JP6817997B2 - 有機デバイス、表示装置、撮像装置、照明装置、移動体、および、有機デバイスの製造方法 - Google Patents

有機デバイス、表示装置、撮像装置、照明装置、移動体、および、有機デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機デバイス、有機デバイス、表示装置、撮像装置、照明装置、移動体、および、有機デバイスの製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス膜を用いた発光装置や、有機光電変換膜を用いた撮像装置など、有機化合物を含む有機機能層を備えた有機デバイスが知られている。有機化合物は、水分によって特性が劣化しやすい。特許文献1には、窒化シリコン膜と酸化アルミニウム膜とを積層した封止層を用いて、有機機能層を封止することが示されている。
特開2010−198969号公報
本発明者らは、有機機能層の下層に封止層よりも水分透過率が高い材料を用いた絶縁層がデバイスの全体に配されていると、絶縁層および封止層に開口を設けたパッド電極の部分から絶縁層を介して水分が有機機能層まで浸透してしまう場合があることを見出した。水分が有機機能層まで浸透してしまった場合、有機機能層に含まれる有機化合物の特性が劣化し、有機デバイスの信頼性が低下しうる。
本発明は、有機デバイスの信頼性の向上に有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る有機デバイスは、基板の表面の上に、有機機能層を含む複数の画素が配された画素領域と、パッド電極を含む周辺領域と、を含む有機デバイスであって、有機デバイスは、表面の側から第1の層、封止層、および、樹脂層がこの順で積層され、画素領域において、第1の層と封止層との間に有機機能層が配され、周辺領域において、第1の層、封止層、および、樹脂層は、パッド電極を露出させるための開口部をそれぞれ備え、封止層は、表面の側から、第1の層よりも水分透過率が低い第2の層および第3の層と、第2の層と第3の層との間に配され、第2の層よりも欠陥密度が低い第4の層と、を含み、第1の層の開口部の端部は、第2の層、第4の層、および、第3の層によって覆われ、第1の層の開口部の端部に起因する第2の層の段差部が、第4の層によって覆われ、第1の層の開口部の端部に起因する第3の層の段差部が、樹脂層によって覆われることを特徴とする。
本発明によれば、有機デバイスの信頼性の向上に有利な技術を提供することができる。
本発明の実施形態に係る有機デバイスの平面図。 図1の有機デバイスの断面図、および、パッド電極付近の断面図および平面図。 図1の有機デバイスの比較例の断面図。 図1の有機デバイスの断面図、および、パッド電極付近の断面図。 図1の有機デバイスの比較例の断面図。 図1の有機デバイスの断面図、および、パッド電極付近の断面図。 図6の有機デバイスの比較例の断面図。 図1の有機デバイスの断面図。 図1の有機デバイスを用いた表示装置の一例を示す図。 図1の有機デバイスを用いた撮像装置の一例を示す図。 図1の有機デバイスを用いた携帯機器の一例を示す図。 図1の有機デバイスを用いた表示装置の一例を示す図。 図1の有機デバイスを用いた照明装置の一例を示す図。 図1の有機デバイスを用いた自動車の一例を示す図。
以下、本発明に係る有機デバイスの具体的な実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明および図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
図1〜14を参照して、本発明の実施形態による有機デバイスの構造および製造方法について説明する。図1は、本発明における有機デバイス100の構造を示す平面図、図2(a)は、図1のA−A’における有機デバイス100の断面図、図2(b)、2(c)は、それぞれ有機デバイス100のパッド電極30付近の断面図および平面図である。
図1に示されるように、有機デバイス100は、複数の画素が配された画素領域10と、パッド電極30を含む周辺領域20と、を含む。画素領域10に配された画素は、有機発光材料や有機光電変換材料を用いた有機機能層211を含み、有機デバイス100は、発光素子を含む発光装置や光電変換素子を含む撮像装置として機能しうる。周辺領域20は、図1に示されるように、画素領域10を囲むように配されてもよいし、画素領域10のうち1つ以上の辺に沿って配されてもよい。周辺領域20には、画素領域10を制御するための回路などが配されうる。周辺領域20に配されるパッド電極30は、有機デバイス100と有機デバイス100の外部との間で信号などを授受するために用いられうる。例えば、パッド電極30は、有機デバイス100の中で生成された信号を外部に出力するために用いられてもよいし、有機デバイス100を制御するための信号を外部から有機デバイス100に入力するために用いられてもよい。また、例えば、パッド電極30は、有機デバイス100を駆動するための電力を供給するために用いられてもよい。
図2(a)に示されるように、有機デバイス100は、基板201の表面の側から絶縁層202(第1の層)、封止層300、および、樹脂層400が、この順で積層される。画素領域10において、絶縁層202と封止層300との間には、下部電極210、有機機能層211、上部電極212が配される。また、周辺領域20において、絶縁層202、封止層300、および、樹脂層400は、パッド電極30を露出させるためのそれぞれ開口部を備える。本明細書において、基板201のうち絶縁層202、封止層300、樹脂層400などが配される側の面を表面と呼ぶ。
絶縁層202は、絶縁性を有する材料を用いて形成される。絶縁層202は、少なくとも酸素およびシリコンを含む化合物、例えば、シリコン酸化物系の材料など無機系材料を含んでいてもよい。また、例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの有機系材料を用いて形成されていてもよい。本実施形態において、絶縁層202は、酸化シリコン(SiO)を用いて形成される。例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いた化学気相成長法(CVD法)によって、絶縁層202が形成されてもよい。絶縁層202には良好な被覆性が求められるが、TEOSは、エトキシ基を介した表面反応によって被覆性に優れた酸化シリコンを得ることができる。また、自然発火性を有するモノシラン(SiH)ガスを用いて絶縁層202を形成する場合と比較して、自然発火性のないTEOSは安全に取り扱うことができる。絶縁性と平坦化性を確保するために、絶縁層202の厚さは0.5μm以上かつ5.0μm以下であってもよい。
基板201には、ガラスや樹脂などの絶縁性基板やアルミニウムやステンレスなどの導電基板、シリコンなどの半導体基板が用いられうる。基板201と絶縁層202との間には、トランジスタや配線パターンなどの電子回路(不図示)が配される。
絶縁層202の上には、画素領域10において、下部電極210が配される。下部電極210は、タングステンなどの導電性材料で形成されるプラグ電極(不図示)によって基板201と絶縁層202との間に配される電子回路に接続される。下部電極210は、導電性が高い金属材料であってもよい。下部電極210には、例えば、アルミニウムや銀、アルミニウム合金、銀合金、チタン、窒化チタンなどの金属材料が用いられうる。
下部電極210上には、有機機能層211が配される。本実施形態において、有機機能層211は、少なくとも有機発光材料、または有機光電変換材料を含む。有機機能層211に用いられる材料は後述する。
有機機能層211の上には、上部電極212が配される。上部電極212は、有機機能層211が有機発光材料を含む場合、有機機能層211で生じた光を射出させる電極である。また、上部電極212は、有機機能層211が有機発光材料を含む場合、有機機能層211に入射する光を透過させる電極である。多くの光を利用するために、有機機能層211は、光透過性が高い材料が用いられうる。上部電極212には、酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛などの透明酸化物導電材料が用いられてもよい。また、上部電極212には、薄膜の金属電極が用いられてもよい。この場合、例えば、金、白金、銀、アルミニウム、クロム、マグネシウムまたはこれらの合金の薄膜が用いられうる。薄膜の金属電極を用いる場合、高い導電性と金属による光の吸収を抑制とを両立するために、膜厚は、1nm以上かつ30nm以下であってもよい。また、上部電極212にマグネシウムを用いる場合、マグネシウムは水分と反応しやすいため、有機機能層211と同様に、水分の侵入を抑制する必要がある。
上部電極212の上には、封止層300が配される。本実施形態において、封止層300は、基板201の表面の側から、絶縁層202よりも水分透過率が低い水分抑止層301(第2の層)、303(第3の層)を含む。さらに、封止層300は、水分抑止層301と水分抑止層303との間に配され、水分抑止層301よりも欠陥密度が低い欠陥抑止層302(第4の層)を含む。本実施形態において、封止層300は、水分透過率が低い水分抑止層301、303と、被覆性が極めて高く欠陥密度が低い欠陥抑止層302と、の積層構造とすることによって、有機機能層211を外部の雰囲気中の水分の影響を抑制することができる。
水分抑止層301、303は、少なくとも窒素およびシリコンを含む化合物を含んでいてもよく、より具体的には、シリコン窒化物系の材料を含みうる。例えば、水分抑止層301、303は、CVD法を用いて形成された窒化シリコン(SiN)や酸窒化シリコン(SiON)であってもよい。CVD法で形成された窒化シリコンや酸窒化シリコンを用いた水分抑止層301、303は、水分透過率が1×10−6g/m・day程度と極めて低い。水分抑止層301、303は、窒化シリコンや酸窒化シリコンに限らず、上部電極212と同様に光透過性が高く、絶縁層202よりも水分透過率が少なくなるように形成されれば、どのような材料を用いてもよい。例えば、水分抑止層301、303は、水分透過率が1×10−5g/m・day以下となるように形成されうる。水分抑止層301と水分抑止層303とは、例えば、両方とも窒化シリコンであるなど同じ材料膜層であってもよいし、一方が窒化シリコンで他方が酸窒化シリコンであるなど異なる材料膜層であってもよい。また、水分抑止層301の膜厚と水分抑止層303の膜厚とは、互いに同じ膜厚であってもよいし、互いに異なる膜厚であってもよい。
欠陥抑止層302は、少なくとも酸素およびアルミニウムを含む化合物を含んでいてもよく、より具体的には、アルミニウム酸化物系の材料を含みうる。例えば、欠陥抑止層302は、原子層堆積法(ALD法)を用いて形成された酸化アルミニウムであってもよい。真空状態の成膜チャンバ内に水分抑止層301を形成した基板201を載置し、トリメチルアルミニウム(TMA)ガスを流し、水分抑止層301の表面にTMAを1原子層吸着させる。その後、TMAガスを成膜チャンバから排気する。次に、酸素を供給し、高周波電力を投入することなどによってプラズマを発生させ、水分抑止層301の表面に吸着したTMAを酸化させる。続いて、成膜チャンバ内のOを排気する。これによって、水分抑止層301の表面に1原子層の酸化アルミニウムが形成される。これを繰り返し、所望の膜厚の酸化アルミニウムを用いた欠陥抑止層302が形成できる。
ALD法によって形成された欠陥抑止層302は、凹凸部での膜の付き回りが高く、また、被覆性が極めて高いため、スパッタ法やCVD法などによって成膜した薄膜よりも膜中の欠陥密度が低いという特徴を有する。ALD法は、成膜時間が長い。したがって、欠陥抑止層302を成膜するタクト時間を短くするために、欠陥抑止層302は、数十nm〜数百nmの膜厚であってもよい。例えば、欠陥抑止層302の膜厚は、10nm以上かつ500nm以下であってもよいし、さらに50nm以上かつ100nm以下であってもよい。本実施形態では、欠陥抑止層302としてALD法を用いて形成された酸化アルミニウムを用いるが、酸化チタンや酸化ジルコニウムなどを用いてもよい。また、形成方法もALD法に限られることはなく、凹凸部での膜の付き回りが高く、被覆性が高い欠陥抑止層302が形成できればよい。
樹脂層400には、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などが用いられうる。樹脂層400には、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂などやそれらの混合材料が用いられてもよい。また、樹脂層400の表面に撥水性を向上させるための表面処理を施してもよい。例えば、樹脂層400の表面をエッチング処理することによって粗らしてもよいし、樹脂層400の表面にフッ素系のガスを用いたプラズマ処理を行うことによって樹脂層400の表面にフッ素コートを施しても良い。
次に、本実施形態における、周辺領域20に配されたパッド電極30の周辺の構造について詳しく説明する。図2(b)は、パッド電極30付近の断面図を、図2(c)は、パッド電極30付近の平面図をそれぞれ示す。周辺領域20は、絶縁層202、封止層300、および、樹脂層400は、パッド電極30を露出させるためのそれぞれ開口部を備える。これによって、パッド電極30が露出する。露出したパッド電極30に対して、例えば、異方性導電膜(ACF)などを用いて、有機デバイス100と有機デバイス100の外部とを接続するためのフレキシブルケーブルが接続される。図2(c)に示される構造において、パッド電極30の露出する部分が正方形であるが、この形状に限定されるものではなく、長方形や台形、円形などの任意の形状であってもよい。パッド電極30を形成するための材料は、導電性の高い金属材料であってもよく、例えば、アルミニウムや銅、銀、モリブデン、チタン、窒化チタンなどの金属材料を用いることができる。
本実施形態において、図2(a)〜2(c)に示されるように、絶縁層202の開口部の端部aは、水分抑止層301、欠陥抑止層302、および、水分抑止層303によって覆われる。さらに、絶縁層202の開口部の端部aに起因する水分抑止層301の段差部S1が、欠陥抑止層302によって覆われ、絶縁層202の開口部の端部aに起因する水分抑止層303の段差部S2が、樹脂層400によって覆われる。
本実施形態において、絶縁層202の開口部の端部aを覆うように水分抑止層301が形成されている。酸化シリコンを用いた水分透過率が高い絶縁層202が、パッド電極30の周辺で露出せず、水分透過率が低いシリコン窒化物系の材料を用いた水分抑止層301で覆う。例えば、絶縁層202に用いる酸化シリコンの水分透過率は、水分抑止層301に用いるシリコン窒化物系の材料と比較して1〜3桁ほど高い。これによって、絶縁層202を介して水分が有機機能層211まで浸透してしまうことが抑制できる。
上述したように、絶縁層202は、0.5μm〜5.0μm程度の厚さを備える。この絶縁層202の厚さに起因して、絶縁層202の上に形成される水分抑止層301は、段差部S1を有する。水分抑止層301に用いる窒化シリコンや酸窒化シリコンをCVD法によって形成する際、段差部S1などの凹凸部の上部、側面、底部で成長方向や成長速度がそれぞれ異なり、段差部S1において膜密度が低く緻密性に欠ける場合がある。また、異なった方向に成長した窒化シリコンや酸窒化シリコンが互いにぶつかる部分に空隙が生じ、水分抑止層301に隙間ができる場合がある。このように、水分抑止層301の段差部S1は、欠陥の密度が高くなる脆弱性を有しうる。このような、水分抑止層301の段差部S1の欠陥から水分が浸入した場合、絶縁層202まで水分が浸入してしまい、絶縁層202を介して水分が有機機能層211まで浸透してしまう場合がある。そこで、本実施形態の有機デバイス100において、水分抑止層301の段差部S1を覆うように、欠陥抑止層302が配される。欠陥抑止層302に用いるALD法で形成された酸化アルミニウムは凹凸部での膜の付き回りが高く被覆性が高いため、水分抑止層301の段差部S1のような欠陥が生じにくい。欠陥抑止層302の被覆性について簡単に説明する。例えば、欠陥抑止層302のうち水分抑止層301の段差部S1の側面を覆う部分の膜厚が、欠陥抑止層302のうち画素領域10を覆う部分など比較的平坦な部分を覆う部分の膜厚の95%以上かつ105%以下であってもよい。また、例えば、欠陥抑止層302のうち水分抑止層301の段差部S1の側面を覆う部分の膜厚が、欠陥抑止層302のうち画素領域10を覆う部分など比較的平坦な部分を覆う部分の膜厚の98%以上かつ102%以下であってもよい。このように、欠陥抑止層302が、水分抑止層301の段差部S1の脆弱性を有する部分をより確実に被覆することによって、有機機能層211に水分が浸入するのを抑制することができる。
絶縁層202の開口部の端部aに起因する水分抑止層301の段差部S1を覆うように、欠陥抑止層302および水分抑止層303が形成されるため、水分抑止層303は、段差部S2を有する。この水分抑止層303の段差部S2も、水分抑止層301の段差部S1と同様に、欠陥の密度が高くなる脆弱性を有しうる。この水分抑止層303の段差部S2の欠陥から水分が浸入した場合、酸化アルミニウムを用いた欠陥抑止層302に水分が浸入してしまい、酸化アルミニウムが腐食(加水分解)してしまう場合がある。酸化アルミニウムは、高温下で多量の水分と接触すると、腐食(加水分解)が発生しやすい。この腐食を抑制するために、本実施形態の有機デバイス100において、水分抑止層303の段差部S2を覆うように樹脂層400が配される。樹脂層400は、無機系材料によって形成された薄膜ほど水分透過性が低くはない。しかしながら、樹脂層400が、水分抑止層303の段差部S2の脆弱性を有する部分を被覆することによって、欠陥抑止層302が大量の水分と接触することを抑制することができる。
本実施形態において、図2(a)〜2(c)に示されるように、基板201の表面に対する正射影において、樹脂層400の開口部の端部eが、絶縁層202の開口部の端部aよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配される。また、基板201の表面に対する正射影において、水分抑止層303の開口部の端部dが、樹脂層400の開口部の端部eと同じ位置、または、樹脂層400の開口部の端部eよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配される。また、基板201の表面に対する正射影において、欠陥抑止層302の開口部の端部cが、水分抑止層303の開口部の端部dと同じ位置、または、水分抑止層303の開口部の端部dよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配される。また、基板201の表面に対する正射影において、水分抑止層301の開口部の端部bが、欠陥抑止層302の開口部の端部cと同じ位置、または、欠陥抑止層302の開口部の端部cよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配される。これによって、絶縁層202、封止層300、および、樹脂層400のそれぞれのパッド電極30を露出させるための開口部から水分が侵入することを抑制し、有機デバイス100の信頼性を向上させることが可能となる。ここで、露出したパッド電極30の中心pとは、例えば、基板201の表面に対する正射影において、パッド電極30の露出した部分の幾何学的重心であってもよい。
図3(a)に、水分抑止層301の段差部S1が、欠陥抑止層302によって覆われていない比較例の有機デバイス110を示す。上述の本実施形態の有機デバイス100と比較して、水分抑止層301の開口部の端部bが、欠陥抑止層302の開口部の端部cよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配される。この場合、水分抑止層301、303の段差部S1、S2に存在しうる欠陥から水分が浸入してしまい、絶縁層202を介して水分が有機機能層211まで浸透してしまう可能性がある。例えば、有機デバイス110を高温高湿の環境下に長時間放置した場合や、水中に長時間放置した場合などにおいて、有機デバイス110の特性劣化が観測される。
図3(b)に、水分抑止層303の段差部S2が、樹脂層400によって覆われていない比較例の有機デバイス111を示す。上述の本実施形態の有機デバイス100と比較して、絶縁層202の開口部の端部aが、樹脂層400の開口部の端部eよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配される。この場合、水分抑止層303の段差部S2に存在しうる欠陥から水分が浸入してしまい、欠陥抑止層302に用いる酸化アルミニウムの腐食が進む可能性がある。例えば、有機デバイス111を高温高湿の環境下に長時間放置した場合や、水中に長時間放置した場合などにおいて、有機デバイス111の特性劣化が観測される。
次いで、図4(a)、4(b)に、本実施形態の有機デバイス100の変形例を示す。図4(a)に示されるように、有機デバイス100は、封止層300の上に、カラーフィルタ500を備えていてもよい。カラーフィルタ500は、カラーフィルタ500の下地の平坦化層としても用いられる樹脂層400の上に配される、赤フィルタ501、緑フィルタ502、青フィルタ503を含む。カラーフィルタ500の上には、さらに平坦化層402が配される。カラーフィルタ500を形成する工程は、材料の塗布と露光・現像とを各色のカラーフィルタごとに繰り返す。図4(a)に示す構成において、樹脂層400は、カラーフィルタの平坦化層を兼ねるが、樹脂層400の上に平坦化層(不図示)を形成し、その上にカラーフィルタ500を形成してもよい。図4(b)に、パッド電極30付近の断面図を示す。カラーフィルタ500の下部の平坦化層を兼ねる樹脂層400が、水分抑止層303の段差部S2を覆うように配されている。樹脂層400とカラーフィルタ500の下部の平坦化層とを別々のプロセスで形成することなく、樹脂層400に平坦化層の機能を兼ねさせることによって、有機デバイス100を製造する際のプロセスの簡素化とコスト削減とが可能となる。
ここで、有機機能層211に関して具体的に説明する。本実施形態における有機機能層211は、上述のように、少なくとも有機発光材料、または、有機光電変換材料を含む。有機機能層211が有機発光材料を含む場合、有機デバイス100は発光装置として機能しうる。一方、有機機能層211が有機光電変換材料を含む場合、有機デバイス100は撮像装置として機能しうる。
有機発光材料は、公知の有機発光材料を用いることができる。単体で発光層として機能する発光材料でもよいし、発光層ホスト材料と発光材料との混合層としてもよい。有機発光材料としては、縮環化合物(例えばフルオレン誘導体、ナフタレン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、テトラセン誘導体、アントラセン誘導体、ルブレンなど)、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、スチルベン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウムなどの有機アルミニウム錯体、イリジウム錯体、白金錯体、レニウム錯体、銅錯体、ユーロピウム錯体、ルテニウム錯体、及びポリ(フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(フルオレン)誘導体、ポリ(フェニレン)誘導体等の高分子誘導体があげられる。
発光層ホスト材料としては、芳香族炭化水素化合物もしくはその誘導体の他、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、有機ベリリウム錯体などがあげられる。
有機光電変換材料は、公知の有機材料または有機・無機ハイブリッド材料のいずれかを用いることができる。有機光電変換材料としては、例えば、フラーレン系材料、フタロシアニン系材料、金属錯体系材料、スクアリウム系材料、アミン系材料、インダン系材料、フルオレン系材料などを用いることができる。これらの有機光電変換材料のうち1つで有機機能層211が構成されてもよいし、複数の材料で有機機能層211が構成されてもよい。また、有機機能層211は、これらの材料を用いた層を積層した構成としてもよい。有機・無機ハイブリッド材料としては、例えば、有機・無機ハイブリッド型ペロブスカイト膜を構成するための材料を用いることができる。有機・無機ハイブリッド型ペロブスカイト膜を構成する材料は、一般式ABXで表わされるものでありうる。ここで、一般式においてAおよびBはカチオン材料であり、Xはアニオン材料である。有機・無機ハイブリッド材料は、A、BあるいはXの何れかが有機材料であり、A=CHNH、B=Pb、X=IであるCHNHPbIを例にあげることができる。
有機機能層211と下部電極210との間や、有機機能層211と上部電極212との間に追加の機能層を配してもよい。追加の機能層としては、例えば電荷輸送層、電荷ブロック層があげられる。電荷輸送層の材料としては、正孔や電子の移動度が高い材料を用いることができる。また、電荷ブロック層のうち正孔ブロック層の材料としては、最高占有準位(Highest Occupied Molecular Orbital:HOMO)が深い(真空準位に対してエネルギ的に遠い)材料を用いることができる。一方、電荷ブロック層のうち電子ブロック層としは、最高被占有準位(Lowest Unoccupied Molecular Orbital:LUMO)が浅い(真空準位に対して近い)材料を用いることができる。HOMO、LUMOは、絶対値の大きさに基づいて、高い、低いとも表現することができる。具体的には、HOMOが深いとはHOMOが高いとも表現できる。その他についても同様である。
下部電極210と追加の機能層との界面や、上部電極212と追加の機能層の界面に、電荷注入層を形成してもよい。電荷注入層のうち電子注入層は、アルカリ(土類)金属、またはアルカリ(土類)金属化合物の薄膜(例えば、0.5〜1nm)を用いることができる。例えば、電子注入層は、フッ化リチウム(LiF)やフッ化カリウム(KF)、酸化マグネシウム(MgO)が用いられうる。また、電荷注入層のうち電子注入層は、有機化合物にドナー(電子供与性)ドーパントとして機能する金属または金属化合物を混合する層を用いることができる。電子注入効率を向上させるために、仕事関数の低い金属、または、その化合物をドーパントとして用いてもよい。仕事関数が低い金属として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または、希土類が用いられうる。大気中での取り扱いが比較的容易なアルカリ金属化合物が、電子注入層として用いられてもよい。例えば、アルカリ金属化合物は、セシウム化合物であってもよく、炭酸セシウムは大気中で安定であり、取り扱いが容易である。電子注入層の有機化合物は、電子輸送性の材料であってもよく、公知の材料、例えば、アルミキノリノール錯体やフェナントロリン化合物などを用いることができる。アルカリ金属は水分と反応しやすいため、有機機能層211と同様に水分の侵入を抑制する必要がある。
ここで、本実施形態の有機デバイス100を表示装置、撮像装置、携帯機器、照明装置、移動体に適用した応用例について図9〜14を用いて説明する。図9は、本実施形態の有機デバイス100を用いた表示装置の一例を表す模式図である。表示装置1000は、上部カバー1001と、下部カバー1009と、の間に、タッチパネル1003、表示パネル1005、フレーム1006、回路基板1007、バッテリー1008を有していてもよい。タッチパネル1003および表示パネル1005は、フレキシブルプリント回路FPC1002、1004が接続されている。回路基板1007には、トランジスタなどの能動素子が配される。バッテリー1008は、表示装置1000が携帯機器でなければ、設けなくてもよいし、携帯機器であっても、この位置に設ける必要はない。表示パネル1005には、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。表示パネル1005として機能する有機デバイス100は、回路基板1007に配されたトランジスタなどの能動素子と接続され動作する。
図9に示される表示装置1000は、複数のレンズを有する光学部と、当該光学部を通過した光を受光する撮像素子とを有する撮像装置の表示部に用いられてもよい。撮像装置は、撮像素子が取得した情報を表示する表示部を有してもよい。また、表示部は、撮像装置の外部に露出した表示部であっても、ファインダ内に配置された表示部であってもよい。撮像装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラであってもよい。
図10は、本実施形態の有機デバイス100を用いた撮像装置の一例を表す模式図である。撮像装置1100は、ビューファインダ1101、背面ディスプレイ1102、操作部1103、筐体1104を有してよい。表示部であるビューファインダ1101には、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。この場合、有機デバイス100は、撮像する画像のみならず、環境情報、撮像指示などを表示してよい。環境情報には、外光の強度、外光の向き、被写体の動く速度、被写体が遮蔽物に遮蔽される可能性などであってよい。
撮像に適するタイミングはわずかな時間である場合が多いため、少しでも早く情報を表示した方がよい。したがって、上述の有機機能層211が有機発光材料を含む有機デバイス100がビューファインダ1101に用いられうる。有機発光材料は応答速度が速いからである。有機発光材料を用いた有機デバイス100は、表示速度が求められる、これらの装置に、液晶表示装置よりも適して用いることができる。
撮像装置1100は、不図示の光学部を有する。光学部は複数のレンズを有し、光学部を通過した光を受光する筐体1104内に収容されている撮像素子(不図示)に結像する。複数のレンズは、その相対位置を調整することで、焦点を調整することができる。この操作を自動で行うこともできる。
発光装置として機能する有機デバイス100は、赤色、緑色、青色の光を透過するカラーフィルタを有していてもよい。カラーフィルタは、当該赤色、緑色、青色がデルタ配列で配置されていてもよい。
有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100は、携帯端末の表示部に用いられてもよい。その際には、表示機能と操作機能との双方を有してもよい。携帯端末としては、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット、ヘッドマウントディスプレイなどが挙げられる。
図11は、本実施形態の有機デバイス100を用いた携帯機器の一例を表す模式図である。携帯機器1200は、表示部1201と、操作部1202と、筐体1203を有する。筐体1203には、回路、当該回路を有するプリント基板、バッテリー、通信部、を有してよい。操作部1202は、ボタンであってもよいし、タッチパネル方式の反応部であってもよい。操作部1202は、指紋を認識してロックの解除等を行う、生体認識部であってもよい。通信部を有する携帯機器は通信機器ということもできる。表示部1201には、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。
図12(a)、12(b)は、本実施形態の有機デバイス100を用いた表示装置の一例を表す模式図である。図12(a)は、テレビモニタやPCモニタなどの表示装置である。表示装置1300は、額縁1301を有し表示部1302を有する。表示部1302には、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。表示装置1300は、額縁1301と表示部1302とを支える土台1303を有していてもよい。土台1303は、図12(a)の形態に限られない。例えば、額縁1301の下辺が土台1303を兼ねていてもよい。また、額縁1301および表示部1302は、曲がっていてもよい。その曲率半径は、5000mm以上6000mm以下であってよい。
図12(b)は、本実施形態の有機デバイス100を用いた表示装置の他の例を表す模式図である。図12(b)の表示装置1310は、折り曲げ可能に構成されており、いわゆるフォルダブルな表示装置である。表示装置1310は、第一表示部1311、第二表示部1312、筐体1313、屈曲点1314を有する。第一表示部1311と第二表示部1312とには、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。第一表示部1311と第二表示部1312とは、つなぎ目のない1枚の表示装置であってよい。第一表示部1311と第二表示部1312とは、屈曲点で分けることができる。第一表示部1311、第二表示部1312は、それぞれ異なる画像を表示してもよいし、第一および第二表示部とで一つの画像を表示してもよい。
図13は、本実施形態の有機デバイス100を用いた照明装置の一例を表す模式図である。照明装置1400は、筐体1401と、光源1402と、回路基板1403と、光学フィルム1404と、光拡散部1405と、を有していてもよい。光源1402には、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。光学フィルム1404は光源の演色性を向上させるフィルタであってよい。光拡散部1405は、ライトアップなど、光源の光を効果的に拡散し、広い範囲に光を届けることができる。必要に応じて、最外部にカバーを設けてもよい。照明装置1400は、光学フィルム1404と光拡散部1405との両方を有していてもよいし、何れか一方のみを有していてもよい。
照明装置1400は例えば室内を照明する装置である。照明装置1400は白色、昼白色、その他青から赤のいずれの色を発光するものであってよい。それらを調光する調光回路を有してよい。照明装置1400は、光源1402として機能する有機デバイス100に接続される電源回路を有していてもよい。電源回路は、交流電圧を直流電圧に変換する回路である。また、白とは色温度が4200Kで昼白色とは色温度が5000Kである。また、照明装置1400は、カラーフィルタを有してもよい。また、照明装置1400は、放熱部を有していてもよい。放熱部は装置内の熱を装置外へ放出するものであり、比熱の高い金属、液体シリコンなどが挙げられる。
図14は、本実施形態の有機デバイス100を用いた車両用の灯具の一例であるテールランプを有する自動車の模式図である。自動車1500は、テールランプ1501を有し、ブレーキ操作などを行った際に、テールランプ1501を点灯する形態であってもよい。自動車は移動体の一例であり、移動体は船舶やドローンなどであってもよい。移動体は、機体とそれに設けられた灯具を有してよい。灯具は機体の現在位置を知らせるものであってもよい。
テールランプ1501には、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。テールランプ1501は、テールランプ1501として機能する有機デバイス100を保護する保護部材を有してよい。保護部材は、ある程度高い強度を有し、透明であれば材料は問わないが、ポリカーボネートなどで構成されてもよい。また、保護部材は、ポリカーボネートにフランジカルボン酸誘導体、アクリロニトリル誘導体などを混ぜてよい。
自動車1500は、車体1503、それに取り付けられている窓1502を有してもよい。窓は、自動車の前後を確認するための窓であってもよいし、透明なディスプレイであってもよい。当該透明なディスプレイは、有機機能層211が有機発光材料を含み発光装置として機能する上述の有機デバイス100が用いられてもよい。この場合、有機デバイス100が有する電極などの構成材料は透明な部材で構成される。
以下、本実施形態の有機デバイス100の実施例および比較例について説明する。
第1の実施例
図4(a)、(b)に示す有機デバイス100を作製した。本実施例において、有機機能層211は、有機発光材料を含む。したがって、有機デバイス100は、発光装置として機能する。
まず、基板201としてシリコン基板を準備した。基板201に電子回路(不図示)やパッド電極30を形成した後、電子回路(不図示)やアルミニウム合金を用いたパッド電極30が配された基板201の表面の上に絶縁層202を形成した。本実施例において、絶縁層202として、酸化シリコンを1μmの膜厚で形成した。次いで、パッド電極30の上に開口を有するマスクパターンを用いて、マスクパターンの開口した部分の絶縁層202をエッチングし、パッド電極30を露出させるエッチング工程を実施した。まず所望の開口を有したマスクパターンをレジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した後、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで絶縁層202のエッチングを行った。絶縁層202のエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。
次に、画素領域10において、絶縁層202上に、複数の画素を形成する画素形成の工程を実施した。まず、絶縁層202の上に基板201の表面の側からアルミニウム合金と酸化インジウム錫が順次積層された下部電極210を形成した。下部電極210は、上述のように、絶縁層202に設けられたプラグ電極によって、絶縁層202の基板201側に配された電子回路と接続された。
下部電極210を形成した後、画素領域10の下部電極210の上に有機発光材料を含む有機機能層211を形成した。有機機能層211の形成方法として、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いることができる。
有機機能層211を形成した後、有機機能層211の上にフッ化リチウム(LiF)を用いた電子注入層(不図示)を0.5nmの膜厚で形成し、電子注入層の上に銀とマグネシウムの混合膜(体積比1:1)を用いた上部電極212を10nmの膜厚で形成した。上部電極212の形成方法として、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いることができる。
絶縁層202上に、複数の画素を形成する画素形成の工程の後、封止層300および樹脂層400をこの順で積層した。まず、基板201の全体を覆うように封止層300を形成した。まず、基板201の全面に、水分抑止層301として、CVD法を用いて窒化シリコンを1500nmの膜厚で形成した。次いで、基板201の全面に水分抑止層301を覆うように、欠陥抑止層302として、ALD法を用いて酸化アルミニウムを100nmの膜厚で形成した。さらに、基板201全面に欠陥抑止層302を覆うように、水分抑止層303として、CVD法を用いて窒化シリコンを500nmの膜厚で形成した。次いで、基板201全面に水分抑止層303を覆うように、樹脂層400として、スピンコート法を用いて400nmの膜厚で樹脂を塗布した後、高温で焼成した。上述したように、樹脂層400は、カラーフィルタ500の下部の平坦化層としても機能する。
次に、画素領域10において、カラーフィルタ500を形成した。赤フィルタ501、緑フィルタ502、青フィルタ503は、材料塗布と露光・現像工程を各色のカラーフィルタごとに繰り返した。カラーフィルタ500を形成した後、平坦化層402をスピンコート法で400nmの膜厚で樹脂を塗布した後、高温で焼成して形成した。
平坦化層402の形成後、パッド電極30上の平坦化層402、樹脂層400、封止層300をドライエッチングによってエッチングし、パッド電極30を露出させた。1回のエッチング工程で平坦化層402、樹脂層400、封止層300をエッチングすることによって、有機デバイス100の製造プロセスの簡素化とコストの削減ができた。具体的には、まず、基板201の表面に対する正射影において、絶縁層202のうち上述の絶縁層202のエッチング工程によって開口した端部よりも内側に開口を有するマスクパターンを、レジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した。次いで、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで平坦化層402、樹脂層400、封止層300のエッチングを行った。平坦化層402、樹脂層400、封止層300のエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。
以上の工程によって、図4(b)に示されるような、絶縁層202の開口部の端部aを覆うように、水分抑止層301が形成された。さらに、水分抑止層301の段差部S1を覆うように、欠陥抑止層302が形成された。また、さらに、水分抑止層303の段差部S2を覆うように、樹脂層400が形成された。サイドエッチングなどによって、水分抑止層301の段差部S1を覆う欠陥抑止層302が除去されないように、それぞれの工程のマスクパターンの開口やドライエッチングの条件を調整した。同様に、水分抑止層303の段差部S2を覆う樹脂層400が除去されないように、それぞれの工程のマスクパターンの開口やドライエッチングの条件を調整した。
また、以上の工程によって、基板201の表面に対する正射影において、樹脂層400の開口部の端部eが、絶縁層202の開口部の端部aよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配された。また、基板201の表面に対する正射影において、水分抑止層303の開口部の端部dが、樹脂層400の開口部の端部eと同じ位置、または、樹脂層400の開口部の端部eよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配された。また、基板201の表面に対する正射影において、欠陥抑止層302の開口部の端部cが、水分抑止層303の開口部の端部dと同じ位置、または、水分抑止層303の開口部の端部dよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配された。また、基板201の表面に対する正射影において、水分抑止層301の開口部の端部bが、欠陥抑止層302の開口部の端部cと同じ位置、または、欠陥抑止層302の開口部の端部cよりも露出したパッド電極30の中心pに近い位置に配された。封止層300および樹脂層400を、同じマスクパターンを用いてドライエッチングする際のサイドエッチングによって、上層ほど内側に削られるため、このような開口部の端部a〜eの位置関係となった。
本実施例の有機デバイス100は、有機機能層211への水分の浸入を抑制することができた。具体的には、本発明の有機デバイス100は、上述のように発光装置であり、所望の電圧印加時の発光効率(cd/A)を測定した。また、耐湿性試験を高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーで行った。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス100の発光効率(cd/A)を測定したところ、発光効率の顕著な低下は確認できなかった。
第1の比較例
比較例の有機デバイスとして、図5(a)に示す有機デバイス112を作製した。上述の第1の実施例において、パッド電極30を露出させるエッチング工程を2回に分けて実施した。具体的には、絶縁層202のパッド電極30を露出させるためのエッチングを行った後、封止層300および樹脂層400を形成し、封止層300および樹脂層400のパッド電極30を露出させるためのエッチングを行った。一方、本比較例において、絶縁層202、封止層300、樹脂層400(および平坦化層402)の全ての層を、同じマスクパターンを用いてドライエッチングを用いてエッチングした。その結果、絶縁層202の開口部の端部が、水分抑止層301によって覆われず、絶縁層202の開口部の端部が露出した。これ以外の工程は、上述の第1の実施例と同様の工程を用いて有機デバイス112を作製した。
本比較例の有機デバイス112の耐湿性試験を、高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーで行った。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス112の発光効率(cd/A)を測定したところ、発光効率が20%程度低下した。
第2の比較例
上述の第1の実施例と同様の工程を用いて有機デバイス113を作製した。有機デバイス113は、図5(b)に示されるように、封止層300および樹脂層400をエッチングする際、サイドエッチングによって、水分抑止層301の段差部S1を覆う欠陥抑止層302が除去された。このため、水分抑止層301の段差部S1の側面が露出した。
本比較例の有機デバイス113の耐湿性試験を、高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーでおこなった。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス113の発光効率(cd/A)を測定したところ、発光効率が12%程度低下した。
第3の比較例
上述の第1の実施例と同様の工程を用いて有機デバイス114を作製した。有機デバイス114は、図5(c)に示されるように、封止層300および樹脂層400をエッチングする際、サイドエッチングによって、水分抑止層303の段差部S2を覆う樹脂層400(および平坦化層402)が除去された。このため、水分抑止層303の段差部S2の側面および底部が露出した。
本比較例の有機デバイス114の耐湿性試験を、高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーでおこなった。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス113の発光効率(cd/A)を測定したところ、発光効率が5%程度低下した。
第2の実施例
図6(a)、(b)に示す有機デバイス101を作製した。本実施例において、有機機能層211は、有機光電変換材料を含む。したがって、有機デバイス101は、撮像装置として機能する。
まず、基板201としてシリコン基板を準備した。基板201に電子回路(不図示)やパッド電極30を形成した後、電子回路(不図示)やアルミニウム合金を用いたパッド電極30が配された基板201の表面の上に絶縁層202を形成した。本実施例において、絶縁層202として、酸化シリコンを1.5μmの膜厚で形成した。次いで、パッド電極30の上に開口を有するマスクパターンを用いて、マスクパターンの開口した部分の絶縁層202をエッチングし、パッド電極30を露出させるエッチング工程を実施した。まず所望の開口を有したマスクパターンをレジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した後、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで絶縁層202のエッチングを行った。絶縁層202のエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。
次に、画素領域10において、絶縁層202上に、複数の画素を形成する画素形成の工程を実施した。まず、絶縁層202の上に窒化チタンを用いた下部電極210を形成した。下部電極210は、上述のように、絶縁層202に設けられたプラグ電極によって、絶縁層202の基板201側に配された電子回路と接続された。
下部電極210を形成した後、画素領域10の下部電極210の上に有機発光材料を含む有機機能層211を形成した。有機機能層211の形成方法として、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いることができる。
有機機能層211を形成した後、酸化インジウム亜鉛を用いた上部電極212を30nmの膜厚で形成した。上部電極212の形成方法として、所望のパターニングの開口を有した成膜マスクを用いたスパッタ法を用いることができる。
絶縁層202上に、複数の画素を形成する画素形成の工程の後、封止層300および樹脂層400をこの順で積層した。まず、基板201の全体を覆うように封止層300を形成した。まず、基板201の全面に、水分抑止層301として、CVD法を用いて酸窒化シリコンを2000nmの膜厚で形成した。次いで、基板201の全面に水分抑止層301を覆うように、欠陥抑止層302として、ALD法を用いて酸化アルミニウムを50nmの膜厚で形成した。さらに、基板201全面に欠陥抑止層302を覆うように、水分抑止層303として、CVD法を用いて酸窒化シリコンを500nmの膜厚で形成した。次いで、基板201全面に水分抑止層303を覆うように、樹脂層400として、スピンコート法を用いて600nmの膜厚で樹脂を塗布した後、高温で焼成した。上述したように、樹脂層400は、カラーフィルタ500の下部の平坦化層としても機能する。
次に、画素領域10において、カラーフィルタ500を形成した。赤フィルタ501、緑フィルタ502、青フィルタ503は、材料塗布と露光・現像工程を各色のカラーフィルタごとに繰り返した。
カラーフィルタ500の形成後、パッド電極30上の樹脂層400、封止層300をドライエッチングによってエッチングし、パッド電極30を露出させた。1回のエッチング工程で樹脂層400および封止層300をエッチングすることによって、有機デバイス101の製造プロセスの簡素化とコストの削減ができた。具体的には、まず、基板201の表面に対する正射影において、絶縁層202のうち上述の絶縁層202のエッチング工程によって開口した端部よりも内側に開口を有するマスクパターンを、レジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した。次いで、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで樹脂層400よび封止層300のエッチングを行った。樹脂層400および封止層300のエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。
以上の工程によって、図6(b)に示されるような、絶縁層202の開口部の端部aを覆うように、水分抑止層301が形成された。さらに、水分抑止層301の段差部S1を覆うように、欠陥抑止層302が形成された。また、さらに、水分抑止層303の段差部S2を覆うように、樹脂層400が形成された。本実施例において、画素領域10と水分抑止層303の段差部S2とに樹脂層400が形成されている。これは、封止層300および樹脂層400をエッチングするドライエッチングによってマスクパターンと一緒に当該部分の樹脂層400が除去されるためである。CVD法などを用いて窒化シリコンや酸窒化シリコンを用いた水分抑止層301、303を形成する際、段差部S1、S3のうち側面や側面と底部とが交差する部分で、膜密度が低く緻密性に欠ける、空隙ができるなど、欠陥を生じやすい。このため、図6(b)に示されるように、周辺領域20において、樹脂層400が、少なくとも水分抑止層303の段差部S2の側面を覆うことによって、水分が水分抑止層303の段差部S2を介して欠陥抑止層302に侵入することを抑制できる。樹脂層400が、水分抑止層303の段差部S2の側面を覆うことによって、水分抑止層303の段差部S2の側面と底部とが交差する部分も同時に覆われうる。図6(b)に示される構造においても、上述の有機デバイス100と同様に、有機デバイス101の信頼性が向上しうる。また、有機デバイス101の有機機能層211が有機発光材料を含む場合、有機デバイス101は、発光装置として機能しうる。この場合、有機デバイス101は、有機デバイス100と同様に、図9〜14に示される表示装置1000、1300、1310、撮像装置1100、携帯機器1200、照明装置1400、自動車1500などにそれぞれ適用できる。
パッド電極30を露出させた後、平坦化層402をスピンコート法で600nmの膜厚で樹脂を塗布し、所望の形状にパターニングした。図6(b)に示されるように、周辺領域20において、水分抑止層303が露出する部分を含んでいてもよい。次いで、平坦化層402の上に集光効率を高めるためのマイクロレンズ(不図示)を形成した。マイクロレンズの形状を精度よく形成するために、平坦化層402のより高い平坦化性が必要である。
本実施例の有機デバイス101は、有機機能層211への水分の浸入を抑制することができた。具体的には、本発明の有機デバイス101は、上述のように撮像装置であり、所望の電圧印加時の単位面積当たりの感度(e/lx・s・μm)を測定した。また、耐湿性試験を高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーでおこなった。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、感度(e/lx・s・μm)を測定したところ、感度の顕著な低下は確認できなかった。
第3の実施例
図8に示す有機デバイス118を作成した。本実施例において、有機機能層211は、有機光電変換材料を含む。したがって、有機デバイス101は、撮像装置として機能する。
まず、基板201としてシリコン基板を準備した。基板201に電子回路(不図示)やパッド電極30を形成した後、電子回路(不図示)やアルミニウム合金を用いたパッド電極30が配された基板201の表面の上に絶縁層202を形成した。本実施例において、絶縁層202として、酸化シリコンを1.5μmの膜厚で形成した。
次に、画素領域10において、絶縁層202上に、複数の画素を形成する画素形成の工程を実施した。まず、絶縁層202の上にチタンやアルミニウムを含む単層あるいは積層の合金を用いた下部電極210を形成した。下部電極210は、上述のように、絶縁層202に設けられたプラグ電極によって、絶縁層202の基板201側に配された電子回路と接続された。
次に、下部電極210や絶縁層202が配された基板201の表面に電極間の電流リーク低減させるための絶縁層801を形成した。次いで、パッド電極30の上に開口を有するマスクパターンを用いて、マスクパターンの開口した部分の絶縁層202および絶縁層801をエッチングし、パッド電極30を露出させるエッチング工程を実施した。まず所望の開口を有したマスクパターンをレジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した後、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで絶縁層202のエッチングを行った。絶縁層202のエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。
次いで、下部電極210の上に開口を有するマスクパターンを用いて、マスクパターンの開口した部分の絶縁層801をエッチングし、下部電極210を露出させるエッチング工程を実施した。まず所望の開口を有したマスクパターンをレジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した後、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで絶縁層801のエッチングを行い、下部電極210の側面を覆う絶縁層801が形成された。絶縁層801を形成するエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。下部電極210の表面に剥離液による改質層の発生を抑制するために、本実施例に示すように、パッド電極30上の絶縁層202および絶縁層801をエッチングした後に、下部電極210上の絶縁層801をエッチングしてもよい。
下部電極210上の絶縁層801をエッチングした後、画素領域10の下部電極210の上に有機発光材料を含む有機機能層211を形成した。有機機能層211の形成方法として、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いることができる。この工程によって、絶縁層202と有機機能層211との間に、複数の下部電極210が配される。
有機機能層211を形成した後、銀およびマグネシウムを用いた上部電極212を30nmの膜厚で形成した。上部電極212の形成方法として、所望のパターニングの開口を有した成膜マスクを用いたスパッタ法を用いることができる。
絶縁層202上に、複数の画素を形成する画素形成の工程の後、封止層300および樹脂層400をこの順で積層した。まず、基板201の全体を覆うように封止層300を形成した。まず、基板201の全面に、水分抑止層301として、CVD法を用いて酸窒化シリコンを2000nmの膜厚で形成した。次いで、基板201の全面に水分抑止層301を覆うように、欠陥抑止層302として、ALD法を用いて酸化アルミニウムを50nmの膜厚で形成した。さらに、基板201全面に欠陥抑止層302を覆うように、水分抑止層303として、CVD法を用いて酸窒化シリコンを500nmの膜厚で形成した。次いで、基板201全面に水分抑止層303を覆うように、樹脂層400として、スピンコート法を用いて600nmの膜厚で樹脂を塗布した後、高温で焼成した。上述したように、樹脂層400は、カラーフィルタ500の下部の平坦化層としても機能する。
次に、画素領域10において、カラーフィルタ500を形成した。赤フィルタ501、緑フィルタ502、青フィルタ503は、材料塗布と露光・現像工程を各色のカラーフィルタごとに繰り返した。
カラーフィルタ500の形成後、パッド電極30上の樹脂層400、封止層300をドライエッチングによってエッチングし、パッド電極30を露出させた。1回のエッチング工程で樹脂層400および封止層300をエッチングすることによって、有機デバイス101の製造プロセスの簡素化とコストの削減ができた。具体的には、まず、基板201の表面に対する正射影において、絶縁層202のうち上述の絶縁層202のエッチング工程によって開口した端部よりも内側に開口を有するマスクパターンを、レジストの塗布および露光・現像工程を用いて形成した。次いで、ドライエッチング装置で反応性ガスを用いたプラズマエッチングで樹脂層400よび封止層300のエッチングを行った。樹脂層400および封止層300のエッチングの後、マスクパターンを剥離液で除去した。
以上の工程によって、図8に示されるような、絶縁層202の開口部の端部aを覆うように、水分抑止層301が形成された。さらに、水分抑止層301の段差部S1を覆うように、欠陥抑止層302が形成された。また、さらに、水分抑止層303の段差部S2を覆うように、樹脂層400が形成された。本実施例の有機デバイス118は、上述の有機デバイス101に対して、下部電極210間のリーク電流を抑制するために、それぞれの下部電極210の側面を覆う絶縁層801が追加された構造を備える。このため、樹脂層400を形成した後の工程は、上述の第2の実施例と同様であってもよく、ここでは説明を省略する。
本実施例の有機デバイス118は、有機機能層211への水分の浸入を抑制することができた。また、上述の有機デバイス101と同様の耐湿性試験を行ったが、感度の顕著な低下は確認できなかった。つまり、図8に示される構造においても、上述の有機デバイス101と同様に、有機デバイス118の信頼性が向上しうる。また、有機デバイス118の有機機能層211が有機発光材料を含む場合、有機デバイス118は、発光装置として機能しうる。この場合、有機デバイス118は、有機デバイス100と同様に、図9〜14に示される表示装置1000、1300、1310、撮像装置1100、携帯機器1200、照明装置1400、自動車1500などにそれぞれ適用できる。
第4の比較例
比較例の有機デバイスとして、図7(a)に示す有機デバイス115を作製した。上述の第2の実施例において、パッド電極30を露出させるエッチング工程を2回に分けて実施した。具体的には、絶縁層202のパッド電極30を露出させるためのエッチングを行った後、封止層300および樹脂層400を形成し、封止層300および樹脂層400のパッド電極30を露出させるためのエッチングを行った。一方、本比較例において、絶縁層202、封止層300、樹脂層400の全ての層を、同じマスクパターンを用いてドライエッチングを用いてエッチングした。その結果、絶縁層202の開口部の端部が、水分抑止層301によって覆われず、絶縁層202の開口部の端部が露出した。これ以外の工程は、上述の第1の実施例と同様の工程を用いて有機デバイス115を作製した。
本比較例の有機デバイス115の耐湿性試験を、高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーで行った。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス115の感度(e/lx・s・μm)を測定したところ、感度が22%程度低下した。
第5の比較例
上述の第2の実施例と同様の工程を用いて有機デバイス116を作製した。有機デバイス116は、図7(b)に示されるように、封止層300および樹脂層400をエッチングする際、サイドエッチングによって、水分抑止層301の段差部S1を覆う欠陥抑止層302が除去された。このため、水分抑止層301の段差部S1の側面が露出した。
本比較例の有機デバイス116の耐湿性試験を、高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーで行った。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス116の感度(e/lx・s・μm)を測定したところ、感度が16%程度低下した。
第6の比較例
上述の第2の実施例と同様の工程を用いて有機デバイス117を作製した。有機デバイス117は、図7(c)に示されるように、封止層300および樹脂層400をエッチングする際、サイドエッチングによって、水分抑止層303の段差部S2を覆う樹脂層400が除去された。このため、水分抑止層303の段差部S2の側面および底部が露出した。
本比較例の有機デバイス117の耐湿性試験を、高密度な水蒸気雰囲気での試験ができるプレッシャークッカーで行った。100℃以上の高密度な水蒸気雰囲気下に1000時間以上放置した後、有機デバイス117の感度(e/lx・s・μm)を測定したところ、感度が7%程度低下した。
このように、第1の実施例の有機デバイス100は、第1〜3の比較例の有機デバイス112〜114と比較して、発光効率の低下が起こらなかった。また、第2、3の実施例の有機デバイス101、118は、第4〜6の比較例の有機デバイス115〜117と比較して、感度の低下が起こらなかった。このように、本実施形態に示される構造を用いることによって、有機デバイスの信頼性が向上しうる。
以上、本発明に係る実施形態および実施例を示したが、本発明はこれらの実施形態および実施例に限定されないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
10:画素領域、20:周辺領域、30:パッド電極、100,101,118:有機デバイス、201:基板、211:有機機能層、300:封止層、400:樹脂層、1000:表示装置、1001:上部カバー、1002:フレキシブルプリント回路、1003:タッチパネル、1004:フレキシブルプリント回路、1005:表示パネル、1006:フレーム、1007:回路基板、1008:バッテリー、1009:下部カバー、1100:撮像装置、1101:ビューファインダ、1102:背面ディスプレイ、1103:操作部、1104:筐体、1200:携帯機器、1201:表示部、1202:操作部、1203:筐体、1300:表示装置、1301:額縁、1302:表示部、1303:土台、1310:表示装置、1311:第一表示部、1312:第二表示部、1313:筐体、1314:屈曲点、1400:照明装置、1401:筐体、1402:光源、1403:回路基板、1404:光学フィルム、1405:光拡散部、1500:自動車、1501:テールランプ、1502:窓、1503:車体

Claims (22)

  1. 基板の表面の上に、有機機能層を含む複数の画素が配された画素領域と、パッド電極を含む周辺領域と、を含む有機デバイスであって、
    前記有機デバイスは、前記表面の側から第1の層、封止層、および、樹脂層がこの順で積層され、
    前記画素領域において、前記第1の層と前記封止層との間に前記有機機能層が配され、
    前記周辺領域において、前記第1の層、前記封止層、および、前記樹脂層は、前記パッド電極を露出させるための開口部をそれぞれ備え、
    前記封止層は、前記表面の側から、前記第1の層よりも水分透過率が低い第2の層および第3の層と、前記第2の層と前記第3の層との間に配され、前記第2の層よりも欠陥密度が低い第4の層と、を含み、
    前記第1の層の開口部の端部は、前記第2の層、前記第4の層、および、前記第3の層によって覆われ、
    前記第1の層の開口部の端部に起因する前記第2の層の段差部が、前記第4の層によって覆われ、
    前記第1の層の開口部の端部に起因する前記第3の層の段差部が、前記樹脂層によって覆われることを特徴とする有機デバイス。
  2. 基板の表面の上に、有機機能層を含む複数の画素が配された画素領域と、パッド電極を含む周辺領域と、を含む有機デバイスであって、
    前記有機デバイスは、前記表面の側から少なくとも酸素およびシリコンを含む化合物を含む第1の層、封止層、および、樹脂層がこの順で積層され、
    前記画素領域において、前記第1の層と前記封止層との間に前記有機機能層が配され、
    前記周辺領域において、前記第1の層、前記封止層、および、前記樹脂層は、前記パッド電極を露出させるためのそれぞれ開口部を備え、
    前記封止層は、前記表面の側から、少なくとも窒素およびシリコンを含む化合物を含む第2の層および第3の層と、前記第2の層と前記第3の層との間に配され、少なくとも酸素およびアルミニウムを含む化合物を含む第4の層と、を含み、
    前記第1の層の開口部の端部は、前記第2の層、前記第4の層、および、前記第3の層によって覆われ、
    前記第1の層の開口部の端部に起因する前記第2の層の段差部が、前記第4の層によって覆われ、
    前記第1の層の開口部の端部に起因する前記第3の層の段差部が、前記樹脂層によって覆われることを特徴とする有機デバイス。
  3. 前記表面に対する正射影において、
    前記樹脂層の開口部の端部が、前記第1の層の開口部の端部よりも露出した前記パッド電極の中心に近い位置に配され、
    前記第3の層の開口部の端部が、前記樹脂層の開口部の端部と同じ位置、または、前記樹脂層の開口部の端部よりも露出した前記パッド電極の中心に近い位置に配され、
    前記第4の層の開口部の端部が、前記第3の層の開口部の端部と同じ位置、または、前記第3の層の開口部の端部よりも露出した前記パッド電極の中心に近い位置に配され、
    前記第2の層の開口部の端部が、前記第4の層の開口部の端部と同じ位置、または、前記第4の層の開口部の端部よりも露出した前記パッド電極の中心に近い位置に配されることを特徴とする請求項1または2に記載の有機デバイス。
  4. 前記第1の層の厚さが、0.5μm以上かつ5.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の有機デバイス。
  5. 前記第1の層が、シリコン酸化物系の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の有機デバイス。
  6. 前記第2の層が、シリコン窒化物系の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の有機デバイス。
  7. 前記第3の層が、シリコン窒化物系の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の有機デバイス。
  8. 前記第4の層が、アルミニウム酸化物系の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の有機デバイス。
  9. 前記第2の層および前記第3の層の水分透過率が、1×10−5g/m・day以下であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の有機デバイス。
  10. 前記第4の層のうち前記第2の層の段差部の側面を覆う部分の膜厚が、前記第4の層のうち前記画素領域を覆う部分の膜厚の95%以上かつ105%以下であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の有機デバイス。
  11. 前記周辺領域において、前記樹脂層が少なくとも前記第3の層の段差部の側面を覆い、かつ、前記第3の層が露出する部分を含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の有機デバイス。
  12. 前記有機デバイスは、前記画素領域において、前記樹脂層の上に配されたカラーフィルタをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の有機デバイス。
  13. 前記有機機能層が、有機発光材料を含むことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の有機デバイス。
  14. 前記有機機能層が、有機光電変換材料を含むことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の有機デバイス。
  15. 前記第1の層と前記有機機能層との間に複数の下部電極が配され、
    前記複数の下部電極のそれぞれの側面が、絶縁層で覆われていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の有機デバイス。
  16. 請求項1乃至15の何れか1項に記載の有機デバイスと、前記有機デバイスに接続されている能動素子とを有することを特徴とする表示装置。
  17. 複数のレンズを有する光学部と、前記光学部を通過した光を受光する撮像素子と、画像を表示する表示部と、を有し、
    前記表示部は、前記撮像素子が撮像した画像を表示する表示部であり、かつ、請求項1乃至15の何れか1項に記載の有機デバイスを有することを特徴とする撮像装置。
  18. 光源と、光拡散部および光学フィルムの少なくとも一方と、を有する照明装置であって、
    前記光源は、請求項1乃至15の何れか1項に記載の有機デバイスを有することを特徴とする照明装置。
  19. 機体と、前記機体に設けられている灯具を有し、
    前記灯具は、請求項1乃至15の何れか1項に記載の有機デバイスを有することを特徴とする移動体。
  20. 基板の表面の上に、有機機能層を含む複数の画素が配された画素領域と、パッド電極を含む周辺領域と、を含む有機デバイスの製造方法であって、
    前記パッド電極が配された前記基板の表面の上に、第1の層を形成する工程と、
    前記パッド電極の上に開口を有するマスクパターンを用いて前記第1の層をエッチングし、前記パッド電極を露出させるエッチング工程と、
    前記画素領域において、前記第1の層の上に前記複数の画素を形成する画素形成の工程と、
    前記画素形成の工程の後に、封止層および樹脂層をこの順で積層する工程と、
    前記表面に対する正射影において、前記第1の層のうち前記エッチング工程によって開口した端部よりも内側に開口を有するマスクパターンを用いて、前記封止層および前記樹脂層をエッチングし前記パッド電極を露出させる工程と、を含み、
    前記封止層は、前記表面の側から、前記第1の層よりも水分透過率の低い第2の層および第3の層と、前記第2の層と前記第3の層との間に配され、前記第2の層よりも欠陥密度が低い第4の層と、を含み、
    前記パッド電極が露出する部分において、前記第1の層の開口部の端部は、前記第2の層、前記第4の層、および、前記第3の層によって覆われ、
    前記第1の層の開口部の端部に起因する前記第2の層の段差部が、前記第4の層によって覆われ、
    前記第1の層の開口部の端部に起因する前記第3の層の段差部が、前記樹脂層によって覆われることを特徴とする製造方法。
  21. 前記第4の層が、原子層堆積法によって形成されることを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
  22. 前記第1の層が、テトラエトキシシランを用いた化学気相成長法によって形成されることを特徴とする請求項20または21に記載の製造方法。
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