JP6818455B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体上の静電像をトナーとキャリアとを含む現像剤を用いて現像する複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置として、トナーとキャリアとを主成分とする二成分現像剤(ここでは、単に「現像剤」ともいう。)を用いて像担持体上の静電像を現像することで画像形成(プリント)を行う画像形成装置がある。
このような画像形成装置では、所定の帯電/露光条件で形成された静電像が所定のトナー載り量で現像されるように、現像装置内の現像剤のトナー濃度を調整してトナー帯電量を略一定に保つことが行われる。ここで、「トナー載り量」は、単位面積当たりのトナーの重量である。また、「トナー濃度」は、現像剤の重量に占めるトナーの重量の割合であり、「TD比」ともいう。また、「トナー帯電量」は、トナーの単位重量当たりの電荷量である。
トナー帯電量を略一定に保つ制御は、概略、次のように行われる。トナー帯電量が減少すると、同じ静電像でもトナー載り量が増えて画像濃度が高まるため、TD比を下げて現像剤の摩擦機会を増すことにより、トナー帯電量が高められる。一方、トナーの帯電量が増加すると、同じ静電像でもトナー載り量が減って画像濃度が下がるため、TD比を上げて現像剤の摩擦機会を減らすことにより、トナー帯電量が低下させられる。現像装置に補給用現像剤を補給する補給制御としては、次のものが知られている(特許文献1〜4)。
第1に、現像剤の見かけの透磁率の変化をインダクタンス検知手段により検知することでTD比を測定して補給用現像剤の補給量を調整する制御(インダクタンス制御方式)が知られている(特許文献1)。
第2に、非画像形成時に形成した所定のパッチ画像(基準トナー像)の画像濃度を画像濃度検知手段により検知して、その画像濃度が所定の画像濃度に収束するように補給用現像剤を補給する制御(パッチ検知ATR制御方式)が知られている(特許文献2)。なお、ATRは、Auto Toner Replenishing(自動トナー補給)を略したものである。
第3に、ビデオカウント手段によりビデオカウント値をカウントしてトナー消費量を計算し、その分の補給用現像剤を補給する制御(ビデオカウント制御方式)が知られている(特許文献3)。ビデオカウント値は、典型的には、露光装置の光源に供給される二値変調された画像全体の現像ドット数の積算値(あるいは画像の濃度に応じた露光時間(露光面積)の積算値)である。
第4に、上記第1、第2、第3の方式を併用して、バランス良く出力画像の画像濃度を安定化させる制御(トリプル制御方式)が知られている(特許文献4)。つまり、ビデオカウント制御を用いてトナー消費量を予測してフィードフォワードでそれに見合う量の補給用現像剤を補給する。また、インダクタンス制御を用いてTD比の目標値(以下、「目標TD比」ともいう。)に対するズレをフィードバックで補正する。また、パッチ検知ATR制御により求められたパッチ画像の画像濃度に応じてインダクタンス制御の目標TD比を変更する。
特開平01−182750号公報 特開平06−149057号公報 特開平05−027527号公報 特開2011−48118号公報
しかしながら、トリプル制御方式を用いても出力画像の画像濃度が変動する場合がある。これは、印字率の低い画像(以下、「低印字率画像」ともいう。)を連続してプリントした直後に、印字率の高い画像(以下、「高印字率画像」ともいう。)を連続してプリントした際に発生しやすい。
つまり、パッチ検知ATR制御によるインダクタンス制御の目標TD比の変更は所定の頻度で行われる。現像装置内の現像剤のトナー帯電量は、低印字率画像の連続プリント中は高くなる傾向があり、高印字率画像の連続プリント中は低くなる傾向がある。そのため、パッチ検知ATR制御によって、低印字率画像の連続プリント中は目標TD比が高めに設定され、高印字率画像の連続プリント中は目標TD比が低めに設定される傾向がある。しかし、低印字率画像の連続プリントから高印字率画像の連続プリントに切り替わった場合、高めに設定されていた目標TD比を低めの目標TD比に変更するのが間に合わなくなることがある。その結果、現像装置内の現像剤のトナー帯電量が過度に低くなって、出力画像の画像濃度が上昇してしまうことがある。
これに対し、高印字率画像のプリント時にパッチ検知ATR制御の実行頻度を上げる方法がある。しかし、上述のような現像装置内の現像剤のトナー帯電量の変化が最も大きくなるのは、低印字率画像の連続プリントから高印字率画像の連続プリントへと切り替わった直後である。その後、一定時間高印字率画像のプリントが連続すると、現像装置内の現像剤のトナー帯電量は安定してくる。そのため、高印字率画像のプリント時に一律にパッチ検知ATR制御の実行頻度を上げると、トナー帯電量が安定しているにも拘わらず必要以上に高頻度にパッチ検知ATR制御を実行することになり、生産性とトナー消費の観点から好ましくない。
したがって、本発明の目的は、生産性の低下や無駄なトナー消費を抑制しつつ、低印字率画像のプリントから高印字率画像のプリントに切り替わった際の画像濃度の変動を抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、複数枚の記録材に画像を連続的に形成する連続画像形成ジョブを実行可能な画像形成装置であって、像担持体と、前記像担持体に形成された静電像をトナーとキャリアを含む現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するための補給部と、を有する画像形成部と、前記画像形成部によって形成されたトナー画像の濃度を検出する検出ユニットと、前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量に関する情報に基づいて、前記補給部により前記現像装置に補給すべきトナーの補給量を決定する決定部と、前記決定部によって決定された前記補給量を補正するためのトナー画像を前記画像形成部に形成させ、前記画像形成部によって形成された当該トナー画像の濃度を前記検出ユニットに検出させ、前記検出ユニットによって検出された当該トナー画像の濃度に基づいて前記補給量を補正するための補正動作を実行する実行部と、を備え、前記実行部は、前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量の増加割合に関わらず、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が第1の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行、前記増加割合が所定値以上であるときに、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が前記第1の所定枚数よりも少ない第2の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行前記増加割合は、前記連続画像形成ジョブの第1の期間において第1の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値に対する、前記連続画像形成ジョブの前記第1の期間よりも期間の開始が後である第2の期間において前記第1の枚数よりも少ない第2の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値の増加割合であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、複数枚の記録材に画像を連続的に形成する連続画像形成ジョブを実行可能な画像形成装置であって、像担持体と、前記像担持体に形成された静電像をトナーとキャリアを含む現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するための補給部と、を有する画像形成部と、前記画像形成部によって形成されたトナー画像の濃度を検出する検出ユニットと、前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量に関する情報に基づいて、前記補給部により前記現像装置に補給すべきトナーの補給量を決定する決定部と、前記決定部によって決定された前記補給量を補正するためのトナー画像を前記画像形成部に形成させ、前記画像形成部によって形成された当該トナー画像の濃度を前記検出ユニットに検出させ、前記検出ユニットによって検出された当該トナー画像の濃度に基づいて前記補給量を補正するための補正動作を実行する実行部と、を備え、前記実行部は、前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量の増加割合に関わらず、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が第1の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行、前記増加割合が第1の所定値以上であり且つ前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値未満であるときに、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が前記第1の所定枚数よりも少ない第2の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行、前記増加割合が前記第2の所定値以上であるときに、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が前記第2の所定枚数よりも少ない第3の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行前記増加割合は、前記連続画像形成ジョブの第1の期間において第1の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値に対する、前記連続画像形成ジョブの前記第1の期間よりも期間の開始が後である第2の期間において前記第1の枚数よりも少ない第2の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値の増加割合であることを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、生産性の低下や無駄なトナー消費を抑制しつつ、低印字率画像のプリントから高印字率画像のプリントに切り替わった際の画像濃度の変動を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成部の構成及び制御系の構成を示す模式図である。 原稿読取装置の模式図である。 現像装置の概略断面図である。 比較例1の補給制御のフローチャート図である。 ビデオカウント値からトナー消費量への換算テーブルの説明図である。 TD比の差分から必要トナー補給量への換算テーブルの説明図である。 比較例1に関する低印字率画像のプリント時の画像濃度変動の説明図である。 比較例1に関する高印字率画像のプリント時の画像濃度変動の説明図である。 比較例1に関する低印字率画像から高印字率画像のプリントに切り替わった場合の画像濃度変動の説明図である。 実施例1の補給制御のフローチャート図である。 実施例1に関する低印字率画像から高印字率画像のプリントに切り替わった場合の画像濃度変動の説明図である。 図12の例における印字率変化率ΔVの変動を示すグラフ図である。 濃度補正パッチの説明図である。 濃度補正制御のフローチャート図である。 自動階調補正制御のフローチャート図である。 自動階調補正制御に使用するテストパターンの模式図である。 自動階調補正制御における露光量(現像コントラスト電位)の調整方法の説明図である。 濃度補正パッチを検知して階調補正を行う方法の説明図である。 比較例2に関する低印字率画像から高印字率画像のプリントに切り替わった場合の画像濃度変動の説明図である。 図20の例における印字率変化率ΔVの変動を示すグラフ図である。 実施例2の補給制御(濃度補正制御の実行頻度を変更する処理を含む)のフローチャート図である。 実施例2に関する低印字率画像から高印字率画像のプリントに切り替わった場合の画像濃度変動の説明図である。 ファラデー・ケージの模式図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。各画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて、同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、画像形成部Sは、後述する感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、一次転写ローラ5、ドラムクリーニング装置6などで構成される。図2は、画像形成部Sの概略断面図を画像形成部Sの制御系のブロック図とともに示している。
トナー像を担持する第1の像担持体としての、ドラム型の感光体である感光ドラム1は、所定の周速度(プロセススピード)で図中矢印R1方向(反時計回り)に回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1は、アルミニウムシリンダの外周面に帯電極性が負極性の感光層が形成されて構成されている。また、本実施例では、プロセススピードは300mm/secである。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としての帯電ローラ2によって負極性の所定の暗部電位VDに一様に帯電処理される。帯電工程時に、帯電ローラ2には、帯電電源D3から、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧である帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電処理された感光ドラム1の表面は、画像情報に従って露光手段としての露光装置3によって走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によってトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では、現像装置4は、トナー(非磁性トナー粒子)とキャリア(磁性キャリア粒子)とが混合された二成分現像剤を用いる。また、本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像)。
各画像形成部Sの各感光ドラム1と対向するように、トナー像を担持する第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト24が配置されている。中間転写ベルト24は、複数の張架ローラとしてのテンションローラ27、駆動ローラ28、及び二次転写対向ローラ25に掛け渡されて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト24は、駆動ローラ28が回転駆動されることで、感光ドラム1の周速度と同等の周速度(プロセススピード)で図中矢印R2方向(時計回り)に回転(周回移動)する。中間転写ベルト24の内周面側には、各感光ドラム1に対応して、一次転写手段としての一次転写ローラ5が配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト24を介して感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と中間転写ベルト24とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)T1を形成する。上述のように感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部T1において、回転している中間転写ベルト24上に転写(一次転写)される。一次転写工程時に、一次転写ローラ5には、一次転写電源D1から、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト24上に重ね合わせるようにして順次転写される。
中間転写ベルト24の外周面側において、二次転写対向ローラ25と対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ23が配置されている。二次転写ローラ23は、中間転写ベルト24を介して二次転写対向ローラ25に向けて押圧され、中間転写ベルト24と二次転写ローラ23とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)T2を形成する。上述のように中間転写ベルト24上に形成されたトナー像は、二次転写部T2において、中間転写ベルト24と二次転写ローラ23とに挟持されて搬送される紙などの記録材Pに転写(二次転写)される。二次転写工程時に、二次転写ローラ23には、二次転写電源D2から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。記録材Pは、記録材収納部としてのカセット19に収納されており、ピックアップローラ20によってカセット19から送り出され、分離ローラ21によって1枚ずつ分離されて、レジストローラ22へと搬送される。この記録材Pが、レジストローラ22によって、中間転写ベルト24上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部T2へと供給される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置26へと搬送され、定着装置26によって加熱及び加圧されることによってトナー像が定着(溶融固着)された後に、画像形成装置100の装置本体から排出(出力)される。
一方、一次転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)などの付着物は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト24上に残留したトナー(二次転写残トナー)などの付着物は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置29によって中間転写ベルト24上から除去されて回収される。
本実施例では、各画像形成部Sの帯電ローラ2、露光装置3などが像担持体に画像情報に応じた静電像を形成する静電像形成手段を構成する。
図2に示すように、画像形成装置100は、制御手段としてのCPU16、記憶手段としてのRAM17及びROM18などを備えたプリンタ制御部15を有する。プリンタ制御部15は、画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する。
2.露光装置
図2に示すように、本実施例では、露光装置3は、回転ミラー有するレーザースキャナである。プリンタ制御部15のレーザー光量制御回路35は、レーザー出力信号に対して所望の画像濃度レベルが得られるように、露光装置3の露光出力を決定する。また、プリンタ制御部15のパルス幅変調回路13は、プリンタ制御部15に接続されたγ補正回路209の階調補正テーブル(γLUT)を用いて生成された駆動信号に従って、露光装置3が出力する二値のレーザー光のパルス幅を決定する。予め求められたレーザー出力信号と画像濃度レベルとの関係に基づいて、所望の画像濃度が得られるレーザー出力信号の情報が、階調補正テーブル(γLUT)としてγ補正回路209に記憶されている。この階調補正テーブル(γLUT)に則ってレーザー出力信号が決定される。
入力画像信号は、プリンタ制御部15に送られる。露光装置3は、PWM(パルス幅変調)を用いた二値の面積階調により、画像の静電像を帯電処理された感光ドラム1に書き込む。これにより、濃度階調を有する画像記録が行われる。つまり、プリンタ制御部15のパルス幅変調回路13は、入力される画素画像信号ごとに、そのレベルに対応した幅(時間幅)のレーザー駆動パルスを形成して出力する。高濃度の画素信号に対しては、より幅の広い駆動パルスを、低濃度の画素画像信号に対しては、より幅の狭い駆動パルスを、中間濃度の画素画像信号に対しては、中間幅の駆動パルスを各々形成する。パルス幅変調回路13から出力された二値のレーザー駆動パルスは、露光装置3の半導体レーザーに供給される。露光装置3は、半導体レーザーを、パルス幅変調回路13の出力信号のパルス幅に対応する時間だけ発光させる(出力信号のHレベルの場合に点灯し、Lレベルの場合に消灯する)。したがって、半導体レーザーは、高濃度画素に対しては、より長い時間駆動され、低濃度画素に対しては、より短い時間駆動されることになる。このため、感光ドラム1に形成される静電像のドットサイズ(面積)が、画素の濃度に対応して異なる。露光装置3は、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲を露光し、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲を露光する。
3.原稿読取装置
図2に示すように、被複写原稿Gは、画像形成装置100に設けられた原稿読取装置(リーダー部)101で読み取られる。原稿読取装置101は、CCDセンサなどの原稿画像を電気信号に変換する光電変換素子を有しており、原稿Gのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報にそれぞれ対応した画像信号を出力する。
図3は、原稿読取装置101の模式図である。光源103が原稿台102上に置かれた原稿Gに対して光を照射すると、原稿Gからの反射光はレンズなどの光学系104を介してCCDセンサ105上に結像されて検知される。光源103、光学系104、CCDセンサ105などを有して構成される読取部109は、図中矢印B方向に移動させられて、原稿Gの全域をスキャンする。これにより、原稿Gの全域の画像情報が、スキャンの各ラインに対応するデータ列からなる画像データに変換される。このようにして得られた画像データは、リーダー画像処理部108にて画像処理された後に、プリンタ制御部15に送信され、プリンタ制御部15において所定の画像処理がなされる。より具体的には、原稿Gからの反射光がCCDセンサ105上で結像すると、原稿Gの情報はCCDセンサ105により輝度値として取得される。輝度値は、リーダー画像処理部108にて濃度値として換算される(輝度→載り量変換)。リーダー画像処理部108は、濃度値変換用のテーブル(LUTid_r)を用いて輝度値を濃度値に換算し、8bitの濃度データとしてプリンタ制御部15に受け渡す。
なお、画像形成装置100は、画像読取装置101において検知され画像データ化された画像情報に応じて画像を形成する複写機としての機能の他、ファクシミリ装置、プリンタとしての機能も有する。つまり、画像形成装置100は、電話回線(FAX)から図示しない受信部(図示せず)を介して受信した画像データに対しても、上述と同様にプリンタ制御部15にて所定の画像処理を行い、画像を形成することが可能である。また、画像形成装置100は、外部入力端末300から図示しないネットワーク(プリンタサーバなど)を介して受信した画像データに対しても、上述と同様にプリンタ制御部15にて所定の画像処理を行い、画像を形成することが可能である。
4.現像装置
図4は、現像装置4の概略断面図である。現像装置4は、現像容器40を有する。現像容器40には、トナーとキャリアとを主成分とする現像剤(二成分現像剤)が収容されている。本実施例では、初期状態(未使用状態)の現像装置4内の現像剤のTD比は8%である。なお、TD比は、トナー帯電量、キャリア粒径、現像装置4の構造などに応じて適正に調整されるべきものであるので、8%に限定されるものではない。
現像容器40は、感光ドラム1に対向する位置に開口部を有しており、この開口部から一部が露出するように、非磁性材料で構成された現像剤担持体としての現像スリーブ41が回転可能に配置されている。現像スリーブ41の中空部には、磁界発生手段としてのマグネットローラ42が、現像容器40に対して固定して配置されている。マグネットローラ42は、現像スリーブ41の円周に沿って所定のパターンの複数の磁極を有する円柱状のマグネットで構成されている。摩擦帯電によって表面にトナーを吸着したキャリアは、マグネットローラ42が発生する磁界によって現像スリーブ41上に拘束される。現像動作時に、現像スリーブ41は図中矢印A方向に回転する。現像スリーブ41は、現像容器40内の現像剤を層状に保持して搬送し、感光ドラム1と対向する現像領域に現像剤を供給する。現像スリーブ41に担持される現像剤の層厚は、現像スリーブ41に対し近接して対向するように設けられた規制部材43によって規制される。また、現像動作時に、現像スリーブ41には、現像電源D4から、負極性の直流電圧Vdcに交流電圧を重畳した振動電圧である現像電圧(現像バイアス)が印加される。負極性の直流電圧Vdcが印加された現像スリーブ41は、感光ドラム1に形成されている静電像の露光部よりも相対的に負極性になる。そのため、現像剤中の負極性に帯電したトナーが現像スリーブ41から感光ドラム1上の露光部へと移動する。現像領域を通過した後に現像スリーブ41上に残っている現像剤は、現像スリーブ41の回転によって現像容器40内に回収され、後述する第1攪拌スクリュー44aによって搬送されている現像剤に混合される。
現像容器40内には、現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌搬送部材としての第1、第2攪拌スクリュー44a、44bが現像スリーブ41と略平行に配置されている。現像容器40内の空間は、仕切壁40cによって現像室40aと攪拌室40bとの2つの空間に仕切られている。現像スリーブ41側の空間である現像室40aに第1攪拌スクリュー44a、他方の空間である攪拌室40bに第2攪拌スクリュー44bが配置されている。仕切壁40cの長手方向の両端部には、現像室40aと攪拌室40bとの間で現像剤を受け渡すために、図示しない開口部が形成されている。第1攪拌スクリュー44aは、図4の紙面奥側から手前側に向かって現像剤を搬送しつつ、現像スリーブ41に現像剤を供給する。第2攪拌スクリュー44bは、図4の紙面手前側から奥側に向かって現像剤を搬送しつつ、後述する現像剤カートリッジ46から補給された補給用現像剤を、攪拌室40b内を搬送されている現像剤と混合する。このようにして、第1、第2攪拌スクリュー44a、44bは、現像剤を現像容器40内で循環させるとともに、トナーとキャリアとを攪拌して摩擦帯電させる。
図4に示すように、現像装置4には、現像剤カートリッジ46からトナーを含む補給用現像剤が補給される。本実施例では、補給用現像剤にはキャリアは含まれていないが、トナーとキャリアとを含む補給用現像剤を現像装置4に補給する構成としてもよい。現像剤カートリッジ46は、本実施例では略円筒形のボトルで構成されており、画像形成装置100の装置本体に設けられている装着部20を介して、画像形成装置100の装置本体に対して容易に脱着可能とされている。
現像装置4には、第2攪拌スクリュー44bの近傍の現像容器40の上壁40dに、現像剤カートリッジ46からの補給用現像剤を受け入れるための現像剤補給口45が設けられている。また、現像装置4には、現像剤カートリッジ46からの補給用現像剤を現像剤補給口45に搬送する補給部材としての補給スクリュー47が設けられている。本実施例では、現像剤カートリッジ46、補給スクリュー47などによって補給装置(補給部)50が構成される。
画像形成によって消費された分に相当する量の補給用現像剤が、補給スクリュー47の回転力と重力によって、現像剤カートリッジ46から現像剤補給口45を通して現像容器40内に補給される。ここで、本実施例では、補給方法としてブロック補給方式を採用している。ブロック補給方式とは、任意の補給量を随時補給するのではなく、予め設定された1ブロックの補給量(本実施例では200mg)まで補給を控え、1ブロックの補給量200mgごとに補給スクリュー47を1周回転させることで補給を行う方式である。つまり、補給スクリュー47は、その回転位相によって1周期内で補給量が増減することがある。そのため、安定した補給量を得るためには、常に1周期ごとに補給するブロック補給方式が好ましい。本実施例では、A4サイズで2ブロック補給、A3サイズで4ブロック補給を1枚当たりに補給する最大補給数と設定している。
5.二成分現像剤
トナーは、結着樹脂、着色剤、及び必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子であり、コロイダルシリカ微粉末などの外添剤が外添されていてよい。本実施例では、トナーは、結着樹脂としてポリエステル系樹脂を用いて、粉砕法により製造した、負帯電性のトナーである。トナーの体積平均粒径は、4μm以上、8μm以下が好ましく、本実施例では5.5μmである。
トナーの体積平均粒径の測定には、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用いた。また、測定結果から個数平均分布、体積平均分布を出力するためのインターフェース(日科機製)及びCX−Iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を使用した。測定方法は次のとおりである。測定試料の電解水溶液として、一級塩化ナトリウムを用いて調製した1%NaCl水溶液を使用した。電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml加え、測定試料を0.5〜50mg加えた。測定試料を懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行なった後にコールターカウンターTA−II型にセットした。コールターカウンターTA−II型では、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布を求めた。こうして求めた体積平均分布より、体積平均粒径を得た。
キャリアとしては、表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属、及びそれらの合金、或は酸化物フェライトなどの磁性粒子が使用可能であり、これら磁性粒子の製造法は特に制限されない。キャリアは、体積平均粒径が20〜50μm、好ましくは30〜40μmであり、抵抗率が1×10Ωcm以上、好ましくは1×10Ωcm以上である。本実施例では、キャリアの体積平均粒径は40μm、抵抗率は5×10Ωcmである。
キャリアの体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて、次のようにして測定した。体積基準で粒径0.5〜350μmの範囲を32対数分割して、それぞれのチャンネルにおける粒子数をカウントした結果から体積50%のメジアン径をもって体積平均粒径とした。また、キャリアの抵抗率は、測定電極面積4cm、電極間隔0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用いて、1kgの重量の加圧下でセルの両電極間に印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から測定した。
なお、低比重のキャリアとして、フェノール系のバインダー樹脂に磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物を所定の比で混合し、重合法により製造した樹脂キャリアを使用してもよい。このような樹脂キャリアは、一例として、体積平均粒径は35μm、真密度は3.6〜3.7(g/cm)、磁化量は53(A・m/kg)である。磁性キャリアの磁化量(A・m/kg)は、次のようにキャリアの磁気特性を理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置を用いて測定することで求めることができる。円筒状にパッキングしたキャリアを79.6kA/m(1000エルステッド)の外部磁場中において、キャリアの磁化の強さを測定することにより磁気特性を求めることができる。
6.ファラデー・ケージの説明
トナー帯電量は、ファラデー・ケージ(Faraday−Cage)を用いて測定した。図24は、トナー帯電量の測定に用いたファラデー・ケージの構成の説明図である。ファラデー・ケージは、軸径の異なる金属筒を同軸になるように配置した二重筒を備え、二重筒の内筒内にトナーを取り入れるためのトナー捕集ろ紙(フィルター)93を備えている。二重筒の内筒92と外筒91とは、絶縁部材94によって絶縁されていて、内筒92の中に電荷量qの帯電粒子を入れたとすると、静電誘導によりあたかも電気量qの金属円筒が存在するのと同様になる。二重筒に誘起された電荷量をKEITHLEY 616DIGITAL ELECTROMETERで測定し、測定された電荷量を内筒中のトナー重量で割ったものをトナー帯電量Q/Mとした。
7.補給制御の概要
二成分現像方式は、他の現像方式と比較して、画質の安定性、装置の耐久性などの長所を備えている。一方、二成分現像方式では、トナーが消費されることにより現像装置内の現像剤のTD比が変化する。その結果、現像装置内の現像剤のトナー帯電量が変化することで現像特性が変化して、出力画像の画像濃度が変化することがある。そのため、出力画像の画像濃度を略一定に維持するために、現像剤のTD比や画像濃度を検知して、現像装置に過不足無くトナーを補給することが望まれる。前述のように、従来、補給制御として、インダクタンス制御方式、パッチ検知ATR制御方式、ビデオカウント制御方式、トリプル制御方式が知られている。
ここで、ビデオカウント方式を単独で用いた場合、実際に補給用現像剤を補給する際の補給量の変動や、補給装置の補給能力のバラツキ(個体差)などによって、TD比が目標値からずれてくることがある。また、パッチ検知ATR制御方式を単独で用いた場合、出力画像の画像濃度の変動を抑制するためには、比較的高い頻度でパッチ検知ATR制御を実行することが必要となり、生産性の低下とトナー消費の増大が課題となり得る。
この点、トリプル制御方式によれば、上記3つの方式を併用することで、バランス良く出力画像の画像濃度を安定化させることができる。つまり、インダクタンス制御方式を単独で用いた場合、例えばトナー消費量が多いケースでは、インダクタンス検知手段の検知位置にTD比が低下した現像剤が到達するまでの時間差による検知遅れで、TD比が予想以上に低下する場合がある。したがって、大枠のトナー消費量をビデオカウント情報に基づいて求め、インダクタンス情報によって補給用現像剤の補給量を補正することが、TD比の調整精度の向上の観点から好ましい。また、同一のTD比であっても、キャリアの表面へのトナーの付着などによりキャリアの帯電性能がしだいに低下してくることがある。したがって、比較的低い頻度でパッチ検知ATR制御を実行して、インダクタンス制御の目標TD比を変更することが好ましい。
トリプル制御方式では、パッチ検知ATR制御の実行頻度を比較的低く(実行間隔を比較的長く)しつつ、トナー消費量が多い場合やキャリアの帯電性能が変化する場合でも、出力画像の画像濃度を安定化させることが可能となる。より具体的には、トリプル制御方式では、比較的低い頻度で実行されるパッチ検知ATR制御により検知されたパッチ画像の画像濃度に応じて、インダクタンス制御の目標TD比が変更される。また、検知された現像装置内の現像剤のTD比を上記変更された目標TD比へと調整するのに必要な補給用現像剤の補給量が算出される。そして、算出された補給量に対して、ビデオカウント値から予測されるトナー消費量分が加算されて、実際の補給用現像剤の補給量が算出される。
本実施例においても、補給制御としてこのトリプル制御方式を採用している。つまり、次の第1、第2、第3制御手段を組み合わせている。なお、補給制御はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色で実質的に同じであるため、1色に注目して説明する。
第1制御手段(インダクタンス制御方式):
画像形成装置100に設けられたトナー濃度センサ10により検知されるTD比を略一定に保つように補給用現像剤の補給量を設定する制御(トナー濃度制御)である。図2に示すように、現像装置4には、現像装置4内の現像剤のTD比を検知するトナー濃度検知手段(TD比検知手段)としてのトナー濃度センサ(第二検出ユニット)10が設けられている。トナー濃度センサ10は、攪拌室40b内の現像剤の搬送方向において現像剤補給口45よりも上流において、攪拌室40bの壁面に設けられている。トナー濃度センサ10は、現像容器40内を循環する現像剤のTD比に応じた信号を出力して、プリンタ制御部15に入力する。本実施例では、トナー濃度センサ10として、TD比が高くなることで低下する現像剤の見かけの透磁率の変化を検知してTD比を検知するインダクタンスセンサ(透磁率センサ)を用いる。トナー濃度センサ10の出力は、TD比が高くなってキャリアが相対的に減ると低下し、TD比が低くなってキャリアが相対的に増えると上昇する。プリンタ制御部15の補給制御部(補給制御回路)34は、トナー濃度センサ10によって検知された現像容器40内の現像剤のTD比(トナー濃度検知信号)と目標TD比(トナー濃度基準信号)とを比較し、その比較結果に基づいて補給用現像剤の補給を行う。つまり、トナー濃度検知センサ10によって検知されるTD比が目標TD比に収束するように、補給装置50の動作を制御する。なお、目標TD比は、初期(変更される前)は予めROM18に記憶された初期目標TD比(初期トナー濃度基準信号)であり、変更後はパッチ検知ATR制御により設定されてROM18に記憶された変更後の目標TD比である。
第2制御手段(パッチ検知ATR制御方式):
画像形成装置100に設けられた画像濃度センサ(検出ユニット)7により検知されるパッチ画像(基準トナー像)の画像濃度を略一定に保つように補給用現像剤の補給量を設定する制御(トナー帯電量制御)である。図2に示すように、画像形成装置100には、画像濃度検知手段(トナー載り量検知手段)としての画像濃度センサ7が設けられている。本実施例では、画像濃度センサ7は、感光ドラム1に所定の画像形成条件で形成された中間階調のパッチ画像の画像濃度(トナー載り量)を検知して、その画像濃度に応じた濃度信号を出力して、プリンタ制御部15に入力する。プリンタ制御部15の補給制御部34は、画像濃度センサ7によって検知されたパッチ画像の画像濃度(画像濃度検知信号)と、予めROM18に記憶されたパッチ画像の基準画像濃度(画像濃度基準信号)とを比較する。そして、その比較結果に基づいてインダクタンス制御における目標TD比を変更してROM18に記憶させる。画像濃度センサ7は、感光ドラム1の回転方向において現像領域より下流かつ一次転写部T1より上流において感光ドラム1と対向するように配置されている。本実施例では、画像濃度センサ7は、投光部の光源としてのLEDからの光を感光ドラム7の表面に向けて照射して、感光ドラム1の表面からの正反射光を受光部の受光素子で検知する正反射型の光学センサである。感光ドラム1の表面のトナーが増えると、散乱反射光が増えて正反射光が減少するため、パッチ画像のトナー載り量に応じた画像濃度センサ7の出力信号が得られる。パッチ画像は、記録材Pに転写して出力する出力画像の形成時以外の非画像形成時に形成される。非画像形成時としては、連続画像形成中の画像と画像との間(画像間、紙間)の期間、画像形成前の準備動作である前回転動作や前多回転動作の期間、画像形成後の整理(準備動作)である後回転動作の期間などが挙げられる。
第3制御手段(ビデオカウント制御方式):
プリンタ制御部15に設けられたビデオカウント処理回路11により検知される、1枚の記録材Pに形成される画像ごとのトナー消費量に見合うように、補給用現像剤の補給量を設定する制御(消費量補充制御)である。本実施例では、画像形成中の画像の露光信号(又は画素ごとの画像情報信号の濃度信号)がビデオカウント処理回路11によって処理されて、1枚の記録材Pに形成される画像ごとのトナー消費量が求められる。ビデオカウント処理回路11は、画像情報に基づいて現像によるトナー消費量と相関する指標値(ビデオカウント、印字率)を計数する計数手段の一例である。
8.比較例1の補給制御
次に、図5のフローチャートを参照して、後述するパッチ検知ATR制御の実行頻度を変更する処理を組み込まない比較例1の補給制御について説明する。パッチ検知ATR制御の実行頻度を変更する処理を組み込んだ本実施例の補給制御については後述する。
プリンタ制御部15のビデオカウント処理回路11は、画像形成が開始されると(S101)、画像形成中の画像のビデオカウント値を算出する(S102)。本比較例(本実施例も同様)では、ビデオカウント値は、プリンタ制御部15の画像信号処理回路12の出力をパルス幅変調回路13がパルス幅変調した出力信号のHレベルを画素ごとに計数(カウント)した値である。この値を画像のサイズ(原稿紙サイズ、記録材サイズ)全体で積算することにより、1枚の記録材Pに形成する画像当たりの現像ドット数に対応するビデオカウント値が算出される。また、ビデオカウント処理回路11は、ビデオカウント値から1枚の記録材Pに形成される画像ごとの印字率を求める。本比較例(本実施例も同様)では、1色についてA4サイズの記録材Pの片面の全面にベタ画像(印字率100%の画像)を形成した場合のビデオカウント値を「512」とし、例えばビデオカウント値が「26」の場合の印字率は比率計算で5%と求められる。なお、ビデオカウント値から求められた印字率として処理に供される場合も、説明の便宜上、ビデオカウント値と呼んで説明することがある。
次に、プリンタ制御部15の補給制御部(決定部、算出部)34は、図6の換算テーブルを参照して、算出されたビデオカウント値からトナー消費量、つまり、必要トナー補給量F(Vc)(以下、「ビデオカウント制御補給量」ともいう。)を算出する(S103)。図6の換算テーブルは、横軸が1枚の記録材Pに形成する画像当たりのビデオカウント値(印字率)、縦軸がビデオカウント制御補給量F(Vc)である。図6の変換テーブルは、予めROM18に記憶されている。
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、トナー濃度センサ10が現像装置4内の現像剤のTD比を検知して出力するトナー濃度検知信号Vsigを取得する(S104)。
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、ROM18に記憶されている目標TD比を示すトナー濃度基準信号Vtrgと得られたVsigとを比較して、目標TD比と実際のTD比との差分であるトナー濃度差分ΔTDを算出する(S105)。より具体的には、補給制御部34は、ΔTD=Vtrg−Vsig<0の場合、目標TD比に対して実際のTD比が低いと判断する。そして、補給制御部34は、図7の換算テーブルを参照して、トナー濃度差分ΔTDから必要トナー補給量F(TD)(以下、「インダクタンス制御補給量」ともいう。)を算出する。一方、補給制御部34は、ΔTD=Vtrg−Vsig≧0の場合、目標TD比に対して実際のTD比が高いと判断する。そして、図7の換算テーブルを参照して、トナー濃度差分ΔTDからインダクタンス制御補給量(過剰トナー量)F(TD)を算出する。図7の換算テーブルは、横軸がトナー濃度差分ΔTDにTD比感度等調整係数αを掛け合わせた値であり(下記式参照)、縦軸の正方向が必要トナー補給量、負方向が過剰トナー量である。図7の変換テーブルは、予めROM18に記憶されている。したがって、ΔTD>0の場合は、トナー補給量F(TD)は−(マイナス)として算出する。
F(TD)=α×ΔTD=α×(Vtrg−Vsig)
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、現像装置4に実際に補給するトナー量(以下、「実トナー補給量」ともいう。)Fを、次式により決定する(S106)。なお、次式中のF(REMAIN)は、ブロック補給方式を採用しているために前回の補給制御では補給されずに保留されているトナー量(以下、「保留補給量」ともいう。)である。
F=F(TD)+F(Vc)+F(REMAIN)
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、実トナー補給量Fを1ブロックの補給量で割ることで、今回の補給制御での補給量を示す整数のブロック補給数B(C)と、余りの保留補給量F(REMAIN)を算出する(S107)。
B(C)=F/1ブロック補給量(200mg)
[整数分が今回の補給量、余りが保留補給量F(REMAIN)]
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、B(C)>1であれば、そのブロック補給数分だけ補給制御を実行する(S108)。また、1ブロックの補給量に満たない保留補給量F(REMAIN)分は、次回の補給制御のタイミングに持ち越される。
ところで、本比較例(本実施例も同様)では、連続画像形成(連続画像形成ジョブ)中の所定の頻度(プリント枚数間隔)でパッチ検知ATR制御が実行され、目標TD比(トナー濃度基準信号Vtrg)が変更される。本比較例では、このパッチ検知ATR制御による目標TD比の変更は、A4サイズの横送りの記録材Pに対する画像形成(ここでは、単に「プリント」ともいう。)200枚ごとに行われる。つまり、プリンタ制御部15は、プリント1枚ごとにパッチ検知ATRカウンタCNTをカウントアップする(S109)。パッチ検知ATRカウンタは、ROM18の記憶領域を用いて実現される。そして、プリンタ制御部15は、パッチ検知ATRカウンタCNTと、パッチ検知ATR制御の実行タイミングを判断するためのカウンタ閾値CNTthとを比較して、該実行タイミングが到来したか否かを判断する(S110)。カウンタ閾値CNTthは予めROM18に記憶されている。本比較例ではCNTth=200である。補給制御部(実行部)34は、該実行タイミングが到来した場合(カウンタがカウンタ閾値以上の場合)はパッチ検知ATR制御を実行し(S110のYes)、到来していない場合(カウンタがカウンタ閾値未満の場合)は画像形成を続けさせる(S110のNo)。
プリンタ制御部15は、パッチ検知ATR制御の実行タイミングが到来したと判断すると、感光ドラム1上に一定面積を有するパッチ画像の静電像を形成させ、これを所定の現像コントラスト電圧によって現像させる(S111)。そして、プリンタ制御部15は、画像濃度センサ7がパッチ画像を検知して出力する画像濃度検知信号SigDを取得する(S112)。
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、得られたSigDと予めROM18に記憶されている画像濃度基準信号SigDrefとを比較して、新たな目標TD比を示すトナー濃度基準信号Vtrgを算出し、ROM18に記憶させる(S113)。その後、補給制御部34は、パッチ検知ATRAカウンタCNTをゼロにリセットする(S114)。
目標TD比を示すトナー濃度基準信号Vtrgの算出について更に説明する。補給制御部34は、画像濃度検知信号SigDと画像濃度基準信号SigDrefとの差分である画像濃度差分ΔODを算出する。補給制御部34は、ΔOD=SigD−SigDref≧0の場合、パッチ画像の画像濃度が低いと判断する。この場合、目標TD比を高める方向に修正して、画像濃度を高める必要がある。したがって、補給制御部34は、画像濃度を基準の画像濃度に戻すために必要なトナー濃度基準信号Vtrgを、次式により算出する。次式では、画像濃度差分ΔODにTD比感度等調整係数βを掛け合わせて補正を行っている。
Vtrg=Vtrg+β*ΔOD
一方、補給制御部34は、ΔOD=SigD−SigDref<0の場合、パッチ画像の画像濃度が高いと判断する。この場合、目標TD比を下げる方向に修正して、画像濃度を下げる必要がある。したがって、補給制御部34は、画像濃度を基準の濃度に戻すために必要なトナー濃度基準信号Vtrgを、次式により算出する。
Vtrg=Vtrg+β*ΔOD
なお、パッチ検知ATR制御により得られる目標TD比が、システムとしてのTD比の許容範囲外にまで至ることを防止するために、例えば目標TD比に上限値、下限値を設けてもよい。本比較例(本実施例も同様)では、補給制御部34は、算出された目標TD比が予めROM18に記憶されている下限値より小さいと判断した場合、目標TD比はその下限値に設定する。ここで、目標TD比の下限値は、TD比が過度に低い場合に発生する画像不良(キャリア付着による白抜け画像など)の発生を指標として求められ、本比較例(本実施例も同様)では初期のTD比8%に対して下限値は6%に設定されている。同様に、補給制御部34は、目標TD比が予めROM18に記憶されている上限値より大きいと判断した場合、目標TD比はその上限値に設定する。ここで、目標TD比の上限値は、TD比が過度に高い場合に発生する画像不良(白地部にトナーが現像される所謂かぶりなど)の発生を指標として求められ、本比較例(本実施例も同様)では初期のTD比8%に対して上限値は12%に設定されている。具体的には、トナー濃度基準信号Vtrgが、目標TD比の上限値を示すVLlmt、目標TD比の下限値を示すVHlmtと比較され、Vtrg<VLlmtの場合Vtrg=VLlmt、Vtrg>VHlmtの場合Vtrg=VHlmtに設定される。
本比較例では、トリプル制御方式で補給制御を行うことで、多くの場合バランス良く出力画像の画像濃度を安定化することが可能である。しかし、前述のように低印字率画像を連続してプリントした直後に、高印字率画像を連続してプリントした場合に、出力画像の画像濃度が許容レベル以上に変動する場合がある。
更に説明すると、低印字率画像を連続してプリントした場合、現像装置4内のトナーの入れ替えが少ないために、トナーとキャリアの摩擦帯電が過剰になされ、トナー帯電量が高くなる傾向がある。したがって、比較的低い頻度で実行されるパッチ検知ATR制御によってインダクタンス制御の目標TD比は高く設定される傾向がある。この状況で高印字率画像の連続プリントを実行した場合、多量のトナー消費に伴うトナー補給が高頻度で実行されるため、上記とは逆にトナーとキャリアの攪拌時間が短くなり、トナー帯電量が急速に低下する。このトナー帯電量の低下速度に対して、パッチ検知ATR制御の実行頻度が低い場合、インダクタンス制御の目標TD比の変更が追従できずトナー帯電量が低下しつづけ、結果として出力画像の画像濃度の上昇が生じる場合がある。つまり、低印字率画像の連続プリント時に目標TD比が高め設定に変更されているため、高印字率画像の連続プリント時のトナー帯電量の低下は、トナーとキャリアの攪拌時間不足と、目標TD比の設定が高めであることの2重の要因で促進される。
本比較例では、パッチ検知ATR制御の実行頻度はプリント200枚ごとである。そのため、低印字率画像の連続プリントから高印字率画像の連続プリントに切り替わった際に、印字率の差分が大きい場合は、パッチ検知ATR制御による目標TD比の変更がトナー帯電量の変化に追従できず、出力画像の画像濃度の変動が顕著になることがある。
図8は、本比較例において、1%印字率画像を初期から10000枚プリントした場合のトナー帯電量、TD比、及び出力画像の画像濃度の推移を示すグラフ図である。また、図9は、本比較例において、30%印字率画像を初期から10000枚プリントした場合の図8と同様のグラフ図である。
図8、図9に示すように、1%、30%のいずれの印字率の場合も初期のトナー帯電量は約35[μC/g]である。上述のように、1%印字率の場合(図8)は、現像装置4内のトナーの入れ替えが少ないことによりトナーとキャリアが過帯電する傾向がある。しかし、パッチ検知ATR制御により目標TD比が上げられることによってトナー帯電量の上昇が抑えられ、結果としてトナー帯電量は32[μC/g]から38[μC/g]の範囲で略一定とすることができている。また、上述のように、30%印字率の場合(図9)は、多量のトナー消費に伴うトナー補給が高頻度で実行され、トナーとキャリアの攪拌時間の短縮によりトナー帯電量が低下する傾向がある。しかし、パッチ検知ATR制御により目標TD比が下げられることによってトナー帯電量の低下が抑えられ、結果としてトナー帯電量は32[μC/g]から38[μC/g]の範囲で略一定とすることができている。そして、1%、30%のいずれの印字率の場合も、トナー帯電量が略一定に制御されているため、出力画像の画像濃度(光学濃度)も初期の1.40に略一定に保たれている。
一方、図10は、本比較例において、初期から4000枚までは1%印字率画像をプリントし、4000枚から10000枚までは30%印字率画像をプリントした場合の、印字率、トナー帯電量、TD比、及び出力画像の画像濃度の推移を示すグラフ図である。
図10に示すように、1%印字率画像のプリントの初期から4000枚までは、図8の場合と同様に、パッチ検ATR制御により目標TD比が上げれることによってトナー帯電量の上昇を抑制できている。その後、4000枚で印字率が1%から30%に切り替わった直後に、急激にトナー帯電量が低下する。そして、これを抑制するようにパッチ検知ATR制御により目標TD比が下げられるが、パッチ検知ATR制御の実行頻度が200枚に1回であるため、トナー帯電量の低下に追従できず、結果としてトナー帯電量が一時的に29[μC/g]に低下している。その後、パッチ検知ATR制御により目標TD比が下げられたことによりトナー帯電量は徐々に上昇し、最終的に初期と略同等になっているが、この間に一旦出力画像の画像濃度が1.58まで上昇し、結果として画像濃度の変動が生じてしまっている。
このように、本比較例では、印字率の変動が大きい場合、パッチ検知ATR制御による目標TD比の変更が追い付かず、出力画像の画像濃度の変動が生じる場合がある。これに対し、単に高印字率画像のプリント時にパッチ検知ATR制御の実行頻度を上げてしまうと、生産性の低下や、トナー消費量の増大を招いてしまう。
なお、図8〜図10(後述する図12、図20、図23も同様)では横軸のプリント枚数に対するTD比などのデータ点数は、表記の都合上パッチ検知ATR制御の結果の全てを示しておらず、適当に間引いて示している。
9.本実施例の補給制御
次に、本実施例における補給制御について説明する。本実施例では、概略、低印字率画像のプリントから高印字率画像のプリントへ切り替わった場合にのみ、パッチ検知ATR制御の実行頻度を上げる。これにより、パッチ検知ATR制御による目標TD比の変更をトナー帯電量の変化に追従させ、出力画像の画像濃度の変動を抑制する。一方、印字率が一定の場合や、低印字率画像から高印字率画像に切り替わってから十分な期間にわたりプリントが継続された場合などには、トナー帯電量の変化は少なくなるため、パッチ検知ATR制御の実行頻度を下げる(実行頻度を上げる前の頻度に戻す)。
このように、本実施例では、プリンタ制御部15は、トナー濃度検知手段10により検知されるトナー濃度が目標値に近づくように補給用現像剤の補給を制御する。それととともに、プリンタ制御部15は、基準トナー像を形成させて画像濃度検知手段7により検知される基準トナー像の画像濃度に基づいて上記目標値を調整する調整動作(パッチ検知ATR制御)を実行させる。そして、プリンタ制御部15は、所定期間における計数手段11の計数結果の変化量に関する情報に基づいて調整動作を実行させるタイミングを変更する。プリンタ制御部15は、上記変化量に関する情報が示す変化量が所定の変化量以上の場合の調整動作の実行頻度を、上記変化量に関する情報が示す変化量が前記所定の変化量未満の場合の調整動作の実行頻度よりも上げる。これにより、トナー帯電量の変化が大きい期間にのみパッチ検知ATR制御を十分に高頻度で実行することができ、出力画像の画像濃度の変動を抑えつつ、生産性の低下やトナー消費の増大を抑制することができる。
図11は、本実施例における補給制御を説明するためのフローチャート図である。なお、煩雑さを避けるため、図11のS201とS202との間には、前述の比較例1における図5のS102からS108が省略されている。
画像形成が開始されると(S201)、図5のS102〜S108が実行される。このとき、プリンタ制御部15のビデオカウント処理回路11は、プリント1枚ごとに、ビデオカウント値から印字率を算出すると、直近のプリント1000枚分の印字率をROM18に逐次更新して記憶させる。この直近のプリント1000枚分のそれぞれのビデオカウント値を、V1(1枚前印字率)、V2(2枚前印字率)・・・・V1000(1000枚前印字率)とする。そして、プリンタ制御部15の補給制御部34は、プリント1枚ごとに、直近の印字率V1〜V10を平均化することで、10枚プリント分の平均印字率(以下、「S−DUTY」という。)を算出する(S202)。また、プリンタ制御部15の補給制御部34は、プリント1枚ごとに、直近の印字率V1〜V1000を平均化することで、1000枚プリント分の平均印字率(以下、「L−DUTY」という。)を算出する(S202)。
次に、プリンタ制御部15の補給制御部34は、プリント1枚ごとに、S−DUTYとL−DUTYとから、次式の比率計算によって印字率変化率(以下、単に「変化率」ともいう。)ΔVを算出する(S203)。
ΔV=S−DUTY/L−DUTY
低印字率画像の連続プリントから高印字率画像のプリントに切り替わった場合は、変化率ΔVは高く算出されることになる。このように、2種類の異なる期間における平均印字率を用いることで、平均印字率の変化分を求めることができる。つまり、現時点以前の異なる第1の期間と第2の期間とにおけるそれぞれの平均印字率が求められる。そして、第1の期間における平均印字率と第2の期間における平均印字率とが比較されて、現時点以前の所定期間における一定以上の平均印字率の変化の有無が判断される。本実施例では、現時点以前の基準時より前の第1の時点から基準時までの第1の期間と、第1の時点より前の第2の時点から基準時までの第2の期間と、におけるそれぞれの平均印字率が求められる。そして、第1の期間における平均印字率の第2の期間における平均印字率に対する比率から、上記所定期間としての第1の期間における一定以上の平均印字率の変化の有無が判断される。この場合、第1の期間、第2の期間は、現像装置4内の現像剤のトナー帯電量を略一定に維持するためにパッチ検知ATR制御の実行頻度を上げる必要がある程度の上記所定期間における平均印字率の変化を把握することができるように適宜設定することができる。典型的には、第1、第2の期間は、インダクタンス制御(トナー濃度制御)を実行する単位、例えば本実施例の場合はプリント枚数を指標として設定される。そして、典型的には、基準時は直近のプリント、第1の時点は直近のプリントから第1の枚数だけ前のプリント、第2の時点は直近のプリントから第1の枚数より多い第2の枚数だけ前のプリントである。ただし、基準時は、直近のプリントに限定されるものではなく、直近のプリントより前のプリントであってもよい。例えば、演算処理にかかる時間などに起因して、基準時は1枚前のプリントなどであってもよい。また、本実施例では、第1、第2の期間は、それぞれ現時点以前の第1、第2の時点から現時点までの期間であり、第1の期間と第2の期間とで重なる期間があるが、第1、第2の期間はそれぞれ重なる期間の無い期間であってもよい。また、本実施例では、第1、第2の期間は、異なる単位長さであるが、第1の期間と第2の期間とが同じ単位長さであってもよい。例えば、10枚前から今回のプリントまでの第1の期間の平均印字率の、今回のプリントから20枚前から11枚前までの第2の期間の平均印字率に対する比率から、第1の期間における一定以上の平均印字率の変化の有無を判断してもよい。この場合も、第1の期間、第2の期間は、上記同様に適宜設定することができる。
なお、本実施例では、平均印字率の変化分を求める方法として、2種類の異なる期間における平均印字率の比率を求めたが、これに限定されるものではない。例えば、平均印字率の変化分を求める方法として、2種類の異なる期間における平均印字率の差分を求めてもよい。例えば、今回のプリントから20枚前から11枚前までの第2の期間の平均印字率に対する比率と10枚前から今回のプリントまでの第1の期間の平均印字率との差分から、第1の期間における一定以上の平均印字率の変化の有無を判断してもよい。この場合も、第1、第2の期間はそれぞれ重なる期間があっても無くてもよく、また第1の期間と第2の期間とが異なる単位長さであっても同じ単位長さであってもよく、上記同様適宜設定することができる。このように、プリンタ制御部15は、異なる2つの期間のそれぞれにおける計数手段11の計数結果の平均値を比較して上記変化量に関する情報を求める。このとき、異なる2つの期間のそれぞれにおける計数手段11の計数結果の平均値の比率又は差分に基づいて上記変化量に関する情報を求めることができる。
そして、本実施例では、プリント1枚ごとに算出される変化率ΔVに基づいてパッチ検知ATR制御の実行頻度が決定される(S204〜S217)。本実施例では、変化率ΔVに応じて、複数のパッチ検知ATRの実行頻度が設定されている。本実施例では、概略、0≦ΔV<5の場合は比較例1と同様にプリント200枚ごと、5≦ΔV<10の場合はプリント50枚ごと、10≦ΔV<15の場合はプリント20枚ごと、15≦ΔVの場合はプリント10枚ごとの実行頻度となる。本実施例では、斯かる制御に用いるため、変化率ΔVと比較される複数の印字率変化率閾値(以下、単に「変化率閾値」ともいう。)ΔVthが設定されている。特に、本実施例では、変化率閾値ΔVthとして、第1、第2、第3の変化率閾値ΔVth1、ΔVth2、ΔVth3が設定されている。これらの変化率閾値ΔVthの値及び関係は、ΔVth1=5<ΔVth2=10<ΔVth3=15となっている。変化率閾値ΔVthは予めROM18に記憶されている。また、本実施例では、複数のパッチ検知ATRカウンタが設けられている。特に、本実施例では、パッチ検知ATRカウンタとして、第1、第2、第3、第4のカウンタCNT1、CNT2、CNT3、CNT4が設けられている。さらに、本実施例では、複数のカウンタ閾値CNTthが設定されている。特に、本実施例では、カウンタ閾値CNTthとして、それぞれ上記第1、第2、第3、第4のカウンタと比較される、第1、第2、第3、第4のカウンタ閾値CNT1th、CNT2th、CNT3th、CNT4thが設定されている。本実施例では、CNT1th=200、CNT2th=50、CNT3th=20、CNT4th=10である。以下、S204〜S217について詳しく説明する。
まず、プリンタ制御部15の補給制御部34は、S203で算出された変化率ΔVを、複数の変化率閾値ΔVthのうち最も値の大きい第3の変化率閾値ΔVth3と比較する(S204)。補給制御部34は、ΔVth3よりもΔVが大きい場合は第4のカウンタCNT4をカウントアップし(S207)、ΔVの方が小さい場合はΔVを2番目に値の大きい第2の変化率閾値ΔVth2と比較する(S205)。次に、補給制御部34は、ΔVth2よりもΔVが大きい場合は第3のカウンタCNT3をカウントアップし(S208)、ΔVの方が小さい場合はΔVを最も値が小さい第1の変化率閾値ΔVth1と比較する(S206)。次に、補給制御部34は、ΔVth1よりもΔVが大きい場合は第2のカウンタCNT2をカウントアップし(S209)、ΔVの方が小さい場合は第1のカウンタCNT1をカウントアップする(S210)。S210の処理は、S207、S208、S209に進んだ場合も全て同様に行われる。
その後、プリンタ制御部15の補給制御部(実行部)34は、第1〜第4のカウンタCNT1、CNT2、CNT3、CNT4と第1〜第4のカウンタ閾値CNT1th、CNT2th、CNT3th、CNT4thとをそれぞれ比較する(S211〜S214)。このとき、第4のカウンタ閾値CNT4thから第1のカウンタ閾値CNT1へと、変化率ΔVが大きい場合にカウントアップされるカウンタから小さい場合にカウントアップされるカウンタへと順に閾値と比較される。そして、補給制御部34は、第1〜第4のカウンタCNT1、CNT2、CNT3、CNT4のいずれか1つでもカウンタ閾値以上の場合は、パッチ検知AT制御を実行し(S215〜S217)、全てがカウンタ閾値未満の場合は画像形成を続けさせる。
このように、本実施例では、プリント1枚ごとに算出される変化率ΔVの値の範囲によって計数するカウンタを変え、各カウンタのカウント値を各カウンタに対応する閾値と比較して、1つでも閾値以上のものがあればパッチ検知ATR制御を実行する。これにより、変化率ΔVがプリントごとにばらつく場合でも、変化率ΔVの値によってパッチ検知ATR制御の実行頻度を一意に決定する場合に比べて頻度が上がり過ぎたり下がり過ぎたりすることなく適切な頻度でパッチ検知ATR制御を実行することができる。例えば、0≦ΔV<5の範囲で連続プリントが行われる場合、第1のカウンタCNT1のみがカウントアップされ、そのカウント値が第1のカウンタ閾値CNT1th=200と比較される。そのため、パッチ検知ATR制御の実行頻度はプリント200枚ごととなる。また、例えば15≦ΔVの範囲で連続プリントが行われる場合は、第4のカウンタCNT4と第1のカウンタCNT1がカウントアップされる。そして、それぞれのカウント値が第4のカウンタ閾値CNT4th=10、第1のカウンタ閾値CNT1th=200と比較される。そのため、パッチ検知ATR制御の実行頻度は、通常、プリント10枚ごととなる。
図12は、本実施例において、初期から4000枚までは1%印字率画像をプリントし、4000枚から10000枚までは30%印字率画像をプリントした場合の、印字率、トナー帯電量、TD比、及び出力画像の画像濃度の推移を示すグラフ図である。また、図13は、その場合の初期から10000枚までの変化率ΔVの推移を示すグラフ図である。
図12に示すように、比較例1(図10)の場合と同様、1%印字率画像のプリントの初期から4000枚までは、パッチ検知ATR制御により目標TD比が上げられることによってトナー帯電量の上昇を抑制できている。その後、図13に示すように、4000枚で印字率が1%から30%に切り替わった直後に、変化率ΔVが急激に大きくなって第3の変化率閾値Vth3=15を超え、プリント10枚ごとの高い頻度でパッチ検知ATR制御が実行される。これにより、図12に示すように、速やかに目標TD比が下げられることによって、トナー帯電量の低下が抑制される。その後、図13に示すように、変化率ΔVは緩やかに低下してΔV=1へと収束していき、それに伴ってパッチ検知ATR制御の実行頻度も低下していき、パッチ検知ATR制御の実行頻度は最終的に元のプリント200枚ごとに戻される。
表1は、4000枚で1%印字率画像のプリントから30%印字率画像のプリントに切り替えた場合の、比較例1と本実施例とのそれぞれにおけるプリント枚数4000枚目から4500枚までの間のパッチ検知ATR制御の実行回数を示す。
表1に示すように、比較例1では3回のパッチ検知ATR制御しか実行されないのに対し、本実施例では8回のパッチ検知ATR制御が実行される。これにより、本実施例では、比較例1よりも目標TD比を速やかに低下させることができる。そのため、比較例1では出力画像の画像濃度が1.58まで上昇して画像濃度の変動が生じてしまったのに対し、本実施例では出力画像の画像濃度は最大でも1.47であり、効果的に画像濃度の変動を抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において実施例1の画像形成装置と同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については同一符号を付して詳しい説明は省略する。
1.概要
実施例1では、2種類の異なる期間における平均印字率の比率から平均印字率の変化分を求め、その変化分に応じてパッチ検知ATR制御の実行頻度を変更した。しかし、変化率ΔVが極めて大きい場合は、パッチ検知ATR制御によるトナー帯電量の制御だけでは出力画像の画像濃度の変動を抑えることができない場合がある。あるいは、パッチ検知ATR制御の結果、目標TD比が下限値に達してしまい、それ以降は出力画像の画像濃度の変動を抑えることができない場合がある。
本実施例では、変化率ΔVが所定の閾値以上の場合、パッチ検知ATR制御の実行頻度を変更してトナー帯電量を制御すると共に、感光ドラム1にトナー像を形成する動作の設定を補正する制御の実行頻度を変更して画像濃度を補正する。つまり、プリンタ制御部15は、上記変化量に関する情報が示す変化量が所定の変化量以上の場合の調整動作(パッチ検知ATR制御)及び別の調整動作(濃度補正制御)のそれぞれの実行頻度を、次のようにする。すなわち、上記変化量に関する情報が示す変化量が所定の変化量未満の場合の調整動作及び別の調整動作のそれぞれの実行頻度よりも上げる。
本実施例では、このトナー像を形成する動作の設定(本実施例では露光装置3の露光量)の補正は、パッチ検知ATR制御用のパッチ画像とは異なるパッチ画像の画像濃度を画像濃度センサ7で検知した結果に基づいて行う。これによって、印字率の急激な変化があった場合でも、効果的に出力画像の画像濃度の変動を抑えることが可能になる。特に、本実施例では、所定の頻度で所定のパッチ画像を形成し、その画像濃度を検知した結果に基づいて露光装置3の露光量を補正して、ベタ部の画像濃度(最大濃度Dmax)を所定の基準濃度に合わせる制御(濃度補正制御)が実行されている。本実施例では、この濃度補正制御の実行頻度を変化率ΔVに応じて変更することで、変化率ΔVが著しく大きく、パッチ検知ATR制御によるトナー帯電量の制御だけでは出力画像の濃度の変動を抑えきれない場合でも、該変動を抑制できるようにする。なお、パッチ検知ATR制御用のパッチ画像と区別して、濃度補正制御用のパッチ画像を「濃度補正パッチ」ともいい、特に、最大濃度Dmaxの補正用の濃度補正パッチを「最大濃度パッチ(ベタパッチ)」ともいう。
2.画像濃度センサ
本実施例ではパッチ検知ATR制御と、濃度補正制御とで同じ画像濃度センサ7が使用される。つまり、本実施例では、パッチ検知ATR制御用のパッチ画像の画像濃度と、濃度補正制御用のパッチ画像の画像濃度と、を検知する画像濃度検知手段は共通化されている。なお、パッチ検知ATR制御と濃度補正制御とに使用する画像濃度センサを別個に設けても構わない。
本実施例との関係で、画像濃度センサ7について更に詳しく説明する。本実施例では、画像濃度センサ7は、感光ドラム1上に形成される濃度補正パッチ(基準トナー像)が、画像濃度センサ7の下(光照射位置)を通過するタイミングを見計らって、感光ドラム1からの反射光量を測定する。この測定結果に係る信号は、プリンタ制御部15に入力される。画像濃度センサ7は、感光ドラム1からの反射光(本実施例では近赤外光)を電気信号に変換する。画像濃度センサ7が出力する0〜5Vのアナログ電気信号は、プリンタ制御部15に設けられた図示しないA/D変換回路により、8ビットのデジタル信号に変換される。そして、このデジタル信号は、プリンタ制御部15に設けられた図示しない濃度変換回路によって濃度情報に変換される。
例えば、図14(b)に示すように、感光ドラム1上に形成される濃度補正パッチの画像濃度を面積階調により段階的に変えた場合、その画像の濃度に応じて画像濃度センサ7の出力が変化する。本実施例では、トナーが感光ドラム1に付着していない状態の画像濃度センサ7の出力が5Vであり、上述の濃度変換回路には0〜255レベルのうち255レベルとして読み込まれる。濃度補正パッチの画像濃度が大きくなる(トナーによる面積被覆率が大きくなる)に従い、画像濃度センサ7の出力は小さくなる。本実施例では、画像濃度センサ7の特性に基づき、上述の濃度変換回路には画像濃度センサ7の出力から各色の濃度信号に変換する各色専用のテーブルが予め設定されている。このテーブルは、濃度変換回路の記憶部に記憶されている。これにより、濃度変換回路は、各色とも、精度よくパッチ画像濃度を読み取ることができる。濃度変換回路は濃度情報をCPU16へと出力する。
3.濃度補正パッチ
プリンタ制御部15は、連続画像形成中に所定の頻度(本実施例では所定のプリント枚数ごと)の画像間(画像の後端と次の画像の先端とに挟まれた非画像領域)に、図14(a)に示すような濃度補正パッチ(本実施例では最大濃度パッチ)を形成させる。つまり、プリンタ制御部15は、露光装置3を制御して濃度補正パッチの静電像であるパッチ静電像を感光ドラム1形成させ、現像装置4によりこのパッチ静電像を現像させて、濃度補正パッチを形成させる。プリンタ制御部15は、後述する濃度補正制御を実行して、画像濃度センサ7により検知された濃度補正パッチの画像濃度(本実施例では最大濃度Dmax)が基準濃度に収束するように露光装置3の露光量を補正する。
プリンタ制御部15には、濃度補正パッチを形成するために、予め設定された画像濃度に対応した信号レベルのパッチ画像信号を発生する、パターンジェネレータ(画像信号発生回路)33が設けられている。パターンジェネレータ33からのパッチ画像信号は、パルス幅変調回路13に供給され、パルス幅変調回路13が上記の予め設定された画像濃度に対するパルス幅を有するレーザー駆動パルスを発生させる。なお、このパターンジェネレータ33は、パッチ検知ATR用のパッチ画像を形成するためにも用いられるものである。
ここで、本実施例では、パターンジェネレータ33から生成される画像信号値は、後述する自動階調補正制御の後段で実行される階調補正制御にて補正された階調補正テーブル(γLUT)を通して決定される。本実施例では、濃度補正パッチは図14(a)に示すような1つの最大濃度パッチ(最大濃度設定の基準トナー像)のみである。しかし、後述するように、図14(b)に示すような最大濃度パッチを含む複数の階調のパッチ画像(複数の異なる濃度設定の基準トナー像)から構成されていてもよい。
4.濃度補正制御
次に、図15のフローチャートを参照して、本実施例における濃度補正制御について説明する。なお、濃度補正制御はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色で実質的に同じであるため、1色に注目して説明する。
まず、CPU16は、プリント1枚ごとに濃度補正カウンタCNTrtと濃度補正閾値Nを比較する(S301)。CPU16は、濃度補正カウンタCNTrtが濃度補正閾値N未満の場合は濃度補正カウンタCNTrtをカウントアップする(S320)。濃度補正カウンタは、ROM18の記憶領域を用いて実現される。また、濃度補正閾値Nは予めROM18に記憶されている。一方、CPU16は、濃度補正カウンタCNTrtが濃度補正閾値N以上の場合は、濃度補正制御を実行させる。つまり、CPU16は、濃度補正パッチ(本実施例では最大濃度パッチ)を感光ドラム1上に形成させ(S303)、この濃度補正パッチの画像濃度を画像濃度センサ7によって検知させる(S304)。そして、CPU16は、画像濃度センサ7によって検知された濃度補正パッチの画像濃度(以下、「検知濃度」ともいう。)の情報を取得する(S305)。その後、CPU16は、この検知濃度と予め設定された画像濃度の目標値(以下、「濃度ターゲット」ともいう。)とを比較して、露光装置3の露光量(単位面積当たりに単位時間に照射する光量)を補正する制御を実行する(S306〜S318)。本実施例では、濃度ターゲットは、後述する出力画像(記録材Pに定着された後のトナー像)を用いた自動階調補正制御時に取得され、ROM18に保存される。そして、CPU16は、濃度補正制御を実行したら、濃度補正カウンタCNTrtをゼロにリセットする(S319)。
S306〜S318における露光装置3の露光量の補正について更に説明する。本実施例では、画像濃度センサ7によって検知された最大濃度パッチの画像濃度(検知濃度)と、濃度ターゲットとの差分を求め、この差分を低減するように露光装置3の露光量の補正にフィードバックする。濃度ターゲットとしては、後述する自動階調補正制御により登録された最大濃度Dmaxを用いる。露光装置3の露光量は、露光装置3の最大出力値を8bitでAD変換し、信号値で0〜255で表すものとする。
表2は、濃度ターゲットTGTに対して検知濃度Densが低く、露光量を上げて画像濃度を濃度ターゲットに合わせる方向の露光量の補正条件を示す。つまり、本実施例では、Dens≦TGT−40の場合は、次回以降(次に濃度補正制御を行うまで)の画像形成時の露光量の変更量は+3とする。同様に、TGT−40<Dens≦TGT−30の場合は+2、TGT−30<Dens≦TGT−20の場合は+1とする。
表3は、濃度ターゲットTGTに対して検知濃度Densが高く、露光量を下げて画像濃度を濃度ターゲットに合わせる方向の露光量の補正条件を示す。つまり、本実施例では、TGT+40≦Densの場合は、次回以降(次に濃度補正制御を行うまで)の画像形成時の露光量の変更量は−3とする。同様に、TGT+30≦Dens<TGT+40の場合−2、TGT+20≦Dens<TGT+30の場合は−1とする。
5.自動階調補正制御
次に、図16のフローチャートを参照して、自動階調補正制御について説明する。自動階調補正制御は、画像形成装置100の操作部200(図2)からユーザーなどの操作者が任意に実行させるか、又は予め設定されたタイミングで自動的に実行される。
まず、CPU16は、自動階調補正制御が開始されると(S401)、帯電電圧、転写電圧の調整を行わせる(S402)。その後、CPU16は、図17(a)に示すようなイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の最大濃度(8bitFFh信号)の画像で構成されたテストパターンを、記録材Pに形成させて出力させる(S403)。このテストパターンは、各色の最大濃度の画像が、それぞれ露光装置3の露光量が複数段階に変更されて形成されたものである。次に、ユーザーなどの操作者によって上記テストパターンが形成された記録材Pが原稿読取装置101にセットされ、テストパターンの濃度情報が原稿読取装置101によって読み取られてCPU16に入力される(S404)。次に、CPU16は、得られた濃度情報に基づいて、次のようにして露光装置3の露光量を決定する(S405)。つまり、図18は、横軸を露光量、縦軸を検知された濃度として、各色のテストパターンについての露光量と検知された濃度との関係をプロットしたものである。CPU16は、図18に示すような関係を取得して、予め設定された濃度ターゲットを得るための露光量を演算して求め、その露光量をROM18に記憶させて、最大濃度Dmaxのための新たな露光量として設定する。
次に、CPU16は、露光量を決定した後に、中間調の階調補正(γLUT補正)を行う。まず、CPU16は、図17(b)に示すようなイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の64階調(8bit信号で0〜FFhから選択された固定信号値)の画像で構成されたテストパターンを、記録材Pに形成させて出力させる(S406)。次に、ユーザーなどの操作者によって上記テストパターンが形成された記録材Pが原稿読取装置101にセットされ、テストパターンの濃度情報が原稿読取装置101によって読み取られてCPU16に入力される(S407)。次に、CPU16は、得られた濃度情報に基づいて全濃度領域のエンジンγ特性を取得し、そのエンジンγ特性と予め設定された目標とする階調特性(以下、「階調ターゲット」ともいう。)とから、入力画像信号に対する補正テーブルである階調補正テーブル(γLUT)を作成する(S408)。
以上の作業が終了すると、記録材Pに出力される画像の画像濃度が、全濃度領域で階調ターゲットと合うようになる。したがって、この条件で濃度補正用パッチを感光ドラム1上に形成し、画像濃度センサ7によってその画像濃度を検知することで、検知された濃度が入力信号に対する感光ドラム1上の画像の濃度ターゲットになる。本実施例では、CPU16は、階調補正テーブル(γLUT)を作成した後に、図14(a)に示すような最大濃度パッチを感光ドラム1上に形成させ(S409)、画像濃度センサ7によってその画像濃度を検知させる(S410)。そして、CPU16は、その検知結果を最大濃度Dmaxの濃度ターゲットとしてROM18に保存する(S411)。また、CPU16は、階調補正時に行うLUT補間処理で使用する参照LUTとして、上述のようにして作成した階調補正テーブル(γLUT)をROM18に保存する(S412)。そして、CPU16は、自動階調補正制御を終了する(S413)。
6.濃度補正制御の変形例
本実施例では、濃度補正パッチは最大濃度パッチの1個であるため、濃度補正制御において画像濃度センサ7によって検知される画像濃度Densは1点である。そして、本実施例ではこの画像濃度Densが最大濃度Dmaxの濃度ターゲットと比較され、露光装置3の露光量が補正される。しかし、濃度補正パッチを複数の階調のパッチ画像で構成し、上記露光量の制御に加えて、補正テーブル(LUT)を用いた階調補正制御を行うことで、中間調の濃度も制御することが可能である。つまり、本実施例では、濃度補正制御において補正テーブル(LUT)を用いた階調補正は行われず、最大濃度に対する露光装置3の露光量の補正のみ行われる。しかし、濃度補正パッチを複数の階調のパッチ画像から構成して、複数階調分の離散的な濃度データを線形補間することでエンジンγ特性を把握することが可能となる。
図19は、濃度補正パッチが最大濃度パッチを含む5階調のパッチ画像の場合におけるエンジンγ特性を示す。濃度補正制御において図19に示すようなエンジンγ特性を把握した後、各入力信号について、後述するように自動階調補正時に作成した濃度ターゲット(階調ターゲット)に対する逆変換処理を行い、補正テーブル(LUT)を作成することができる。このとき、実際に補正テーブル(LUT)の作成に使用するのは、濃度補正パッチのうち最大濃度以外の階調のパッチ画像の濃度データとする(最大濃度パッチの濃度データは前述の露光量の補正に使用する。)。そして、通常の画像形成時には、この補正テーブル(LUT)を介して画像信号が決定される。
このように濃度補正制御で複数の階調のパッチ画像からなる濃度補正パッチを用いる場合、図16の自動階調補正制御の後段において濃度ターゲット(階調ターゲット)を求める動作は次のようになる。CPU16は、階調補正テーブル(γLUT)を作成した後に、図14(b)に示すような各色の10階調の濃度補正パターン(最大濃度パッチを含む)を感光ドラム1上に形成させ(S409)、画像濃度センサ7にその画像濃度を検知させる(S410)。そして、CPU16は、その検知結果を濃度ターゲット(階調ターゲット)としてROM18に保存する(S411)。
このように、パッチ検知ATR制御とは別の調整動作である濃度補正制御は、最大濃度パッチを用いた露光装置3の露光量を調整する動作、又は階調パッチ画像を用いた画像情報における濃度情報を補正する階調補正を行う動作の少なくとも一方であってよい。
7.濃度補正制御の実行頻度の変更
次に、濃度補正制御の実行頻度が変化率ΔVにかかわらず一定である比較例2と、該実行頻度を変化率ΔVに応じて変更する本実施例とにおける出力画像の濃度変動について説明する。なお、比較例2では、濃度補正制御の実行頻度が本実施例と異なることを除いて、実質的に本実施例と同様の制御が行われる。
7−1.比較例2
本比較例では、濃度補正閾値NをN=200の定数とする。濃度補正制御(図16)は、パッチ検知ATR制御(図11)と独立に行われる。そのため、濃度補正閾値NをN=200の定数とした場合、パッチ検知ATR制御とは関係なく常にプリント200枚ごとの一定の頻度で濃度補正制御が実行される。本比較例では、補給制御は図11を参照して説明した実施例1と同様に行われるので、本比較例においても変化率ΔVに応じてパッチ検知ATR制御の実行頻度が変更される。
図20は、本比較例において初期から4000枚までは1%印字率画像をプリントし、4000枚から10000枚までは60%印字率画像をプリントした場合の、印字率、トナー帯電量、TD比、出力画像の画像濃度、及び露光量の推移を示すグラフ図である。また、図21は、その場合の初期から10000枚までの変化率ΔVの推移を示すグラフ図である。
図20に示すように、実施例1(図12)の場合と同様、1%印字率画像のプリントの初期から4000枚までは、パッチ検知ATR制御により目標TD比が上げられることによってトナー帯電量の上昇を抑制できている。その後、図21に示すように、4000枚で印字率が1%から60%に切り替わった直後に、変化率ΔVが急激に大きくなって第3の変化率閾値Vth3=15を超え、プリント10枚ごとの高い頻度でパッチ検知ATR制御が実行される。しかし、ここでの変化率ΔVの変化は、図13の場合よりも大きい。そのため、図20に示すように、速やかに目標TD比を下げてトナー帯電量の低下を抑制しようとしているものの、変化率ΔVの変化が大きすぎて、目標TD比を下げることによるトナー帯電量の低下の抑制が間に合っていない。さらに、目標TD比が下限値である6%に達してしまい、それ以降のトナー帯電量の低下がより激しくなっている。一方、パッチ検知ATR制御で抑えられなかった画像濃度の上昇分を、濃度補正制御によって露光装置3の露光量を下げて軽減しているものの、濃度補正制御の実行頻度がプリント200枚ごとで一定であるため、十分に追いついてない。その結果、出力画像の画像濃度が安定するまでに約7000枚も要してしまい、その間出力画像の画像濃度が1.55まで上昇してしまっている。
7−2.本実施例
図22は、本実施例における補給制御(濃度補正制御の実行頻度を変更する処理を含む)を説明するためのフローチャート図である。本実施例では、概略、5<ΔVの場合にカウントアップされる変化率カウンタのいずれかが閾値以上となった場合に、濃度補正カウンタCNTrtのカウント値にかかわらず、パッチ検知ATR制御に加えて、濃度補正制御も実行される。つまり、本実施例では、パッチ検知ATR制御の実行の要否が判断される際に、濃度補正制御の実行の要否も判断される。これによって、本実施例では、濃度補正制御とパッチ検知ATR制御とは互いに完全には独立でなくなる。以下、更に詳しく説明する。
図22のS501〜S510の処理は、それぞれ図11のS201〜S210の処理と同じである。
その後、プリンタ制御部15の補給制御部34は、第1〜第4のカウンタCNT1、CNT2、CNT3、CNT4と第1〜第4のカウンタ閾値CNT1th、CNT2th、CNT3th、CNT4thとをそれぞれ比較する(S511〜S514)。このとき、第4のカウンタ閾値CNT4thから第1のカウンタ閾値CNT1へと、変化率ΔVが大きい場合にカウントアップされるカウンタから小さい場合にカウントアップされるカウンタへと順に閾値と比較される。そして、補給制御部34は、第2〜第4のカウンタCNT2〜CNT4のいずれか1つが第2〜第4のカウンタ閾値CNT2th〜CNT4th以上の場合は、次のようにする。すなわち、パッチ検知ATR制御に続いて、濃度補正カウンタCNTrtのカウント値にかかわらず濃度補正制御を実行させる(S518〜S521)。なお、補給制御部34は、このようにして濃度補正制御を実行させた場合、濃度補正カウンタCNTrtをゼロにリセットする。一方、第1のカウンタCNT1が第1のカウンタ閾値CNT1th以上の場合は、実施例1と同様にパッチ検知ATR制御のみを実行する(S515〜S517)。
このように、本実施例では、印字率の変化が大きく、それによってパッチ検知ATR制御が実行された場合にのみ、パッチ検知ATR制御に加えて濃度補正制御も実行される。
図23は、本実施例において、初期から4000枚までは1%印字率画像をプリントし、4000枚から10000枚までは60%印字率画像をプリントした場合の、印字率、トナー帯電量、TD比、出力画像の画像濃度、及び露光量の推移である。なお、その場合の初期から10000枚までの変化率ΔVの推移は、図21に示したとおりである。
図23に示すように、実施例1(図12)や比較例2(図20)の場合と同様、1%印字率画像のプリントの初期から4000枚までは、パッチ検知ATR制御により目標TD比が上げられることによってトナー帯電量の上昇を抑制できている。その後、図21に示すように、4000枚で印字率が1%から60%に切り替わった直後に、変化率ΔVが急激に大きくなって第3の閾値Vth3=15を超える。これにより、プリント10枚ごとの高い頻度でパッチ検知ATR制御が実行され、速やかに印字率の変化に伴うトナー帯電量の低下が抑制される。また、パッチ検知ATR制御とともに濃度補正制御がプリント10枚ごとの高い頻度で実行され、比較例2(図20)に比べて速やかに露光量が下げられる。これにより、比較例2と同様に目標TD比が下限値である6%に達し、トナー帯電量としては低下しているものの、出力画像の画像濃度としては最大濃度でも1.45であり安定している。
表4は、4000枚で1%印字率画像のプリントから60%印字率画像のプリントに切り替えた場合の、比較例2と本実施例とのそれぞれにおけるプリント枚数4000枚目から4500枚までの間のパッチ検知ATR制御と濃度補正制御の実行回数を示す。
表4に示すように、比較例2では10回のパッチ検知ATR制御と3回の濃度補正制御が実行されるのに対し、本実施例では10回のパッチ検知ATR制御と10回の濃度補正制御が実行される。これにより、本実施例ではTD比によるトナー帯電量の制御で抑制しきれなかった画像濃度の変動を、露光装置3の露光量の補正により効果的に抑え、出力画像の画像濃度を安定化させることができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、基準トナー像は感光体上で検知されたが、これに限定されるものではなく、例えば中間転写体(画像転写部材)や記録材に転写されてこれら中間転写体や記録材上で検知されてもよい。
また、上述の実施例では、低印字率画像から高印字画像のプリントに切り替わった際に特に顕著となる出力画像の画像濃度の変動を抑制することに注目して説明した。しかし、本発明に従う制御によれば、所定期間の印字率の変化分に応じてパッチ検知ATR制御、更には濃度補正制御の実行頻度を変更することで、高印字率画像から低印字率画像のプリントに切り替わった際の出力画像の画像濃度を抑制することも企図し得る。この場合、低印字率画像から高印字率画像に切り替わったことを判断するための印字率の変化分の閾値と、高印字率画像から低印字率画像に切り替わったことを判断するため印字率の変化分の閾値とは、同じであっても異なっていてもよい。
また、上述の実施例では、補給制御としてトリプル制御方式を採用していたが、ビデオカウントによるフィードフォワード制御での補給用現像剤の補給は本発明においては必須ではない。トナー濃度検知手段により検知されるトナー濃度が目標値に近づくように補給用現像剤を補給し、画像濃度検知手段により検知される基準トナー像の画像濃度に基づいて該目標値を調整するようになっていれば、本発明を適用することができる。
1 感光ドラム
3 露光装置
4 現像装置
7 画像濃度センサ
10 トナー濃度センサ
15 プリンタ制御部
50 補給装置
100 画像形成装置

Claims (6)

  1. 複数枚の記録材に画像を連続的に形成する連続画像形成ジョブを実行可能な画像形成装置であって、
    像担持体と、前記像担持体に形成された静電像をトナーとキャリアを含む現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するための補給部と、を有する画像形成部と、
    前記画像形成部によって形成されたトナー画像の濃度を検出する検出ユニットと、
    前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量に関する情報に基づいて、前記補給部により前記現像装置に補給すべきトナーの補給量を決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された前記補給量を補正するためのトナー画像を前記画像形成部に形成させ、前記画像形成部によって形成された当該トナー画像の濃度を前記検出ユニットに検出させ、前記検出ユニットによって検出された当該トナー画像の濃度に基づいて前記補給量を補正するための補正動作を実行する実行部と、
    を備え、
    前記実行部は、
    前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量の増加割合に関わらず、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が第1の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行
    前記増加割合が所定値以上であるときに、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が前記第1の所定枚数よりも少ない第2の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行
    前記増加割合は、前記連続画像形成ジョブの第1の期間において第1の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値に対する、前記連続画像形成ジョブの前記第1の期間よりも期間の開始が後である第2の期間において前記第1の枚数よりも少ない第2の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値の増加割合であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数枚の記録材に画像を連続的に形成する連続画像形成ジョブを実行可能な画像形成装置であって、
    像担持体と、前記像担持体に形成された静電像をトナーとキャリアを含む現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するための補給部と、を有する画像形成部と、
    前記画像形成部によって形成されたトナー画像の濃度を検出する検出ユニットと、
    前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量に関する情報に基づいて、前記補給部により前記現像装置に補給すべきトナーの補給量を決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された前記補給量を補正するためのトナー画像を前記画像形成部に形成させ、前記画像形成部によって形成された当該トナー画像の濃度を前記検出ユニットに検出させ、前記検出ユニットによって検出された当該トナー画像の濃度に基づいて前記補給量を補正するための補正動作を実行する実行部と、
    を備え、
    前記実行部は、
    前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量の増加割合に関わらず、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が第1の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行
    前記増加割合が第1の所定値以上であり且つ前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値未満であるときに、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が前記第1の所定枚数よりも少ない第2の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行
    前記増加割合が前記第2の所定値以上であるときに、前記画像形成部によってトナー画像が形成された記録材の枚数が前記第2の所定枚数よりも少ない第3の所定枚数に達したことに伴って前記補正動作を実行
    前記増加割合は、前記連続画像形成ジョブの第1の期間において第1の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値に対する、前記連続画像形成ジョブの前記第1の期間よりも期間の開始が後である第2の期間において前記第1の枚数よりも少ない第2の枚数の記録材への画像形成で消費されるトナー量の平均値の増加割合であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記第2の期間は、前記第1の期間とオーバーラップする期間を含むことを特徴とする請求項又はに記載の画像形成装置。
  4. 前記連続画像形成ジョブにおいて前記画像形成部によって形成されるトナー画像の画像比率に基づいて、前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量を算出する算出部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像装置内の現像剤のトナー濃度を検出する第二検出ユニットを更に備え、
    前記決定部は、前記連続画像形成ジョブにおいて前記複数枚の記録材への画像形成で消費されるトナー量に関する情報、及び、前記第二検出ユニットによって検出された前記現像装置内の現像剤のトナー濃度に基づいて、前記補給部により前記現像装置に補給すべきトナーの補給量を決定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成部によって形成されたトナー画像が前記像担持体から転写される画像転写部材を更に備え、
    前記検出ユニットは、前記画像転写部材に転写されたトナー画像の濃度を検出することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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