JP6819446B2 - タッチパネル用表面部材、タッチパネル、表示装置、及びタッチパネル用表面部材の選別方法 - Google Patents

タッチパネル用表面部材、タッチパネル、表示装置、及びタッチパネル用表面部材の選別方法 Download PDF

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本発明は、タッチパネル用表面部材、タッチパネル、表示装置、及びタッチパネル用表面部材の選別方法に関する。
近年、タッチパネルは多くの携帯情報端末に搭載されるようになったこともあり、流通量が増加している。タッチパネルの表面には、種々の目的のために表面保護シートが貼着される場合がある。
従来主流であった抵抗膜式タッチパネルは、ペンで特定の箇所を繰り返し打点する操作を行うことなどから、表面保護シートには高度な耐擦傷性が求められていた。
一方、現在の主流である静電容量式タッチパネルは、基本的に人間の指で操作を行い、しかも、指が画面全体を移動するようにして操作を行う。このため、現在の主流である静電容量式タッチパネル用の表面保護シートには、指で操作した際の指紋の付着を防止したり、付着した指紋を拭取りやすくしたりする性能が求められている。
上記のようなタッチパネル用の表面保護シートとしては、例えば、特許文献1〜2が提案されている。
特開2015−114939号公報 特開2014−109712号公報
近年の携帯情報端末の爆発的な普及により、タッチパネルは長時間操作されるようになっており、良好な操作性が求められている。しかし、特許文献1〜2に代表されるように、従来提案されたタッチパネル用の表面保護シートの殆どのものは、指紋の汚れに着目する一方で、指での快適な操作性について検討されていない。
また、携帯情報端末は屋外で使用されることが多く、太陽光の映り込みを防ぐために高レベルの防眩性が求められる。しかし、特許文献1〜2に代表されるように、従来提案されたタッチパネル用の表面保護シートは、防眩性及び指での操作性の両立について何ら検討されていない。
本発明は、防眩性及び指での操作性に優れたタッチパネル用表面部材、タッチパネル、表示装置、及びタッチパネル用表面部材の選別方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明は、以下[1]〜[4]のタッチパネル用表面部材、タッチパネル、表示装置、及びタッチパネル用表面部材の選別方法を提供する。
[1]少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面は、カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25、カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq2.5、及びカットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq0.025が、下記条件1−1及び1−2を満たすタッチパネル用表面部材。
<条件1−1>
0.08μm≦Ra0.25≦1.35μm
<条件1−2>
0.11<[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.80
[2]表面にタッチパネル用表面部材を有するタッチパネルであって、前記タッチパネル用表面部材として、上記[1]に記載のタッチパネル用表面部材の前記凹凸面がタッチパネルの表面を向くように配置してなるタッチパネル。
[3]表示素子上にタッチパネルを有する表示装置であって、前記タッチパネルが上記[2]のタッチパネルである、タッチパネル付きの表示装置。
[4]少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面の、カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25、カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq2.5、及びカットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq0.025が、上記条件1−1及び1−2を満たすものをタッチパネル用表面部材として選別する、タッチパネル用表面部材の選別方法。
本発明のタッチパネル用表面部材、タッチパネル及び表示装置は、防眩性及び指での操作性を良好にすることができる。また、本発明のタッチパネル用表面部材の選別方法は、防眩性及び指での操作性が良好なタッチパネル用表面部材を正確に選別することができ、タッチパネル用表面部材の製品設計、品質管理を効率よくすることができる。
本発明のタッチパネル用表面部材の一実施形態を示す断面図である。 本発明のタッチパネル用表面部材の他の実施形態を示す断面図である。 本発明のタッチパネルの一実施形態を示す断面図である。 本発明のタッチパネルの他の実施形態を示す断面図である。
以下、本発明のタッチパネル用表面部材、タッチパネル、表示装置、及びタッチパネル用表面部材の選別方法の実施の形態を説明する。
[タッチパネル用表面部材]
本発明のタッチパネル用表面部材は、少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面は、カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25、カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq2.5、及びカットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq0.025が、下記条件1−1及び1−2を満たすものである。
<条件1−1>
0.08μm≦Ra0.25≦1.35μm
<条件1−2>
0.11<[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.80
以下、タッチパネル用表面部材のことを「表面部材」と称する場合がある。
<条件1−1>
条件1−1では、凹凸面のカットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25が0.08μm以上1.35μm以下であることを要求している。
Ra0.25が0.08μm未満の場合、屋外使用時の防眩性を満足することができない。また、Ra0.25が1.35μmを超えると、タッチパネル用表面部材を表示素子の前面に用いた際に、表示素子の解像性が損なわれてしまう。また、Ra0.25が1.20μmを超えると、ゴツゴツした感触となり、触感が低下する傾向にある。
なお、Ra0.25を大きくすると、指と表面部材との接触面積が減少して、操作性が良好になるとも考えられる。しかし、単にRa0.25を大きくしただけでは操作性を良好にすることはできず、操作性を良好にするためには後述する条件1−2を満たすことが必要となる。
条件1−1は、0.10μm≦Ra0.25≦1.00μmを満たすことが好ましく、0.15μm≦Ra0.25≦0.80μmを満たすことがより好ましく、0.20μm≦Ra0.25≦0.60μmを満たすことがさらに好ましい。
条件1−1において、Raのカットオフ値を0.25mmとした理由は、30cm離れたところから観察する際の人間の目の分解能の限界が0.10mmであり、JISに規定されているカットオフ値の中から0.10mmを下回らない最小値を選択したことによるものである。
条件1−1、並びに後述する条件1−2、条件1−3、条件1−4及び条件1−5は、表面部材のMD方向(Machine Direction)及びTD方向(Transverse Direction)において満たすことが好ましい。
なお、本明細書において、上記Ra0.25、並びに、後述するRΔq2.5、RΔq0.025及びRpm2.5は、15個のサンプルを各1回ずつ測定した際の平均値とする。
条件1−2では、RΔq2.5/RΔq0.025が0.11超0.80以下であることを要求している。
RΔq(粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜)は、JIS B0601:2001に規定されており、下記式(A)から算出される無次元のパラメータである。RΔq2.5はカットオフ値2.5mmの粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜、RΔq0.025はカットオフ値0.025mmの粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜を意味する。

[式(A)中、「L」は基準長さを示し、「dy/dx」は、粗さ曲線の各単位区間の傾きを示す。]
なお、「基準長さ」とは「カットオフ値」を意味する。すなわち、カットオフ値が2.5mmの場合は基準長さが2.5mmであり、カットオフ値が0.025mmの場合は基準長さが0.025mmである。また、単位測定区間とは、カットオフ値λcをサンプリング数で除した長さの区間であり、本実施形態ではサンプリング数を1500とする。
条件1−2を満たさない場合、指での操作性(特に、指を前後に移動する際の操作性)を良好にすることができない。以下、条件1−2についてさらに説明する。
カットオフ値は、粗さ成分(高周波成分)と、うねり成分(低周波成分)とから構成される断面曲線から、うねり成分をカットする度合いを示す値である。言い換えると、カットオフ値は、断面曲線からうねり成分(低周波成分)をカットするフィルターの細かさを示す値である。カットオフ値が大きいと、フィルターが粗いため、うねり成分のうち極めて大きなうねりはカットされるが、多くのうねりはカットされないこととなる。一方、カットオフ値が小さいと、フィルターが細かいため、うねり成分の多くがカットされることとなる。つまり、カットオフ値が小さい粗さパラメータは高周波成分の凹凸の影響が強く、カットオフ値が大きい粗さパラメータは低周波成分の凹凸の影響が強くなる。
低周波成分のRΔq(RΔq2.5)は、指を動かす際に、指と表面部材との間に摩擦力を生じさせていると考えられる。高周波成分のRΔq(RΔq0.025)は、表面部材の表面に指を密着させにくくしていると考えられる。
つまり、条件1−2において、RΔq2.5/RΔq0.025が0.11超0.80以下であることは、低周波成分のRΔqと高周波成分のRΔqとがバランスよく存在していることを示している。そして、条件1−2を満たすことにより、指での操作性(特に、指を前後に移動する際の操作性)を良好にすることができる。この理由は以下のように考えられる。
人間の指の指紋は個々によって異なるが、指の腹を中心に渦を巻くように形成されていること、及び、タッチパネルに触れる指の先端領域の指紋は多少の傾斜はあるものの横方向に流れていることに関しては、各人の指紋は概ね共通している。したがって、指を横方向に移動させる際は、指紋が表面部材の凹凸に引っかかりにくいが、指を縦方向に移動させる際は、指紋が表面部材の凹凸に引っかかりやすくなる。つまり、指を縦方向に移動させる際の操作性には、表面部材の凹凸面の形状が大きく関連すると考えられる。
本発明の表面部材は、条件1−2を満たし、低周波成分のRΔqと高周波成分のRΔqとがバランスよく存在することから、指を縦方向に移動する際の操作性を良好にすることができる。
条件1−2は、0.12≦[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.70を満たすことが好ましく、0.13≦[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.60を満たすことがより好ましく、0.14≦[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.50を満たすことがさらに好ましい。
条件1−2において、低周波のRΔqのカットオフ値を2.5mmとした理由は、JISに規定されているカットオフ値の中から最大値を選択したことによるものである。また、条件1−2において、高周波のRΔqのカットオフ値を0.025mmとした理由は、JISに規定されているカットオフ値の最小値(0.08mm)では、指を密着させる周波数成分が残存する可能性が高いため、これより小さい値であって、かつ、表面粗さ測定器の触針の先端半径(2μm)以上の値の範囲から選択したことによるものである。
なお、RΔq(二乗平均平方根傾斜)に類似するパラメータとして、下記式(B)から算出されるΔa(平均傾斜)がある。Δa(平均傾斜)は、小坂研究所社製の表面粗さ測定器(商品名:SE−3400)の取り扱い説明書(1995.07.20改訂)に定義されている値である。
RΔq(二乗平均平方根傾斜)は、傾斜のバラツキがパラメータに反映されるため、傾斜のバラツキがパラメータに反映されないΔa(平均傾斜)に比べて、操作性の評価手法に適したパラメータであるといえる。

[式(B)中、「L」は基準長さを示し、「dy/dx」は、粗さ曲線の各単位区間の傾きを示す。]
なお、「基準長さ」とは「カットオフ値」を意味する。すなわち、カットオフ値が2.5mmの場合は基準長さが2.5mmであり、カットオフ値が0.025mmの場合は基準長さが0.025mmである。また、単位測定区間とは、カットオフ値λcをサンプリング数で除した長さの区間である。サンプリング数は1500とする。
また、本発明の表面部材は、さらに、前記凹凸面が下記条件1−3を満たすことが好ましい。
<条件1−3>
0.020≦RΔq2.5≦0.250
条件1−3を満たすことにより、防眩性及び指での操作性をより良好にすることができる。
条件1−3は、0.028≦RΔq2.5≦0.200を満たすことがより好ましく、0.035≦RΔq2.5≦0.175を満たすことがさらに好ましい。
また、本発明の表面部材は、さらに、前記凹凸面が下記条件1−4を満たすことが好ましい。
<条件1−4>
0.150≦RΔq0.025≦0.400
条件1−4を満たすことにより、防眩性及び指での操作性をより良好にすることができる。
条件1−4は、0.200≦RΔq0.025≦0.385を満たすことがより好ましく、0.250≦RΔq0.025≦0.370を満たすことがさらに好ましい。
また、本発明の表面部材は、さらに、前記凹凸面が下記条件1−5を満たすことが好ましい。
<条件1−5>
0.20μm≦Rpm2.5≦2.20μm
Rpmとは、基準長さの5倍の長さ(評価長さ)の粗さ曲線において、基準長さごとに全5区間のJIS B0601:2001の粗さ曲線の最大山高さRpを算出し、5区間のRpを平均したものである。また、Rpm2.5とは、カットオフ値(≒基準長さ)を2.5mmとした際のRpmである。
条件1−5を満たすことにより、指での操作性をより良好にすることができる。
条件1−5は、0.30μm≦Rpm2.5≦2.00μmを満たすことがより好ましく、0.40μm≦Rpm2.5≦1.80μmを満たすことがさらに好ましい。
条件1−5においてカットオフ値を2.5mmとした理由は、実際の操作長さに少しでも近づけるため、JISに規定されているカットオフ値の中から最大値を選択したことによるものである。
また、本発明の表面部材は、下記条件2−1を満たすことが好ましい。
<条件2−1>
JIS K7136:2000のヘイズが15.0%以上
ヘイズを15.0%以上とすることにより、太陽光の映り込みを抑制し、高レベルの防眩性を付与することができる。
防眩性の観点から、ヘイズは18.0%以上であることがより好ましく、20.0%以上であることがさらに好ましい。また、表示素子の解像性の低下の抑制の観点から、ヘイズは60.0%以下であることが好ましく、50.0%以下であることがより好ましく、40.0%以下であることがさらに好ましく、30.0%以下であることがよりさらに好ましい。
ヘイズ及び後述の全光線透過率を測定する際は、条件1−1及び条件1−2を満たす凹凸面とは反対側の表面から光を入射するものとする。表面部材の両面が条件1−1及び条件1−2を満たす場合、光入射面はどちらの面であってもよい。なお、ヘイズ及び全光線透過率は、15個のサンプルを各1回ずつ測定した際の平均値とする。
また、本発明の表面部材は、下記条件2−2を満たすことが好ましい。
<条件2−2>
JIS K7361−1:1997の全光線透過率が87.0%以上
全光線透過率を87.0%以上とすることにより、表示素子の輝度の低下を抑制できる。
全光線透過率は88.0%以上であることがより好ましく、89.0%以上であることがさらに好ましい。
また、本発明の表面部材は、凹凸面の耐擦傷性を向上する観点から、凹凸面のJIS K5600−5−4:1999の鉛筆硬度が2H以上であることが好ましく、3H以上であることがより好ましく、5H以上であることがさらに好ましい。
<表面部材全体の構成>
本発明のタッチパネル用表面部材は、少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面が条件1−1及び条件1−2を満たしていれば、その構成は特に限定されない。
例えば、本発明のタッチパネル用表面部材10の構成としては、図1及び図2のように、基材1上に樹脂層2を有し、該樹脂層2の表面が条件1−1及び条件1−2を満たす凹凸面であるものが挙げられる。樹脂層2は、図2のように、第一樹脂層2a、第二樹脂層2bの多層構造であってもよい。
なお、図示しないが、本発明のタッチパネル用表面部材10の構成は、基材を有さずに樹脂層単層であってもよく、あるいは、基材及び樹脂層以外の他の層を有し、該他の層の表面が条件1−1及び条件1−2を満たしていてもよい。他の層としては、帯電防止層、防汚層等が挙げられる。
また、本発明のタッチパネル用表面部材は、取り扱い性、表示素子の視認性の観点から、条件1−1及び条件1−2を満たす凹凸面を片面に有し、他方の面は略平滑(Ra0.25が0.02μm以下)であることが好ましい。
凹凸面は、「エンボス、サンドブラスト、エッチング等の物理的又は化学的処理」、「型による成型」、「コーティング」等により形成することができる。これら方法の中では、表面形状の再現性の観点からは「型による成型」が好適であり、生産性及び多品種対応の観点からは「コーティング」が好適である。
型による成型は、条件1−1及び条件1−2を満たす形状と相補的な形状からなる型を作製し、当該型に樹脂層を形成する材料を流し込んだ後、型から取り出すことにより形成することができる。
コーティングによる凹凸面の形成は、樹脂成分、粒子及び溶剤を含有してなる樹脂層形成塗布液を、グラビアコーティング、バーコーティング等の公知の塗布方法により基材上に塗布、乾燥、硬化することにより形成できる。
コーティングにより形成した凹凸面が条件1−1及び条件1−2等を満たしやすくするためには、粒子の平均粒子径、粒子の含有量、及び樹脂層の厚み等を後述の範囲とすることが好ましい。
なお、図2のように、樹脂層が2層以上から形成される場合は、少なくとも何れかの樹脂層に粒子を含有していればよいが、条件1−1及び条件1−2等を満たしやすくする観点からは、最表面の樹脂層に粒子を含むことが好ましい。また、最表面の樹脂層が粒子を含み、下層の樹脂層が粒子を含まない構成とすることにより、表面の鉛筆硬度を向上しやすくできる。
樹脂層の粒子は、有機粒子及び無機粒子の何れも用いることができる。
有機粒子としては、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル−スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、シリコーン、フッ素系樹脂及びポリエステル系樹脂等からなる粒子が挙げられる。有機粒子は、粒子の凝集を抑制しやすく、条件1−2等を満たしやすい点で好適である。
無機粒子としては、シリカ、アルミナ、アンチモン、ジルコニア及びチタニア等からなる粒子が挙げられる。無機粒子の中では透明性に優れるシリカが好適である。また、無機粒子は表面を疎水化処理したものが好ましい。疎水化処理した無機粒子は、凹凸層形成塗布液中での分散性が良好となり、凝集が抑制され、条件1−2等を満たしやすくできる。また、疎水化処理した無機粒子は、樹脂成分との親和性が良いため、塗膜からの脱落を抑制しやすくできる。
粒子の形状は、球形、不定形の何れであってもよい。球形粒子はなめらかな凹凸を形成するのに適し、不定形粒子はギラツキの抑制に優れている。
これらの粒子は、単独で用いても良いが、二種以上を混合して用いてもよい。
樹脂層の粒子は、有機粒子と無機粒子とを併用し、かつ、無機粒子の平均粒子径よりも有機粒子の平均粒子径を大きくすることが好ましい。かかる構成とすることで、粒子径の大きい有機粒子でなめらかな凹凸を形成する一方、無機粒子で細かな凹凸を形成し、条件1−2を満たしやすくできる。
有機粒子と無機粒子とを併用する場合、有機粒子の形状は、なめらかな凹凸を形成する観点から球形であることが好ましい。有機粒子と無機粒子とを併用する場合、無機粒子の形状は特に限定されないが、ギラツキを抑制する観点から不定形であることが好ましい。
樹脂層中の粒子の平均粒子径は、樹脂層の厚みにより異なるため一概には言えないが、条件1−1及び条件1−2等を満たしやすくする観点、及び粒子の脱落を抑制する観点から、1.0〜10.0μmが好ましく、2.0〜8.0μmであることがより好ましく、3.0〜6.0μmであることがさらに好ましい。粒子が凝集している場合、凝集粒子の平均粒子径が前記範囲を満たすことが好ましい。
また、有機粒子と無機粒子とを併用する場合、有機粒子として平均粒子径が上述した範囲のものを用いる一方で、無機粒子として平均一次粒子径が1〜25nmのものを用いることが好ましい。無機粒子の平均一次粒子径は2〜20nmであることがより好ましく、3〜15nmであることがさらに好ましい。
粒子の平均粒子径は、ミクロンオーダーの場合、例えば、以下の(y1)〜(y3)の作業により算出できる。
(y1)本発明の表面部材を光学顕微鏡にて透過観察画像を撮像する。倍率は500〜2000倍が好ましい。
(y2)観察画像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の粒子径を算出する。粒子径は、粒子の断面を任意の平行な2本の直線で挟んだとき、該2本の直線間距離が最大となるような2本の直線の組み合わせにおける直線間距離として測定される。
(y3)同じサンプルの別画面の観察画像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子径の数平均から得られる値を 凹凸層中の粒子の平均粒子径とする。
粒子の平均粒子径がナノオーダーの場合、上記(y1)を以下の(y1’)に変更する他は、上記と同様の作業により算出できる。
(y1)本発明の表面部材の断面をTEM又はSTEMで撮像する。TEM又はSTEMの加速電圧は10kv〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
粒子は、粒子径分布が広いもの(単一粒子で粒子径分布が広いもの、あるいは、粒子径分布が異なる2種類以上の粒子を混合した混合粒子の粒子径分布が広いもの)であってもよいが、ギラツキを抑制する観点、及び粒子の脱落を抑制する観点から、粒子径分布が狭い方が好ましい。具体的には、粒子の粒子径分布の変動係数は、25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、15%以下であることがさらに好ましい。
樹脂層中の粒子の含有量は、条件1−1及び条件1−2等を満たしやすくする観点から、樹脂成分100質量部に対して、10〜45質量部であることが好ましく、12〜30質量部であることがより好ましい。
また、有機粒子と無機粒子とを併用し、かつ、無機粒子の平均粒子径よりも有機粒子の平均粒子径を大きくする場合、無機粒子:有機粒子は質量比で、1:1〜1:5であることが好ましく、1:1〜1:4であることがより好ましく、1:2〜1:3であることがさらに好ましい。
また、有機粒子と無機粒子とを併用し、かつ、無機粒子の平均粒子径よりも有機粒子の平均粒子径を大きくする場合、有機粒子の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、5〜40質量部であることが好ましく、7〜25質量部であることがより好ましい。その際、無機粒子の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、1〜15質量部であることが好ましく、2〜10質量部であることがより好ましい。
樹脂層の膜厚の好適な範囲は、樹脂層の実施形態によって若干異なる。例えば、粒子を含む樹脂層の厚みは、条件1−1及び条件1−2等を満たしやすくする観点、凹凸面の鉛筆硬度を向上させる観点及びカールを抑制する観点から、2.0〜8.0μmが好ましく、2.5〜6.0μmがより好ましく、3.0〜5.0μmがさらに好ましい。
また、条件1−1及び条件1−2等を満たしやすくする観点、及び粒子の脱落を抑制する観点から、[粒子の平均粒子径]/[粒子を含む樹脂層の膜厚]の比は、0.7〜1.8であることが好ましく、0.8〜1.7であることがより好ましく、0.9〜1.5であることがさらに好ましい。なお、前述の比は、ミクロンオーダーの粒子と樹脂層との膜厚との比である。例えば、ミクロンオーダーの有機粒子とナノオーダーの無機粒子とを併用する例を上記に示したが、前述の比は、ミクロンオーダーの有機粒子に関するものである。
樹脂層の膜厚は、例えば、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。STEMの加速電圧は10kv〜30kV、STEMの倍率は1000〜7000倍とすることが好ましい。
樹脂層の樹脂成分は、熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましく、凹凸面の鉛筆硬度を向上する観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことがより好ましく、その中でも紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことがさらに好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。電離放射線硬化性化合物としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましく、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物が更に好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物のうち、2官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
また、多官能性(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等のアクリレート系重合体等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化性化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
これら光重合開始剤は、融点が100℃以上であることが好ましい。光重合開始剤の融点を100℃以上とすることにより、表面部材の製造過程や、タッチパネルの透明導電膜の形成過程で、残留した光重合開始剤が昇華して、製造装置や透明導電膜の汚染を防止することができる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
樹脂層形成塗布液には、通常、粘度を調節したり、各成分を溶解または分散可能とするために溶剤を用いる。溶剤の種類によって、塗布、乾燥過程した後の樹脂層の表面状態が異なるため、溶剤の飽和蒸気圧、透明基材への溶剤の浸透性等を考慮して溶剤を選定することが好ましい。具体的には、溶剤は、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、アルコール類(ブタノール、シクロヘキサノール等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
溶剤の乾燥が遅すぎる場合、樹脂層のレベリング性が過度になること、及び/又は粒子の凝集が進行することにより、条件1−1及び条件1−2等を満たしやすい表面形状を形成しづらくなる。したがって、溶剤としては、蒸発速度(n−酢酸ブチルの蒸発速度を100としたときの相対蒸発速度)が180以上である溶剤を、全溶剤中の50質量%以上含むことが好ましく、60質量%以上含むことがより好ましい。相対蒸発速度が180以上の溶剤としては、トルエンが挙げられる。トルエンの相対蒸発速度は195である。
また、表面形状を適度に滑らかにして、表面部材の表面形状を上述した範囲にしやすくする観点からは、樹脂層形成塗布液には、レベリング剤を含有させることが好ましい。レベリング剤は、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、フッ素シリコーン共重合体系レベリング剤等が挙げられる。
また、レベリング剤の効果を発現しやすくするため、レベリング剤と電離放射線硬化性化合物との親水性の程度(あるいは疎水性の程度)を近づけることが好ましい。例えば、シリコーン系レベリング剤はフッ素系レベリング剤に比べて親水性であることから、シリコーン系レベリング剤を用いる場合には、電離放射線硬化性化合物としてペンタエリスリトールトリアクリレート等の親水性が高いものを用いることが好ましい。
レベリング剤の添加量としては、樹脂層形成塗布液の全固形分に対して0.01〜0.30質量%が好ましく、0.02〜0.10質量%がより好ましい。また、レベリング剤は触感を良好にすることにもつながる。
<基材>
基材としては、光透過性を有するプラスチックフィルムが好適である。
光透過性を有するプラスチックフィルムは、ポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン及び非晶質オレフィン(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)等の樹脂から形成することができる。
これらプラスチックフィルムの中でも、機械的強度、寸法安定性及び上記物性(f)を満たしやすくする観点からは、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステルフィルムが好ましい。ポリエステルフィルムの中では、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。
基材の厚みは、5〜200μmであることが好ましく、10〜150μmであることがより好ましい。
[タッチパネル]
本発明のタッチパネルは、表面にタッチパネル用表面部材を有するタッチパネルであって、前記タッチパネル用表面部材として、本発明のタッチパネル用表面部材の前記凹凸面(条件1−1及び条件1−2を満たす凹凸面)がタッチパネルの表面を向くように配置してなるものである。
タッチパネルとしては、抵抗膜式タッチパネル、静電容量式タッチパネル、インセルタッチパネル、光学式タッチパネル、超音波式タッチパネル及び電磁誘導式タッチパネル等が挙げられる。
抵抗膜式タッチパネル100は、図3に示すように、導電膜30を有する上下一対の透明基板20の導電膜30同士が対向するようにスペーサー40を介して配置されてなる基本構成に、図示しない回路が接続されてなるものである。
抵抗膜式タッチパネルの場合、例えば、上部透明基板20として本発明の表面部材10を用い、該表面部材10の前記凹凸面がタッチパネル100の表面を向くようにして用いる構成が挙げられる。また、図示しないが、抵抗膜式タッチパネルは、上部透明基板上に本発明の表面部材を凹凸面が表面を向くようにして貼り合わせた構成や、上部透明基板上に本発明の表面部材を凹凸面が表面を向くようにして載置し、フレーム等で固定した構成であってもよい。
静電容量式タッチパネルは、表面型及び投影型等が挙げられ、投影型が多く用いられている。投影型の静電容量式タッチパネルは、X軸電極と、該X軸電極と直交するY軸電極とを絶縁体を介して配置した基本構成に、回路が接続されてなるものである。該基本構成をより具体的に説明すると、1枚の透明基板上の別々の面にX軸電極及びY軸電極を形成する態様、透明基板上にX軸電極、絶縁体層、Y軸電極をこの順で形成する態様、図4に示すように、透明基板20上にX軸電極50を形成し、別の透明基板20上にY軸電極60を形成し、接着剤層等の絶縁体層70を介して積層する態様等が挙げられる。また、これら基本態様に、さらに別の透明基板を積層する態様が挙げられる。
静電容量式タッチパネルの場合、例えば、表面側の透明基板20として本発明の表面部材10を用い、該表面部材10の前記凹凸面がタッチパネル100の表面を向くようにして用いる構成が挙げられる。また、図示しないが、静電容量式タッチパネルは、表面側の透明基板上に本発明の表面部材を凹凸面が表面を向くようにして貼り合わせた構成や、表面側の透明基板上に本発明の表面部材を凹凸面が表面を向くようにして載置し、フレーム等で固定した構成であってもよい。
電磁誘導式タッチパネルは、磁界を発生する専用ペンを用いるタッチパネルである。電磁誘導式タッチパネルは、ペンから生じる電磁エネルギーを検出するセンサー部を少なくとも有し、さらにセンサー部上に透明基板を有する。該透明基板は多層構成であってもよい。
電磁誘導式タッチパネルの場合、例えば、センサー部上に位置する透明基板のうち、最表面の透明基板として、本発明の表面部材を用い、該表面部材の前記凹凸面がタッチパネルの表面を向くようにして用いる。あるいは、電磁誘導式タッチパネルの場合、センサー部上に位置する透明基板のうち、最表面の透明基板上に、本発明の表面部材を凹凸面が表面を向くようにして貼り合わせた構成や、該最表面の透明基板上に本発明の表面部材を凹凸面が表面を向くようにして載置し、フレーム等で固定した構成であってもよい。
インセルタッチパネルは、2枚のガラス基板に液晶を挟んでなる液晶素子の内部に、抵抗膜式、静電容量式、光学式等のタッチパネル機能を組み込んだものである。
インセルタッチパネルの場合、表面側のガラス基板上に、本発明の表面部材の前記凹凸面がタッチパネルの表面を向くように配置して用いる。なお、インセルタッチパネルの表面側のガラス基板と、本発明の表面部材との間には、偏光板等の他の層を有していてもよい。
[タッチパネル付きの表示装置]
本発明のタッチパネル付きの表示装置は、表示素子上にタッチパネルを有する表示装置であって、前記タッチパネルが本発明のタッチパネルであるものである。
表示素子としては、液晶表示素子、EL表示素子、プラズマ表示素子、電子ペーパー素子等が挙げられる。表示素子が液晶表示素子、EL表示素子、プラズマ表示素子、電子ペーパー素子の場合、これらの表示素子上に本発明のタッチパネルを載置する。
[タッチパネル用表面部材の選別方法]
本発明のタッチパネル用表面部材の選別方法は、少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面の、カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25、カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq2.5、及びカットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq0.025が、下記条件1−1及び1−2を満たすものをタッチパネル用表面部材として選別するものである。
<条件1−1>
0.08μm≦Ra0.25≦1.35μm
<条件1−2>
0.11<[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.80
なお、「基準長さ」とは「カットオフ値」を意味する。すなわち、カットオフ値が2.5mmの場合は基準長さが2.5mmであり、カットオフ値が0.025mmの場合は基準長さが0.025mmである。また、単位測定区間とは、カットオフ値λcをサンプリング数で除した長さの区間である。サンプリング数は1500とする。
本発明のタッチパネル用表面部材の選別方法によれば、防眩性及び指での操作性が良好なタッチパネル用表面部材を正確に選別することができ、表面部材の製品設計、品質管理を効率よくすることができる。
表面部材を選別する条件は、(1−1)0.08μm≦Ra0.25≦1.35μmであること、(1−2)0.11<[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.80であることを必須条件とする。
選別条件(1−1)のRa0.25、及び、選別条件(1−2)の[RΔq2.5/RΔq0.025]の好適な範囲は、本発明の表面部材で示した好適な範囲と同様である。
また、本発明のタッチパネル用表面部材の選別方法は、防眩性及び指での操作性が良好なタッチパネル用表面部材をより正確に選別する観点等から、以下に挙げる(1−3)、(1−4)、(1−5)、(2−1)及び(2−2)の群から選ばれる一以上を追加の選別条件とすることが好ましい。追加の選別条件は、前記群の二以上とすることがより好ましく、三以上とすることがさらに好ましく、全部とすることがよりさらに好ましい。
<条件1−3>
0.020≦RΔq2.5≦0.250
<条件1−4>
0.150≦RΔq0.025≦0.400
<条件1−5>
0.20μm≦Rpm2.5≦2.20μm
<条件2−1>
表面部材のJIS K7136:2000のヘイズが25.0%以上
<条件2−2>
表面部材のJIS K7361−1:1997の全光線透過率が87.0%以上
追加の選別条件の好適な範囲は、本発明の表面部材で示した好適な範囲と同様である。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
1.測定及び評価
実験例で作製又は準備したタッチパネル用表面部材について、以下の測定及び評価を行った。
1−1.表面形状
実施例及び比較例のタッチパネル用表面部材を10cm四方に切断した。切断箇所は、蛍光灯の照明下において、目視でゴミや傷などの異常点がない事を確認の上、ランダムな部位から選択した。切断した表面部材を東レ社製の光学透明粘着シート(屈折率:1.47、厚み100μm)を介して、縦10cm×横10cmの大きさの黒色板(クラレ社製、商品名:コモグラス 品番 :DFA502K、厚み2.0mm)を貼り合わせたサンプルをそれぞれ15個準備した。表面粗さ測定器(型番:SE−3400/小坂研究所株式会社製)を用いて、計測ステージにサンプルが固定かつ密着した状態となるようにセットしたのち、下記の測定条件により、下記の測定項目について、各サンプルの凹凸層側の表面形状を測定した。そして、15個のサンプルの平均値を、各実施例及び比較例のRa0.25、RΔq2.5、RΔq0.025及びRpm2.5とした。測定時の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度50%±10%とした。また、測定開始までに前記サンプルを前記雰囲気に10分間以上さらした。結果を表1に示す。
<測定条件>
[表面粗さ検出部の触針]
小坂研究所社製の商品名SE2555N(先端曲率半径:2μm、頂角:90度、材質:ダイヤモンド)
[表面粗さ測定器の測定条件]
・λc0.025mm、0.25mm又はλc2.5mmで計測
・評価長さ:カットオフ値λcの5倍
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・縦倍率:10000倍
・横倍率:10倍
・評価長さ:カットオフ値λcの5倍
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
・不感帯レベル:10%
・tp/PC曲線:ノーマル
・サンプリングモード:c=1500
<測定項目>
・カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa
・カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の二乗平均平方根傾斜RΔq
・カットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の二乗平均平方根傾斜RΔq
・カットオフ値2.5mmのRpm
1−2.ヘイズ、全光線透過率
実施例及び比較例のタッチパネル用表面部材を5cm四方に切断したサンプルをそれぞれ15個準備した。15個の部位は、蛍光灯の照明下において、目視でゴミや傷などの異常点がない事を確認の上、ランダムな部位から選択した。ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いて、各サンプルのヘイズ(JIS K−7136:2000)及び全光線透過率(JIS K7361−1:1997)を測定した。そして、15個のサンプルの平均値を、各実施例及び比較例のヘイズ及び全光線透過率とした。光入射面は基材側とした。測定時の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度50%±10%とした。また、測定開始までに前記サンプルを前記雰囲気に10分間以上さらした。結果を表1に示す。
1−3.操作性(左右)
電子天秤(エー・アンド・デイ社製の商品名EW−1500i)上にタッチパネル用表面部材を置き荷重が200〜400gfになるように調整しながら凹凸面に指の腹を押し当て、指を左右方向に約5cm往復移動する動作を行った。該往復移動の動作を5秒間に10回行った。評価時の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度50%±10%とした。また、評価開始までに評価用のサンプルを前記雰囲気に10分間以上さらした。
操作性が良好であるものを2点、普通であるものを1点、良好でなかったものを0点として、20人が評価を行った。20人の平均点が1.6点以上のものを「A」、1.2以上1.6点未満のものを「B」、0.8以上1.2点未満のものを「C」、0.8点未満のものを「D」とした。結果を表1に示す。
1−4.操作性(前後)
電子天秤(エー・アンド・デイ社製の商品名EW−1500i)上にタッチパネル用表面部材を置き荷重が200〜400gfになるように調整しながらの凹凸面に指の腹を押し当て、指を前後方向に約5cm往復移動する動作を行った。該往復移動の動作を5秒間に10回行った。評価時の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度50%±10%とした。また、評価開始までに評価用のサンプルを前記雰囲気に10分間以上さらした。上記1−3と同様の基準で評価した結果を表1に示す。
1−5.防眩性
後述する「4」で作製した表示装置を、地面に水平に設置した照度計(トプコン社製、商品名IM−3)の計測値が、10,000〜50,000Luxとなっている状態で使用した。画面の明るさを最大として、画面には白地の背景に黒色文字(フォント種類 Roboto Regular、文字サイズ中)を全画面に表示して防眩性を評価した。
画面に表示した文字が画面の75%以上の領域で判読可能なものを2点、画面の20%以上75%未満の範囲で文字の判読可能なものを1点、文字が判読可能な領域が画面の20%未満で視認性が著しく低下したものを0点として、20人が評価を行った。20人の平均点が1.6点以上のものを「A」、1.0以上1.6点未満のものを「B」、1.0点未満のものを「C」とした。結果を表1に示す。
2.タッチパネル用表面部材の作製
[実施例1]
基材として厚み40μmのトリアセチルセルロース樹脂フィルムを用い、該基材上に、下記処方の樹脂層形成用塗布液1を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して、樹脂層を形成し、実施例1のタッチパネル用表面部材を得た。
<樹脂層形成用塗布液1>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 81部
(日本化薬社製、商品名:KAYARAD−PET−30)
・有機粒子 13部
(球状ポリアクリル−スチレン共重合体、平均粒子径3.5μm)
・不定形シリカ 6部
(平均一次粒子径10nm)
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.1部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSF4460)
・溶剤1(トルエン) 180部
・溶剤2(アノン) 70部
・溶剤3(メチルイソブチルケトン) 2部
・溶剤4 28部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
[実施例2]
基材として厚み80μmのPETフィルムを用い、該基材上に、下記処方の樹脂層形成用塗布液2を乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して、樹脂層を形成し、実施例2のタッチパネルペン用表面部材を得た。
<樹脂層形成用塗布液2>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 16部
(日本化薬社製、商品名:KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート
(日本合成化学社製、UV1700B) 72.8部
・有機粒子 8部
(球状ポリアクリル−スチレン共重合体、平均粒子径5μm)
・不定形シリカ 3部
(平均粒子径5nm)
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSF4460)
・溶剤1(トルエン) 80部
・溶剤2(アノン) 30部
[比較例1]
基材として厚み80μmのトリアセチルセルロース樹脂フィルムを用い、該基材上に、下記処方の樹脂層形成用塗布液3を乾燥後の厚みが8μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して、樹脂層を形成し、比較例1のタッチパネル用表面部材を得た。
<樹脂層形成塗布液3>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 75部
(日本化薬社製、商品名:KAYARAD−PET−30)
・有機粒子 25部
(球状ポリアクリル−スチレン共重合体、平均粒子径2μm)
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.1部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSF4460)
・溶剤1(トルエン) 40部
・溶剤2(アノン) 40部
・溶剤3 40部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
[比較例2]
基材として厚み80μmのトリアセチルセルロース樹脂フィルムを用い、該基材上に、下記処方の樹脂層形成用塗布液4を乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して、樹脂層を形成し、さらに下記処方の樹脂層形成用塗布液5を乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して席層することで比較例2のタッチパネル用表面部材を得た。
<樹脂層形成用塗布液4>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 50部
(日本化薬社製、商品名:KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート 50部
(日本合成化学社製、商品名:UV1700B)
・有機粒子 21部
(球状ポリアクリル−スチレン共重合体、平均粒子径5μm)
・不定形シリカ 10部
(平均粒子径5nm)
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.05部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSF4460)
・溶剤1(トルエン) 80部
・溶剤2(アノン) 30部
<樹脂層形成用塗布液5>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 40部
(日本化薬社製、商品名:KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート 60部
(日本合成化学社製、商品名:UV1700B)
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.05部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:TSF4460)
・溶剤1(トルエン) 70部
・溶剤2(メチルイソブチルケトン) 30部
[比較例3]
基材として厚み80μmのトリアセチルセルロース樹脂フィルムを用い、該基材上に、下記処方の樹脂層形成用塗布液6を乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して、樹脂層を形成し、さらに下記処方の樹脂層形成用塗布液7を乾燥後の厚みが0.1μmとなるように塗布、乾燥、紫外線照射して比較例3のタッチパネル用表面部材を得た。
<樹脂層形成用塗布液6>
・ウレタンアクリレート 4部
(日本合成社製、商品名:UV1700B)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3部
(日本化薬社製)
・帯電防止剤 6部
(三菱化学社製、商品名:H6100、固形分50%)
・重合開始剤 0.4部
(BASF社製、商品名:イルガキュア184)
・メチルエチルケトン 7部
<樹脂層形成用塗布液7>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 100部
・中空状シリカ微粒子 600部
(触媒化学社製、商品名:スルーリア4320)
(固形分20%、平均粒子径60nm)
・反応性シリカ微粒子 133.3部
(日産化学工業社製、商品名:MIBK−SD)
(固形分30%、平均粒子径10nm)
・フッ素系化合物 60部
(DIC社製、商品名:RS−74、固形分20%)
・フッ素−シリコーン系化合物 32.8部
(JSR社製、商品名:TU2225、固形分15%)
・光重合開始剤 7部
(BASF社製、商品名:イルガキュア127)
・メチルイソブチルケトン 6168.6部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 2870.8部
表1に示すように、条件1−1及び条件1−2を満たす実施例1〜2の表面部材は、防眩性及び指での操作性に優れるものであった。一方、条件1−1及び/又は条件1−2を満たさない比較例1〜3の表面部材は、防眩性及び指での操作性を両立できないものであった。
また、表1の結果から、条件1−1及び条件1−2を満たす表面部材を選別することは、防眩性及び指での操作性に優れた表面部材を効率よく選別できることにつながることが確認できる。
3.タッチパネルの作製
実施例1〜2及び比較例1〜3のタッチパネル用表面部材の凹凸面とは反対側の面(基材側の面)に、厚み20nmのITOの導電性膜をスパッタリング法で形成し、上部電極板とした。次いで、厚み1mmの強化ガラス板の一方の面に、厚み約20nmのITOの導電性膜をスパッタリング法で形成し、下部電極板とした。次いで、下部電極板の導電性膜を有する面に、スペーサー用塗布液として電離放射線硬化型樹脂(Dot Cure TR5903:太陽インキ社)をスクリーン印刷法によりドット状に印刷した後、高圧水銀灯で紫外線を照射して、直径50μm、高さ8μmのスペーサーを1mmの間隔で配列させた。
次いで、上部電極板と下部電極板とを、導電性膜どうしを対向するように配置させ、厚み30μm、幅3mmの両面接着テープで縁を接着し、実施例1〜2及び比較例1〜3の抵抗膜式タッチパネルを作製した。
該タッチパネル上での操作性の評価は、表1と同様であった。
4.表示装置の作製
実施例1〜2及び比較例1〜3のタッチパネル用表面部材と、市販の超高精細液晶表示装置(シャープ製のスマートフォン、商品名:SH−03G、画素密度480ppi)とを、透明粘着剤層を介して貼り合わせ、実施例1〜2及び比較例1〜3の表示装置を作製した。なお、貼り合わせの際は、タッチパネル用表面部材の凹凸面側が、表示装置の表面側(表示素子とは反対側)を向くようにした。
該表示装置での操作性の評価は、表1と同様であった。
本発明のタッチパネル用表面部材、タッチパネル及び表示装置は、防眩性及び指での操作性に優れる点で有用である。また、本発明のタッチパネル用表面部材の選別方法は、防眩性及び指での操作性が良好なタッチパネル用表面部材を正確に選別することができ、タッチパネル用表面部材の製品設計、品質管理を効率よくできる点で有用である。
1:基材
2:凹凸層
10:タッチパネル用表面部材
20:透明基板
30:導電膜
40:スペーサー
50:X軸電極
60:Y軸電極
70:絶縁体層
100:タッチパネル

Claims (7)

  1. 少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面は、カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25、カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq2.5、及びカットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq0.025が、下記条件1−1及び1−2を満たすタッチパネル用表面部材。
    <条件1−1>
    0.08μm≦Ra0.25≦1.35μm
    <条件1−2>
    0.11<[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.80
  2. さらに、前記凹凸面が下記条件1−3を満たす請求項1に記載のタッチパネル用表面部材。
    <条件1−3>
    0.020≦RΔq2.5≦0.250
  3. さらに、前記凹凸面が下記条件1−4を満たす請求項1又は2に記載のタッチパネル用表面部材。
    <条件1−4>
    0.150≦RΔq0.025≦0.400
  4. JIS K7136:2000のヘイズが15.0%以上である請求項1〜3の何れか1項に記載のタッチパネル用表面部材。
  5. 表面にタッチパネル用表面部材を有するタッチパネルであって、前記タッチパネル用表面部材として、請求項1〜4の何れか1項に記載のタッチパネル用表面部材の前記凹凸面がタッチパネルの表面を向くように配置してなるタッチパネル。
  6. 表示素子上にタッチパネルを有する表示装置であって、前記タッチパネルが請求項5に記載のタッチパネルである、タッチパネル付きの表示装置。
  7. 少なくとも一方の表面が凹凸面であり、前記凹凸面の、カットオフ値0.25mmのJIS B0601:2001の算術平均粗さRa0.25、カットオフ値2.5mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq2.5、及びカットオフ値0.025mmのJIS B0601:2001の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔq0.025が、下記条件1−1及び1−2を満たすものをタッチパネル用表面部材として選別する、タッチパネル用表面部材の選別方法。
    <条件1−1>
    0.08μm≦Ra0.25≦1.35μm
    <条件1−2>
    0.11<[RΔq2.5/RΔq0.025]≦0.80
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