JP6813969B2 - 強化ポリアミド樹脂成形体 - Google Patents
強化ポリアミド樹脂成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6813969B2 JP6813969B2 JP2016132616A JP2016132616A JP6813969B2 JP 6813969 B2 JP6813969 B2 JP 6813969B2 JP 2016132616 A JP2016132616 A JP 2016132616A JP 2016132616 A JP2016132616 A JP 2016132616A JP 6813969 B2 JP6813969 B2 JP 6813969B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyamide resin
- molded product
- polyamide
- fluororesin
- resin molded
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
さらに、ギア、カム軸受、ベアリングリテーナーまたはドアチェック用品などの摺動部品の材料として、機械的性質及び耐摩耗性に優れるポリアミド樹脂を用いることが検討されている。
しかし、特許文献2には、得られた組成物中のフッ素系樹脂分散状態については記載がなく、好ましい平均粒子径としての記載は5〜25μmであることから、特許文献2の実施例に記載された方法で溶融混練を行えば、ポリアミド中に分散されたフッ素系樹脂は、平均粒子径が1μm以下での良好な分散状態とはならず、必ずしも摺動特性が充分とは言い難いものである。
(B)フッ素系樹脂は、数平均1次粒子径が0.1〜0.8μmであるフッ素系樹脂紛体を配合したものであることが好ましい。
(B)フッ素樹脂紛体の数平均分子量は600,000以下であることが好ましい。
(B)フッ素樹脂紛体は未焼成であることが好ましい。
(C)繊維状充填剤の数平均繊維径は5〜9μmであることが好ましい。
(A)ポリアミド樹脂の硫酸相対粘度は3.2〜4.5であることが好ましい。
従って、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体は、ギア、カム軸受、ベアリングリテーナーまたはドアチェック用品等の広範な分野での摺動部材用の材料として、また、特には、自動車用のギア部品のような高度の信頼性が要求される部材等に好適に使用することができる。
本発明の強化ポリアミド樹脂組成体は、(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、(B)フッ素系樹脂1〜15質量部、および(C)繊維状充填材30〜100質量部を含有する強化ポリアミド樹脂組成物からなる成形体であって、樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径が0.8μm以下である。
以下、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体に用いる各構成成分について説明する。
(A)ポリアミド樹脂としては、例えば、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、ポリアミド樹脂(A)としては、上記ポリアミドの1種のみを単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
上記硫酸相対粘度が2.0以上であることで、より機械物性に優れたポリアミド樹脂成形体が得られる傾向にある。また、上記硫酸相対粘度が4.5以下であることで、より流動性・加工性に優れたポリアミド樹脂成形体が得られる傾向にある。
上記硫酸相対粘度は、実施例に示すJIS K 6920に従う方法により測定することができる。
(B)フッ素系樹脂の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の他、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)、及びポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)等が挙げられ、摺動特性の観点からはポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
(C)繊維状充填材としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ワラストナイト、カーボンナノチューブ、が挙げられる。
これらの中でも、本発明のポリアミド樹脂成形体の強度を増大させる観点から、ガラス繊維が好ましい。
上述した(C)成分は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
すなわち、ポリアミド樹脂成形体を電気炉に入れて、含まれる有機物を焼却処理し、残渣分から、例えば100本以上の(C)繊維状充填材を任意に選択し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して、これらの繊維径を測定し、平均値を算出することにより数平均繊維径を求めることができる。
また、倍率500倍のSEM写真を用いて繊維長を計測し、所定の計算式(N本の繊維長を測定した場合、重量平均繊維長=Σ(i=1→N)(N番目の繊維の繊維長)2/Σ(i=1→N)(N番目の繊維の繊維長))により重量平均繊維長を求めることができる。
シランカップリング剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。シランカップリング剤の中でも、樹脂との親和性の観点から、アミノシラン類がより好ましい。
集束剤とは、ガラス繊維の表面に塗布する成分であり、(C)繊維状充填材は、その表面の少なくとも一部に集束剤を有していることが好ましい。
これらの集束剤は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレートが挙げられる。中でもスチレンやブタジエンが好ましい。
ポリカルボジイミド化合物は、縮合度が1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。縮合度が1〜20の範囲内にある場合、良好な水溶液または水分散液が得られる。さらに、縮合度が1〜10の範囲内にある場合、一層良好な水溶液または水分散液が得られる。
ジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネート、並びにそれらの混合物を用いることが可能である。
なお、上記したモノマーのうちエステル系モノマーを1種以上有することが好ましい。
上述したアクリル酸のポリマー(ホモポリマー及びコポリマーを共に含む)は、塩の形態であってもよい。
具体的には、トリエチルアミン、トリエタノールアミンやグリシンが挙げられる。
繊維ストランドはロービングとしてそのまま使用してもよく、さらに切断工程を得て、チョップドガラスストランドとして使用してもよい。
また、ストランドの乾燥は、切断工程後に行ってもよく、またはストランドを乾燥した後に切断工程を実施してもよい。
ポリアミド樹脂組成物には熱安定剤が添加されることが好ましい。
熱安定剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダードフェノール化合物等のフェノール系安定剤、ホスファイト系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、トリアジン系安定剤、及びイオウ系安定剤等が挙げられる。
上記熱安定剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、成形性改良剤を添加してもよい。
成形性改良剤としては、特に限定されないが、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、及び高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
これらの中でも、ステアリン酸及びモンタン酸が好ましい。
金属塩の金属元素としては、元素周期律表の第1,2,3族元素、亜鉛、及びアルミニウム等が好ましく、カルシウム、ナトリウム、カリウム、及びマグネシウム等の、第1,2族元素、並びにアルミニウム等がより好ましい。
これらの中でも、モンタン酸の金属塩及びステアリン酸の金属塩が好ましい。
炭素数8〜40の脂肪族カルボン酸と炭素数8〜40の脂肪族アルコールとのエステルが好ましい。
脂肪族アルコールとしては、例えば、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びラウリルアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等が挙げられる。
高級脂肪酸アミドとしては、例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、N−ステアリルステアリルアミド、N−ステアリルエルカ酸アミド等が挙げられる。
ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、着色剤を添加してもよい。
着色剤としては、特に限定されないが、例えば、ニグロシン等の染料、酸化チタン及びカーボンブラック等の顔料;アルミニウム、着色アルミニウム、ニッケル、スズ、銅、金、銀、白金、酸化鉄、ステンレス、及びチタン等の金属粒子;マイカ製パール顔料、カラーグラファイト等のメタリック顔料等が挙げられる。
ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、他の樹脂を添加してもよい。
このような樹脂としては、特に限定されるものではないが、後述する熱可塑性樹脂やゴム成分等が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
これらのゴム成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
本発明の強化ポリアミド樹脂成形体の製造方法は特に限定されるものではなく、(A)ポリアミド樹脂と(B)フッ素系樹脂と(C)繊維状充填材及び必要に応じて配合されるその他の成分を、任意の順序で混合、混練することによって製造した樹脂組成物を成形することで成形体を得ることができる。
上記樹脂温度を達成するための押出機の温度設定は、溶融ゾーンまでと溶融ゾーン以降での設定温度は変えることが好ましい。溶融ゾーンまではポリアミド樹脂の融点の5℃〜45℃高い範囲の設定にすることが好ましく、より好ましくは7℃〜40℃高い範囲の設定、さらに好ましくは10℃〜30℃高い範囲の設定とすることが望ましい。
成形体を得る方法としては、特に限定されず、公知の成形方法を用いることができる。
例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、及び金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の成形方法が挙げられる。
製造例1 A1:ポリアミド66
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩15000g、並びに全等モル塩成分に対して0.5モル%過剰のアジピン酸を蒸留水15000gに溶解させ、原料モノマーの50質量%水溶液を得た。得られた水溶液を内容積40Lのオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した。この水溶液を、110〜150℃の温度下で撹拌しながら、溶液濃度70質量%まで水蒸気を徐々に抜いて濃縮した。その後、内部温度を220℃に昇温した。このとき、オートクレーブは1.8MPaまで昇圧した。そのまま内部温度が270℃になるまで、水蒸気を徐々に抜いて圧力を1.8MPaに保ちながら1時間反応させた。
その後、約1時間かけて圧力を大気圧まで減圧し、大気圧になった後、下部ノズルからストランド状に排出して、水冷、カッティングを行い、ペレットを得た。得られたペレットを窒素気流中、90℃で4時間乾燥した。このペレットの98%硫酸相対粘度は2.71、融点265℃、結晶化温度220℃であった。
上記製造例1で得られたペレット10kgを円錐型リボン真空乾燥機(株式会社大川原製作所製、商品名リボコーンRM−10V)に入れ、充分に窒素置換を行った。
1L/分で窒素を流したまま、攪拌を行いながら、ペレット温度204℃で6時間の加熱を行った。
その後、窒素を流通したまま温度を下げていき、約50℃になったところでペレットのまま装置から取り出した。このペレットの98%硫酸相対粘度は4.1、融点262℃、結晶化温度215℃であった。
宇部興産社製、商品名「UBEナイロン 1013B」、硫酸相対粘度 2.3
・B1:ポリテトラフルオロエチレン
三井・デュポンフロロケミカル社製、商品名「テフロン(登録商標)PTFE TLP 10F−1」、数平均一次粒子径 0.2μm、数平均分子量 300,000
・B2:ポリテトラフルオロエチレン
喜多村社製、商品名「KTL−8N」、数平均一次粒子径4.5μm、数平均分子量 300,000、焼成品
・C1:チョップドガラス繊維
日東紡社製、商品名「CS−3DE−356S」、平均直径6.5μm
・C2:チョップドガラス繊維
日本電気硝子社製、商品名「ECS03T−275H」、平均直径10μm
(1)ヨウ化銅:ヨウ化銅(I)、和光純薬工業社製
<金属ハロゲン化合物>
(1)ヨウ化カリウム:ヨウ化カリウム、和光純薬工業社製
実施例及び比較例で得られた組成物のペレットを、射出成形機PS−40E[日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度を80℃、シリンダー温度=(ポリアミド樹脂の融点+30)℃に設定し、ISO 3167、多目的試験片A形の試験片を成形した。
また、上記成形条件にて、実施例及び比較例で得られた組成物のペレットを射出成形し、外径φ25.7mm×内径φ20mm×高さ17mmの中空円筒状試験片を作製し、摺動特性評価用試験片を得た。
<硫酸相対粘度>
ポリアミド樹脂の25℃における硫酸相対粘度ηrを、JIS−K6920に準じて測定した。具体的には、98%硫酸を用いて、1%の濃度の溶解液((ポリアミド1g)/(98%硫酸100mL)の割合)を作成し、得られた溶解液を用いて25℃の温度条件下で硫酸相対粘度ηrを測定した。
[成形方法]の条件で成形した多目的試験片A形を液体窒素に投入し、充分に冷却したのち取出して全長中央部を折り曲げ破断した。破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて5000倍で任意に3視野撮影し、観測できる粒子長径を計測してその分散粒径分布を得、得られた分散粒径分布の小粒子側からの50%累計値を数平均粒子径とした。その際、1次粒子の凝集した2次粒子形状の粒子は1つの粒子としてカウントした。
[成形方法]の条件で成形した多目的試験片A形を液体窒素に投入し、充分に冷却したのち取出して全長中央部を折り曲げ破断した。破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて5000倍で任意に3視野撮影し、観測できる粒子長径を計測してその分散粒径分布を得、1.0μmまでの粒子の数をカウントし、全粒子数に対する個数割合を算出した。
<摺動特性の評価>
摩擦・摩耗試験
相手材としてφ8mm、長さ22mm、表面粗度5μmに切削加工した構造用炭素鋼S45Cを用い、円筒を横向きに十字に配した後、〔成形方法〕で得られた摺動特性評価用試験片を上から接触させ、荷重を掛けて回転運動させることにより摩擦係数及び摩耗量を測定した。(試験条件:初期面圧8.6MPa、周速度0.056m/secで回転運動を与え、24時間連続運転)
JIS K7218:1986に準拠し、試験機でトルクを測定して、摺動特性評価用試験片の平均半径と加圧力で割り、摩擦係数を求めた。
試験開始前の摺動特性評価用試験片の重量Amgを小数点第一位まで測定し、試験終了の24時間後の重量Bmgを同様に測定して、A−Bにより摩耗量を求めた。
上記の方法で得られたペレット形状成形体を、〔成形方法〕で得られたISO試験片を用い、ISO178規格に準拠して曲げ強度及び曲げ弾性率を、ISO528規格に準拠して引張強度及び引張伸度を測定した。
下記表1または2に記した(C)繊維状充填材及び(B)フッ素系樹脂以外の各成分を、表1または2に記した割合で混合した後、得られた混合物を、二軸押出機(コペリオン社製「ZSK25」)の最上流供給口から供給し、これらを溶融し、下流側にある最上流部以外に2つ供えられた供給口の上流側の供給口から(C)繊維状充填材、下流側の供給口から(B)フッ素系樹脂を供給して、複数供えられた3mmφの押出機吐出口金から排出し、水冷後、ペレタイズすることで長さ約3mm、直径約3mmのペレット形状成形体を製造した。
溶融混練時の樹脂温度は、押出機吐出口から排出された樹脂の温度を横河メータ&インスツルメンツ製TX10温度計に同社製温度プローブ(熱電対)90023にて口金から約1mmの距離で吐出する樹脂温度計により測定した。
このときの押出機の温度設定は290℃、吐出量は20kg/hrとした。
得られたペレットを80℃で12時間乾燥した後、[成形方法]で得られた各種試験片を作製し、[評価方法]の方法で評価を行った。
下記表2に記した(C)繊維状充填材及び(B)フッ素系樹脂以外の各成分を、表2に記した割合で混合した後、得られた混合物を、二軸押出機(コペリオン社製「ZSK25」)の最上流供給口から供給し、これらが溶融した下流側である最上流部以外に2つ供えられた供給口の上流側の供給口(中央供給口)から(C)繊維状充填材と(B)フッ素系樹脂を供給して、複数供えられた3mmφの押出機吐出口金から排出し、水冷後、ペレタイズすることで長さ約3mm、直径約3mmのペレット形状成形体を製造した。
溶融混練時の樹脂温度は、押出機吐出口から排出された樹脂の温度を直径2mmφの熱電対センサーを備えたハンディタイプの樹脂温度計で測定した。
このときの押出機の温度設定は290℃、吐出量は20kg/hrとした。
得られたペレット形状成形体を80℃で12時間乾燥した後、[成形方法]で得られた各種試験片を作製し、[評価方法]の方法で評価を行った。
下記表2に記した(C)繊維状充填材及び(B)フッ素系樹脂以外の各成分を、表2に記した割合で混合した後、得られた混合物と(B)フッ素系樹脂を別々の供給装置で、二軸押出機(コペリオン社製「ZSK25」)の最上流供給口から供給し、これらが溶融した下流側である最上流部以外に2つ供えられた供給口の上流側の供給口から(C)繊維状充填材供給して、複数供えられた3mmφの押出機吐出口金から排出し、水冷後、ペレタイズすることで長さ約3mm、直径約3mmのペレット形状成形体を製造した。
溶融混練時の樹脂温度は、押出機吐出口から排出された樹脂の温度を直径2mmφの熱電対センサーを備えたハンディタイプの樹脂温度計で測定した。
このときの押出機の温度設定は290℃、吐出量は20kg/hrとした。
得られたペレット形状成形体を80℃で12時間乾燥した後、[成形方法]で得られた各種試験片を作製し、[評価方法]の方法で評価を行った。
結果を表1及び2に示す。
一方、表1及び2の比較例の結果から明らかなように、本発明から外れた強化ポリアミド樹脂成形体は、摺動特性(摩擦係数、摩耗量)、靱性及び耐衝撃性のいずれかが劣る結果となった。
Claims (9)
- (A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、(B)フッ素系樹脂1〜15質量部、および(C)繊維状充填剤30〜100質量部を含有する樹脂組成物からなる強化ポリアミド樹脂成形体であって、
前記樹脂組成物中に分散する前記(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径が0.8μm以下である強化ポリアミド樹脂成形体。 - 前記(B)フッ素系樹脂がポリテトラフルオロエチレンである請求項1に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記(B)フッ素系樹脂は、数平均1次粒子径が0.1〜0.8μmであるフッ素系樹脂紛体を配合したものである請求項1または2に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記(B)フッ素樹脂紛体の数平均分子量が600,000以下である請求項2に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記分散する(B)フッ素系樹脂は、粒子径1.0μm以下の粒子の個数割合が70%以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記(B)フッ素樹脂紛体が未焼成である請求項3に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記(C)繊維状充填剤の数平均繊維径が5〜9μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610、またはポリアミド612を主成分とするポリアミド樹脂である請求項1〜7のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
- 前記(A)ポリアミド樹脂の硫酸相対粘度が3.2〜4.5である請求項1〜8のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016132616A JP6813969B2 (ja) | 2016-07-04 | 2016-07-04 | 強化ポリアミド樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016132616A JP6813969B2 (ja) | 2016-07-04 | 2016-07-04 | 強化ポリアミド樹脂成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018002906A JP2018002906A (ja) | 2018-01-11 |
JP6813969B2 true JP6813969B2 (ja) | 2021-01-13 |
Family
ID=60945820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016132616A Active JP6813969B2 (ja) | 2016-07-04 | 2016-07-04 | 強化ポリアミド樹脂成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6813969B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111574829B (zh) * | 2020-04-24 | 2022-07-26 | 金发科技股份有限公司 | 一种聚酰胺复合材料及其制备方法 |
CN112852148A (zh) * | 2021-01-13 | 2021-05-28 | 贵州省材料产业技术研究院 | 一种基于有机氟改性的微发泡聚酰胺磁性塑料及其制备方法 |
CN113881130B (zh) * | 2021-11-08 | 2023-07-21 | 安踏(中国)有限公司 | 一种高耐磨的鞋用eva发泡材料及其制备方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000007924A (ja) * | 1998-06-24 | 2000-01-11 | Ykk Corp | 耐摩耗性に優れた熱可塑性樹脂成形品 |
JP5718616B2 (ja) * | 2010-11-08 | 2015-05-13 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリアミド樹脂組成物ならびにその成形品および使用方法 |
JP5568184B2 (ja) * | 2011-09-28 | 2014-08-06 | 株式会社リケン | シールリング |
JP6249711B2 (ja) * | 2013-07-08 | 2017-12-20 | ユニチカ株式会社 | 半芳香族ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体、摺動部材 |
JP2015094796A (ja) * | 2013-11-11 | 2015-05-18 | シャープ株式会社 | 画像形成装置 |
JP2015129243A (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアミド組成物及び成形品 |
EP3480256B1 (en) * | 2016-07-04 | 2021-05-05 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Polyamide resin molded article |
-
2016
- 2016-07-04 JP JP2016132616A patent/JP6813969B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018002906A (ja) | 2018-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6762999B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド樹脂組成物の製造方法、及び成形品 | |
JP6034463B2 (ja) | 強化ポリアミド樹脂ペレット | |
JP7309362B2 (ja) | ポリアミド樹脂成形体 | |
JP6813969B2 (ja) | 強化ポリアミド樹脂成形体 | |
JPWO2008120703A1 (ja) | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物 | |
JPWO2013077238A1 (ja) | 樹脂組成物、そのペレットおよび成形品 | |
EP2623562A1 (en) | Polyamide resin composition and molded article comprising same | |
WO2015046247A1 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP5844627B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP6456048B2 (ja) | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物及び成形体 | |
JP2016117817A (ja) | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物及び成形体 | |
JP5854564B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP2015040300A (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP6195766B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
CN115836111B (zh) | 无机增强聚酰胺树脂组合物 | |
JP6822766B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物を含む成形体 | |
JP6526974B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物、成形体、及びポリアミド樹脂組成物の製造方法 | |
JP7157569B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物の製造方法及び熱安定剤マスターバッチ | |
JP2021172682A (ja) | ポリアミド樹脂組成物、成形品、及びポリアミド樹脂組成物の製造方法 | |
JP2017039818A (ja) | ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド樹脂組成物の製造方法、及び成形品 | |
JP7525290B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP6857708B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形体 | |
JP6302281B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP5850726B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP2015199938A (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190517 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200424 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200603 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201125 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201218 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6813969 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R157 | Certificate of patent or utility model (correction) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157 |