JP6724665B2 - 車両用照明装置、および車両用灯具 - Google Patents
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近年においては、車両用照明装置の小型化が望まれている。そのため、複数のチップ状の発光素子と、複数の発光素子を囲む環状のリフレクタとを基板上に設け、環状のリフレクタの内部に複数の発光素子を覆う封止部を設ける技術が提案されている。この様にすれば、複数の発光素子を高密度に実装することができるので、発光部の小型化、ひいては車両用照明装置の小型化を図ることができる。
ところが、基板上には、抵抗やダイオードなども設けられる。この場合、環状のリフレクタを基板の上に接着する際の位置精度を考慮して、抵抗およびダイオードなどと、リフレクタとの間にある程度の距離を設ける必要がある。そのため、リフレクタを基板上に接着するようにすると、発光部のさらなる小型化、ひいては車両用照明装置のさらなる小型化が図れなくなる。
この場合、リフレクタを設けない様にすると、封止部の側方に照射された光がソケットなどに吸収されて、車両用照明装置からの光の取り出し効率が低下するおそれがある。
そのため、光の取り出し効率の向上と、さらなる小型化を図ることができる技術の開発が望まれていた。
H2≧H1
T≧H1
H1は、前記凹部の底面と、前記ソケットの、前記凹部が開口する前記端面との間の距離である。
H2は、前記凹部の底面と、前記発光素子の光の出射面との間の距離である。
Tは、前記基板の厚み寸法である。
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図2は、図1における車両用照明装置1のA−A線断面図である。
図3は、図1における車両用照明装置1をB方向から見た図である。
図1および図2に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、給電部30、および発光部20が設けられている。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状である。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面11bに開口する凹部11aを有する。すなわち、ソケット10は、一方の端面11bに開口する凹部11aを有する。凹部11aの底面11a1には発光部20が設けられる。
給電端子31は、柱状体とすることができる。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光部20側の端面および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光部20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、孔10bの内部に露出している。孔10bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
絶縁部32は、絶縁性を有している。絶縁部32は、樹脂などの絶縁性材料から形成することができる。絶縁部32は、例えば、PETなどの樹脂から形成することができる。絶縁部32は、例えば、ソケット10に設けられた孔10aに圧入されている。
基板21は、凹部11aの底面11a1に設けられている。基板21は、平板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。
基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料や、銅を主成分とする材料などから形成することができる。配線パターン21aは、例えば、銀、銀合金、銅、銅合金などから形成することができる。
チップ状の発光素子22は、図示しない配線により配線パターン21aと電気的に接続することができる。チップ状の発光素子22と、配線パターン21aとは、例えば、ワイヤーボンディング法により電気的に接続することができる。
抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。
なお、図3に例示をした抵抗23は、膜状の抵抗器である。膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO2)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができ、また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図3に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
この場合、複数の発光素子22を囲む環状のリフレクタを基板21上に設ければ、封止部25の側方に照射された光をリフレクタにより反射させて、車両用照明装置1の正面側に照射することができる。ところが、基板21上には、抵抗23や制御素子24なども設けられる。この場合、環状のリフレクタを基板21上に接着する際の位置精度を考慮して、抵抗23および制御素子24などと、リフレクタとの間にある程度の距離を設ける必要がある。そのため、リフレクタを基板21上に接着するようにすると、発光部20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化が図れなくなるおそれがある。
ここで、凹部11aの底面11a1と、ソケット10(装着部11)の、凹部11aが開口する端面11bとの間の距離をH1とする。凹部11aの底面11a1と、チップ状の発光素子22の光の出射面22aとの間の距離をH2とする。
図4に示すように、本実施の形態に係る車両用照明装置1においては、H2≧H1となっている。この様にすれば、発光素子22の側方に照射された光が、凹部11aの側面11a2に入射するのを抑制することができる。そのため、発光素子22の側方に照射された光がソケット10に吸収されるのを抑制することができるので、車両用照明装置1からの光の取り出し効率を向上させることができる。なお、発光素子22の側方に照射された光は、車両用灯具100の光学要素部103に入射する。
図4に示すように、本実施の形態に係る車両用照明装置1においては、H3≧H1となっている。この様にすれば、封止部25の側方に照射された光が、凹部11aの側面11a2に入射するのを抑制することができる。そのため、封止部25の側方に照射された光がソケット10に吸収されるのを抑制することができるので、車両用照明装置1からの光の取り出し効率を向上させることができる。また、封止部25の頂部25aをソケット10から突出させることができるので、広い配光特性を得ることができる。なお、封止部25の側方に照射された光は、車両用灯具100の光学要素部103に入射する。
図4に示すように、本実施の形態に係る車両用照明装置1においては、T≧H1となっている。この様にすれば、封止部25の側方に照射された光が、凹部11aの側面11a2に入射するのをより確実に抑制することができる。そのため、車両用照明装置1からの光の取り出し効率をより向上させることができる。また、封止部25の全体をソケット10から突出させることができるので、より広い配光特性を得ることができる。なお、封止部25の側方に照射された光は、車両用灯具100の光学要素部103に入射する。
この様な場合には、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側の面が反射面となる。そのため、T≧H1となっていれば、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側の面において反射した光が凹部11aの側面11a2に入射するのを抑制することができる。そのため、車両用照明装置1からの光の取り出し効率をさらに向上させることができる。
図5は、保護部26を設けた場合を例示するための模式断面図である。
図5に示すように、保護部26は、ソケット10(装着部11)の、凹部11aが設けられる側の端部に設けることができる。保護部26は、装着部11の端面11bに設けることもできるし、凹部11aの底面11a1に設けることもできる。なお、図5に例示をしたものは、保護部26が装着部11の端面11bに設けられた場合である。
また、凹部11aの底面11a1と、保護部26の頂部26aとの間の距離をH5とする。図5に示すように、本実施の形態に係る車両用照明装置1においては、H5>H3となっている。この様にすれば、封止部25に外力が加わるのを抑制することができる。
前述したように、H3≧H1となるようにすれば、封止部25の頂部25aがソケット10から露出する。そして、車両用照明装置1を製造する際や、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際に、車両用照明装置1を台200などの上に置く場合がある。この場合、封止部25と台200とが接触すると封止部25に外力が加わることになる。封止部25に外力が加わると、発光素子22と配線パターン21aとを電気的に接続する配線に外力が伝わり断線などが発生するおそれがある。
保護部26は、複数設けることもできる。ただし、保護部26の数を多くしすぎると、保護部26に入射する光の量が多くなる。そのため、保護部26の数は、なるべく少なくなる様にすることが好ましい。
本実施の形態に係る車両用照明装置1には、チップ状の発光素子22と封止部25をユニット化した表面実装型の発光装置122を用いることもできる。
図7は、表面実装型の発光装置122を用いる場合を例示するための模式断面図である。
図7に示すように、発光装置122には、発光素子22、封止部25、基体122a、およびリード122bが設けられている。
また、前述したように、H4≧H1とすることもできる。
なお、リード線を有する発光装置の構成には既知の技術を適用することができるので、詳細な説明は省略する。
ただし、COBにより、チップ状の発光素子22を基板21上に直接実装するようにすれば、発光部20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化が容易となる。
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図8に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
Claims (6)
- 一方の端面に開口する凹部を有するソケットと;
前記凹部の底面に設けられた基板と;
前記基板の、前記凹部の底面側とは反対側の面に設けられた発光素子と;
を具備し、
以下の式を満足する車両用照明装置。
H2≧H1
T≧H1
H1は、前記凹部の底面と、前記ソケットの、前記凹部が開口する前記端面との間の距離である。
H2は、前記凹部の底面と、前記発光素子の光の出射面との間の距離である。
Tは、前記基板の厚み寸法である。 - 前記発光素子を覆う封止部をさらに備え、
以下の式を満足する請求項1記載の車両用照明装置。
H3≧H1
H3は、前記凹部の底面と、前記封止部の頂部との間の距離である。 - 一方の端面に開口する凹部を有するソケットと;
前記凹部の底面に設けられた基板と;
前記基板の、前記凹部の底面側とは反対側の面に設けられた発光素子と;
前記発光素子を覆う封止部と;
を具備し、
以下の式を満足する車両用照明装置。
H3≧H1
T≧H1
H1は、前記凹部の底面と、前記ソケットの、前記凹部が開口する前記端面との間の距離である。
H3は、前記凹部の底面と、前記封止部の頂部との間の距離である。
Tは、前記基板の厚み寸法である。 - 前記ソケットの外側面に設けられたバヨネットをさらに備え、以下の式を満足する請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
H4≧H1
H4は、前記凹部の底面と、前記バヨネットの頂部との間の距離である。 - 柱状を呈し、前記ソケットの、前記凹部が設けられる側の端部に設けられた保護部をさらに備え、以下の式を満足する請求項2または3に記載の車両用照明装置。
H5>H3
H5は、前記凹部の底面と、前記保護部の頂部との間の距離である。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
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