JP6817826B2 - 実装方法および実装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体チップを高精度に安定して実装する実装方法および実装装置に関するものである。
半導体チップは、コスト低減のために小型化し、小型化した半導体チップを高精度に実装するための取組みが行われている。特に、ディスプレイに用いられるLEDはマイクロLEDと呼ばれる50μm×50μm以下の半導体チップを数μmの精度で高速に実装することが求められている。
特許文献1には、マイクロLEDからなる半導体チップとサファイヤからなるキャリア基板との間にインジウムからなる接着層が設けられることにより半導体チップの実装面がキャリア基板に接着されており、加熱した移載ヘッドで半導体チップを吸着することにより移載ヘッドからの熱で接着層を溶融、半導体チップを剥離させた後、半導体チップを回路基板に実装する構成が記載されている。
特許文献1:特許第5783481号公報
しかしながら、特許文献1記載のものは、半導体チップに接着層が残るおそれがあり、その接着層の量のばらつきにより安定した実装が困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決して、半導体チップを高精度に安定して回路基板に実装することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、キャリア基板に第1の面を保持されたダイシング後の半導体チップを載置台に載置された回路基板に実装ヘッドで実装する実装方法であって、
前記キャリア基板に保持された前記半導体チップの前記第1の面と反対側の面である第2の面を第1の粘着部材に貼付ける第1粘着部材貼付け工程と、
前記キャリア基板を前記半導体チップから除去するキャリア基板除去工程と、
前記半導体チップの前記第1の面に第2の粘着部材を貼り付ける第2粘着部材貼付け工程と、
前記第1の粘着部材の粘着力を低減させる第1粘着力低減工程と、
前記第2の粘着部材を貼り付けられた前記半導体チップを前記第1の粘着部材から剥離して、前記第2の面を第3の粘着部材に貼り付ける第3粘着部材貼付け工程と、
前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる第2粘着力低減工程と、
前記第3粘着部材を貼り付けられた前記半導体チップから前記第2の粘着部材を剥離した後、
前記実装ヘッドが前記半導体チップの前記第1の面を保持し前記第3の粘着部材から剥離して、前記第2の面を前記回路基板に接合することにより前記半導体チップを前記回路基板に実装する実装工程と、を備え、
前記第3の粘着部材の粘着力は、少なくとも粘着力を低減させる前の前記第1の粘着部材の粘着力よりも小さいことを特徴とする実装方法を提供するものである。
この構成により、第2の粘着部材を半導体チップに貼り付けた後、第1の粘着部材の粘着力を低減させるため、第1の粘着部材の発泡による半導体チップの位置ずれや姿勢乱れがなく、また、実装する半導体チップを少なくとも粘着力を低減させる前の第1の粘着部材より粘着力が小さい第3の粘着部材に貼り付けているため容易に剥離でき、高精度に安定して回路基板に実装することができる。
前記キャリア基板除去工程は、レーザ光を照射して前記キャリア基板を剥離し除去する構成としてもよい。
この構成により、半導体チップに接着層が残ることなく、キャリア基板を安定して剥離することができる。
前記第1粘着力低減工程は、前記第1の粘着部材及び前記半導体チップを前記第1の粘着部材の粘着力が低減する第1の所定温度に加熱することにより前記第1の粘着部材の粘着力を低減させ、前記第2粘着力低減工程は、前記第2の粘着部材及び前記半導体チップを前記第1の所定温度よりも高温であり前記第2の粘着部材の粘着力が低減する第2の所定温度に加熱することにより前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる構成としてもよい。
この構成により、第1の所定温度では第2の粘着部材の粘着力が低減することがないため半導体チップを第2の粘着部材で固定することができ、第1の粘着部材が粘着力を低減する際の発泡による半導体チップの位置ずれや姿勢乱れを防止することができる。また、第2の所定温度で第2の粘着部材の粘着力を安定的に低減させることができる。
前記実装工程は、前記半導体チップを前記第2粘着力低減工程における前記第2の所定温度に維持したまま前記回路基板に実装可能に、前記第3の粘着部材を保持する第3粘着部材保持部、前記実装ヘッド、及び前記載置台を加熱制御する構成としてもよい。
この構成により、一旦加熱した半導体チップ、回路基板、実装ヘッド等の温度の変動を防止することができ、実装に関係する部材全ての熱収縮や膨張を防止し、高精度で安定した実装を行うことができる。
また、上記課題を解決するために本発明は、キャリア基板に第1の面を保持されたダイシング後の半導体チップを載置台に載置された回路基板に実装する実装装置であって、
第1の粘着部材を保持する第1粘着部材加熱機構を有した第1粘着部材保持部と、
前記第1の粘着部材に貼り付けられた前記半導体チップから前記キャリア基板を除去するキャリア基板除去部と、
第2の粘着部材を前記半導体チップの第1の面に貼り付ける第1移載ヘッド加熱機構を有した第1の移載ヘッドと、
前記半導体チップを第3の粘着部材に貼り付ける第2移載ヘッド加熱機構を有した第2の移載ヘッドと、
前記第3の粘着部材を保持する第3粘着部材加熱機構を有した第3粘着部材保持部と、
前記第1の粘着部材の粘着力を低減させる第1粘着力低減部と、
前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる第2粘着力低減部と、
前記半導体チップの前記第1の面を保持し前記第3の粘着部材から剥離して、前記第2の面を前記回路基板に接合することにより前記半導体チップを前記回路基板に実装する実装ヘッドと、を備え、
前記第3の粘着部材の粘着力は、少なくとも粘着力を低減させる前の前記第1の粘着部材の粘着力よりも小さいことを特徴とする実装装置を提供するものである。
この構成により、第2の粘着部材を半導体チップに貼り付けた後、第1の粘着部材の粘着力を低減させるため、第1の粘着部材の発泡による半導体チップの位置ずれや姿勢乱れがなく、また、実装する半導体チップを少なくとも粘着力を低減させる前の第1の粘着部材の粘着力より粘着力が小さい第3の粘着部材に貼り付けているため容易に剥離でき、高精度に安定して回路基板に実装することができる。
前記キャリア基板除去部は、前記キャリア基板にレーザ光を照射可能なレーザ光照射部を含む構成としてもよい。
この構成により、半導体チップに接着層が残ることなく、半導体チップからキャリア基板を安定して剥離し除去することができる。
前記第1粘着力低減部は、前記第1粘着部材加熱機構と前記第1移載ヘッド加熱機構とを前記第1の粘着部材の粘着力が低減する第1の所定温度に加熱するように制御し、前記第2粘着力低減部は、前記第3粘着部材加熱機構と前記第2移載ヘッド加熱機構とを前記第1の所定温度より高温であり第2の粘着部材の粘着力が低減する第2の所定温度に加熱するように制御する構成としてもよい。
この構成により、第1の所定温度では第2の粘着部材の粘着力が低減することがないため半導体チップを第2の粘着部材で固定することができ、第1の粘着部材が粘着力を低減する際の発泡による半導体チップの位置ずれや姿勢乱れを防止することができる。また、第2の所定温度で第2の粘着部材の粘着力を安定的に低減させることができる。
前記実装ヘッドは、実装ヘッド加熱機構を有するとともに、前記載置台は、載置台加熱機構を有し、前記半導体チップを前記第2の所定温度に維持したまま前記回路基板に実装するように、第3粘着部材加熱機構、前記実装ヘッド加熱機構、及び前記載置台加熱機構の加熱温度を制御する実装温度制御部を備えた構成としてもよい。
この構成により、一旦加熱した半導体チップ、回路基板、実装ヘッド等の温度の変動を防止することができ、実装に関係する部材全ての熱収縮や膨張を防止し、高精度で安定した実装を行うことができる。
本発明の実装方法および実装装置により、半導体チップを高精度に安定して回路基板に実装することができる。
本発明の実施例1における第1粘着部材貼付け工程とキャリア基板除去工程を説明する図である。 本発明の実施例1における第2粘着部材貼付け工程と第1粘着力低減工程を説明する図である。 本発明の実施例1における第3粘着部材貼付け工程を説明する図である。 本発明の実施例1における第2粘着力低減工程を説明する図である。 本発明の実施例1における実装工程を説明する図である。 本発明の実施例1における実装装置を説明する図である。
本発明の実施例1について、図1〜図6を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1における第1粘着部材貼付け工程とキャリア基板除去工程を説明する図である。図2は、本発明の実施例1における第2粘着部材貼付け工程と第1粘着力低減工程を説明する図である。図3は、本発明の実施例1における第3粘着部材貼付け工程を説明する図である。図4は、本発明の実施例1における第2粘着力低減工程を説明する図である。図5は、本発明の実施例1における実装工程を説明する図である。図6は、本発明の実施例1における実装装置を説明する図である。
本発明において、半導体チップのもつ2つの主面のうち、キャリア基板に保持された面を第1の面とし、第1面と反対側の面を第2の面と定義し、第2の面にはバンプが形成されているものとする。
(実装方法)
まず、本発明の実施例1における実装方法の各工程について、図1〜図5を参照して説明する。図1(a)は、キャリア基板2に第1の面が保持されたダイシング後の複数の半導体チップ1を示している。キャリア基板2は図1の奥行き方向にも広がっていて円形又は四角形を有しており、シリコン、ガリウムヒ素、サファイヤ等からなっている。また、半導体チップ1もキャリア基板2の広がりに沿って2次元に複数個(数百個〜数万個)が配列されている。マイクロLEDと呼ばれる小型の半導体チップ1では、50μm×50μm以下のサイズであり、このサイズにダイシング幅を加えたピッチで配列されている。このような小型の半導体チップ1は、高精度(例えば、1μm以下の精度)で回路基板に実装することが求められている。実施例1における半導体チップ1は、事前に各半導体チップ1を検査し不良の半導体チップを除去している。具体的には、後述のレーザリフトオフの場合よりも強いレーザ光を照射し、不良チップを焼失させている。
図1(b)は、半導体チップ1のキャリア基板2に保持された面である第1の面と反対側の面である第2の面を第1の粘着部材4に貼付ける第1粘着部材貼付け工程を示している。第1の粘着部材4は、第1粘着部材保持部15に真空吸着により保持されており、半導体チップ1を貼り付ける面には第1の粘着膜3が形成されている。実施例1における第1の粘着膜3は通常は強い粘着性を有するが、第1の所定温度(後述参照)に加熱することによって粘着力が低減する特性を有している。この第1粘着部材貼付け工程では、後述する第1の移載ヘッド14で半導体チップ1を保持したキャリア基板2を吸着、搬送して、第1粘着部材保持部15に保持された第1の粘着部材4の第1の粘着膜3上に半導体チップ1の第2の面を貼り付ける。
次に、図1(c)に示すように、キャリア基板除去工程を実行する。キャリア基板除去工程では、レーザリフトオフと呼ばれる方法により半導体チップ1からキャリア基板2を剥離し除去する。例えば、マイクロLEDにおいては、キャリア基板2にエキシマレーザを照射することにより、半導体チップ1であるマイクロLEDのGaN層の一部をGaとNに分解させてサファイヤからなるキャリア基板2を剥離し除去する。剥離したキャリア基板2は、第1の移載ヘッド14にて吸着して除去する。
なお、実施例1においては、キャリア基板除去工程にてキャリア基板2にレーザ光を照射してレーザリフトオフと呼ばれる方法により半導体チップ1からキャリア基板2を剥離して除去するようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、キャリア基板2を半導体チップ1が設けられている側と反対側から削り落として除去するようにしてもよい。これは、バックグラインドと呼ばれ、特に赤色LEDの場合にはレーザリフトオフが適用できないのでこのバックグラインドの手法が用いられる。
続いて、図2(a)に示す第2粘着部材貼付け工程を実行する。第2粘着部材貼付け工程では、第1の移載ヘッド14で第2の粘着膜5が表面に形成された第2の粘着部材6を吸着保持して搬送し、第2の粘着部材6の第2の粘着膜5側を第1粘着部材保持部15上に保持された第1の粘着部材4の第1の粘着膜3に第2の面が保持された半導体チップ1の第1の面に押圧して貼り付ける。そして、半導体チップ1は第1の粘着部材4と第2の粘着部材6とに挟まれた状態となる。
ここで、前述のように第1の粘着部材4の第1の粘着膜3は通常は大きな粘着力を有しているが、第1の所定温度(実施例1においては、およそ90℃)に加熱することにより粘着力が低減してその粘着力がほぼゼロとなる特性を有している。また、第2の粘着部材6の第2の粘着膜5も通常は大きな粘着力を有しているが、第2の所定温度(実施例1においては、およそ150℃)に加熱することにより粘着力が低減しその粘着力がほぼゼロとなる特性を有している。したがって、後述する第1粘着力低減工程のように、半導体チップ1が第1の粘着部材4と第2の粘着部材6とに挟まれた状態で第1の所定温度に加熱すると、第1の粘着膜3の粘着力が低減しほぼゼロとなることにより、半導体チップ1は第1の粘着部材4から剥離し第2の粘着部材6には保持された状態が継続することとなる。また、第2の粘着部材6を第2の所定温度に加熱すると第2の粘着膜5の粘着力が低減しほぼゼロとなることにより、半導体チップ1から第2の粘着部材6が剥離することとなる。
なお、実施例1においては、第1の所定温度がおよそ90℃である第1の粘着部材4を採用し、第2の所定温度がおよそ150℃である第2の粘着部材6を採用したが、必ずしもこの温度特性に限定されず適宜変更が可能である。例えば、第1の所定温度がおよそ60℃である第1の粘着部材4を採用し、第2の所定温度がおよそ120℃である第2の粘着部材6を採用してもよいし、それ以外の温度でそれぞれの粘着部材の粘着力が低減する特性を有する粘着部材を採用してもよい。少なくとも第1の粘着部材4の粘着力が低減する第1の所定温度よりも第2の粘着部材6の粘着力が低減する第2の所定温度が高温になるように各粘着部材を構成すればよい。その際、第1の所定温度と第2の所定温度との差を60℃程度にすることが望ましい。そして、第1の所定温度に加熱して第1の粘着部材4の粘着力を低減させるとともに、第1の所定温度よりも高温の第2の所定温度に加熱して第2の粘着部材6の粘着力を低減させるように構成する。
ここで、第1の粘着部材4は通常(第1の所定温度よりも低い温度)では大きな粘着力を有し、第2の粘着部材6は通常(第2の所定温度よりも低い温度)では大きな粘着力を有している。これにより、この強い粘着力に粘着された半導体チップ1が位置ずれや姿勢乱れが生じることを防止している。特に、前述のキャリア基板除去工程におけるレーザリフトオフのパワーはかなり大きく、ヘッドで半導体チップ1を容易にピックアップできるような弱い粘着力ではレーザのパワーを受け止められないため、大きな粘着力を有した粘着部材を採用している。
次に、図2(b)に示すように、第1粘着力低減工程を実行する。第1粘着力低減工程では、第1粘着部材保持部15における第1粘着部材加熱機構21及び第1の移載ヘッド14における第1移載ヘッド加熱機構22により、第1の粘着部材4及び第2の粘着部材6を第1の所定温度(およそ90℃)になるように加熱制御して第1の粘着膜3の粘着力を低減させる。このとき、第2の粘着部材6の第2の粘着膜5も第1の所定温度に加熱されるが、第2の粘着膜5の粘着力が低減する温度は第2の所定温度(およそ150℃)であるので、第1の所定温度では粘着力が低減せず、第2の粘着部材6は第2の粘着膜5により半導体チップ1を粘着保持したままである。
続いて、図3に示すように、第3粘着部材貼付け工程を実行する。まず、第2の移載ヘッド16で第2の粘着部材6に第1の面が保持された半導体チップ1をピックアップ(図3(a)参照)して、第3粘着部材保持部18まで搬送し、第3粘着部材保持部18に保持された第3の粘着部材7の上に半導体チップ1の第2の面を重ね貼り付ける(図3(b)参照)。そして、半導体チップ1は第3の粘着部材7と第2の粘着部材6とに挟まれた状態となる。第3の粘着部材7は、シリコーン樹脂等からなり、前述した第1の粘着部材4よりも粘着力が小さい。つまり、第1の粘着部材4は第1の所定温度で粘着力が低下するが、それより低い温度では粘着力が大きく、粘着された半導体チップ1を簡単にピックアップすることはできない。そのため、常に第1の粘着部材4よりも粘着力が小さい第3の粘着部材7に半導体チップ1を粘着させることで、後述する実装工程で半導体チップ1を容易にピックアップすることができる。
前述したように、レーザリフトオフで半導体チップ1からキャリア基板2を除去するキャリア基板除去工程においては、レーザのパワーが大きく、第3の粘着部材7のような小さい粘着力を有するものではそのパワーを受け止めることが困難である。そのため、通常は大きい粘着力を有した第1の粘着膜3をもつ第1の粘着部材4でエキシマレーザのパワーを受け止めることとしている。
次に、図4に示すように、第2粘着力低減工程を実行する。第2粘着力低減工程では、第3粘着部材保持部18の第3粘着部材加熱機構23と、第2の移載ヘッド16の第2移載ヘッド加熱機構24とにより、第3の粘着部材7と第2の粘着部材6とを半導体チップ1とともに第2の所定温度(およそ150℃)になるように加熱制御する。そうすると、第2の粘着部材6における第2の粘着膜5の粘着力が低減しほぼゼロとなる(図4(a)参照)。そして、第2の粘着部材6が半導体チップ1から剥離され、第2の移載ヘッド16を第2の粘着部材6とともに第3粘着部材保持部18から引き離すと、第3粘着部材保持部18上の第3の粘着部材7に半導体チップ1が残る(図4(b)参照)。このとき、半導体チップ1の第2の面側が第3の粘着部材7に粘着されている。
第1の粘着力低減工程及び第2の粘着力低減工程において、第1の粘着膜3及び第2の粘着膜5からガスが発生して発泡する場合がある。その場合、各粘着膜に粘着されている半導体チップ1が発泡により位置ずれを起こしたり、姿勢乱れが生じたりする恐れがある。しかしながら、上述のように、第1粘着力低減工程では、第1の所定温度では粘着力の低減しない第2の粘着部材で半導体チップ1を保持しており、また、第2粘着力低減工程は、半導体チップ1を第3の粘着部材7で保持しており、半導体チップ1の位置がずれたり、姿勢が乱れたりすることが防止できる。
ここで、第2の所定温度は、後述する実装工程におけるバンプが接合可能な温度に設定されている。つまり、第2粘着力低減工程から実装工程においては、半導体チップ1を第2の所定温度に維持して熱膨張や収縮によって実装位置ずれが発生することを防止している。具体的には、半導体チップ1を第2の所定温度に維持するように第2粘着力低減工程における第3粘着部材保持部18の第3粘着部材加熱機構23と第2の移載ヘッド16の第2移載ヘッド加熱機構24、及び後述する実装工程における載置台13の載置台加熱機構25と実装ヘッド17の実装ヘッド加熱機構26を加熱制御する。
すなわち、バンプが接合可能な温度が150℃前後の温度であり、この温度で粘着力がほぼゼロとなる第2の粘着膜5を採用した第2の粘着部材6を用いている。つまり、第2の所定温度がおよそ150℃である第2の粘着膜5を採用した第2の粘着部材6を用い、第2の粘着部材6をおよそ150℃に加熱することにより第2の粘着膜5もおよそ150℃となって粘着力が低減し、半導体チップ1を容易に剥離することが可能となる。また、第2の粘着部材6の加熱時に半導体チップ1も同じ第2の所定温度であるおよそ150℃に加熱するように第3粘着部材保持部18における第3粘着部材加熱機構23及び第2の移載ヘッド16における第2移載ヘッド加熱機構24を制御する。このように、後述する実装工程で半導体チップ1を回路基板9に接合する際にバンプが接合可能な温度と同じ温度を第2の所定温度として第2粘着力低減工程でも採用することにより、半導体チップ1の温度を第2粘着力低減工程から実装工程に至るまで一定に保ち、膨張や収縮を避けることができ、高精度で安定した実装が実現できる。
最後に、図5に示すように、実装工程を実行する。実装工程では、まず、図5(a)に示すように、実装ヘッド17で第3粘着部材保持部18上の半導体チップ1を個別に複数個同時に吸着してピックアップする。ピックアップする半導体チップ1の数は、実装ヘッド17の構成により任意に設定できるが、高速実装を実現するにはできるだけ多くの半導体チップ1をピックアップすることが望ましい。実施例1においては、1万個の半導体チップ1をピックアップできるように実装ヘッド17を構成している。このピックアップの際に、実装ヘッド17内部に設けられた実装ヘッド加熱機構26によりピックアップした半導体チップ1の温度を第2粘着力低減工程における第2の所定温度、つまりバンプが接合可能な温度(実施例1においては150℃)に加熱維持するように制御する。また、第3粘着部材保持部18における第3粘着部材加熱機構23も同様に半導体チップ1の温度を第2粘着力低減工程における第2の所定温度、つまりバンプが接合可能な温度(実施例1においてはおよそ150℃)に加熱維持するように制御する。実装ヘッド17で半導体チップ1をピックアップするピッチは、回路基板9の半導体チップ1を実装するピッチに合わせて構成されている。ここで、バンプが接合可能な温度とは、半導体チップ1に設けたバンプと回路基板9の電極との接合に適した温度であり、この温度ではバンプに粘りがでて接合に適すが、この温度より低いと粘りが発生せず、この温度よりも高いとバンプが酸化して接合には適さない。
実装ヘッド17でピックアップした複数の半導体チップ1は、図5(b)に示すように、実装ヘッド17又は載置台13がX、Y、Z方向に適宜移動することにより、載置台13に保持された回路基板9に接合して実装される。実施例1における回路基板9は、ガラスの表面に回路が形成されている。一度に1万個の半導体チップ1を回路基板9に実装するには、X、Y方向に高精度に位置決めするだけでなく、半導体チップ1と回路基板9との平行度も調整する必要がある。そのため実装装置50において実装ヘッド17と載置台13の平行度調整を行うことによって、いずれの半導体チップ1も同じ高さ(Z方向)だけ移動することで実装することができる。
載置台13には載置台加熱機構25が設けられており、実装ヘッド17とともに載置台13をバンプが接合可能な温度に加熱制御することにより、半導体チップ1に設けたバンプと回路基板9の電極とが接合される(図5(b)参照)。実装ヘッド17及び載置台13が加熱制御されることにより、半導体チップ1が第2粘着力低減工程における第2の所定温度、すなわち、バンプが接合可能な温度(実施例1においてはおよそ150℃)に維持され、また回路基板9も第2粘着力低減工程における第2の所定温度に維持され、第2粘着力低減工程から実装工程まで、半導体チップ1はじめ回路基板9、第2の粘着部材6、第2の移載ヘッド16、実装ヘッド17、及び載置台13を同じ第2の所定温度に維持することができる。これにより、半導体チップ1や回路基板9が熱収縮や膨張することが避けられ、高精度な実装を安定して行うことができる。
実装工程において、回路基板9に半導体チップ1を実装する際の回路基板9と半導体チップ1の間の接合力は実装ヘッド17の保持力よりも強く、実装ヘッド17の保持力は第3の粘着部材7の粘着力よりも強くなるように構成されている。すなわち、実装ヘッド17は常時真空吸着をオンにしており、この真空吸着により半導体チップ1を保持する。この常時オンの真空吸着による保持力が、回路基板9に半導体チップ1を実装する際の回路基板9と半導体チップ1の間の接合力よりも弱く、第3の粘着部材7の粘着力よりも強くなるように設定されている。これにより、真空吸着をオン−オフに関する制御を行う必要がなくなり、よりシンプルな構成とすることができる。
なお、実施例1においては、実装ヘッド17の保持力を常時オンの真空吸着によることとしたが、必ずしもこれに限定されず、装置構成の都合により適宜変更が可能である。例えば、半導体チップ1を保持するときのみ真空吸着をオンにして、それ以外をオフとする制御を行う構成としてもよい。また、実装ヘッド17先端面に粘着性を持たせた構成として、その粘着性による保持力を実装する際の回路基板9と半導体チップ1の間の接合力よりも弱く、第3の粘着部材6の粘着力よりも強くなるように構成してもよい。
また、実施例1においては、第1粘着力低減工程及び第2粘着力低減工程において、各粘着シートの各粘着膜を各所定温度に加熱することにより粘着力を低減させる構成としたが、これに必ずしも限定されず、都合により適宜変更することができる。例えば、粘着部材の粘着膜に紫外線又はレーザ光を照射することにより粘着膜の粘着力を低減させる構成としてもよい。この場合も第2粘着力低減工程においては、前述のバンプが接合可能な温度である第2の所定温度に半導体チップ1や第2の粘着部材6の温度制御を行う。
(実装装置)
次に、本発明の実施例1における実装装置について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施例1における実装装置を説明する図である。
本発明の実施例1における実装装置50は、図6に示すように、キャリア基板保持部11、2視野光学系12、載置台13、第1の移載ヘッド14、第1粘着部材保持部15、第2の移載ヘッド16、実装ヘッド17、及び第3粘着部材保持部18を備え、また図示しないキャリア基板除去部、第1粘着力低減部、第2粘着力低減部、及び実装温度制御部を備えている。キャリア基板保持部11は、3つのキャリア基板2を保持できる構成になっており、3種類のキャリア基板2を1つずつ又は1種類のキャリア基板2を3つ保持可能で、半導体チップ1の第2の面を下にして保持する。例えば、マイクロLEDの場合は、赤、緑、青の各色のLEDを保持するキャリア基板をそれぞれ保持してもよいし、1色のLEDを保持するキャリア基板を3つ保持するようにしてもよい。
載置台13は、回路基板9を載置して真空吸着により動かないように保持することができる。また載置台13に隣接した位置には、第1粘着部材保持部15及び第3粘着部材保持部18が設けられている。第1粘着部材保持部15には、半導体チップ1を粘着させる第1の粘着部材4を真空吸着により保持することができる。また、第3粘着部材保持部18には、半導体チップ1を粘着させる第3の粘着部材7を保持することができる。そして、キャリア基板保持部11、載置台13、第1粘着部材保持部15、及び第3粘着部材保持部16はともに、X、Y方向に移動可能に構成されている。
第1の移載ヘッド14、第2の移載ヘッド16、及び実装ヘッド17は、図示しない各保管部に通常は保管されており、必要時に自動的にヘッド保持部30に保持される。つまり、第1の移載ヘッド14、第2の移載ヘッド16、及び実装ヘッド17はそれぞれ交換可能にヘッド保持部30に保持される。ヘッド保持部30は、図6に示すようにZ、θ、xφ、yφ方向に移動可能に構成され、キャリア基板2を第1の移載ヘッド14でキャリア基板保持部11からピックアップし、第1粘着部材保持部15に保持される第1の粘着部材4の上に半導体チップ1の第2の面を下にして粘着させて第1の粘着部材4に貼り付ける。第2の移載ヘッド16は、第1粘着部材保持部15に保持される第1の粘着部材4の第1の粘着膜3の粘着力が低減された後に半導体チップ1をピックアップして、第3粘着部材保持部16のX、Y方向への移動と連動させて第3の粘着部材7に搬送、粘着させることができる。また、第3の粘着部材7に貼り付けられた半導体チップ1は実装ヘッド17によってピックアップして載置台13に載置された回路基板9に実装することができる。
ここで、第1粘着部材保持部15には第1粘着部材加熱機構21、第1の移載ヘッド14には第1移載ヘッド加熱機構22、第3粘着部材保持部18には第3粘着部材加熱機構23、第2の移載ヘッド16には第2移載ヘッド加熱機構24、載置台13には載置台加熱機構25、実装ヘッド17には実装ヘッド加熱機構26がそれぞれ設けられている。これらの加熱機構はヒータを備えており、それぞれ第1の所定温度又は第2の所定温度に加熱することができる。
具体的には、第1粘着力低減部が、第1粘着部材保持部15に設けられた第1粘着部材加熱機構21と第1の移載ヘッド14に設けられた第1移載ヘッド加熱機構22とを制御して、第1の粘着膜3の粘着力が低減しほぼゼロとなる第1の所定温度に第1の粘着部材4及び半導体チップ1を加熱することができる。また、第2粘着力低減部が、第3粘着部材保持部18に設けられた第3粘着部材加熱機構23と第2の移載ヘッド16に設けられた第2移載ヘッド加熱機構24とを制御して、第2の粘着膜5の粘着力が低減しほぼゼロとなる第2の所定温度に第2の粘着部材6及び半導体チップ1を加熱制御することができる。さらに、第2の所定温度を維持したまま半導体チップ1を回路基板9に実装するために、実装温度制御部が、第3粘着部材保持部18に設けられた第3粘着部材加熱機構23、載置台13に設けられた載置台加熱機構25、及び実装ヘッド17に設けられた実装ヘッド加熱機構26を制御して、半導体チップ1と回路基板9とを接合に適した第2の所定温度に加熱することができる。
なお、実施例1においては、第1の移載ヘッド14がキャリア基板保持部11からキャリア基板2をピックアップし、第1粘着部材保持部15に保持される第1の粘着部材4の上に半導体チップ1の第2の面を下にして粘着させて第1の粘着部材4に貼り付け、第2の移載ヘッド16が、第1粘着部材保持部15に保持される第1の粘着部材4の第1の粘着膜3の粘着力が低減された後に半導体チップ1をピックアップして、第3の粘着部材7に貼り付ける構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、第1の移載ヘッド14と第2の移載ヘッド16とを共通にして、一つの移載ヘッドとして構成し、半導体チップ1の第1粘着部材4への貼付け及び第3の粘着部材保持部7への貼付けの双方を行うようにしてもよい。これによりコンパクトに実装装置を構成することができる。
また、第1の移載ヘッド14、第2の移載ヘッド16、及び実装ヘッド17がZ、θ、xφ、yφ方向に移動し、キャリア基板保持部11、載置台13、第1粘着部材保持部15、及び第3粘着部材保持部18はともに、X、Y方向に移動するように構成したが、必ずしもこれに限定されず、装置の都合により適宜変更が可能である。例えば、第1の移載ヘッド14、第2の移載ヘッド16、及び実装ヘッド17がX、Y、θ、xφ、yφ方向に移動し、キャリア基板保持部11、載置台13、第1粘着部材保持部15、及び第3粘着部材保持部18はともにZ方向に移動する構成としてもよい。また、θとxφ、yφ方向の移動機構は必要がなければ省略することが可能である。例えば、半導体チップ1及び回路基板9の位置に回転ずれがない場合はθ方向の移動機構は省略できる。また、半導体チップ1と回路基板9との平行度調整の必要がない場合は、xφ、yφ方向の移動機構は省略できる。
2視野光学系12は、キャリア基板2のピックアップ時に第1の移載ヘッド14とキャリア基板2との間に侵入して双方の画像を撮像することができる。また、半導体チップ1のピックアップ時に第1粘着部材保持部15や第3粘着部材保持部18上の半導体チップ1の位置を撮像するとともに、実装ヘッド17がピックアップした半導体チップ1を載置台13上の回路基板9に実装する際に、実装ヘッド17と載置台13との間に侵入して半導体チップ1と回路基板9の画像を撮像することができる。撮像された各画像は、図示しない制御部で画像処理されてそれぞれの位置ずれを認識する。そして、図示しない制御部が、この位置ずれを考慮して、実装ヘッド17が半導体チップ1を保持し、第3の粘着部材7から剥離して、半導体チップ1の第2の面を回路基板9に接合するように制御する。
図示しないキャリア基板除去部は、キャリア基板2にエキシマレーザを照射可能なレーザ光照射部を含んで構成されている。このレーザ光照射部からエキシマレーザをキャリア基板2に照射することによりキャリア基板2と半導体チップ1を容易に剥離することができる。例えば、マイクロLEDの場合は、エキシマレーザをサファイヤからなるキャリア基板に照射することにより、容易にマイクロLEDからサファイヤを剥離することができる。
以上、述べた実装装置50により、本発明の実施例1における実装方法を実行できる。そして、半導体チップ1や回路基板9を一度加熱した温度を一定に保ったまま回路基板9に実装することにより、半導体チップを高速・高精度に安定して回路基板に実装することができる。
なお、実施例1においては、実装装置50にキャリア基板除去部を設ける構成としたが、必ずしもこれに限定されず、実装装置の都合により適宜変更が可能である。例えば、キャリア基板除去装置とキャリア基板除去部を有さない実装装置の2台構成としてもよい。つまり実装装置の前工程にキャリア基板除去装置を設け、このキャリア基板除去装置で第1粘着部材貼付け工程及びキャリア基板除去工程を実行する。キャリア基板除去装置でキャリア基板を除去した半導体チップ1を第1の粘着部材4に粘着させた状態で実装装置における第1粘着部材保持部15にロボット等の搬送手段で搬送する構成としてよい。これにより実装装置はコンパクトに構成できる。
また、実施例1においては、第1の移載ヘッド14、第2の移載ヘッド、及び実装ヘッド17を1台の実装装置50に備えるように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、第1の移載ヘッド14を備えた第1A実装装置、第2の移載ヘッド16を備えた第1B実装装置、及び実装ヘッド17を備えた第2実装装置の3台構成としてもよい。また、前述のように第1の移載ヘッド14と第2の移載ヘッド16とを共通にして、共通の移載ヘッドを備えた第1実装装置と実装ヘッド17を備えた第2実装装置の2台構成としてもよい。実装装置を複数に構成した場合は、それぞれの実装装置間をロボット等の搬送手段により、半導体チップ1を搬送する構成とすればよい。
このように実施例1においては、キャリア基板に第1の面を保持されたダイシング後の半導体チップを載置台に載置された回路基板に実装ヘッドで実装する実装方法であって、
前記キャリア基板に保持された前記半導体チップの前記第1の面と反対側の面である第2の面を第1の粘着部材に貼付ける第1粘着部材貼付け工程と、
前記キャリア基板を前記半導体チップから除去するキャリア基板除去工程と、
前記半導体チップの前記第1の面に第2の粘着部材を貼り付ける第2粘着部材貼付け工程と、
前記第1の粘着部材の粘着力を低減させる第1粘着力低減工程と、
前記第2の粘着部材を貼り付けられた前記半導体チップを前記第1の粘着部材から剥離して、前記第2の面を第3の粘着部材に貼り付ける第3粘着部材貼付け工程と、
前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる第2粘着力低減工程と、
前記実装ヘッドが前記半導体チップの前記第1の面を保持し前記第3の粘着部材から剥離して、前記第2の面を前記回路基板に接合することにより前記半導体チップを前記回路基板に実装する実装工程と、を備え、
前記第3の粘着部材の粘着力は、前記第1の粘着部材の粘着力よりも小さいことを特徴とする実装方法により、第2の粘着部材を半導体チップに貼り付けた後、第1の粘着部材の粘着力を低減させるため、第1の粘着部材の発泡による半導体チップの位置ずれや姿勢乱れがなく、また、実装する半導体チップを第1の粘着部材より粘着力が小さい第3の粘着部材に貼り付けているため容易に剥離でき、高精度に安定して回路基板に実装することができる。
また、キャリア基板に第1の面を保持されたダイシング後の半導体チップを実装ヘッドで載置台に載置された回路基板に実装する実装装置であって、
第1の粘着部材を保持する第1粘着部材加熱機構を有した第1粘着部材保持部と、
前記第1の粘着部材に貼り付けられた前記半導体チップから前記キャリア基板を除去するキャリア基板除去部と、
第2の粘着部材を前記半導体チップの第1の面に貼り付ける第1移載ヘッド加熱機構を有した第1の移載ヘッドと、
前記半導体チップを第3の粘着部材に貼り付ける第2移載ヘッド加熱機構を有した第2の移載ヘッドと、
前記第3の粘着部材を保持する第3粘着部材加熱機構を有した第3粘着部材保持部と、
前記第1の粘着部材の粘着力を低減させる第1粘着力低減部と、
前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる第2粘着力低減部と、を備え、
前記第3の粘着部材の粘着力は、前記第1の粘着部材の粘着力よりも小さいことを特徴とする実装装置により、第2の粘着部材を半導体チップに貼り付けた後、第1の粘着部材の粘着力を低減させるため、第1の粘着部材の発泡による半導体チップの位置ずれや姿勢乱れがなく、また、実装する半導体チップを第1の粘着部材より粘着力が小さい第3の粘着部材に貼り付けているため容易に剥離でき、高精度に安定して回路基板に実装することができる。
本発明における実装方法および実装装置は、半導体チップを高精度に安定して実装する分野に広く用いることができる。
1:半導体チップ 2:キャリア基板 3:第1の粘着膜 4:第1の粘着部材 5:第2の粘着膜 6:第2の粘着部材 7:第3の粘着部材 8:転写層 9:回路基板 11:キャリア基板保持部 12:2視野光学系 13:載置台 14:第1の移載ヘッド 15:第1粘着部材保持部 16:第2の移載ヘッド 17:実装ヘッド 18:第3粘着部材保持部 21:第1粘着部材加熱機構 22:第1移載ヘッド加熱機構 23:第3粘着部材加熱機構 24:第2移載ヘッド加熱機構 25:載置台加熱機構 26:実装ヘッド加熱機構 30:ヘッド保持部 50:実装装置

Claims (8)

  1. キャリア基板に第1の面を保持されたダイシング後の半導体チップを載置台に載置された回路基板に実装ヘッドで実装する実装方法であって、
    前記キャリア基板に保持された前記半導体チップの前記第1の面と反対側の面である第2の面を第1の粘着部材に貼付ける第1粘着部材貼付け工程と、
    前記キャリア基板を前記半導体チップから除去するキャリア基板除去工程と、
    前記半導体チップの前記第1の面に第2の粘着部材を貼り付ける第2粘着部材貼付け工程と、
    前記第1の粘着部材の粘着力を低減させる第1粘着力低減工程と、
    前記第2の粘着部材を貼り付けられた前記半導体チップを前記第1の粘着部材から剥離して、前記第2の面を第3の粘着部材に貼り付ける第3粘着部材貼付け工程と、
    前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる第2粘着力低減工程と、
    前記第3粘着部材を貼り付けられた前記半導体チップから前記第2の粘着部材を剥離した後、
    前記実装ヘッドが前記半導体チップの前記第1の面を保持し前記第3の粘着部材から剥離して、前記第2の面を前記回路基板に接合することにより前記半導体チップを前記回路基板に実装する実装工程と、を備え、
    前記第3の粘着部材の粘着力は、少なくとも粘着力を低減させる前の前記第1の粘着部材の粘着力よりも小さいことを特徴とする実装方法。
  2. 前記キャリア基板除去工程は、レーザ光を照射して前記キャリア基板を剥離することを特徴とする請求項1に記載の実装方法。
  3. 前記第1粘着力低減工程は、前記第1の粘着部材及び前記半導体チップを前記第1の粘着部材の粘着力が低減する第1の所定温度に加熱することにより前記第1の粘着部材の粘着力を低減させ、前記第2粘着力低減工程は、前記第2の粘着部材及び前記半導体チップを前記第1の所定温度よりも高温であり前記第2の粘着部材の粘着力が低減する第2の所定温度に加熱することにより前記第2の粘着部材の粘着力を低減させることを特徴とする請求項1又は2に記載の実装方法。
  4. 前記実装工程は、前記半導体チップを前記第2粘着力低減工程における前記第2の所定温度に維持したまま前記回路基板に実装可能に、前記第3の粘着部材を保持する第3粘着部材保持部、前記実装ヘッド、及び前記載置台を加熱制御することを特徴とする請求項3に記載の実装方法。
  5. キャリア基板に第1の面を保持されたダイシング後の半導体チップを実装ヘッドで載置台に載置された回路基板に実装する実装装置であって、
    第1の粘着部材を保持する第1粘着部材加熱機構を有した第1粘着部材保持部と、
    前記第1の粘着部材に貼り付けられた前記半導体チップから前記キャリア基板を除去するキャリア基板除去部と、
    第2の粘着部材を前記半導体チップの第1の面に貼り付ける第1移載ヘッド加熱機構を有した第1の移載ヘッドと、
    前記半導体チップを第3の粘着部材に貼り付ける第2移載ヘッド加熱機構を有した第2の移載ヘッドと、
    前記第3の粘着部材を保持する第3粘着部材加熱機構を有した第3粘着部材保持部と、
    前記第1の粘着部材の粘着力を低減させる第1粘着力低減部と、
    前記第2の粘着部材の粘着力を低減させる第2粘着力低減部と、を備え、
    前記第3の粘着部材の粘着力は、少なくとも粘着力を低減させる前の前記第1の粘着部材の粘着力よりも小さいことを特徴とする実装装置。
  6. 前記キャリア基板除去部は、前記キャリア基板にレーザ光を照射可能なレーザ光照射部を含むことを特徴とする請求項5に記載の実装装置。
  7. 前記第1粘着力低減部は、前記第1粘着部材加熱機構と前記第1移載ヘッド加熱機構とを前記第1の粘着部材の粘着力が低減する第1の所定温度に加熱するように制御し、
    前記第2粘着力低減部は、前記第3粘着部材加熱機構と前記第2移載ヘッド加熱機構とを前記第1の所定温度より高温であり第2の粘着部材の粘着力が低減する第2の所定温度に加熱するように制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の実装装置。
  8. 前記実装ヘッドは、実装ヘッド加熱機構を有するとともに、前記載置台は、載置台加熱機構を有し、
    前記半導体チップを前記第2の所定温度に維持したまま前記回路基板に実装するように、第3粘着部材加熱機構、前記実装ヘッド加熱機構、及び前記載置台加熱機構の加熱温度を制御する実装温度制御部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の実装装置。
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