JP6821337B2 - 天井構造 - Google Patents

天井構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6821337B2
JP6821337B2 JP2016124815A JP2016124815A JP6821337B2 JP 6821337 B2 JP6821337 B2 JP 6821337B2 JP 2016124815 A JP2016124815 A JP 2016124815A JP 2016124815 A JP2016124815 A JP 2016124815A JP 6821337 B2 JP6821337 B2 JP 6821337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration damping
weight
ceiling
floor
bodies
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016124815A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017227062A (ja
Inventor
周太 川又
周太 川又
山内 崇
崇 山内
明彦 松岡
明彦 松岡
彰 大阪谷
彰 大阪谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Toda Corp
Original Assignee
Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Toda Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukuvi Chemical Industry Co Ltd, Toda Corp filed Critical Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2016124815A priority Critical patent/JP6821337B2/ja
Publication of JP2017227062A publication Critical patent/JP2017227062A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6821337B2 publication Critical patent/JP6821337B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、天井構造に関し、特に、建物の上階の床から下階へ伝搬する床衝撃音を低減する制振体を用いた天井構造に関する。
マンションの集合住宅等、複数階の建物においては、上階の床構造体と下階の天井板とが吊りボルトや天井下地などを介して連結されている。
このような天井構造においては、床衝撃音が床構造体から天井板に伝搬しやすくなる。床衝撃音は、衝撃加振するものの重さと柔らかさに応じて、広い周波数成分の振動が発生し、これが伝搬して下階室にて観測される音である。
そのうち、人の飛び跳ね、走り回り、歩行など重くて柔らかい物の衝撃によるものを重量床衝撃音と称し、椅子のひきずりやスプーンの落下など軽くて硬い物の衝撃によるものを軽量床衝撃音という。
多くの場合、重量床衝撃音は63Hz帯域が、軽量床衝撃音は125Hz又は250Hz帯域が性能決定周波数となる。
このような床衝撃音、特に重量床衝撃音は、下階の居住者にとっては不快な騒音であるため、従来、床衝撃音を低減する多数の対策が提案されている。
例えば、特許文献1には、野縁を跨いで配置された制振体を有する天井構造が開示されている。制振体は、袋と袋に収容される粒状の制振材とを有している。制振材としては、パーライト、砂、若しくは天然ガラス発砲体又はこれらの少なくとも二つを選択して混合した粒状体が用いられている。
特開2014−37678号公報
重量床衝撃音は固体伝搬音のひとつであり、その発生系は、衝撃振動が床構造体から連結部材を介して天井板に伝搬する系と、天井の懐空気層がばねとして働き、天井板が共振する系とからなる。従って、重量床衝撃音を吸収するためには、いずれの系においても制振材の比重を高め、制振体全体の重量を上げて、天井板の振動を抑制することが重要である。
一方、制振体のコストや制振体の施工工数等、実用的な観点等に鑑みると、重量床衝撃音を低減するのに必要な制振体の個数の上限を見極めることが、むしろ実用上の要請は高い。
制振体の個々の重量(個体重量)を大きくすれば、個数は低減できるが、これまでは、天井板の強度や施工上の観点から、個体重量を低減する方向で製品の開発が進められてきた。そのため、制振性能を高めるために、制振体の個数を増やさざるを得なくなり、必然的に多くの制振体を設置する必要があったので、制振体に要するコストが嵩み、しかも設置工事に手間がかかっていた。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、可及的に少ない個数の制振体を用いて、重量床衝撃音を低減することのできる実用的な天井構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明は、床構造体と、前記床構造体と連結される天井板と、前記天井板の上に載置される複数の制振体と、を備え、前記天井板の1mを単位面積とし、この単位面積当たりの当該天井板の重量を単位重量とし、前記単位面積当たりに配置される制振体の重量を単位配置重量とした場合に、この単位配置重量の前記単位重量に対する重量比は、60%以上になるように設定されており、前記制振体の1個当たりの重量である個体重量は、前記単位面積当たりに配置される当該制振体の個数である単位個数が4個以下になる重さに設定されていることを特徴とする天井構造である。
この態様では、床構造体から天井板に伝搬し得る固体伝搬音を吸収するために複数の制振体を載置しているとともに、これら複数の制振体が天井板1m(単位面積)当たりに配置される重量比は、天井板の単位重量の60%以上になるように配置していることから、これまで必要であると考えられていた重量比(少なくとも80%以上)よりも小さい重量比で重量床衝撃音の低減を図ることができる。よって、可及的に少ない個数の制振体を用いて、重量床衝撃音を低減することが可能となり、天井板に過度な荷重をかけることなく実用的な制振効果を奏することができる。しかも、制振体の個体重量は、前記重量比を満たす範囲内において、単位個数が4個以下になる重さに設定されていることから、制振に必要な重量比を確保しつつ、その個数を必要十分な数に低減することができる。したがって、高い制振性能を発揮しつつ、可及的に少ない個数で制振体を設置することができるので、制振体に要するコストを低減できる他、設置工事も容易になる。制振体を設置する態様としては、個々の制振体を孤立させて点在するように配置してもよく、いくつかの制振体を断続的に連ねて配置してもよい。
好ましい態様の天井構造において、前記重量比は、120%以下になるように配置されている。この態様では、制振体が必要な重量比を確定し、制振体の過剰な配置を抑制することができる。
好ましい態様の天井構造において、前記制振体は、前記単位個数が0.5個以上になる重さに設定されている。この態様では、より少ない個数で所要の制振効果を得ることが可能になる。
好ましい態様の天井構造において、前記個体重量は、前記単位重量の60%以上に設定されている。この態様においても、必要な制振体の総重量や個数を決定しやすくなり、より実用的な施工が可能になる。
好ましい態様の天井構造において、水平に一定間隔を隔てて平行に配置される複数の野縁をさらに備え、前記制振体は、隣接する野縁間に、一つ置きに配置されている。この態様では、野縁の間隔ごとに一定間隔を隔てて制振体が点在させることができ、少ない個数でありながら均質な高い制振性能を発揮することができる。
好ましい態様の天井構造において、前記制振体は、制振材と、前記制振材を収容する袋体と、前記袋体の両側部に形成され、前記野縁に係脱可能な係止手段と、を備えている。この態様では、制振体の設置が容易になるばかりでなく、制振体の搬送や保存が容易になるので、制振体の取扱いが便利になり、より実用的な天井構造を得ることができる。また、係止手段によって、制振体を構成する袋体の位置決めや設置が容易になり、施工の効率化を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、床構造体から天井板に伝搬し得る固体伝搬音を吸収するために制振体を載置するに当たり、可及的に少ない個数の制振体を用いて、重量床衝撃音を低減することが可能となり、天井板に過度な荷重をかけることなく実用的な制振効果を奏することができる。しかも、制振に必要な重量比を確保しつつ、その個数をも必要十分な数に低減することができる。したがって、高い制振性能を発揮しつつ、可及的に少ない個数で制振体を設置することができるので、制振体に要するコストを低減できる他、設置工事も容易になる。
本発明の第1実施形態に係る天井構造の概略構成を示す斜視図である。 同天井構造の断面部分拡大略図である。 同天井構造の平面部分拡大略図である。 本発明の第2実施形態に係る天井構造の平面部分拡大略図である。 本発明の第3実施形態に係る天井構造の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る天井構造に採用されている制振体の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る天井構造の断面部分の要部拡大略図である。 本発明の第4実施形態に係る天井構造の断面部分拡大略図である。 本発明の測定に用いられた実験建物の説明図であり、(A)は平面図、(B)は断面図である。 本発明の測定結果を示すグラフである。 図10に示した測定結果における63Hzでの重量床衝撃音低減量と敷設重量との関係を示すグラフである。
以下、図面に基づいて本発明の各実施形態を説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、同等の部材には、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、第1実施形態の天井構造は、床構造体1と、床構造体1の下方に配置される格子状の天井下地2と、天井下地2と床構造体1とを連結する連結部材としての吊りボルト3と、天井下地2の下面に固定される天井板4とを備え、床構造体1と天井板4の間に隙間(ふところ)を形成する二重天井(吊り天井)を構成している。そして、第1実施形態の天井構造は、天井下地2に支持されて天井板4の上に載置される制振体10を備えている。
床構造体1は、建物の躯体部分である。第1実施形態の床構造体1は、鉄筋コンクリート造材である。もっとも、床構造体1は、鉄筋コンクリート造材に限定されるものではない。
天井下地2は、水平方向に沿って平行に配置される複数の野縁21と、野縁21の上面に配設され、野縁21と直交する水平方向に沿って平行に延びる複数の野縁受け22とを備えている。なお、以下の説明では、野縁受け22の長手方向を仮にX方向とし、野縁21の長手方向を仮にY方向とする。
野縁21は、X方向に一定の間隔Px(例えば、Px=303mm)隔ててY方向に平行に配置されている鋼材であり、例えば、JISA6517建築用鋼製下地材(壁・天井)に規定された鋼製下地材や、一般に使用されている角型スタッド等の鋼製下地材である。無論、野縁21を構成する材料の形状は限定されるものではなく、例えば、リップ形鋼、軽溝形鋼、L字形鋼等を使用することができる。図示の例における野縁21は、その断面形状が図1に示すように一対の側板部21aと、両側板部の下端と水平に連続する底板部21bと、底板部21bと平行に各側板部21aの上端から突出して対をなし、互いに水平方向に隙間21dを隔てて対向する上板部21cとを有するリップ溝形鋼である。また、野縁21の材質も限定されるものではなく、例えばアルミニウム合金やステンレス鋼、木材等であってもよい。
野縁受け22は、Y方向に一定の間隔を隔ててX方向に平行に配置されている鋼材であり、例えば、JISA6517建築用鋼製下地材(壁・天井)に規定された鋼製下地材や、一般に使用されている角型スタッド等の鋼製下地材である。無論、野縁受け22を構成する材料の形状は限定されるものではなく、例えば、L字鋼、矩形断面の形材の鋼材、又は軽溝鋼若しくはリップ溝形鋼を使用することができる。また、野縁受け22の材質も限定されるものではなく、例えばアルミニウム合金やステンレス鋼や木材等であってもよい。この野縁受け22に野縁21が固定されることにより、野縁21と野縁受け22とは、クロス状の天井下地2を構成する。野縁21と野縁受け22との固定方法は限定されるものではなく、例えば、直接、ビスなどの締結用部品により固定してもよいし、溶接により固定してもよい。天井下地2は、この野縁受け22に連結される吊りボルト3を介して水平に保持されている。
吊りボルト3は、その上端が床構造体1の下部に固定され、下端がハンガ5を介して野縁受け22に固定され、全体的に垂直に床構造体1の下方に延びている。ハンガ5は、上下方向に長く配置される板金部材である。ハンガ5の上端部は、直角に屈曲しており、その平板部分に吊りボルト3の下端を挿通させている。一方、吊りボルト3の下端には、一対のナット6が螺合している。吊りボルト3は、これらのナット6によって、前記平板部分を挟圧することによりハンガ5と連結されている。また、ハンガ5の下端は、フック状
(U字状)に屈曲して野縁受け22の下部を受けている。具体的には図示していないが、野縁受け22とハンガ5とを固定金具で連結し、ボルトで固定するようにしてもよい。
なお、野縁受け22、野縁21、吊りボルト3の本数や配置は、限定的なものではなく、天井板4の重量等に応じて適宜設定することができる。
天井板4は、野縁21の下面に固定され、天井下地2の下面を覆っている。天井板4の材質は限定されるものではないが、軽量で、遮音性に優れたものが望ましい。そのような材質としては、プラスタボード(PB)が例示される。第1実施形態における天井板4の1m(単位面積)当たりの重量(単位重量)は、6.5kgである。
天井板4の上部には、複数の制振体10が配置されている。第1実施形態において、各制振体10は、図1〜図3に示すように、隣接する野縁21、21の間に一つ置きに配置され、対応する野縁21、21間に掛け渡し、弛ませるように天井板4の上に配置されている。これにより、各制振体10は、それぞれが縦横に隣接するものと間隔をへだてて点在した位置で、天井板4の上に載置されている。
図2を参照して、制振体10は、制振材11と、制振材11を収容する袋体12とを有している。
第1実施形態の制振材11は、その形状、寸法、1個あたりの体積、比重、重量、天井板4の上に載置する個数、材質等は特に限定されず、種々の材料で構成することができる。また、制振材11の比重は、1.0〜2.5が好ましい。また、平均粒子径は、0.5mm〜10mmが好ましい。そのような材料としては、樹脂、木片、ペレット、パーライト、天然ガラス発泡体、砂、炭、又はこれらのうちの少なくとも2つを混合したもの等を採用することができる。樹脂としては、中実樹脂成型品、中空樹脂成型品、発泡樹脂成型品、又はこれら樹脂成型品の粉砕物が好適である。
第1実施形態では、特に、樹脂材料の廃材をリサイクルしたものが採用されている。樹脂材料としては、塩化ビニール樹脂と炭酸カルシウムとを1:3の割合で混成したものが好ましい。また、そのような樹脂材料の廃材としては、壁の化粧材として利用されるクロス材の粉砕物が例示される。
制振材11の形状は、上記粉砕物の他、ブロック状、球状、円筒状、角柱状、ペレット状、シート状、フレーク状、粒状、粉状等、種々の態様を採用することができる。制振材11の寸法も特に限定されない。ただし、取り扱いの観点及び袋体12からの漏れ出しの観点から、制振材11が過度に微細にならないようにする。
袋体12は、平面視正方形、長方形、丸形等、種々の形態を採用することができる。第1実施形態では、その一例として、平面が正方形の袋で構成されている。袋体12の材質は、例えば、ポリエチレン等の樹脂が好ましいが、ポリエチレンに限らず、他の樹脂又は他の素材で作製されたものでも構わない。また、袋体12は、土嚢状の袋に限らず、さらに別の形態の袋状物を使用することもできる。第1実施形態において、袋体12の平面寸法は、間口W×奥行Dが、例えば450mm×450mmに設定されており、その一辺がX方向に沿って配置されている。袋体12の容積は、1個当たりの制振体10の重量(すなわち、「個体重量」)が、例えば、2kg〜12kgになる程度の容積に設定される。この制振体10の個体重量は、後述するように、天井板4の1m当たりの重量(すなわち、単位重量。第1実施形態では、6.5kg)との関係で決定される。本件発明者が行った実験や、机上の計算に基づけば、制振体10の個体重量は、理論上は、2kg〜12kgの範囲に設定可能であるが、実用的には3kg〜8kg、特に4kg〜6kgが好ましい。これらの範囲内であれば、2個未満で、重量比100%以上を達成することができるので、施工設計や設置が格段に容易になるためである。
図1、図3に示すように、制振体10の個数は任意であるが、制振性能と施工の容易性との観点から、以下の条件に適合していることが好ましい。
第1の要件は、天井板4に配置される制振体10の単位面積当たりの重量(すなわち「単位配置重量」)の前記単位重量に対する重量比は、60%以上になるように設定される点である。
本件の開発過程では、様々な測定値の結果から、制振体10の単位配置重量が天井板4の単位重量の80%以上であれば、遮音等級を少なくとも1ランク向上可能な床衝撃音レベルの低減量を得ることができると考えられてきた。
しかしながら、本件発明者の知見によれば、後述する測定試験から明らかなように、前記重量比が60%以上の場合であっても、重量床衝撃音低減量を1ランク以上低くすることが可能である。そのため、第1実施形態における前記重量比は、少なくとも60%以上とされている。
第2の要件は、制振体10の個体重量と個数の関係である。
当然のことながら、天井板4に配置される制振体10の単位面積当たりの個数(すなわち、「単位個数」)は、少ない方が好ましい。しかしながら、本件の開発過程においては、より高い制振性能を得るため、専ら、制振体10を隙間なく並べ、くっつけて敷き詰める構成を採用してきた。また、そのような構成に適合するため、個々の制振体10の重量を1kgからせいぜい2kgの範囲に抑えることが好ましいと考えられてきた。よって、前記単位個数は、必然的に5個〜6個以上であることが好ましいと考えられてきた。
一方、本件発明者の知見によれば、後述する測定試験から明らかなように、天井板4の上に配置される制振体10を相互に離して孤立させても、すなわち、個々の制振体10が、隣接するもの同士と間隔をへだてて点在させても、依然、高い制振性能を発揮し得ることが明らかになった。さらに、今回の知見により、制振体10の配置に自由度を持たせることが明らかになった。そのため、重量についても上記重量比を維持可能なものであれば、個々の制振体10の重量を重くしても、差し支えない、ということになる。
よって、第1実施形態では、天井板4の単位重量に対する制振体10の重量比が60%以上であることを条件に、前記単位個数が4個以下になる重さに設定されていればよいこととしている。
第1実施形態のように、上階の床構造体1と下階の天井板4とが複数の吊りボルト3で連結されている天井構造において、上階の床構造体1で発生した重量床衝撃音(例えば子供が飛び跳ねる音等)は、床構造体1から吊りボルト3及び天井下地2を伝わって下階の天井板4に伝搬し、天井板4を振動させる。このような重量床衝撃音は、上階の床構造体1から、吊りボルト3、及び天井下地2を介して天井板4に伝搬する固体伝搬音と、空気を伝搬して下階の天井板4に到達し、天井板4を震わせる空気伝搬音とを伴う。
一方、第1実施形態のような制振体10を天井下地2に設けることにより、これら、固体伝搬音及び空気伝搬音による振動エネルギーは、天井下地2の上に載置された制振材11を振動させるために消費される。そのため、上階からの振動エネルギーが分散し、天井板4に伝わる振動エネルギーが減少し、天井板4が震える程度が低減する。これにより、上階から下階へ伝搬する重量床衝撃音が抑制される。
特に第1実施形態では、重量比が60%以上に設定されるので、天井板4に伝わる振動エネルギーが確実に減少し、上階から下階への重量床衝撃音の伝搬が効率よく抑制される。これにより、微細な制振材を用いることなく、重量床衝撃音を良好に抑制し得る天井構造が提供される。また、床構造体から天井板に伝搬し得る固体伝搬音を吸収するために制振体を載置するに当たり、重量比を60%以上に設定する一方、レイアウトに自由度を持たせることにより、制振体10の個数を低減することができる。よって、可及的に少ない個数の制振体10を用いて重量床衝撃音を低減することが可能となり、天井板4に過度な荷重をかけることなく実用的な制振効果を奏することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態として、図4に示す天井構造を採用することも可能である。
図4を参照して、同図に示す天井構造では、第1実施形態と同じ制振体10を用いて、そのレイアウトを千鳥状に配置したものである。
図示のように、制振体10の配置例としては、第1実施形態に限らず、第2実施形態のように、千鳥状に配置してもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態として、図5〜図7に示す天井構造を採用することも可能である。第3実施形態では、各制振体10は、隣接する野縁2、2間に、一つ置きに配置されており、各制振体10は、それぞれが縦横に隣接するものと間隔をへだてて点在した位置で、天井板4の上に載置されている。そして、この第3実施形態においても、1m当たりの制振体10の重量が天井板4の重量の60%以上に設定される。
図6及び図7を参照して、第3実施形態に係る袋体12は、制振材11を収容するトレイ部14と、トレイ部14の上面を閉じるカバー部15と、カバー部15に固着された、フック部16とを有しているフィルム包装材である。
袋体12は、フィルム包装材等の軟体の収容物である。袋体12を構成する材料は限定されるものではないが、振動した際に内部の粒状体が移動することを阻害することない材料であって、不燃性・耐火性の材質が望ましい。袋体12は、その平面寸法(間口W×奥行D)が、例えば330mm×180mmとなる長方形の平面形状に設定されており、その長手方向がX方向に沿って配置されている。一方、第3実施形態においても、制振体10の重量比を60%以上とし、かつ制振体10の単位配置個数が4個以下になるように個々の制振体10の個体重量が設定されている。
トレイ部14は、平面視長方形に開く上面を有する深皿状に形成された容器である。このトレイ部14の内部に制振材11が充填される。
カバー部15は、シート状であり、制振材11が充填されたトレイ部14の上面14a全体を閉じて、トレイ部14を封緘する部材として機能する。
第3実施形態に係るカバー部15の長手方向両側は、平面でみて、トレイ部14の長手方向両外側に突出するように延設された延設部15a(図7参照)を有している。次に説明するフック部16は、この延設部15aを介してカバー部15に取り付けられている。延設部15aは、可撓性を有し、Y方向に沿う軸回りにフック部16が回動したり、上下に昇降したりするのを許容する。これらの動作によりフック部16は、トレイ部14の両側部で野縁21に係脱できるようになっている。すなわち、第3実施形態に係るフック部16は、野縁21に係脱可能な係止手段の一例である。
フック部16は、カバー部15の幅方向全長にわたって延びる板状部材である。フック部16の幅方向一端側は、カバー部15の長手方向の端部上面に固着されている。フック部16の幅方向他端側は、カバー部15の内側に潜り込むように下向きに湾曲する略J字形断面形状の鉤状部位を有している。そして、フック部16は、制振体10の設置時に延設部15aを変形させることによりトレイ部14の下方に近接し、さらに野縁21の上板部21c、21c間に無理嵌めされることにより、図7に示すように、当該上板部21cの下面に着脱可能に係止可能な剛性を備えている。そのような材質としては、例えばポリエチレンテレフタレートが例示される。
なお、係止手段としてのフック部16は、野縁21がリップ溝形鋼を用いた場合に特化した一例であり、本発明の係止手段は、フック部16に限定されない。例えば、係止手段としては、紐状、又はチェーン状の巻回物であってもよい。或いは、係止手段としては、面テープであってもよい。また、カバー部15の両端に金属製の板材を固定し、この板材をビス止め等で固定してもよい。
第3実施形態の天井構造を施工する際には、床構造体1の造成後に、常法により天井下地2を取り付ける。次いで、天井板4を固定する前に、制振体10を設置する。制振体10は、設置前は、図6に示すように、長手方向両端側のフック部16の自由端に形成された鉤状部を野縁21の上板部21c、21c間の隙間21d内に押し込むことにより、フック部16の弾性復元力で鉤状部が上板部21cの下面に係止し、容易には抜けなくなる。このようにして、一つの制振体10の両側のフック部16を当該フック部16に隣接する野縁21に係止させることにより、各制振体10は、野縁21間に吊された状態で保持される。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態として、図8に示す天井構造を採用することも可能である。
図8を参照して、第4実施形態に係る制振体10は、第1実施形態とは形状の異なる土嚢状の袋で袋体12が構成されている。袋体12の材質は、第1実施形態と同様に例えば、ポリエチレン等の樹脂が好ましいが、ポリエチレンに限らず、他の樹脂又は他の素材で作製されたものでも構わない。また、袋体12は、土嚢状の袋に限らず、さらに別の形態の袋状物を使用することもできる。
図8の第4実施形態における制振材11については、図1の制振体10に用いられた制振材11と同様のものを採用することができる。そして、この図8の例においても、1m当たりの制振体10の重量が天井板4の重量の60%以上に設定される。制振体10を設置する際には、天井下地2に仕切られる空間の中央側に袋体12が配置されることが好ましい。
図8の袋体12を採用した場合、制振体10を設置する際には、部分的に天井板4を天井下地2に固定し、固定された天井板4の上に制振体10を載置する作業を繰り返すだけでよい。第4実施形態においても、1m当たりの制振体10の重量が天井板4の重量の60%以上に設定されることから、特に重量床衝撃音に対し、効果的な制振効果を奏することができる。
(その他の変形例)
上述した各実施形態の他、制振体10の配置の態様は、さらに様々な形態とすることができる。例えば、2個の制振体を一つの固まりとして、天井板に点在させてもよい。また、複数の制振体を断続的に並べてもよい。
また、制振体10は、土嚢状の袋で袋体12が構成されている。袋体12の材質は、例えば、ポリエチレン等の樹脂が好ましいが、ポリエチレンに限らず、他の樹脂又は他の素材で作製されたものでも構わない。また、袋体12は、土嚢状の袋に限らず、さらに別の形態の袋状物を使用することもできる。
さらにまた、天井板4に種類の異なる制振体10を配置してもよい。
(床衝撃音測定試験)
図1の第1実施形態の態様に係る天井構造について、本願発明の実施例1〜3並びに比較例1〜3を図9に示す実験建物に設け、それぞれについて、以下に示す床衝撃音測定試験を実施した。また、制振対策がとられていない天井構造を基準仕様とし、この基準仕様の値に基づいて実施例1〜3及び比較例1〜3の床衝撃音低減効果を検証した。
先ず、図9を参照して、実験建物は、JIS A1440付属書Cに準じたRC壁式構造の建物を用いて行った。200mm厚の均質単板スラブを対象とし、受音室Ch(内法W1×L1×H1=4000mm×5000mm×3000mm)の天井全面に各種試験体天井を施工した。
床衝撃音測定は、JIS A1440−2に準拠し、加振点Pは、図9(A)に示す範囲の5点とした。加振床がスラブ素面および乾式二重床の場合について、野縁受けおよび野縁(図9では省略。図1参照)を介して吊りボルトにより石膏ボード(比重0.65,厚さ9.5mm)を吊下げた天井仕様(以下、「在来天井」という)の重量床衝撃音に対する低減量を求めた。なお、標準重量衝撃源は衝撃力特性(1)を有するタイヤ衝撃源を用い、基準仕様の重量床衝撃音に対する低減量を求めた。
表1に実験を行った測定物の条件を示す。
Figure 0006821337
[基準仕様]
天井板:9.5mmのプラスタボード1枚(6.5kg/m)。
制振材:載置せず。
[実施例1]
天井板:基準仕様と同じ。
袋体:ポリエチレン製容器(450mm×450mm)。
制振材:樹脂製粒剤(塩化ビニール樹脂と炭酸カルシウムの混成物、比重2.1の粉砕物。平均粒子径4mm、1個あたりの平均重量2g)。
制振体1個の重量:4.0kg。
天井板上の載置重量:4.8kg/m(重量比:74%)。
制振体の載置形態:前記袋体に前記制振材を充填した制振体を図1の態様で24個敷設した。
[実施例2]
天井板:基準仕様と同じ。
袋体:実施例1と同じ。
制振材:実施例1と同じ。
制振体1個の重量:4.0kg。
天井板上の載置重量:6.4kg/m(重量比:98%)。
制振体の載置形態:前記袋体に前記制振材を充填した制振体を図1の態様で32個敷設した。
[実施例3]
天井板:基準仕様と同じ。
袋体:実施例1と同じ。
制振材:実施例1と同じ。
制振体1個の重量:4.0kg。
天井板上の載置重量:12.8kg/m(重量比:197%)。
制振体の載置形態:前記袋体に前記制振材を充填した制振体を図1の態様で64個敷設した。
[比較例1]
天井板:基準仕様と同じ。
袋体:実施例1と同じ。
制振材:実施例1と同じ。
充填量:4.0kg。
天井板上の載置重量:3.2kg/m(重量比:49%)。
制振体の載置形態:前記袋体に前記制振材を充填した制振体を図1の態様で16個敷設した。
[比較例2]
天井板:基準仕様と同じ。
袋体:ポリエチレン製容器(330mm×180mm)。
制振材:実施例1と同じ。
制振体1個の重量:1.0kg。
天井板上の載置重量:6.0kg/m(重量比:92%)。
制振体の載置形態:前記袋体に前記制振材を充填した制振体を帯状にくっつけて並べ、行ごとに間隔を隔てて120個敷設した。
[比較例3]
天井板:基準仕様と同じ。
袋体:比較例1と同じ。
制振材:実施例1と同じ。
制振体1個の重量:2.0kg。
天井板上の載置重量:10.0kg/m(重量比:154%)。
制振体の載置形態:前記袋体に前記制振材を充填した制振体を帯状にくっつけて並べ、行ごとに間隔を隔てて100個敷設した。
(床衝撃音測定試験の結果)
測定結果を表2並びに図10及び図11に示す。
Figure 0006821337
床衝撃音低減効果は、一般的な重量床衝撃音決定周波数である63Hzでの測定値において、当該衝撃音低減量が5dBごとに遮音等級が向上する。
そこで、床衝撃音について、何等対策が取られていない基準仕様の測定値(63Hzで90dB、125Hzで64.5dB、250Hzで51.4dB、500Hzで41.8dB)を基準に、各態様を検証した。
以下では、特に、63Hzでの測定値について説明する。
表2並びに図10及び図11を参照して、実施例1では、制振体の重量比が74%であったにも拘わらず、測定値は、82.7dBであった。低減量は、7.3dBであるから、実施例1によっても、遮音等級は、1ランク向上することになる。
実施例2では、測定値が79.5dBであり、低減量は、10.5dBであるから、遮音等級は、2ランク向上している。また、実施例1との比較では、敷設重量の増分(1.6kg)に対し、1ランク以上、向上していることがわかる。
実施例3では、測定値が79.1dBであり、低減量が10.9であることから、最も良好な制振性能を示した。ただし、実施例1との比較では、敷設重量の増分(8.0kg)が、実施例1から実施例2の敷設重量の増分(1.6kg)の5倍であるにも拘わらず、等級の向上は、実施例2と同じレベルであった。
比較例1では、測定値が87.8dBであり、低減量は、わずかに2.2dBであった。比較例1の充填量は、実施例1〜3と同じ4kgであったが、重量比が低いと、十分な制振性能を発揮できないことが推測される。
比較例2では、測定値が82.1dBであり、低減量は、7.9dBであった。したがって、実施例1と同等レベルの制振性能を発揮していることになる。ただし、実施例1では、設置個数が24個であるのに対し、比較例2では、120個必要であり、実施例1と同等の制振性能を発揮するためには、5倍の制振体が必要であることがわかる。
比較例3では、測定値が80.1dBであり、低減量は、9.9dBであった。したがって、概ね2ランク分のレベルの制振性能を発揮していることになる。ただし、比較例3においても120個の設置個数が必要であった。
[測定結果の検証]
比較例1の結果から、1m当たりの制振体の重量が天井板4の重量の60%未満である場合には、1個分の制振体の重量が重くても、十分な制振性能を発揮することが困難であることが窺える。したがって、上記重量比は、少なくとも60%以上必要であると推測される。
また、各態様の結果から、上記重量比が大きくなるほど、制振性能が向上することは明らかである。しかしながら、比較例2、3では、個々の制振体の重量が比較的軽いため、表1に示すように設置個数は相当多くなっており(それぞれ、120個、100個)、実用性の点で難がある。
これに対し、実施例1〜3では、表1から明らかなように、比較例2、3の設置個数よりも遙かに少ない個数(それぞれ24個、32個、64個)であるにも拘わらず、これら比較例2、3と同等若しくはそれ以上の制振性能を発揮できている。したがって、所定の重量比(60%以上)を維持する範囲内であれば、個々の制振体の重量を重く設定した方が、施工個数や設置工数の低減を図り、低コスト化を実現する上で有利であるといえる。
さらに、図11に示す63Hz帯域での低減量と制振体の敷設重量の関係をみると、実施例1〜3の結果から、重量の増加に伴って低減量も増える傾向がみられるが、単位重量が6.4kg/m以上では低減量の増加は小さくなっており、ある一定の重量で頭打ちになるものと推察される。したがって、実用性での観点では、重量比が100%から120%が最も費用対効果が高いと考えられる。
上述した考察に基づき、設定可能な範囲を表3に示す。
Figure 0006821337
表3から明らかなように、重量比を60%以上に設定し、かつ個数を少なくするためには、少なくとも制振体の個体重量は、1m当たりの重量が6.5kgの天井板の場合、1kg以上であることが好ましい。これを天井板の単位重量と対比させると、15%以上であるが、個数をより低減させる観点から、4kg以上(単位重量の60%以上)がより好ましいと考えられる。
また、実用的な重量比が90%〜120%であり、かつ個体重量が4kg以上の範囲であることを勘案すると、単位面積当たりの個数は、2個程度であり、重量比を200%まで拡げてもせいぜい4個以下に設定されていることが好ましいことが読みとれる。
したがって、制振体の重量比を60%以上とし、かつ制振体の単位配置個数が4個以下になるように個々の制振体の個体重量が設定された天井構造であれば、きわめて好適な制振効果を得ることができるとともに、可及的に制振体の個数を低減し、施工が容易でコストを低減するができることが確認された。
以上説明したように、本発明に係る各実施形態によれば、床構造体から天井板4に伝搬し得る固体伝搬音を吸収するために制振体10を載置しているとともに、これら複数の制振体10の重量比は、天井板の単位重量(6.5kg)の60%以上になるように配置していることから、これまで必要であると考えられていた重量比(少なくとも80%以上)よりも小さい重量比で重量床衝撃音の低減を図ることができる。よって、可及的に少ない個数の制振体10を用いて、重量床衝撃音を低減することが可能となり、天井板4に過度な荷重をかけることなく実用的な制振効果を奏することができる。しかも、制振体10の個体重量は、前記重量比を満たす範囲内において、単位個数が4個以下になる重さに設定されている。このため各実施形態では、制振に必要な重量比を確保しつつ、その個数を必要十分な数に低減することができる。したがって、高い制振性能を発揮しつつ、可及的に少ない個数で制振体を設置することができるので、制振体に要するコストを低減できる他、設置工事も容易になる。
また一部の実施形態において、前記重量比は120%以下になるように配置されている。かかる実施形態では、制振体10が必要な重量比を確定し、制振体10の過剰な配置を抑制することができる。すなわち、本件発明者の知見によれば、天井板4に敷設される制振体10の重量比が高くなればなるほど制振効果も高まるのであるが、あるレベルまで重量比が高まると、重量比の増量に対する重量床衝撃音低減量は頭打ちになる。そこで、かかる範囲に制振体10の重量比を設定することにより、必要な制振体10の総重量や個数を決定しやすくなり、より実用的な施工が可能になる。
また各実施形態において、制振体10は、単位個数が(一例として、制振体10の個体重量が8Kgの場合)0.5個以上になる重さに設定されている。このためそれぞれの実施形態では、より少ない個数で重量比を60%以上に維持する一方(表3参照)、利便性の高い実用的な範囲の個体重量で所要の制振効果を得ることが可能になる。
また各実施形態において、制振体10の個体重量は、天井板4の単位重量の60%以上(4kg)に設定されている。このためそれぞれの実施形態において、必要な制振体10の総重量や個数を決定しやすくなり、より実用的な施工が可能になる。
また第1、第2実施形態において、制振体10は、隣接する野縁21、21間に一つ置きに配置されている。かかる実施形態においては、野縁21の間隔ごとに一定間隔を隔てて制振体10が点在させることができ、少ない個数でありながら均質な高い制振性能を発揮することができる。
また第3実施形態において、制振体10は、制振材11と、制振材11を収容する袋体12と、袋体12の両側部に形成され、野縁21の上面に形成されたスリット内に係脱可能なフック部16と、を備えている。かかる実施形態では、制振体10の設置が容易になるばかりでなく、制振体10の搬送や保存が容易になるので、制振体10の取扱いが便利になり、より実用的な天井構造を得ることができる。また、フック部16によって、制振体10を構成する袋体の位置決めや設置が容易になり、施工の効率化を図ることができる。
また各実施形態の制振体10において、制振材11は、塩化ビニール樹脂と炭酸カルシウムとを100重量部に対し300重量部で混成した混成物又は炭の粉砕物である。このためそれぞれの実施形態では、重量床衝撃音を比較的効果的に低減することのできる材料で制振材11を構成することができる。特に、上記混成物は、樹脂成分よりも高い比率で炭酸カルシウムを含んでいるので、重量床衝撃音を低減することのできる比重の制振材11を提供することができる。
また各実施形態の制振体10において、制振材11は、樹脂廃材の粉砕物を含む。このためそれぞれの実施形態では、樹脂廃材の粉砕物を再生樹脂材料としてリサイクルすることができるので、例えば、建築物の壁紙として使用された樹脂廃材を粉砕することにより、容易に制振材11を構成することができる。そのため、制振材11のコストを格段に低減することができ、しかも、廃材のリサイクルも促進される。
1 床構造体
4 天井板
10 制振体
11 制振材
12 袋体
16 フック部(係止手段の一例)
21 野縁
22 野縁受け

Claims (4)

  1. 床構造体と、前記床構造体と連結される天井板と、前記天井板の上に相互に間隔をへだてた状態で載置される複数の制振体と、を備え、
    前記天井板の1mを単位面積とし、この単位面積当たりの当該天井板の重量を単位重量とし、前記単位面積当たりに配置される制振体の重量を単位配置重量とした場合に、この単位配置重量の前記単位重量に対する重量比は、74%以上98%以下になるように設定されており、
    前記制振体の1個当たりの重量である個体重量は、前記単位面積当たりに配置される当該制振体の個数である単位個数が0.7個以上1.6個以下になる重さに設定されている
    ことを特徴とする天井構造。
  2. 請求項1に記載の天井構造において、
    前記個体重量は、前記単位重量の60%以上に設定されている天井構造。
  3. 請求項1又は2に記載の天井構造において、
    水平に一定間隔を隔てて平行に配置される複数の野縁をさらに備え、
    前記制振体は、隣接する野縁間に、一つ置きに配置されている天井構造。
  4. 請求項3に記載の天井構造において、
    前記制振体は、制振材と、前記制振材を収容する袋体と、前記袋体の両側部に形成され、前記野縁に係脱可能な係止手段と、を備えている天井構造。
JP2016124815A 2016-06-23 2016-06-23 天井構造 Active JP6821337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016124815A JP6821337B2 (ja) 2016-06-23 2016-06-23 天井構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016124815A JP6821337B2 (ja) 2016-06-23 2016-06-23 天井構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017227062A JP2017227062A (ja) 2017-12-28
JP6821337B2 true JP6821337B2 (ja) 2021-01-27

Family

ID=60889060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016124815A Active JP6821337B2 (ja) 2016-06-23 2016-06-23 天井構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6821337B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002213042A (ja) * 2001-01-17 2002-07-31 Daiwa House Ind Co Ltd 制振天井の施工方法
JP2010031599A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Izumo Doken Kk 床衝撃音低減材、住環境改善建築構造および住環境改善化工法
JP5950750B2 (ja) * 2012-08-10 2016-07-13 大成建設株式会社 天井構造
JP6118622B2 (ja) * 2013-04-11 2017-04-19 フクビ化学工業株式会社 天井の防音構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017227062A (ja) 2017-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5301803B2 (ja) 制振装置調整方法、制振装置、及び建築床構造
JP5950750B2 (ja) 天井構造
JP6821337B2 (ja) 天井構造
JP6118622B2 (ja) 天井の防音構造
JP6504966B2 (ja) 天井構造
JP5505199B2 (ja) 建物の床・天井構造
JP6504965B2 (ja) 制振体
JP7090296B2 (ja) 防音天井構造
JP2015163759A (ja) 二重床・天井の遮音構造とその建物
TWI770253B (zh) 制振用粒狀體、制振體、及頂棚構造
JP3981552B2 (ja) 建物浮き内装構造
JP6105101B2 (ja) 天井構造
JP2006283939A (ja) 耐震防振用シート
JP2017020167A (ja) 吸音部材
JPH044423B2 (ja)
JP2005146697A (ja) 防音床構造
JP7435271B2 (ja) 遮音構造
JP2018003303A (ja) 遮音床用リブ材と遮音床構造
RU2529352C1 (ru) Акустическая конструкция цеха
JPH046834B2 (ja)
JP2003293571A (ja) 木造建物用遮音床構造
JP6024847B1 (ja) タイル落下防止金具
JP7074582B2 (ja) 建物の天井構造
JP6293427B2 (ja) 天井材
JP2013151806A (ja) 防音断熱材

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160707

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6821337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250