JP6788226B2 - 車両用照明装置および車両用灯具 - Google Patents
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また、アルミニウムなどからなる板状の伝熱部が、ソケットと発光部との間にさらに設けられる場合がある。伝熱部の側部には固定部が設けられる。固定部は、伝熱部の上面よりもソケット側に位置する固定面を有している。そして、ソケットの端部には凸部が設けられ、凸部の先端部を超音波溶融させることで、凸部の先端部を固定部の固定面に接触させるようにしている。すなわち、伝熱部の周縁が、ソケットの端部に設けられた凸部により保持されている。
しかしながら、熱伝導グリスからなる層を設けるようにしても、ソケットと伝熱部とを密着させた場合に比べると熱の伝達は悪くなる。
そこで、ソケットと伝熱部とを密着させることができる技術の開発が望まれていた。
前記伝熱部は、側部の一部の領域から突出する接合部を有し、前記接合部は、前記ソケットの内部に設けられている。
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図2は、車両用照明装置1の模式分解図である。
図3は、図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。
図4は、図3におけるB部の模式拡大図である。
図1〜図4に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光部20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。
また、スリット11bを設けるようにすれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
そのため、発光部20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン(Nylon)等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。無機材料を用いたフィラーは、例えば、熱伝導率の高い酸化アルミニウムや炭素などを用いたフィラーとすることができる。高熱伝導性樹脂を用いてソケット10を形成すれば、発光部20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
図3および図4に示すように、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1から露出した面40aと、基板21との間には接着部10cが設けられている。すなわち、基板21は、伝熱部40の面40aに接着されている。
接着部10cは、接着剤が硬化することで形成されたものとすることができる。接着剤の種類には特に限定はないが、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。無機材料は、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図1および図2に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
枠部25は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けられている。枠部25は、基板21の上に設けられている。枠部25は、基板21に接着されている。枠部25は、例えば、環状形状を有し、内側に複数の発光素子22が配置されるようになっている。すなわち、枠部25は、複数の発光素子22を囲んでいる。枠部25は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
また、枠部25を設けずに封止部26のみを設けることもできる。封止部26のみを設ける場合には、ドーム状の封止部26が基板21の上に設けられる。
給電端子31は、棒状体とすることができる。給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。絶縁部32は、給電端子31とソケット10との間に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光部20側の端面、および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光部20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、孔10bの内部に露出している。孔10bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
この様にすれば、伝熱部40とソケット10とを密着させることができるので、発光部20において発生した熱が伝熱部40を介してソケット10に伝わりやすくなる。
伝熱部40の平面寸法には特に限定はない。
基板21の平面寸法は、伝熱部40の平面寸法より大きくすることができる。この様にすれば、基板21上に発光素子22、抵抗23、または、制御素子24等を多く設けることができるので、車両用照明装置1の多機能化または高機能化を図ることができる。
また、伝熱部40の平面寸法は、基板21の平面寸法とほぼ同じとするか、基板21の平面寸法よりも大きくすることもできる。この様にすれば、基板21の全面における放熱性を向上させることができる。
なお、伝熱部40の平面寸法を基板21の平面寸法よりも大きくする場合には、伝熱部40と複数の給電端子31との間に隙間が設けられるように、伝熱部40に孔や切り欠きを設けるようにすればよい。
接合部40cの、基板21側とは反対側の面40cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dよりもフランジ13側に設けられている。すなわち、接合部40cの面40cbと基板21との間の距離は、伝熱部40の面40dと基板21との間の距離よりも長い。
つまり、接合部40cは、伝熱部40の面40dからフランジ13側に突出している。
また、伝熱部40の材料が金属であれば、接合部40cはプレス成形法を用いて形成することができる。
図3および図4に例示をした接合部40cの、基板21側とは反対側の面40cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dよりもフランジ13側に設けられている。
これに対し、図5(a)に例示をした接合部40cの面40cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dよりも基板21側に設けられている。図5(b)に例示をした接合部40cの面40cbは、伝熱部40の面40dと同じ平面内に設けられている。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図6(a)〜(c)に示すように、接合部40cは、傾斜部とすることができる。傾斜部である接合部40cは、伝熱部40の外側に向かうに従い厚みが薄くなっている。この場合、接合部40cの基板21側の面40caを傾斜面とすればよい。図6(a)、(b)に示すように、接合部40cの、基板21側とは反対側の面cbは、伝熱部40の、基板21側とは反対側の面40dと同じ平面内に設けることもできるし、面40caとは逆方向に傾斜する傾斜面とすることもできる。また、図6(c)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の側部40bより内側に設けることもできる。
ソケット10の一部は、傾斜面である面40caと密着しているので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図7(a)〜(c)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の側部40bに設けられた凹部とすることもできる。
この場合、図7(a)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の厚み方向と交差する方向に延びる溝とすることができる。図7(b)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の側部40bに設けられた孔とすることができる。図7(c)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の厚み方向に延びる溝とすることができる。また、接合部40cは、伝熱部40の側部40bの一部の領域に設けることもできるし、伝熱部40の側部40bの全領域に設けることもできる。また、伝熱部40の1つの側部40bに複数の接合部40cを設けることもできる。複数の接合部40cを設ける場合には、規則性のある配置とすることもできるし、ランダムな配置とすることもできるし、寸法や形状が異なる接合部40cを設けることもできる。
ソケット10の一部は、凹部である接合部40cの内部に設けられるので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図8(a)、(b)に示すように、接合部40cは、伝熱部40の厚み方向(伝熱部40の面40aに垂直な方向)を貫通する孔とすることができる。この場合、図8(a)に示すように、孔である接合部40cの面40a側の開口寸法は、面40d側の開口寸法と同じにすることができる。また、図8(b)に示すように、孔である接合部40cの面40a側の開口寸法は、面40d側の開口寸法より大きくすることができる。
ソケット10の一部は、孔である接合部40cの内部に設けられるので、伝熱部40とソケット10との接合力を向上させることができる。
この様にしても、熱の伝達と接合力を向上させることができる。
図8(a)、(b)に例示をした接合部40cは切削法を用いて形成することができる。
そのため、接合部40cは、伝熱部40の側部40bに設けることが好ましい。
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図9に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
Claims (8)
- ソケットと;
前記ソケットの一方の端部に埋め込まれ、一方の面が前記端部から露出した伝熱部と;
前記伝熱部の前記露出した面に設けられた基板と;
前記基板の前記伝熱部側とは反対側の面に設けられた発光素子と;
を具備し、
前記伝熱部は、側部の一部の領域から突出する接合部を有し、
前記接合部は、前記ソケットの内部に設けられている車両用照明装置。 - 前記接合部の前記基板側とは反対側の面と、前記基板との間の距離は、前記伝熱部の前記露出した面とは反対側の面と、前記基板との間の距離よりも短い請求項1記載の車両用照明装置。
- 前記接合部の前記基板側とは反対側の面は、前記伝熱部の前記露出した面とは反対側の面と同じ平面内に設けられている請求項1記載の車両用照明装置。
- 前記接合部の前記基板側とは反対側の面と、前記基板との間の距離は、前記伝熱部の前記露出した面とは反対側の面と、前記基板との間の距離よりも長い請求項1記載の車両用照明装置。
- 前記ソケットは、フランジと、前記フランジの一方の面に設けられた装着部と、を有し、
前記伝熱部は、前記装着部の、前記フランジ側とは反対側の端部に埋め込まれ、
前記接合部の前記基板側とは反対側の面は、前記装着部の前記端部と、前記フランジと、の間に設けられている請求項2〜4のいずれか1つに記載の車両用照明装置。 - 前記接合部の前記基板側の面と、前記基板との間の距離は、前記伝熱部の前記露出した面と、前記基板との間の距離よりも長い請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
- 前記伝熱部の前記露出した面と、前記基板との間に設けられた接着部をさらに具備した請求項1〜6いずれか1つに記載の車両用照明装置。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
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