JP6048356B2 - 空調用レジスタ - Google Patents
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Description
ここで、吹出口が上流側リテーナの下流端での開口よりも小さいと、吹出口では上流側リテーナよりも通風路が狭くなり、通風抵抗が増加し、圧力損失が大きくなる。この点、上記の構成によれば、中間リテーナを用いた組付けは、吹出口が、上流側リテーナの下流端での開口よりも大きい場合に行なわれる。そのため、吹出口では上流側リテーナよりも通風路が広くなり、通風抵抗が減少し、圧力損失が小さくなる。
なお、以下の記載においては、各自動車I〜III の進行方向(前進方向)を前方とし、後進方向を後方とし、高さ方向を上下方向として説明する。また、車幅方向(左右方向)については、各自動車I〜III を後方から見た場合を基準として方向を規定する。
自動車Iの車室内において、前席(運転席及び助手席)の前方にはインストルメントパネルが設けられている。インストルメントパネルの車幅方向についての中央部には、図1に示す一対の空調用レジスタAが、車幅方向(図1の上下方向)に並べられた状態で組込まれている。
各ケース10は、空調装置の通風ダクト(図示略)と、インストルメントパネルに設けられた開口(図示略)とを繋ぐためのものであり、両端が開放された四角筒状をなしている。各ケース10の内部空間は、空調用空気の流路(以下「通風路20」という)とされている。
各シャットダンパ30は、各上流側リテーナ11内で各通風路20を開閉するためのものであり、長方形の板状をなす本体部31と、本体部31の周囲に装着されたシール部32とを備えている。
図2〜図4に示すように、各上流側フィンユニット35は、複数の上流側フィン、軸受部材39及び連結ロッド42を備えている。複数の上流側フィンは、それぞれ通風路20内で上下方向へ延びる板状体によって構成されている。複数の上流側フィンは、車幅方向には、略等間隔で互いに略平行に離間した状態で配設されている。
各軸受部材39は、各上流側リテーナ11よりも若干軟質の材料(合成ゴム、軟質の合成樹脂等)によって、車幅方向に細長い形状に形成されており、上流側フィン36,37の下方に配置されている。各上流側フィン36,37は、下側のフィン軸38において、上記軸受部材39により車幅方向へ傾動可能に支持されている。
図3及び図5に示すように、各下流側フィンユニット50は、複数の下流側フィン、一対の軸受部材54、連結ロッド56及び操作ノブ57を備えている。複数の下流側フィンは、それぞれ車幅方向へ延びる板状体によって構成されている。複数の下流側フィンは、上下方向には、略等間隔で互いに略平行に離間した状態で配設されている。
両軸受部材54は、各下流側リテーナ18よりも若干軟質の材料(合成ゴム、軟質の合成樹脂等)によって板状に形成されており、複数の下流側フィン51,52の車幅方向についての両側に配置されている。各下流側フィン51,52は、一対のフィン軸53において、一対の軸受部材54により上下方向へ傾動可能に支持されている。
次に、図6〜図9を参照し、一対の空調用レジスタBについて、上記両空調用レジスタAとの相違点を中心に説明する。
図8及び図9に示すように、各中間リテーナ24の車幅方向(図8の上下方向、図9の略左右方向)に相対向する一対の縦壁部27には、各軸受部材54と同等の深さを有し、かつ同縦壁部27の下流端から上流側へ向けて延びる凹部28がそれぞれ形成されている。
[自動車III に装着される空調用レジスタCについて]
次に、図10及び図11を参照し、一対の空調用レジスタCについて、上記両空調用レジスタAとの相違点を中心に説明する。
各下流側リテーナ18の吹出口19は、各上流側リテーナ11の下流端での開口17と同様に矩形状をなしている。また、各吹出口19は、各開口17よりも大きく形成されている。この条件を満たすように、各吹出口19における車幅方向の寸法W2は、各開口17における同方向の寸法W1よりも若干大きく設定されている。また、この寸法W1は、上記各空調用レジスタBの吹出口19における同方向の寸法W2よりも小さく設定されている。さらに、各吹出口19における上下方向の寸法H2は、上記開口17における同方向の寸法H1よりも小さく設定されている。
そして、各下流側フィンユニット50の各軸受部材54が中間リテーナ24の車幅方向についての両側の縦壁部27に設けられた凹部28に係合されている。これらの係合により、各下流側フィンユニット50が各中間リテーナ24に対し下流側から組付けられている。
上記のようにして本実施形態の各空調用レジスタA〜Cが構成されている。次に、各空調用レジスタA〜Cの作用について説明する。
(1)上流側リテーナ11内にシャットダンパ30、及び上流側フィン36,37を含む上流側フィンユニット35を組付けることにより、共通ユニット45を構成している(図1)。
(3)下流側フィン51,52を軸受部材54により傾動可能に支持することにより、車種毎の下流側フィンユニット50を構成する(図3)。吹出口19が上流側リテーナ11の下流端での開口17と同等の大きさを有する空調用レジスタAでは、下流側リテーナ18に対し、その上流側から、下流側フィンユニット50及び共通ユニット45を順に組付けるようにしている(図3、図4)。
(4)下流側フィン51,52を、その車幅方向についての両端面からそれぞれ突出するフィン軸53において、一対の軸受部材54により支持することにより、下流側フィンユニット50を構成している(図5、図9)。
そのため、吹出口19では上流側リテーナ11よりも通風路20を広くし、通風抵抗を減少し、圧力損失を小さくし、空調性能を高めることができる。
・吹出口19が上流側リテーナ11の下流端での開口17とは異なる大きさを有する空調用レジスタB,Cでは、中間リテーナ24が使用されて大きさの違いが吸収されるのに対し、吹出口19が開口17と同等の大きさを有する空調用レジスタAでは、中間リテーナ24が使用されない。このことから、空調用レジスタAの方が、空調用レジスタB,Cよりも部品構成がシンプルになり、製造コストが低廉になる。
(ii)吹出口19の上下方向の寸法H2が開口17の同方向の寸法H1と異なる。
(iii )上記寸法W2が寸法W1と異なり、かつ寸法H2が寸法H1と異なる。
・上記空調用レジスタは、インストルメントパネルの車幅方向についての側部に組込まれる空調用レジスタに適用されてもよい。
Claims (5)
- 空調用空気の通風路を有する筒状のケースと、前記ケース内に前記通風路の上流側から下流側に向けて順に配置されたシャットダンパ、上流側フィン及び下流側フィンとを備え、自動車に装着される空調用レジスタであって、
前記ケースは、少なくとも、同ケースの上流部を構成する上流側リテーナと、同ケースの下流部を構成し、かつ自身の下流端に前記空調用空気の吹出口を有するとともに、車種毎に異なる意匠面を前記吹出口の周りに有する下流側リテーナとに分割され、
前記上流側リテーナ内に前記シャットダンパ及び前記上流側フィンが組付けられることにより、複数の車種に共通する共通ユニットが構成され、
前記下流側フィンが軸受部材により傾動可能に支持されることにより、車種毎の下流側フィンユニットが構成され、
前記吹出口が前記上流側リテーナの下流端での開口と同等の大きさを有する場合には、前記下流側リテーナに対し、その上流側から、前記下流側フィンユニット及び前記共通ユニットが順に組付けられ、
前記吹出口が前記上流側リテーナの下流端での前記開口とは異なる大きさを有する場合には、前記ケースの一部をなし、かつ前記開口と同等の大きさの開口を自身の上流端に有し、かつ前記吹出口と同等の大きさの開口を自身の下流端に有する中間リテーナが用いられ、前記共通ユニットに対し、その下流側から、前記中間リテーナ、前記下流側フィンユニット及び前記下流側リテーナが組付けられることを特徴とする空調用レジスタ。 - 前記下流側フィンの両端からはそれぞれフィン軸が突出しており、
前記下流側フィンが、前記両フィン軸の少なくとも一方において、前記軸受部材により支持されることにより、前記下流側フィンユニットが構成されている請求項1に記載の空調用レジスタ。 - 前記吹出口が前記上流側リテーナの下流端での前記開口と同等の大きさを有する場合には、前記下流側フィンユニットとして、前記下流側フィンが前記両フィン軸において一対の前記軸受部材により支持されたものが用いられ、
前記下流側リテーナの相対向する一対の壁部の各内面には、前記各軸受部材の厚みと同等の深さを有し、かつ同壁部の上流端から下流側へ向けて延び、前記軸受部材に係合し得る凹部がそれぞれ形成されている請求項2に記載の空調用レジスタ。 - 前記吹出口が前記上流側リテーナの下流端での前記開口とは異なる大きさを有する場合には、前記下流側フィンユニットとして、前記下流側フィンが前記両フィン軸において一対の前記軸受部材により支持されたものが用いられ、
前記中間リテーナの相対向する一対の壁部の各内面には、前記各軸受部材の厚みと同等の深さを有し、かつ同壁部の下流端から上流側へ向けて延びて、前記軸受部材に係合し得る凹部がそれぞれ形成されている請求項2に記載の空調用レジスタ。 - 前記中間リテーナを用いた組付けは、前記吹出口が、前記上流側リテーナの下流端での前記開口よりも大きい場合に行なわれる請求項1、2、4のいずれか1項に記載の空調用レジスタ。
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