JP6820470B2 - 無線解析装置、検波方法、及びプログラム - Google Patents

無線解析装置、検波方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線解析装置、検波方法、及びプログラムに関する。
無線通信を行う際、干渉電波の存在が通信品質を低下させる要因となる。そのため、電波の干渉状況を監視し、電波の干渉を低減する対策がとられる。干渉を低減する対策としては、例えば、電波の出力を制御する方法や、電波を出力する機器の設置場所を変更する方法などがある。効果的な対策は、干渉する電波の性質によって異なる。
電波の性質は、変調に用いるパラメータや電波の制御方法など、無線規格で定められた仕様に依存する。そのため、空中を飛び交う電波の無線規格を判別できれば、電波干渉の低減に有効な対策を見いだすことが容易になる。なお、無線規格には、例えば、Bluetooth(登録商標;以下、BT)、BLE(Bluetooth Low Energy)、WLAN(Wireless Local Area Network)、ZigBee(登録商標;以下、ZB)などがある。
無線規格を判別する方法としては、例えば、各無線規格に対応するプリアンブル参照信号を用意し、受信波とプリアンブル参照信号との間の相互相関を評価することにより、受信波に対応する無線規格を判別する方法がある。この方法では、受信波の電力が一定値以上の区間を対象に受信波とプリアンブル参照信号との間の相互相関値を計算する処理(スライディング相関演算)が実行される。そして、スライディング相関演算を実施する区間が長いと受信波に含まれる信号成分(変調波)の検出(検波)に長い時間がかかる。
BT、BLE、ZBなどの無線規格は多くの省電力デバイスで採用されている。これらの無線規格においては、送信信号の安定化を図ることなどを意図して、WLANなどに比べて長い無変調区間が設定されている。無変調区間では、無変調波(CW:Continuous Wave)が送信される。そして、無変調区間に続く変調区間で、無線規格に応じた変調波(既知のプリアンブル信号を含む変調波)が送信される。例えば、FSK(Frequency Shit-Keying)などの変調方式で変調された変調波が送信される。上記のスライディング相関演算はCWに対しても実施されるため、無変調区間が長いと無駄な演算が増加する。
なお、CWの一時的な変動に起因してパルス検出器がCWをパルスと誤認するリスクを回避するパルス分析装置が提案されている。このパルス分析装置は、パルス検出用閾値とCW検出用閾値とを個別に用意し、CWを検出する際にCW検出用閾値を利用する。また、受信信号が2値の位相変調であるか、無変調であるか、チャープ変調又は周波数ホッピング変調であるかを識別し、2値の位相変調又は無変調である場合に不要な演算を回避する方法が提案されている。また、拡散符号間の相互相関値と受信レベルとの積が大きい受信信号を優先的に直交化の対象とするCDMA(Code Division Multiple Access)受信装置が提案されている。
特開2004−191090号公報 特開2000−196687号公報 特開平9−64846号公報
上記のスライディング相関演算では、利用する参照信号の長さに応じて演算負荷が変わる。つまり、信号長が短い参照信号と受信波との間のスライディング相関演算は、プリアンブル参照信号を利用するスライディング相関演算に比べて演算負荷が小さい。この性質を利用し、例えば、前処理として信号長の短い参照信号により変調区間を検出し、検出された変調区間でプリアンブル参照信号による検波を実施すれば演算負荷の低減が見込める。しかし、BTやBLEなどのプリアンブル信号はCWとの相関が高いため、信号長の短い参照信号を利用すると変調区間の検出に漏れが生じるリスクがある。
相互相関値と比較される閾値を低く設定すれば、変調区間の検出漏れを抑制することができる。しかし、閾値を低く設定すると無変調区間で相互相関値が閾値を超え、前処理として検出される変調区間に無変調区間が含まれるリスクが高まる。その結果、プリアンブル参照信号により検波の段階でCWに対するスライディング相関演算の割合が増え、上記のような前処理を実施しても検波時間の短縮効果が十分に得られないリスクがある。
1つの側面によれば、本発明の目的は、検波時間を効果的に短縮することが可能な無線解析装置、検波方法、及びプログラムを提供することにある。
一態様によれば、第1の長さを有する第1の参照信号に関する情報を記憶する記憶部と、受信波と無変調波との間の第1の相関値を計算し、受信波のうち第1の相関値が第1の閾値より小さい対象区間で受信波と第1の参照信号との間の第2の相関値を計算し、第2の相関値に基づいて受信波から変調波を抽出する演算部とを有する、無線解析装置が提供される。
検波時間を効果的に短縮することができる。
第1実施形態に係る無線解析装置の一例を示した図である。 第2実施形態に係るシステムの一例を示した図である。 無線規格の判別について説明するための図である。 CW区間の長さとCW−RS相関について説明するための図である。 第2実施形態に係る無線解析装置の機能を実現可能なハードウェアの一例を示したブロック図である。 第2実施形態に係る無線解析装置が有する機能の一例を示したブロック図である。 第2実施形態に係るRS情報の一例を示した図である。 第2実施形態に係る閾値情報の一例を示した図である。 第2実施形態に係る変調区間の検出について説明するための図である。 BTのプリアンブル参照信号とCW−RSとの相関値、及びCWとCW−RSとの相関値に関する確率密度分布を示した図である。 第2実施形態に係る無線規格の判定について説明するための図である。 第2実施形態に係る検波処理の時間と比較例に係る検波処理の時間とを比較した図である。 第2実施形態に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示したフロー図である。 第2実施形態の一変形例(変形例#1)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示したフロー図である。 第2実施形態の一変形例(変形例#2)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示した第1のフロー図である。 第2実施形態の一変形例(変形例#2)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示した第2のフロー図である。 CW相関値の時間変化とRS相関値の時間変化とを比較した図である。 第2実施形態の一変形例(変形例#3)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示したフロー図である。 第2実施形態の一変形例(変形例#3)に係る検波処理を採用した場合に得られる処理時間の短縮効果について説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本明細書及び図面において実質的に同一の機能を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
<1.第1実施形態>
図1を参照しながら、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、異なる無線規格の信号を送信する複数の無線装置から到来する受信波を基に無線規格を判別する無線解析装置が、受信波の変調区間を検出する処理の時間を効果的に短縮する方法に関する。
図1は、第1実施形態に係る無線解析装置の一例を示した図である。なお、図1に示した無線解析装置10は、第1実施形態に係る無線解析装置の一例である。図1の例では、説明の都合上、無線解析装置10の周囲に無線装置21、22が存在し、無線装置21、22が出力する電波を無線解析装置10が受信しうる状況にある。
無線装置21、22は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、無線基地局、無線中継局、PC(Personal Computer)、MTC(Machine Type Communication)端末などである。また、無線装置21は、無線規格Reg#1に対応する。無線装置22は、無線規格Reg#2に対応する。Reg#1、#2は、例えば、BT、BLE、ZB、WLANなどである。
図1に示すように、無線解析装置10は、記憶部11、演算部12、及びアンテナ13を有する。
記憶部11は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性記憶装置、或いは、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。演算部12は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプロセッサ(Processor / Processor circuitry)である。演算部12は、例えば、記憶部11又は他のメモリに記憶されたプログラムを実行する。
記憶部11は、第1の長さを有する第1の参照信号に関する情報を記憶する。例えば、記憶部11は、第1の参照信号に関する情報として、長さL2aを有するプリアンブル参照信号11b、及び長さL2bを有するプリアンブル参照信号11cに関する情報を記憶する。長さL2a、L2bは、第1の長さの一例である。
プリアンブル参照信号11bは、Reg#1で規定される既知のプリアンブル信号に対応する波形の参照信号である。プリアンブル参照信号11cは、Reg#2で規定される既知のプリアンブル信号に対応する波形の参照信号である。記憶部11は、長さL1(L1<L2a、L1<L2b)の無変調波(CW)11aに関する情報を記憶する。
例えば、受信波にReg#1の変調波が含まれている場合、その受信波とプリアンブル参照信号11bとの間の相互相関値が所定の基準値を超える。他方、受信波にReg#2の変調波が含まれている場合、その受信波とプリアンブル参照信号11cとの間の相互相関値が所定の基準値を超える。この性質を利用することで、受信波に含まれる変調波がReg#1、Reg#2のいずれに対応するかを判別することが可能になる。
図1のように、無線装置21から出力される電波(受信波30)を無線解析装置10が受信した場合、演算部12は、受信波30と無変調波11aとの間の第1の相関値を計算する。受信波30は、無変調区間31(CWの区間)と、無変調区間31に続く変調区間32(変調波を含む区間)とを含む。
無変調区間31では、受信波30と無変調波11aとの間の相関(CW相関41a)が大きくなる。一方、変調区間32では、CW相関41aが小さくなる。この性質を利用し、演算部12は、受信波30の電力が一定値Pthを超えた時点でCW相関41aの計算を開始し、CW相関41aの計算値が所定の閾値41b以下となる時点を検出する。なお、CW相関41aの計算値は、第1の相関値の一例である。
また、演算部12は、受信波30のうち第1の相関値が第1の閾値より小さい対象区間で受信波30と第1の参照信号との間の第2の相関値を計算する。図1の例において、演算部12は、閾値41bを第1の閾値とし、CW相関41aの計算値が閾値41b以下となる時点より後の区間を上記の対象区間とする。また、演算部12は、その対象区間で受信波30とプリアンブル参照信号11bとの間の相関(RS相関42a)を計算する。なお、RS相関42aの計算値は、第2の相関値の一例である。
また、演算部12は、第2の相関値に基づいて受信波30から変調波を検出する。図1の例では、Reg#1に対応する無線装置21の電波が受信波30として無線解析装置10に到来しているため、Reg#1に対応するプリアンブル参照信号11bと受信波30との間のRS相関42aは所定の閾値(閾値42b)を超える。この場合、演算部12は、受信波30にReg#1に対応する変調波が含まれていると判定する。なお、プリアンブル参照信号11bにより変調波が検出されない場合、演算部12は、プリアンブル参照信号11cを用いて受信波30に含まれる変調波を検出する。
上記のように、無変調波11aを利用して無変調区間31の終点を検出し、無変調波11aより信号長が長いプリアンブル参照信号11b、11cによるスライディング相関演算の実施区間を絞り込むことで、検波にかかる処理時間が効果的に短縮される。この効果は、無変調区間31が長いほど大きくなる。また、対象区間の検出に無変調波11aを利用しているため、変調区間の検出漏れが生じるリスクを低減することができる。
例えば、変調波にノイズが重畳される場合、変調波の波形に乱れが生じることで、変調波とプリアンブル参照信号との相関は低くなる傾向にある。一方、ノイズによりCWの波形に乱れが生じてもCWとプリアンブル参照信号との相関が下がる可能性は小さい。そのため、変調波の検出に利用する閾値を下げる調整を行わないと検出漏れのリスクが増加する。他方、ノイズにより変調波の波形に乱れが生じても変調波とCWとの相関が高くなる可能性は小さいため、検出漏れのリスクに対する影響は限定的である。
上記のような性質があるため、検出漏れのリスクを抑制しつつ、短い無変調波を利用して対象区間を絞り込むことができる。その結果、無変調区間を含む受信波の先頭からプリアンブル参照信号を利用してスライディング相関演算を実施する場合に比べて演算にかかる時間を短縮することができる。また、検出漏れのリスクが同じ場合、短いプリアンブル参照信号を利用して対象区間を絞り込む方法に比べ、無変調波11aを利用する上記の方法を採用する方が演算時間を短縮することができる。結局、第1実施形態の技術を適用することで、効果的に検波時間を短縮することが可能になる。
以上、第1実施形態について説明した。
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、異なる無線規格の信号を送信する複数の無線装置から到来する受信波を基に無線規格を判別する無線解析装置が、受信波の変調区間を検出する処理の時間を効果的に短縮する方法に関する。
[2−1.システム]
図2を参照しながら、第2実施形態に係るシステムについて説明する。図2は、第2実施形態に係るシステムの一例を示した図である。
なお、図2に示したシステムは一例であり、例えば、無線装置の台数、無線規格の種類、1つの無線通信システムとして含まれる装置の範囲などは変形可能である。但し、以下では、説明の都合上、図2に示したシステムを例に説明を進める。
図2に例示したシステムは、無線解析装置100、及び無線装置201、202、203、204を含む。無線解析装置100は、電波を受信するためのアンテナを有するコンピュータである。無線装置201、202、203、204は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、無線基地局、無線中継局、PC、MTC端末などである。無線装置201、202、203、204は、それぞれ無線規格Reg#1、#2、#3、#4に対応する。Reg#1、#2、#3、#4は、例えば、BT、BLE、ZB、WLANなどである。
無線解析装置100は、無線装置201、202、203、204の少なくとも1つから出力される電波を受信し、受信された電波(到来波)を解析し、その到来波に含まれる信号の無線規格を判別する。このとき、無線解析装置100は、Reg#1、#2、#3、#4にそれぞれ対応する複数のプリアンブル参照信号(RS)と到来波との間の相関値を計算し、その相関値に基づいて無線規格を判別する。
スライディング相関演算は、例えば、図3に示すような方法で実施される。図3は、無線規格の判別について説明するための図である。プリアンブル参照信号をw、到来波をs、プリアンブル参照信号の長さをNと表記すると、時刻tにおける相関値C(t)は、下記の式(1)に示す畳み込み演算式で与えられる。なお、サンプリング間隔dtは一定とする(τ=n×dt)。
Figure 0006820470
図3に示すように、到来波には、無変調波(CW)の区間と、変調波の区間とが含まれる。変調波の区間には、既知信号であるプリアンブル信号が含まれる。例えば、上記の式(1)に基づいて、Reg#1に対応する到来波と、Reg#1のプリアンブル参照信号との間の相関値C(t)を計算すると、図3の実線グラフ(w = RS for Reg#1)が得られる。他方、Reg#1に対応する到来波と、Reg#2のプリアンブル参照信号との間の相関値C(t)を計算すると、図3の一点鎖線グラフ(w = RS for Reg#2)が得られる。
図3の実線グラフは、変調波の前半区間で相関値Cが閾値を超えている。一方、図3の一点鎖線グラフは、全区間で相関値Cが閾値を超えていない。つまり、プリアンブル参照信号(RS for Reg#1)と同じ波形のプリアンブル信号が到来波に含まれているといえ、図3の例では、到来波に含まれる信号の無線規格がReg#1であると判定される。このような方法により無線規格の判別が可能である。但し、図3に例示した方法の場合、無変調波に対する相関演算が生じており演算の無駄がある。
例えば、図4の(A)に示すように、無変調区間が長いと演算の無駄が大きくなるため、検波時間が長くなる。図4は、CW区間の長さとCW−RS相関について説明するための図である。WLANの場合、無変調区間の長さは0.5マイクロ秒程度である。一方、BT、BLE、ZBなどの省電力デバイスで採用されている無線規格の場合、無変調区間の長さは10マイクロ秒から120マイクロ秒程度と長く、演算の無駄が大きい。また、相関演算に用いる参照信号の信号長が長いと演算負荷が高くなる。
検波時間の短縮に関し、例えば、図4の(B)に示すように、前処理としてプリアンブル参照信号の一部(S−RS)を利用して変調区間を特定し、特定した変調区間に限定してプリアンブル参照信号の全部による検波処理を実行する方法(比較例)が考えられる。このような前処理を実行することで長いプリアンブル参照信号による検波演算の無駄を省くことが可能になり検波時間の短縮に寄与する。しかし、プリアンブル参照信号とCWとの相関が高い場合、上記の前処理で変調区間の検出漏れが生じるリスクがある。
例えば、CWとS−RSとの相関値が相関値Cとなる確率密度Pdの分布は図4の(C)に太線で示したグラフのようになる。つまり、このグラフは、CWだけを含む到来波(CW到来波)に対してS−RSとの相関値Cを計算した場合の確率密度分布を示している。例えば、このグラフで相関値Cが0.85より大きくなる確率は、ハッチングを施した面積(約92%:縦軸がログスケールである点に注意)に相当する。なお、プリアンブル信号(BTの場合;RS for BT)とS−RSとの相関値が相関値Cとなる確率密度Pdの分布は図4の(C)に細線で示したグラフのようになる。
図4(C)の例では、CWの到来に対して高い確率でS−RSの相関値Cが閾値を超えてしまうため、CWが高い確率で変調区間と誤検知される。一方、閾値を大きな値に設定すると、プリアンブル信号とS−RSとの間の相関値Cが閾値を超えない確率が高くなり、変調区間の検出漏れが大きくなる。
結局、CWとS−RSとの相関が高い無線規格の場合、S−RSを利用する前処理を追加しても、変調区間と誤検出される無変調区間に対して長いプリアンブル参照信号によるスライディング相関演算を実施することになり無駄な演算の削減量は小さい。そこで、第2実施形態に係る無線解析装置100は、CWを利用して変調区間を特定し、特定された変調区間を対象に長いプリアンブル参照信号によるスライディング相関演算を実施する。以下、無線解析装置100について、さらに説明する。
[2−2.ハードウェア]
まず、図5を参照しながら、無線解析装置100の機能を実現可能なハードウェアについて説明する。図5は、第2実施形態に係る無線解析装置の機能を実現可能なハードウェアの一例を示したブロック図である。
無線解析装置100が有する機能は、例えば、図5に示すハードウェア資源を用いて実現することが可能である。つまり、無線解析装置100が有する機能は、コンピュータプログラムを用いて図5に示すハードウェアを制御することにより実現される。
図5に示すように、このハードウェアは、主に、CPU902と、ROM(Read Only Memory)904と、RAM906と、ホストバス908と、ブリッジ910とを有する。さらに、このハードウェアは、外部バス912と、インターフェース914と、入力部916と、出力部918と、記憶部920と、ドライブ922と、接続ポート924と、通信部926とを有する。
CPU902は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM904、RAM906、記憶部920、又はリムーバブル記録媒体928に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。ROM904は、CPU902に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する記憶装置の一例である。RAM906には、例えば、CPU902に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に変化する各種パラメータなどが一時的又は永続的に格納される。
これらの要素は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス908を介して相互に接続される。一方、ホストバス908は、例えば、ブリッジ910を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス912に接続される。また、入力部916としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、タッチパッド、ボタン、スイッチ、及びレバーなどが用いられうる。
出力部918としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、又はELD(Electro-Luminescence Display)などのディスプレイ装置が用いられうる。また、出力部918としてプリンタなどが用いられうる。
記憶部920は、各種のデータを格納するための装置である。記憶部920としては、例えば、HDDなどの磁気記憶デバイスが用いられる。また、記憶部920として、SSD(Solid State Drive)やRAMディスクなどの半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイスなどが用いられてもよい。
ドライブ922は、着脱可能な記録媒体であるリムーバブル記録媒体928に記録された情報を読み出し、又はリムーバブル記録媒体928に情報を書き込む装置である。リムーバブル記録媒体928としては、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどが用いられる。リムーバブル記録媒体928には、無線解析装置100の動作などを規定するプログラムが格納されうる。
接続ポート924は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS−232Cポート、又は光オーディオ端子など、外部接続機器930を接続するためのポートである。外部接続機器930としては、例えば、プリンタなどが用いられる。
通信部926は、ネットワーク932に接続するための通信デバイスである。通信部926としては、例えば、有線又は無線LAN用の通信回路、WUSB(Wireless USB)用の通信回路、光通信用の通信回路やルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用の通信回路やルータ、携帯電話ネットワーク用の通信回路などが用いられる。通信部926に接続されるネットワーク932は、有線又は無線により接続されたネットワークであり、例えば、インターネットやLANなどを含む。また、通信部926にはアンテナ(非図示)が接続されている。通信部926は、アンテナを介して電波を受信する。
以上、無線解析装置100のハードウェアについて説明した。なお、上述したハードウェアは一例であり、一部の要素を省略する変形や、新たな要素を追加する変形などが可能である。
[2−3.無線解析装置の機能]
次に、図6を参照しながら、無線解析装置100の機能について説明する。図6は、第2実施形態に係る無線解析装置が有する機能の一例を示したブロック図である。
図6に示すように、無線解析装置100は、記憶部101、変調区間検出部102、及び規格判定部103を有する。なお、記憶部101の機能は、上述したRAM906や記憶部920などを用いて実現できる。変調区間検出部102、及び規格判定部103の機能は、上述したCPU902などを用いて実現できる。
記憶部101には、RS情報101a及び閾値情報101bが格納される。
RS情報101aには、図7に示すように、無線規格毎に規定されるプリアンブル参照信号の情報が含まれる。図7は、第2実施形態に係るRS情報の一例を示した図である。なお、図7には、プリアンブル参照信号の情報として、ビット列、及びそのビット列に対応する波形(変調方式がFSKの場合)が示されている。図7に示したRS情報101aの内容は一例であり、RS情報101aには、波形に相当する情報として変調方式や利用周波数などの情報が含まれてもよい。
閾値情報101bには、図8に示すように、到来波とCWとの間の相関(CW相関)を利用して変調区間を検出する際に用いる閾値TH1の値が含まれる。また、閾値情報101bには、到来波とプリアンブル参照信号との間の相関(RS相関)を利用して変調波を検出する際に用いる閾値TH2の値が含まれる。図8は、第2実施形態に係る閾値情報の一例を示した図である。閾値TH1、TH2は、例えば、許容可能な変調波の検出漏れ率に応じて設定される。また、閾値TH1は、閾値TH2より大きな値に設定される。
変調区間検出部102は、CWの波形を有する参照信号(CW−RS)を利用して到来波の変調区間を特定する。例えば、変調区間検出部102は、図9に示すように、到来波の先頭から順にCW−RSの位置をシフトさせながらスライディング相関演算を実施し、相関値C1(CW相関値)と閾値TH1とを比較する。図9は、第2実施形態に係る変調区間の検出について説明するための図である。
相関値C1が閾値TH1を下回るとき、変調区間検出部102は、相関値C1と閾値TH1とが交差する時点を変調区間の始点として特定する。なお、図9では、説明の都合上、変調波に対する相関値C1のグラフが示されているが、変調区間検出部102は変調区間の始点が特定された時点でCW相関値の計算を終了してもよい。
ここで、図10を参照しながら、CW相関を利用する場合における変調波の検出漏れ率について説明する。図10は、BTのプリアンブル参照信号とCW−RSとの相関値、及びCWとCW−RSとの相関値に関する確率密度分布を示した図である。
図10の中で太線のグラフが、CW到来波とCW−RSとの相関に関する確率密度分布である。このグラフにおいて相関値C1が閾値TH1(0.95)より小さくなる確率は、ハッチング部分の面積(約4%;縦軸がログスケールである点に注意)に相当する。また、図10の中で細線のグラフが、BTのプリアンブル信号とCW−RSとの相関に関する確率密度分布である。このグラフにおいて相関値C1が閾値TH1より大きくなる確率は約0.1%以下と小さい。
このように、CW相関を変調区間の検出に利用することで、変調区間を無変調区間と誤検知する確率及び無変調区間を変調区間と誤検知する確率を共に抑制することができる。
規格判定部103は、図11に示すように、変調区間検出部102により検出された変調区間でRS相関値C2を計算する。図11は、第2実施形態に係る無線規格の判定について説明するための図である。規格判定部103は、RS情報101aを参照し、各無線規格に対応するプリアンブル参照信号を用いてRS相関値C2を計算し、RS相関値C2と閾値TH2とを比較する。規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2を超えた場合、そのRS相関値C2に対応する無線規格の信号が到来波に含まれると判定する。
変調波の検出漏れ率を0.1%程度に設定した場合、図12に示すように、検波処理にかかる時間は、CW相関を利用する第2実施形態の方式(CW利用方式)が5.4秒、比較例の方式(S−RS利用方式)が20.2秒であった。図12は、第2実施形態に係る検波処理の時間と比較例に係る検波処理の時間とを比較した図である。なお、S−RS利用方式の検知漏れ率は、S−RSによる変調区間の検出に用いる閾値に対応する(図4を参照)。一方、CW利用方式の検知漏れ率は、閾値TH1を0.95に固定した状態における閾値TH2に対応する。
上記のように、第2実施形態のCW利用方式を採用すると、S−RS利用方式に比べても変調波の検出にかかる処理時間を短縮することができる。
以上、無線解析装置100の機能について説明した。
[2−4.処理の流れ]
次に、図13を参照しながら、無線解析装置100が実行する処理の流れについて説明する。図13は、第2実施形態に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示したフロー図である。
(S101)変調区間検出部102は、サンプリング区間をシフトさせながら、サンプリングデータとして到来波の電力値を取得する。
(S102)変調区間検出部102は、電力値(Power)が予め設定されている基準値Pthより大きいか否かを判定する。基準値Pthは、例えば、送信信号の出力が安定した状態における電力値を基準に設定される。電力値が基準値Pthより大きい場合、処理はS104へと進む。一方、電力値が基準値Pthより大きくない場合、処理はS103へと進む。
(S103)変調区間検出部102は、電力値の判定を実施する区間の判定に用いるパラメータCountPを0にリセットする。S103の処理が完了すると、処理はS101へと進む。
(S104)変調区間検出部102は、CountPを1増加させる。
(S105)変調区間検出部102は、CountPが基準値Xより小さいか否かを判定する。基準値Xは、タイムアウトサンプリング数(例えば、約120マイクロ秒(無変調区間の最大長)に相当するサンプリング数)を規定するパラメータである。CountPが基準値Xより小さい場合、処理はS106へと進む。一方、CountPが基準値Xより小さくない場合、処理はS101へと進む。
(S106、S107)変調区間検出部102は、CW相関演算(図9を参照)を実施してCW相関値C1を計算する。また、変調区間検出部102は、CW相関値C1が閾値TH1(例えば、0.95)より小さいか否かを判定する。CW相関値C1が閾値TH1より小さい場合、処理はS108へと進む。一方、CW相関値C1が閾値TH1より小さくない場合、処理はS101へと進む。
(S108、S109)規格判定部103は、RS情報101aを参照し、無線規格毎にRS相関演算(図11を参照)を実施してRS相関値C2を計算する。また、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2(例えば、0.85)を超えた無線規格があるか否かを判定する。RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がある場合、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格の情報を検知結果として出力する。一方、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がない場合、処理はS101へと進む。
以上、無線解析装置100が実行する処理の流れについて説明した。
[2−5.変形例]
ここで、第2実施形態の変形例について説明する。
(変形例#1:短いプリアンブル参照信号による判定の追加)
これまではCW相関に基づいて変調区間を特定する方法について説明してきたが、この方法にS−RS相関に基づく判定処理を追加する変形(変形例#1)も可能である。
上記の変形例#1を適用する場合、図13に示した処理の流れは、図14のように変形される。図14は、第2実施形態の一変形例(変形例#1)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示したフロー図である。以下、図14を参照しながら、変形例#1に係る処理の流れについて説明する。
(S111)変調区間検出部102は、サンプリング区間をシフトさせながら、サンプリングデータとして到来波の電力値を取得する。
(S112)変調区間検出部102は、電力値(Power)が予め設定されている基準値Pthより大きいか否かを判定する。基準値Pthは、例えば、送信信号の出力が安定した状態における電力値を基準に設定される。電力値が基準値Pthより大きい場合、処理はS114へと進む。一方、電力値が基準値Pthより大きくない場合、処理はS113へと進む。
(S113)変調区間検出部102は、電力値の判定を実施する区間の判定に用いるパラメータCountPを0にリセットする。S113の処理が完了すると、処理はS111へと進む。
(S114)変調区間検出部102は、CountPを1増加させる。
(S115)変調区間検出部102は、CountPが基準値Xより小さいか否かを判定する。基準値Xは、タイムアウトサンプリング数(例えば、150マイクロ秒に相当するサンプリング数)を規定するパラメータである。CountPが基準値Xより小さい場合、処理はS116へと進む。一方、CountPが基準値Xより小さくない場合、処理はS111へと進む。
(S116、S117)変調区間検出部102は、CW相関演算(図9を参照)を実施してCW相関値C1を計算する。また、変調区間検出部102は、CW相関値C1が閾値TH1(例えば、0.95)より小さいか否かを判定する。CW相関値C1が閾値TH1より小さい場合、処理はS118へと進む。一方、CW相関値C1が閾値TH1より小さくない場合、処理はS111へと進む。
(S118)変調区間検出部102は、CW相関演算と同様の方法で、S−RS相関演算を実施してS−RS相関値C3を計算する。そして、変調区間検出部102は、S−RS相関値C3が閾値TH3より大きいか否かを判定する。S−RS相関値C3が閾値TH3より大きい場合、処理はS119へと進む。一方、S−RS相関値C3が閾値TH3より大きくない場合、処理はS111へと進む。
なお、閾値TH3は、例えば、図4(C)に示した確率密度分布に基づいて、変調信号の検知漏れ率が所定値(例えば、0.1%)になるように設定される。図4(C)の例では、細実線のグラフ(RS for BT vs. S-RS)で相関値Cが閾値以下の部分により囲まれる領域の面積が変調信号の検知漏れ率に相当する。図4(C)の確率密度分布によれば、S−RS相関による判定ではCWを変調信号と誤検知する確率が低くない。しかし、変形例#1では、CW相関に基づく判定(S117)後にS−RS相関に基づく判定(S118)を実施するため、検知精度の向上に寄与する。
(S119、S120)規格判定部103は、RS情報101aを参照し、無線規格毎にRS相関演算(図11を参照)を実施してRS相関値C2を計算する。また、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2(例えば、0.85)を超えた無線規格があるか否かを判定する。RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がある場合、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格の情報を検知結果として出力する。一方、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がない場合、処理はS111へと進む。
以上、変形例#1に係る処理の流れについて説明した。
(変形例#2:検波の打ち切り)
次に、他の変形例(変形例#2)について述べる。図13に示した処理の流れでは、変調区間で変調信号が全く検知されない場合でも、サンプリングデータの電力値が基準値Pthを下回るまでRS相関演算が実施される。
多くの場合、無変調区間が終了してから数マイクロ秒以内に変調区間が開始されるため、無変調区間の終了後、ある程度の時間が経過しても変調信号が検知されない場合、想定している無線規格の変調信号が到来波に含まれていない可能性が高い。つまり、変調区間の先頭から数マイクロ秒程度の所定区間で変調信号が検知されない場合に検波の処理を打ち切っても変調信号を見落とすリスクは小さい。他方、処理を途中で打ち切ることにより、無駄な処理を省略できる分だけ処理負荷を減らし、処理の高速化に寄与する。
上記の理由から、変形例#2では、変調区間の先頭に近い部分で変調信号が検知されない場合に処理を中断する仕組みを導入する。以下、図15及び図16を参照しながら、変形例#2に係る処理の流れについて説明する。図15は、第2実施形態の一変形例(変形例#2)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示した第1のフロー図である。図16は、第2実施形態の一変形例(変形例#2)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示した第2のフロー図である。
(S131)変調区間検出部102は、サンプリング区間をシフトさせながら、サンプリングデータとして到来波の電力値を取得する。
(S132)変調区間検出部102は、電力値(Power)が予め設定されている基準値Pthより大きいか否かを判定する。基準値Pthは、例えば、送信信号の出力が安定した状態における電力値を基準に設定される。電力値が基準値Pthより大きい場合、処理はS134へと進む。一方、電力値が基準値Pthより大きくない場合、処理はS133へと進む。
(S133)変調区間検出部102は、電力値の判定を実施する区間の判定に用いるパラメータCountPを0にリセットする。また、変調区間検出部102は、中断タイミングの判定に用いるパラメータCountCWを0にリセットする。S133の処理が完了すると、処理はS131へと進む。
(S134)変調区間検出部102は、CountPを1増加させる。
(S135)変調区間検出部102は、CountPが基準値Xより小さいか否かを判定する。基準値Xは、タイムアウトサンプリング数(例えば、約120マイクロ秒(無変調区間の最大長)に相当するサンプリング数)を規定するパラメータである。CountPが基準値Xより小さい場合、処理はS136へと進む。一方、CountPが基準値Xより小さくない場合、処理はS131へと進む。
(S136)変調区間検出部102は、CountCWが基準値Yより小さいか否かを判定する。基準値Yは、例えば、CW−RSの信号長(約5マイクロ秒)に相当するサンプリング数に設定される。CountCWが基準値Yより小さい場合、処理はS137へと進む。一方、CountCWが基準値Yより小さくない場合、処理はS131へと進む。この判定を追加することにより、電力値が閾値Pthより大きい区間でも、無変調区間及び変調区間の一部(CountCW<Yの部分)だけが、S137以降の処理の対象となり、処理負荷の低減及び処理時間の短縮に寄与する。
(S137、S138)変調区間検出部102は、CW相関演算(図9を参照)を実施してCW相関値C1を計算する。また、変調区間検出部102は、CW相関値C1が閾値TH1(例えば、0.95)より小さいか否かを判定する。CW相関値C1が閾値TH1より小さい場合、処理はS140へと進む。一方、CW相関値C1が閾値TH1より小さくない場合、処理はS139へと進む。
(S139)変調区間検出部102は、CountCWを0にリセットする。S139の処理が完了すると、処理はS131へと進む。
(S140)変調区間検出部102は、CountCWを1増加させる。
(S141、S142)規格判定部103は、RS情報101aを参照し、無線規格毎にRS相関演算(図11を参照)を実施してRS相関値C2を計算する。また、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2(例えば、0.85)を超えた無線規格があるか否かを判定する。RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がある場合、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格の情報を検知結果として出力する。一方、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がない場合、処理はS131へと進む。
以上、変形例#2に係る処理の流れについて説明した。
(変形例#3:ダウンサンプリング)
次に、他の変形例(変形例#3)について述べる。これまでの説明では、CW相関演算及びRS相関演算に用いるサンプリングデータのサンプリングレートが同じである場合を例に説明を進めてきた。
しかし、CW相関値の時間変化は、図17に示すように、変調区間(濃いハッチングの部分)におけるRS相関値の時間変化に比べて緩やかである。図17は、CW相関値の時間変化とRS相関値の時間変化とを比較した図である。このようなCW相関値の性質を考慮し、変形例#3では、CW相関演算に利用するサンプリングデータのダウンサンプリングを実施する仕組みを導入する。
以下、図18を参照しながら、変形例#3に係る処理の流れについて説明する。図18は、第2実施形態の一変形例(変形例#3)に係る無線解析装置が実行する処理の流れを示したフロー図である。
(S151)変調区間検出部102は、サンプリング区間をシフトさせながら、サンプリングデータとして到来波の電力値を取得する。このとき、サンプリングポイントの間引き設定がされている場合には、所定ポイント(例えば、2ポイント)おきに到来波の電力値をサンプリングしてサンプリングデータとして利用する。
(S152)変調区間検出部102は、電力値(Power)が予め設定されている基準値Pthより大きいか否かを判定する。基準値Pthは、例えば、送信信号の出力が安定した状態における電力値を基準に設定される。電力値が基準値Pthより大きい場合、処理はS154へと進む。一方、電力値が基準値Pthより大きくない場合、処理はS153へと進む。
(S153)変調区間検出部102は、電力値の判定を実施する区間の判定に用いるパラメータCountPを0にリセットする。S153の処理が完了すると、処理はS151へと進む。
(S154)変調区間検出部102は、CountPを1増加させる。
(S155)変調区間検出部102は、CountPが基準値Xより小さいか否かを判定する。基準値Xは、タイムアウトサンプリング数(例えば、約120マイクロ秒(無変調区間の最大長)に相当するサンプリング数)を規定するパラメータである。CountPが基準値Xより小さい場合、処理はS156へと進む。一方、CountPが基準値Xより小さくない場合、処理はS151へと進む。
(S156、S157)変調区間検出部102は、CW相関演算(図9を参照)を実施してCW相関値C1を計算する。また、変調区間検出部102は、CW相関値C1が閾値TH1(例えば、0.95)より小さいか否かを判定する。CW相関値C1が閾値TH1より小さい場合、処理はS159へと進む。一方、CW相関値C1が閾値TH1より小さくない場合、処理はS158へと進む。
(S158)変調区間検出部102は、サンプリングポイントの間引き設定を実施する。つまり、S157の処理により無変調区間であると判定された場合、変調区間検出部102は、S151でサンプリングデータを取得する際にサンプリングポイントが間引かれるように設定する。この設定によりS156で実施されるCW相関演算の回数が削減されるため、処理負荷の低減や処理時間の短縮に寄与する。S158の処理が完了すると、処理はS151へと進む。
(S159、S160)規格判定部103は、RS情報101aを参照し、無線規格毎にRS相関演算(図11を参照)を実施してRS相関値C2を計算する。また、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2(例えば、0.85)を超えた無線規格があるか否かを判定する。RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がある場合、規格判定部103は、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格の情報を検知結果として出力する。一方、RS相関値C2が閾値TH2を超えた無線規格がない場合、処理はS151へと進む。
上述した変形例#3の仕組みを導入すると、図19に示すように、処理時間の短縮効果が得られる。図19は、第2実施形態の一変形例(変形例#3)に係る検波処理を採用した場合に得られる処理時間の短縮効果について説明するための図である。図19の中で、実線(間引きあり)は変形例#3の仕組みを導入した場合の結果であり、破線(間引きなし)は変形例#3の仕組みを導入していない場合の結果である。検知漏れ率0.1%に相当する閾値TH2を設定した場合、処理時間に1秒程度の差(約20%改善)が生じる。
効果の程度は、到来波の電力分布、各閾値の設定、間引き率などに依存する。しかし、サンプリングポイントの間引きによりCW相関演算の回数が減らせることで、確実に処理時間の短縮効果が見込める。
上記のように、第2実施形態に係る技術に対しては上記のような変形が可能である。また、変形例#1、#2、#3の少なくとも2つを組み合わせて適用することもできる。また、基準値X、Y、Pth、閾値TH1、TH2、TH3の設定は上記の例に限定されず、許容可能な検知漏れ率や所望の処理負荷などを考慮して好適な値に設定されうる。その他、システムに含まれる装置の数、配置及びハードウェアなどは適宜変形が可能である。また、適用可能な無線規格の種類は上記の例に限定されず、現在又は将来において規格される様々な無線規格を含みうる。このような変形についても当然に第2実施形態の技術的範囲に属する。
以上、第2実施形態について説明した。
10 無線解析装置
11 記憶部
11a 無変調波
11b、11c プリアンブル参照信号
12 演算部
13 アンテナ
21、22 無線装置
30 受信波
31 無変調区間
32 変調区間
41a CW相関
41b、42b 閾値
42a RS相関
L1、L2a、L2b 長さ

Claims (6)

  1. 第1の長さを有する第1の参照信号に関する情報を記憶する記憶部と、
    受信波と無変調波との間の第1の相関値を計算し、前記受信波のうち前記第1の相関値が第1の閾値より小さい対象区間で前記受信波と前記第1の参照信号との間の第2の相関値を計算し、前記第2の相関値に基づいて前記受信波から変調波を検出する演算部と
    を有する、無線解析装置。
  2. 前記演算部は、前記対象区間の始点から続く所定長の区間で前記変調波が抽出されない場合に前記第2の相関値を計算する処理を中断する
    請求項1に記載の無線解析装置。
  3. 前記第1の相関値を計算する際に前記受信波及び前記無変調波からサンプリングされるサンプリング点の間隔は、前記第2の相関値を計算する際に前記受信波及び前記第1の参照信号からサンプリングされるサンプリング点の間隔よりも大きく設定される
    請求項1又は2に記載の無線解析装置。
  4. 前記記憶部は、前記第1の長さより短い第2の長さを有する第2の参照信号に関する情報を記憶し、
    前記演算部は、前記対象区間で前記受信波と前記第2の参照信号との間の第3の相関値を計算し、前記対象区間のうち前記第3の相関値が第2の閾値より大きい区間で前記第2の相関値を計算する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線解析装置。
  5. メモリ及びプロセッサを有するコンピュータが、
    前記プロセッサにより、
    前記メモリから、所定の長さを有する参照信号に関する情報を読み出し、
    受信波と無変調波との間の第1の相関値を計算し、
    前記受信波のうち前記第1の相関値が所定の閾値より小さい対象区間で前記受信波と前記参照信号との間の第2の相関値を計算し、
    前記第2の相関値に基づいて前記受信波から変調波を検出する
    検波方法。
  6. メモリ及びプロセッサを有するコンピュータに、
    前記プロセッサにより、
    前記メモリから、所定の長さを有する参照信号に関する情報を読み出し、
    受信波と無変調波との間の第1の相関値を計算し、
    前記受信波のうち前記第1の相関値が所定の閾値より小さい対象区間で前記受信波と前記参照信号との間の第2の相関値を計算し、
    前記第2の相関値に基づいて前記受信波から変調波を検出する
    処理を実行させる、プログラム。
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