JP6816372B2 - エタノールの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明はエタノールの回収方法に関し、例えばバイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、エタノールの回収率を向上させる方法に関する。
サトウキビやとうもろこしなどのバイオマス原料から製造されるバイオエタノールはガソリンに代替する自動車用燃料として用いられている。その製造プロセスは、一般に、まずサトウキビの糖質やトウモロコシのデンプン質を原料としてエタノール発酵させる。これにより得られたエタノールは、もろみ塔、濃縮塔などの蒸留塔を経て、必要により、さらに吸着装置を経た後に製品として使用される純度の高いエタノールとなる。
例えば、非特許文献1では、バイオエタノールプラントの概要が記載されており、もろみ塔及び濃縮塔を経たエタノールをさらに、膜分離装置に導入することにより、エタノールを脱水し高濃度のエタノールを製造する方法が提案されている。
また、特許文献1では、蒸留塔と吸着装置の間に膜分離装置を介在させる方法が提案されている。この方法では吸着装置から排出されたパージガスを膜分離手段に供給して、高濃度のエタノールを得る方法が提案されている。
いずれの方法もエタノールをできるだけ高い濃度で回収する方法が提案されているが、プロセス全体における回収率の向上については更なる検討の余地がある。
特開2008−86988号公報
「化学工学」第71巻、第12号(2007)812〜816頁
本発明では、エタノール製造プロセスにおいて、エタノールの回収率を向上させることを課題とする。
本発明者が鋭意検討した結果、発酵過程で生成する二酸化炭素を発酵槽から取り除く際に付随するエタノールに着目し、これを膜分離装置または蒸留塔で回収することにより、エタノール製造プロセスにおいて更にエタノールの回収率を高めることができることが分かり本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1) バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液をエタノール選択透過膜が配置される膜分離装置に導入し、エタノールを回収することを特徴とする、エタノールの回収方法。
(2) 発酵槽、エタノール選択透過膜を有する膜分離装置及び蒸留塔をこの順に有し、該エタノール水溶液を該膜分離装置に導入し、該エタノール選択透過膜を透過した透過液を該蒸留塔へ導入する、(1)に記載のエタノールの回収方法。
(3) 膜分離装置を複数配置し、エタノール選択透過膜を有する膜分離装置と水選択透過膜を有する膜分離装置がこの順に配置される、(1)または(2)に記載のエタノールの回収方法。
(4) エタノール選択透過膜がMFI型ゼオライト膜である、(1)〜(3)のいずれかに記載のエタノールの回収方法。
(5) バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液を蒸留塔に導入し、エタノールを回収する方法であって、
発酵槽、蒸留塔及び膜分離装置をこの順に有し、該膜分離装置に配置される分離膜が水選択透過膜であり、該エタノール水溶液を該蒸留塔に導入し、該蒸留塔の留出液を該膜分離装置に導入する、エタノールの回収方法。
(6)水選択透過膜がCHA型またはLTA型ゼオライト膜であることを特徴とする、(3)または(5)に記載のエタノールの回収方法。
(7) バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液を膜分離装置に導入し、エタノールを回収することを特徴とする、エタノールの回収方法。
本発明によれば、エタノール製造プロセスにおいて、エタノールの回収率を向上させることができる。
図1は、本発明のエタノールの回収方法の一例を示すフロー図である。 図2は、本発明のエタノールの回収方法の別の例を示すフロー図である。 図3は、本発明のエタノールの回収方法の別の例を示すフロー図である。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定はされない。
本発明のエタノールの回収方法は、バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液を膜分離装置または蒸留塔に導入し、エタノールを回収することを特徴とする。
本発明の対象となるエタノールは、特に限定されるものではなく、種々の合成プロセスで製造された粗アルコールや、発酵菌などの微生物によってアルコール発酵で生成されたアルコール、特に、バイオマスを原料として得られるバイオエタノールが挙げられる。
バイオエタノールは、バイオマス原料を、発酵菌などの微生物によってアルコール発酵することで製造されるエタノール含有液である。バイオマス原料としては、サトウキビ、テンサイなどの糖質、トウモロコシ、麦、米、サツマイモ、ジャガイモなどのデンプン質、セルロースなどが挙げられる。
発酵菌としてはグルコースおよびグルコースの2量体、多量体のいずれか1以上を炭素源としてアルコール発酵を行う微生物であれば何でもよく、一例として酵母菌やザイモモナスがあげられる。バイオエタノールには、アルコール、水の他、酸などの不純物が含まれている場合がある。
原料はそれぞれの特性に合わせ、必要に応じて、洗浄、粉砕、糖化などの処理が行われた後に、酵母を加えて発酵槽においてエタノール発酵を行う。これにより、糖分がエタノールと二酸化炭素(炭酸ガス)に分解されるが、この際発生する二酸化炭素は、エタノールを伴い揮発する。本発明では、この二酸化炭素に付随するエタノールを回収することを特徴とする。
この二酸化炭素とエタノールを含む混合ガスは、二酸化炭素を除去するために、スクラバーに導入される。スクラバーにより二酸化炭素と分離されたエタノールは、水溶液とし
て排出される。このエタノール水溶液中のエタノール濃度は、通常は3〜8質量%程度である。本発明ではこのエタノール水溶液中に含まれるエタノールを回収する。
本発明における第一の実施態様では、このエタノール水溶液を膜分離装置に導入して、エタノールと水に分離し、エタノールを回収する。このエタノールは、そのまま製品として使用してもよいが、後段に蒸留塔や吸着装置、あるいはさらなる膜分離装置などが設置されている場合は、それらに導入しさらに濃縮してもよい。例えば、該エタノール水溶液を該膜分離装置に導入し、エタノール選択透過膜を透過した透過液を蒸留塔へ導入することにより濃度の高いエタノールを得てもよい。
本発明における第二の実施態様では、上記エタノール水溶液を蒸留塔に導入する。このエタノール水溶液は単独で蒸留塔に導入してもよいし、発酵槽で得られたエタノールとともに蒸留塔に導入してもよい。また、エタノール水溶液を蒸留塔に導入する場合、蒸留塔の後段に水選択透過膜を有する膜分離装置を設け、蒸留塔からの流出液として得られる濃縮されたエタノール水溶液をさらに濃縮することが好ましい。
次に、膜分離装置について説明する。膜分離装置は分離膜を有するものであればよく、例えば、ポリイミド膜などの高分子膜、ゼオライト膜などが挙げられ、その形状も特定されるものではなく、平板状、管状、ハニカム状、モノリス、中空糸状のいずれであってもよい。
膜分離装置を用いた分離は、パーベーパレーション(PV)法またはパーベーパーミエーション(VP)法が採用されるが、上記エタノール水溶液を直接導入でき、装置を簡略化するという理由からパーベーパレーション(PV)法が好ましい。
分離膜としては、エタノール選択透過膜または水選択透過膜が使用されるが、前記エタノール水溶液を直接、膜分離装置に導入する場合には、蒸留塔と同じく10〜90質量%程度のエタノール水溶液を容易に得ることができるという点で、該膜分離装置にはエタノール選択透過膜が配置されることが好ましい。
また、膜分離装置は複数配置してもよく、その場合、エタノール選択透過膜を有する膜分離装置と水選択透過膜を有する膜分離装置を組合せてもよい。一般に、エタノール選択透過膜のエタノール選択性より、水選択透過膜の水選択性の方が高いことから、エタノールの回収率向上のため、エタノール選択透過膜を有する膜分離装置と水選択透過膜を有する膜分離装置をこの順に配置することが好ましく、エタノール選択透過膜にて透過した透過液を水選択透過膜を有する膜分離装置に導入して所望のエタノール濃度にまで脱水処理することが好ましい。
また、水選択透過膜を有する膜分離装置を複数設置し、2種類以上の分離膜を使用してもよい。例えば後述するCHA型ゼオライト膜を有する膜分離装置の後に、LTA型ゼオライト膜を有する膜分離装置を設置してもよい。
エタノール選択透過膜及び水選択透過膜としては、上記の通り高分子膜であっても、ゼオライト膜であってもよく、両方を組合せて用いてもよい。
エタノール選択透過膜及び水選択透過膜としてゼオライト膜を使用する場合について以下に説明する。
ゼオライト膜中のゼオライトの含有量は、通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.4質量%以上、特に好ましくは1質量%以上、通常100質量%以下であるが、実質ゼオライトのみからなる膜であることが好ましい。実質的にゼオライトのみからなる膜とは、通常、膜中の90質量%以上がゼオライトである膜であり、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。
まず、エタノール選択透過膜であるゼオライト膜について説明する。この場合、ゼオライトのSiO/Alモル比は、通常50以上、好ましくは100以上、より好ましくは200以上、さらに好ましくは300以上であり、通常10000以下である。ゼオライトのSiO/Alモル比がこの範囲にあるとき、疎水性に優れかつ耐酸性、耐水性も優れ、エタノールを選択的に透過させることに好適に用いられる。
ゼオライト膜の構造としては、AEL、AFI、ATO、BEA、EPI、EUO、FER、FAU、HEU、GME、LTL、MOR、MTW、MEL、MFI、MWW、NES、OFF、STI、TON、WEIであり、より好ましい構造は、BEA、EUO、FER、FAU、MOR、MTW、MEL、MFI、MWW、NESであり、さらに好ましい構造は、BEA、FAU、MOR、MEL、MFIであり、最も好ましい構造はMFI型である。これらの構造の中でも、ほとんどアルミが含まれていない、いわゆるシリカライトが特に望ましい。シリカライトは一般的にはMFI型である。
次に水選択透過膜であるゼオライト膜について説明する。この場合、ゼオライトのSiO/Alモル比は、通常1以上、好ましくは2以上、より好ましくは6以上、通常40以下、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、特に好ましくは8以下である。
ゼオライトの構造としては、好ましくは、AEI、CHA、KFI、LEV、LTA、PAU、RHO、RTH、UFIであり、さらに好ましくは、CHA、LEV、LTA、UFIであり、より好ましくはCHA型またはLTA型である。
これらゼオライト膜の厚さとしては、特に制限されるものではないが、通常、0.1μm以上であり、好ましくは0.6μm以上、さらに好ましくは1.0μm以上、より好ましくは5μm以上、特に好ましくは7μm以上である。また通常100μm以下であり、好ましくは60μm以下、さらに好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下の範囲である。膜厚が大きすぎると透過量が低下する傾向があり、小さすぎると選択性や膜強度が低下する傾向がある。
ゼオライト膜としては、多孔質支持体上に形成された多孔質支持体−ゼオライト膜複合体(以下、ゼオライト膜複合体という)を用いることが好ましい。
多孔質支持体としては、表面にゼオライトを膜状に固着、好ましくは結晶化できるような化学的安定性があり、多孔質であれば特に制限されるものではない。なかでも無機多孔質支持体が好ましく、たとえば、シリカ、α−アルミナ、γ−アルミナなどのアルミナ、ムライト、ジルコニア、チタニア、イットリア、窒化珪素、炭化珪素などのセラミックス焼結体、鉄、ブロンズ、ステンレス等の焼結金属や、ガラス、カーボン成型体などが挙げられる。特に、アルミナやムライトが好ましい。
発酵槽の後段には、通常は蒸留塔が設置され、発酵槽で得られたエタノールを導入する。蒸留塔は、もろみ塔、濃縮塔などからなり、もろみ塔にて固形分を除去した後に、濃縮塔にて水とエタノールに分離される。
もろみ塔に導入される水−エタノール混合物中のアルコール濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、通常10質量%以下、好ましくは8質量%以下であり、通常1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上である。エタノール濃度が上限以下であることにより、前段の蒸留塔などの負荷が少なく、全体のエネルギー効率が向上する傾向にある。
尚、もろみ塔からの排出物をスクラバーにて処理する場合、そのスクラバーより得られるエタノール水溶液は上記と同様に膜分離装置または蒸留塔に導入して、エタノールを回収してもよい。
濃縮塔に導入される水−エタノール混合物中のアルコール濃度は、特に限定されるものではないが、通常40質量%程度である。
蒸留塔の後段には、吸着装置及び/または膜分離装置を設置して、さらにエタノール濃度を高めてもよい。
吸着装置は、圧力スイング吸着(PSA)によるもの、温度スイング吸着(TSA)によるもの、両者を組み合わせた圧力温度スイング吸着(PTSA)のいずれであってもよい。
PSAは、圧力を高くすることにより水などを吸着剤に吸着させ、圧力を低くすることにより吸着剤から水などを脱着させる機能を備えている。一方、TSAは、水などを吸着剤に吸着させ、加熱ガス(窒素など)を供給して温度を高くすることにより吸着剤から水などを脱着させる機能を備えている。
PSA、TSA、PTSAは、装置構成が比較的簡単であるために広く使用されており、吸着剤としては、脱水能力が高いことから合成ゼオライトである「モレキュラシーブ」(商品名)が好適に使用される。
吸着装置に導入される水−エタノール混合物中のアルコール濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、通常95質量%以下、好ましくは92質量%以下であり、通常50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上である。エタノール濃度が上限以下であることにより、前段の蒸留塔などの負荷が少なく、全体のエネルギー効率が向上する傾向にある。エタノール濃度が下限以上であることにより、水濃度が高すぎず、吸着材の充填量が増加することなく、吸着設備が大型化し設備面コストが増加する恐れが回避できる。そのため、吸着装置の吸着剤の再生頻度を抑えられ、運転コストも抑制できる傾向にある。
膜分離装置としては、上記と同様のものを使用することができる。膜分離装置には、蒸留塔から直接水−エタノール混合物を導入してもよいし、吸着装置を介して導入してもよい。
以下、具体的な実施態様について説明するが、本発明はこの実施態様に限定されるものではない。
図1のプロセスでは、膜分離装置を用いて上記エタノール水溶液からエタノールを回収する。図1〜3中における濃度は、各段階におけるエタノール濃度である。スクラバーから排出されるエタノール水溶液1をエタノール選択透過膜を有する膜分離装置2へ導入し、エタノール濃度が高まった透過液5(エタノール濃度60〜90質量%)と排水4を得る。このプロセスでは透過液5を更に水選択透過膜を有する膜分離装置3へ導入し、高濃度のエタノール6(エタノール濃度99質量%以上)を回収することができる。
前記透過液5のエタノール濃度が約85質量%以下である場合には水選択透過膜としてCHA型のゼオライト膜を用いることが好ましい。該CHA型のゼオライト膜のみで脱水を行ってもよく、その後段にLTA型のゼオライト膜を用いて脱水してもよい。尚、前記透過液5のエタノール濃度が85質量%より大きい場合はLTA型のゼオライト膜を用いることが好ましい。
図2のプロセスでは、膜分離装置、蒸留塔、吸着装置を組合せて、上記エタノール水溶液からエタノールを回収する。スクラバーから排出されるエタノール水溶液1をエタノール選択透過膜を有する膜分離装置2へ導入し、エタノール濃度が高まった透過液5(エタノール濃度60〜90質量%)と排水4を得る。透過液5を蒸留塔7へ導入し、エタノール濃度85〜95質量%の留出液8を得る。留出液8は吸着装置9へ導入することにより
、脱水され、高濃度のエタノール6(エタノール濃度99質量%以上)を回収することができる。
図3のプロセスでは、蒸留塔、膜分離装置を組合せて、上記エタノール水溶液からエタノールを回収する。スクラバーから排出されるエタノール水溶液1を蒸留塔7へ導入して、エタノール濃度85質量%程度の留出液10を得る。留出液10を水選択透過膜を有する膜分離装置3へ導入して、高濃度のエタノール6(エタノール濃度99質量%以上)を回収することができる。
1.エタノール水溶液
2.エタノール選択透過膜を有する膜分離装置
3.水選択透過膜を有する膜分離装置
4.排水
5.透過液
6.エタノール
7.蒸留塔
8.留出液
9.吸着装置
10.留出液

Claims (7)

  1. バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液をエタノール選択透過膜が配置される膜分離装置に導入し、エタノールを回収することを特徴とする、エタノールの回収方法。
  2. 発酵槽、エタノール選択透過膜を有する膜分離装置及び蒸留塔をこの順に有し、該エタノール水溶液を該膜分離装置に導入し、該エタノール選択透過膜を透過した透過液を該蒸留塔へ導入する、請求項1に記載のエタノールの回収方法。
  3. 膜分離装置を複数配置し、エタノール選択透過膜を有する膜分離装置と水選択透過膜を有する膜分離装置がこの順に配置される、請求項1または2に記載のエタノールの回収方法。
  4. エタノール選択透過膜がMFI型ゼオライト膜である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエタノールの回収方法。
  5. バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液を蒸留塔に導入し、エタノールを回収する方法であって、
    発酵槽、蒸留塔及び膜分離装置をこの順に有し、該膜分離装置に配置される分離膜が水選択透過膜であり、該エタノール水溶液を該蒸留塔に導入し、該蒸留塔の留出液を該膜分離装置に導入する、エタノールの回収方法。
  6. 水選択透過膜がCHA型またはLTA型ゼオライト膜であることを特徴とする、請求項3または5に記載のエタノールの回収方法。
  7. バイオマス原料からエタノールを製造するプロセスにおいて、発酵槽で発生する二酸化炭素及びエタノールを含む混合ガスをスクラバーに導入してエタノール水溶液を得た後、該エタノール水溶液を膜分離装置に導入し、エタノールを回収することを特徴とする、エタノールの回収方法。
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