JP6930332B2 - 車両用照明装置、および車両用灯具 - Google Patents

車両用照明装置、および車両用灯具 Download PDF

Info

Publication number
JP6930332B2
JP6930332B2 JP2017183967A JP2017183967A JP6930332B2 JP 6930332 B2 JP6930332 B2 JP 6930332B2 JP 2017183967 A JP2017183967 A JP 2017183967A JP 2017183967 A JP2017183967 A JP 2017183967A JP 6930332 B2 JP6930332 B2 JP 6930332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
resistor
thermistors
vehicle lighting
lighting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017183967A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019061791A (ja
Inventor
土屋 竜二
竜二 土屋
正光 長野
正光 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority to JP2017183967A priority Critical patent/JP6930332B2/ja
Priority to EP18189301.7A priority patent/EP3460317B1/en
Priority to EP19194503.9A priority patent/EP3594562B1/en
Priority to US16/105,564 priority patent/US10502389B2/en
Priority to CN201821473030.4U priority patent/CN209013098U/zh
Publication of JP2019061791A publication Critical patent/JP2019061791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6930332B2 publication Critical patent/JP6930332B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)
  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)

Description

本発明の実施形態は、車両用照明装置、および車両用灯具に関する。
ソケットと、ソケットの一方の端部側に設けられた発光モジュールとを備えた車両用照明装置がある。発光モジュールは、配線パターンが設けられた基板と、配線パターンに電気的に接続された発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)とを有している。
車両用照明装置を点灯させる際には、車両用照明装置(発光ダイオード)に電圧を印加する。発光ダイオードに電圧が印加されると、発光ダイオードに電流が流れて熱が発生し、発光ダイオードの温度が上昇する。この場合、自動車に設けられる車両用照明装置の場合には、車両用照明装置(発光ダイオード)に印加される電圧が変動する。そのため、発光ダイオードの温度が高くなりすぎて、発光ダイオードが故障したり、発光ダイオードの寿命が短くなったりするおそれがある。
そこで、抵抗と、抵抗と正特性サーミスタとを直列接続した回路と、を並列接続し、過電圧の場合には正特性サーミスタを遮断して並列接続された抵抗のみに電流を流す技術が提案されている。
しかしながら、この様にすると、サーミスタによる遮断が行われた際に発光ダイオードに流れる電流が急激に変化して全光束が急激に変動するおそれがある。
そこで、車両用照明装置に印加される電圧が増加した場合であっても、発光ダイオードなどの発光素子に流れる電流を抑制することができ、且つ、全光束の急激な変動を抑制することができる技術の開発が望まれていた。
特開2000−278859号公報
本発明が解決しようとする課題は、車両用照明装置に印加される電圧が増加した場合であっても、発光素子に流れる電流を抑制することができ、且つ、全光束の急激な変動を抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することである。
実施形態に係る車両用照明装置は、ソケットと;前記ソケットの一方の端部側に設けられた発光モジュールと;を具備している。前記発光モジュールは、配線パターンを有する基板と;前記配線パターンと電気的に接続され、直列接続された複数の発光素子と;前記配線パターンと電気的に接続され、並列接続された複数のサーミスタと;を有している。 前記並列接続された複数のサーミスタは、前記直列接続された複数の発光素子と直列接続されている。
前記複数の発光素子は、前記基板の中央領域に設けられ、前記複数のサーミスタは、前記基板の周縁領域に設けられ、前記発光素子の群の重心を中心とする円周の近傍に、前記複数のサーミスタのそれぞれの重心が設けられている。

本発明の実施形態によれば、車両用照明装置に印加される電圧が増加した場合であっても、発光素子に流れる電流を抑制することができ、且つ、全光束の急激な変動を抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することができる。
本実施の形態に係る車両用照明装置の模式分解図である。 発光モジュールの回路図である。 発光素子の電圧−電流特性を例示するためのグラフ図である。 周囲温度と発光素子のジャンクション温度との関係、周囲温度と発光素子の電流値との関係を例示するためのグラフ図である。 発光素子、第1の抵抗、サーミスタ、および第2の抵抗の配置を例示するための模式平面図である。 他の実施形態に係る発光素子、第1の抵抗、サーミスタ、および第2の抵抗の配置を例示するための模式平面図である。 他の実施形態に係る発光素子、第1の抵抗、サーミスタ、および第2の抵抗の配置を例示するための模式平面図である。 第1の抵抗、サーミスタ、および第2の抵抗の実施例を例示するための図である。 車両用灯具を例示するための模式部分断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL;Daylight Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1の模式分解図である。
図2は、発光モジュール20の回路図である。
図1に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光モジュール20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
ソケット10は、装着部11、バヨネット12、フランジ13、および放熱フィン14を有する。
装着部11は、フランジ13の、放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状である。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。凹部11aの底面11a1には発光モジュール20が設けられる。 装着部11には、少なくとも1つのスリット11bを設けることができる。スリット11bの内部には、基板21の角部が設けられる。装着部11の周方向におけるスリット11bの寸法(幅寸法)は、基板21の角部の寸法よりも僅かに大きくなっている。そのため、スリット11bの内部に基板21の角部を挿入することで、基板21の位置決めができるようになっている。
また、スリット11bを設けるようにすれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
バヨネット12は、装着部11の外側面に設けられている。バヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。バヨネット12は、フランジ13と対峙している。バヨネット12は、複数設けられている。バヨネット12は、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に装着する際に用いられる。バヨネット12は、ツイストロックに用いられるものである。
フランジ13は、板状を呈している。フランジ13は、例えば、円板状を呈したものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも車両用照明装置1の外方に位置している。
放熱フィン14は、フランジ13の装着部11側とは反対側に設けられている。放熱フィン14は、少なくとも1つ設けることができる。図1に例示をしたソケット10には複数の放熱フィンが設けられている。複数の放熱フィン14は、所定の方向に並べて設けることができる。放熱フィン14は、平板状を呈したものとすることができる。
また、ソケット10には、孔10aと孔10bが設けられている。孔10aの一方の端部は凹部11aの底面11a1に開口している。孔10aの内部には、絶縁部32が設けられている。孔10bの一方の端部は、孔10aの他方の端部に接続されている。孔10bの他方の端部は、ソケット10の放熱フィン14側に開口している。孔10bには、シール部材105aを有するコネクタ105が挿入される。そのため、孔10bの断面形状は、シール部材105aを有するコネクタ105の断面形状に適合したものとなっている。
発光モジュール20において発生した熱は、主に、装着部11およびフランジ13を介して放熱フィン14に伝わる。放熱フィン14に伝わった熱は、主に、放熱フィン14から外部に放出される。
この場合、ソケット10は、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量であることが望まれる。
そのため、発光モジュール20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属や、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)、PBT(polybutylene terephthalate)、ナイロン(Nylon)等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。フィラーは、例えば、酸化アルミニウムなどのセラミックスや炭素などを含むことができる。高熱伝導性樹脂を用いてソケット10を形成すれば、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
装着部11、バヨネット12、フランジ13、および放熱フィン14は、ダイカスト(die casting)や、射出成形などにより一体成形することができる。これらの要素が一体成形されていれば、熱伝達が容易となるので放熱性を向上させることができる。また、製造コストの低減、小型化、軽量化などを図るのが容易となる。
発光モジュール20は、ソケット10の一方の端部側に設けられている。
発光モジュール20は、基板21、発光素子22、第1の抵抗23、ダイオード24、枠部25、封止部26、サーミスタ27、および第2の抵抗28を有する。
基板21は、接着部を介して伝熱部40に設けられている。すなわち、基板21は、伝熱部40の基板21側の面に接着されている。基板21は、平板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銅を主成分とする材料から形成することができる。ただし、配線パターン21aの材料は、銅を主成分とする材料に限定されるわけではない。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料などから形成することもできる。配線パターン21aは、例えば、銀や銀合金から形成することもできる。
発光素子22は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。発光素子22は、基板21の上に設けられている。発光素子22は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。発光素子22は、複数設けられている。複数の発光素子22は、直列接続することができる。 図1および図2に例示をした発光モジュール20には、3つの発光素子22が設けられている。図2に示すように、3つの発光素子22は、直列接続されている。
発光素子22は、チップ状の発光素子とすることができる。チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装されている。この様にすれば、狭い領域に多くの発光素子22を設けることができる。そのため、発光モジュール20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。発光素子22は、配線21bにより配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22と配線パターン21aとは、例えば、ワイヤーボンディング法により電気的に接続することができる。発光素子22は、上下電極型の発光素子、上部電極型の発光素子、フリップチップ型の発光素子などとすることができる。なお、図1に例示をした発光素子22は、上下電極型の発光素子である。発光素子22がフリップチップ型の発光素子の場合には、発光素子22は配線パターン21aと直接接続される。
また、発光素子22は、表面実装型の発光素子やリード線を有する砲弾型の発光素子とすることもできる。
第1の抵抗23は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。第1の抵抗23は、基板21の上に設けられている。第1の抵抗23は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。第1の抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1に例示をした第1の抵抗23は、表面実装型の抵抗器である。
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から照射される光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から照射される光の明るさが所定の範囲内に収まるように、主に、第1の抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、第1の抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。
第1の抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する第1の抵抗23を選択する。第1の抵抗23が膜状の抵抗器の場合には、第1の抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、第1の抵抗23にレーザ光を照射すれば第1の抵抗23の一部を容易に除去することができる。
ダイオード24は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。ダイオード24は、基板21の上に設けられている。ダイオード24は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。ダイオード24は、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために設けられている。
ダイオード24は、例えば、表面実装型のダイオードや、リード線を有するダイオードなどとすることができる。図1に例示をしたダイオード24は、表面実装型のダイオードである。
チップ状の発光素子22の場合には、枠部25および封止部26を設けることができる。
枠部25は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。枠部25は、基板21の上に設けられている。枠部25は、基板21に接着されている。枠部25は、例えば、環状形状を有し、内側に複数の発光素子22が配置されるようになっている。すなわち、枠部25は、複数の発光素子22を囲んでいる。枠部25は、樹脂から形成されている。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン(Nylon)、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。
また、樹脂に酸化チタンなどの粒子を混合して、発光素子22から出射した光に対する反射率を向上させることができる。なお、酸化チタンの粒子に限定されるわけではなく、発光素子22から出射した光に対する反射率が高い材料からなる粒子を混合させるようにすればよい。また、枠部25は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。
枠部25の内壁面は、基板21から離れるに従い枠部25の中心軸から離れる方向に傾斜する斜面となっている。そのため、発光素子22から出射した光の一部は、枠部25の内壁面で反射されて、車両用照明装置1の前面側に向けて出射する。すなわち、枠部25は、封止部26の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有することができる。
封止部26は、枠部25の内側に設けられている。封止部26は、枠部25の内側を覆うように設けられている。すなわち、封止部26は、枠部25の内側に設けられ、発光素子22や配線21bなどを覆っている。封止部26は、透光性を有する材料から形成されている。封止部26は、例えば、枠部25の内側に樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどの液体定量吐出装置を用いて行うことができる。充填する樹脂は、例えば、シリコーン樹脂などとすることができる。
また、封止部26には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)とすることができる。ただし、蛍光体の種類は、車両用照明装置1の用途などに応じて所望の発光色が得られるように適宜変更することができる。
例えば、発光色が白色またはアンバー色の場合には、InGaN系の青色発光ダイオードを2つまたは3つ設け、蛍光体を用いて色変換させる。発光色が赤色の場合には、AlINGaP系の赤色発光ダイオードを3つまたは4つ設けることができる。
また、枠部25を設けずに封止部26のみを設けることもできる。封止部26のみを設ける場合には、ドーム状の封止部26が基板21の上に設けられる。
サーミスタ27は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。サーミスタ27は、基板21の上に設けられている。サーミスタ27は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。サーミスタ27は、正特性サーミスタ(Positive Temperature Coefficient Thermistor)とすることができる。正特性サーミスタであるサーミスタ27は、サーミスタ27の温度がキュリー点(Curie Point)を超えると急激に抵抗値が上昇する。サーミスタ27は、例えば、熱伝導率が6W/m・k以上の材料を含むものとすることができる。サーミスタ27は、例えば、チタン酸バリウムを含むことができる。
サーミスタ27は、複数設けられている。サーミスタ27の数は、設定する総電流の値に応じて適宜変更することができる。複数のサーミスタ27は、並列接続されている。図2に例示をしたものの場合には、並列接続された3つのサーミスタ27が設けられている。
また、並列接続された複数のサーミスタ27は、直列接続された複数の発光素子22と直列接続されている。
ここで、車両用照明装置1を点灯させる際には、発光モジュール20に電圧を印加する。すると、発光素子22に電流が流れて熱が発生し、発光素子22の温度が上昇する。
車両用照明装置1は、バッテリーを電源としているが、車両用照明装置1に印加される電圧は変動する。例えば、一般的な自動車用の車両用照明装置1の動作標準電圧(定格電圧)は13.5V程度であるが、これより高い電圧が印加される場合がある。発光モジュール20に印加される電圧が高くなると、発光素子22の温度が高くなりすぎて、発光素子22が故障したり、発光素子22の寿命が短くなったりするおそれがある。
そこで、発光モジュール20にはサーミスタ27が設けられている。サーミスタ27に電流が流れると熱が発生し、サーミスタ27の温度が上昇する。また、車両用照明装置1(発光モジュール20)に印加される電圧が高くなると、それに応じてサーミスタ27の温度が高くなる。前述したように、サーミスタ27の温度がキュリー点を超えると、サーミスタ27の抵抗値が増加する。サーミスタ27の抵抗値が増加すると、発光素子22に流れる電流が減少するので発光素子22の温度上昇を抑制することができる。
図3は、発光素子22の電圧−電流特性を例示するためのグラフ図である。
発光素子22は、InGaN系の発光ダイオードとしている。定格電圧(13.5V)における駆動電流は、350mAとしている。入力電圧(バッテリー電圧)が12V〜14.5Vまでは、サーミスタ27における抵抗値の上昇が起きないような設定としている。なお、サーミスタ27の設定に関する詳細は後述する。
図3から分かるように、電圧が14.5V以上になるとサーミスタ27の抵抗値が増加して、発光素子22の電流値が減少する。また、24Vのバッテリーが誤って接続された際にも、発光素子22の電流値を抑制することができるので、発光素子22の故障を抑制できる。
図4は、周囲温度と発光素子22のジャンクション温度Tjとの関係、周囲温度と発光素子22の電流値との関係を例示するためのグラフ図である。
なお、図中のAは周囲温度と発光素子22のジャンクション温度Tjとの関係を表し、Bは周囲温度と発光素子22の電流値との関係を表している。
発光素子22は、InGaN系の発光ダイオードとし、ジャンクション温度Tjの最大値は150℃としている。そして、周囲温度が55℃を超えるとサーミスタ27における抵抗値の増加が生じるようにしている。
発光素子22が点灯している状態において周囲温度が上昇すると、Aから分かるように発光素子22のジャンクション温度Tjが上昇する。
この場合、周囲温度が55℃を超えるとサーミスタ27における抵抗値の増加が生じる。そのため、周囲温度が55℃を超えると、Bにおいて発光素子22の電流値が減少し、Aにおいてもジャンクション温度Tjの上昇が抑制される。
自動車用エクステリア光源は、周囲温度が70℃〜100℃程度となる場合がある。しかしながら、適切なサーミスタ27を設ければ発光素子22のジャンクション温度Tjが最大値を超えるのを抑制することができる。
以上に説明したように、サーミスタ27を設ければ、発光素子22が故障したり、発光素子22の寿命が短くなったりするのを抑制することができる。
また、複数のサーミスタ27を並列接続すれば、抵抗値の変化量を少なくすることができる。後述するように、サーミスタ27の抵抗値は、±20%程度ばらつくことがある。サーミスタ27の抵抗値がばらつくと発光素子22から照射される光の明るさがばらつくおそれがある。そのため、複数のサーミスタ27を並列接続すれば、抵抗値のばらつきを小さくすることができる。
また、複数のサーミスタ27を並列接続すれば、抵抗値の変化量を少なくすることができるので、発光素子22に流れる電流の値の変化量を少なくすることができる。そのため、サーミスタ27の温度がキュリー点を超えた際に、全光束が急激に変動するのを抑制することができる。
ここで、発光モジュール20に電圧が印加されると、第1の抵抗23および第2の抵抗28にも電流が流れて熱が発生する。そのため、発光素子22、第1の抵抗23、および第2の抵抗28において発生した熱の一部は、基板21を介してサーミスタ27に伝わる。
すなわち、サーミスタ27の温度は、自己発熱、発光素子22などによる熱干渉、周囲温度の影響を受ける。
複数のサーミスタ27が設けられる場合には、複数のサーミスタ27の温度のばらつきが小さくなるようにすることが好ましい。この場合、複数のサーミスタ27における自己発熱量は、複数のサーミスタ27のそれぞれに印加される電圧が同じであるため、ほぼ同等となる。複数のサーミスタ27のそれぞれの周囲温度は、ほぼ同等となる。そのため、複数のサーミスタ27における熱干渉を同等にすれば、複数のサーミスタ27の温度のばらつきが小さくなる。
図5は、発光素子22、第1の抵抗23、サーミスタ27、および第2の抵抗28の配置を例示するための模式平面図である。
図5に例示をしたものの場合には、基板21の周縁近傍に3つのサーミスタ27が並べて設けられている。3つのサーミスタ27は、基板21の辺の中央の近傍に設けられている。サーミスタ27の数は、設定する総電流により変更することができる。例えば、サーミスタ27の数は2つとすることもできる。
第1の抵抗23および第2の抵抗28は、3つのサーミスタ27を挟んで設けられている。この場合、3つのサーミスタ27の一方の側に設けられる抵抗の数と、他方の側に設けられる抵抗の数とがなるべく同じとなるようにすることが好ましい。この様にすれば、熱の分散が図れるとともに、3つのサーミスタ27に両側から同程度の熱を伝えることができる。
図5に例示をしたものの場合には、3つの発光素子22が設けられている。発光素子22の群の重心は、基板21の重心に設けることができる。
3つのサーミスタ27における熱干渉を同等にするためには、最も発熱量が大きい3つの発光素子22と、3つのサーミスタ27との位置関係を適切なものとすることが好ましい。
この場合、発光素子22の群の重心を中心とする円周上に3つのサーミスタ27のそれぞれの重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、サーミスタ27の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
また、次に発熱量が大きい3つの第2の抵抗28と、3つのサーミスタ27との位置関係を適切なものとすることが好ましい。
この場合、サーミスタ27の群の重心を中心とする円周上に3つの第2の抵抗28のそれぞれの重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、第2の抵抗28の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
また、この円周上に第1の抵抗23の重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、第1の抵抗23の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
図6は、他の実施形態に係る発光素子22、第1の抵抗23、サーミスタ27、および第2の抵抗28の配置を例示するための模式平面図である。
図6に例示をしたものの場合には、2つの発光素子22が設けられている。発光素子22の群の重心は、基板21の重心に設けることができる。
前述したものと同様に、発光素子22の群の重心を中心とする円周上に3つのサーミスタ27のそれぞれの重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、サーミスタ27の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
また、次に発熱量が大きい3つの第2の抵抗28と、3つのサーミスタ27との位置関係を適切なものとすることが好ましい。
この場合、サーミスタ27の群の重心を中心とする円周上に3つの第2の抵抗28のそれぞれの重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、第2の抵抗28の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
また、この円周上に第1の抵抗23の重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、第1の抵抗23の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
図7は、他の実施形態に係る発光素子22、第1の抵抗23、サーミスタ27、および第2の抵抗28の配置を例示するための模式平面図である。
図7に例示をしたものの場合には、4つの発光素子22が設けられている。発光素子22の群の重心は、基板21の重心に設けることができる。
前述したものと同様に、発光素子22の群の重心を中心とする円周上に3つのサーミスタ27のそれぞれの重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、サーミスタ27の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
また、次に発熱量が大きい3つの第2の抵抗28と、3つのサーミスタ27との位置関係を適切なものとすることが好ましい。
この場合、サーミスタ27の群の重心を中心とする円周上に3つの第2の抵抗28のそれぞれの重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、第2の抵抗28の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
また、この円周上に第1の抵抗23の重心が設けられるようにすることが好ましい。ただし、基板21は熱伝導率の高い材料から形成されるため、第1の抵抗23の重心は、この円周上から±2mm程度外れた位置に設けられていてもよい。
以上に例示をした様に、複数の発光素子22は、基板21の中央領域に設けることができる。複数のサーミスタ27は、基板21の周縁領域に設けることができる。発光素子22の群の重心を中心とする円周の近傍に、複数のサーミスタ27のそれぞれの重心を設けることができる。この様な配置とすれば、複数のサーミスタ27における熱干渉を同等にすることができる。そのため、複数のサーミスタ27の温度のばらつきが少なくなるので、前述した発光素子22の電流制御を適切に行うことができる。
第2の抵抗28は、基板21の、凹部11aの底面11a1側とは反対側に設けられている。第2の抵抗28は、基板21の上に設けられている。第2の抵抗28は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。第2の抵抗28は、少なくとも1つ設けることができる。複数の第2の抵抗28を設ける場合には、複数の第2の抵抗28は、直列接続することができる。
図2に示すように、直列接続された複数の第2の抵抗28と、並列接続された複数のサーミスタ27と、第1の抵抗23と、直列接続された複数の発光素子22と、を直列接続することができる。
第2の抵抗28は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1に例示をした第2の抵抗28は、膜状の抵抗器である。
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。第2の抵抗28が膜状の抵抗器であれば、第2の抵抗28と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の第2の抵抗28を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができ、また、複数の第2の抵抗28における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
ここで、正特性サーミスタであるサーミスタ27の抵抗値は、±20%程度ばらつくことがある。サーミスタ27の抵抗値がばらつくと発光素子22から照射される光の明るさがばらつくおそれがある。
そのため、発光モジュール20に流れる電流値が所定の範囲内に収まるように、主に、第2の抵抗28により、発光モジュール20に流れる電流値を調整する。この場合、第2の抵抗28の抵抗値を変化させることで、発光モジュール20に流れる電流値が所定の範囲内となるようにする。
第2の抵抗28が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、サーミスタ27の抵抗値に応じて適切な抵抗値を有する第2の抵抗28を選択する。
第2の抵抗28が膜状の抵抗器の場合には、第2の抵抗28の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、第2の抵抗28にレーザ光を照射すれば第2の抵抗28の一部を容易に除去することができる。そのため、第2の抵抗28を膜状の抵抗器とすれば、電流値の調整が容易となる。
ここで、第1の抵抗23および第2の抵抗28を膜状の抵抗器とすれば、電流値の調整が容易となる。ところが、前述したように車両用照明装置1に印加される電圧は変動する。そのため、車両用照明装置1に印加される電圧の変動による電流値のばらつきも第1の抵抗23または第2の抵抗28により調整することが好ましい。しかしながら、この電流値のばらつきは比較的大きくなるので、膜状の抵抗器で調整するのは難しい。そこで、本実施の形態においては、第1の抵抗23を調整幅が大きい表面実装型の抵抗器またはリード線を有する抵抗器とし、第2の抵抗28を調整が容易な膜状の抵抗器としている。
なお、第1の抵抗23および複数の第2の抵抗28のいずれか1つを表面実装型の抵抗器またはリード線を有する抵抗器とし、他を膜状の抵抗器とすることもできる。
以上に説明したように、発光モジュール20は、複数の抵抗(第1の抵抗23、第2の抵抗28)を有している。直列接続された複数の抵抗は、並列接続された複数のサーミスタ27、および直列接続された複数の発光素子22と直列接続されている。複数の抵抗は、複数のサーミスタ27を挟んで2つの群に分けて配置されている。サーミスタ27の群の重心を中心とする円周の近傍に、複数の抵抗のそれぞれの重心が設けられている。複数の抵抗の少なくとも1つは、膜状の抵抗器とすることができる。
図2に示すように、発光モジュール20には、コンデンサ、ESD(Electro-Static Discharge)保護素子などをさらに設けることができる。
また、発光素子22の断線の検出や、誤点灯防止などのために、プルダウン抵抗を設けることもできる。また、配線パターン21aや膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むものとすることができる。
給電部30は、複数の給電端子31および絶縁部32を有する。
給電端子31は、例えば、棒状体とすることができる。給電端子31の断面形状には特に限定がない。給電端子31の断面形状は、例えば、四角形などの多角形、円などとすることができる。複数の給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。絶縁部32は、給電端子31とソケット10との間に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光モジュール20側の端面、および絶縁部32の放熱フィン14側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光モジュール20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、孔10bの内部に露出している。孔10bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
前述したように、ソケット10は熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。ところが、熱伝導率の高い材料は導電性を有している場合がある。例えば、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂などは、導電性を有している。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)などから形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
絶縁部32は、絶縁性を有している。絶縁部32は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。
ここで、自動車に設けられる照明装置1の場合には、使用環境の温度が、−40℃〜85℃となる。そのため、絶縁部32の材料の熱膨張係数は、ソケット10の材料の熱膨張係数となるべく近くなるようにすることが好ましい。この様にすれば、絶縁部32とソケット10との間に発生する熱応力を低減させることができる。例えば、絶縁部32の材料は、ソケット10に含まれる高熱伝導性樹脂としたり、この高熱伝導性樹脂に含まれる樹脂としたりすることができる。
絶縁部32は、例えば、ソケット10に設けられた孔10aに圧入したり、孔10aの内壁に接着したりすることができる。
伝熱部40は、基板21と、凹部11aの底面11a1との間に設けられている。伝熱部40は、接着部を介して凹部11aの底面11a1に設けられている。すなわち、伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に接着されている。
伝熱部40と基板21とを接着する接着剤、および伝熱部40と凹部11aの底面11a1とを接着する接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。無機材料は、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
伝熱部40は、発光モジュール20において発生した熱が、ソケット10に伝わりやすくするために設けられる。そのため、伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。伝熱部40は、板状を呈し、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。
図8は、第1の抵抗23、サーミスタ27、および第2の抵抗28の実施例を例示するための図である。
なお、サーミスタ27の抵抗値は常温(25℃)における抵抗値である。また、総抵抗値は、並列接続された複数のサーミスタ27の合成抵抗値と、直列接続された複数の第2の抵抗28の合成抵抗値と、第1の抵抗23の抵抗値と、の和である。
車両用照明装置1がデイタイムランニングランプやストップランプなどの場合には、発光色は白色とすることができる。車両用照明装置1がターンシグナルランプなどの場合には、発光色はアンバー色とすることができる。
発光色が白色の場合には、光束は350 lm(ルーメン)必要となる。そのため、図8に示すように、定格電流は350mAとしている。また、2つのサーミスタ27を並列接続している。3つの第2の抵抗28の合成抵抗値は7.75Ω、第1の抵抗23の抵抗値は1.8Ωとしている。すると、安定時の電流(定格電流)が350mAとなり、目標の光束を得ることができる。サーミスタ27のサイズは2012としている。サーミスタ271つ当たりに流す電流は250mA以下とし、サーミスタ27の数は2つとしている。サーミスタ27の抵抗比率(常温(25℃)におけるサーミスタ27の合成抵抗値/総抵抗値)は19.6%となる。第1の抵抗23の抵抗比率(第1の抵抗23の抵抗値/総抵抗値)は15.1%となる。
発光色がアンバー色の場合には、光束は250 lm(ルーメン)必要となる。そのため、図8に示すように、定格電流は450mAとしている。アンバー色は、ターンシグナルランプなどに使用されるため、点灯状態は点滅となる。サーミスタ27のサイズは2012としている。サーミスタ271つ当たりに流す電流は250mA以下とし、サーミスタ27の数は3つとしている。サーミスタ27の抵抗比率は18.5%となる。第1の抵抗23の抵抗比率は12.7%となる。
図8に例示をしたように、サーミスタ27の抵抗値、電流値を所定の範囲内とすれば、通常動作領域において、抵抗値変動による電流変動および光束変動を抑制することができる。
この場合、サーミスタ27の抵抗比率が大きくなると、サーミスタ27の抵抗値が増加し始める電圧が低くなる。例えば、図3におけるピークの位置が左側に移動する。そのため、定格電圧の上限より低い電圧で発光素子22の電流値が減少するおそれがある。
一方、サーミスタ27の抵抗比率が小さくなると、発光素子22のジャンクション温度Tjが高くなる。例えば、図4中のAが上方に移動する。そのため、例えば、周囲温度が55℃以下であってもジャンクション温度Tjが最大値を超えるおそれがある。
本発明者らが得た知見によれば、サーミスタ27の抵抗比率は15%以上、25%以下とすることが好ましい。この様にすれば、定格電圧の上限の近傍でサーミスタ27の抵抗値の増加を開始させることができる。
また、第1の抵抗23の抵抗比率は、10%以上、20%以下とすることが好ましい。この様にすれば、車両用照明装置1に印加される電圧が変動しても、車両用照明装置1から出射される光の明るさがばらつくのを抑制することができる。
(車両用灯具)
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
図9は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図9に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
筐体101には車両用照明装置1が取り付けられる。筐体101は、装着部11を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底面には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられている。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部が設けられている。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、取付孔101aの周縁に設けられた凹部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐようにして設けられている。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有するものとすることもできる。
光学要素部103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。
例えば、図9に例示をした光学要素部103はリフレクタである。この場合、光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンが形成されるようにする。
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けられている。シール部材104は、環状を呈するものとすることができる。シール部材104は、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
車両用照明装置1が車両用灯具100に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間が密閉される。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
コネクタ105は、孔10bの内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、図示しない電源などが電気的に接続されている。そのため、コネクタ105を複数の給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。
また、コネクタ105は、段差部分を有している。そして、シール部材105aが、段差部分に取り付けられている。シール部材105aは、孔10bの内部に水が侵入するのを防ぐために設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105が孔10bに挿入された際には、孔10bが水密となるように密閉される。
シール部材105aは、環状を呈するものとすることができる。シール部材105aは、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。コネクタ105は、例えば、接着剤などを用いてソケット10側の要素に接合することもできる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 車両用照明装置、10 ソケット、11 装着部、20 発光モジュール、21 基板、22 発光素子、23 第1の抵抗、27 サーミスタ、28 第2の抵抗、100 車両用灯具、101 筐体

Claims (6)

  1. ソケットと;
    前記ソケットの一方の端部側に設けられた発光モジュールと;
    を具備し、
    前記発光モジュールは、
    配線パターンを有する基板と;
    前記配線パターンと電気的に接続され、直列接続された複数の発光素子と;
    前記配線パターンと電気的に接続され、並列接続された複数のサーミスタと;
    を有し、
    前記並列接続された複数のサーミスタは、前記直列接続された複数の発光素子と直列接続され
    前記複数の発光素子は、前記基板の中央領域に設けられ、
    前記複数のサーミスタは、前記基板の周縁領域に設けられ、
    前記発光素子の群の重心を中心とする円周の近傍に、前記複数のサーミスタのそれぞれの重心が設けられている車両用照明装置。
  2. 前記発光モジュールは、前記配線パターンと電気的に接続され、直列接続された複数の抵抗をさらに有し、
    前記直列接続された複数の抵抗は、前記並列接続された複数のサーミスタ、および前記直列接続された複数の発光素子と直列接続され、
    前記複数の抵抗は、前記複数のサーミスタを挟んで2つの群に分けて配置され、
    前記サーミスタの群の重心を中心とする円周の近傍に、前記複数の抵抗のそれぞれの重心が設けられている請求項1載の車両用照明装置。
  3. ソケットと;
    前記ソケットの一方の端部側に設けられた発光モジュールと;
    を具備し、
    前記発光モジュールは、
    配線パターンを有する基板と;
    前記配線パターンと電気的に接続され、直列接続された複数の発光素子と;
    前記配線パターンと電気的に接続され、並列接続された複数のサーミスタと;
    前記配線パターンと電気的に接続され、直列接続された複数の抵抗と;
    を有し、
    前記並列接続された複数のサーミスタは、前記直列接続された複数の発光素子と直列接続され
    前記直列接続された複数の抵抗は、前記並列接続された複数のサーミスタ、および前記直列接続された複数の発光素子と直列接続され、
    前記複数の抵抗は、前記複数のサーミスタを挟んで2つの群に分けて配置され、
    前記サーミスタの群の重心を中心とする円周の近傍に、前記複数の抵抗のそれぞれの重心が設けられている車両用照明装置。
  4. 前記複数のサーミスタは、正特性サーミスタであり、
    前記複数の抵抗の少なくとも1つは、膜状の抵抗器である請求項2または記載の車両用照明装置。
  5. 前記サーミスタの抵抗比率は、15%以上、25%以下である請求項2〜のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
    前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
    を具備した車両用灯具。
JP2017183967A 2017-09-25 2017-09-25 車両用照明装置、および車両用灯具 Active JP6930332B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183967A JP6930332B2 (ja) 2017-09-25 2017-09-25 車両用照明装置、および車両用灯具
EP18189301.7A EP3460317B1 (en) 2017-09-25 2018-08-16 Vehicle lighting device and vehicle lamp
EP19194503.9A EP3594562B1 (en) 2017-09-25 2018-08-16 Vehicle lighting device and vehicle lamp
US16/105,564 US10502389B2 (en) 2017-09-25 2018-08-20 Vehicle lighting device and vehicle lamp
CN201821473030.4U CN209013098U (zh) 2017-09-25 2018-09-10 车辆用照明装置及车辆用灯具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183967A JP6930332B2 (ja) 2017-09-25 2017-09-25 車両用照明装置、および車両用灯具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019061791A JP2019061791A (ja) 2019-04-18
JP6930332B2 true JP6930332B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=66176689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017183967A Active JP6930332B2 (ja) 2017-09-25 2017-09-25 車両用照明装置、および車両用灯具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6930332B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7303983B2 (ja) * 2019-11-27 2023-07-06 東芝ライテック株式会社 車両用照明装置、および車両用灯具

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0582305A (ja) * 1991-04-05 1993-04-02 Komatsu Ltd 正特性サーミスタ
JPH05250054A (ja) * 1992-03-06 1993-09-28 Sekisui Plastics Co Ltd 定電流回路
JP2017021988A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 東芝ライテック株式会社 車両用発光装置、車両用照明装置および車両用灯具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019061791A (ja) 2019-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10327304B2 (en) Light emitting device for vehicle, lighting device for vehicle, and lighting tool for vehicle
JP6944660B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP7079425B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2020091994A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
US10502389B2 (en) Vehicle lighting device and vehicle lamp
JP2020187837A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP6930332B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2020187979A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP6724665B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP7319591B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2023044026A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP6960103B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP7056433B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP6880507B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2018085300A (ja) 車両用照明装置および車両用灯具
JP7112675B2 (ja) 車両用照明装置、車両用灯具、および車両用照明装置の製造方法
JP7091855B2 (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2023163594A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2021082553A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2021163690A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2023175148A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2023167085A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2022074314A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2021028867A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具
JP2021093321A (ja) 車両用照明装置、および車両用灯具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210713

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210726

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6930332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151