JP4030667B2 - 変調識別装置および変調識別方法、並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーダ波などの受信信号の変調を識別する変調識別装置および変調識別方法、並びに記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は例えば「ウィグナー(Wigner)分布で信号の時間−周波数解析をする,日経エレクトロニクス,No.423,pp.163〜177,1987年6月15日発行,川浦 淳一,鈴木 英男,小野 隆彦共著」に示された従来の変調識別装置を示す構成図であり、図において、1は発振信号を出力するローカルオシレータ、2はレーダなどからの受信信号とローカルオシレータ1から入力された発振信号とをミキシングし、受信信号の周波数をダウンコンバートするミキサ、3はダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
4は変換されたディジタル信号を時間周波数解析し、時間により周波数が変動する変調方式を識別する変調識別手段であり、用途に応じて短時間フーリエ変換またはウィグナー分布の解析手法を用いるものである。
【0003】
次に動作について説明する。
図6に示した変調識別装置は、レーダなどからの受信信号の変調方式を識別するものであり、まず、ミキサ2は、受信信号とローカルオシレータ1から入力された発振信号とをミキシングして、受信信号の周波数をダウンコンバートし、A/D変換器3は、ダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換する。
さらに、変調識別手段4は、変換されたディジタル信号を短時間フーリエ変換またはウィグナー分布の解析手法を用いて時間周波数解析し、時間により周波数が変動する変調方式を識別するものであり、以下、それら解析手法を説明する。
【0004】
短時間フーリエ変換の解析手法は、図7に示すように、解析する対象信号x(t)を短い期間T毎の信号に分割し、個々の期間Tに対してそれぞれフーリエ変換を行い、期間T毎に変動する周波数を解析する手法である。この手法により、例えば図8に示すように、時間毎に直線的に周波数が変化するチャープ変調や、図9に示すように、ある時間毎に周波数が不連続的に変動する周波数ホッピング変調を識別することができる。これらの変調はレーダ波として用いられることが多く、これらを識別することによりレーダの識別などの用途に用いることができる。
【0005】
上記短時間フーリエ変換の解析手法は、比較的簡単な計算であったが、より分解能を高く時間周波数解析ができる手法として、ウィグナー分布による解析手法がある。ウィグナー分布の解析手法では、解析する対象信号x(t)のウィグナー分布を次式(1)で定義する。この式(1)のΩx (t,f)は、時間毎の周波数変動を示す2次元関数の分布である。
【数1】
【0006】
上式(1)は解析的にしか行うことができないので、数値計算を行うためには離散的な処理を行う必要がある。次に離散的ウィグナー分布について説明する。まず、サンプリング周期をTs として上式(1)の変数を次式(2)〜(4)のように置き換える。
【数2】
【0007】
時刻nTs における対象信号x(t)の標本値をx(n)と表すと離散的ウィグナー分布は次式(5)のようになる。
【数3】
【0008】
上式(1)の時間変数τの係数が1/2であるために、上式(5)の左辺において周波数Fの係数に1/2が付く。これよりウィグナー分布における周波数Fの値は、離散的ウィグナー分布の周波数2Fの値として求められる。一方、上式(5)の右辺の計算から折り返し周波数は1であるので、折り返し歪みを避けるためには、対象信号x(t)の最高周波数の4倍以上の周波数で標本化する必要がある。次に有限サンプルにしか演算できないので、時間窓w(m)(但し、mは−M/2+1≦m≦M/2で非零の値をもつ)を用いて次式(6)のように書き換える。
【数4】
【0009】
このように時間窓を用いる離散的ウィグナー分布を疑似離散ウィグナー分布とよぶ。疑似離散ウィグナー分布では、時間方向への広がりを生じない特徴があり、チャープ等の周波数が時間とともに変化する信号を対象とする場合、短時間フーリエ変換と比較して高分解能な解析を行うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の変調識別装置は以上のように構成されているので、短時間フーリエ変換やウィグナー分布による時間周波数解析による変調識別手段4では、直線的に周波数が変化するチャープ変調や時間毎に周波数が不連続的に変動する周波数ホッピング変調を識別することができるものの、時間と周波数という2次元の処理を行うので演算量が多く、また、通信で多く用いられる位相変調などの周波数が変化しない変調方式に対しては識別することができないので、その位相変調などの周波数が変化しない変調方式の受信信号を入力した場合は、無駄な演算をしてしまうなどの課題があった。
【0011】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、位相変調などの周波数が変化しない受信信号を入力した場合に、その識別ができると共に、無駄な時間周波数解析による演算を回避することができる変調識別装置および変調識別方法、並びに記録媒体を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る変調識別装置は、A/D変換手段による発振信号が混合された受信信号のディジタル信号をa(aは2の任意の自然数乗)乗平均演算し、そのa乗平均演算結果に応じて受信信号がa値の位相変調もしくは無変調であるかを識別する第1の変調識別手段を備えたものである。
【0013】
この発明に係る変調識別装置は、A/D変換手段による発振信号が混合された受信信号のディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別手段と、その他の変調であると識別された場合に、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別手段とを備えたものである。
【0014】
この発明に係る変調識別装置は、A/D変換手段による発振信号が混合された受信信号のディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別手段と、第1の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、ディジタル信号を4乗平均演算し、その4乗平均演算結果に応じて受信信号が4値の位相変調であるか、その他の変調であるかを識別する第3の変調識別手段と、第3の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別手段とを備えたものである。
【0015】
この発明に係る変調識別装置は、第2の変調識別手段において、その他の変調を短時間フーリエ変換を用いて識別するようにしたものである。
【0016】
この発明に係る変調識別装置は、第2の変調識別手段において、その他の変調をウィグナー分布を用いて識別するようにしたものである。
【0017】
この発明に係る変調識別方法は、発振信号が混合された受信信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じてその受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別工程と、その他の変調であると識別された場合に、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別工程とを備えたものである。
【0018】
この発明に係る記録媒体は、発振信号が混合された受信信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じてその受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別工程と、その他の変調であると識別された場合に、発振信号が混合された受信信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別工程とを備えたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による変調識別装置を示す構成図であり、図において、1は発振信号を出力するローカルオシレータ(発振手段)、2はレーダなどからの受信信号とローカルオシレータ1から入力された発振信号とをミキシングし、受信信号の周波数をダウンコンバートするミキサ(混合手段)、3はダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(A/D変換手段)である。
10はA/D変換器3によるディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する変調識別手段(第1の変調識別手段,第1の変調識別工程)、4は変調識別手段10によりその他の変調であると識別された場合に、A/D変換器3によるディジタル信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて時間により周波数が変動する変調方式を識別する変調識別手段(第2の変調識別手段,第2の変調識別工程)であり、用途に応じて短時間フーリエ変換またはウィグナー分布の解析手法を用いるものである。
【0020】
また、図2はコンピュータにより変調識別装置を実現した場合を示す構成図であり、図において、1〜3はローカルオシレータ、ミキサおよびA/D変換器であり、図1に示したものと同一のものである。21は演算および制御を行うCPU、22は基本プログラムなどが記憶されたROM、23は演算データなどが記憶されるRAM、24はこの実施の形態1による第1および第2の変調識別工程のプログラムが記憶されたハードディスク(記録媒体)、25はハードディスク24に第1および第2の変調識別工程のプログラムを記憶させるためのフロッピーディスク(記録媒体)、26は受信信号の変調方式の識別結果などを表示するディスプレイ、27はバスである。
【0021】
次に動作について説明する。
図1に示した変調識別装置は、レーダなどからの受信信号の変調方式を識別するものであり、まず、ミキサ2は、受信信号とローカルオシレータ1から入力された発振信号とをミキシングして、受信信号の周波数をダウンコンバートし、A/D変換器3は、ダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換する。
さらに、変調識別手段10は、変換されたディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別するものであり、以下、その解析手法を説明する。
【0022】
A/D変換器3から変調識別手段10に入力されるディジタル信号は、上式(1)の変数をサンプリング周期をTs として上式(2)に置き換えた対象信号x(t)の標本値x(n)であり、変調識別手段10では、標本値x(n)に対して次式(7)に示すように2乗演算および平均処理を行い、標本値x(n)の絶対値の2乗平均値で正規化する。
【数5】
【0023】
対象信号x(t)が0,πの2値の位相変調もしくは無変調の場合には、2乗することにより全ての系列で0位相となるので、評価関数pは最大値1をとる。また、他の変調が施されている場合には、位相がばらついているため評価関数pはその最大値1よりも小さくなるので、上式(7)により0,πの2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別することができる。
図3は0,πの2値の位相変調もしくは無変調、周波数ホッピング変調、およびチャープ変調に対する上式(7)による評価関数pの関係を示したものである。これにより、0,πの2値の位相変調もしくは無変調では最大値1をとるのに対し、他の変調では0.2以下の小さい値をとっているので、適当なスレッシュホールド(所定値)を設定することにより、0,πの2値の位相変調もしくは無変調を識別することができる。
【0024】
そして、変調識別手段10により、0,πの2値の位相変調もしくは無変調以外であると識別された対象信号x(t)に対しては引き続き変調識別手段4により、さらに変調識別を行う。このようにこの実施の形態1による変調識別装置では、複数の変調識別手段10,4による段階的な変調識別を行い効率的な分類ができることを特徴としている。
変調識別手段4は、変調識別手段10により、0,πの2値の位相変調もしくは無変調以外であると識別された場合に、従来技術と同様にA/D変換器3により変換されたディジタル信号を短時間フーリエ変換またはウィグナー分布の解析手法を用いて時間周波数解析し、時間により周波数が変動する変調方式を識別するものであり、以下、それらの解析手法を説明する。
【0025】
短時間フーリエ変換の解析手法は、図7に示すように、解析する対象信号x(t)を短い期間T毎の信号に分割し、個々の期間Tに対してそれぞれフーリエ変換を行い、期間T毎に変動する周波数を解析する手法である。この手法により、例えば図8に示すように、時間毎に直線的に周波数が変化するチャープ変調や、図9に示すように、ある時間毎に周波数が不連続的に変動する周波数ホッピング変調を識別することができる。
【0026】
ウィグナー分布の解析手法では、解析する対象信号x(t)のウィグナー分布を次式(1)で定義する。この式(1)のΩx (t,f)は、時間毎の周波数変動を示す2次元関数の分布である。
【数6】
【0027】
上式(1)は解析的にしか行うことができないので、数値計算を行うためには離散的な処理を行う必要がある。次に離散的ウィグナー分布について説明する。まず、サンプリング周期をTs として上式(1)の変数を次式(2)〜(4)のように置き換える。
【数7】
【0028】
時刻nTs における対象信号x(t)の標本値をx(n)と表すと離散的ウィグナー分布は次式(5)のようになる。
【数8】
【0029】
上式(1)の時間変数τの係数が1/2であるために、上式(5)の左辺において周波数Fの係数に1/2が付く。これよりウィグナー分布における周波数Fの値は、離散的ウィグナー分布の周波数2Fの値として求められる。一方、上式(5)の右辺の計算から折り返し周波数は1であるので、折り返し歪みを避けるためには、対象信号x(t)の最高周波数の4倍以上の周波数で標本化する必要がある。次に有限サンプルにしか演算できないので、時間窓w(m)(但し、mは−M/2+1≦m≦M/2で非零の値をもつ)を用いて次式(6)のように書き換える。
【数9】
【0030】
このように時間窓を用いる離散的ウィグナー分布を疑似離散ウィグナー分布とよぶ。疑似離散ウィグナー分布では、時間方向への広がりを生じない特徴があり、チャープ等の周波数が時間とともに変化する信号を対象とする場合、短時間フーリエ変換と比較して高分解能な解析を行うことができる。
時間周波数解析手法としては、短時間フーリエ変換による解析方法またはウィグナー分布による解析方法のどちらを採用してもよいが、短時間フーリエ変換はウィグナー分布による解析方法に比べて演算量が少ない反面、分解能の点でウィグナー分布による解析方法に劣っているので、用途によりどちらを採用するかを決定すれば良い。
【0031】
尚、図2に示したように、この変調識別装置をコンピュータにより実現した場合は、変調識別手段10,4に相当する第1および第2の変調識別工程のプログラムが記憶されたフロッピーディスク25からハードディスク24に複写し、CPU21がそのハードディスク24のプログラムに応じてA/D変換器3からのディジタル信号を演算処理することにより、受信信号が0,πの2値の位相変調もしくは無変調であるか、周波数ホッピング変調やチャープ変調であるかが識別され、バス27を介してディスプレイ26にその受信信号の変調方式の識別結果を表示したり、受信装置(図示せず)に伝送する。
【0032】
以上のように、この実施の形態1によれば、変調識別手段10により受信信号が0,πの2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別され、その他の変調方式である場合には、変調識別手段4による時間周波数解析により受信信号がチャープ変調または周波数ホッピング変調などであるかが識別され、従来技術に比較して、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別できると共に、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調である場合における不要な変調識別手段4による演算を回避できる効果がある。
また、変調識別手段4に短時間フーリエ変換による解析方法を採用した場合は、演算量が少ないので短時間で識別でき、また、変調識別手段4にウィグナー分布による解析方法をを採用した場合は、分解能に優れているので精度良く識別できる効果がある。
尚、この実施の形態1によれば、変調識別手段4として、受信信号がチャープ変調または周波数ホッピング変調などであるかが識別されるものを用いたが、変調識別手段4として、例えば、周波数変調の識別や振幅変調の識別を行うものを用いても良い。
さらに、この実施の形態1によれば、変調識別手段10,4の2段により変調識別を行ったが、2値の位相変調もしくは無変調、周波数変調または振幅変調、およびチャープ変調または周波数ホッピング変調などを識別可能な変調識別手段を複数段にツリー構成して、変調識別を効率的に、且つ厳密に分類するようにしても良い。
【0033】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2による変調識別装置を示す構成図であり、図において、11は変調識別手段10により受信信号が2値の位相変調または無変調ではなく、その他の変調であると識別された場合に、A/D変換器3によるディジタル信号を4乗平均演算し、その4乗平均演算結果と所定値との比較に応じて受信信号が4値の位相変調であるか、その他の変調であるかを識別する変調識別手段(第3の変調識別手段)である。
その他の構成は、図1と同一なのでその重複する説明を省略する。
【0034】
次に動作について説明する。
この実施の形態2では、実施の形態1の構成に加えて4乗平均による変調識別手段11を備えたものである。
変調識別手段10により受信信号が2値の位相変調または無変調ではなく、その他の変調であると識別された場合に、変調識別手段11では、A/D変換器3により変換されたディジタル信号を4乗平均演算し、その4乗平均演算結果と所定値との比較に応じて受信信号が4値の位相変調であるか、その他の変調であるかを識別するものであり、以下、その解析手法を説明する。
【0035】
A/D変換器3から変調識別手段11に入力されるディジタル信号は、上式(1)の変数をサンプリング周期をTs として上式(2)に置き換えた対象信号x(t)の標本値x(n)であり、変調識別手段11では、標本値x(n)に対して次式(8)に示すように4乗演算および平均処理を行い、標本値x(n)の絶対値の4乗平均値で正規化する。
【数10】
【0036】
対象信号x(t)が4値の位相変調の場合には、変調識別手段10では、0,πの2値の位相変調ではないと識別され、変調識別手段11において、4乗することにより全ての系列で0位相となるので、評価関数pは最大値1をとる。また、他の変調が施されている場合には、位相がばらついているため評価関数pはその最大値1よりも小さくなるので、上式(8)により4値の位相変調であるか、その他の変調であるかを識別することができる。
【0037】
以上のように、この実施の形態2によれば、変調識別手段11により受信信号が4値の位相変調であるかが識別され、実施の形態1に比較して、受信信号が4値の位相変調であるかが識別できると共に、受信信号が4値の位相変調である場合における不要な変調識別手段4による演算を回避できる効果がある。
尚、この実施の形態2によれば、変調識別手段10,11の2段により、2値の位相変調もしくは無変調、4値の位相変調の変調識別を行ったが、a(aは2の任意の自然数乗)乗平均による変調識別手段を複数段設けて、受信信号がa値の位相変調であるかを変調識別するようにしても良く、さらに、受信信号がa値の位相変調であるかが識別できると共に、受信信号がa値の位相変調である場合における不要な変調識別手段4による演算を回避できる効果がある。
【0038】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3による変調識別装置を示す構成図であり、図は図1において変調識別手段4を省略したものである。
その他の構成は、図1と同一なのでその重複する説明を省略する。
【0039】
次に動作について説明する。
この実施の形態3では、実施の形態1の構成において変調識別手段4を省略したものである。
ローカルオシレータ1、ミキサ2、A/D変換器3、および変調識別手段10の動作は、実施の形態1と同一である。変調識別手段10は、A/D変換器3により変換されたディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じて受信信号が2値の位相変調または無変調であるかを識別する。
【0040】
以上のように、この実施の形態3によれば、変調識別手段10により受信信号が0,πの2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別され、従来技術に比較して、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別できる効果がある。
尚、この実施の形態3によれば、変調識別手段10により、2値の位相変調もしくは無変調の変調識別を行ったが、a(aは2の任意の自然数乗)乗平均による変調識別手段を1段もしくは複数段設けて、受信信号がa値の位相変調であるかを変調識別するようにしても良く、さらに、受信信号がa値の位相変調であるかが識別できる効果がある。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、A/D変換手段による発振信号が混合された受信信号のディジタル信号をa(aは2の任意の自然数乗)乗平均演算し、そのa乗平均演算結果に応じて受信信号がa値の位相変調もしくは無変調であるかを識別する第1の変調識別手段を備えるように構成したので、受信信号がa値の位相変調または無変調であるかが識別できる効果がある。
【0042】
この発明によれば、A/D変換手段による発振信号が混合された受信信号のディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別手段と、その他の変調であると識別された場合に、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別手段とを備えるように構成したので、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別できると共に、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調である場合における不要な第2の変調識別手段による演算を回避できる効果がある。
【0043】
この発明によれば、A/D変換手段による発振信号が混合された受信信号のディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別手段と、第1の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、ディジタル信号を4乗平均演算し、その4乗平均演算結果に応じて受信信号が4値の位相変調であるか、その他の変調であるかを識別する第3の変調識別手段と、第3の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別手段とを備えるように構成したので、受信信号が4値の位相変調であるかが識別できると共に、受信信号が4値の位相変調である場合における不要な第2の変調識別手段による演算を回避できる効果がある。
【0044】
この発明によれば、第2の変調識別手段において、その他の変調を短時間フーリエ変換を用いて識別するように構成したので、演算量が少ないので、短時間で識別できる効果がある。
【0045】
この発明によれば、第2の変調識別手段において、その他の変調をウィグナー分布を用いて識別するように構成したので、分解能に優れているので、精度良く識別できる効果がある。
【0046】
この発明によれば、発振信号が混合された受信信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じてその受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別工程と、その他の変調であると識別された場合に、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別工程とを備えるように構成したので、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別できると共に、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調である場合における不要な第2の変調識別工程による演算を回避できる効果がある。
【0047】
この発明によれば、発振信号が混合された受信信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じてその受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別工程と、その他の変調であると識別された場合に、発振信号が混合された受信信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別工程とを備えるように構成したので、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるかが識別できると共に、受信信号が2値の位相変調もしくは無変調である場合における不要な第2の変調識別工程による演算を回避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による変調識別装置を示す構成図である。
【図2】 コンピュータにより変調識別装置を実現した場合を示す構成図である。
【図3】 変調方式と評価関数との関係を示す特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による変調識別装置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による変調識別装置を示す構成図である。
【図6】 従来の変調識別装置を示す構成図である。
【図7】 短時間フーリエ変換の解析手法を示す説明図である。
【図8】 チャープ変調を示す説明図である。
【図9】 周波数ホッピング変調を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ローカルオシレータ(発振手段)、2 ミキサ(混合手段)、3 A/D変換器(A/D変換手段)、4 変調識別手段(第2の変調識別手段,第2の変調識別工程)、10 変調識別手段(第1の変調識別手段,第1の変調識別工程)、11 変調識別手段(第3の変調識別手段)、24 ハードディスク(記録媒体)、25 フロッピーディスク(記録媒体)。
Claims (7)
- 受信信号と発振手段から出力された発振信号とを混合する混合手段と、上記混合手段による出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、上記A/D変換手段によるディジタル信号をa(aは2の任意の自然数乗)乗平均演算し、そのa乗平均演算結果に応じて受信信号がa値の位相変調もしくは無変調であるかを識別する第1の変調識別手段とを備えた変調識別装置。
- 受信信号と発振手段から出力された発振信号とを混合する混合手段と、上記混合手段による出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、上記A/D変換手段によるディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別手段と、上記第1の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、上記A/D変換手段によるディジタル信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別手段とを備えた変調識別装置。
- 受信信号と発振手段から出力された発振信号とを混合する混合手段と、上記混合手段による出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、上記A/D変換手段によるディジタル信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果に応じて受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別手段と、上記第1の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、上記A/D変換手段によるディジタル信号を4乗平均演算し、その4乗平均演算結果に応じて受信信号が4値の位相変調であるか、その他の変調であるかを識別する第3の変調識別手段と、上記第3の変調識別手段によりその他の変調であると識別された場合に、上記A/D変換手段によるディジタル信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別手段とを備えた変調識別装置。
- 第2の変調識別手段は、その他の変調を短時間フーリエ変換を用いて識別することを特徴とする請求項2または請求項3記載の変調識別装置。
- 第2の変調識別手段は、その他の変調をウィグナー分布を用いて識別することを特徴とする請求項2または請求項3記載の変調識別装置。
- 発振信号が混合された受信信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じてその受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別工程と、上記第1の変調識別工程によりその他の変調であると識別された場合に、発振信号が混合された受信信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別工程とを備えた変調識別方法。
- 発振信号が混合された受信信号を2乗平均演算し、その2乗平均演算結果と所定値との比較に応じてその受信信号が2値の位相変調もしくは無変調であるか、その他の変調であるかを識別する第1の変調識別工程と、上記第1の変調識別工程によりその他の変調であると識別された場合に、発振信号が混合された受信信号に応じて、その他の変調を時間周波数解析手法を用いて識別する第2の変調識別工程とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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