JP2018073760A - 有機デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】有機化合物層への水分の浸入を抑制して、特性劣化が少なく信頼性の高い有機デバイスを提供する。【解決手段】基板11上に下部電極13、有機化合物層14、上部電極15を備え、該上部電極15を第1の封止層16及び第2の封止層17で被覆した有機デバイスにおいて、第1の封止層16を、シリコンと窒素とを有する膜16aと酸化アルミニウム膜16bとの積層膜とし、第2の封止層17をシリコンと窒素とを有する膜で構成し、周辺領域2において、第2の封止層17で第1の封止層16の酸化アルミニウム膜16bの端部を被覆する。【選択図】図2

Description

本発明は、有機発光層や有機光電変換層などの有機化合物層を備えた有機デバイスに関する。
有機デバイスとして、有機エレクトロルミネッセンス(EL)層等の有機発光層を用いた発光装置や、有機光電変換層を用いた撮像装置等の光電変換装置が知られている。これらの有機デバイスは、優れた発光特性や光電変換特性を有する一方で、水分によってその特性が劣化してしまうことが知られている。従って、有機デバイスの特性を維持するためには、上記有機発光層や有機光電変換層などの有機化合物層への水分の侵入を抑制することが好ましい。
特許文献1には、有機デバイスにおいて、有機化合物層への水分の侵入を抑制する技術が開示されている。具体的には、窒化シリコン(SiN)膜と酸化アルミニウム(AlOx)膜との積層膜が封止層として用いられている。上記シリコン膜は化学気相堆積法(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって、上記酸化アルミニウム膜は原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)によってそれぞれ形成されている。
特開2016−62764号公報
本発明者が鋭意検討した結果、ALD法による厚さ数十nm乃至数百nm程度の酸化アルミニウム膜は、アルカリ溶液や水と反応して欠陥が発生する懸念があった。特に、これに熱が加わると反応が促進され、例えば水分によって腐食(加水分解)が進んでしまうおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、有機化合物層への水分の浸入を抑制して、特性劣化が少なく信頼性の高い有機デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、基板上に、複数の画素が配列された画素領域と、前記画素領域の外側に配置された周辺領域と、を有し、
前記画素が、前記基板側から下部電極、有機化合物層、上部電極、第1の封止層、第2の封止層を当該順序で有する有機デバイスであって、
前記第1の封止層が、シリコンと窒素とを有する膜と、酸化アルミニウム膜と、からなる積層膜で構成され、
前記第2の封止層が、シリコンと窒素とを有する膜であり、
前記周辺領域において、前記第1の封止層の端部が、前記第2の封止層で覆われていることを特徴とする。
本発明によれば、水と反応しやすい酸化アルミニウム膜が、水と反応しにくいシリコンと窒素とを有する膜で覆われているため、有機化合物層への水分の浸入が抑制され、特性劣化が少なく信頼性の高い有機デバイスを提供することができる。
本発明の有機デバイスの一実施形態の平面図である。 図1の有機デバイスの部分断面模式図である。 比較例1の有機デバイスの部分断面模式図である。 本発明の有機デバイスの他の実施形態の部分断面模式図である。 本発明の有機デバイスの他の実施形態の部分断面模式図である。 図2の有機デバイスの製造工程を説明するための部分断面模式図である。
本発明は、有機デバイスにおいて、有機化合物層を水分の侵入から保護するための第1の封止層を有し、さらに、酸化アルミニウムが含まれる該第1の封止層の端部を第2の封止層で覆うことで、該端部からの水分の侵入を抑制したことに特徴を有する。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用できる。
(平面構成)
図1に示すように、本実施形態による有機デバイスは、複数の画素が配列される画素領域1と該画素領域1の外側にある周辺領域2と、配線パッド電極3とを有する。配線パッド電極3では配線電極が表面に露出しており、ACF(異方性導電膜)等を用いてフレキシブルケーブルに接続される。
(断面構成)
図1の有機デバイスにおけるA−A’線に沿った部分断面模式図を図2に示す。
基板11上に、シリコン酸化物(SiOx)やシリコン窒化物(SiNx)等の無機絶縁材料からなる絶縁層12が形成されている。基板11は、ガラス基板やシリコン基板等を用いることができる。絶縁層12の下層には、不図示のトランジスタや配線等が形成される。また、基板上には配線パッド電極3が形成されている。配線パッド電極3は導電性の高い金属材料であることが好ましい。例えば、アルミニウムや銅、銀、モリブデン、チタン、窒化チタンなどの金属材料を用いることができる。
絶縁層12上には、下部電極13が配置されている。下部電極13は、タングステン等の導電性材料で形成されるプラグ電極によってトランジスタに接続される(不図示)。下部電極13は導電性の高い金属材料であることが好ましい。例えば、アルミニウムや銀、アルミニウム合金、銀合金、チタン、窒化チタンなどの金属材料を用いることができる。
下部電極13上には、有機化合物層14が形成されている。本発明の有機化合物層14は、少なくとも有機発光層、又は有機光電変換層を含む。詳細な材料の説明は後述する。
有機化合物層14上には、上部電極15が形成されている。上部電極15は、光が射出する、又は入射する電極であり、多くの光を利用するために光透過性が高いことが好ましい。上部電極15として、酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛などの透明酸化物導電材料を用いることができる。また、上部電極15として、薄膜の金属電極を用いることができる。例えば、薄膜の金、白金、銀、アルミニウム、クロム、マグネシウム又はこれらの合金が好ましい。また、薄膜の金属電極は光の吸収が抑制されることが好ましいため、1nm以上30nm以下の膜厚が好ましい。マグネシウムは水分と反応しやすく、有機化合物と同様に水分から遮断する必要がある。
上部電極15上には、第1の封止層16と第2の封止層17が順次積層されている。第1の封止層16は、シリコンと窒素とを有する膜16aと酸化アルミニウム膜16bの積層膜で構成されている。
シリコンと窒素とを有する膜16aとしては、CVD法を用いて形成されたシリコン窒化物(SiN)膜又はシリコン酸化窒化物(SiON)膜が好ましい。CVD法で形成されたSiN膜やSiON膜は、水透過率が1×10-6g/m2・day程度である。
酸化アルミニウム膜16bとしては、ALD法を用いて形成された酸化アルミニウム膜が好ましい。真空に引かれた成膜チャンバーに基板を挿入し、トリメチルアルミニウム(TMA)ガスをフローし、基板表面にTMAを1原子層吸着させる。その後、TMAガスを排気する。次に、酸素を供給し、高周波電力を投入しプラズマを発生させ、基板表面に吸着したTMAを酸化させる。続いて、O2を排気する。これにより、基板表面に1原子層の酸化アルミニウム膜16bを形成する。これを繰り返し、所望の膜厚の酸化アルミニウム膜を形成できる。ALD法は成膜時間が長く、タクト時間を短くするために酸化アルミニウム膜は数十nm乃至数百nmの膜厚が好ましい。このようなALD法で形成された酸化アルミニウム膜は、凹凸部での膜の付き回りが高く、被覆性が極めて高いという特徴を有する。ALD法で形成されたアルミニウム膜の密度は、3.0g/cm3以上4.2g/cm3以下である。さらには、3.2g/cm3以上4.0g/cm3以下であってよい。
これに対して、CVD法で形成されたSiN膜やSiON膜は、凹凸部での被覆性がALD法で形成された酸化アルミニウム膜より低い。これは、凹凸部の上部での成長方向と、凹凸部の周囲での成長方向が異なり、この異なった方向の膜が合わさった部分が鬆(空隙)になり、SiN膜やSiON膜に欠陥ができると考えられる。このような鬆の欠陥から水分が浸入してしまう。
本発明の第1の封止層16は、水透過率が極めて低いシリコンと窒素とを有する膜16aと被覆性が極めて高い酸化アルミニウム膜16bを積層膜とすることで、有機化合物層14を外部雰囲気中の水分から遮断することができる。第1の封止層16のシリコンと窒素とを有する膜16aと酸化アルミニウム膜16bの積層順序としては、以下の3構成が好ましい。
(1)基板側からシリコンと窒素とを有する膜16a、酸化アルミニウム膜16b
(2)基板側から酸化アルミニウム膜16b、シリコンと窒素とを有する膜16a
(3)基板側からシリコンと窒素とを有する膜16a、酸化アルミニウム膜16b、シリコンと窒素とを有する膜16a(図2の構成)
本発明の有機デバイスは、周辺領域2において第1の封止層16の端部が第2の封止層17で覆われていることを特徴とする。第2の封止層17は、シリコンと窒素とを有する膜であり、第1の封止層16で用いられるシリコンと窒素とを有する膜16aと同様に、CVD法を用いて形成されたSiN膜やSiON膜が好ましい。このような構成によって、酸化アルミニウム膜16bを通じて端部から水分が浸入するのを防ぐことができる。第2の封止層17の厚さは、酸化アルミニウム膜16bの端部を被覆して水分の侵入を抑制しうる範囲で薄い方が好ましく、好ましくは0.5μm乃至2.0μmである。
図3に、酸化アルミニウム膜16bの端部が第2の封止層17で覆われていない構成(後述する比較例1)を示す。配線パッド電極3を表面に露出するために、第1の封止層16が配線パッド電極3上で除去されている。有機化合物層14の端部と酸化アルミニウム膜16bの端部が近いような狭額縁であるほど、水分の浸入による有機化合物層14の劣化が早く発生してしまう。また、酸化アルミニウム膜16bの腐食によって配線パッド電極3の周辺において、第1の封止層16の膜剥がれが発生する懸念がある。
本発明において、第2の封止層17は、少なくとも第1の封止層16の端部を覆っていればよいが、図2に示すように、第2の封止層17は配線パッド電極3と接していることが好ましい。第2の封止層17はSiN膜やSiON膜のシリコンと窒素とを有する膜であり、配線パッド電極3はアルミニウムや窒化チタンなどの金属材料であるため、どちらも水分遮断性が高い。よって、第2の封止層17が配線パッド電極3と接していることで、配線パッド電極3の周辺からの水分の浸入を防ぐことができる。
図4に、第2の封止層17が配線パッド電極3と接していない構成を示す。第2の封止層17が絶縁層12と接しており、絶縁層12の端部が露出している。絶縁層12がシリコン酸化物(SiOx)で形成される場合、SiOxはSiNやSiONと比較すると水分遮断性が低い。よって例えば、有機デバイスを高温高湿の環境下に長時間放置した場合や、水中に長時間放置した場合などにおいて、絶縁層12を通じて水分が浸入してしまうおそれがある。
図2に示すように、第2の封止層17の上に、カラーフィルタ18を形成しても良い。カラーフィルタ18は、赤フィルタ18Rと緑フィルタ18G、青フィルタ18Bが画素毎に配置される。カラーフィルタ18の工程は、第2の封止層17の後工程であり、材料塗布と露光・現像を各色のフィルタ毎に繰り返す。カラーフィルタ18のパターニング現像ではアルカリ現像液が一般的に使用される。本発明の有機デバイスにおいては、第1の封止層16の端部が第2の封止層17で覆われているため、アルカリ現像液によって酸化アルミニウム膜16bがダメージを受けることを抑制できる。
本発明の他の実施形態として、図5に示すように、第1の封止層16と第2の封止層17の間にカラーフィルタ18を配置しても良い。カラーフィルタ18は、有機バインダの中に顔料が分散された材料であるのに対して、第2の封止層17は無機材料で形成されている。よって、有機デバイスの取り扱い時の引掛け傷などのカラーフィルタ18の物理的ダメージに対する保護層としても第2の封止層17が機能することができる。尚、この場合、カラーフィルタ18をパターニングする際にアルカリ現像液と第1の封止層16とが接触することを考慮すると、第1の封止層16の最上層はシリコンと窒素とを有する膜16aとすることが好ましい。
本発明の有機デバイスにおいて、有機化合物層14は少なくとも有機発光層又は有機光電変換層を含む。有機化合物層14が有機発光層の場合は、有機デバイスが発光装置として機能し、有機光電変換層の場合は有機デバイスが撮像装置として機能する。
有機発光層は、公知の有機発光材料を用いることができる。単体で発光層として機能する発光材料でもよいし、発光層ホスト材料と発光材料との混合層としてもよい。
有機発光材料としては、縮環化合物(例えばフルオレン誘導体、ナフタレン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、テトラセン誘導体、アントラセン誘導体、ルブレン等)、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、スチルベン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、イリジウム錯体、白金錯体、レニウム錯体、銅錯体、ユーロピウム錯体、ルテニウム錯体、及びポリ(フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(フルオレン)誘導体、ポリ(フェニレン)誘導体等の高分子誘導体が挙げられる。
発光層ホスト材料としては、芳香族炭化水素化合物もしくはその誘導体の他、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、有機ベリリウム錯体等が挙げられる。
有機光電変換層は、公知の有機材料又は有機・無機ハイブリッド材料のいずれかを用いることができる。有機材料としては、例えば、フラーレン系材料、フタロシアニン系材料、金属錯体系材料、スクアリウム系材料、アミン系材料、インダン系材料、フルオレン系材料などを用いることができる。これらの有機材料で層を形成してもよいし、複数の材料で層を形成してもよい。またそれらの層を積層した構成としてもよい。有機・無機ハイブリッド材料としては、例えば、有機・無機ハイブリッド型ペロブスカイト膜を用いることができる。有機・無機ハイブリッド型ペロブスカイト膜を構成する材料とは、一般式ABX3で表わされるものである。ここで一般式においてA及びBはカチオン材料であり、Xはアニオン材料である。有機・無機ハイブリッド材料はA、B或いはXのいずれかが有機材料であり、A=CH3NH3、B=Pb、X=IであるCH3NH3PbI3を例に挙げることができる。
有機化合物層14と下部電極13の間や、有機化合物層14と上部電極15の間に機能層を形成してもよい。機能層としては、例えば電荷輸送層、電荷ブロック層が挙げられる。電荷輸送層の材料としては、正孔や電子の移動度が高い材料を用いることができる。また、正孔ブロック層の材料としては、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital;最高占有準位)が深い(真空準位に対してエネルギー的に遠い)材料を用いることができる。一方、電子ブロック層としては、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital;最高被占有準位)が浅い(真空準位に対して近い)材料を用いることができる。HOMO、LUMOは、絶対値の大きさに基づいて、高い、低いとも表現することができる。具体的には、HOMOが深いとは、HOMOが高いとも表現できる。その他についても同様である。
下部電極13と機能層との界面や、上部電極15と機能層の界面に、電荷注入層を形成してもよい。電子注入層としては、アルカリ(土類)金属、又はアルカリ(土類)金属化合物の薄膜(0.5nm乃至1.0nm)を用いることができる。例えば、フッ化リチウム(LiF)やフッ化カリウム(KF)、酸化マグネシウム(MgO)が好ましい。また、電子注入層として、有機化合物にドナー(電子供与性)ドーパントとして機能する金属又は金属化合物を混合する層を用いることができる。電子注入効率を向上させるために仕事関数の低い金属、もしくはその化合物をドーパントとして用いることが好ましく、仕事関数が低い金属としてはアルカリ金属又はアルカリ土類金属又は希土類が好ましい。アルカリ金属化合物は、大気中での取り扱いが比較的容易なため好ましい。例えば、アルカリ金属化合物としてセシウム化合物が好ましく、炭酸セシウムは大気中で安定であり、取り扱いが容易である。電子注入層の有機化合物としては電子輸送性の材料が好ましく、公知の材料、例えばアルミキノリノール錯体やフェナントロリン化合物等を用いることができる。アルカリ金属は水分と反応しやすく、有機化合物と同様に水分から遮断する必要がある。
次に、本発明の有機デバイスの製造工程について、図6を用いて説明する。図6は、図1,図2に示す有機デバイスの製造工程を示す部分断面模式図である。
先ず、図6(a)に示すように、基板11上に絶縁層12を形成する。絶縁層12の下層には、不図示のトランジスタや配線等を形成する。また、周辺領域2に配線パッド電極3を形成する。
次に、画素領域1の絶縁層12上に、下部電極13を形成する。下部電極13は、プラグ電極によってトランジスタ(不図示)に接続されている。
次に、図6(b)に示すように、画素領域1の下部電極13上に有機発光層を含む有機化合物層14を形成する。有機化合物層14の形成方法としては、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いることができる。
次に、有機化合物層14上に上部電極15を形成する。上部電極15の形成方法としては、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いることができる。
次に、基板11全面に第1の封止層16を形成する。本例では、第1の封止層16は、基板11側からシリコンと窒素とを有する膜16aと酸化アルミニウム層16bとシリコンと窒素とを有する膜16aとが順次積層された積層膜である。先ず基板11全面に、CVD法を用いてシリコンと窒素とを有する膜16aを形成する。次いで、シリコンと窒素とを有する膜16a上の全面に、ALD法を用いて酸化アルミニウム膜16bを形成する。次いで、酸化アルミニウム膜16b上の全面に、CVD法を用いてシリコンと窒素とを有する膜16aを形成する。
次に、図6(c)に示すように、配線パッド電極3上の第1の封止層16と絶縁層12をドライエッチングにより除去する。ドライエッチングは、先ず所望の開口を有したレジストパターンを形成した後に、ドライエッチング装置で反応性ガスを導入してプラズマエッチングで第1の封止層16と絶縁層12を除去する。次いで、レジストパターンを剥離液で除去する。
次に、図6(d)に示すように、基板11全面に第2の封止層17を形成する。第2の封止層17としては、CVD法を用いてシリコンと窒素とを有する膜を形成する。
次に、図6(e)に示すように、配線パッド電極3上の第2の封止層17をドライエッチングにより除去する。ドライエッチングは、まず所望の開口を有したレジストパターンを形成した後に、ドライエッチング装置で反応性ガスを導入してプラズマエッチングで第2の封止層17を除去する。次いで、レジストパターンを剥離液で除去する。
次に、第2の封止層17の上に、カラーフィルタ18を形成する。カラーフィルタ18は、材料塗布と露光・現像を各色のフィルタ毎に繰り返して形成する。
(実施例1)
図6に示す製造工程で、図1,図2に示す有機デバイスを製造した。
図6(a)に示すように、シリコン製の基板11上に、SiOxからなる絶縁層12を形成し、周辺領域2に窒化チタンからなる配線パッド電極3を形成した。次に、画素領域1の絶縁層12上に、基板11側からアルミニウム合金と酸化インジウム錫が順次積層された下部電極13を形成した。下部電極13は、タングステンからなるプラグ電極によってトランジスタ(不図示)に接続した。
次に、図6(b)に示すように、画素領域1の下部電極13上に有機発光層を含む有機化合物層14を形成した。次いで、有機化合物層14上にフッ化リチウム(LiF)からなる電子注入層(不図示)を0.5nmの膜厚で形成した後に、銀とマグネシウムの混合膜(体積比1:1)からなる上部電極15を10nmの膜厚で形成した。電子注入層と上部電極15の形成方法としては、所望のパターニングの開口を有した蒸着マスクを用いた真空蒸着法を用いた。
次に、基板11全面に、シリコンと窒素とを有する膜16aとして、CVD法を用いてSiN膜を500nmの膜厚で形成した。次いで、シリコンと窒素とを有する膜16a上の全面に、ALD法を用いて酸化アルミニウム膜16bを50nmの膜厚で形成した。次いで、酸化アルミニウム膜16b上の全面に、CVD法を用いてシリコンと窒素とを有する膜16aとして、SiN膜を500nmの膜厚で形成した。
次に、図6(c)に示すように、第1の封止層16上に、所望の開口を有したレジストパターンを形成した後に、ドライエッチング装置で反応性ガスを導入してプラズマエッチングで配線パッド電極3上の第1の封止層16と絶縁層12を除去した。その後、レジストパターンを剥離液で除去した。
次に、図6(d)に示すように、基板11全面にCVD法を用いて第2の封止層17としてSiN膜を1μmの膜厚で形成した。
次に、図6(e)に示すように、配線パッド電極3上の第2の封止層17をドライエッチングにより除去した。ドライエッチングは、まず所望の開口を有したレジストパターンを形成した後に、ドライエッチング装置で反応性ガスを導入してプラズマエッチングで第2の封止層17を除去した。次いで、レジストパターンを剥離液で除去する。酸化アルミニウム膜16bの端部は第2の封止層17で覆われ、また、第2の封止層17は配線パッド電極3と接している。
次に、第2の封止層17の上に、赤フィルタ18Rと緑フィルタ18Gと青フィルタ18Bからなるカラーフィルタ18を、材料塗布と露光・現像を各色のフィルタ毎に繰り返して形成し、有機デバイスを得た。
本実施例の有機デバイスは、発光装置であり、所望の電圧印加時の発光効率(cd/A)を測定した。次いで、60℃の水中に24時間放置した後に、再度、発光効率を測定したところ、発光効率の低下は確認できなかった。
(比較例1)
図3に示すように、第2封止層17を形成しない以外は、実施例1と同様にして発光装置を作製した。得られた発光装置について、実施例1と同様に所望の電圧を印加して発光効率を測定し、次いで、60℃の水中に24時間放置した後に再度発光効率を測定したところ、発光効率の低下は5%程度と大きかった。
(実施例2)
図4に示すように、第2の封止層17が配線パッド電極3と接しておらず、絶縁層12と接して絶縁層12の端部が露出している以外は、実施例1と同様にして発光装置を作製した。得られた発光装置について、実施例1と同様に所望の電圧を印加して発光効率を測定し、次いで、60℃の水中に24時間放置した前後に発光効率を測定したところ、発光効率の低下は2%程度と小さかった。
(実施例3)
下部電極13を窒化チタンで形成し、有機光電変換層を含む有機化合物層14を形成し、上部電極15を、膜厚30nmの酸化インジウム亜鉛層とした。また、第1の封止層16を、基板11側から、CVD法による厚さ300nmのSiN膜、ALD法による厚さ100nmの酸化アルミニウム膜、CVD法による厚さ100nmのSiN膜とした。次いで、実施例1と同様にしてカラーフィルタ18を形成した後、第2の封止層17として、CVD法による厚さ1μmのSiON膜を形成した。これら以外の構成は、実施例1と同様にして撮像装置を作製した。
得られた撮像装置について、所望の電圧印加時の単位面積当たりの感度(V/(lx・s・μm2))を測定した。次いで、該撮像装置を60℃の水中に24時間放置した後にところ、感度の低下は確認できなかった。
(比較例2)
図3に示すように、第2の封止層17を形成しない以外は、実施例2と同様にして撮像装置を作製した。得られた撮像装置について、実施例2と同様に所望の電圧を印加して単位面積当たりの感度を測定し、次いで、60℃の水中に24時間放置した後に再度感度を測定したところ、感度の低下は6%程度と大きかった。
(実施例4)
図4に示すように、第2の封止層17が配線パッド電極3と接しておらず、絶縁層12と接して絶縁層12の端部が露出している以外は、実施例1と同様にして撮像装置を作製した。得られた撮像装置について、実施例2と同様に所望の電圧を印加して単位面積当たりの感度を測定し、次いで、60℃の水中に24時間放置した後に再度感度を測定したところ、感度の低下は2%程度と小さかった。
1:画素領域、2:周辺領域、3:配線パッド電極、11:基板、12:絶縁層、13:下部電極、14:有機化合物層、15:上部電極、16:第1の封止層、16a:シリコンと窒素とを有する膜、16b:酸化アルミニウム膜、17:第2の封止層、18:カラーフィルタ

Claims (9)

  1. 基板上に、複数の画素が配列された画素領域と、前記画素領域の外側に配置された周辺領域と、を有し、
    前記画素が、前記基板側から下部電極、有機化合物層、上部電極、第1の封止層、第2の封止層を当該順序で有する有機デバイスであって、
    前記第1の封止層が、シリコンと窒素とを有する膜と、酸化アルミニウム膜と、からなる積層膜で構成され、
    前記第2の封止層が、シリコンと窒素とを有する膜であり、
    前記周辺領域において、前記第1の封止層の端部が、前記第2の封止層で覆われていることを特徴とする有機デバイス。
  2. 前記第1の封止層が、前記基板側から、前記シリコンと窒素とを有する膜と、前記酸化アルミニウム膜と、を当該順序で有する積層膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機デバイス。
  3. 前記第1の封止層が、前記基板側から、前記酸化アルミニウム膜と、前記シリコンと窒素とを有する膜と、を当該順序で有する積層膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機デバイス。
  4. 前記第1の封止層が、前記基板側から、前記シリコンと窒素とを有する膜と、前記酸化アルミニウム膜と、前記シリコンと窒素とを有する膜と、を当該順序で有する積層膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機デバイス。
  5. 前記シリコンと窒素とを有する膜が、シリコン窒化物又はシリコン酸化窒化物からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機デバイス。
  6. 前記周辺領域に配線パッド電極を有し、前記第2の封止層が配線パッド電極と接していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機デバイス。
  7. 前記画素が、前記第1の封止層と前記第2の封止層の間にカラーフィルタを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機デバイス。
  8. 前記有機化合物層が、少なくとも有機発光層を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の有機デバイス。
  9. 前記有機化合物層が、少なくとも有機光電変換層を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の有機デバイス。
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