JP6820284B2 - 重合性液晶材料および重合した液晶フィルム - Google Patents

重合性液晶材料および重合した液晶フィルム Download PDF

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Description

本発明は、式I:
Figure 0006820284
(上記式中、パラメータは請求項1で規定されている)
の化合物、これらの化合物の製造方法、重合性液晶(LC)材料中での接着促進剤としての式Iの化合物の使用、基材に対して改善された接着性を有する重合した材料を含むポリマーフィルム、このようなポリマーフィルムの製造方法、このようなポリマーフィルムを製造するために使用される相応した重合性LC材料、ならびに光学的、電気光学的、装飾的またはセキュリティー的な使用およびデバイスのためのポリマーフィルムおよび前記重合性LC材料の使用に関する。
背景技術
一般的に、重合性液晶(LC)材料は、液晶ディスプレイにおける光学フィルムを製造するために使用されている。通常、これらの材料は、2つ以上の重合性基(二官能性または多官能性)を有する一定量の化合物を含有しており、この化合物が架橋されて、硬質フィルムがもたらされる。
しかしながら、重合の間に、例えばアクリレートのような特定の重合性材料は、ポリマー収縮を被る[R.A.M.Hikmet、B.H.Zwerver and D.J.Broer Polymer(1992)、33、89を参照]。この収縮によって、重合したフィルム中で大きな張力がもたらされ、フィルムと基材の間の接着性が減少する。
この問題を克服すべく従来技術で報告された1つの技術は、重合したフィルムに対する基材の接着性を改善するために、基材を改質することに専念している。例えば、基材を特別な処理、例えば米国特許第2,795,820号明細書(US2,795,820)もしくは英国特許出願公告第0788365号明細書(GB0788365)に開示されている火炎処理、西独国特許第1128644号明細書(DE1128644)で報告されているコロナ処理、またはR.L.Bersin Adhesives Age(1972)15、37で報告されているプラズマ処理にかけることができる。
あるいは、基材へのポリマーフィルムの接着性を向上させる一助とすべく、別個の接着層または結合層(一般的にオルガノシラン材料の溶液)を基材上に被覆することができ、この溶液は例えば、市販で入手可能なAddid900(登録商標)(Wacker GmbH製、Burghausen、ドイツ)、つまりアミノ官能性トリメトキシシランである。
米国特許第5,631,051号明細書(US5,631,051)は、まずTACフィルム上にゼラチンの接着層を設けることによって、トリアセチルセルロース(TAC)の透明基材上に光学補償シートを製造する方法を開示している。それから、重合性基の添加により化学的に変性させた変性ポリビニルアルコール(PVA)の溶液をゼラチン層上に被覆し、溶媒を蒸発させ、重合したPVA層の表面を一方向にラビング(rubbing)することによって配向層を形成する。最後に、円盤状LC材料を含む光学異方性層を、PVA層のラビングされた表面上に被覆し、重合させる。
米国特許第5,747,121号明細書(US5,747,121)は、重合性基の添加により化学的に変性させた変性ポリビニルアルコール(PVA)の溶液を透明基材上に被覆し、溶媒を蒸発させ、PVA層の表面を一方向にラビングすることによって光学補償シートを製造する方法を開示している。それから、円盤状LC材料を含む光学異方性層を、PVA層のラビングされた表面上に被覆し、重合させる。その後、このフィルムを熱処理にかけ、そうすることで、PVA層および円盤状LC層が遊離架橋性基を介して相互に化学的に結合されると、報告されている。
しかしながら、ゼラチンまたはPVAのような等方性材料を含む別個の接着層または配向層の使用は、例えばこれらが光学フィルムとして使用されると、液晶フィルムの性能に、不利な影響を与える可能性がある。
この問題を克服するために、接着促進剤を重合性LC材料調製物に直接添加することができる。例えば、国際公開第2006/062352号(WO2006/062352A1)は、別個の接着または配向層が使用されないホメオトロピック配向型ポリマーフィルムを開示している。このポリマーフィルムは、所定の界面活性剤を含む重合性LC混合溶液を、表面が親水化処理されたプラスチック基材上に被覆し、乾燥させ、この混合溶液にUV照射することによって得られる。
国際公開第2009/66947号(WO2009/66947A1)は、重合性の反応性ホメオトロピック配向型液晶混合溶液と第一級または第二級アミノ化合物とを含む重合性液晶組成物を開示している。
特許第4742217号公報(JP4742217B)は、重合性液晶組成物、つまり重合性液晶化合物と、特定のアルキルアミンまたはアルコキシシリルアルキルアミンと、特定の2つの群から選択された混合溶媒とを含む組成物から作製される方位制御された液晶層に向けられている。
特許第4595498号公報(JP4595498B)は、第一級アミノ基を有し、重合性液晶化合物と有機ケイ素化合物とを含む液晶フィルムを得るための重合性液晶組成物を開示している。
しかしながら、上記の方法は全て、明らかな欠点を有し、そのため、これらの方法は、表面処理工程のような追加の処理工程を含むか、またはできあがるフィルムが経時的に不所望な黄変を示す。
したがって、従来技術の材料の欠点を示さないか、またはたとえ欠点を示したとしても比較的低い程度でしかそれを示さないホメオトロピック配向型ポリマーフィルムを製造するための代替的な重合性液晶(LC)材料が、なおも必要とされている。
有利には、ホメオトロピック配向型ポリマーフィルムを製造するための重合性LC材料は、
−プラスチック基材、例えばTAC、COPまたはカラーフィルターなどに有利な接着性を示し、
−別個の接着層の使用を必要とせず、
−別個の配向層の使用を必要とせず、
−均一なホメオトロピック型配向を示し、
−VIS光に対して透過性が高く、
−経時的に削減された黄変を示し、かつ
−特にインセル適用の観点で有利な高温安定性を示す、
ものである。
本発明のその他の目的は、以下の詳細な説明から、当業者にすぐに明らかとなる。
驚くべきことに、本発明の発明者等は、少量の接着促進剤を含む重合性LC材料を使用することによって、上記の目的を達成し、従来技術の重合性LC材料について言及した欠点を克服できることを発見した。接着促進剤は、基材に対する重合したLCフィルムの接着性を改善するものであって、同時に、材料の液晶相、例えば均一な方位に、またはフィルムの光学特性、例えば透過率に不利な影響を与えないか、またはわずかにしか不利な影響を与えない。
発明の概要
本発明は、式I:
Figure 0006820284
の化合物および式Iの化合物の製造方法に関し、
上記式中、
11は、それぞれ互いに独立して、それぞれの場合でメチル基またはエチル基、より好ましくは、それぞれの場合でメチル基を表し、
12は、Hを表すか、または1〜12個のC原子、好ましくは1〜9個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンを表し、ここで、1つ以上の非隣接CH基を、互いに独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないようにそれぞれ置換することができ、さらにここで、1個以上のH原子を、F、ClまたはCN、より好ましくはHまたはメチルによって置換することができ、
13は、それぞれ互いに独立して、それぞれの場合でメチル基またはエチル基、より好ましくは、それぞれの場合でメチル基を表し、tが2を表す場合、2つのR13が、架橋性1,2−エタンジイルまたは1,3−プロパンジイルを有する環状アセタールを形成することができ、
Sp11は、単結合を表すか、または1〜12個のC原子、好ましくは1〜9個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンを表し、ここで、1つ以上の非隣接CH基を、互いに独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないようにそれぞれ置換することができ、さらにここで、1個以上のH原子を、F、ClまたはCN、より好ましくはエチレン、直鎖状もしくは分枝鎖状のプロピレンまたは直鎖状もしくは分枝鎖状のブチレンによって置換することができ、
Sp12は、単結合を表すか、または1〜12個のC原子、好ましくは1〜9個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンを表し、ここで、1つ以上の非隣接CH基を、互いに独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないようにそれぞれ置換することができ、さらにここで、1個以上のH原子を、F、ClまたはCN、より好ましくはメチレンまたはエチレンによって置換することができ、
sは、0〜3の整数、好ましくは1、2または3、より好ましくは2または3、特に3を表し、かつ
tは、0〜3の整数、好ましくは1、2または3、より好ましくは1または2、特に1を表す。
本発明はさらに、1種以上の重合性メソゲン化合物と式Iの少なくとも1種の化合物とを含む重合性液晶(LC)材料、入手可能なポリマーフィルム、好ましくは上記および下記の重合性LC材料から得られるもの、ならびに上記および下記のポリマーフィルムの製造方法に関する。
本発明はさらに、1種以上の接着促進剤を重合前にLC材料に添加することによって、基材、好ましくはプラスチック基材、フィルムまたは表面への、入手可能なポリマーフィルム、好ましくは重合性LC材料から得られるものの接着性を向上させる方法に関する。
本発明はさらに、上記および下記のポリマーフィルムまたは重合性LC材料の、光学的、電気光学的、情報ストレージ的、装飾的およびセキュリティー的な用途、例えば液晶ディスプレイ、投射システム、偏光板、補償板、配向層、円偏光板、カラーフィルター、装飾画像、液晶顔料、反射色が空間的に変化する反射フィルム、多色画像、偽造不可能な文書類、例えば身分証明書またはクレジットカードまたは紙幣における使用に関する。
本発明はさらに、上記および下記の少なくとも1つのポリマーフィルムまたは重合性LC材料を含む、光学部品もしくはデバイス、偏光板、パターンド・リターダー、補償板、配向層、円偏光板、カラーフィルター、装飾画像、液晶レンズ、液晶顔料、反射色が空間的に変化する反射フィルム、装飾用の多色画像または情報ストレージに関する。
本発明はさらに、少なくとも1つのポリマーフィルムもしくは重合性LC材料を含む液晶ディスプレイ、または上記および下記の光学部品に関する。
本発明はさらに、少なくとも1つのポリマーフィルムもしくは重合性LC材料を含む、認証マーク、検証マークもしくはセキュリティーマーク、セキュリティー用途のためのカラー画像もしくは多色画像、価値のある偽造不可能な対象もしくは文書、例えば身分証明書もしくはクレジットカードもしくは紙幣、または上記および下記の光学部品に関する。
用語および定義
本明細書で使用されるように、「ポリマー」という用語は、1つ以上の別タイプの繰り返し単位(分子の最小構成単位)の骨格を包含する分子を意味すると理解され、かつ一般に知られている用語である「オリゴマー」、「コポリマー」、「ホモポリマー」などを含む。さらに、ポリマーという用語が、ポリマーそれ自体に加えて、このようなポリマーの合成に伴う開始剤、触媒およびその他の要素からの残留物を含むと理解され、ここでこのような残留物は、ポリマーに共有結合で組み込まれていないものと理解される。さらに、このような残留物およびその他の要素は一般的に、ポリマーを容器間または溶媒もしくは分散媒体間で移す際に、一般的に残留物がこのポリマーと一緒に残留するようにこのポリマーと混ぜられるか、または混ぜ合わせられる一方で、通常は後重合精製処理の間に除去される。
本発明で使用されるように、「(メタ)アクリルポリマー」という用語は、アクリルモノマーから得られるポリマー、メタアクリルモノマーから得られるポリマーおよびこのようなモノマーの混合物から得られる相応したコポリマーを含む。
「重合」という用語は、複数の重合性基またはこのような重合性基を含有するポリマー前駆体(重合性化合物)をまとめて結合させることによってポリマーを形成する化学的処理を意味する。
「フィルム」および「層」という用語は、機械的安定性を有する硬質または軟質の自己支持性フィルムまたは自立フィルム、ならびに支持基材上または2つの基材の間にある被覆または層を含む。
「液晶(LC)」という用語は、液晶中間相を幾つかの温度範囲(サーモトロピックLC)または幾つかの濃度範囲で溶液(リオトロピックLC)中に有する材料に関する。これらには、メソゲン化合物が必ず含まれる。
「メソゲン化合物」および「液晶化合物」という用語は、1つ以上の棒状(ロッド型または板型/ラス型)または円盤状(ディスク型)のメソゲン基を含む化合物を意味する。「メソゲン基」という用語は、液晶相(または中間相)挙動を誘発することができる基を意味する。
メソゲン基を含む化合物は、それ自体が必ずしも液晶中間相を示す必要はない。また、これらは、その他の化合物との混合物においてのみ、またはメソゲン化合物もしくはメソゲン材料もしくはこれらの混合物を重合させると、液晶中間相を示すことができる。これは、低分子量の非反応性液晶化合物、反応性または重合性液晶化合物および液晶ポリマーを含む。
棒状メソゲン基は、通常、直接または結合基によって相互に繋がっている1つ以上の芳香族または非芳香族環状基から成るメソゲンコアを含み、任意で、メソゲンコアの端部に接続された末端基を含み、かつ任意で、メソゲンコアの長い側部に接続された1つ以上の側基を含み、ここでこれらの末端基および側基は、通常、例えばカルビル基もしくはヒドロカルビル基、極性基、例えばハロゲン、ニトロ、ヒドロキシなど、または重合性基から選択される。
「反応性メソゲン」という用語は、重合性のメソゲンまたは液晶化合物、好ましくはモノマー状の化合物を意味する。これらの化合物を、純粋な化合物として、または反応性メソゲンと、光開始剤、禁止剤、界面活性剤、安定化剤、連鎖移動剤、非重合性化合物などとして機能するその他の化合物との混合物として使用することができる。
また、重合性基を1つ有する重合性化合物は、「単一反応性」化合物と称され、重合性基を2つ有する化合物は、「二反応性」化合物と称され、重合性基を2つより多く有する化合物は、「多反応性」化合物と称される。また、重合性基を有しない化合物は、「非反応性または非重合性」化合物と称される。
「非メソゲン化合物または非メソゲン材料」という用語は、上記のメソゲン基を含有しない化合物または材料を意味する。
本発明の意味合いにおいて、「接着促進剤」という用語は、例えばLCポリマーフィルムを製造するために重合性LC材料中で使用され、かつ基材への重合したLC材料またはLCポリマーフィルムの接着性を著しく改善する化合物または材料を意味する。
可視光とは、約400nm〜約740nmの範囲にある波長を有する電磁放射線である。紫外(UV)光とは、約200nm〜約450nmの範囲にある波長を有する電磁放射線である。
放射照度(E)または放射出力は、表面上に入射する単位面積(dA)あたりの電磁放射線(dΘ)の出力として定義される。
Figure 0006820284
放射露光率または放射線量率(H)は、時間(t)あたりの放射照度または放射出力(E)として定義される。
Figure 0006820284
例えば融点T(C,N)またはT(C,S)、スメクティック(S)相からネマチック(N)相への転移点T(S,N)、および液晶の透明点T(N,I)といった温度は全て、セルシウス度で記されている。全ての温度差は、相違度(differential degrees)で記されている。
「透明点」という用語は、高温範囲を有する中間相と等方性相との間の転移が起こる温度を意味する。
「配向子」という用語は、従来技術において公知であり、液晶分子またはRM分子の分子長軸(棒状化合物の場合)または分子短軸(円盤状化合物の場合)の好ましい配向方向を意味する。このような異方性分子の配列が一軸である場合、配向子は異方性軸である。
「配向」または「方位」という用語は、「配向方向」と呼ばれる共通の方向に向かう材料、例えば小分子または大分子断片の異方性単位の配向(方位的な秩序)に関する。液晶材料またはRM材料の配向層において、液晶配向子は、配向方向と一致しており、そのため、配向方向は、材料の異方性軸の方向に相応する。
例えば材料層において、液晶材料またはRM材料の「均一な方位」または「均一な配向」という用語は、液晶分子またはRM分子の分子長軸(棒状化合物の場合)または分子短軸(円盤状化合物の場合)が、実質的に同じ方向に向かって方位付けされていることを意味する。言い換えれば、液晶配向子の線は平行である。
「ホメオトロピック構造」または「ホメオトロピック方位」という用語は、光軸がフィルム平面に対して実質的に垂直であるフィルムを指す。
複屈折度Δnは、以下のように:
Figure 0006820284
定義され、
上記式中、nは異常屈折率であり、nは通常屈折率であり、平均屈折率nav.は、以下の等式:
Figure 0006820284
によって与えられる。
平均屈折率nav.および通常屈折率nを、アッベ屈折計を使用して測定することができる。そして、Δnを上記の等式から計算することができる。
疑義のある場合は、C.Tschierske、G.PelzlおよびS.Diele著Angew.Chem.2004、116、6340〜6368に記載されている定義を適用するものとする。
詳細な説明
一般的に、式Iの化合物は、重合性LC材料中で分散する。理論によく一致することではあるが、1つ以上の第一級アミノ基を含む(メタ)アクリルポリマーの側鎖は、非共有相互作用によって基材の表面と化学的に相互作用することができると考えられている。
好ましい実施形態において、式Iの化合物は、式I−A〜I−D:
Figure 0006820284
の化合物の群から選択され、
上記式中、パラメータR11〜R13、Sp11、Sp12およびtは、上記/下記の式Iで与えられている意味のうち1つを有する。
別の好ましい実施形態において、式Iの化合物は、以下の式:
Figure 0006820284
の化合物の群から選択され、
上記式中、パラメータR11〜R13、Sp11およびSp12は、上記/下記の式Iで与えられている意味のうち1つを有する。
好ましくは、式I−A1〜I−C−4の化合物において、R11は、それぞれ互いに独立してメチル基またはエチル基を表し、より好ましくは、それぞれの場合で、R11は、メチル基またはエチル基、最も好ましくはメチル基を表す。
好ましくは、式I−A1〜I−D−4の化合物において、R13は、それぞれ互いに独立してメチル基またはエチル基を表し、より好ましくは、それぞれの場合で、R13は、互いに独立してメチル基またはエチル基、最も好ましくは、それぞれの場合でメチル基またはエチル基、最も好ましくは、それぞれの場合でメチル基を表す。
好ましくは、式I−A1〜I−D−4の化合物において、Sp12は、それぞれ互いに独立してメチレンスペーサーまたはエチレンスペーサーを表し、より好ましくは、Sp12はエチレンスペーサーを表す。
好ましくは、式I−A1〜I−D−4の化合物において、Sp11は、メチレンスペーサー、エチレンスペーサー、プロピレンスペーサー、ブチレンスペーサーを表し、より好ましくは、Sp11は、直鎖状のn−プロピレンスペーサーまたは分枝鎖状のsec−ブチレンスペーサーを表す。
好ましくは、式I−A1〜I−D−4の化合物において、R12は、Hまたはアルキレン基もしくはアルコキシ基を表し、より好ましくは、R12はHを表す。
より好ましくは、式Iの化合物は、以下の下位式:
Figure 0006820284
Figure 0006820284
の化合物から選択され、
上記式中、パラメータR12およびR13、Sp11およびSp12は、上記/下記の式Iで与えられている意味のうち1つを有し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
式Iのさらなる好ましい化合物は、以下の式:
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
の化合物の群から選択され、
上記式中、パラメータR12、Sp11およびSp12は、上記/下記の式Iで与えられている意味のうち1つを有し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
式Iのさらなる好ましい化合物は、以下の式:
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
の化合物の群から選択され、
上記式中、パラメータR12およびSp11は、上記/下記の式Iで与えられている意味のうち1つを有し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
式Iのさらなる好ましい化合物は、以下の式:
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
の化合物の群から選択され、
上記式中、パラメータSp11は、式Iで与えられている意味のうち1つを有し、好ましくは、メチレンスペーサー、エチレンスペーサー、直鎖状もしくは分枝鎖状のプロピレンスペーサーまたは直鎖状もしくは分枝鎖状のブチレンスペーサーを表し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
上記の式Iの化合物を、それ自体が公知であり、かつ例示的に、例えばHouben−Weyl、Methoden der organischen Chemie、Thieme−Verlag、Stuttgartのような標準的な有機化学の著作物に記載されている方法によって製造することができる。
好ましい実施形態において、式Iの化合物を、相応したアミン誘導体および相応した有機塩素誘導体から、縮合反応で以下のように:
Figure 0006820284
製造し、
上記式中、パラメータR11〜R13、Sp11、Sp12、sおよびtは、上記/下記の式Iで与えられている意味のうち1つを有する。
少量の上記化合物を重合性LC材料に添加することが、基材、特にTAC、COPまたはカラーフィルター材料の基材への重合したLC層の接着性を改善する一助となった一方で、なおもLC材料の望ましい液晶特性が維持され、かつ一方で、重合したフィルム中でLC分子の均一なホメオトロピック方位が示されると判明した。よって、本発明による重合したフィルム中のLC分子の好ましい方位は、ホメオトロピックである。したがって、本発明は、基材への重合したLC層の接着性を改善するために、式Iの化合物を重合性LC材料中で使用するのと同様に、式Iの化合物を重合性LC材料中で接着促進剤として使用することにも関する。
例えば液晶ディスプレイで使用される場合、式Iの化合物または接着促進剤は、例えばフィルムの積層体(stack)において、その他のディスプレイ構成要素、例えば配向層、電極層、カラーフィルター、平坦化層、偏光板、補償板、パッシベーション層、絶縁層、ブラックマスク、ディフューザー、リフレクター、保護層またはPSA(感圧接着)層への重合したLCフィルムの接着性を改善することができる。この接着促進剤は、セキュリティー的または装飾的な用途のために使用される場合、例えば価値のある文書または装飾すべき対象の表面への重合したLCフィルムの接着性を改善することができる。
好ましくは、式Iの化合物または接着促進剤の最少量は、重合性LC材料に対して、0.1質量%、特に0.5質量%、最も好ましくは1質量%である。式Iの化合物または接着促進剤の最大量は、重合性LC材料に対して、好ましくは10質量%、非常に好ましくは5質量%、特に3質量%である。
本発明による重合性LC材料にとって適切な重合性化合物は好ましくは、メソゲン化合物または液晶化合物から選択される。よって、重合性LC材料は一般的に、1種以上の重合性でキラルまたはアキラルであるメソゲン化合物または液晶化合物を含む。
本発明のために使用される一反応性、二反応性および多反応性の重合性メソゲン化合物を、それ自体が公知であり、かつ例示的に、例えばHouben−Weyl、Methoden der organischen Chemie、Thieme−Verlag、Stuttgartのような標準的な有機化学の著作物に記載されている方法によって製造することができる。
本発明に従った重合性LC材料中でモノマーまたはコモノマーとして使用可能である適切な重合性メソゲン化合物の例は、例えば国際公開第93/22397号(WO93/22397)、欧州特許出願公開第0261712号明細書(EP0261712)、独国特許出願公開第19504224号明細書(DE19504224)、国際公開第95/22586号(WO95/22586)、国際公開第97/00600号(WO97/00600)および英国特許第2351734号明細書(GB2351734)に記載されている。しかしながら、これらの文書に開示されている化合物は、単に例として見なされるべきであって、本発明の範囲を制限するものではない。
本発明による適切な重合性LC材料は、1種以上の一反応性、二反応性または多反応性の重合性液晶化合物を含み、これは好ましくは、以下の式II:
Figure 0006820284
の化合物から選択され、
上記式中、
Pは、重合性基、好ましくはアクリル基、メタクリル基、ビニル基、ビニルオキシ基、プロペニルエーテル基、エポキシ基、オキセタン基またはスチレン基であり、
Spは、スペーサー基または単結合であり、
MGは、ロッド型メソゲン基であり、これは好ましくは、式Mから選択され、
Mは、−(A21−Z21−A22−(Z22−A23−であり、
21〜A23は、それぞれの場合で、互いに独立して、同じまたは異なる1つ以上の基Lによって任意で置換されたアリール基、ヘテロアリール基、複素環式基または脂環式基であり、好ましくは、同じまたは異なる1つ以上の基Lによって任意で置換された1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレン、1,4−ピリジン、1,4−ピリミジン、2,5−チオフェン、2,6−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェン、2,7−フルオリン、2,6−ナフタレン、2,7−フェナントレンであり、
21およびZ22は、それぞれの場合で、相互に独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−CO−、−CO−S−、−O−COO−、−CO−NR01−、−NR01−CO−、−NR01−CO−NR02、−NR01−CO−O−、−O−CO−NR01−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CHCH−、−(CH−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CR01−、−CY01=CY02−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合、好ましくは−COO−、−OCO−、−CO−O−、−O−CO−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−(CH−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、
Lは、F、Cl、Br、I、−CN、−NO、−NCO、−NCS、−OCN、−SCN、−C(=O)NRxxyy、−C(=O)ORxx、−C(=O)Rxx、−NRxxyy、−OH、−SF、または1〜12個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシもしくはアルコキシカルボニルオキシであり、ここで1個以上のH原子が、FまたはCl、好ましくはF、−CNまたは1〜6個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシもしくはアルコキシカルボニルオキシによって任意で置換されており、
xxおよびRyyは、相互に独立して、Hを表すか、または1〜12個のC原子を有するアルキルを表し、
は、Hであるか、1〜20個のC原子、より好ましくは、1〜15個のC原子を有する任意でフッ素化されたアルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシであるか、またはYもしくはP−Sp−であり、
は、F、Cl、CN、NO、OCH3、OCN、SCNであるか、1〜4個のC原子を有する任意でフッ素化されたアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシもしくはアルコキシカルボニルオキシであるか、または1〜4個のC原子を有するモノフッ素化、オリゴフッ素化もしくはポリフッ素化されたアルキルもしくはアルコキシであり、好ましくはF、Cl、CN、NO、OCHであるか、または1〜4個のC原子を有するモノフッ素化、オリゴフッ素化もしくはポリフッ素化されたアルキルもしくはアルコキシであり、
01およびR02はそれぞれ、互いに独立して、Hを表すか、または1〜12個のC原子を有するアルキルを表し、かつ
01およびY02はそれぞれ、互いに独立して、H、F、ClまたはCNを表し、かつ
kおよびlはそれぞれ、独立して、0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2、最も好ましくは1である。
上記および下記で、「カルビル基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含有する一価または多価の有機基を表し、これは、さらなる原子を含有しないもの(例えば−C≡C−など)であるか、または任意で1個以上のさらなる原子、例えばN、O、S、P、Si、Se、As、TeまたはGeなどを含有するもの(例えばカルボニルなど)である。「ヒドロカルビル基」とは、1個以上のH原子および任意で1個以上のヘテロ原子、例えばN、O、S、P、Si、Se、As、TeまたはGeなどをさらに含有するカルビル基を表す。
「ハロゲン」とは、F、Cl、BrまたはI、好ましくはFを表す。
カルビル基またはヒドロカルビル基は、飽和基または不飽和基であってよい。不飽和基は、例えばアリール基、アルケニル基またはアルキニル基である。3個より多くのC原子を有するカルビル基またはヒドロカルビル基は、直鎖状、分枝鎖状および/または環状であってよく、スピロ結合または縮合環を含有することができる。
上記および下記で、「アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」などの用語はまた、多価基、例えばアルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレンなどを包含する。「アリール」という用語は、芳香族炭素基またはこれから誘導された基を表す。「ヘテロアリール」という用語は、1個以上のヘテロ原子を含有する、上記の定義に従った「アリール」を表す。
好ましいカルビル基およびヒドロカルビル基は、1〜40個、好ましくは1〜25個、特に好ましくは1〜18個のC原子を有する任意で置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシおよびアルコキシカルボニルオキシであるか、6〜40個、好ましくは6〜25個のC原子を有する任意で置換されたアリールまたはアリールオキシであるか、または6〜40個、好ましくは6〜25個のC原子を有する任意で置換されたアルキルアリール、アリールアルキル、アルキルアリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールカルボニルオキシおよびアリールオキシカルボニルオキシである。
さらなる好ましいカルビル基およびヒドロカルビル基は、C〜C40アルキル、C〜C40アルケニル、C〜C40アルキニル、C〜C40アリル、C〜C40アルキルジエニル、C〜C40ポリエニル、C〜C40アリール、C〜C40アルキルアリール、C〜C40アリールアルキル、C〜C40アルキルアリールオキシ、C〜C40アリールアルキルオキシ、C〜C40ヘテロアリール、C〜C40シクロアルキル、C〜C40シクロアルケニルなどである。C〜C22アルキル、C〜C22アルケニル、C〜C22アルキニル、C〜C22アリル、C〜C22アルキルジエニル、C〜C12アリール、C〜C20アリールアルキルおよびC〜C20ヘテロアリールが特に好ましい。
さらなる好ましいカルビル基およびヒドロカルビル基は、1〜40個、好ましくは1〜25個のC原子、より好ましくは1〜12個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基であり、これは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、IもしくはCNによって一置換もしくは多置換されており、ここで、1つ以上の非隣接CH基を、互いに独立して、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないようにそれぞれ置換することができる。
は好ましくは、Hを表すか、ハロゲンを表すか、1〜25個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル鎖を表し、さらにここで、1つ以上の非隣接C原子を、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって置換することができ、ここで1個以上のH原子を、フッ素によって、6〜40個のC原子を有する任意で置換されたアリール基もしくはアリールオキシ基によって、または2〜40個のC原子を有する任意で置換されたヘテロアリール基もしくはヘテロアリールオキシ基によって置換することができる。
好ましいアルキル基は、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、2−メチルブチル、n−ペンチル、s−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、n−ヘプチル、シクロヘプチル、n−オクチル、シクロオクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、ドデカニル、トリフルオロメチル、ペルフルオロ−n−ブチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロヘキシルなどである。
好ましいアルケニル基は、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニル、シクロヘプテニル、オクテニル、シクロオクテニルなどである。
好ましいアルキニル基は、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、オクチニルなどである。
好ましいアルコキシ基は、例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、2−メチルブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ、n−ウンデシルオキシ、n−ドデシルオキシなどである。
好ましいアミノ基は、例えばジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、フェニルアミノなどである。
アリール基およびヘテロアリール基は、単環式または多環式であってよく、つまり、これらは、1つの環(例えばフェニルなど)または2つ以上の環を有することができ、また、これらの環は、縮合(例えばナフチルなど)されていても、または共有結合(例えばビフェニルなど)されていても、または縮合および結合した環の組み合わせを含有していてもよい。ヘテロアリール基は、1個以上のヘテロ原子、好ましくはO、N、SおよびSeから選択されたものを含有する。
6〜25個のC原子を有する単環式、二環式または三環式のアリール基、および2〜25個のC原子を有する単環式、二環式または三環式のヘテロアリール基が特に好ましく、これらは、任意で縮合環を含有し、かつ任意で置換されている。5員環、6員環または7員環のアリール基およびヘテロアリール基がさらに好ましく、さらにここで、1つ以上のCH基を、N、SまたはOによって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないように置換することができる。
好ましいアリール基は、例えばフェニル、ビフェニル、テルフェニル、[1,1’:3’,1’’]テルフェニル−2’−イル、ナフチル、アントラセン、ビナフチル、フェナントレン、ピレン、ジヒドロピレン、クリセン、ペリレン、テトラセン、ペンタセン、ベンゾピレン、フルオレン、インデン、インデノフルオレン、スピロビフルオレンなどである。
好ましいヘテロアリール基は例えば、5員環の環、例えばピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、フラン、チオフェン、セレノフェン、オキサゾール、イソキサゾール、1,2−チアゾール、1,3−チアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾールであるか、6員環の環、例えばピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,3,5−テトラジンであるか、または縮合基、例えばインドール、イソインドール、インドリジン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、プリン、ナフトイミダゾール、フェナントロイミダゾール、ピリドイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナントロオキサゾール、イソキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、キノリン、イソキノリン、プテリジン、ベンゾ−5,6−キノリン、ベンゾ−6,7−キノリン、ベンゾ−7,8−キノリン、ベンゾイソキノリン、アクリジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾピリダジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、フェナジン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントリジン、フェナントロリン、チエノ[2,3b]チオフェン、チエノ[3,2b]チオフェン、ジチエノチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ベンゾチアジアゾチオフェン、またはこれらの基の組み合わせである。また、ヘテロアリール基は、アルキル基、アルコキシ基、チオアルキル基、フルオリン基、フルオロアルキル基またはさらなるアリール基もしくはヘテロアリール基で置換されていてよい。
(非芳香族)脂環式・複素環式基は、飽和環、つまり単結合だけを含有するもの、および部分不飽和環、つまり多重結合も含有するものの両方を包含する。複素環式環は、1個以上のヘテロ原子、好ましくはSi、O、N、SおよびSeから選択されたものを含有する。
(非芳香族)脂環式・複素環式基は、単環式、つまり、1つの環だけ(例えばシクロヘキサンなど)を含有するか、または多環式、つまり、複数の環(例えばデカヒドロナフタレンまたはビシクロオクタンなど)を含有することができる。飽和基が特に好ましい。3〜25個のC原子を有する単環式、二環式または三環式の基がさらに好ましく、これらは、任意で縮合環を含有し、かつ任意で置換されている。5員環、6員環、7員環または8員環の炭素環式基がさらに好ましく、さらにここで、1個以上のC原子をSiによって置換することができ、かつ/または1つ以上のCH基をNによって置換することができ、かつ/または1つ以上の非隣接CH基を−O−および/または−S−によって置換することができる。
好ましい脂環式・複素環式基は例えば、5員環の基、例えばシクロペンタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフラン、ピロリジン、6員環の基、例えばシクロヘキサン、シリナン(silinane)、シクロヘキセン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアン、ピペリジン、7員環の基、例えばシクロヘプタン、および縮合基、例えばテトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、インダン、ビシクロ[1.1.1]−ペンタン−1,3−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、スピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイル、オクタヒドロ−4,7−メタノインダン−2,5−ジイルである。
アリール基、ヘテロアリール基、カルビル基およびヒドロカルビル基は、任意で1つ以上の置換基を有し、これは好ましくは、シリル、スルホ、スルホニル、ホルミル、アミン、イミン、ニトリル、メルカプト、ニトロ、ハロゲン、C1〜12アルキル、C6〜12アリール、C1〜12アルコキシ、ヒドロキシルまたはこれらの基の組み合わせを含む群から選択される。
好ましい置換基は例えば、溶解性促進基、例えばアルキルもしくはアルコキシであるか、電子求引性基、例えばフッ素、ニトロもしくはニトリルであるか、またはポリマーにおけるガラス転移温度(Tg)を向上させるための置換基、特にバルキー(bulky)基、例えばt−ブチル基もしくは任意で置換されたアリール基などである。
好ましい置換基(以下では「L」とも称する)は、例えばF、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、−NCO、−NCS、−OCN、−SCN、−C(=O)N(R、−C(=O)Y、−C(=O)R、−C(=O)OR、−N(Rであり、ここでRは、上述の意味を有し、Yは、ハロゲン、4〜40個、好ましくは4〜20個の環原子を有する任意で置換されたシリル、任意で置換されたアリールもしくはヘテロアリール、および1〜25個のC原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシを表し、ここで1個以上のH原子をFまたはClによって任意で置換することができる。
「置換されたシリルまたはアリール」とは、好ましくは、ハロゲン、−CN、R、−OR、−CO−R、−CO−O−R、−O−CO−Rまたは−O−CO−O−Rによって置換されていることを意味し、ここでRは、上述の意味を有する。
特に好ましい置換基Lは、例えばF、Cl、CN、NO、CH、C、OCH、OC、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、OCF、OCHF、OC、さらにフェニルである。
上記および下記に示される式において、置換されたフェニレン環
Figure 0006820284
は、好ましくは、
Figure 0006820284
であり、
上記式中、Lは、それぞれの場合で、上記および下記で与えられた意味のうち1つと同じであるか、または異なっており、かつ好ましくは、F、Cl、CN、NO、CH、C、C(CH、CH(CH、CHCH(CH)C、OCH、OC、COCH、COC、COOCH,COOC、CF、OCF、OCHF、OCまたはP−Sp−、非常に好ましくは、F、Cl、CN、CH、C、OCH、COCH、OCFまたはP−Sp−、最も好ましくは、F、Cl、CH、OCH、COCHまたはOCFである。
重合性基Pは好ましくは、C=C二重結合またはC≡C三重結合を含有する基、および開環を伴う重合に適した基、例えばオキセタン基またはエポキシド基などから選択される。
非常に好ましくは、重合性基Pは、CH=CW−COO−、CH=CW−CO−、
Figure 0006820284
CW=CH−CO−(O)k3−、CW=CH−CO−NH−、CH=CW−CO−NH−、CH−CH=CH−O−、(CH=CH)CH−OCO−、(CH=CH−CHCH−OCO−、(CH=CH)CH−O−、(CH=CH−CHN−、(CH=CH−CHN−CO−、CH=CW−CO−NH−、CH=CH−(COO)k1−Phe−(O)k2−、CH=CH−(CO)k1−Phe−(O)k2−、Phe−CH=CH−から成る群より選択され、ここでWは、H、F、Cl、CN、CF、フェニルを表すか、または1〜5個のC原子を有するアルキルを表し、特にH、F、ClまたはCHを表し、Wは、Hを表すか、または1〜5個のC原子を有するアルキルを表し、特にH、メチル、エチルまたはn−プロピルを表し、WおよびWはそれぞれ、互いに独立して、H、Clまたは1〜5個のC原子を有するアルキルを表し、Pheは、上記のように定義されているがP−Spとは異なる1つ以上の基Lによって任意で置換された1,4−フェニレンを表し、k、kおよびkはそれぞれ、互いに独立して0または1を表し、kは好ましくは1を表し、kは1〜10の整数である。
特に好ましい基Pは、CH=CH−COO−、CH=C(CH)−COO−、CH=CF−COO−、CH=CH−、CH=CH−O−、(CH=CH)CH−OCO−、(CH=CH)CH−O−、
Figure 0006820284
、特にビニルオキシ、アクリレート、メタクリレート、フルオロアクリレート、クロロアクリレート、オキセタンおよびエポキシド、最も好ましくはアクリレートまたはメタクリレートである。
本発明のさらなる好ましい実施形態において、全ての重合性化合物およびこれらの下位式は、1つ以上の基P−Sp−の代わりに、2つ以上の重合性基P(多反応性の重合性基)を含有する1つ以上の分枝鎖状基を含有する。この種の適切な基およびこれらを含有する重合性化合物は、例えば米国特許第7,060,200号明細書(US7,060,200B1)または米国特許出願公開第2006/0172090号明細書(US2006/0172090A1)に記載されている。以下の式:
Figure 0006820284
から選択される多反応性の重合性基が特に好ましく、
上記式中、
アルキルは、単結合を表すか、または1〜12個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンを表し、ここで1つ以上の非隣接CH基を、互いに独立して、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないようにそれぞれ置換することができ、さらにここで、1個以上のH原子を、F、ClまたはCNによって置換することができ、ここでRは、上述の意味を有し、かつ好ましくは、上記で定義したRを表し、
aaおよびbbはそれぞれ、互いに独立して、0、1、2、3、4、5または6を表し、
Xは、X’について示した意味のうち1つを有し、かつ
1〜5はそれぞれ、互いに独立して、Pについて示した意味のうち1つを有する。
好ましいスペーサー基Spは、式Sp’−X’から選択され、そのため、基「P−Sp−」は、式「P−Sp’−X’−」に一致し、ここで、
Sp’は、1〜20個、好ましくは1〜12個のC原子を有するアルキレンを表し、これは、F、Cl、Br、IまたはCNによって任意で一置換または多置換されており、さらにここで、1つ以上の非隣接CH基を、互いに独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR01−、−SiR0102−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−NR01−CO−O−、−O−CO−NR01−、−NR01−CO−NR01−、−CH=CH−または−C≡C−によって、O原子および/またはS原子が互いに直接結合しないようにそれぞれ置換することができ、
X’は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−COO−、−CO−NR01−、−NR01−CO−、−NR01−CO−NR01−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CR01−、−CY01=CY02−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合を表し、
01およびR02はそれぞれ、互いに独立して、Hを表すか、または1〜12個のC原子を有するアルキルを表し、かつ
01およびY02はそれぞれ、互いに独立して、H、F、ClまたはCNを表し、
X’は好ましくは、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−COO−、−CO−NR−、−NR01−CO−、−NR01−CO−NR01−または単結合である。
一般的なスペーサー基Sp’は、例えば−(CHp1−、−(CHCHO)q1−CHCH−、−CHCH−S−CHCH−、−CHCH−NH−CHCH−または−(SiR0102−O)p1−であり、ここで、p1は1〜12の整数であり、q1は1〜3の整数であり、R01およびR02は上述の意味を有する。
特に好ましい基−X’−Sp’−は、−(CHp1−、−O−(CHp1−、−OCO−(CHp1−、−OCOO−(CHp1−である。
特に好ましい基Sp’は例えば、それぞれの場合で、直鎖状のエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチレン、メチレンオキシブチレン、エチレンチオエチレン、エチレン−N−メチルイミノエチレン、1−メチルアルキレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレンである。
好ましい一反応性、二反応性または多反応性の重合性液晶化合物は、例えば国際公開第93/22397号(WO93/22397)、欧州特許出願公開第0261712号明細書(EP0261712)、独国特許出願公開第19504224号明細書(DE19504224)、国際公開第95/22586号(WO95/22586)、国際公開第97/00600号(WO97/00600)、米国特許第5,518,652号明細書(US5,518,652)、米国特許第5,750,051号明細書(US5,750,051)、米国特許第5,770,107号明細書(US5,770,107)および米国特許第6,514,578号明細書(US6,514,578)に開示されている。
さらなる好ましい一反応性、二反応性または多反応性の重合性液晶化合物は、以下の表:
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
Figure 0006820284
に示されており、
上記式中、
は、様々な場合で、互いに独立して、重合性基、好ましくはアクリル基、メタクリル基、オキセタン基、エポキシ基、ビニル基、ビニルオキシ基、プロペニルエーテル基またはスチレン基であり、
は、様々な場合で、互いに独立して、1、2、3もしくは4つの基Lによって任意で置換された1,4−フェニレンであるか、またはtrans−1,4−シクロヘキシレンであり、
は、様々な場合で、互いに独立して、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、
rは、0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2であり、
tは、様々な場合で、互いに独立して0、1、2または3であり、
uおよびvは、相互に独立して0、1または2であり、
wは、0または1であり、
xおよびyは、相互に独立して、0であるか、または同じもしくは異なる1〜12の整数であり、
zは、0または1であり、ただし、隣接するxまたはyが0である場合、zは0であり、
さらにここで、ベンゼン環およびナフタレン環は、同じまたは異なる1つ以上の基Lによってさらに置換されていてよい。パラメータR、Y、R01、R02およびLは、上記式IIで与えられたものと同じ意味を有する。
本発明による方法のために使用される好ましいLC材料における前記一反応性、二反応性または多反応性の液晶化合物の割合は概して、好ましくは30〜99.9質量%の範囲、より好ましくは40〜99.9質量%の範囲、さらにより好ましくは50〜99.9質量%の範囲にある。
重合性LC材料は好ましくは、1つの重合性基を有する1種以上の重合性化合物(一反応性)と2つ以上の重合性基を有する1種以上の重合性化合物(二反応性または多反応性)とを含む混合物である。
別の好ましい実施形態において、架橋度の低いフィルムを製造するために使用される重合性LC材料は、重合性基を2つより多く有する化合物を含有しない。
別の好ましい実施形態において、架橋度の低いフィルムを製造するために使用される重合性LC材料は、アキラル材料であり、つまりこれは、キラル化合物を含有しない。
上記および下記で言及される重合性化合物および重合性メソゲン化合物は、好ましくはモノマーである。
本発明の別の対象は、式Iの1種以上の化合物を含むか、または上記および下記のRM混合物を含み、かつさらに、1種以上の溶媒および/またはさらなる添加剤を含むRM調製物である。
好ましい実施形態において、RM調製物は、重合開始剤、界面活性剤、安定化剤、触媒、増感剤、禁止剤、連鎖移動剤、共反応性モノマー、反応性シンナー、表面活性化合物、潤滑剤、湿潤剤、分散剤、疎水化剤、接着剤、流動性向上剤、脱泡剤または泡消し剤、脱気剤(deaerators)、希釈剤、反応性希釈剤、助剤、着色剤、染料、顔料およびナノ粒子から成る群より選択される1種以上の添加剤を任意で含む。
別の好ましい実施形態において、RM調製物は、重合性非メソゲン化合物(反応性シンナー)から選択される1種以上の添加剤を任意で含む。RM調製物におけるこれらの添加剤の量は、好ましくは0〜30%、非常に好ましくは0〜25%である。
使用する反応性シンナーは、文字通り反応性シンナーと称される物質だけでなく、1つ以上の補足的な反応性単位、例えばヒドロキシル基、チオール基またはアミノ基を含有する上記で既に述べられた補助化合物でもあり、これによって、液晶化合物の重合性単位との反応が起こり得る。
光重合が通常可能である物質は例えば、少なくとも1つのオレフィン二重結合を含有する一官能性、二官能性および多官能性の化合物を含む。これらの例は、カルボン酸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸のビニルエステル、ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸のビニルエステル、一官能性アルコール、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコールおよびステアリルアルコールのアリルエーテルおよびビニルエーテルおよびメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル、二官能性アルコール、例えばエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールのジアリルエーテルおよびジビニルエーテルである。
また例えば、多官能性アルコールのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル、特にヒドロキシル基の他にさらなる官能基を含有しないか、または多くともエーテル基しか含有しないものが適切である。このようなアルコールの例は、二官能性アルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびこれらを高級に縮合させた代表的なもの、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなど、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、アルコキシル化されたフェノール化合物、例えばエトキシル化およびプロポキシル化されたビスフェノール、シクロヘキサンジメタノール、三官能性および多官能性のアルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、トリメチロールエタン、ペンタエリトリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトール、ならびにアルコキシル化された、特にエトキシル化およびプロポキシル化された相応するアルコールである。
その他の適切な反応性シンナーは、ポリエステル(メタ)アクリレートであり、これは、ポリエステロールの(メタ)アクリル酸エステルである。
適切なポリエステロールの例は、ポリカルボン酸、好ましくはジカルボン酸を、ポリオール、好ましくはジオールを使用してエステル化することによって製造可能なものである。このようなヒドロキシル含有ポリエステルのための開始材料は、当業者に公知である。使用可能なジカルボン酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、o−フタル酸および異性体、ならびにこれらの水素化生成物、および前記酸のエステル化可能なおよびエステル置換可能な誘導体、例えば無水物およびジアルキルエステルである。適切なポリオールは、上述のアルコール、好ましくはエチレングリコール、1,2−および1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ならびにエチレングリコールタイプおよびプロピレングリコールタイプのポリグリコールである。
適切な反応性シンナーはさらに、1,4−ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、以下の式のトリシクロデセニルアルコールのアクリル酸エステル(ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレートという名称でも知られている):
Figure 0006820284
、ならびにアクリル酸、メタクリル酸およびシアノアクリル酸のアリルエステルである。
例を用いて述べた反応性シンナーのうち、特に、および上述の好ましい組成物に鑑みて、光重合性基を含有するものを使用する。
この群は例えば、二価アルコールおよび多価アルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびこれらを高度に縮合させた代表的なもの、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなど、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、トリメチロールエタン、ペンタエリトリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトール、ならびにアルコキシル化された、特にエトキシル化およびプロポキシル化された相応するアルコールを含む。
さらにまた、この群は例えば、アルコキシル化されたフェノール化合物、例えばエトキシル化およびプロポキシル化されたビスフェノールを含む。
これらの反応性シンナーはさらに、例えばエポキシドまたはウレタン(メタ)アクリレートであってよい。
エポキシド(メタ)アクリレートは例えば、オレフィンまたはポリグリシジルエーテルもしくはジグリシジルエーテル、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテルを(メタ)アクリル酸によってエポキシ化する当業者に公知の反応によって得ることが可能なものである。
ウレタン(メタ)アクリレートは特に、ヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレートとポリイソシアネートまたはジイソシアネートとの同じく当業者に公知の反応の生成物である。
このようなエポキシドおよびウレタン(メタ)アクリレートは、上記に示される化合物のなかでも、「混合形態」として含まれている。
反応性シンナーを使用する場合、その量および特性は、一方では満足のいく望ましい効果、例えば本発明による組成物の望ましい色が達成され、しかし他方では液晶組成物の相挙動が過剰に損なわれないように、各条件に適合される必要がある。架橋度の低い(架橋度の高い)液晶組成物を、例えば1分子あたり比較的小さな(大きな)数の反応性単位を有する相応した反応性シンナーを使用して製造することができる。
希釈剤の群は、例えば以下のものを含む:
C1〜C4アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、特にC5〜C12アルコール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデカノールおよびn−ドデカノール、ならびにこれらの異性体、グリコール、例えば1,2−エチレングリコール、1,2−および1,3−プロピレングリコール、1,2−、2,3−および1,4−ブチレングリコール、ジおよびトリエチレングリコール、ならびにジおよびトリプロピレングリコールと、エーテル、例えばメチルtert−ブチルエーテル、1,2−エチレングリコールモノおよびジメチルエーテル、1,2−エチレングリコールモノおよびジエチルエーテル、3−メトキシプロパノール、3−イソプロポキシプロパノール、テトラヒドロフラン、ならびにジオキサンと、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)と、C1〜C5アルキルエステル、例えばメチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテートおよびアミルアセテート、脂肪族および芳香族の炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、石油エーテル、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン、デカリン、ジメチルナフタレン、揮発油、Shellsol(登録商標)およびSolvesso(登録商標)鉱油、例えばガソリン、ケロシン、軽油および灯油、また天然油、例えばオリーブ油、大豆油、ナタネ油、アマニ油、ならびにひまわり油。
また、当然のことながら、本発明による組成物中でこれらの希釈剤の混合物を使用することも可能である。
少なくとも部分混和性がある限り、これらの希釈剤を水と混合してもよい。ここで適切な希釈剤の例は、C1〜C4アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールおよびsec−ブタノール、グリコール、例えば1,2−エチレングリコール、1,2−および1,3−プロピレングリコール、1,2−、2,3−および1,4−ブチレングリコール、ジおよびトリエチレングリコール、ならびにジおよびトリプロピレングリコールと、エーテル、例えばテトラヒドロフランおよびジオキサンと、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトンおよびジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)と、C1〜C4アルキルエステル、例えばメチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテートおよびブチルアセテートである。
希釈剤は、RM調製物の全質量を基準として、約0〜10.0質量%、好ましくは約0〜5.0質量%の割合で任意で使用される。
消泡剤および脱気剤(c1))、潤滑剤および流動助剤(c2))、熱硬化性または放射線硬化性助剤(c3))、基材湿潤助剤(c4))、湿潤・分散助剤(c5))、疎水化剤(c6))、接着促進剤(c7))、ならびに耐引っかき性向上用助剤(c8))は、それらの働きにおいて、互いに厳密に区切ることはできない。
例えば、潤滑剤および流動助剤は、しばしば消泡剤および/または脱気剤および/または耐引っかき性改善用助剤としても働く。放射線硬化性助剤は、潤滑剤および流動助剤および/または脱気剤および/または基材湿潤助剤としても働くことができる。個別の場合において、これらの助剤の幾つかは、接着促進剤(c8))の機能を果たすこともできる。
したがって、上記で述べたことに相応して、特定の添加剤を下記のc1)〜c8)の複数の群に分類することができる。
群c1)にある消泡剤は、ケイ素不含ポリマーおよびケイ素含有ポリマーを含む。ケイ素含有ポリマーは例えば、未変性もしくは変性ポリジアルキルシロキサン、またはポリジアルキルシロキサンとポリエーテル単位とを含む分枝鎖状コポリマー、櫛形コポリマーもしくはブロックコポリマーであり、後者は、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから得ることができる。
群c1)にある脱気剤は例えば、有機ポリマー、例えばポリエーテルおよびポリアクリレート、ジアルキルポリシロキサン、特にジメチルポリシロキサン、有機変性ポリシロキサン、例えばアリールアルキル変性ポリシロキサン、ならびにフルオロシリコーンを含む。
消泡剤の働きは実質的に、フォーム形成の防止または既に形成されているフォームの破壊に基づく。消泡剤は、微細な気体または気泡の一体化を促進することによって実質的に作用して、脱気すべき媒体、例えば本発明による組成物中でより大きな泡をもたらし、それにより、気体の(空気の)放出が加速される。消泡剤を頻繁に脱気剤としても使用することも、また逆に脱気剤を消泡剤として使用することもできるため、これらの添加剤をまとめて群c1)に含めた。
このような助剤は例えば、Tegoから、TEGO(登録商標)Foamex800、TEGO(登録商標)Foamex805、TEGO(登録商標)Foamex810、TEGO(登録商標)Foamex815、TEGO(登録商標)Foamex825、TEGO(登録商標)Foamex835、TEGO(登録商標)Foamex840、TEGO(登録商標)Foamex842、TEGO(登録商標)Foamex1435、TEGO(登録商標)Foamex1488、TEGO(登録商標)Foamex1495、TEGO(登録商標)Foamex3062、TEGO(登録商標)Foamex7447、TEGO(登録商標)Foamex8020、Tego(登録商標)Foamex N、TEGO(登録商標)Foamex K3、TEGO(登録商標)Antifoam2−18、TEGO(登録商標)Antifoam2−18、TEGO(登録商標)Antifoam2−57、TEGO(登録商標)Antifoam2−80、TEGO(登録商標)Antifoam2−82、TEGO(登録商標)Antifoam2−89、TEGO(登録商標)Antifoam2−92、TEGO(登録商標)Antifoam14、TEGO(登録商標)Antifoam28、TEGO(登録商標)Antifoam81、TEGO(登録商標)Antifoam D90、TEGO(登録商標)Antifoam93、TEGO(登録商標)Antifoam200、TEGO(登録商標)Antifoam201、TEGO(登録商標)Antifoam202、TEGO(登録商標)Antifoam793、TEGO(登録商標)Antifoam1488、TEGO(登録商標)Antifoam3062、TEGOPREN(登録商標)5803、TEGOPREN(登録商標)5852、TEGOPREN(登録商標)5863、TEGOPREN(登録商標)7008、TEGO(登録商標)Antifoam1−60、TEGO(登録商標)Antifoam1−62、TEGO(登録商標)Antifoam1−85、TEGO(登録商標)Antifoam2−67、TEGO(登録商標)Antifoam WM20、TEGO(登録商標)Antifoam50、TEGO(登録商標)Antifoam105、TEGO(登録商標)Antifoam730、TEGO(登録商標)Antifoam MR1015、TEGO(登録商標)Antifoam MR1016、TEGO(登録商標)Antifoam1435、TEGO(登録商標)Antifoam N、TEGO(登録商標)Antifoam KS6、TEGO(登録商標)Antifoam KS10、TEGO(登録商標)Antifoam KS53、TEGO(登録商標)Antifoam KS95、TEGO(登録商標)Antifoam KS100、TEGO(登録商標)Antifoam KE600、TEGO(登録商標)Antifoam KS911、TEGO(登録商標)Antifoam MR1000、TEGO(登録商標)Antifoam KS1100、Tego(登録商標)Airex900、Tego(登録商標)Airex910、Tego(登録商標)Airex931、Tego(登録商標)Airex935、Tego(登録商標)Airex936、Tego(登録商標)Airex960、Tego(登録商標)Airex970、Tego(登録商標)Airex980およびTego(登録商標)Airex985として市販で入手可能であり、またBYKから、BYK(登録商標)−011、BYK(登録商標)−019、BYK(登録商標)−020、BYK(登録商標)−021、BYK(登録商標)−022、BYK(登録商標)−023、BYK(登録商標)−024、BYK(登録商標)−025、BYK(登録商標)−027、BYK(登録商標)−031、BYK(登録商標)−032、BYK(登録商標)−033、BYK(登録商標)−034、BYK(登録商標)−035、BYK(登録商標)−036、BYK(登録商標)−037、BYK(登録商標)−045、BYK(登録商標)−051、BYK(登録商標)−052、BYK(登録商標)−053、BYK(登録商標)−055、BYK(登録商標)−057、BYK(登録商標)−065、BYK(登録商標)−066、BYK(登録商標)−070、BYK(登録商標)−080、BYK(登録商標)−088、BYK(登録商標)−141およびBYK(登録商標)−A530として市販で入手可能である。
群c1)にある助剤は、RM調製物の全質量を基準として、約0〜3.0質量%、好ましくは約0〜2.0質量%の割合で任意で使用される。
群c2)において、潤滑剤および流動助剤は一般的に、ケイ素不含ポリマーを含むが、ケイ素含有ポリマーも含み、例えばポリアクリレートまたは変性剤(低分子量ポリジアルキルシロキサン)である。変形形態は、幅広い種類の有機基によって置換された幾つかのアルキル基から成る。これらの有機基は例えば、ポリエーテル、ポリエステルまたは長鎖アルキル基でさえあり、前者が最も頻繁に使用されている。
相応して変性されたポリシロキサン中のポリエーテル基は通常、エチレンオキシド単位および/またはプロピレンオキシド単位から構成されている。一般的に、変性ポリシロキサンにおけるこれらのアルキレンオキシド単位の割合が高いほど、できあがる生成物は、親水性がより高くなる。
このような助剤は例えば、Tegoから、TEGO(登録商標)Glide100、TEGO(登録商標)Glide ZG400、TEGO(登録商標)Glide406、TEGO(登録商標)Glide410、TEGO(登録商標)Glide411、TEGO(登録商標)Glide415、TEGO(登録商標)Glide420、TEGO(登録商標)Glide435、TEGO(登録商標)Glide440、TEGO(登録商標)Glide450、TEGO(登録商標)Glide A115、TEGO(登録商標)Glide B1484(消泡剤および脱気剤としても使用可能である)、TEGO(登録商標)Flow ATF、TEGO(登録商標)Flow300、TEGO(登録商標)Flow460、TEGO(登録商標)Flow425およびTEGO(登録商標)Flow ZFS460として市販で入手可能である。耐引っかき性を改善するために使用可能である適切な放射線硬化性潤滑剤および流動助剤は、TEGO(登録商標)Rad2100、TEGO(登録商標)Rad2200、TEGO(登録商標)Rad2500、TEGO(登録商標)Rad2600およびTEGO(登録商標)Rad2700の製品であり、これらも同じく、TEGOから得ることができる。
また、このような助剤は例えば、BYKから、BYK(登録商標)−300、BYK(登録商標)−306、BYK(登録商標)−307、BYK(登録商標)−310、BYK(登録商標)−320、BYK(登録商標)−333、BYK(登録商標)−341、Byk(登録商標)354、Byk(登録商標)361、Byk(登録商標)361N、BYK(登録商標)388として入手可能である。
また、このような助剤は例えば、Merck KGaAから、Tivida(登録商標)FL2300およびTivida(登録商標)FL2500として入手可能である。
群c2)にある助剤は、RM調製物の全質量を基準として、約0〜3.0質量%、好ましくは約0〜2.0質量%の割合で任意で使用される。
群c3)において、放射線硬化性助剤は特に、例えばアクリレート基の構成要素である末端二重結合を有するポリシロキサンを含む。このような助剤を化学放射線または例えば電子放射線によって架橋することができる。これらの助剤は一般的に、多数の特性をまとめて組み合わせる。架橋状態において、これらは、消泡剤、脱気剤、潤滑剤および流動助剤、ならびに/または基材湿潤助剤として働くことができる一方で、架橋状態において、これらは特に、耐引っかき性、例えば本発明による組成物を使用して製造可能な被覆またはフィルムの耐引っかき性を向上させる。光沢特性における改善、例えば、正確にはそれらの被覆またはフィルムの改善は実質的に、これらの助剤が(非架橋状態で)、消泡剤、脱気剤、ならびに/または潤滑剤および流動助剤として働いた結果と考えられる。
適切な放射線硬化性助剤の例は、TEGOから入手可能な製品であるTEGO(登録商標)Rad2100、TEGO(登録商標)Rad2200、TEGO(登録商標)Rad2500、TEGO(登録商標)Rad2600およびTEGO(登録商標)Rad2700、ならびにBYKから入手可能な製品であるBYK(登録商標)−371である。
群c3)にある熱硬化性助剤は例えば、イソシアネート基、例えばバインダーのイソシアネート基と反応することができる第一級OH基を含有する。
使用可能な熱硬化性助剤の例は、BYKから入手可能な製品であるBYK(登録商標)−370、BYK(登録商標)−373およびBYK(登録商標)−375である。
群c3)にある助剤は、RM調製物の全質量を基準として、約0〜5.0質量%、好ましくは約0〜3.0質量%の割合で任意で使用される。
群c4)にある基材湿潤助剤は特に、例えば印刷インキまたは被覆組成物、例えば本発明による組成物によって印刷または被覆すべき基材の湿潤性を向上させるのに役立つ。このような印刷インキまたは被覆組成物の潤滑挙動および流れ挙動において一般的に付随する改善は、完成した(例えば架橋された)印刷物または被覆の外観に対して影響をもたらす。
このような幅広い種類の助剤は、例えばTegoから、TEGO(登録商標)Wet KL245、TEGO(登録商標)Wet250、TEGO(登録商標)Wet260およびTEGO(登録商標)Wet ZFS453として市販で入手可能であり、またBYKから、BYK(登録商標)−306、BYK(登録商標)−307、BYK(登録商標)−310、BYK(登録商標)−333、BYK(登録商標)−344、BYK(登録商標)−345、BYK(登録商標)−346およびByk(登録商標)−348として市販で入手可能である。
群c4)における助剤は、液晶組成物の全質量を基準として、約0〜3.0質量%、好ましくは約0〜1.5質量%の割合で任意で使用される。
群c5)にある湿潤・分散助剤は特に、顔料の色浮きおよび色むらおよび沈降の防止に役立ち、そのため、必要であれば、特に色付けされた組成物において適している。
これらの助剤は、これらの添加剤を含有する顔料粒子の静電反発および/または立体障害性によって実質的に顔料分散体を安定させ、ここで後者の場合、助剤と周囲媒体(例えばバインダー)との相互作用が主要な役割を担う。
このような湿潤・分散助剤の使用は一般的な手法であるため、例えば印刷インキおよび塗料の技術分野において、これらが使用される場合、この種類の適切な助剤の選択は一般的に、当業者にとって何ら難しいことではない。
このような湿潤・分散助剤は例えば、Tegoから、TEGO(登録商標)Dispers610、TEGO(登録商標)Dispers610S、TEGO(登録商標)Dispers630、TEGO(登録商標)Dispers700、TEGO(登録商標)Dispers705、TEGO(登録商標)Dispers710、TEGO(登録商標)Dispers720W、TEGO(登録商標)Dispers725W、TEGO(登録商標)Dispers730W、TEGO(登録商標)Dispers735WおよびTEGO(登録商標)Dispers740Wとして市販で入手可能であり、またBYKから、Disperbyk(登録商標)、Disperbyk(登録商標)−107、Disperbyk(登録商標)−108、Disperbyk(登録商標)−110、Disperbyk(登録商標)−111、Disperbyk(登録商標)−115、Disperbyk(登録商標)−130、Disperbyk(登録商標)−160、Disperbyk(登録商標)−161、Disperbyk(登録商標)−162、Disperbyk(登録商標)−163、Disperbyk(登録商標)−164、Disperbyk(登録商標)−165、Disperbyk(登録商標)−166、Disperbyk(登録商標)−167、Disperbyk(登録商標)−170、Disperbyk(登録商標)−174、Disperbyk(登録商標)−180、Disperbyk(登録商標)−181、Disperbyk(登録商標)−182、Disperbyk(登録商標)−183、Disperbyk(登録商標)−184、Disperbyk(登録商標)−185、Disperbyk(登録商標)−190、Anti−Terra(登録商標)−U、Anti−Terra(登録商標)−U80、Anti−Terra(登録商標)−P、Anti−Terra(登録商標)−203、Anti−Terra(登録商標)−204、Anti−Terra(登録商標)−206、BYK(登録商標)−151、BYK(登録商標)−154、BYK(登録商標)−155、BYK(登録商標)−P104S、BYK(登録商標)−P105、Lactimon(登録商標)、Lactimon(登録商標)−WSおよびBykumen(登録商標)として市販で入手可能である。
群c5)にある助剤の使用量は、助剤の平均分子量に基づく。したがって、いずれの場合でも予備実験が勧められるが、これは当業者によって単純に実施可能である。
群c6)にある疎水化剤を、例えば本発明による組成物を使用して、製造する印刷物または被覆に対して撥水性を与えるために使用することができる。これは、吸水による膨張を防止または少なくとも大幅に抑制し、よって、例えばこのような印刷物または被覆の光学特性における変化が防止されるか、または少なくとも大幅に抑制される。さらに、この組成物を例えばオフセット印刷における印刷インキとして使用すると、これにより、吸水を防止または少なくとも大幅に低減することができる。
このような疎水化剤は例えば、Tegoから、Tego(登録商標)Phobe WF、Tego(登録商標)Phobe1000、Tego(登録商標)Phobe1000S、Tego(登録商標)Phobe1010、Tego(登録商標)Phobe1030、Tego(登録商標)Phobe1010、Tego(登録商標)Phobe1010、Tego(登録商標)Phobe1030、Tego(登録商標)Phobe1040、Tego(登録商標)Phobe1050、Tego(登録商標)Phobe1200、Tego(登録商標)Phobe1300、Tego(登録商標)Phobe1310およびTego(登録商標)Phobe1400として市販で入手可能である。
群c6)にある助剤は、RM調製物の全質量を基準として、約0〜5.0質量%、好ましくは約0〜3.0質量%の割合で任意で使用される。
群c7)からのさらなる接着促進剤は、接触している2つの界面の接着性を改善するのに役立つ。このことから、実質的に接着促進剤の効果的な部分だけが、片側またはその反対側または両方の界面に位置していることがすぐに明らかとなる。例えば、液状またはペースト状の印刷インキ、被覆組成物または塗料を固体の基材に適用することが望ましい場合、これは一般的に、接着促進剤をすぐに後者のものに添加する必要があること、または基材を接着促進剤で前処理する必要があること(下塗りとしても知られる)、つまりこの基材に変性された化学的および/または物理的な表面特性が与えられることを意味する。
基材を予め下塗剤で下塗りした場合、このことは、接触している界面が、一方では下塗剤の界面であり、他方では印刷インキまたは被覆組成物または塗料の界面であることを意味する。この場合、基材と下塗剤との間の接着特性だけでなく、基材と印刷インキまたは被覆組成物または塗料との間の接着特性も、基材上の多層構造全体の接着性において役割を果たす。
また、より広い意味合いで言及され得る接着促進剤は、群c4)で既に一覧にされている基材湿潤助剤であるが、これらは一般的に、同じ接着促進能力を有しない。
基材の物理的および化学的な性質、ならびに、これらの基材の印刷または被覆を例えば意図する印刷インキ、被覆組成物および塗料の物理的および化学的な性質が幅広く変化するということを鑑みると、接着促進剤系が汎用的であることは驚くべきことでない。
シラン系接着促進剤は例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシランである。これらのシランおよびその他のシランは、Huelsから、例えばDYNASILAN(登録商標)という商標名で、市販で入手可能である。
一般的に、このような添加剤のメーカーからの相応した技術情報を使用するものとするか、または当業者であれば、相応した予備実験を通して、単純なやり方でこの情報を得ることができる。
しかしながら、これらの添加剤を、群c7)からの助剤として本発明によるRM調製物に添加すべき場合、これらの割合は、RM調製物の全質量を基準として約0〜5.0質量%に任意で相応する。これらの濃度データは、単に指標として役立つ。というのも、添加剤の量および識別は、個別の場合においてそれぞれ、基材および印刷/被覆組成物の性質によって特定されるからである。この場合、相応した技術情報は通常、このような添加剤のメーカーから入手可能であるか、または、相応した予備実験を通して、当業者によって単純なやり方で特定され得る。
群c8)にある耐引っかき性を改善するための助剤は例えば、上述のTegoから入手可能な製品であるTEGO(登録商標)Rad2100、TEGO(登録商標)Rad2200、TEGO(登録商標)Rad2500、TEGO(登録商標)Rad2600およびTEGO(登録商標)Rad2700を含む。
これらの助剤に関して、群c3)について与えられている量データは、同じく適切であり、つまりこれらの添加剤は、液晶組成物の全質量を基準として、約0〜5.0質量%、好ましくは約0〜3.0質量%の割合で任意で使用される。
光安定剤、熱安定剤および/または酸化安定剤の言及され得る例は、以下のものである:
アルキル化されたモノフェノール、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖状または分枝鎖状の側鎖を有するノニルフェノール、例えば2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノールおよびこれらの化合物の混合物、アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、ならびに2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール、
ヒドロキノンおよびアルキル化されたヒドロキノン、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロクライノン(amylhydrocrainone)、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレートおよびビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート、
トコフェロール、例えばα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールおよびこれらの化合物の混合物、ならびにトコフェロール誘導体、例えばトコフェリルアセテート、トコフェリルサクシネート、トコフェリルニコチネートおよびトコフェリルポリオキシエチレンサクシネート(「トコフェルソレート(tocofersolate)」)、
ヒドロキシル化されたジフェニルチオエーテル、例えば2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)および4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド、
アルキリデンビスフェノール、例えば2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタンおよび1,1,5,5−テトラキス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン、
O−、N−およびS−ベンジル化合物、例えば3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィドおよびイソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、
芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチル−ベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチル−ベンゼンおよび2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール、
トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートおよび1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、
ベンジルホスホネート、例えばジメチル2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートおよびジオクタデシル5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、
アシルアミノフェノール、例えば4−ヒドロキシラウロイルアニリド、4−ヒドロキシステアロイルアニリドおよびオクチルN−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート、
プロピオン酸エステルおよび酢酸エステル、例えば一価または多価アルコールのプロピオン酸エステルおよび酢酸エステル、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、Ν,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパンおよび4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]−オクタンのプロピオン酸エステルおよび酢酸エステル、
アミン誘導体系プロピオンアミド、例えばN,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミンおよびN,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、
アスコルビン酸(ビタミンC)およびアスコルビン酸誘導体、例えばアスコルビルパルミテート、アスコルビルラウレートおよびアスコルビルステアレート、ならびにアスコルビルスルフェートおよびアスコルビルホスフェート、
アミン化合物系酸化防止剤、例えばN,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、Ν,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、Ν,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル置換ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス[4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル置換N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたノニルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたドデシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたイソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブタ−2−エン、N,N,−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オンおよび2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール、
ホスフィン、ホスファイトおよびホスホニト、例えばトリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル))ペンタエリトリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホニト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイトおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、
2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールと、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールと、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールと、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾールと、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾールと、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールと、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールと、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾールとの混合物、および2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール];2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールをポリエチレングリコール300で完全にエステル化した生成物;
硫黄含有ペルオキシド捕捉剤および硫黄含有酸化防止剤、例えば3,3’−チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリルエステル、ステアリルエステル、ミリスチルエステルおよびトリデシルエステルと、メルカプトベンゾイミダゾールおよび2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩と、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛と、ジオクタデシルジスルフィドと、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート、
2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシクロキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシおよび2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシの誘導体、
非置換および置換安息香酸のエステル、例えば4−tert−ブチルフェニルサリシレート、フェニルサリシレート、オクチルフェニルサリシレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートおよび2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、
アクリレート、例えばエチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−メトキシカルボニルシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメートおよびメチル−α−メトキシカルボニル−p−メトキシシンナメート、
立体障害アミン、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)サクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合生成物、N,N,−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エチレン)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)サクシネート、Ν,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]−デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合生成物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合生成物、4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−n−ドデシルサクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−n−ドデシルサクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]−デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとテトラメチロールアセチレン二尿素との縮合生成物、およびポリ(メトキシプロピル−3−オキシ)−[4(2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジニル]−シロキサン、
オキサルアミド、例えば4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサルアミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド、ならびにこれらと2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとの混合物、およびオルト−メトキシ二置換オキサニリドとパラ−メトキシ二置換オキサニリドとの混合物、およびオルト−エトキシ二置換オキサニリドとパラ−エトキシ二置換オキサニリドとの混合物、および
2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンおよび2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン。
別の好ましい実施形態において、RM調製物は1種以上の溶媒を含み、この溶媒は好ましくは、有機溶媒から選択される。この溶媒は好ましくは、以下のものから選択される:ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン;アセテート、例えばメチルアセテート、エチルアセテートもしくはブチルアセテートまたはメチルアセトアセテート;アルコール、例えばメタノール、エタノールまたはイソプロピルアルコール;芳香族溶媒、例えばトルエンまたはキシレン;脂環式炭化水素、例えばシクロペンタンまたはシクロヘキサン;ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタンまたはトリクロロメタン;グリコールまたはそのエステル、例えばPGMEA(プロピルグリコールモノメチルエーテルアセテート)、γ−ブチロールアクトン。また、上記溶媒の二成分、三成分またはそれ以上の混合物を使用することが可能である。
RM調製物が1種以上の溶媒を含有する場合、(複数の)溶媒におけるRMを含む全固形物の合計濃度は、好ましくは10〜60%である。
RMの重合は好ましくは、化学放射線の波長を吸収する開始剤の存在下で実施される。この目的のために、RM調製物は好ましくは、1種以上の重合開始剤を含有する。
例えば、UV光を用いて重合させる場合、UV照射下で分解する光開始剤を使用して、重合反応を開始させるフリーラジカルまたはイオンを発生させることができる。アクリレート基またはメタクリレート基を重合させるために、好ましくは、ラジカル光開始剤を使用する。ビニル基、エポキシド基またはオキセタン基を重合させるために、好ましくはカチオン光開始剤を使用する。また、加熱されると分解する熱重合開始剤を使用して、重合を開始させるフリーラジカルまたはイオンを発生させることが可能である。一般的なラジカル光開始剤は例えば、市販で入手可能なIrgacure(登録商標)またはDarocure(登録商標)(Ciba AG)、例えばIrgacure127、Irgacure184、Irgacure369、Irgacure651、Irgacure817、Irgacure907、Irgacure1300、Irgacure、Irgacure2022、Irgacure2100、Irgacure2959またはDarcure TPOである。別の好ましい実施形態において、RM調製物は、1種以上、より好ましくは2種以上のこのような光開始剤の組み合わせを含む。
一般的なカチオン光開始剤は例えば、UVI6974(Union Carbide)である。
RM調製物における(複数の)重合開始剤の濃度は概して、好ましくは0.1〜10%、非常に好ましくは0.5〜8%、より好ましくは2〜6%である。
好ましくは、重合性LC材料は、
a)1種以上の一反応性、二反応性または多反応性の重合性メソゲン化合物、
b)式Iの化合物から選択される1種以上の接着促進剤、
c)1種以上の光開始剤、
d)任意で1種以上の界面活性剤、
e)任意で1種以上の安定化剤、
f)任意で1種以上の一反応性、二反応性または多反応性の重合性非メソゲン化合物、
g)任意で、光重合を開始するために使用される波長で吸収最大値を示す1種以上の染料、
h)任意で1種以上の連鎖移動剤、
i)任意で1種以上の安定化剤
を含む。
より好ましくは、重合性LC材料は、
a)好ましくは10〜95質量%、非常に好ましくは20〜75質量%の量で、好ましくは式II−1および/またはII−7の化合物から選択される、1種以上の一反応性の重合性メソゲン化合物、
b)好ましくは10〜90質量%、非常に好ましくは20〜75質量%の量で、好ましくは式II−6および/またはII−7の化合物から選択される、1種以上の二反応性または多反応性の重合性メソゲン化合物、
c)好ましくは0.1〜10質量%、非常に好ましくは0.5〜5質量%の量で、1種以上の接着促進剤、
d)任意で、好ましくは0.1〜10質量%、非常に好ましくは0.5〜8質量%の量で、1種以上の光開始剤、
e)任意で1種以上の界面活性剤、および
f)任意で1種以上の安定化剤
を含む。
本発明はさらに、
−上記および下記の重合性LC材料の層を基材上にもたらす工程、
−重合性LC材料を重合させる工程、および
−任意で、重合したLC材料を基材から除去する工程、および/または任意で、この重合したLC材料を別の基材上にもたらす工程
によってポリマーフィルムを製造する方法に関する。
また、重合性LC材料を上記の適切な溶媒中に溶解させることが可能である。その後、この溶液を、例えばスピンコーティング、印刷またはその他の公知の技術によって、基材上に被覆または印刷し、重合前に溶媒を蒸発させる。ほとんどの場合、溶媒の蒸発を容易にするために、混合物を加熱することが適している。
重合性LC材料を、従来の被覆技術、例えばスピンコーティング、バーコーティングまたはブレードコーティングによって、基材上に適用することができる。また、重合性LC材料を、専門家に公知の従来の印刷技術、例えばスクリーン印刷、オフセット印刷、リール・ツー・リール印刷、活版印刷、グラビア印刷、ロートグラビア印刷、フレキソ印刷、凹版印刷、パッド印刷、ヒートシール印刷、インキジェット印刷またはスタンプもしくは印刷版を用いた印刷によって、基材に適用することができる。
適切なプラスチック基材は、専門家に公知であり、また文献に記載されており、これには例えば、光学フィルム産業において使用される従来の基材がある。重合にとって特に適切かつ好ましい基材は、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)もしくはシクロオレフィンポリマー(COP)または一般に公知のカラーフィルター材料であり、特にトリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)または一般に公知のカラーフィルター材料である。
ポリマーフィルムは好ましくは、重合性LC材料からその場の重合によって製造される。好ましい製造方法において、重合性LC材料を基材上に被覆し、引き続き、例えば国際公開第01/20394号(WO01/20394)、英国特許第2,315,072号明細書(GB2,315,072)または国際公開第98/04651号(WO98/04651)に記載されているように、例えば熱または化学放射線に曝すことによって重合させる。
LC材料の重合は好ましくは、これを化学放射線に曝すことによって達成される。化学放射線は、光、例えばUV光、IR光もしくは可視光による照射、X線もしくはガンマ線による照射または高エネルギー粒子、例えばイオンもしくは電子による照射を意味する。重合は好ましくは、光照射、特にUV光による光照射によって実施される。化学放射線の源としては、例えば単一のUVランプまたはUVランプセットを使用することができる。高いランプ出力を使用すると、硬化時間を削減することができる。光放射線についての別の可能な源は、レーザー、例えばUVレーザー、IRレーザーまたは可視レーザーである。
硬化時間は、とりわけ重合性LC材料の反応性、被覆層の厚さ、重合開始剤の種類およびUVランプの出力による。硬化時間は好ましくは、5分以下、非常に好ましくは3分以下、最も好ましくは1分以下である。大量生産のためには、30秒以下の短い硬化時間が好ましい。
適切なUV放射出力は、好ましくは5〜200mWcm−2の範囲、より好ましくは50〜175mWcm−2の範囲、最も好ましくは100〜150mWcm−2の範囲にある。
適用するUV放射との繋がりにおいて、また時間の関数として、適切なUV線量は好ましくは、25〜7200mJcm−2の範囲、より好ましくは500〜7200mJcm−2の範囲、最も好ましくは3000〜7200mJcm−2の範囲にある。
重合は、化学放射線の波長で吸収する開始剤の存在下で実施される。例えば、UV光を用いて重合させると、UV照射下で分解する光開始剤を使用して、重合反応を開始させるフリーラジカルまたはイオンを発生させることができる。UV光開始剤、特にラジカルUV光開始剤が好ましい。
重合は好ましくは、不活性ガス雰囲気下で、好ましくは加熱した窒素雰囲気において行われるが、空気中での重合も可能である。
重合は好ましくは、1〜70℃、より好ましくは5〜50℃、さらにより好ましくは15〜30℃の温度で行われる。
本発明による重合したLCフィルムは、プラスチック基材、特にTAC、COPおよびカラーフィルターに対して良好な接着性を有する。よって、このフィルムを接着被覆またはベース被覆として、後続のLC層のために使用することができ、そうしなければ、この後続のLC層は、基材によく接着しないであろう。
本発明による重合したLCフィルムの好ましい厚さは、フィルムまたは最終製品より望まれる光学特性によって特定される。例えば、重合したLCフィルムが、主に光学層として働くのではなく、例えば接着性の配向層または保護層として働く場合、その厚さは好ましくは、1μm以下、特に0.5μm以下、非常に好ましくは0.2μm以下である。
ポリマーフィルムの光学的適用の場合、このポリマーフィルムは好ましくは、0.5〜10μm、非常に好ましくは0.5〜5μm、特に0.5〜3μmの厚さを有する。
入射ビームの波長(λ)の関数としてのポリマーフィルムの光学位相差(δ(λ))は、以下の式(7):
Figure 0006820284
によって与えられ、
ここで、(Δn)はフィルムの複屈折度であり、(d)はフィルムの厚さであり、λは入射ビームの波長である。
スネリウスの法則によると、入射ビームの方向の関数としての複屈折度は、
Figure 0006820284
として定義され、
ここでsinΘは、フィルムにおける光軸の入射角または傾斜角であり、sinΨは、相応する反射角である。
これらの法則に基づいて、複屈折度およびそれに応じた光学位相差は、フィルムの厚さおよびフィルムにおける光軸の傾斜角による(Berek’sの補償板を参照)。したがって、当業者は、異なる光学位相差または異なる複屈折度を、ポリマーフィルム中の液晶分子の方位を調節することで誘発することができると認識している。
本発明によるポリマーフィルムの複屈折度(Δn)は、好ましくは0.01〜0.30の範囲、より好ましくは0.01〜0.25の範囲、さらにより好ましくは0.01〜0.16の範囲にある。
本発明による方法によって得られるポリマーフィルムの厚さの関数としての光学位相差は、200nm未満、好ましくは180nm未満、さらにより好ましくは150nm未満である。
本発明のホメオトロピック配向型ポリマーフィルムを、例えばLCDにおいて位相差フィルムまたは補償フィルムとして使用して、大きな視野角でのコントラストおよび輝度を改善し、色度を低減することができる。これらは、LCDにおいて切替可能な液晶セルの外側で使用されることが可能であるか、または基材、通常はガラス基材の間で使用されて、切替可能な液晶セルを形成し、切替可能な液晶媒体を含有することが可能である(インセル適用)。
特にインセル適用に関して、本発明によるポリマーフィルムは、高温安定性を示す。つまり、ポリマーフィルムは、300℃まで、好ましくは250℃まで、より好ましくは230℃まで温度安定性を示す。
また、本発明のポリマーフィルムを、その他の液晶材料またはRM材料のための配向フィルムとして使用することができる。例えば、これらのポリマーフィルムを、LCDにおいて使用して、切替可能な液晶媒体の配向を誘発もしくは改善するか、またはその上に被覆される後続の重合性LC材料層を配向させることができる。このようにして、重合したLCフィルムの積層体を製造することができる。
要約すると、本発明による重合したLCフィルムおよび重合性LC材料は、液晶ディスプレイまたは投射システムにおける偏光板、補償板、配向層、円偏光板またはカラーフィルターのような光学素子、装飾画像において、液晶顔料またはエフェクト顔料の製造のために、また特に、反射色が空間的に変化する反射フィルムにおいて、例えば装飾的、情報ストレージ的またはセキュリティー的な使用のための多色画像、例えば偽造不可能な文書類、例えば身分証明書またはクレジットカード、紙幣などとして有用である。
本発明による重合したLCフィルムを、透過型または反射型のディスプレイにおいて使用することができる。これらのLCフィルムを、従来のOLEDディスプレイまたはLCD、特にDAP(配向相の歪み:deformation of aligned phases)方式またはVA(垂直配向)方式のLCD、例えばECB(電気制御型複屈折)型、CSH(カラースーパーホメオトロピック)型、VANまたはVAC(垂直配向ネマチックまたは垂直配向コレステリック)型のディスプレイ、MVA(マルチドメイン垂直配向)またはPVA(パターン化垂直配向)型のディスプレイにおいて、変角方式のディスプレイまたはハイブリッド型ディスプレイ、例えばOCB(光学補償変角セルまたは光学補償複屈折)型、R−OCB(反射OCB)型、HAN(ハイブリッド配向ネマチック)型またはパイセル(πセル)型のディスプレイにおいて、さらには、TN(ねじれネマチック)方式、HTN(高ねじれネマチック)方式またはSTN(超ねじれネマチック)方式のディスプレイにおいて、AMD−TN(アクティブマトリックス駆動TN)型ディスプレイにおいて、またはIPS(面内切替)方式のディスプレイ(「超TFT」ディスプレイとしても知られている)において使用することができる。VA、MVA、PVA、OCB、およびπセル型のディスプレイが特に好ましい。
本発明による重合性材料およびポリマーフィルムは特に、欧州特許第0829744号明細書(EP0829744)、欧州特許出願公開第0887666号明細書(EP0887666A2)、欧州特許第0887692号明細書(EP0887692)、米国特許第6,046,849号明細書(US6,046,849)、米国特許第6,437,915号明細書(US6,437,915)および’’Proceedings o the SID 20th International Display Research Conference,2000’’、280頁に記載されているように、3Dディスプレイにとって有用である。本発明によるポリマーフィルムを含むこの種の3Dディスプレイは、本発明の別の対象である。
上記および下記で、本発明を、好ましい実施形態を特に参照して説明する。本明細書において、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を加えることができると理解される。
上記および下記で言及した多くの化合物またはこれらの混合物は、市販で入手可能である。これらの化合物は全て、公知であるか、または文献(例えばHouben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Georg−Thieme−Verlag、Stuttgartのような標準的な著作物)中に記載されているそれ自体が公知の方法によって、厳密には公知かつ前記反応に適した反応条件で、製造することができる。ここで、それ自体が公知であるが、ここでは言及されていない変形形態を用いることもできる。文脈ではっきりと示されない限りは、本明細書で使用されるように、ここでの用語の複数形は、単数形を含むと解釈され、その逆もまた然りである。
本願全体として、特に明記しない限りは、濃度は全て、質量パーセントで与えられ、かつ各完全な混合物に関し、温度は全て、摂氏温度(セルシウス)で与えられており、温度差は全て、摂氏温度で与えられている。物理特性は全て、’’Merck Liquid Crystals,Physical Properties of Liquid Crystals’’、ステータス 1997年11月、Merck KGaA、ドイツにより特定されたものであり、またそれにより特定されるものであり、特に明記しない限りは、20℃の温度について与えられている。光学的異方度(Δn)は、589.3nmの波長で特定される。
本明細書の説明および請求項全体として、「含む(comprise)」および「含有する(contain)」という語、ならびにこれらの語の変形形態、例えば「含む(comprising)」および「含む(comprises)」は、「〜を含むが、これに限定されることはない」を意味し、その他の構成要素を除外することを意図していない(除外しない)。他方で、「含む(comprise)」という語は、「〜から成る」という用語も包含するが、これに限定されることはない。
本明細書の説明および請求項全体として、「得ることができる」および「得られる」という語、ならびにこれらの語の変形形態は、「〜を含むが、これに限定されることはない」を意味し、その他の構成要素を除外することを意図していない(除外しない)。他方で、「得ることができる」という語は、「得られる」という用語も包含するが、これに限定されることはない。
本発明の先の実施形態を変形することができる一方で、それがなおも本発明の範囲内にあると理解されるだろう。特に記載のない限りは、同一の、等価のまたは類似した目的に適う代替的な特徴を本明細書で開示される各特徴と置換することができる。したがって、特に記載のない限りは、開示される各特徴は、一般的な等価のまたは類似した一連の特徴の一例でしかない。
本明細書で開示される特徴は全て、少なくとも幾つかのこのような特徴および/または工程が互いに除外し合う組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わされてよい。特に、本発明の好ましい特徴は、本発明の全ての態様に適用可能であり、任意の組み合わせで使用されてよい。同様に、非本質的な組み合わせに記載されている特徴は、(組み合わせではなく)別個で使用されてよい。
上記の特徴、特に好ましい実施形態の多くは、それらの独自の権利において進歩性があり、単に本発明の実施形態の一部ではないと理解されるだろう。現在特許請求されている如何なる発明に加えて、またはこれに代えて、これらの特徴について独立的保護を求めることができる。
これより、以下の実施例を参照することによって、本発明をより詳細に記載するが、この実施例は、説明のためだけにあり、本発明の範囲を制限することはない。
以下の例は、本発明を制限することなく説明するのに役立つ。前述かつ以下において、特に記載のない限りは、温度は全て、セルシウス度で与えられており、パーセンテージは全て、質量パーセントである。
実施例
実施例1
Figure 0006820284
3−クロロプロピル(トリメトキシ)シラン(4.64ml;0.03mol;1.00eq.)と2−メトキシ−エチルアミン(10.94ml;0.13mol;5.00eq.)との混合物をN雰囲気下で撹拌し、90℃に加熱し、反応を20時間にわたり進行させる。その後、この混合物を冷却し、その後、200mbarおよび100℃で蒸留して、未反応のアミンを完全に除去する。できあがるオレンジ色の残留物をトルエン(350ml)中に溶解させ、引き続き、これを8.5Mの水酸化ナトリウム溶液(200.00ml)と一緒に30秒間振とうさせる。水層を除去し、合した有機物を水で一回洗浄する。その後、有機層を収集し、真空で減圧すると、オレンジ色の液体(2.86g)が生成される。その後、このオレンジ色の液体を1mbarおよび150℃で蒸留すると、無色の液体(1.15g)としての生成物が得られる。
実施例2
Figure 0006820284
3−クロロプロピル(トリメトキシ)シラン(4.64ml;25.16mmol;1.00eq.)とアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(13.71ml;125.81mmol;5.00eq.)との混合物をN雰囲気下で撹拌し、90℃に加熱し、反応を20時間にわたり進行させる。この混合物を冷却し、その後、10mbarおよび75℃で蒸留して、あらゆる未反応のアミンを除去する。できあがるオレンジ色の残留物をトルエン(350ml)中に溶解させ、引き続き、これを8.5Mの水酸化ナトリウム溶液(200.00ml)と一緒に30秒間振とうさせる。その後、有機層を収集し、真空で減圧すると、黄色の液体(7.79g)が生成される。その後、この黄色の液体を7×10−2mbarおよび145℃で蒸留すると、無色の液体(4.20g)としての生成物が得られる。
実施例3〜9
上記と同じやり方で、以下の化合物を得ることができる:
Figure 0006820284
Figure 0006820284
混合物の実施例
重合性LC混合物M1を以下のように調製する:
(1) 22.03%
(2) 19.58%
(3) 34.29%
(4) 22.03%
Irgacure651 1.00%
Irganox1076 0.08%
Figure 0006820284
Irgacure651(登録商標)は光開始剤、Irganox1076(登録商標)は安定化剤であり、両方とも市販で入手可能である(Ciba AG、Basel、スイス)。
COP基材上での配向および接着性
試験する接着促進剤を1質量%でM1に添加し、2:1のMEK/シクロペンタノン中で20%の固体分になるまで溶解させる。できあがる溶液を、コロナ処理された相応するCOP基材上にバーコーティング(Mayer Bar5)して、室温でアニールして、光重合させた(20mWcm−2、60秒、N)。配向の品質を、偏光顕微鏡を介すのと同様に、偏光板を交差させることで目視によって確認する。
基材へのフィルムの接着性を、Nichiban305テープ試験を利用して試験する。フィルムを100マスのクロスハッチパターンに刻む。それから、305テープをポリマーフィルム上でクロスハッチ領域において適用し、素早く剥がした。フィルムが剥がれなければ、接着性は合格と見なされる。
黄変
黄変効果を試験するために、試験する接着促進剤をシクロペンタノンおよびメチルエチルケトン(MEK)(2:1)中に溶解させ、暗条件において、室温で75時間にわたり維持した。その後、この溶液を可視・紫外(UV−Vis)分光法によって測定して、溶液の黄変の度合いを定量化する。
上記試験の各結果は、以下の表に要約されている。
Figure 0006820284
むしろTego Addid(登録商標)900は、JX COPおよびZeon COPの両方において最も良好な初期接着性を示すが、しかしながら、Tego Addid(登録商標)900は、経時により強い黄変を受ける。それとは対照的に、本発明に従った化合物を含むポリマーフィルムは全て、遅くとも2日後には、Zeon COP上で、Tego Addid(登録商標)900と比肩し得る接着性を示すが、しかしながら、経時による不所望な黄変は、著しく低減される。

Claims (9)

  1. 1種以上の重合性メソゲン化合物と、
    式I−A:
    Figure 0006820284
    および
    式I−B:
    Figure 0006820284
    からなる群から選択される少なくとも1種の化合物とを含む重合性LC材料であって、
    上記式中、
    11は、それぞれ互いに独立して、それぞれの場合でメチル基またはエチル基を表し、
    12は、Hを表し、
    13は、それぞれ互いに独立して、それぞれの場合でメチル基またはエチル基を表し、tが2を表す場合、2つのR13が、架橋性1,2−エタンジイルまたは1,3−プロパンジイルを有する環状アセタールを形成することができ、
    Sp11は、メチレンスペーサー、エチレンスペーサー、プロピレンスペーサーまたはブチレンスペーサーを表し、
    Sp12は、メチレンスペーサーまたはエチレンスペーサーを表し、
    かつ
    tは、の整数を表す、
    前記重合性LC材料
  2. 13が、それぞれ互いに独立してメチル基またはエチル基を表す、請求項1記載の重合性LC材料
  3. 重合性メソゲン化合物が、1種以上の一反応性、二反応性および/または多反応性の重合性メソゲン化合物から選択される、請求項1または2記載の重合性LC材料。
  4. 以下の工程:
    −重合性LC材料の層を基材上にもたらす工程、
    −LC材料を重合させる工程、および
    −任意で、重合したLC材料を基材から除去する工程、および/または任意で、この重合したLC材料を別の基材上にもたらす工程
    を含む方法によって請求項1から3までのいずれか1項に記載の重合性LC材料から得ることができるポリマーフィルム。
  5. 前記LC材料が、ホメオトロピック型に配向されていることを特徴とする、請求項記載のポリマーフィルム。
  6. 請求項1記載の少なくとも1種の化合物を重合前に重合性LC材料に添加することによって、基材、フィルムまたは表面への、重合性LC材料から得られるポリマーフィルムの接着性を向上させる方法。
  7. 前記基材が、TAC基材およびCOP基材またはカラーフィルターから選択されることを特徴とする、請求項記載の方法。
  8. 請求項もしくは記載のポリマーフィルムまたは請求項1から3までのいずれか1項に記載の重合性LC材料の、光学的、電気光学的、情報ストレージ的、装飾的およびセキュリティー的な用途における使用。
  9. 請求項もしくは記載のポリマーフィルムまたは請求項1から3までのいずれか1項に記載の重合性LC材料を含む、光学部品もしくはデバイス、偏光板、パターンド・リターダー、補償板、配向層、円偏光板、カラーフィルター、装飾画像、液晶レンズ、液晶顔料、反射色が空間的に変化する反射フィルム、装飾用の多色画像または情報ストレージ。
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