JP6788226B2 - 車両用照明装置および車両用灯具 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、車両用照明装置および車両用灯具に関する。
ソケットと、ソケットの一方の端部に設けられ、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を有する発光部と、を備えた車両用照明装置がある。
また、アルミニウムなどからなる板状の伝熱部が、ソケットと発光部との間にさらに設けられる場合がある。伝熱部の側部には固定部が設けられる。固定部は、伝熱部の上面よりもソケット側に位置する固定面を有している。そして、ソケットの端部には凸部が設けられ、凸部の先端部を超音波溶融させることで、凸部の先端部を固定部の固定面に接触させるようにしている。すなわち、伝熱部の周縁が、ソケットの端部に設けられた凸部により保持されている。
ソケットと発光部との間に伝熱部を設ければ、発光部において発生した熱がソケットに伝わりやすくなる。ところが、ソケットの端部を完全な平坦面とすることは困難であるため、伝熱部とソケットの端部との間に隙間が生じて熱の伝達が悪くなる場合がある。そのため、一般的には、ソケットと伝熱部との間に熱伝導グリスからなる層を設けるようにしている。
しかしながら、熱伝導グリスからなる層を設けるようにしても、ソケットと伝熱部とを密着させた場合に比べると熱の伝達は悪くなる。
そこで、ソケットと伝熱部とを密着させることができる技術の開発が望まれていた。
特開2013−247062号公報
本発明が解決しようとする課題は、ソケットと伝熱部とを密着させることができる車両用照明装置および車両用灯具を提供することである。
実施形態に係る車両用照明装置は、ソケットと;前記ソケットの一方の端部に埋め込まれ、一方の面が前記端部から露出した伝熱部と;前記伝熱部の前記露出した面に設けられた基板と;前記基板の前記伝熱部側とは反対側の面に設けられた発光素子と;を具備し
前記伝熱部は、側部の一部の領域から突出する接合部を有し、前記接合部は、前記ソケットの内部に設けられている
本発明の実施形態によれば、ソケットと伝熱部とを密着させることができる車両用照明装置および車両用灯具を提供することができる。
本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。 車両用照明装置1の模式分解図である。 図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。 図3におけるB部の模式拡大図である。 (a)、(b)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。 (a)〜(c)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。 (a)〜(c)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。 (a)、(b)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。 車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、車両用照明装置1の模式分解図である。
図3は、図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。
図4は、図3におけるB部の模式拡大図である。
図1〜図4に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光部20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
ソケット10は、装着部11、バヨネット12、フランジ13、および放熱フィン14を有する。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。
また、装着部11には、少なくとも1つのスリット11bが設けられている。スリット11bは、装着部11の外側面と装着部11の内側面(凹部11aの側壁面11a2)との間を貫通している。また、スリット11bの一方の端部は、装着部11の、フランジ13側とは反対側の端面に開口している。スリット11bの内部には、基板21の角部が設けられる。装着部11の周方向におけるスリット11bの寸法(幅寸法)は、基板21の角部の寸法よりも僅かに大きくなっている。そのため、スリット11bの内部に基板21の角部を挿入することで、基板21の位置決めができるようになっている。
また、スリット11bを設けるようにすれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
バヨネット12は、装着部11の外側面に複数設けられている。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。複数のバヨネット12は、フランジ13と対峙している。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際に用いられる。複数のバヨネット12は、ツイストロックに用いられるものである。
フランジ13は、板状を呈している。フランジ13は、例えば、円板状を呈したものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも車両用照明装置1の外方に設けられている。
放熱フィン14は、フランジ13の、装着部11が設けられる側とは反対側の面に複数設けられている。複数の放熱フィン14は、互いに平行となるように設けることができる。複数の放熱フィン14は、平板状を呈したものとすることができる。
また、ソケット10には、孔10aと、孔10aに接続された孔10bが設けられている。孔10aの内部には絶縁部32が設けられている。孔10bには、シール部材105aを有するコネクタ105が挿入される。そのため、孔10bの断面形状は、シール部材105aを有するコネクタ105の断面形状に適合したものとなっている。
発光部20において発生した熱は、主に、伝熱部40、装着部11、およびフランジ13を介して放熱フィン14に伝わる。放熱フィン14に伝わった熱は、主に、放熱フィン14から外部に放出される。
そのため、発光部20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン(Nylon)等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。無機材料を用いたフィラーは、例えば、熱伝導率の高い酸化アルミニウムや炭素などを用いたフィラーとすることができる。高熱伝導性樹脂を用いてソケット10を形成すれば、発光部20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
発光部20は、基板21、発光素子22、抵抗23、制御素子24、枠部25、および封止部26を有する。
図3および図4に示すように、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1から露出した面40aと、基板21との間には接着部10cが設けられている。すなわち、基板21は、伝熱部40の面40aに接着されている。
接着部10cは、接着剤が硬化することで形成されたものとすることができる。接着剤の種類には特に限定はないが、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。無機材料は、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
基板21は、平板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料から形成することができる。配線パターン21aは、例えば、銀や銀合金から形成することができる。ただし、配線パターン21aの材料は、銀を主成分とする材料に限定されるわけではない。配線パターン21aは、例えば、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
発光素子22は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けられている。発光素子22は、基板21の上に設けられている。発光素子22は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。発光素子22は、複数設けることができる。複数の発光素子22は、互いに直列接続することができる。また、発光素子22は、抵抗23と直列接続されている。
発光素子22は、チップ状の発光素子とすることができる。チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装されている。この様にすれば、狭い領域に多くの発光素子22を設けることができる。そのため、発光部20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。発光素子22は、配線21bにより配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22と配線パターン21aとは、例えば、ワイヤーボンディング法により電気的に接続することができる。
なお、発光素子22は、表面実装型の発光素子やリード線を有する砲弾型の発光素子とすることもできる。
抵抗23は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けられている。抵抗23は、基板21の上に設けられている。抵抗23は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1および図2に例示をした抵抗23は、膜状の抵抗器である。
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができ、また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から照射される光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から照射される光の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。
抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗23を選択する。抵抗23が膜状の抵抗器の場合には、抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、抵抗23にレーザ光を照射すれば抵抗23の一部を容易に除去することができる。抵抗23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
制御素子24は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けられている。制御素子24は、基板21の上に設けられている。制御素子24は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。制御素子24は、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために設けられている。
制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図1および図2に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
その他、発光素子22の断線の検出や、誤点灯防止などのために、プルダウン抵抗を設けることもできる。また、配線パターン21aや膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むものとすることができる。
チップ状の発光素子22の場合には、枠部25および封止部26を設けることができる。
枠部25は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けられている。枠部25は、基板21の上に設けられている。枠部25は、基板21に接着されている。枠部25は、例えば、環状形状を有し、内側に複数の発光素子22が配置されるようになっている。すなわち、枠部25は、複数の発光素子22を囲んでいる。枠部25は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
また、樹脂に酸化チタンなどの粒子を混合して、発光素子22から出射した光に対する反射率を向上させることができる。なお、酸化チタンの粒子に限定されるわけではなく、発光素子22から出射した光に対する反射率が高い材料からなる粒子を混合させるようにすればよい。また、枠部25は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。
枠部25の内壁面は、基板21から離れるに従い枠部25の中心軸から離れる方向に傾斜する傾斜面となっている。そのため、発光素子22から出射した光の一部は、枠部25の内壁面で反射されて、車両用照明装置1の前面側に向けて出射する。すなわち、枠部25は、封止部26の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有するものとすることができる。
封止部26は、枠部25の内側に設けられている。封止部26は、枠部25の内側を覆うように設けられている。すなわち、封止部26は、枠部25の内側に設けられ、発光素子22や配線21bなどを覆っている。封止部26は、透光性を有する材料から形成されている。封止部26は、例えば、枠部25の内側に樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどの液体定量吐出装置を用いて行うことができる。充填する樹脂は、例えば、シリコーン樹脂などとすることができる。
また、封止部26には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)とすることができる。ただし、蛍光体の種類は、車両用照明装置1の用途などに応じて所望の発光色が得られるように適宜変更することができる。
また、枠部25を設けずに封止部26のみを設けることもできる。封止部26のみを設ける場合には、ドーム状の封止部26が基板21の上に設けられる。
給電部30は、給電端子31および絶縁部32を有する。
給電端子31は、棒状体とすることができる。給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。絶縁部32は、給電端子31とソケット10との間に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光部20側の端面、および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光部20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、孔10bの内部に露出している。孔10bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
前述したように、ソケット10は熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。ところが、熱伝導率の高い材料は導電性を有している場合がある。例えば、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂などは、導電性を有している。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)から形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
絶縁部32は、絶縁性を有している。絶縁部32は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。絶縁部32は、例えば、PETやナイロンなどから形成することができる。絶縁部32は、ソケット10に設けられた孔10aの内部に設けられている。
ここで、高熱伝導性樹脂を含むソケット10は、射出成形法により成形することができる。ところが、高熱伝導性樹脂には無機材料を用いたフィラーが添加されるので、流動性が低下する場合がある。そのため、射出成形法により高熱伝導性樹脂を含むソケット10を成形すると、凹部11aの底面11a1に「ひけ」が生じる場合がある。すなわち、高熱伝導性樹脂を含むソケット10の場合には、凹部11aの底面11a1を完全な平坦面とすることは困難である。そのため、凹部11aの底面11a1に伝熱部40を設けると、伝熱部40と底面11a1との間に隙間が生じて熱の伝達が悪くなるおそれがある。この場合、伝熱部40と底面11a1との間に熱伝導グリスからなる層を設ければ、熱の伝達が悪くなるのを抑制することができる。しかしながら、熱伝導グリスからなる層を設けるようにしても、伝熱部40と底面11a1とを密着させた場合に比べると熱の伝達は悪くなる。
そこで、図3および図4に示すように、本実施の形態に係る伝熱部40は、ソケット10の一方の端部、すなわち、凹部11aの底面11a1に埋め込まれている。この場合、インサート成形法などを用いて、ソケット10と伝熱部40とを一体成形することができる。また、インサート成形法などを用いて、ソケット10、給電部30、および伝熱部40を一体成形することもできる。
この様にすれば、伝熱部40とソケット10とを密着させることができるので、発光部20において発生した熱が伝熱部40を介してソケット10に伝わりやすくなる。
伝熱部40は、板状を呈している。伝熱部40の一方の面40aは、凹部11aの底面11a1から露出している。伝熱部40の面40aは、凹部11aの底面11a1の位置に設けられていてもよいし(凹部11aの底面11a1と面一に設けられていてもよいし)、凹部11aの底面11a1から僅かに突出していてもよい。
伝熱部40の平面形状には特に限定はない。例えば、伝熱部40の平面形状は、基板21の平面形状と同じにすることができる。例えば、基板21の平面形状が四角形の場合には、伝熱部40の平面形状は四角形とすることができる。
伝熱部40の平面寸法には特に限定はない。
基板21の平面寸法は、伝熱部40の平面寸法より大きくすることができる。この様にすれば、基板21上に発光素子22、抵抗23、または、制御素子24等を多く設けることができるので、車両用照明装置1の多機能化または高機能化を図ることができる。
また、伝熱部40の平面寸法は、基板21の平面寸法とほぼ同じとするか、基板21の平面寸法よりも大きくすることもできる。この様にすれば、基板21の全面における放熱性を向上させることができる。
なお、伝熱部40の平面寸法を基板21の平面寸法よりも大きくする場合には、伝熱部40と複数の給電端子31との間に隙間が設けられるように、伝熱部40に孔や切り欠きを設けるようにすればよい。
また、伝熱部40の側部40bには接合部40cを設けることができる。接合部40cは、伝熱部40の側部40bから外側に突出している。伝熱部40には複数の側部40bがあるが、接合部40cは複数の側部40bの少なくとも1つに設けられていればよい。例えば、図2に例示をしたように、伝熱部40の3つの側部40bのそれぞれに接合部40cを設けることができる。また、1つの側部40bに1つの接合部40cを設ける場合を例示したが、1つの側部40bに複数の接合部40cを設けることもできる。また、側部40bの一部の領域に接合部40cを設ける場合を例示したが、側部40bの全領域に接合部40cを設けることもできる。
また、接合部40cの基板21側の面40caは、伝熱部40の面40aよりもフランジ13側に設けられている。すなわち、接合部40cの面40caと基板21との間の距離は、伝熱部40の面40aと基板21との間の距離よりも長い。
接合部40cの、基板21側とは反対側の面40cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dよりもフランジ13側に設けられている。すなわち、接合部40cの面40cbと基板21との間の距離は、伝熱部40の面40dと基板21との間の距離よりも長い。
つまり、接合部40cは、伝熱部40の面40dからフランジ13側に突出している。
接合部40cを設ければ、伝熱部40とソケット10との接触面積を大きくすることができる。そのため、発光部20において発生した熱が伝熱部40を介してソケット10に伝わりやすくなる。この場合、複数の側部40bに接合部40cを設ければ、熱の伝達がさらに容易となる。
また、伝熱部40は凹部11aの底面11a1に埋め込まれているので、接合部40cは、ソケット10の内部に設けられる。そのため、接合部40cの面40caはソケット10の内部に設けられる。すなわち、接合部40cは、ソケット10に保持されている。この場合、ソケット10の一部は接合部40cの面40caと密着しているので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。また、複数の側部40bに接合部40cを設ければ、伝熱部40とソケット10との接合力をさらに向上させることができる。
伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。伝熱部40は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。
また、伝熱部40の材料が金属であれば、接合部40cはプレス成形法を用いて形成することができる。
図5(a)、(b)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。
図3および図4に例示をした接合部40cの、基板21側とは反対側の面40cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dよりもフランジ13側に設けられている。
これに対し、図5(a)に例示をした接合部40cの面40cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dよりも基板21側に設けられている。図5(b)に例示をした接合部40cの面40cbは、伝熱部40の面40dと同じ平面内に設けられている。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図5(a)、(b)に例示をした接合部40cは切削法やエッチング法を用いて形成することができる。図3および図4に例示をした接合部40cは、前述したように、プレス成形法を用いて形成することができる。そのため、図3および図4に例示をした接合部40cとすれば加工が容易となるので製造コストを低減させることができる。
図6(a)〜(c)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。
図6(a)〜(c)に示すように、接合部40cは、傾斜部とすることができる。傾斜部である接合部40cは、伝熱部40の外側に向かうに従い厚みが薄くなっている。この場合、接合部40cの基板21側の面40caを傾斜面とすればよい。図6(a)、(b)に示すように、接合部40cの、基板21側とは反対側の面cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dと同じ平面内に設けることもできるし、面40caとは逆方向に傾斜する傾斜面とすることもできる。また、図6(c)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の側部40bより内側に設けることもできる。
ソケット10の一部は、傾斜面である面40caと密着しているので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図6(a)〜(c)に例示をした接合部40cは切削法を用いて形成することができる。図3および図4に例示をした接合部40cは、前述したように、プレス成形法を用いて形成することができる。そのため、図3および図4に例示をした接合部40cとすれば加工が容易となるので製造コストを低減させることができる。また、接合部40cは、伝熱部40の側部40bの一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部40bの全領域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部40bに複数の接合部40cを設けることもできる。
図7(a)〜(c)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。
図7(a)〜(c)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の側部40bに設けられた凹部とすることもできる。
この場合、図7(a)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の厚み方向と交差する方向に延びる溝とすることができる。図7(b)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の側部40bに設けられた孔とすることができる。図7(c)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の厚み方向に延びる溝とすることができる。また、接合部40cは、伝熱部40の側部40bの一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部40bの全領域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部40bに複数の接合部40cを設けることもできる。複数の接合部40cを設ける場合には、規則性のある配置とすることもできるし、ランダムな配置とすることもできるし、寸法や形状が異なる接合部40cを設けることもできる。
ソケット10の一部は、凹部である接合部40cの内部に設けられるので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図7(a)〜(c)に例示をした接合部40cは切削法を用いて形成することができる。図3および図4に例示をした接合部40cは、前述したように、プレス成形法を用いて形成することができる。そのため、図3および図4に例示をした接合部40cとすれば加工が容易となるので製造コストを低減させることができる。
図8(a)、(b)は、他の実施形態に係る接合部40cを例示するための模式斜視図である。
図8(a)、(b)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の厚み方向(伝熱部40の面40aに垂直な方向)を貫通する孔とすることができる。この場合、図8(a)に示すように、孔である接合部40cの面40a側の開口寸法は、面40d側の開口寸法と同じにすることができる。また、図8(b)に示すように、孔である接合部40cの面40a側の開口寸法は、面40d側の開口寸法より大きくすることができる。
ソケット10の一部は、孔である接合部40cの内部に設けられるので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図8(a)、(b)に例示をした接合部40cは切削法を用いて形成することができる。
ここで、基板21が接着される伝熱部40の面40aに開口を設けると、インサート成形を行った際に、伝熱部40の面40a側に樹脂がはみ出るおそれがある。伝熱部40の面40a側に樹脂がはみ出ると基板21の接着が困難となるおそれがある。
そのため、接合部40cは、伝熱部40の側部40bに設けることが好ましい。
(車両用灯具)
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図9は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図9に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
筐体101は、装着部11を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底面には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられている。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部が設けられている。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐようにして設けられている。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有するものとすることもできる。
光学要素部103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。例えば、図9に例示をした光学要素部103はリフレクタである。この場合、光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンが形成されるようにする。
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けられている。シール部材104は、環状を呈するものとすることができる。シール部材104は、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
車両用照明装置1が車両用灯具100に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間が密閉される。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
コネクタ105は、孔10bの内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、図示しない電源などが電気的に接続されている。そのため、コネクタ105を給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。また、コネクタ105は、段差部分を有している。そして、シール部材105aが、段差部分に取り付けられている。シール部材105aは、孔10bの内部に水が侵入するのを防ぐために設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105が孔10bに挿入された際には、孔10bが水密となるように密閉される。シール部材105aは、環状を呈するものとすることができる。シール部材105aは、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。コネクタ105は、例えば、接着剤などを用いてソケット10側の要素に接着することもできる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 車両用照明装置、10 ソケット、10c 接着部、11 装着部、11a 凹部、11a1 底面、20 発光部、21 基板、22 発光素子、30 給電部、40 伝熱部、40a 面、40b 側部、40c 接合部、40ca 面、40cb 面、40d 面

Claims (8)

  1. ソケットと;
    前記ソケットの一方の端部に埋め込まれ、一方の面が前記端部から露出した伝熱部と;
    前記伝熱部の前記露出した面に設けられた基板と;
    前記基板の前記伝熱部側とは反対側の面に設けられた発光素子と;
    を具備し
    前記伝熱部は、側部の一部の領域から突出する接合部を有し、
    前記接合部は、前記ソケットの内部に設けられている車両用照明装置。
  2. 前記接合部の前記基板側とは反対側の面と、前記基板との間の距離は、前記伝熱部の前記露出した面とは反対側の面と、前記基板との間の距離よりも短い請求項1記載の車両用照明装置。
  3. 前記接合部の前記基板側とは反対側の面は、前記伝熱部の前記露出した面とは反対側の面と同じ平面内に設けられている請求項1記載の車両用照明装置。
  4. 前記接合部の前記基板側とは反対側の面と、前記基板との間の距離は、前記伝熱部の前記露出した面とは反対側の面と、前記基板との間の距離よりも長い請求項1載の車両用照明装置。
  5. 前記ソケットは、フランジと、前記フランジの一方の面に設けられた装着部と、を有し、
    前記伝熱部は、前記装着部の、前記フランジ側とは反対側の端部に埋め込まれ、
    前記接合部の前記基板側とは反対側の面は、前記装着部の前記端部と、前記フランジと、の間に設けられている請求項2〜4のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
  6. 前記接合部の前記基板側の面と、前記基板との間の距離は、前記伝熱部の前記露出した面と、前記基板との間の距離よりも長い請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
  7. 前記伝熱部の前記露出した面と、前記基板との間に設けられた接着部をさらに具備した請求項1〜いずれか1つに記載の車両用照明装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
    前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
    を具備した車両用灯具。
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