JP6820627B1 - 先行投資型パフォーマー支援システム - Google Patents

Abstract

【課題】パフォーマーが披露したパフォーマンスに対して、後日に継続的な配当を得ることを目的とした先行投資を行うことが可能であり、かつ、パフォーマーにも収益が継続して配分される、先行投資型パフォーマー支援システムを提供する。【解決手段】視聴者端末３０２と通信可能に構成された先行投資型パフォーマー支援システム１００は、アドホック配信されたパフォーマンスが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを視聴者端末から受け付ける出資受付部１２と、前記収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定する配当決定部１５とを備える。配当決定部１５は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて、配当を決定する。配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される。【選択図】図１

Description

本発明は、アーティスト等によるパフォーマンスに対し、出資による金銭的な支援を可能とする先行投資型パフォーマー支援システムに関する。

近年、インターネットを介して動画を配信するシステムが普及しており、様々なコンテンツを視聴することができる。従来の動画配信システムにおいて、例えば毎月定額等の一律の料金を徴収する他に、個々の番組毎に視聴者から視聴料を徴収する仕組みも提案されている（例えば下記の特許文献１参照）。

特開２００１−３０９３４６号公報

最近、新型感染症の世界的な流行により、感染拡大を防ぐために、外出や多人数が集まるイベント開催の自粛が求められた結果、コンサートや演劇等のライブパフォーマンスが悉く中止され、パフォーマー（演者）やいわゆる裏方スタッフ等の関係者の収入がほぼ完全に無くなるという、未曽有の事態が発生している。

このような状況を打破するために、一部のアーティストは、インターネット上での動画配信によってパフォーマンスを公開し、動画配信の広告収入や、動画の視聴者からの電子決済を介しての収益を得ることを試みている。しかし、既存の仕組みでは、単発のパフォーマンスで十分な収益を得ることは困難であり、アーティスト等に十分かつ持続的な収益を確保させるためのプラットフォームの早急な構築が望まれている。

以上の課題を鑑み、本開示の目的は、パフォーマンスをインターネット上で公開し、そのパフォーマンスを気に入った視聴者が、単発の視聴料や支援金を支払うのではなく、後日に継続的な配当を得ることを目的とした先行投資を行うことが可能であり、かつ、パフォーマーにも収益が継続して配分される、先行投資型パフォーマー支援システムを提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明の先行投資型パフォーマー支援システムは、ネットワークを介して視聴者端末と通信可能に構成されている。このパフォーマー支援システムは、視聴者端末へパフォーマンスをアドホック配信するアドホック配信部と、アドホック配信されたパフォーマンスが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを視聴者端末から受け付ける出資受付部と、前記収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定する配当決定部とを備える。配当決定部は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて、配当を決定する。配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される。

本発明によれば、アドホック配信されたパフォーマンスに対して単発の視聴料または支援金を支払うのではなく、今後の配当を得ることを目的とした先行投資が可能な、先行投資型パフォーマー支援システムを提供することが可能となる。これにより、観客を集めたリアルなライブを行うことができない状況においても、視聴者が配当権を購入する際に支払った対価の少なくとも一部を、パフォーマーに支払うことも可能となる。また、アドホック配信されたパフォーマンスは、後に、収益を生む態様で公開され、その収益の少なくとも一部が、配当権の購入者へ配当として配分される。これにより、配当権の購入者は、出資に対する見返りが得られる。したがって、本システムによれば、パフォーマーと、配当権の購入者との両方が、アドホック配信時の一回限りではなく、パフォーマンスの後の公開に基づき、継続的な利益を受けられる。

第１の実施形態にかかる先行投資型パフォーマー支援システムの概略構成を示すブロック図である。 視聴者の端末に表示されるライブ中継閲覧画面の一例を示す図である。 データ記憶部に記憶される情報の一例を示す。 第２の実施形態にかかる先行投資型パフォーマー支援システムの概略構成を示すブロック図である。 データ記憶部に記憶される情報の一例を示す。 第３の実施形態にかかる先行投資型パフォーマー支援システムの概略構成を示すブロック図である。 パフォーマー登録部に登録された情報の一例を示す模式図である。 視聴者の端末に表示されるライブ中継閲覧画面の一例を示す図である。 データ記憶部に記憶される情報の一例を示す。 第４の実施形態にかかる先行投資型パフォーマー支援システムの概略構成を示すブロック図である。 パフォーマー支援システムにおける配当権者の決定の流れを示すシーケンス図である。 第５の実施形態にかかる先行投資型パフォーマー支援システムの概略構成を示すブロック図である。 第５の実施形態で視聴者の端末に表示される申し込み画面の一例を示す図である。

以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

［第１の実施形態］
本実施形態にかかる先行投資型パフォーマー支援システム（以下、「パフォーマー支援システム」と称する。）は、まず、インターネットを介して、パフォーマンスのアドホック配信を行う。「アドホック（ａｄ−ｈｏｃ）配信」とは、一回限りの配信、あるいは、限定された回数内または限定された期間内の配信を意味する。本実施形態においては、アドホック配信の一例として、まず、ライブ中継によってパフォーマンスが配信される例を説明する。ライブ中継であるので、この配信は一回限りである。

投資（出資）対象となるパフォーマンスのジャンルおよび内容は任意であり、例えば、音楽演奏、歌唱、ＤＪ、演劇、ミュージカル、ダンスパフォーマンス、手品マジックショー、落語、漫才、コント等の芸能エンターテインメントの他に、ヨガや筋肉トレーニング、料理講習、メイクアップ講習、ファッションコーディネート講習、着付け講習等の様々な講習、さらには、飲食店が披露するライブクッキング等の、様々なパフォーマンスが考えられる。

パフォーマンスのライブ中継は、例えばＷＥＢコンテンツ閲覧アプリや動画閲覧アプリを用いて、誰でも無料で視聴できる。アドホック配信されているライブ中継は、録画して保存される。録画されたパフォーマンスは、後日、インターネット上の録画配信プラットフォームを利用して、収益が得られる態様で配信される。録画配信に伴う収益は、本実施形態においては、録画の配信時に閲覧画面に表示される広告の広告料から得られる。広告料以外に、動画の視聴料や動画配信アプリの使用料から収益を得るようにしても良い。

なお、パフォーマンスのアドホック配信を見て、そのパフォーマンスを気に入った視聴者は、エンジェル（出資者）として、そのパフォーマンスに対して、定額または任意の金額で出資の申し込みをすることができる。言い換えると、アドホック配信は、エンジェルを募集するための配信である。エンジェルからの出資の申し込みは、ライブ中継の間またはライブ中継が終了してから所定の時間内に、視聴者の端末３０２において、ライブ中継の閲覧画面において行うことができる。この出資の申し込みは、録画配信に伴う収益からの配当を受ける権利（配当権）の購入に相当する。本実施形態では、エンジェルが出資額を任意に決めることができるが、出資額は一律であっても良いし、一口あたり固定料金の出資枠を、所望の口数だけ購入する仕組みとしても良い。エンジェルは、録画配信の収益から、出資額（配当権の持ち分割合）に応じた配当を受けることができる。エンジェルによる出資金の全部または一部、および録画配信に伴う収益の一部は、パフォーマーにも配分される。以上の仕組みにより、アドホック配信中にパフォーマンスに対する出資をエンジェルから受け付けて、後日の録画配信に伴って得られる収益の一部を、配当としてエンジェルに還元することができる。また、パフォーマーにも、出資金の少なくとも一部に加えて、録画配信に伴う収益の一部が配分されるので、パフォーマンスを披露した際の一時的な収入だけでなく、パフォーマンスから後日に生み出される収益に基づき、継続した収入を得ることが可能となる。

以下、上記の仕組みを実現するための、本実施形態のパフォーマー支援システムの構成と動作について説明する。図１は、パフォーマー支援システムの機能的な概略構成を示すブロック図である。図１に示すように、パフォーマー支援システム１００は、ライブ中継部１１、出資受付部１２、録画配信部１３、課金部１４、配当決定部１５、通信部１６、データ記憶部１７を備えている。なお、これらの各部は、１台のサーバに実装されていても良いし、複数台のサーバに分散して実装されていても良い。

パフォーマー支援システム１００は、インターネット等のネットワーク１０を介して、パフォーマーの端末３０１（端末３０１ａ、３０１ｂ、…）および視聴者の端末３０２（端末３０２ａ、３０２ｂ、３０２ｃ、…）と通信可能である。端末３０１および端末３０２のそれぞれは、例えばスマートフォン、タブレット、または、パーソナルコンピュータ等の任意のハードウェアで構成することができる。なお、図１においては、説明の便宜上、パフォーマーの端末と視聴者の端末を分けて示しているが、同一人物が、パフォーマーでもあり、かつ、他のパフォーマーのパフォーマンスを視聴する視聴者でもあり得る。

ライブ中継部１１は、パフォーマーの端末３０１からパフォーマンスの動画を受信し、ライブ中継する。このとき、ライブ中継部１１は、受信した動画を中継すると同時に、ライブ中継部１１の内部または外部の記録装置に、ライブ動画の録画を保存する。視聴者は、ライブ中継部１１へ、ネットワーク１０を介して端末３０２からアクセスし、ライブ中継を無料で視聴することができる。

ライブ中継が行われている間、端末３０２には、図２に示すようなライブ中継閲覧画面３２が表示される。図２の例では、ライブ中継閲覧画面３２には、パフォーマンスのライブ中継画像３２ａと共に、このパフォーマンスにエンジェルとして出資するか否かを視聴者に選択させる選択欄３２ｂと、出資額を入力させる金額入力欄３２ｃとが表示されている。視聴者は、エンジェルとしてこのパフォーマンスに出資したい場合は、選択欄３２ｂにおいてチェックを入力し、金額入力欄３２ｃに出資額を自由に入力することができる。図２の例では、１０，０００円が出資額として入力されている。なお、ライブ中継閲覧画面３２に、パフォーマーのプロフィールやコメント等を表示させるようにすれば、視聴者の興味を惹きつける効果がある。さらに、ライブ中継閲覧画面３２において、現時点でのエンジェル数や、エンジェルからの出資総額を表示するようにしても良い。端末３０２におけるライブ中継閲覧画面３２の表示等は、端末３０２にダウンロードされて実行されるアプリケーションプログラムによって制御される。あるいは、パフォーマー支援システム１００で提供されるＳａａＳ（Ｓｏｆｔｗａｒｅ ａｓ ａ Ｓｅｒｖｉｃｅ）を端末３０２のブラウザを介して利用することにより、ライブ中継閲覧画面３２の表示等が行われるようにしても良い。

出資額の入力は、ライブ中継が終了するまで可能である。ライブ中継が終了してからも所定の時間が経過するまでは、出資が可能としても良い。なお、本実施形態においては、端末３０２でライブ中継閲覧画面を表示させるためには、あらかじめユーザ登録が必要である。ユーザ登録は実名であっても匿名であっても良いが、視聴者を一意に特定できるログイン情報（視聴者ＩＤおよびパスワード等）と、電子決済に必要な情報とを取得することが必要である。このように、視聴者にあらかじめユーザ登録をさせることにより、出資（配当権の購入）を行った視聴者を一意に特定することができる。なお、ログイン情報は、他のシステム（ＳＮＳ、ＯＳ、または各種のアプリケーションプログラム等）のログイン情報を共有することも可能である。なお、パフォーマーについても同様に、パフォーマー毎に、パフォーマーを特定するためのパフォーマーＩＤが割り当てられる。ただし、視聴者ＩＤとパフォーマーＩＤとは共通であっても良い。

ライブ中継閲覧画面において出資額が入力されると、その視聴者を特定する情報と共に、端末３０２から出資受付部１２へ、出資額データが送信される。エンジェルからの出資額は、電子決済により、出資したエンジェルから徴収され、その全額または一部が、ライブ中継によるパフォーマンス披露の対価（出演料）として、パフォーマーに支払われる。

出資受付部１２は、視聴者の端末３０２から、エンジェル（視聴者）を特定する情報と出資額データとを受け取ると、出資対象のパフォーマンスを特定する情報（パフォーマンスＩＤ）と共に、データ記憶部１７に記憶する。パフォーマンスＩＤは、システムによりそれぞれのパフォーマンスに対して固有に割り当てられるＩＤである。図３に、データ記憶部１７に記憶される情報の一例を示す。図３の例では、３つのパフォーマンスに対するエンジェルと、それぞれのエンジェルによる出資額が記憶されている。また、データ記憶部１７には、それぞれのエンジェルに対する配当割合も記憶されている。配当割合は、出資の申し込みが締め切られた後に、出資受付部１２によって計算され、データ記憶部１７に記憶される。つまり、この配当割合が、各エンジェルの配当権の持ち分割合を表す。

録画配信部１３は、動画配信プラットフォームとして、パフォーマンスの録画を配信する。パフォーマーは、ライブ中継が終了した後、所定の期間内に、録画配信部１３に配信用の録画を登録しなければならない。配信用の録画は、ライブ中継されたパフォーマンスの動画そのものであっても良いし、パフォーマーが何らかの編集を加えたものであっても良い。パフォーマーが録画を編集する場合は、ライブ中継部１１から、録画されたパフォーマンス動画を、パフォーマーの端末３０１へダウンロードし、編集済みの動画を録画配信部１３にアップロードすることができる。また、所定の期間が経過すると、編集の有無にかかわらず、ライブ中継部１１で録画された動画が、録画配信部１３に強制的に登録されるようにしても良い。

なお、視聴者は、端末３０２から、パフォーマンスの録画を無料で視聴することができる。ただし、パフォーマンス録画の再生時には、広告も併せて表示され、録画配信業者には、それぞれのパフォーマンスの録画再生回数に応じて、広告主からの広告収入が入る。課金部１４は、録画配信部１３へのアクセスがあって１つのパフォーマンス録画が視聴される毎に、そのパフォーマンス録画の再生回数カウンタに１を加算する。課金部１４は、所定のタイミング（例えば毎月末日）で、パフォーマンス録画毎に、例えば、対象期間内の再生回数に広告料単価を乗ずることにより、録画配信収入を算出する。なお、録画配信収入の算出の方法は、これに限定されず、広告の訴求効果を加味した算出方法等、任意の方法を用いることができる。

算出された録画配信収入は、広告主から徴収される。この録画配信収入の少なくとも一部が、パフォーマーとエンジェルとの間で分配される。パフォーマーとエンジェルとの分配比率は、所定の比率または所定の規則にしたがった比率に、あらかじめ定められている。例えば、一つのパフォーマンス録画について、録画配信収入の５０％をパフォーマーに支払い、残りの５０％をエンジェルへの支払い分としても良い。あるいは、所定の規則にしたがい、例えば、録画配信収入の額に応じてパフォーマーとエンジェルとの分配比率が変動するようにしても良い。なお、パフォーマーとエンジェル以外の第三者（例えば、パフォーマー支援システムの運営者）にも、録画配信収入の一部が分配されるようにしても良い。

なお、一つのパフォーマンス録画についてエンジェルが複数存在する場合は、配当決定部１５が、エンジェルへ分配された録画配信収入を、各エンジェルの配当権の持ち分割合（配当割合）に応じて分割することにより、配当の額を決定する。例えば、図３の例によれば、パフォーマンスＩＤがＡ００１１のパフォーマンスについての、録画配信収入からのエンジェルへの配当は、４人のエンジェルに対し、１１．５％、５．７％、２５．３％、５７．５％に分割してそれぞれ支払われる。また、パフォーマンスＩＤがＣ０００５のパフォーマンスについては、エンジェルは１名だけなので、当該エンジェルは、録画配信収入からのエンジェルへの配当の全額を受け取ることとなる。このように、それぞれのエンジェルは、出資額の割合に応じて、公平に配当を受け取ることができる。

上記の例では、録画の視聴は無料であり、録画配信収入は広告収入に基づくものとしたが、録画の視聴を有料とし、視聴料を録画配信収入に充てることとしても良い。また、上記の例では、誰でも無料でライブ中継の視聴が可能であるものとしたが、これを有料としても良い。この場合も、ライブ中継の視聴料の全部または一部を、パフォーマーに分配することができる。

また、上記の例では、エンジェルが金銭出資をするものとしたが、金銭の同等の価値を持ち、本システム内での利用および／または他のシステムでの互換利用が可能なポイントで、出資をするようにしても良い。

また、上記の例では、パフォーマー支援システム１００内に録画配信部１３を備えた構成を例示した。しかし、録画配信部１３の機能をパフォーマー支援システム１００内に持たず、外部業者の動画配信プラットフォームに録画配信を委託することも可能である。例えば、ＹｏｕＴｕｂｅ（登録商標）等の大規模な動画配信プラットフォームに録画配信を委託すれば、見込み視聴者数が格段に大きくなるので、録画配信による収益を増加させることができると共に、パフォーマーの知名度の向上にもつながる。この場合は、パフォーマー支援システム１００は、その外部業者のシステムから、各パフォーマンス録画の配信に基づく収益のデータを受け取り、配当決定部１５において、パフォーマーおよびエンジェルへの配当を計算する。

以上のように、本実施形態のパフォーマー支援システム１００によれば、インターネット上でライブ中継を見た視聴者が、気に入ったパフォーマンスに対してエンジェルとして出資を行うと、その出資額の全部または一部が出演料としてパフォーマーに支払われるだけでなく、後日、ライブ中継の録画配信収入の少なくとも一部が、エンジェル間で配分される。また、録画配信収入は、パフォーマーにも配分される。したがって、パフォーマーには、ライブ中継の出演料だけでなく、後日の録画配信に基づく収益が継続的に入ることとなり、パフォーマンスによる収入を安定的に得ることが可能となる。また、エンジェルは、録画配信収入から、出資額に応じた配当を得ることができるので、パフォーマーへの支援に対する見返りを得ることができる。特に、エンジェルは、出資対象のパフォーマーを探索する際に、才能を持っているのに知名度がなく、まだ出資者の少ないパフォーマーに出資したいという心理作用が働くので、本システムには、新たな才能への注目や人材発掘に繋がるという優れた効果がある。言い換えれば、本実施形態のパフォーマー支援システム１００は、新たな才能が世の中に羽ばたくプラットフォームとしての機能も兼ね備えている。

従来、パフォーマーを支援する仕組みとして、クラウドファンディングも頻繁に利用されている。しかし、クラウドファンディングでは、出資者に対する見返り（対価や返礼）をその都度考えて提示しなければならないという手間がかかる。また、ファンディングが達成されなかった場合や、何らかの理由によってプロジェクトの継続が不可能になった場合は、出資者は見返りを得られないこともある。加えて、その見返りが得られるのは、通常、一度きりである。

これに対して、本実施形態のパフォーマー支援システム１００によれば、一回限りのパフォーマンス（ライブ中継）の結果が、パフォーマンス録画として、継続的な収益を生む場所（上記の例では録画配信部１３または外部の動画配信プラットフォーム）へと連携され、出資者（エンジェル）は、そこから生まれる収益の一部を、対価・返礼として継続的に受け取ることができる。また、収益からの配当は、出資額に応じて公平性を保ちながら各エンジェルに配分される。

なお、上記の例では、ライブ中継されたパフォーマンスの録画を作成し、後日に動画配信プラットフォームで録画配信を行うことによって、広告収入や視聴料から収益を生み出す仕組みを例示した。しかし、収益を生む場所は、インターネット上の録画配信プラットフォームに限定されず、例えば、ギャラリーや展示場、コンサートホール、劇場、映画館等のリアル会場であっても良い。この場合、入場料や広告主によるスポンサー料等が収益となり得る。また、写真共有サイトや、ＥＣサイト等も、パフォーマンスの内容によっては、収益を生む場所となり得る。

また、従来、インターネット上でパフォーマンスを配信するアーティストに対して、視聴者が、「投げ銭」と呼ばれる金銭対価や有料ギフト等を提供する仕組みも知られている。しかし、このような投げ銭システムも、パフォーマーへの投げ銭が可能であるのは中継時のみであって、継続的な配当ではない。また、投げ銭を行った視聴者に対して、何らかの見返りが生じるものでもない。

これに対して、本実施形態のパフォーマー支援システム１００は、ライブ中継に対して出資という形態で視聴者から支払いが行われると、支払い対象とされたライブ中継の録画配信によって後日収益が生み出され、生み出された収益は出資者（エンジェル）にリターンされるという、循環機能を備えている。この観点においても、パフォーマー支援システム１００は、従来の投げ銭システムにはない効果を有する。

なお、上記の例では、アドホック配信のコンテンツはパフォーマンスのライブ中継であるものとしたが、アドホック配信のコンテンツはライブ中継には限定されない。例えば、コンサートやライブ演奏の録画（未公開のもの）や、ドラマや映画等の映像作品（未公開作品）をアドホック配信にて披露することにより、エンジェルを募集しても良い。アドホック配信が終了した後、これらのコンテンツは、インターネット上の動画配信プラットフォームや劇場等において、収益を生む態様で公開される。そして、その収益が、コンテンツの作成に関わった者（これらに限定されないが、例えば、制作会社、監督、脚本家、プロデューサー／ディレクター、出演者等）とエンジェルとに分配される。

また、上記の説明においては、パフォーマンスが視覚で検知され得るものであり、後に収益を生む態様による当該パフォーマンスの公開が、録画配信によるものである例を示した。しかし、音楽や朗読等のパフォーマンスの場合、後日の公開を、音楽再生プラットフォーム等における録音音源の再生とすることができる。

［第２の実施形態］
以下、本発明の第２の実施形態について説明する。なお、前述の実施形態と同じ機能を有する構成には、同じ参照符号を付記し、詳細な説明を省略する。後述する他の実施形態においても同様とする。

第１の実施形態では、エンジェルは一般視聴者であり、出資の対価（配当）の原資は録画配信に伴う広告収入または録画の視聴料であった。第２の実施形態においては、録画配信に広告を入れたい広告主がエンジェルとなり、配当権の持ち分割合に応じて、配信されるパフォーマンス録画における広告出現頻度が決定される。言い換えると、本実施形態においては、パフォーマンス録画の再生時に広告表示を行う権利が、エンジェルとしての広告主に配当権として与えられる。なお、本実施形態においても、エンジェルとしての広告主は、ライブ中継の間またはライブ中継が終了してから所定の期間が経過するまでの間に、ライブ中継閲覧画面から出資額を入力することができる。

図４は、本実施形態にかかるパフォーマー支援システム２００の機能的構成を示すブロック図である。図４に示すように、パフォーマー支援システム２００は、課金部１４を備えておらず、配当決定部１５の代わりに配当決定部２５を備えている。配当決定部２５は、エンジェルが出資した額に応じて決まる配当割合にしたがって、パフォーマンス録画の再生時に、当該エンジェルの広告が表示される回数（表示頻度）を決定する。また、パフォーマー支援システム２００は、広告管理部２４を備えている。広告管理部２４は、配当決定部２５によって決定された表示頻度にしたがって、録画配信部１３が配信するパフォーマンス録画に、各エンジェルの広告を挿入する。

ここで、図５に示すように、パフォーマンスＩＤがＡ００１１２のパフォーマンスについて、３人のエンジェルが存在するものとする。これらのエンジェルは全て、Ａ００１１２のパフォーマンスの録画の配信時に広告を入れたい広告主である。３人のエンジェルの配当割合は、出資額に応じて、図５に示すように、２０％、１０％、７０％である。この場合、配当決定部２５は、広告管理部２４へ、３人のエンジェルの広告の出現頻度がそれぞれ２０％、１０％、７０％となるように指示を送る。

広告管理部２４は、上記の指示を受けて、例えば、連続する１０回の録画配信において、エンジェルｃ０００１１の広告を２回、エンジェルｃ０００２１の広告を１回、エンジェルｃ０００１５の広告を７回表示するように、録画配信部１３へ指示を送る。

また、広告管理部２４は、録画配信部１３における、各エンジェルの広告が入ったパフォーマンス録画の再生回数を、一定の期間毎（例えば月毎）にカウントする。そして、再生回数に応じた広告料を算出し、広告主である各エンジェルから徴収する。徴収された広告料収入の全部または一部が、パフォーマーへ収益として分配される。

以上の構成により、パフォーマー支援システム２００によれば、広告主がエンジェルとなって、広告を入れたいパフォーマンスを選択し、出資をすることができる。したがって、広告主は、自分の商品やサービスの広告にふさわしい印象や世界観を持つパフォーマンスを、広告の出稿先として選択することができる。

また、広告収入の少なくとも一部がパフォーマーの収益となることにより、パフォーマーは、ライブ中継の後の録画配信によって、継続した収入を得ることができる。

また、パフォーマー支援システム２００におけるパフォーマーと広告主との関係性は従来と異なり、パフォーマーにとって以下のような利点がある。例えば、従来の地上波デジタル放送によるテレビ番組や、インターネットを利用した番組放映における仕組みでは、通常、番組を制作して配信する放送局、その番組に対して広告を出稿したいスポンサー、番組に出演する出演者または出演者を提供する事務所により成り立つ。出演者へのギャラ（出演料）は、出演者の過去の実績や、その出演者が出演することで見込める視聴率などに応じ、放映局と出演者（事務所）との交渉で決まる。

これに対して、パフォーマー支援システム２００では、ライブ中継されたパフォーマンスを広告出稿先として気に入ったスポンサーが、そのパフォーマンスに対して出資の申し込みを行い、後日配信される録画内での広告表示頻度が、配当権の持ち分割合に応じて決定される。すなわち、配信録画内での広告表示が、出資の対価ないしは見返りとして配当される。また、パフォーマーには、広告収入を原資として収益が分配されるため、従来のように、所属する事務所主導の不釣り合いな出演料に応じざるを得ない、または、事務所から出演料が支払われない、等のトラブルを防ぐことができる。また、パフォーマーに対して、本人の価値・評価に値した対価が直接付与されることで、より安定した生活基盤を築くことができ、作品作りや出演活動における環境・条件の向上を見込める。

［第３の実施形態］
本実施形態においては、例えばバンド、劇団、またはアイドルグループ等のように、グループ内にパフォーマーが複数存在する場合に、視聴者が特定のパフォーマーを選択して出資をすることができるパフォーマー支援システムを説明する。本実施形態のパフォーマー支援システム３００は、図６に示すように、第１の実施形態のパフォーマー支援システム１００と比較すると、パフォーマー登録部３８が設けられている点において異なっている。

パフォーマー支援システム３００においては、アドホック配信（ここではバンド演奏のライブ中継であるものとする）を始める前に、例えばバンドのリーダーまたはマネージャー（招待者）が、バンドのアカウントを作成した後、自分の端末３０１から、バンドのメンバー全員の端末３０１へ、それぞれ招待を送る。各メンバーは、パフォーマー支援システム３００上で個別のアカウントを保持しており、招待者の端末３０１から、各メンバーの個別のアカウント宛に招待が送られる。

招待を受け取ったメンバーが、端末３０１において「承諾」操作をすると、当該メンバーのアカウントＩＤが端末３０１からパフォーマー登録部３８へ送られ、パフォーマーＩＤとして登録される。図７は、パフォーマー登録部３８に登録された情報の一例を示す模式図である。図７に示すように、パフォーマンス毎に、そのパフォーマンスを行う複数のパフォーマーが登録されている。例えば、ここでは、あるバンドが５人のメンバーで構成されており、図７に示すＡ００１１３というパフォーマンスＩＤが割り当てられたパフォーマンス（バンド演奏のライブ中継）を、これから行うものとする。

そして、バンド演奏のアドホック配信がライブ中継により開始されると、第１の実施形態と同様に、端末３０２からこのライブ中継を見た視聴者は、エンジェルとして出資を申し込むことができる。ただし、第１の実施形態と異なり、図８に示すように、ライブ中継閲覧画面３２の選択欄３２ｂには、出資対象のバンドメンバーを選択できるボタンが表示される。エンジェルとして出資を希望する視聴者は、選択欄３２ｂにおいて出資対象のメンバーを選択し、金額入力欄３２ｃに出資金額を入力する。なお、選択欄３２ｂにおいて複数のメンバーを同時に選択し、個々のメンバーに対する出資金額を別個に入力できるようにしても良い。出資受付部１２は、このような入力を視聴者の端末３０２から受け付けると、エンジェルを特定する情報および出資対象のパフォーマンスを特定する情報（パフォーマンスＩＤ）と関連付けて、データ記憶部１７に記憶する。

図９は、パフォーマー支援システム３００において、このパフォーマンス（パフォーマンスＩＤ：Ａ００１１３）に関してデータ記憶部１７に記憶されたデータの一例を示す模式図である。図９の例では、５人のバンドメンバー（パフォーマー）のそれぞれに、複数のエンジェルが存在する。本実施形態においても、アドホック配信（バンド演奏のライブ中継）は録画され、後日、動画配信プラットフォームにおいて収益を生む態様で配信される。第１または第２の実施形態と同様に、録画配信の収益の原資は視聴料または広告料等であるが、その収益は、バンドアカウントと、バンドメンバー個人のアカウントと、配当権者（エンジェル）とに配分される。例えば、録画配信による収益のうち、１５％をバンドアカウントに、３５％をバンドメンバー個人のアカウントに、５０％をエンジェルに配分するものとする。この場合、エンジェルに配分される５０％の収益はさらに、図９に示した配当割合（配当権の持ち分割合）に基づいて分割され、それぞれのエンジェルに配分される。また、バンドメンバー個人への配分比率を、各メンバーに対するエンジェルからの出資額の割合に基づいて決定しても良い。

以上のように、本実施形態によれば、複数のパフォーマーによって構成されるパフォーマンスの場合に、視聴者は、お気に入りのパフォーマーを指定して出資することができる。また、上述のように、バンドメンバーのそれぞれに対する配分の比率を、エンジェルからの出資額の割合に基づいて決定するようにすれば、人気の高い（エンジェルからの出資額が多い）バンドメンバーがより多くの配分を得られることとなり、公平感のある利益配分が実現できる。

なお、本実施形態において、バンドメンバーのそれぞれに対する配分の比率（すなわちメンバー毎の出資額の比率）を、バンドアカウントおよびバンドメンバーにも非公開とすれば、バンドメンバーはお互いに利益配分を知り得ない。これにより、バンドメンバー間での利益に関するプライバシーを守ることができ、利益配分を巡る争いが生じることを防止できるという利点もある。

なお、上記の例においては、バンドのリーダーまたはマネジャーが、グループ全体のアカウント（バンドアカウント）を作成し、バンドメンバーに招待（参加依頼）を出すものとしたが、グループアカウントの作成者はこれに限定されず、任意である。例えば、ライブハウスや劇場等の、パフォーマンスの公開場所となり得る施設型サービス業者がグループアカウントを作成し、この施設を利用してパフォーマンスを披露するパフォーマー（グループまたは個人）に、招待（参加依頼）を出しても良い。施設型サービス業者としては、上記のライブハウスや劇場の他に、これらに限定されないが、イベント・コンサート会場、レンタルスタジオ、レンタルスペース、カラオケ店等が考えられる。本実施形態によれば、これらの施設型サービス業者にも収益が分配されるので、新型感染症等による営業自粛下においても、利益を確保することが可能となる。

［第４の実施形態］
第１〜第３の実施形態においては、アドホック配信の視聴者のうち、エンジェルとしての出資を申し込んだ者はすべて配当権を獲得できるものとした。これに対して、第４の実施形態では、出資の申し込みに対して二段階のオークションを行って、配当権者を決定する。この二段階のオークションの詳細は、本願の出願人の先行出願（特願２０１９−１６５６７９号）に基づく特許第６６６４７２６号公報に詳しく説明されており、その開示の内容は、参照により全て本明細書に取り込まれる。

第４の実施形態にかかるパフォーマー支援システム４００は、図１０に示すように、出資受付部１２の代わりに、オークション実行部４２を備えている。オークション実行部４２は、アドホック配信の視聴者からの出資の申し込みに対して、二段階のオークションを行って、配当権者を決定する。

図１１は、パフォーマー支援システム４００における配当権者の決定の流れを示すシーケンス図である。なお、ここでは、アドホック配信がパフォーマンスのライブ中継であるものとする。アドホック配信が開始されると、ライブ中継の映像がライブ中継部１１へ送られると共に、図１１に示すように、出資申し込みの受付開始を指示する信号が、パフォーマー端末３０１からオークション実行部４２へ送られる（ステップＳ１００１）。

オークション実行部４２は、受付開始信号を受信すると、アドホック配信が行われている間、またはアドホック配信が終了してから所定の時間が経過するまでの間、視聴者端末３０２からの出資の申し込み（入札応募）を受信する（ステップＳ１００２）。入札応募を受信すると、オークション実行部４２は、パフォーマー支援システム４００の登録ユーザのデータベースを照合し（ステップＳ１００３）、入札応募に含まれる入札金額（出資額）と、登録ユーザデータベースから抽出した入札者情報とを、パフォーマー端末３０１に送信する（ステップＳ１００４）。

その後、パフォーマー端末３０１において、パフォーマーは、入札金額および入札者情報に基づいて入札参加者の審査（第一段階オークション）を行って、通過者を決定する（ステップＳ１００５）。この第一段階オークションの審査基準は、パフォーマーが任意に設定することができる。すなわち、ブラックリストに載っていない等の最低限の基準を満たす入札者を全て通過させても良いし、入札金額（出資額）に上限および／または下限を設けても良い。第一段階オークションの審査基準を適切に設定すれば、例えば、入札金額が高すぎる／低すぎる入札者を除外すること等により、悪戯入札を防止することができる。

第一段階オークションの結果（参加者選別結果）は、パフォーマー端末３０１からオークション実行部４２へ送られて、オークション実行部４２の内部または外部の記憶装置に記憶される。オークション実行部４２は、参加者選別結果に基づき、第一段階オークションを通過した視聴者の端末３０２へ、審査を通過した旨を通知する（ステップＳ１００７）。このとき、審査を通過しなかった視聴者へも、その旨を通知しても良い。

その後、第一段階オークションを通過した入札者のみで、第二段階オークションが行われる。この第二段階オークションは、アドホック配信が終了した後に行われる。オークション実行部４２は、第一段階オークションを通過した入札者の端末３０２にのみ、第二段階オークション開催情報を送信する（ステップＳ１００８）。第二段階オークション開催情報には、例えば、落札最低価格や入札終了時刻、および入札額の入力欄等が含まれる。なお、この第二段階オークションが開催されていることは、パフォーマー支援システム４００に接続されている端末３０２から、すべての視聴者が見ることができる。しかし、第二段階オークションの経過（入札状況）は、第二段階オークションへの参加者のみ、すなわち、第二段階オークション開催情報を受け取った者のみが、端末３０２から閲覧することができ、それ以外の者がこれを見ることはできない。

オークション開催情報を受け取った入札者は、端末３０２から入札を行う（ステップＳ１００９）。入札者は、アドホック配信の時点で入力した出資額とは異なる金額を、入札額として入力しても良い。オークション実行部４２は、入札者の端末３０２から送られてくる入札通知を入札ＤＢ（図示せず）に登録する（ステップＳ１０１０）。

その後、オークション実行部４２は、入札ＤＢに登録された入札情報に基づいて、第二段階オークションを実施する（ステップＳ１０１１）。なお、入札ＤＢは、オークション開催期間内にオークション実行部４２が入札通知を受信する毎に、随時更新される。第二段階オークションの入札者の端末３０２において、入札画面は、入札状況に応じて随時更新される。入札者は、この入札状況を端末３０２で見て、入札期間中であれば入札金額を変更して再入札をすることができる。このステップＳ１００８〜ステップＳ１０１１までの処理は、オークションが終了するまで繰り替えされる（ループ１０）。オークション実行部４２は、入札期間が完了すると、新たな入札の受付を停止することにより、オークションを終了する。

また、オークション実行部４２は、あらかじめ定められた条件にしたがって、配当権の落札者を決定する。例えば、入札ＤＢに登録された入札のうち、最も高い入札額を提示した者から順に所定数の入札者を、落札者として決定する。すなわち、ここで決定された落札者が、配当権を得ることができる。また、パフォーマンスの収益からの配当は、この第二段階オークションにおける入札額に基づいて算出される配当権の持ち分割合にしたがって決定される。なお、落札者が誰であるかと、落札者の入札額は、第二段階オークションの入札者のみに公開され、それ以外の者には公開されない。

落札者が決定されると、オークション実行部４２からパフォーマーの端末３０１へ、落札通知が送信される（ステップＳ１０１２）。また、オークション実行部４２は、落札者の端末３０２へも落札通知を送信する（ステップＳ１０１３）。なお、ここでは、オークション実行部４２が入札額に応じて自動的に落札者を決定するものとしたが、パフォーマーが落札者を決定することとしても良い。

以上のように、第４の実施形態のパフォーマー支援システム４００によれば、エンジェルとして出資を申し込んだ視聴者のうち、二段階オークションを経て決定された者のみが、配当権を獲得することができる。何らかの理由により、エンジェルの人数に制限を設けたい場合には、この仕組みを利用することが得策である。なぜならば、本実施形態の二段階オークションによれば、一回目の入札に基づく第一段階オークションにより、第二段階オークションに参加できる入札者が絞られる。さらに、第二段階オークションは、この第二段階オークションへの参加が許可された入札者のみで行われ、かつ、その内容は非公開とされる。この仕組みは、落札者や落札価格を公開したくない場合に、特に有益である。例えば、歌手や楽器演奏者やダンサー等のアーティストや芸能人の場合、一般のオークション形式でエンジェルを決定し、その出資額（入札額）が明らかになると、そのアーティストのギャラ（出演料）について事実上の相場が出来上がってしまう（出演料の固定化または標準化が起こる）、という問題が生じる。アーティストや芸能人にとっては、状況に応じて出演料等を柔軟に設定できることが好ましい。したがって、パフォーマーへの出資者（エンジェル）を決定する際に二段階オークションを適用することで、落札価格を秘匿することが可能となり、出演料等の固定化を防ぐことができる。

［第５の実施形態］
第５の実施形態は、テレビ番組と連動するパフォーマー支援システムである。図１２に、第５の実施形態にかかるパフォーマー支援システム５００の概略構成を示す。図１２に示すように、パフォーマー支援システム５００は、例えば第１の実施形態で説明したパフォーマー支援システム１００と比較して、ライブ中継部１１を備えていない点において異なっている。

つまり、本実施形態では、出資者を募るためのアドホック配信は、パフォーマー支援システム５００からではなく、テレビジョン放送局（テレビ局）の放送管理システム６００からテレビ番組として放送される。このテレビ番組は、例えば、新人発掘オーディション番組として構成され得るが、ライブ中継であっても良いし、録画の再生であっても良い。パフォーマーがテレビ局等のスタジオに赴いてパフォーマンスを行っても良いし、パフォーマーが自宅や所望の場所で収録したパフォーマンスをテレビ局に送ってテレビ局がこれをライブ中継しても良い。あるいは、パフォーマーが送ったパフォーマンス映像を、テレビ局が編集した後に放送するようにしても良い。このテレビ番組は、一般的にはテレビジョン受像機によって視聴されるが、視聴者の端末３０２で視聴できるようにしても良い。なお、以下の具体例では、視聴者が、テレビジョン受像機で、テレビ番組として放送されるアドホック配信を見ながら、端末３０２を用いて配当権の購入申し込みをする場合について説明する。

本実施形態では、図１２に示すように、パフォーマー支援システム５００は、テレビ局の放送管理システム６００とネットワーク１０を介して接続可能である。ただし、パフォーマンスのアドホック配信は、前述したように、テレビジョン放送ネットワークを通じてテレビジョン受像機で視聴可能とされる。つまり、本実施形態におけるパフォーマンスのアドホック配信（テレビ番組）は、ネットワーク１０を介して視聴者の端末３０２へ配信されるものではない。ここで、テレビジョン放送ネットワークは、地上波放送、衛星放送、および、有線（ケーブル）放送のいずれでも良い。なお、図１２においては、テレビ局の放送管理システム６００を一つだけ図示しているが、パフォーマー支援システム５００は、複数のテレビ局のシステムと接続可能である。

放送管理システム６００は、パフォーマンスのテレビ番組のスケジュール情報を、ネットワーク１０を介してパフォーマー支援システム５００へ送る。スケジュール情報には、テレビ局を特定するＩＤ、テレビ番組の放送時間帯、テレビ番組のタイトル、テレビ番組に出演する各パフォーマーの名称、パフォーマンスを披露する時間帯などが含まれる。これにより、パフォーマー支援システム５００において、パフォーマンスのテレビ番組が、どのチャンネルにおいていつ放送されるか、等に関する情報を得ることができる。

視聴者は、テレビジョン受像機でパフォーマンスを見ながら、端末３０２を操作して、配当権の購入申し込みを行うことができる。本実施形態では、端末３０２には、図１３に示すような申し込み画面５２が表示される。この申し込み画面５２は、第１の実施形態で図２を参照して説明したライブ中継閲覧画面３２と同様に、端末３０２にインストールされて実行されるアプリケーションプログラムによって表示されるものであっても良いし、パフォーマー支援システム５００から提供されるＳａａＳにより表示されるものであっても良い。なお、テレビ番組の放送中に、テレビジョン受像機の画面の一部に読み取り用のＱＲコード（登録商標）等を表示し、端末３０２でこのコードを読み取ることによって、当該テレビ番組用の申し込み画面５２が端末３０２に表示されるようにしても良い。あるいは、端末３０２にテレビ番組表を表示し、端末３０２において視聴者が見たい番組を選択すると、選択された番組の申し込み画面５２が端末３０２に表示されるようにしても良い。

申し込み画面５２には、図１３に示すように、番組名表示欄５２ｄ、パフォーマー表示欄５２ａ、このパフォーマンスにエンジェルとして出資するか否かを視聴者に選択させる選択欄５２ｂ、および、出資額を入力させる金額入力欄５２ｃが表示される。視聴者は、エンジェルとしてこのパフォーマンスに出資したい場合は、選択欄５２ｂにおいてチェックを入力し、金額入力欄５２ｃに出資額を自由に入力することができる。

番組名表示欄５２ｄには、放送管理システム６００からパフォーマー支援システム５００へ送られたテレビ番組のスケジュール情報に基づき、テレビ局名、放送日時、テレビ番組名が表示され、「エンジェル受付中」の文字が表示される。パフォーマー表示欄５２ａには、その時点においてテレビ番組でパフォーマンスを披露中のパフォーマーの名前（アーティスト名）が表示される。パフォーマー表示欄５２ａには、図１３に示すように、視聴者がパフォーマーを確認できるように、放送中の映像または当該パフォーマーのサムネイル画像等を表示する画面が含まれていることが望ましい。また、パフォーマー表示欄５２ａに、当該パフォーマーのプロフィールやコメント等を表示させるようにすれば、視聴者の興味を惹きつける効果がある。なお、申込画面５２において、現時点でのエンジェル数や、エンジェルからの出資総額を表示するようにしても良い。

出資額の入力は、テレビ番組が終了するまで可能である。あるいは、テレビ番組が終了してからも所定の時間が経過するまでは、出資が可能としても良い。または、テレビ番組の進行と端末３０２とを連動させて、テレビ番組中で、すべてのパフォーマンスが終わったところで「申し込み時間」を設けて、エンジェルから各パフォーマーへの出資状況をテレビ画面でリアルタイムに中継するなどしても良い。

申し込み画面５２において出資額が入力されると、その視聴者を特定する情報と共に、端末３０２から出資受付部１２へ、出資額データが送信される。エンジェルからの出資額は、電子決済により、出資したエンジェルから徴収され、その全額または一部が、テレビ出演によるパフォーマンス披露の対価（出演料）として、パフォーマーに支払われるようにしても良い。

出資受付部１２は、視聴者の端末３０２から、エンジェル（視聴者）を特定する情報と出資額データとを受け取ると、出資対象のパフォーマンスを特定する情報（パフォーマンスＩＤ）と共に、データ記憶部１７に記憶する。パフォーマンスＩＤは、それぞれのパフォーマンスに対して固有に割り当てられるＩＤであり、第１の実施形態において図３を参照しながら説明したものと同様であるため、説明は省略する。

本実施形態においても、録画配信部１３は、動画配信プラットフォームとして、パフォーマンスの録画を配信する。配信される録画は、テレビ局またはパフォーマーからパフォーマー支援システム５００へアップロードされ、録画配信部１３に登録される。配信用の録画は、テレビ放送されたパフォーマンスの動画そのものであっても良いし、パフォーマーまたはテレビ局が何らかの編集を加えたものであっても良い。

第１の実施形態と同様に、視聴者は、端末３０２から、パフォーマンスの録画を無料で視聴することができる。ただし、パフォーマンス録画の再生時には、広告も併せて表示され、録画配信業者には、それぞれのパフォーマンスの録画再生回数に応じて、広告主からの広告収入が入る。課金部１４は、録画配信部１３へのアクセスがあって１つのパフォーマンス録画が視聴される毎に、そのパフォーマンス録画の再生回数カウンタに１を加算する。課金部１４は、所定のタイミング（例えば毎月末日）で、パフォーマンス録画毎に、例えば、対象期間内の再生回数に広告料単価を乗ずることにより、録画配信収入を算出する。なお、録画配信収入の算出の方法は、これに限定されず、広告の訴求効果を加味した算出方法等、任意の方法を用いることができる。算出された録画配信収入は、広告主から徴収される。この録画配信収入の少なくとも一部が、パフォーマーとエンジェルとの間で分配される。

また、本実施形態においても、パフォーマー支援システム５００内に録画配信部１３を備えた構成を例示した。しかし、第１の実施形態で説明したように、録画配信部１３の機能をパフォーマー支援システム５００内に持たず、外部業者の動画配信プラットフォームに録画配信を委託することも可能である。この場合、パフォーマー支援システム５００は、外部業者のシステムから、各パフォーマンス録画の配信に基づく収益のデータを受け取り、配当決定部１５において、パフォーマーおよびエンジェルへの配当を計算する。

以上のとおり、本実施形態によれば、テレビ番組と連動した状態で、パフォーマーへの投資を募ることができる。従来、新人発掘オーディション番組は広く知られており、無名のアーティストが一躍脚光を浴びるきっかけとなっていた。そのような新人発掘オーディション番組の中には、一般視聴者からの投票で勝者を決定するものもあったが、投票した視聴者がその後に見返りを得ることは無い。これに対して、本実施形態にかかるパフォーマー支援システム５００では、パフォーマーに出資した視聴者（エンジェル）は、後日、当該パフォーマーの録画配信収入の少なくとも一部を配当として得ることができるので、パフォーマーと視聴者の両方にとってメリットがある。

［他の実施形態］
以上、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。また、上記した実施形態を組み合わせて実施することも可能である。

なお、ここに開示した発明は、以下のように説明することもできる。

本発明の第１の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、
ネットワークを介して視聴者端末と通信可能に構成された先行投資型パフォーマー支援システムであって、
パフォーマンスがアドホック配信されている間または前記アドホック配信後の所定期間内に、アドホック配信されたパフォーマンスが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを視聴者端末から受け付ける出資受付部と、
前記収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定する配当決定部とを備え、
前記配当決定部は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて、配当を決定し、
前記配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される。

この第１の構成によれば、視聴者は、パフォーマンスのアドホック配信を視聴し、気に入ったパフォーマンスに対して、出資（配当権の購入申し込み）を行うことができる。配当権の購入者は、アドホック配信されたパフォーマンスが、後に収益を生む態様で公開された場合に、配当を受けることができる。また、各購入者が受け取れる配当は、配当権の持ち分割合に基づいて決定される。これにより、アドホック配信されたパフォーマンスに対して単発の視聴料または支援金を支払うのではなく、今後の配当を得ることを目的とした先行投資が可能な、先行投資型パフォーマー支援システムを提供することが可能となる。これにより、観客を集めたリアルなライブを行うことができない状況においても、視聴者が配当権を購入する際に支払った対価の少なくとも一部を、パフォーマーに支払うことも可能となる。したがって、本システムによれば、パフォーマーと、配当権の購入者との両方が、アドホック配信時の一回限りではなく、パフォーマンスの後の公開に基づき、継続的な利益を受けられる。

第２の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、
第１の構成において、
アドホック配信は、パフォーマンスのライブ中継であり、
収益を生む態様は、ライブ中継の録画配信であって、前記収益は、録画配信に対する視聴料または録画配信時の広告料である、請求項１に記載の先行投資型パフォーマー支援システム。

この第２の構成では、パフォーマンスのライブ中継をアドホック配信することにより、ライブ中継を見た視聴者から、出資者（エンジェル）を募ることができる。また、パフォーマンスのライブ中継を録画しておき、後日に録画配信を行うことにより、録画配信の視聴料または広告料を原資として、パフォーマーおよびエンジェルの両方に、継続的な利益配分を行うことができる。

第３の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、
第１の構成において、
前記配当権は、パフォーマンスが後に収益を生む態様で公開される際に広告を付与する権利であり、
前記配当決定部は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて、広告の出現頻度を決定する。

第３の構成では、アドホック配信を見た広告主が、気に入ったパフォーマンスの配当権を購入することにより、そのパフォーマンスの後の公開時に、広告を付与する権利を得ることができる。また、配当権の購入者が複数存在する場合、配当権の持ち分割合に応じて、広告の出現頻度が決定されるので、配当権者の間での公平性を担保することができる。

第４の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、
第１〜第３のいずれかの構成において、
パフォーマンスが複数のパフォーマーのグループによって披露され、
前記出資受付部は、グループ内の複数のパフォーマーのそれぞれに対して個別に出資を受け付け、
前記配当決定部は、グループ全体に対する出資総額に対するそれぞれのパフォーマーに対する出資額の割合に基づいて、配当を決定する。

第４の構成によれば、複数のパフォーマーから構成されるグループに対して、お気に入りの特定のパフォーマーに対して個別に支援をすることができる。これにより、支援者の満足度を高めることができると共に、人気の高いパフォーマーに対する利益の配分が大きくなるので、パフォーマーのモチベーション向上にもつながる。

第５の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、
第１〜第４のいずれかの構成において、
前記出資受付部が、二段階オークションを行って配当権の購入者を決定し、
前記二段階オークションは、
出資を申し込んだ視聴者の中から、第二段階オークションへの参加者を選択する第一段階オークションと、
第一段階オークションで選択された参加者のみで非公開オークションを行って配当権の購入者を決定する第二段階オークションと、を含む。

第５の構成によれば、配当権の購入者を絞り込む必要がある場合に、二段階オークションを行う。すなわち、第一段階で選択された参加者のみで第二段階の非公開オークションを行って配当権の購入者を決定するので、落札者および落札額を秘匿することができる。これにより、落札額が公開されたことにより、パフォーマーに対するギャラについて事実上の相場が形成されることを防止できる。また、落札者のプライバシーも守られるという利点がある。

第６の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、第１〜第５のいずれかの構成において、視聴者端末へパフォーマンスをアドホック配信するアドホック配信部をさらに備えている。この構成によれば、パフォーマーが自らのパフォーマンス動画等をこのシステムにアップロードすることにより、システムからのアドホック配信が可能となる。

第７の構成にかかる先行投資型パフォーマー支援システムは、第１〜第５のいずれかの構成において、前記アドホック配信がテレビジョン放送局によりテレビ番組として放送される。この構成によれば、テレビ番組との連動により、配当権の購入者を募ることが可能となる。

また、本発明の一態様としての、コンピュータによって実行される先行投資型パフォーマー支援方法は、
ネットワークを介して通信可能な視聴者端末へ、パフォーマンスをアドホック配信するステップと、
アドホック配信されたパフォーマンスが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを視聴者端末から受け付けるステップと、
前記収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定するステップとを含み、
前記配当は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて決定され、
前記配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される。

また、本発明の一態様としての、コンピュータプログラムは、
ネットワークを介して通信可能な視聴者端末へ、パフォーマンスをアドホック配信するステップと、
アドホック配信されたパフォーマンスが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを視聴者端末から受け付けるステップと、
前記収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定するステップとを、コンピュータに実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
前記配当は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて決定され、
前記配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される。

また、上記のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の一つの態様である。

１００…パフォーマー支援システム、１０…ネットワーク、１１…ライブ中継部、１２…出資受付部、１３…録画配信部、１４…課金部、１５…配当決定部、１６…通信部、１７…データ記憶部、３０１…端末、３０２…端末

Claims (8)

1. ネットワークを介して視聴者端末と通信可能に構成された先行投資型パフォーマー支援システムであって、
   パフォーマンスをアドホック配信するライブ中継部と、
   前記パフォーマンスがアドホック配信されている間または前記アドホック配信後の所定期間内に、前記アドホック配信されたパフォーマンスの記録データが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを、前記アドホック配信されているパフォーマンスを視聴した視聴者の視聴者端末から受け付ける出資受付部と、
   前記アドホック配信されたパフォーマンスの記録データを収益用コンテンツとしてデータ記憶部に記録しておき、前記収益用コンテンツを前記データ記憶部から読み出して、収益を生む態様で前記ネットワーク上で公開する配信部と、
   前記収益用コンテンツの公開によって得られた収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定する配当決定部とを備え、
   前記配当決定部は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて、配当を決定し、
   前記配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される、
   先行投資型パフォーマー支援システム。
2. 前記収益は、前記収益用コンテンツの公開に対する視聴料または前記収益用コンテンツの公開時の広告料である、請求項１に記載の先行投資型パフォーマー支援システム。
3. 前記配当権は、前記収益用コンテンツが後に収益を生む態様で公開される際に広告を付与する権利であり、
   前記配当決定部は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて、広告の出現頻度を決定する、請求項１に記載の先行投資型パフォーマー支援システム。
4. パフォーマンスが複数のパフォーマーのグループによって披露され、
   前記出資受付部は、グループ内の複数のパフォーマーのそれぞれに対して個別に出資を受け付け、
   前記配当決定部は、グループ全体に対する出資総額に対するそれぞれのパフォーマーに対する出資額の割合に基づいて、配当を決定する、請求項１〜３のいずれか一項に記載の
   先行投資型パフォーマー支援システム。
5. 前記出資受付部が、二段階オークションを行って配当権の購入者を決定し、
   前記二段階オークションは、
   出資を申し込んだ視聴者の中から、第二段階オークションへの参加者を選択する第一段階オークションと、
   第一段階オークションで選択された参加者のみで非公開オークションを行って配当権の購入者を決定する第二段階オークションと、を含む、請求項１〜４のいずれか一項に記載の先行投資型パフォーマー支援システム。
6. ネットワークを介して視聴者端末と通信可能に構成された先行投資型パフォーマー支援システムであるコンピュータによって実行される先行投資型パフォーマー支援方法であって、
   パフォーマンスをアドホック配信するステップと、
   パフォーマンスがアドホック配信されている間または前記アドホック配信後の所定期間内に、アドホック配信されたパフォーマンスの記録データが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを、前記アドホック配信されているパフォーマンスを視聴した視聴者の視聴者端末から受け付けるステップと、
   前記アドホック配信されたパフォーマンスの記録データを収益用コンテンツとしてデータ記憶部に記録しておき、前記収益用コンテンツを前記データ記憶部から読み出して、収益を生む態様で前記ネットワーク上で公開するステップと、
   前記収益用コンテンツの公開によって得られた収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定するステップとを含み、
   前記配当は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて決定され、
   前記配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される、
   先行投資型パフォーマー支援方法。
7. ネットワークを介して視聴者端末と通信可能に構成された先行投資型パフォーマー支援システムであるコンピュータに、
   パフォーマンスをアドホック配信するステップと、
   パフォーマンスがアドホック配信されている間または前記アドホック配信後の所定期間内に、アドホック配信されたパフォーマンスの記録データが後に収益を生む態様で公開された際の、その収益に対する配当権の購入申し込みを、前記アドホック配信されているパフォーマンスを視聴した視聴者の視聴者端末から受け付けるステップと、
   前記アドホック配信されたパフォーマンスの記録データを収益用コンテンツとしてデータ記憶部に記録しておき、前記収益用コンテンツを前記データ記憶部から読み出して、収益を生む態様で前記ネットワーク上で公開するステップと、
   前記収益用コンテンツの公開によって得られた収益からの、配当権の購入者に対する配当を決定するステップとを、実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
   前記配当は、配当権の購入者が複数存在する場合、各購入者の配当権の持ち分割合に基づいて決定され、
   前記配当権の持ち分割合は、配当権の購入対価に応じて決定される、
   コンピュータ読み取り可能なプログラム。
8. 請求項７に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

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