JP6819530B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されて、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて膨らむエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
従来のエアバッグ装置では、膨張用ガスにより膨張するエアバッグと、膨張用ガスを吐出するガス吐出部を先端部に配設させた略円柱状のインフレーターと、を備えて構成されるものがあった(例えば、特許文献1参照)。エアバッグは、膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張本体部と、膨張本体部から突出するように配設されて、インフレーターから吐出される膨張用ガスを膨張本体部に流入させる流入口部と、を備えて構成されていた。流入口部は、膨張本体部から上方へ突出する突出筒部と、突出筒部の先端から側方の後方側に延びて、インフレーターの先端部を挿入させる開口を端末に設けた開口筒部と、を備えていた。突出筒部は、開口筒部から挿入させたインフレーターのガス吐出部付近を覆い、かつ、ガス吐出部から吐出された膨張用ガスを開口筒部の軸方向と交差する方向に案内して、膨張本体部内に流入させるように、配設される構成としていた。さらに、流入口部は、膨張本体部の外表面側に連なるように配設される外層パネル部と、流入口部の耐熱性を向上させるために、外層パネル部の内周側に配置される内層パネル部と、の二層構造としていた。
特開2016−016685号公報
しかし、従来のエアバッグ装置では、エアバッグの流入口部の外層パネル部が、突出筒部と開口筒部とにわたる外周縁に、縫合した縫代を突設させていた。詳しく説明すれば、突出筒部における開口筒部の開口から離れた前縁から、膨張本体部から離れた側の突出筒部の離隔側縁、すなわち、上縁、を経て、さらに、開口筒部の上縁にわたって、縫代が突出していた。そのため、エアバッグ装置を車両に搭載した部位の周囲における流入口部の上縁側近傍に、後付けでボルト止めされるような周辺部品が配置されるような場合、流入口部の上縁側に突出した縫代が、ボルト止めする際に噛み込まれて、所定の締結強度を確保してボルト止めできない虞れがあった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、エアバッグにおける膨張本体部から離れた離隔側縁に、縫代を突出させずに、流入口部を構成できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、膨張用ガスにより膨張するエアバッグと、膨張用ガスを吐出するガス吐出部を先端部に配設させた略円柱状のインフレーターと、を備えて構成されるとともに、
前記エアバッグが、膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張本体部と、該膨張本体部から突出するように配設されて、前記インフレーターから吐出される膨張用ガスを前記膨張本体部に流入させる流入口部と、を備えて構成され、
前記流入口部が、
前記膨張本体部から突出する突出筒部と、
該突出筒部の先端から側方に延びて、前記インフレーターの前記先端部を挿入させる開口を端末に設けた開口筒部と、
を備えるとともに、
前記突出筒部が、前記開口筒部から挿入させた前記インフレーターの前記ガス吐出部付近を覆い、かつ、前記ガス吐出部から吐出された膨張用ガスを前記開口筒部の軸方向と交差する方向に案内して、前記膨張本体部内に流入させるように、配設される構成とし、さらに、
前記流入口部が、前記膨張本体部の外表面側に連なるように配設される外層パネル部と、該外層パネル部の内周側に配置される内層パネル部と、の少なくとも二層を備えて構成されているエアバッグ装置であって、
前記外層パネル部と前記内層パネル部とが、それぞれ、1枚ずつの外パネル用シート材と内パネル用シート材とを折って、重ねた外周縁の所定部位相互を結合させて、形成される構成として、
前記外パネル用シート材と前記内パネル用シート材とを折った折目部位が、前記流入口部における前記膨張本体部から離れて、前記突出筒部と前記開口筒部とに連なった離隔側縁に、配置される構成として、
前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口から離れた先縁側、前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口の側となる元縁側、及び、前記突出筒部の元縁側から連なる前記開口筒部における前記膨張本体部側の縁、に、
前記外パネル用シート材における前記折目部位で折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部と、前記内パネル用シート材における前記折目部位で折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部と、が、配設されて、前記流入口部が形成されていることを特徴とする。
本発明に係るエアバッグ装置のエアバッグでは、流入口部の外層パネル部と内層パネル部とが、それぞれ、外パネル用シート材と内パネル用シート材とをそれぞれ二つ折りして、重ねた外周縁相互を縫合する縫合部を設けて、流入口部が構成されている。そして、外パネル用シート材と内パネル用シート材とを二つ折りした折目部位は、流入口部における膨張本体部から離れて、突出筒部と開口筒部とに連なった離隔側縁に、配置させており、縫合部の縫代は、流入口部における膨張本体部から離れた離隔側縁から突出するように配置されずに、折目部位からずれた外周縁相互の所定部位に、配置される構成としている。
したがって、本発明に係るエアバッグ装置では、エアバッグにおける膨張本体部から離れた離隔側縁に、縫代を突出させずに、流入口部を構成できる。
その結果、本発明に係るエアバッグ装置では、エアバッグにおける流入口部の離隔側縁に縫代が突出していないことから、エアバッグ装置を車両に搭載した後、流入口部の離隔側縁の近傍に、例えば、周辺部品をボルト止めするようにしても、流入口部に配置されている縫代がボルトに噛み込まれる虞れがなく、所定のて締結強度により、ボルトを締結することができる。
また、本発明に係るエアバッグ装置のエアバッグにおける流入口部の離隔側縁では、外層パネル部と内層パネル部との折目部位が積層されるだけであり、外層パネル部と内層パネル部とが内周側に挿入される略円柱状のインフレーターの外周面を覆っても、インフレーターの外周面側には、外パネル用シート材と内パネル用シート材との積層された厚さ分だけ、配設されるだけであって、外層パネル部と内層パネル部とが、流入口部の離隔側縁において嵩張らないことから、省スペースとして配設され、エアバッグの流入口部自体と周辺部品との干渉も防止できて、周辺部品の組付作業が容易となる。
そして、本発明に係るエアバッグ装置では、前記外パネル用シート材における縫合部が、前記内パネル用シート材も縫合していることが望ましい。
このような構成では、内パネル用シート材からなる内層パネル部が、外パネル用シート材からなる外層パネル部に対して、外層パネル部の縫合部を利用して、取付固定される状態となる。そのため、インフレーターが膨張用ガスを吐出させる際に、内層パネル部が、外層パネル部に対して、ずれたり、バタついたりしないことから、膨張用ガスが、突出筒部内において、円滑に膨張本体部側に流れ、膨張本体部は、円滑に膨張することができる。
さらに、本発明に係るエアバッグ装置では、前記外パネル用シート材における縫合部が、前記内パネル用シート材における外周縁相互の縫合部より、外側にずれて配置されていることが望ましい。
このような構成では、外層パネル部の縫合部が、内層パネル部の縫合部の外側となり、仮に、内側の内層パネル部の縫合部の一部が、膨張用ガスの熱により破損しても、その部位より外側にずれた外層パネル部の縫合部には、熱の影響が及び難く、そのため、流入口部は、実質的な熱によるダメージを受け難く、耐熱性を向上させることができる。
さらに、本発明に係るエアバッグ装置では、前記内層パネル部と前記外層パネル部との間に、第2の内層パネル部が配設され、
該第2内層パネル部が、1枚の第2内パネル用シート材を折って、重ねた外周縁の所定部位相互を結合させて、形成される構成として、
前記第2内パネル用シート材が、折った折目部位を前記内パネル用シート材の折目部位の外周側に配置させて、
前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口から離れた先縁側、前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口の側となる元縁側、及び、前記突出筒部の元縁側から連なる前記開口筒部における前記膨張本体部側の縁、に、前記第2内パネル用シート材を前記折目部位で折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部が、配設されるとともに、
前記第2内パネル用シート材の前記縫合部が、前記内パネル用シート材の縫合部と共縫いされていてもよい。
このような構成では、外層パネル部の内周側に、内層パネル部の他に、第2内層パネル部が配設されて、一層、流入口部の耐熱性を向上させることができる。また、第2内層パネル部は、内側の内層パネル部と共縫いされており、別々に、縫合する場合に比べて、縫合作業を簡便に行うことができる。勿論、第2内層パネル部も、第2内パネル用シート材の折目部位を流入口部の離隔側縁に積層させるだけであって、流入口部の離隔側縁のエリアを嵩張らせないことから、省スペースとして配設でき、エアバッグの流入口部自体と周辺部品との干渉も防止できて、周辺部品の組付作業を容易にさせる作用を阻害しない。
本発明に係る一実施形態の頭部保護用のエアバッグ装置を搭載した車両の車内側から見た正面図である。 実施形態のエアバッグの流入口部付近の拡大正面図である。 インフレーターを接続させた状態のエアバッグの概略縦断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 インフレーターを接続させた状態のエアバッグの概略横断面図であり、図2のIV−IV部位に対応する。 実施形態のエアバッグの正面図である。 実施形態のエアバッグの構成部材を示す正面図である。 実施形態のエアバッグに使用する内層パネル部(第1内層パネル部)を形成する第1内パネル用シート材の平面図である。 実施形態のエアバッグに使用する内層パネル部(第1内層パネル部)を形成する工程を説明する図である。 実施形態の第2内層パネル部を形成する工程を説明する図である。 実施形態の第1内層パネル部を組み付けつつ、第2内層パネル部を形成する工程を説明する図である。 実施形態の第2内層パネル部の延設筒部の本体部に接続する前側部と後側部とを形成するための前側シート材と後側シート材とを示す図である。 実施形態の第2内層パネル部の延設筒部の本体部に、前側部と後側部とを接続する状態を説明する図である。 実施形態の第2内層パネル部と第1内層パネル部とを共縫いして、エアバッグのインナ部材を形成した状態を示す図である。 実施形態の外層パネル部とカバーパネル部とを、膨張本体部側に結合させる前に、重ねる状態を説明する図である。 実施形態の外層パネル部とカバーパネル部とを、膨張本体部側に結合させてエアバッグのアウタ部材を形成する状態を説明する図である。 実施形態のエアバッグのアウタ部材とインナ部材とを示す図である。 実施形態のアウタ部材にインナ部材を組み付けて、流入口部を形成しつつエアバッグを製造する工程を説明する図である。 実施形態のエアバッグを車両に搭載した際の流入口部付近の拡大正面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のエアバッグ装置は、図1に示すように、頭部保護エアバッグ装置Sであり、頭部保護用のエアバッグ(カーテンエアバッグともいう、以下、単にエアバッグとする)24と、膨張用ガスを吐出するインフレーター15と、エアバッグカバー10と、取付ブラケット12,19と、を備えて構成されている。エアバッグ24は、車両Vの車内側における前席や後席の側方で前後に並設される窓(サイドウインド)W1,W2の上縁WU側において、フロントピラー部FPの下縁側から、中間ピラー部CPの上方を経て、リヤピラー部RPの上方まで、の範囲に、折り畳まれて収納されている。
インフレーター15は、図2〜4に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、エアバッグ24における膨張用ガスGを流入させるための後述する流入口部31の開口筒部33に挿入されて、エアバッグ24と連結される。インフレーター15は、燃焼して膨張用ガスGを発生させる薬剤や点火装置等を内蔵して構成され、円柱状の本体部16と、本体部16の先端に設けられた小径の円柱状のガス吐出部17と、を備えて構成されている。ガス吐出部17には、複数のガス吐出口17aが配設されており、インフレーター15は、作動時、これらのガス吐出口17aから膨張用ガスGを吐出することとなる。
インフレーター15は、本体部16の外周面16aの元部側に、本体部16を挟持するように取付ブラケット19が取り付けられ(図1,2参照)、取付ブラケット19がボルト21止めされることにより、中間ピラー部CPの上方付近におけるルーフサイドレール部RRのインナパネル2に対し、ルーフヘッドライニング5の下縁5aに覆われて、取付固定される(図1参照)。また、インフレーター15は、ガス吐出部17を含めた先端部15aを流入口部31の開口筒部33内に挿入させ、開口筒部33に挟持されるように、開口筒部33の外周側に配置させた接続手段としてのクランプ22により、開口筒部33をインフレーター15側に押圧して、開口筒部33に接続される。
なお、このインフレーター15は、車両Vの側面衝突や、オフセット衝突を含む斜め衝突を検知した所定の制御装置により、作動される。
各取付ブラケット12は、図1に示すように、取付ボルト13によって、エアバッグ24の後述する取付部44(A〜F)をインナパネル2に取付固定している。各取付ボルト13は、インナパネル2におけるナット等を設けたねじ孔に、締結されている。
エアバッグカバー10は、図1に示すように、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ4の下縁4a側と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5の下縁5a側と、から構成されている。
エアバッグ24は、図1,5に示すように、膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張本体部26と、膨張本体部26から上方へ突出するように配設されて、インフレーター15から吐出される膨張用ガスGを膨張本体部26に流入させる流入口部31と、を備えて構成されている。
膨張本体部26は、袋織りにより形成される略長方形板状として、窓W1を覆う前側膨張部27、窓W2を覆う後側膨張部28、及び、前側膨張部27と後側膨張部28とをエアバッグ24の上縁24aで連通させる連通部29、を備えて構成されている。流入口部31は、連通部29の前後方向の中央付近から、上方へ突出するように配設されている。
また、エアバッグ24の膨張本体部26の部位における上縁24a側や前縁24b側には、窓W1,W2の周縁にエアバッグ24を取り付ける複数(実施形態では6個)の種々の形状の取付部44(A〜F)が配設されている。各取付部44には、取付ボルト13を挿通させる取付孔44aが、形成され、既述したように、ボディ1側のインナパネル2に取り付けるための取付ブラケット12が固着されている。そして、各取付孔44aを挿通する取付ボルト13がインナパネル2の各ねじ孔に締結されることにより、各取付部44が、インナパネル2に固定される。
さらに、実施形態の場合、取付部44を除く膨張本体部26の部位は、図5,6に示すように、ポリアミド等の織糸を使用して袋織りされた袋織り部36により、形成されている。袋織り部36は、膨張用ガスの流入時に、車内側壁部37aと車外側壁部37bとを離すように膨らむガス流入部37と、車内側壁部37aと車外側壁部37bとを結合させたように形成されて膨張用ガスを流入させない閉じ部(非流入部)38と、を備えて構成されている(図3参照)。閉じ部38は、ガス流入部37の周縁に配置される周縁閉じ部38aと、周縁閉じ部38aの下縁側から上方に延びて、前側膨張部27と後側膨張部28とを区画し、かつ、連通部29の下縁側を区画する中央閉じ部38dと、を備えて構成されている。さらに、閉じ部38は、前側膨張部27や後側膨張部28の領域内に配設される線状閉じ部38e,38f,38gや球状閉じ部38hを備えて構成されている。また、袋織り部36は、ガス流入部37の上縁側の前後方向の中央付近に、周縁閉じ部38aを配設させていない開口部40を備えている。そして、開口部40の周縁に対し、流入口部31の外周壁31a(後述する外層パネル部47やカバーパネル部62)が縫合されて、流入口部31が、膨張本体部26から突出するように、配設されることとなる(図3参照)。
エアバッグ24を構成する部材は、実施形態の場合、図6に示すように、既述の膨張本体部26を構成する袋織り部36の他、各取付部44(A〜F)を形成する取付部用シート材45(A〜F)、流入口部31を形成するための外パネル用シート材51、カバーパネル用シート材63、第1内パネル用シート材71、第2内パネル用シート材91、前側シート材98、及び、後側シート材99、から構成されている。そして、これらのシート材45,51,63,71,91,98,99は、ポリアミド糸等を織った織布から形成されている。さらに、各シート材51,63,71,91,98,99の外周縁付近の丸穴状の貫通孔は、縫合時等に、各シート材51,63,71,91,98,99がズレ移動しないように、図示しない位置決めピンを挿通させる位置決め孔(図符号省略)である。
流入口部31は、図2〜4に示すように、膨張本体部26の上縁側の前後方向の中央付近から上方へ突出する突出筒部32と、突出筒部32の先端(実施形態では上端)から側方(実施形態では後方)に延びて、インフレーター15の先端部15a側を挿入させる開口34を端末(実施形態では後端)に設けた開口筒部33と、を備えた略L字状に構成されている。開口筒部33は、その軸方向DXを、膨張本体部26の前後方向に沿って配設される連通部29と平行として、配設されている。また、突出筒部32は、開口筒部33から挿入させたインフレーター15のガス吐出部17付近を覆い、かつ、ガス吐出部17から吐出された膨張用ガスGを開口筒部33の軸方向DXと交差する方向(実施形態では、開口筒部33の略軸直交方向)DVの下方側に案内して、膨張本体部26内の連通部29に流入させるように、配設される構成としている。
そして、流入口部31は、膨張本体部26の外表面側(車内側壁部37a側や車外側壁部37b側)に連なるように配設される外層パネル部47と、外層パネル部47の内周側に配置される内層パネル部(第1内層パネル部)65と、の少なくとも二層を備えて構成されている。実施形態の場合、外層パネル部47と第1内層パネル部65との間には、第2の内層パネル部82が配設されている。さらに、実施形態の場合、外層パネル部47の外表面には、車両搭載時の周辺部材からの外層パネル部47の保護を図るために、カバーパネル部62が配設されている。
外層パネル部47は、図3,4,6,14〜17に示すように、突出筒部32の部位に配設される突出筒部用部位48と、開口筒部33の部位に配設される開口筒部用部位49と、を備えて構成されるとともに、1枚の外パネル用シート材51を二つ折りして形成されている。シート材51の折目部位51aは、突出筒部用部位48から開口筒部用部位49における膨張本体部26から離れた離隔側縁(上縁)47aに配置される。
外パネル用シート材51は、折目部位51aを間にした両側に、車内側Iに配置される車内側部52と車外側Oに配置される車外側部55とを配設させている。車内側部52と車外側部55には、外層パネル部47の突出筒部32(突出筒部用部位48)を形成する突出筒部用部位53,56と、外層パネル部47の開口筒部33(開口筒部用部位49)を形成する開口筒部用部位54,57と、がそれぞれ配設されている(図14参照)。突出筒部用部位53,56は、折目部位51aから連なる開口筒部用部位54,57から離れた先縁(前縁)53a,56a相互を縫合部58(図4,16参照)を設けて縫合され、かつ、開口筒部用部位54,57側の元縁(後縁)53b,56b相互を縫合部59(図2,16,17,18参照)を設けて縫合されている。縫合部59は、開口筒部用部位54,57における突出筒部用部位53,56近傍の下縁54a,57a相互も縫合している。
これらの縫合部58,59を設けることにより、折目部位51aで二つ折りした外パネル用シート材51から、突出筒部用部位48と開口筒部用部位49とを備えた外層パネル部47が形成されている。折目部位51aと縫合部59との間は、インフレーター15を挿入させる開口50となる。
なお、外層パネル部47は、突出筒部用部位48の車内側パネル部48aと車内側パネル部48bとの下縁48e,48f(シート材51の下縁53c,56c)を、膨張本体部26を構成する袋織り部36の開口部40の周縁における車内側壁部37aと車外側壁部37bとに対して、縫合部60,60を設けて縫合させている(図3,15参照)。
また、実施形態の場合、車両搭載時の外層パネル部47を保護するため、外層パネル部47は、既述のカバーパネル部62により覆われている。カバーパネル部62は、図3,4,14〜17に示すように、1枚のカバーパネル用シート材63を折目部位63aで二つ折りし、折目部位63aを間にした両側の車内側部63bと車外側部63cとを、外層パネル部47を形成する外パネル用シート材51の車内側部52と車外側部55とに被せて、縫合部58,59を形成する際に、共縫いして、配設されている。
なお、カバーパネル部62も、下縁62d,62eが、外層パネル部47の突出筒部用部位48の下縁48e,48fとともに、縫合部60,60を形成する際、膨張本体部26を構成する袋織り部36の開口部40の周縁における車内側壁部37aと車外側壁部37bとに対して、共縫いされている。
ちなみに、カバーパネル部62の下縁62d,62eと外層パネル部47の突出筒部用部位48の下縁48e,48fとは、縫合部58,59を形成する前において、縫合部60,60を利用して、膨張本体部26を構成する袋織り部36の開口部40の周縁における車内側壁部37aと車外側壁部37bとに対して、共縫いされている。
そして、実施形態の場合、縫合部58,59は、膨張本体部26を構成する袋織り部36の開口部40の前後を閉塞するための縫合部41,42と一体的に形成されている(図2,16,17参照)。前側縫合部41は、袋織り部36における開口部40の前側の車内側壁部37aと車外側壁部37bとを縫合しており、その後端側が、縫合部58となって、外層パネル部47とカバーパネル部62との前縁(先縁)48c,62b側を縫合する。後側縫合部42は、袋織り部36における開口部40の後側の車内側壁部37aと車外側壁部37bとを縫合しており、その前端側が、縫合部59として、外層パネル部47とカバーパネル部62との後縁(元縁)48d,62c側を縫合している。なお、縫合部59は、カバーパネル部62も共縫いして、外層パネル部47の開口筒部用部位49における車内側パネル部49aと車外側パネル部49bの下縁49c,49c相互も縫合している。
内層パネル部(第1内層パネル部)65は、図3,4,6〜8に示すように、突出筒部32の部位に配設される突出筒部用部位66と、開口筒部33の部位に配設される開口筒部用部位67と、を備えて構成されるとともに、1枚の(第1)内パネル用シート材71を二つ折りして形成されている。シート材71の折目部位71aは、突出筒部用部位66から開口筒部用部位67における膨張本体部26から離れた離隔側縁(上縁)65aに配置される。
第1内パネル用シート材71は、折目部位71aを間にした両側に、車内側Iに配置される車内側部72と車外側Oに配置される車外側部75とを配設させている。車内側部72と車外側部75には、第1内層パネル部65の突出筒部32(突出筒部用部位73)を形成する突出筒部用部位73,76と、第1内層パネル部65の開口筒部33(開口筒部用部位67)を形成する開口筒部用部位74,77と、がそれぞれ配設されている(図7,8参照)。突出筒部用部位73,76は、折目部位71aから連なる開口筒部用部位74,77から離れた先縁(前縁)73a,76a相互を縫合部78(図2,4,13参照)を設けて縫合され、かつ、開口筒部用部位74,77側の元縁(後縁)73b,76b相互を縫合部79(図2,7,8参照)を設けて縫合されている。縫合部79は、開口筒部用部位74,77における突出筒部用部位73,76近傍の下縁74a,77a相互も縫合している。
これらの縫合部78,79を設けることにより、折目部位71aで二つ折りした第1内パネル用シート材71から、突出筒部用部位66と開口筒部用部位67とを備えた第1内層パネル部65を形成することができる。折目部位71aと縫合部79との間は、インフレーター15を挿入させる開口68となる。
なお、実施形態の場合、縫合部78は、後述する第2内層パネル部82を形成する第2内パネル用シート材91の前縁93a,96a相互を縫合する縫合部101と兼用とされている。
また、第1内パネル用シート材71は、図3,4,6〜8に示すように、内層パネル部65の外周側を覆って、流入口部31の耐熱性を向上させるための補強用延設部80を備えている。補強用延設部80は、縫合部78,79を形成する際、折目部位71a付近の車内側部72と車外側部75とに被せるように、境界部80aに折目を付けて、折り重ね、縫合部78,79の縫合時に共縫いすれば、第1内層パネル部65の突出筒部用部位66と開口筒部用部位67との外周側に、補強パネル部69を配設させることができる。なお、この補強用延設部80も、折目部位71aの外周側で、折目部位80bを設けて、二つ折りされて、配設される。
さらに、第1内パネル用シート材71の開口筒部用部位77には、折り返して外層パネル部47の開口筒部用部位49の開口50近傍における車内側パネル部49aと車外側パネル部49bとに溶着させて把持部67d,67d(図4,17のC参照)を形成する把持片部74b,77bが、配設されている。把持片部74b,77bを折り返して外層パネル部47に溶着させた把持部67d,67dは、インフレーター15を流入口部31の開口34に挿入させる際、開口34を広げるように把持する部位となる。
第2内層パネル部82は、図3,4,6,9〜13に示すように、突出筒部32の部位に配設される突出筒部用部位83と、開口筒部33の部位に配設される開口筒部用部位84と、を備えて構成されるとともに、1枚の第2内パネル用シート材91を二つ折りして形成されている。シート材91の折目部位91aは、突出筒部用部位83から開口筒部用部位84における膨張本体部26から離れた離隔側縁(上縁)82aに配置される。
第2内パネル用シート材91は、図9,10に示すように、折目部位91aを間にした両側に、車内側Iに配置される車内側部92と車外側Oに配置される車外側部95とを配設させている。車内側部92と車外側部95とには、第2内層パネル部82の突出筒部32(突出筒部用部位83)を形成する突出筒部用部位93,96と、第2内層パネル部82の開口筒部33(開口筒部用部位84)を形成する開口筒部用部位94,97と、がそれぞれ配設されている。突出筒部用部位93,96は、折目部位91aから連なる開口筒部用部位94,97から離れた先縁(前縁)93a,96a相互を縫合部101(図4,13参照)を設けて縫合され、かつ、開口筒部用部位94,97側の元縁(後縁)93b,96b相互を縫合部102(図13参照)を設けて縫合されている。縫合部102は、開口筒部用部位94,97における突出筒部用部位93,96近傍の下縁94a,97a相互も縫合している。
これらの縫合部101,102を設けることにより、折目部位91aで二つ折りした第2内パネル用シート材91から、突出筒部用部位83と開口筒部用部位84とを備えた第2内層パネル部82を形成することができる。折目部位91aと縫合部102との間は、インフレーター15を挿入させる開口85となる。
さらに、実施形態の場合、第2内層パネル部82は、流入口部31のエリアから延びて、膨張本体部26の連通部29内に配設される延設筒部86を備えている(図2,3,5,13参照)。延設筒部86は、第2内層パネル部82の突出筒部用部位83内に流入してきた膨張用ガスGを、連通部29内で前後両側に分岐させるように、前後方向に延びる筒状に形成されている。延設筒部86は、図3,10に示すように、突出筒部用部位83の車内側パネル部83aと車外側パネル部83bとが、下縁83e,83f(第2内パネル用シート材91の下縁93c,96c)側を連通部29内に配設させるように延設させて構成され、下縁83e,83f側相互を、縫合部87aを設けて、縫合することにより、前後方向に延びる筒状に形成している。
さらに詳しくは、縫合部87aを形成する際、実施形態では、図9〜11に示すように、下縁83e,83f側に、端末83k,83lを相互に内側に曲げる折返し部83g,83hを設けて、折返し部83g,93hに縫合部83i,83jを設け、縫合部83i,83jから外れた下縁83m,83n相互を、縫合部87aを設けて、縫合して、筒状の延設筒部86が形成されている。
さらにまた、実施形態の場合、延設筒部86には、図11〜13に示すように、第2内層パネル部82を構成する第2内パネル用シート材91からなる円筒状の本体部87の前後に、筒状の前側部88と後側部89とを取り付けて、膨張用ガスGを前後両側に長く案内できるように構成されている。これらの前側部88と後側部89とは、略長方形の前側シート材98と後側シート材99とを、本体部87の前後の端部を包むように、折目98b,99bを付けて折り返し、上縁98a,99a側相互を、縫合部101,102により、第2内パネル用シート材91とともに、共縫いして、配設されている。
実施形態のエアバッグ24の製造工程を説明すれば、まず、図7、図8のA,Bに示すように、第1内パネル用シート材71の折目部位71aの外周側に、境界部80aに折目を付けて補強用延設部80を被せ、補強用延設部80とともに、第1内パネル用シート材71を、折目部位71a,80bで二つ折りし、重ねた突出筒部用部位66の後縁66d相互を、縫合糸110により縫合し、縫合部79を形成して、第1内層パネル部65を形成する。
また、図9のA,Bに示すように、第2内パネル用シート材91の車内側部92と車外側部95との下縁93c,96c側(突出筒部用部位83の下縁83e,83f側)において、縫合部83i,83jを設けて、折返し部83g,83hを縫合しておく。ついで、図10のA,Bに示すように、平らに展開した第2内パネル用シート材91の車外側部95上に、折目部位71a,91aを一致させるようにして、第1内層パネル部65を載せて、第2内パネル用シート材91を、折目部位91aで二つ折りするとともに、図11のAに示すように、重ねた下縁83m,83n相互を、縫合糸110により縫合して、縫合部87aを形成し、延設筒部86の本体部87を形成した第2内層パネル部82を形成する。
その後、図12のA,B、図13に示すように、延設筒部86の本体部87の前後の縁側に、前側シート材98と後側シート材99とを、それぞれ、折目98b,99bを付けて被せ、重ねた上縁98a,98a相互と第2内層パネル部82の前縁93a,96a相互とを、縫合糸110により縫合して、縫合部101(78)を形成し、また、重ねた上縁99a,99a相互と第2内層パネル部82の後縁93b,96b相互とを、縫合糸110により縫合して、縫合部102を形成すれば、延設筒部86を設けた第2内層パネル部82を形成できるとともに、第2内層パネル部82の内周側に、第1内層パネル部65を結合させたエアバッグ24のインナ部材106を形成することができる。
また、エアバッグ24のアウタ部材105を形成するように、図14のA,Bに示すように、外層パネル部47を形成する外パネル用シート材51に、折目部位51a,63a相互を重ねて、カバーパネル用シート材63を被せ、図15のA,Bに示すように、折目部位51a,63aで二つ折りするとともに、重ねた下縁48e,62d相互と、下縁48f,62e相互を上方側へ折り返して、袋織り部36の開口部40の内周側の車内側壁部37aに対して、下縁48e,62d相互を、縫合部60を設けて、縫合し、開口部40の内周側の車外側壁部37bに対して、下縁48f,62e相互を、縫合部60を設けて、縫合すれば、図16に示すように、アウタ部材105を形成することができる。
ついで、図16、図17のAに示すように、アウタ部材105における袋織り部36の開口部40を利用して、インナ部材106をアウタ部材105内に配置させる。この時、第2内層パネル部82の延設筒部86を膨張本体部26の連通部29内に配置させるとともに、折目部位51aの内周側に、折目部位71a,91aを配置させつつ、外層パネル部47の突出筒部用部位48や開口筒部用部位49の内部に、第1内層パネル部65や第2内層パネル部82の突出筒部用部位66,83や開口筒部用部位67,84を配置させる。そして、図17のB,Cに示すように、開口部40を塞ぐように、前側縫合部41と後側縫合部42とを設けて、開口部40の周縁の車内側壁部37aと車外側壁部37bとを相互に縫合するとともに、前側縫合部41の後端側の縫合部58により、外層パネル部47やカバーパネル部62の前縁48c,62b相互を縫合し、後側縫合部42の前端側の縫合部59により、外層パネル部47やカバーパネル部62の後縁48d,62c相互や下縁49c相互を縫合すれば、膨張本体部26から上方へ突出する流入口部31を形成することができる。
なお、縫合部58,59は、実施形態の場合、インナ部材106における第1内層パネル部65や第2内層パネル部82の前縁66c,83c、後縁66d,83d、及び、下縁67c,84cも共縫いしている(図4,8,10参照)。ちなみに、縫合部58,59は、第1内層パネル部65や第2内層パネル部82の前縁66c,83c相互の縫合部101(78)、後縁66d,83d相互や下縁67c,84c相互の縫合部79,102より、外縁側にずれて配設されている(図18参照)。
また、流入口部31を形成する際には、第1内パネル用シート材71の把持片部74b,77bを、それぞれ、外層パネル部47の開口筒部用部位49の車内側パネル部49aと車外側パネル部49bとの外表面側に折り返して、それらのパネル部49a,49bに溶着させて、把持部67d,67dを形成する(図4参照)。また、エアバッグ24の上縁24a側や前縁24b側に、所定の取付部用シート材45(A〜F)を折って縫合して、各取付部44(A〜F)を形成すれば、エアバッグ24を製造することができる。
エアバッグ24を製造した後には、下縁24c側を上縁24a側に接近させるようにエアバッグ24を折り畳んで、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないテープを巻き付けるとともに、各取付部44に取付ブラケット12を取り付け、流入口部31の開口筒部33の開口34から、インフレーター15の先端部15aを流入口部31の突出筒部32内まで挿入し、クランプ22を流入口部31の外周側からインフレーター15側に押圧するように締結して、インフレーター15を流入口部31に接続させれば、エアバッグ組付体を組み立てることができる。
そして、上記のように組み立てたエアバッグ組付体は、取付ブラケット12を組み付けた各取付部44を、ボディ1側のインナパネル2の対応する取付部位に配置させ、各取付孔44aに挿通させる等して、取付ボルト13をねじ孔に締結し、さらに、取付ブラケット19をボルト21止めし、インフレーター15をインナパネル2に固定して、ボディ1に取り付け、ついで、インフレーター15に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、中間ピラーガーニッシュ7やリヤピラーガーニッシュ8をボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Sを、車両Vに搭載することができる。
頭部保護エアバッグ装置Sの車両Vへの搭載後、インフレーター15が作動すれば、膨張用ガスGが、インフレーター15のガス吐出部17のガス吐出口17aから吐出されて、エアバッグ24の流入口部31の突出筒部32内を経て、膨張本体部26側へ流れれば、エアバッグ24は、エアバッグカバー10を押し開いて、図1の二点鎖線に示すように、窓W1,W2、中間ピラー部CP、及び、リヤピラー部RPの車内側を覆うように展開膨張することとなる。
そして、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Sでは、図3,4,18に示すように、エアバッグ24が、流入口部31の外層パネル部47と内層パネル部65とが、それぞれ、外パネル用シート材51と内パネル用シート材71とをそれぞれ二つ折りして、重ねた外周縁相互を縫合する縫合部58,59,78,79を設けて、流入口部31が構成されている。そして、外パネル用シート材51と内パネル用シート材71とを二つ折りした折目部位51a,71aは、流入口部31における膨張本体部46から離れて、突出筒部32と開口筒部33とに連なった離隔側縁32a,33aに、配置させており、縫合部58,59,78,79の縫代58a,59a,78a,79aは、流入口部31における膨張本体部26から離れた離隔側縁32a,33aから突出するように配置されずに、折目部位51a,71aからずれた外周縁32b,32c,33b相互の所定部位に、配置される構成としている。
したがって、実施形態のエアバッグ装置Sでは、エアバッグ24における膨張本体部26から離れた離隔側縁32a,33aに、縫代を突出させずに、流入口部31を構成できる。
その結果、実施形態では、エアバッグ24における流入口部31の離隔側縁32a,33aに縫代が突出しておらず、エアバッグ装置Sを車両Vに搭載した後、流入口部31の離隔側縁32a,33aの近傍に、周辺部品をボルト止めするようにしても、流入口部31に配置されている縫代58a,59a,78a,79aがボルトに噛み込まれる事態が生じない。
ちなみに、図18の二点鎖線に示すように、流入口部31の離隔側縁32a,33aに縫代31bが上方へ延びるように配設されていれば、図示しない周辺部品をボルト23止めしようとする際、ボルト23が縫代31bを噛み込む自体を招き、ボルト23を所定の締結強度で締結することができなくなってしまう。
また、実施形態のエアバッグ装置Sのエアバッグ24における流入口部31の離隔側縁32a,33aでは、外層パネル部47と内層パネル部65との折目部位51a,71aが積層されるだけであり、外層パネル部47と内層パネル部65とが内周側に挿入される略円柱状のインフレーター15の外周面16aを覆っても、インフレーター15の外周面16a側には、外パネル用シート材51と内パネル用シート材71との積層された厚さ分だけ、配設されるだけであって、外層パネル部47と内層パネル部65とが、流入口部31の離隔側縁32a,33aにおいて嵩張らないことから、省スペースとして配設され、エアバッグ24の流入口部31自体と周辺部品との干渉も防止できて、周辺部品の組付作業が容易となる。
なお、実施形態では、流入口部31の周辺部材からの保護を係るために、カバーパネル部62が外層パネル部47の外表面側に配設され、内層パネル部65の耐熱性を向上させるために、補強パネル部69が内層パネル部65の外表面側に配設され、さらに、内層パネル部65の耐熱性を向上させ、かつ、膨張本体部26の前側膨張部27や後側膨張部28に円滑に膨張用ガスGを流入させるように、内層パネル部65と外層パネル部47との間に、第2内層パネル部82が配設されている。
しかし、これらのパネル部62,69,82も、流入口部31の離隔側縁32a,33aには、縫代を配設させずに、それらを形成するシート材63,91や延設部80の折目部位63a,91a,80bを、流入口部31の離隔側縁32a,33aに配設させており、極力、流入口部31の離隔側縁32a,33aにおいて嵩張らせないことから、流入口部31を省スペースとして構成できる。勿論、流入口部31には、これらのパネル部62,69,82を配設させずに、流入口部31を構成してもよい。
そして、実施形態のエアバッグ装置Sでは、外パネル用シート材51における縫合部58,59が、内パネル用シート材71も縫合している。
そのため、実施形態では、内パネル用シート材71からなる内層パネル部65が、外パネル用シート材51からなる外層パネル部47に対して、外層パネル部47の縫合部58,59を利用して、取付固定される状態となる。その結果、インフレーター15が膨張用ガスGを吐出させる際に、内層パネル部65が、外層パネル部47に対して、ずれたり、バタついたりしないことから、膨張用ガスGが、突出筒部32内において、円滑に膨張本体部26側に流れ、膨張本体部26は、円滑に膨張することができる。
この場合、実施形態では、図17に示すように、第2内パネル用シート材91からなる第2内層パネル部82も、外層パネル部47に対して、縫合部58,59を利用して、取付固定されており、第2内層パネル部82も、インフレーター15から膨張用ガスGが吐出される際、外層パネル部47に対して、ずれたり、バタついたりしないことから、膨張用ガスGを、円滑に膨張本体部26側に流すことができる。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Sでは、外パネル用シート材51における縫合部58,59が、内パネル用シート材71における外周縁相互の縫合部78(101),79,より、外側にずれて配置されている。
そのため、実施形態では、外層パネル部47の縫合部58,59が、内層パネル部65の縫合部78(101),79の外側となり、仮に、内側の内層パネル部65の縫合部78(101),79の一部が、膨張用ガスGの熱により破損しても、その部位より外側にずれた外層パネル部47の縫合部58,59には、熱の影響が及び難く、そのため、流入口部31は、実質的な熱によるダメージを受け難く、耐熱性を向上させることができる。
この場合、実施形態では、外層パネル部47の縫合部58,59は、第2内層パネル部82の縫合部101,102の外側となり、仮に、内側の第2内層パネル部82の縫合部101,102の一部が、膨張用ガスGの熱により破損しても、その部位より外側にずれた外層パネル部47の縫合部58,59には、熱の影響が及び難く、そのため、流入口部31は、実質的な熱によるダメージを受け難く、耐熱性を向上させることができる。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Sでは、図3,4に示すように、内層パネル部65と外層パネル部47との間に、第2の内層パネル部82が配設されている。第2内層パネル部82は、図9〜11に示すように、1枚の第2内パネル用シート材91を折って、重ねた外周縁の所定部位相互(先縁93a,96a相互、元縁93b,96b相互、及び、下縁94a,97a相互)を結合させて、形成される構成としている。そして、第2内パネル用シート材91が、折った折目部位91aを内パネル用シート材71の折目部位71aの外周側に配置させて、突出筒部32における開口筒部33の開口34から離れた先縁(前縁)32b(93a,96a)側、突出筒部32における開口筒部33の開口34の側となる元縁(後縁)32c(93b,96b)側、及び、突出筒部32の元縁32c側から連なる開口筒部33における膨張本体部26側の縁33b(下縁94a,97a)に、第2内パネル用シート材91を折目部位91aで折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部101,102が、配設されるとともに、第2内パネル用シート材91の縫合部101が、内パネル用シート材71の縫合部78と兼用とされて、第2内パネル用シート材91の先縁93a,96aが、内パネル用シート材71の先縁73a,76aと共縫いされている(図3,4,13,18参照)。
そのため、実施形態では、外層パネル部47の内周側に、内層パネル部65の他に、第2内層パネル部82が配設されて、一層、流入口部31の耐熱性を向上させることができる。また、第2内層パネル部82は、内側の内層パネル部65と共縫いされており、別々に、縫合する場合に比べて、縫合作業を簡便に行うことができる。
なお、実施形態では、内層パネル部65を形成する内パネル用シート材71の元縁73b,76b相互と下縁74a,77a相互とを縫合する縫合部79を、第2内層パネル部82の縫合部102の内側に配置させている。そのため、図8、10,11に示すように、内パネル用シート材71を折目部位71aで二つ折りして、縫合部79を形成して内層パネル部65を形成した後、第2内パネル用シート材91に内層パネル部65を載せて第2内層パネル部82を形成する際、内層パネル部65の車内側部72や車外側部75、あるいは、補強パネル部69がずれず、第2内層パネル部82を形成する縫合作業を容易にすることができる。
勿論、上記の点を考慮しなければ、内層パネル部65の縫合部79も、第2内層パネル部82の縫合部102により、兼用とするようにしてもよい。あるいは逆に、内層パネル部65を形成する縫合部78,79を、共に、第2内層パネル部82の縫合部101,102とは別位置、例えば、縫合部101,102より内側の位置、に形成してもよい。
また、実施形態では、エアバッグ24の流入口部31が、膨張本体部26から上方へ延びる突出筒部32と、突出筒部32の上端で側方側の後方へ延びる開口筒部33と、を備えた略L字状として、開口筒部33の軸方向DXが、膨張本体部26の連通部29と平行とするように、前後方向に沿って配設されており、前後方向に沿って車両に搭載するインフレーター15と接続させても、流入口部31を折曲させずに、エアバッグ24を車両Vに搭載可能となる。これに対し、前後方向に沿って搭載するインフレーターを流入口部に接続させる構成の場合、エアバッグの流入口部が膨張本体部から斜め上方に延びるような構成であると、そのエアバッグの流入口部にインフレーターを挿入した後において、流入口部を曲げつつ、インフレーターを前後方向に沿うようにして、車両に取付固定することとなり、その際、流入口部付近が屈曲して、膨張用ガスの膨張本体部側へ円滑な流れを阻害してしまう。そのため、実施形態のような略L字状の流入口部31を備えたエアバッグ24では、前後方向に沿って搭載するインフレーター15と接続させる場合に、好適となる。
また、実施形態では、頭部保護エアバッグ装置Sのエアバッグ24を例示したが、エアバッグが、膨張本体部から、突出筒部と開口筒部とを有した流入口部が突出される構成であれば、本発明を実施することができ、例えば、カーテンエアバッグでなくとも、歩行者保護エアバッグ等に本発明を適用してもよい。
15…インフレーター、15a…先端部、17…ガス吐出部、24…(カーテン)エアバッグ、26…膨張本体部、31…流入口部、32…突出筒部、32a…離隔側縁・上縁、32b…先縁・前縁、32c…元縁・後縁、33…開口筒部、33a…離隔側縁・上縁、33b…(開口筒部の膨張本体部側の縁)近接側縁・下縁、33c…端末、34…開口、47…外層パネル部、51…外パネル用シート材、51a…折目部位、58…(前)縫合部、59…(後)縫合部、65…(第1)内層パネル部、71…(第1)内パネル用シート材、71a…折目部位、78…(前)縫合部、79…(後)縫合部、82…第2内層パネル部、91…第2内パネル用シート材、91a…折目部位、101…(前)縫合部、102…(後)縫合部、
DV…(開口筒部の)軸直交方向、G…膨張用ガス、S…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 膨張用ガスにより膨張するエアバッグと、膨張用ガスを吐出するガス吐出部を先端部に配設させた略円柱状のインフレーターと、を備えて構成されるとともに、
    前記エアバッグが、膨張用ガスを流入させて膨らむ膨張本体部と、該膨張本体部から突出するように配設されて、前記インフレーターから吐出される膨張用ガスを前記膨張本体部に流入させる流入口部と、を備えて構成され、
    前記流入口部が、
    前記膨張本体部から突出する突出筒部と、
    該突出筒部の先端から側方に延びて、前記インフレーターの前記先端部を挿入させる開口を端末に設けた開口筒部と、
    を備えるとともに、
    前記突出筒部が、前記開口筒部から挿入させた前記インフレーターの前記ガス吐出部付近を覆い、かつ、前記ガス吐出部から吐出された膨張用ガスを前記開口筒部の軸方向と交差する方向に案内して、前記膨張本体部内に流入させるように、配設される構成とし、さらに、
    前記流入口部が、前記膨張本体部の外表面側に連なるように配設される外層パネル部と、該外層パネル部の内周側に配置される内層パネル部と、の少なくとも二層を備えて構成されているエアバッグ装置であって、
    前記外層パネル部と前記内層パネル部とが、それぞれ、1枚ずつの外パネル用シート材と内パネル用シート材とを折って、重ねた外周縁の所定部位相互を結合させて、形成される構成として、
    前記外パネル用シート材と前記内パネル用シート材とを折った折目部位が、前記流入口部における前記膨張本体部から離れて、前記突出筒部と前記開口筒部とに連なった離隔側縁に、配置される構成として、
    前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口から離れた先縁側、前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口の側となる元縁側、及び、前記突出筒部の元縁側から連なる前記開口筒部における前記膨張本体部側の縁、に、
    前記外パネル用シート材における前記折目部位で折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部と、前記内パネル用シート材における前記折目部位で折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部と、が、配設されて、前記流入口部が形成されるとともに、
    前記内層パネル部と前記外層パネル部との間に、第2の内層パネル部が配設され、
    該第2内層パネル部が、1枚の第2内パネル用シート材を折って、重ねた外周縁の所定部位相互を結合させて、形成される構成として、
    前記第2内パネル用シート材が、折った折目部位を前記内パネル用シート材の折目部位の外周側に配置させて、
    前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口から離れた先縁側、前記突出筒部における前記開口筒部の前記開口の側となる元縁側、及び、前記突出筒部の元縁側から連なる前記開口筒部における前記膨張本体部側の縁、に、前記第2内パネル用シート材を前記折目部位で折って重ねた外周縁相互を縫合した縫合部が、配設されるとともに、
    前記第2内パネル用シート材の前記縫合部が、前記内パネル用シート材の縫合部と共縫いされていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記外パネル用シート材における縫合部が、前記内パネル用シート材及び前記第2内パネル用シート材も縫合していることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記外パネル用シート材における縫合部が、前記内パネル用シート材と前記第2内パネル用シート材とにおける外周縁相互の縫合部より、外側にずれて配置されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のエアバッグ装置。
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