JP6817178B2 - 空調用レジスタ - Google Patents
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Description
上記空調用レジスタにおいて、前記リブは、前記異形縦フィンの傾動に伴い、前記湾曲部の前記上流端部が前記シート側縦壁部に最も近づけられたとき、同湾曲部の上流で、同湾曲部の前記上流端部と前記シート側縦壁部との間の隙間を塞ぐ長さを有していることが好ましい。
上記の構成によれば、複数の縦フィンが上記中立状態にされたときには、空調用空気の一部は、異形縦フィンを通過する際、最初に、上記流れ方向における異形縦フィン本体の最上流部を構成するリブを境として、車幅方向の両側に分かれて流れる。分かれた空調用空気は、湾曲部の上流端部に近づくに従い徐々に厚くなるリブに沿って流れることにより、同湾曲部にスムーズに導かれる。
上記の構成によれば、異形縦フィンの製造時には、リブが、湾曲部に繋がった状態で同湾曲部と同時に形成される。そのため、リブが湾曲部とは別の部材によって形成される場合とは異なり、リブを湾曲部に接続する工程が不要となる。その分、異形縦フィンの製造工数が少なくなり、生産性が向上する。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方とし、後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車両の幅方向(車幅方向)であって車両の前進時の左右方向と一致するものとする。また、車幅方向を規定するために、乗員を基準として、乗員に近づく側を「乗員側」といい、乗員から遠ざかる側を「反乗員側」という場合がある。
リテーナ20は、樹脂によって形成された複数の部材からなり、全体として、両端が開放された筒状をなしている。空調用レジスタ16のリテーナ20は、インストルメントパネル15において、車両用シート13の斜め左前方に組込まれている。
フィンは、空調用空気A1の流れ方向を調整するためのものであり、複数の横フィン26及び複数の縦フィンからなる。これらの横フィン26及び縦フィンは、いずれも樹脂によって形成されている。
条件1:湾曲部44の上流端部44aが、図4に示すように、異形縦フィン39の傾動に伴い、シート側縦壁部24から最も遠ざかったとき、隣の異形縦フィン38の上流に位置すること。
図2及び図3に示すように、各フィン本体34及び各異形縦フィン本体41において、一方(図2の上方)のフィン軸35,42から上流へ偏倚した箇所には、連結軸46が同フィン軸35,42に平行に設けられている。縦フィン31〜33毎及び異形縦フィン38,39毎の連結軸46は、車幅方向に延びる長尺状の連結ロッド47によって連結されている。そして、これらのフィン本体34、異形縦フィン本体41、フィン軸35,42、連結軸46及び連結ロッド47により、縦フィン31〜33及び異形縦フィン38,39を同期した状態で傾動させる平行リンク機構LM2が構成されている。
シャットダンパ50は、ダンパ本体51と、シール部52と、同ダンパ本体51の車幅方向の両側で同方向へ延びる一対のダンパ軸53とを備えている。ダンパ本体51は、通風路21の縦フィン31〜33及び異形縦フィン38,39よりも上流に配置されている。ダンパ本体51及び両ダンパ軸53は、樹脂によって形成されている。シール部52は、ダンパ本体51及び両ダンパ軸53よりも軟質の材料、例えばスポンジ等の軟質の発泡体によって形成されており、ダンパ本体51の周囲に装着されている。シール部52は、縦壁部23及びシート側縦壁部24に対し常に接触している。
図2及び図3に示すように、操作ノブ55は、吹出口22からの空調用空気A1の吹出し方向を調整する際に乗員P1によって操作される部材である。操作ノブ55は、上下方向における中央部の横フィン26のフィン本体27に対し、車幅方向へスライド可能に装着されている。
図2において二点鎖線で示すように、シャットダンパ50が閉位置にあるときには、通風路21が同シャットダンパ50によって閉塞される。シャットダンパ50よりも下流での空調用空気A1の流通が遮断され、吹出口22からの空調用空気A1の吹出しが停止される。このとき、シール部52が両横壁部25に接触することで、シャットダンパ50と各横壁部25との間がシールされる。
図2及び図3に示すように、シャットダンパ50が開位置にあるときに、操作ノブ55が、上下方向における中央の横フィン26のフィン本体27上を車幅方向へスライド操作されると、その操作ノブ55の動きがフォーク56及び伝達軸部37を通じて縦フィン33に伝達される。この縦フィン33が両フィン軸35を支点として操作ノブ55のスライド方向と同一傾向の方向(車幅方向)へ傾動させられる。縦フィン33の傾動は、平行リンク機構LM2を介して縦フィン31,32及び異形縦フィン38,39に伝達される。その結果、縦フィン33に連動して、縦フィン31,32及び異形縦フィン38,39がフィン軸35,42を支点として、縦フィン33と同一方向へ傾動させられる。
・異形縦フィン39の製造時には、リブ45を、湾曲部44に繋がった状態で同湾曲部44と同時に形成することができる。そのため、リブ45が湾曲部44とは別の部材によって形成される場合とは異なり、その形成の後にリブ45を湾曲部44に接続する工程が不要となる。その分、異形縦フィン39の製造工数を少なくして、生産性の向上を図ることができる。
<フィンについて>
・縦フィン31〜33及び異形縦フィン38,39が、横フィン26よりも下流側に配置されてもよい。
・リブ45が湾曲部44とは別の部材として形成され、その形成の後に湾曲部44に接続されてもよい。
・図7におけるリブ45の長さL1は、上記実施形態よりも短く設定されてもよい。この場合であっても、異形縦フィン39の上流端部(リブ45の上流端部45a)とシート側縦壁部24との間の隙間G2は、リブ45が設けられない場合の異形縦フィン39の上流端部(湾曲部44の上流端部44a)とシート側縦壁部24との間の隙間G1よりも小さくなる。従って、空調用空気A1が、異形縦フィン39とシート側縦壁部24との隙間G2,G1を通り抜けて、シート側縦壁部24に沿って吹出口22から真っ直ぐ吹出されて乗員P1に当たる現象を抑制する効果が得られる。
・上記空調用レジスタ16の構造は、他の空調用レジスタ17〜19にも適用可能である。例えば、上記構造が空調用レジスタ19に適用された場合、各縦フィンは、上記実施形態における各縦フィンに対し線対称の関係となるように配置される。これは、一対の縦壁部のうち、側壁部12から遠い側に位置するものが、シート側縦壁部24を構成するからである。
Claims (6)
- 車両に設置された車両用シートの斜め前方に配置される筒状のリテーナを備え、
前記リテーナは、車幅方向に互いに対向する一対の縦壁部と、両縦壁部間に形成される空調用空気の通風路とを有しており、
前記通風路の車幅方向に互いに離間した複数箇所には、空調用空気の流れ方向を調整するための板状の縦フィンが配置され、各縦フィンは前記リテーナに対し車幅方向へ傾動可能に支持されており、
両縦壁部のうち前記車両用シートに近い側の縦壁部はシート側縦壁部により構成され、複数の前記縦フィンのうち、前記シート側縦壁部に隣接する縦フィンは、異形縦フィン本体を有する異形縦フィンにより構成され、前記異形縦フィン本体の前記流れ方向における少なくとも上流部が、前記シート側縦壁部に向けて膨らむように湾曲する湾曲部により構成された空調用レジスタであって、
前記異形縦フィンは、複数の前記縦フィンが、前記空調用空気を前記通風路の下流端部の吹出口から両縦壁部に沿って真っ直ぐ吹出させる中立状態にされたときには、前記流れ方向における前記湾曲部の上流端部から前記シート側縦壁部に沿って上流へ延びる状態となる板状のリブを備えており、
前記リブは、前記湾曲部に繋がった状態で同湾曲部に一体に形成されている空調用レジスタ。 - 前記リブは、前記異形縦フィンの傾動に伴い、前記湾曲部の前記上流端部が前記シート側縦壁部に最も近づけられたとき、同湾曲部の上流で、同湾曲部の前記上流端部と前記シート側縦壁部との間の隙間を塞ぐ長さを有している請求項1に記載の空調用レジスタ。
- 前記異形縦フィンの傾動に伴い、前記湾曲部の前記上流端部が前記シート側縦壁部に最も近づけられたとき、前記リブは、下流側ほど前記シート側縦壁部から遠ざかるように、同シート側縦壁部に対し傾斜した状態となる請求項2に記載の空調用レジスタ。
- 前記異形縦フィンの傾動に伴い、前記湾曲部の前記上流端部が前記シート側縦壁部に最も近づけられたとき、前記リブの上流端部は前記シート側縦壁部から離間する請求項3に記載の空調用レジスタ。
- 前記リブは、前記湾曲部の前記上流端部から遠ざかるに従い薄くなるように形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調用レジスタ。
- 前記湾曲部の前記上流端部は、前記異形縦フィンの傾動に伴い、前記シート側縦壁部から最も遠ざけられたとき、隣の縦フィンの上流に位置するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調用レジスタ。
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