部と前記第2の接着部とが接続されている請求項1または2に記載の車両用照明装置。 - 前記基板と、前記伝熱部との間に設けられた第2の接着部をさらに具備し、
前記第2の接着部は、前記第1の接着部に含まれる樹脂と同じ樹脂を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用照明装置。 - 前記第2の接着部は、前記第1の接着部に含まれる無機材料を用いたフィラーと同じフィラーを含む請求項3または4に記載の車両用照明装置。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
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