JP6813969B2 - 強化ポリアミド樹脂成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、強化ポリアミド樹脂成形体に関し、詳しくは、優れた摺動特性と機械的性質に優れる強化ポリアミド樹脂成形体に関するものである。
ポリアミド樹脂は、耐衝撃性、耐摩擦性、耐摩耗性などの特性に優れ、耐熱性、耐油性などにも優れたエンジニアリングプラスチックとして、自動車用部品、電子及び電気機器部品、機械部品、OA機器部品などにも広く使用されている。
また、近年、軽量化や耐薬品性の向上等を目的に、金属が使用されている分野での代替材料としてプラスチックの使用が増加しており、ポリアミド樹脂も金属代替材料として期待されている。
さらに、ギア、カム軸受、ベアリングリテーナーまたはドアチェック用品などの摺動部品の材料として、機械的性質及び耐摩耗性に優れるポリアミド樹脂を用いることが検討されている。
例えば、特許文献1には、パラキシリレンジアミンを含む共重合ポリアミド樹脂と充填材として繊維状充填材と、固体潤滑剤としてフッ素系樹脂を含む組成物が提案されている。特許文献1の実施例ではフッ素系樹脂として喜多村社製KTL610が使用されているが、KTL610は焼成したポリテトラフルオロエチレンであり、ポリアミド樹脂中に微細に分散させることが困難であるため、必ずしも、摺動特性において、充分に満足できる効果が得られるものではない。
特許文献2には、優れた摺動特性と機械的性質を有する組成物として、ポリアミド樹脂、シロキサン化合物、フッ素系樹脂及び強化充填材からなる組成物が提案されている。
しかし、特許文献2には、得られた組成物中のフッ素系樹脂分散状態については記載がなく、好ましい平均粒子径としての記載は5〜25μmであることから、特許文献2の実施例に記載された方法で溶融混練を行えば、ポリアミド中に分散されたフッ素系樹脂は、平均粒子径が1μm以下での良好な分散状態とはならず、必ずしも摺動特性が充分とは言い難いものである。
国際公開第2011/030910号 特開2012−102189号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、摺動特性と機械的性質に優れた強化ポリアミド樹脂成形体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポリアミド樹脂中に、特定の分散状態でフッ素系樹脂を配合することにより、上記目的に適う強化ポリアミド樹脂成形体が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体は、(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、(B)フッ素系樹脂1〜15質量部、および(C)繊維状充填剤30〜100質量部を含有する樹脂組成物からなる強化ポリアミド樹脂成形体であって、樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径が0.8μm以下である。
(B)フッ素系樹脂はポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。
(B)フッ素系樹脂は、数平均1次粒子径が0.1〜0.8μmであるフッ素系樹脂紛体を配合したものであることが好ましい。
(B)フッ素樹脂紛体の数平均分子量は600,000以下であることが好ましい。
分散する(B)フッ素系樹脂は、粒子径1.0μm以下の粒子の個数割合が70%以上であることが好ましい。
(B)フッ素樹脂紛体は未焼成であることが好ましい。
(C)繊維状充填剤の数平均繊維径は5〜9μmであることが好ましい。
(A)ポリアミド樹脂は、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610、またはポリアミド612を主成分とするポリアミド樹脂であることが好ましい。
(A)ポリアミド樹脂の硫酸相対粘度は3.2〜4.5であることが好ましい。
本発明によれば、摩擦係数および摩耗量が少なく、限界PV値が高い、換言すれば良好な摺動特性を備え、機械的性質に優れる強化ポリアミド樹脂成形体が提供される。
従って、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体は、ギア、カム軸受、ベアリングリテーナーまたはドアチェック用品等の広範な分野での摺動部材用の材料として、また、特には、自動車用のギア部品のような高度の信頼性が要求される部材等に好適に使用することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の強化ポリアミド樹脂組成体は、(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、(B)フッ素系樹脂1〜15質量部、および(C)繊維状充填材30〜100質量部を含有する強化ポリアミド樹脂組成物からなる成形体であって、樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径が0.8μm以下である。
以下、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体に用いる各構成成分について説明する。
(A)ポリアミド樹脂
(A)ポリアミド樹脂としては、例えば、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、ポリアミド樹脂(A)としては、上記ポリアミドの1種のみを単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
(A)ポリアミド樹脂の例としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリアミド4(ポリα−ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ポリアミド612(ポリヘキサメチレンドデカミド)、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリアミド2Me5T(ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタラミド(Meはメチル基、以下同様とする。))、及びポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)、ポリアミドPXD12(ポリパラキシリレンドデカミド)並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選ばれる1種以上のポリアミド樹脂等が挙げられる。
摺動特性の観点からポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610またはポリアミド612を主成分とするポリアミド樹脂が好ましい。ここで、主成分とは、ポリアミド樹脂中に含まれるポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610またはポリアミド612が50質量%以上であることを意味する。さらに、耐熱性の観点からポリアミド66、ポリアミドPXD12を主成分とするポリアミド樹脂が好ましく、ポリアミド66を主成分とするポリアミド樹脂が最も好ましい。
(A)ポリアミド樹脂の硫酸相対粘度は、2.0以上であることが好ましく、2.1以上であることがより好ましく、2.3以上であることがさらに好ましく、3.2以上の高分子量であることが最も好ましい。また、(A)ポリアミド樹脂の硫酸相対粘度は、4.5以下であることが好ましく、4.4以下であることがより好ましく、4.3以下であることがもっとも好ましい。
上記硫酸相対粘度が2.0以上であることで、より機械物性に優れたポリアミド樹脂成形体が得られる傾向にある。また、上記硫酸相対粘度が4.5以下であることで、より流動性・加工性に優れたポリアミド樹脂成形体が得られる傾向にある。
上記硫酸相対粘度は、実施例に示すJIS K 6920に従う方法により測定することができる。
(B)フッ素系樹脂
(B)フッ素系樹脂の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の他、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)、及びポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)等が挙げられ、摺動特性の観点からはポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
フッ素系樹脂粉体の数平均1次粒子径は0.8μm以下であることがより好ましい。また、フッ素系樹脂粉体の粒子形状は、1次粒子の凝集した2次粒子の形状を有することが好ましい。この形状のフッ素系樹脂粉体を用いて混練することによりフッ素系樹脂粉体の微分散が可能となる。
(B)フッ素系樹脂は、(a)ポリアミド樹脂100質量部に対して1〜15質量部であり、より好ましくは2〜12質量部であり、さらに好ましくは3〜10質量部である。1質量部以上であることにより摺動特性が効果的に発揮され、15質量部以下であることにより摩耗性、機械特性が向上する。
フッ素系樹脂粉体の製造方法は上記粒子形状になれば、いずれの製造方法を用いてもよいが、乳化重合法で重合され、凝析、洗浄、分離、及び乾燥して得られる粉体を使用することが好ましい。このとき粉体の焼成を行うと一次粒子が溶着する可能性があり、未焼成のフッ素系樹脂粉体を用いることがポリアミド樹脂組成物中に微分散するために好ましい。ここで焼成とは、フッ素系樹脂の融点以上に加熱し、結晶を融解させることをいう。
フッ素系樹脂粉体の数平均1次粒子径は、摺動特性の改良効果の観点から0.1μm〜0.8μmであることが好ましく、0.12μm〜0.75μmであることがさらに好ましく、0.15μm〜0.6μmであることが最も好ましい。フッ素系樹脂粉体の数平均1次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)により2次凝集粒子を10000倍で観察し、1次粒子の50個の粒子長径(粒子の最も長い部分の径)を測定して平均した値である。
フッ素系樹脂粉体の2次粒子径は、解砕のし易さや凝集のし易さの度合いにより、また、測定方法や分散方法により影響を受けるため一概には言えないが、体積平均粒子径で2μm〜20μmの範囲にあることが粉体取扱い性の観点から好ましい。なお、体積平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定機を用いて測定し平均した値である。
フッ素系樹脂粉体の見掛け密度は、0.20〜0.45g/mlとすることが好ましく、より好ましくは0.23〜0.42g/mlであり、さらに好ましくは0.25〜0.40g/mlである。見掛け密度は、粉体の取り扱い性の観点から0.20g/ml以上であることが好ましく、2次粒子の解砕性、微分散化の観点から0.45g/ml以下であることが好ましい。なお、見掛け密度は、温度23℃、湿度50%の環境下で測定されるものである。
樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径は0.8μm以下である。0.1〜0.8μmの範囲が好ましく、0.2〜0.7μmであることがさらに好ましい。数平均粒子径が0.8μm以下であることにより摺動特性、機械特性が充分に発揮される。分散する(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径は、ポリアミド樹脂成形体を走査型電子顕微鏡(SEM)により5000倍で任意に10視野撮影し、観測できる粒子長径を計測してその分散粒径分布を得、得られた分散粒径分布の小粒子側からの50%累計値である。
フッ素系樹脂粉体の数平均分子量はいずれの分子量でも使用できるが、フッ素系樹脂粉体がポリテトラフルオロエチレン粉体である場合は、低分子量ポリテトラフルオロエチレンである数平均分子量600,000以下であることが好ましく、50,000〜500,000の範囲であることが好ましい。ポリテトラフルオロエチレン粉体の数平均分子量が600,000以下であることにより、ポリテトラフルオロエチレンのフィブリル化が抑制できるため微分散できる。
なお、ポリテトラフルオロエチレンに代表される溶媒に不溶な樹脂の分子量測定は、S.Wuの方法(Polymer Engineering & Science,1988, Vol.28,538、同1989,Vol.29,273)に準処する。この方法は、樹脂の溶融時の弾性率から数平均分子量、重量平均分子量及び分子量分布を算出する方法である。測定装置はレオメトリクス社製粘弾性測定機RDS−2を使用し、380℃における動的粘弾性を測定する。但し、試料を保持する治具としてパラレルプレートを用い、試料の溶融時の厚みは1.4〜1.5mm、周波数範囲は0.001〜500rad/秒とする。また、溶融時の試料の変形量は、周波数が1rad/秒以上では試料の厚みに対して、円周上で0.8〜3%の範囲から選択し、周波数が1rad/秒以下では2〜10%の範囲から選択する。また、測定値のサンプリング頻度は対数等間隔で1桁当たり5点とする。また、2回の連続した測定において、各測定周波数(ω)における貯蔵弾性率(G’(ω))の偏差の平均が5%以下になるまで測定を繰り返す。測定により求めた周波数(ω)、貯蔵弾性率(G’(ω))用いて、S.Wuの方法(Polymer Engineering & Science,1988, Vol.28,538、同1989,Vol.29,273)に従って数平均分子量(Mn)を求める。但し、時間t=1/ω、G(t)=G‘(ω)とする。
また、樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂は、粒子径1.0μm以下の粒子の個数割合が70%以上であることが好ましく、75%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることが最も好ましい。70%以上であることにより摺動特性、機械特性が充分に発揮される。
樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂の分散粒子径分布の個数累計95%における粒子径は3.0μm以下であることが好ましい。0.1〜3.0μmの範囲が好ましく、0.2〜2.8μmの範囲がさらに好ましい。個数累計95%における粒子径が3.0μm以下であることにより、摺動特性が充分に発揮される。
樹脂組成物中に分散する(B)フッ素系樹脂の粒子径が0.8μm以上の粒子の中には、一部融解接着し、肥大化した粒子も存在する場合もあるが、フッ素樹脂粉体で観察される1次粒子の形状を保持したまま凝集した形状である粒子の割合が60%以上であることが好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましい。0.8μm以上の粒子が1次粒子の形状を保持したまま凝集した粒子形状であることにより、摺動特性充分に発揮される。0.8μm以上の粒子の形状は、ポリアミド樹脂成形体を走査型電子顕微鏡(SEM)により5000倍で任意に分散粒子を観察して行う。1次粒子が凝集した粒子であっても1つの粒子としてカウントする。
(C)繊維状充填材
(C)繊維状充填材としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ワラストナイト、カーボンナノチューブ、が挙げられる。
これらの中でも、本発明のポリアミド樹脂成形体の強度を増大させる観点から、ガラス繊維が好ましい。
上述した(C)成分は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ガラス繊維は、優れた機械的性質をポリアミド樹脂成形体に付与できるという観点から、数平均繊維径が5〜9μmであることが好ましく、重量平均繊維長が100〜750μmであることが好ましく、重量平均繊維長と数平均繊維径とのアスペクト比(重量平均繊維長を数平均繊維径で除した値)が20〜100であるものがさらに好ましい。
ここで、本明細書における数平均繊維径及び重量平均繊維長は、以下のようにして求めることができる。
すなわち、ポリアミド樹脂成形体を電気炉に入れて、含まれる有機物を焼却処理し、残渣分から、例えば100本以上の(C)繊維状充填材を任意に選択し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して、これらの繊維径を測定し、平均値を算出することにより数平均繊維径を求めることができる。
また、倍率500倍のSEM写真を用いて繊維長を計測し、所定の計算式(N本の繊維長を測定した場合、重量平均繊維長=Σ(i=1→N)(N番目の繊維の繊維長)2/Σ(i=1→N)(N番目の繊維の繊維長))により重量平均繊維長を求めることができる。
(C)繊維状充填材の含有量は、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対し、30〜100質量部の範囲である。繊維状充填材が30質量部より少ない場合は、得られる樹脂組成物の摺動特性が低下し、また、含有量が100質量部より多い場合は、樹脂組成物を溶融混練により製造する場合の押出性、成形加工性が悪くなり、機械的特性も低下する。好ましい含有量は40〜90質量部であり、さらに好ましくは40〜80質量部であり、特に好ましくは40〜70質量部である。
(C)繊維状充填材は、シランカップリング剤等により表面処理を行ってもよい。シランカップリング剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン類;エポキシシラン類;ビニルシラン類が挙げられる。
シランカップリング剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。シランカップリング剤の中でも、樹脂との親和性の観点から、アミノシラン類がより好ましい。
また、(C)繊維状充填材としてガラス繊維を用いた場合、当該ガラス繊維は、さらに集束剤を含んでいることが好ましい。
集束剤とは、ガラス繊維の表面に塗布する成分であり、(C)繊維状充填材は、その表面の少なくとも一部に集束剤を有していることが好ましい。
集束剤としては、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体、エポキシ化合物、ポリカルボジイミド化合物、ポリウレタン樹脂、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とその他の共重合性モノマーとのコポリマー、並びにこれらの第一級、第二級及び第三級アミンとの塩等が挙げられる。
これらの集束剤は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、ポリアミド樹脂組成物の機械的強度の観点から、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体、エポキシ化合物、ポリカルボジイミド化合物及びポリウレタン樹脂、並びにこれらの組み合わせが好ましく、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体がより好ましい。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体のうち、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸や無水シトラコン酸が挙げられ、中でも無水マレイン酸が好ましい。
一方、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とは、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とは異なる不飽和ビニル単量体をいう。
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレートが挙げられる。中でもスチレンやブタジエンが好ましい。
これらの組み合わせの中でも、無水マレイン酸とブタジエンとの共重合体、無水マレイン酸とエチレンとの共重合体、及び無水マレイン酸とスチレンとの共重合体、並びにこれらの混合物よりなる群から選択される1種以上であることがより好ましい。
また、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体は、ポリアミド樹脂組成物の流動性向上の観点から、重量平均分子量が2,000以上であることが好ましい。より好ましくは2,000〜1,000,000であり、さらに好ましくは2,000〜100,000である。なお、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体とカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を除く不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定することができる。
エポキシ化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブテンオキサイド、ペンテンオキサイド、ヘキセンオキサイド、ヘプテンオキサイド、オクテンオキサイド、ノネンオキサイド、デセンオキサイド、ウンデセンオキサイド、ドデセンオキサイド、ペンタデセンオキサイド、エイコセンオキサイドなどの脂肪族エポキシ化合物;グリシド−ル、エポキシペンタノール、1−クロロ−3,4−エポキシブタン、1−クロロ−2−メチル−3,4−エポキシブタン、1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタン、シクロペンテンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、シクロヘプテンオキサイド、シクロオクテンオキサイド、メチルシクロヘキセンオキサイド、ビニルシクロヘキセンオキサイド、エポキシ化シクロヘキセンメチルアルコ−ルなどの脂環族エポキシ化合物;ピネンオキサイドなどのテルペン系エポキシ化合物;スチレンオキサイド、p−クロロスチレンオキサイド、m−クロロスチレンオキサイドなどの芳香族エポキシ化合物;エポキシ化大豆油;及びエポキシ化亜麻仁油が挙げられる。
ポリカルボジイミド化合物とは、一以上のカルボジイミド基(−N=C=N−)を含有する化合物、すなわちカルボジイミド化合物を縮合することにより得られる化合物である。
ポリカルボジイミド化合物は、縮合度が1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。縮合度が1〜20の範囲内にある場合、良好な水溶液または水分散液が得られる。さらに、縮合度が1〜10の範囲内にある場合、一層良好な水溶液または水分散液が得られる。
また、ポリカルボジイミド化合物は、部分的にポリオールセグメントを持つポリカルボジイミド化合物であることが好ましい。部分的にポリオールセグメントを持つことにより、ポリカルボジイミド化合物は水溶化し易くなり、ガラス繊維の集束剤として一層好適に使用可能となる。
ポリカルボジイミド化合物、すなわち上記各種カルボジイミド基(−N=C=N−)を含有する化合物は、ジイソシアネート化合物を3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシド等の公知のカルボジイミド化触媒の存在下で脱炭酸反応させることによって得られる。
ジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネート、並びにそれらの混合物を用いることが可能である。
ジイソシアネート化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートとの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート及び1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等が挙げられる。
そして、これらのジイソシアネート化合物をカルボジイミド化することによって、末端に2つのイソシアネート基を有するカルボジイミド化合物が得られる。これらのうち、反応性向上の観点からジシクロヘキシルメタンカルボジイミドが好適に使用可能である。
また、モノイソシアネート化合物を等モル量カルボジイミド化させる方法、またはポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルと等モル量反応させてウレタン結合を生成する方法などによって、末端にイソシアネート基を1つ有するポリカルボジイミド化合物が得られる。
モノイソシアネート化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート等が挙げられる。
上記したポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂は、集束剤として一般的に用いられるものであればよく、以下に限定されるものではないが、例えば、m−キシリレンジイソシアナート(XDI)、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)(HMDI)やイソホロンジイソシアナート(IPDI)等のイソシアネートと、ポリエステル系やポリエーテル系のジオールとから合成されるものが挙げられる。
アクリル酸のホモポリマー(ポリアクリル酸)としては、樹脂との親和性の観点から重量平均分子量は1,000〜90,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜25,000である。
アクリル酸とその他の共重合性モノマーとのコポリマーとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、水酸基及び/またはカルボキシル基を有するモノマーのうち、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びメサコン酸よりなる群から選択される1種以上が挙げられる(但し、アクリル酸のみの場合を除く)。
なお、上記したモノマーのうちエステル系モノマーを1種以上有することが好ましい。
上述したアクリル酸のポリマー(ホモポリマー及びコポリマーを共に含む)は、塩の形態であってもよい。
アクリル酸のポリマーの塩としては、以下に限定されるものではないが、第一級、第二級または第三級のアミンが挙げられる。
具体的には、トリエチルアミン、トリエタノールアミンやグリシンが挙げられる。
塩の中和度は、他の併用薬剤(シランカップリング剤など)との混合溶液の安定性向上や、アミン臭低減の観点から、20〜90%とすることが好ましく、40〜60%とすることがより好ましい。
塩を形成するアクリル酸のポリマーの重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、3,000〜50,000の範囲であることが好ましい。ガラス繊維の集束性向上の観点から、3,000以上が好ましく、ポリアミド樹脂組成物における機械的特性向上の観点から、50,000以下が好ましい。
上述した各種集束剤により、ガラス繊維を処理する方法としては、上述した集束剤を、公知のガラス繊維の製造工程において、ローラー型アプリケーター等の公知の方法を用いて、ガラス繊維に付与し、製造した繊維ストランドを乾燥することによって連続的に反応させる方法が挙げられる。
繊維ストランドはロービングとしてそのまま使用してもよく、さらに切断工程を得て、チョップドガラスストランドとして使用してもよい。
また、ストランドの乾燥は、切断工程後に行ってもよく、またはストランドを乾燥した後に切断工程を実施してもよい。
集束剤は、ガラス繊維100質量%に対し、固形分率として0.2〜3質量%相当を付与(添加)することが好ましく、より好ましくは0.3〜2質量%付与(添加)する。ガラス繊維の集束を維持する観点から、集束剤の添加量が、ガラス繊維100質量%に対し、固形分率として0.2質量%以上であることが好ましい。一方、本発明のポリアミド樹脂組成物の熱安定性向上の観点から、集束剤の添加量は3質量%以下であることが好ましい。
(熱安定剤)
ポリアミド樹脂組成物には熱安定剤が添加されることが好ましい。
熱安定剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダードフェノール化合物等のフェノール系安定剤、ホスファイト系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、トリアジン系安定剤、及びイオウ系安定剤等が挙げられる。
また、銅ハロゲン化物及び/または金属ハロゲン化物を含むことが好ましい。銅ハロゲン化物と金属ハロゲン化物は組み合わせて用いることが、より熱安定性の効果が得られるため好ましい。組み合わせて用いるときのハロゲンの含有量と銅の含有量とのモル比(ハロゲン/銅)が2/1〜50/1となるように、ポリアミド樹脂組成物に銅化合物及び金属ハロゲン化物を含有させることが好ましい。ハロゲンの含有量と銅の含有量とのモル比(ハロゲン/銅)は、より好ましくは2/1〜40/1であり、さらに好ましくは5/1〜30/1である。なお、ここでいう「ハロゲン」は、銅化合物としてハロゲン化銅を使用した場合、ハロゲン化銅に由来するハロゲンと、金属のハロゲン化物に由来するハロゲンの合計を意味する。
ハロゲンの含有量と銅の含有量とのモル比が2/1以上である場合には銅析出及び金属腐食の抑制をすることができるため好ましく、また、ハロゲンの含有量と銅の含有量とのモル比が50/1以下であれば靭性及び剛性などの機械物性を損なうことなく、成形機のスクリューなどを腐食するという問題を抑制することができる。
上記熱安定剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱安定剤の添加量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.005〜5質量部であり、より好ましくは0.1〜3質量部であり、より好ましくは0.015〜2質量部である。
(成形性改良剤)
ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、成形性改良剤を添加してもよい。
成形性改良剤としては、特に限定されないが、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、及び高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、ラウリン酸、及びモンタン酸等の炭素数8〜40の飽和または不飽和の、直鎖または分岐状の脂肪族モノカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、ステアリン酸及びモンタン酸が好ましい。
高級脂肪酸金属塩とは、上記高級脂肪酸の金属塩である。
金属塩の金属元素としては、元素周期律表の第1,2,3族元素、亜鉛、及びアルミニウム等が好ましく、カルシウム、ナトリウム、カリウム、及びマグネシウム等の、第1,2族元素、並びにアルミニウム等がより好ましい。
高級脂肪酸金属塩としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、モンタン酸カルシウム、及びモンタン酸ナトリウム、パルミチン酸カルシウム等が挙げられる。
これらの中でも、モンタン酸の金属塩及びステアリン酸の金属塩が好ましい。
高級脂肪酸エステルとは、上記高級脂肪酸とアルコールとのエステル化物である。
炭素数8〜40の脂肪族カルボン酸と炭素数8〜40の脂肪族アルコールとのエステルが好ましい。
脂肪族アルコールとしては、例えば、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びラウリルアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等が挙げられる。
高級脂肪酸アミドとは、上記高級脂肪酸のアミド化合物である。
高級脂肪酸アミドとしては、例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、N−ステアリルステアリルアミド、N−ステアリルエルカ酸アミド等が挙げられる。
これらの高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、及び高級脂肪酸アミドは、それぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
(着色剤)
ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、着色剤を添加してもよい。
着色剤としては、特に限定されないが、例えば、ニグロシン等の染料、酸化チタン及びカーボンブラック等の顔料;アルミニウム、着色アルミニウム、ニッケル、スズ、銅、金、銀、白金、酸化鉄、ステンレス、及びチタン等の金属粒子;マイカ製パール顔料、カラーグラファイト等のメタリック顔料等が挙げられる。
(その他の樹脂)
ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、他の樹脂を添加してもよい。
このような樹脂としては、特に限定されるものではないが、後述する熱可塑性樹脂やゴム成分等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アタクチックポリスチレン、アイソタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、AS(Acrylonitorile Styrene)樹脂、ABS(Acrylonitorile Butadiene Styrene)樹脂等のポリスチレン系樹脂;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の含ハロゲンビニル化合物系樹脂等が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEB)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIR)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−エチレン−プロピレンランダム共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−(1−ブテン)共重合体、エチレン−(1−ヘキセン)共重合体、エチレン−(1−オクテン)共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)や、ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(ABS)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MBS)、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム(MAS)、オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MABS)、アルキルアクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレンコアシェルゴム(AABS)、ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(SBR)、メチルメタクリレート−ブチルアクリレートシロキサンをはじめとするシロキサン含有コアシェルゴム等のコアシェルタイプ等が挙げられる。
これらのゴム成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
(強化ポリアミド樹脂成形体の製造方法)
本発明の強化ポリアミド樹脂成形体の製造方法は特に限定されるものではなく、(A)ポリアミド樹脂と(B)フッ素系樹脂と(C)繊維状充填材及び必要に応じて配合されるその他の成分を、任意の順序で混合、混練することによって製造した樹脂組成物を成形することで成形体を得ることができる。
ポリアミド樹脂組成物は、単軸もしくは二軸押出機等の通常用いられる種々の押出機を用いて溶融混練する方法が好ましく、生産性、汎用性等の点から二軸押出機を用いる方法が特に好ましい。その際、溶融混練温度は、ポリアミド樹脂の種類にもよるが、押出機吐出口から吐出された溶融樹脂の温度がポリアミド樹脂の融点以上、フッ素系樹脂の融点以下となるように調整することが好ましい。溶融混練温度を上記範囲とすることにより、押出混練不良が生じ難く、フッ素系樹脂の微分散が可能となる。
二軸押出機の場合、押出機スクリューには少なくとも三カ所以上のニーディングディスクを組み合わせたニーディングゾーンを有することが好ましい。ニーディングゾーンは、混練が効果的に行われるように、溶融樹脂の押出方向への進行を抑制しつつ高剪断を付与する領域のことである。溶融混練は、二軸押出機の最上流のフィード口よりポリアミド樹脂を供給し、ポリアミド樹脂は第一のニーディングゾーン(以後、溶融ゾーンと称する)で溶融し、溶融ゾーン以降に設けたサイドフィード口からフッ素系樹脂粉体および繊維状充填材を供給し、サイドフィード口以降に設けた第二のニーディングゾーン(以後、混練ゾーンと称する)により溶融したポリアミド樹脂中に非溶融のフッ素系樹脂および繊維状充填材を分散する方法が好ましい。
フッ素系樹脂粉体をポリアミド樹脂とともに最上流部のフィード口から供給すると、ポリアミド樹脂の溶融する溶融ゾーンでの剪断発熱により設定温度より樹脂の温度は高温になるため、溶融ゾーンではフッ素系樹脂の融点以上の温度となり、フッ素系樹脂粉体が溶融し凝集するため、微分散が困難となる。
フッ素系樹脂粉体をサイドフィード口より供給するに際し、サイドフィード口の位置はできるだけ下流側に設けることが好ましい。溶融ゾーン近傍では樹脂温度が高くフッ素系樹脂粉体が溶融し、凝集する可能性があるため避けた方が好ましい。
ポリアミド樹脂及びフッ素系樹脂粉体とが溶融混練された後の押出機出口より吐出される組成物の樹脂温度は、ポリアミド樹脂の結晶化温度より高く、310℃以下となるように押出機の各条件(バレル温度、スクリュー回転数、吐出量等)を設定することが望ましい。吐出口の樹脂温度を310℃以下とすることにより、フッ素系樹脂の溶融、凝集が抑制されて、フッ素系樹脂を微分散することができる。
上記樹脂温度は、例えば、押出機出口より吐出される溶融状態の樹脂に一般に市販されている熱電対式温度計の検知部を直接接触させて測定することが好ましい。
上記樹脂温度を達成するための押出機の温度設定は、溶融ゾーンまでと溶融ゾーン以降での設定温度は変えることが好ましい。溶融ゾーンまではポリアミド樹脂の融点の5℃〜45℃高い範囲の設定にすることが好ましく、より好ましくは7℃〜40℃高い範囲の設定、さらに好ましくは10℃〜30℃高い範囲の設定とすることが望ましい。
溶融ゾーン以降の温度設定は、好ましくはポリアミド樹脂の結晶化温度より10℃高い温度から290℃の温度範囲に設定することが好ましく。より好ましくは15℃高い温度から285℃の温度範囲、さらに好ましくは20℃高い温度から280℃の温度範囲に設定することが望ましい。設定温度を結晶化温度より10℃高い温度とすることでポリアミド樹脂の固化が抑制され押出しを容易に行うことができる。また、設定温度を290℃以下とすることによりフッ素系樹脂を微分散化することができる。
ポリアミド樹脂組成物を成形することにより、本発明のポリアミド樹脂成形体が得られる。
成形体を得る方法としては、特に限定されず、公知の成形方法を用いることができる。
例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、及び金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の成形方法が挙げられる。
本発明のポリアミド樹脂成形体を成形する際の成形機の設定温度は、使用するポリアミド樹脂の融点より5℃高い温度から310℃の範囲で設定することが好ましく、より好ましくは10℃高い温度から300℃の範囲、さらに好ましくは15℃高い温度から295℃の範囲であることが望ましい。成形機の設定温度を310℃以下とすることにより、ポリアミド樹脂組成物の溶融時及び射出時におけるフッ素系樹脂の溶融、凝集を抑制することができ、成形体中のフッ素系樹脂の分散を充分なものとすることができる。
なお、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体には、本発明の目的を損なわない限り、必要に応じて、結晶核剤、導電剤、滑剤、可塑剤、ハロゲン化銅系(例えば、ヨウ化銅、塩化銅、臭化銅)及び/又はハロゲン化アルカリ金属系(例えば、ヨウ化カリウム、臭化カリウム等)等の安定剤や、ヒンダードフェノール系、ホスファイト系等の酸化防止剤、離型性改良剤、顔料、染料、分散剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤及びその他の周知の添加剤を配合することができる。
得られた成形体の用途としては、摺動特性及び/または耐摩耗性が必要とされる各種部材が好適であり、好ましくは摺動部を有する可動または非可動部材である。特に、ポリアミド樹脂を成形してなる成形品と摺動する部分を有する部材に好適である。
具体的には、例えば、電気及び電子機器、事務機器、自動車、産業機器等の摺動部材用の材料として、さらには、軸受け、歯車、カム、ローラー、アクセルペダルローター、滑り板、プーリー、レバー、ガイド等の摺動部材用の材料として、広範な分野で高性能を要求される部品として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例で用いた各成分は以下のものである。
<(A)ポリアミド樹脂>
製造例1 A1:ポリアミド66
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩15000g、並びに全等モル塩成分に対して0.5モル%過剰のアジピン酸を蒸留水15000gに溶解させ、原料モノマーの50質量%水溶液を得た。得られた水溶液を内容積40Lのオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した。この水溶液を、110〜150℃の温度下で撹拌しながら、溶液濃度70質量%まで水蒸気を徐々に抜いて濃縮した。その後、内部温度を220℃に昇温した。このとき、オートクレーブは1.8MPaまで昇圧した。そのまま内部温度が270℃になるまで、水蒸気を徐々に抜いて圧力を1.8MPaに保ちながら1時間反応させた。
その後、約1時間かけて圧力を大気圧まで減圧し、大気圧になった後、下部ノズルからストランド状に排出して、水冷、カッティングを行い、ペレットを得た。得られたペレットを窒素気流中、90℃で4時間乾燥した。このペレットの98%硫酸相対粘度は2.71、融点265℃、結晶化温度220℃であった。
製造例2 A2:ポリアミド66
上記製造例1で得られたペレット10kgを円錐型リボン真空乾燥機(株式会社大川原製作所製、商品名リボコーンRM−10V)に入れ、充分に窒素置換を行った。
1L/分で窒素を流したまま、攪拌を行いながら、ペレット温度204℃で6時間の加熱を行った。
その後、窒素を流通したまま温度を下げていき、約50℃になったところでペレットのまま装置から取り出した。このペレットの98%硫酸相対粘度は4.1、融点262℃、結晶化温度215℃であった。
製造例3 A3:ポリアミド6
宇部興産社製、商品名「UBEナイロン 1013B」、硫酸相対粘度 2.3
<(B)フッ素系樹脂>
・B1:ポリテトラフルオロエチレン
三井・デュポンフロロケミカル社製、商品名「テフロン(登録商標)PTFE TLP 10F−1」、数平均一次粒子径 0.2μm、数平均分子量 300,000
・B2:ポリテトラフルオロエチレン
喜多村社製、商品名「KTL−8N」、数平均一次粒子径4.5μm、数平均分子量 300,000、焼成品
<(C)繊維状充填材>
・C1:チョップドガラス繊維
日東紡社製、商品名「CS−3DE−356S」、平均直径6.5μm
・C2:チョップドガラス繊維
日本電気硝子社製、商品名「ECS03T−275H」、平均直径10μm
<銅化合物>
(1)ヨウ化銅:ヨウ化銅(I)、和光純薬工業社製
<金属ハロゲン化合物>
(1)ヨウ化カリウム:ヨウ化カリウム、和光純薬工業社製
[成形方法]
実施例及び比較例で得られた組成物のペレットを、射出成形機PS−40E[日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度を80℃、シリンダー温度=(ポリアミド樹脂の融点+30)℃に設定し、ISO 3167、多目的試験片A形の試験片を成形した。
また、上記成形条件にて、実施例及び比較例で得られた組成物のペレットを射出成形し、外径φ25.7mm×内径φ20mm×高さ17mmの中空円筒状試験片を作製し、摺動特性評価用試験片を得た。
[測定方法]
<硫酸相対粘度>
ポリアミド樹脂の25℃における硫酸相対粘度ηrを、JIS−K6920に準じて測定した。具体的には、98%硫酸を用いて、1%の濃度の溶解液((ポリアミド1g)/(98%硫酸100mL)の割合)を作成し、得られた溶解液を用いて25℃の温度条件下で硫酸相対粘度ηrを測定した。
<成形体中PTFEの数平均粒子径>
[成形方法]の条件で成形した多目的試験片A形を液体窒素に投入し、充分に冷却したのち取出して全長中央部を折り曲げ破断した。破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて5000倍で任意に3視野撮影し、観測できる粒子長径を計測してその分散粒径分布を得、得られた分散粒径分布の小粒子側からの50%累計値を数平均粒子径とした。その際、1次粒子の凝集した2次粒子形状の粒子は1つの粒子としてカウントした。
<成形体中PTFEの粒子径1μm以下の粒子の個数割合>
[成形方法]の条件で成形した多目的試験片A形を液体窒素に投入し、充分に冷却したのち取出して全長中央部を折り曲げ破断した。破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて5000倍で任意に3視野撮影し、観測できる粒子長径を計測してその分散粒径分布を得、1.0μmまでの粒子の数をカウントし、全粒子数に対する個数割合を算出した。
[評価方法]
<摺動特性の評価>
摩擦・摩耗試験
相手材としてφ8mm、長さ22mm、表面粗度5μmに切削加工した構造用炭素鋼S45Cを用い、円筒を横向きに十字に配した後、〔成形方法〕で得られた摺動特性評価用試験片を上から接触させ、荷重を掛けて回転運動させることにより摩擦係数及び摩耗量を測定した。(試験条件:初期面圧8.6MPa、周速度0.056m/secで回転運動を与え、24時間連続運転)
JIS K7218:1986に準拠し、試験機でトルクを測定して、摺動特性評価用試験片の平均半径と加圧力で割り、摩擦係数を求めた。
試験開始前の摺動特性評価用試験片の重量Amgを小数点第一位まで測定し、試験終了の24時間後の重量Bmgを同様に測定して、A−Bにより摩耗量を求めた。
<機械的性質の評価>
上記の方法で得られたペレット形状成形体を、〔成形方法〕で得られたISO試験片を用い、ISO178規格に準拠して曲げ強度及び曲げ弾性率を、ISO528規格に準拠して引張強度及び引張伸度を測定した。
[実施例1〜6、8、9、参考例、比較例1〜5]
下記表1または2に記した(C)繊維状充填材及び(B)フッ素系樹脂以外の各成分を、表1または2に記した割合で混合した後、得られた混合物を、二軸押出機(コペリオン社製「ZSK25」)の最上流供給口から供給し、これらを溶融し、下流側にある最上流部以外に2つ供えられた供給口の上流側の供給口から(C)繊維状充填材、下流側の供給口から(B)フッ素系樹脂を供給して、複数供えられた3mmφの押出機吐出口金から排出し、水冷後、ペレタイズすることで長さ約3mm、直径約3mmのペレット形状成形体を製造した。
溶融混練時の樹脂温度は、押出機吐出口から排出された樹脂の温度を横河メータ&インスツルメンツ製TX10温度計に同社製温度プローブ(熱電対)90023にて口金から約1mmの距離で吐出する樹脂温度計により測定した。
このときの押出機の温度設定は290℃、吐出量は20kg/hrとした。
得られたペレットを80℃で12時間乾燥した後、[成形方法]で得られた各種試験片を作製し、[評価方法]の方法で評価を行った。
[比較例6]
下記表2に記した(C)繊維状充填材及び(B)フッ素系樹脂以外の各成分を、表2に記した割合で混合した後、得られた混合物を、二軸押出機(コペリオン社製「ZSK25」)の最上流供給口から供給し、これらが溶融した下流側である最上流部以外に2つ供えられた供給口の上流側の供給口(中央供給口)から(C)繊維状充填材と(B)フッ素系樹脂を供給して、複数供えられた3mmφの押出機吐出口金から排出し、水冷後、ペレタイズすることで長さ約3mm、直径約3mmのペレット形状成形体を製造した。
溶融混練時の樹脂温度は、押出機吐出口から排出された樹脂の温度を直径2mmφの熱電対センサーを備えたハンディタイプの樹脂温度計で測定した。
このときの押出機の温度設定は290℃、吐出量は20kg/hrとした。
得られたペレット形状成形体を80℃で12時間乾燥した後、[成形方法]で得られた各種試験片を作製し、[評価方法]の方法で評価を行った。
[比較例7]
下記表2に記した(C)繊維状充填材及び(B)フッ素系樹脂以外の各成分を、表2に記した割合で混合した後、得られた混合物と(B)フッ素系樹脂を別々の供給装置で、二軸押出機(コペリオン社製「ZSK25」)の最上流供給口から供給し、これらが溶融した下流側である最上流部以外に2つ供えられた供給口の上流側の供給口から(C)繊維状充填材供給して、複数供えられた3mmφの押出機吐出口金から排出し、水冷後、ペレタイズすることで長さ約3mm、直径約3mmのペレット形状成形体を製造した。
溶融混練時の樹脂温度は、押出機吐出口から排出された樹脂の温度を直径2mmφの熱電対センサーを備えたハンディタイプの樹脂温度計で測定した。
このときの押出機の温度設定は290℃、吐出量は20kg/hrとした。
得られたペレット形状成形体を80℃で12時間乾燥した後、[成形方法]で得られた各種試験片を作製し、[評価方法]の方法で評価を行った。
結果を表1及び2に示す。
表1及び2の実施例の結果から明らかなように、本発明の強化ポリアミド樹脂成形体は、摺動特性(摩擦係数、摩耗量)と靱性及び耐衝撃性のバランスに優れていた。
一方、表1及び2の比較例の結果から明らかなように、本発明から外れた強化ポリアミド樹脂成形体は、摺動特性(摩擦係数、摩耗量)、靱性及び耐衝撃性のいずれかが劣る結果となった。
本発明の強化ポリアミド樹脂成形体は、摩擦係数、摩耗量が少なく、限界PV値が高い上に、機械的性質に優れており、軸受け、歯車、カム、ローラー、アクセルペダルローター、滑り板、プーリー、レバー、ガイド等の摺動部品材料として、ギア、カム軸受、ベアリングリテーナーまたはドアチェック用品等の広範な分野での摺動部材用の材料として、また、特には、自動車用のギア部品のような高度の信頼性が要求される部材等に好適に用いることができ、産業上の利用性は非常に高い。

Claims (9)

  1. (A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、(B)フッ素系樹脂1〜15質量部、および(C)繊維状充填剤30〜100質量部を含有する樹脂組成物からなる強化ポリアミド樹脂成形体であって、
    前記樹脂組成物中に分散する前記(B)フッ素系樹脂の数平均粒子径が0.8μm以下である強化ポリアミド樹脂成形体。
  2. 前記(B)フッ素系樹脂がポリテトラフルオロエチレンである請求項1に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  3. 前記(B)フッ素系樹脂は、数平均1次粒子径が0.1〜0.8μmであるフッ素系樹脂紛体を配合したものである請求項1または2に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  4. 前記(B)フッ素樹脂紛体の数平均分子量が600,000以下である請求項2に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  5. 前記分散する(B)フッ素系樹脂は、粒子径1.0μm以下の粒子の個数割合が70%以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  6. 前記(B)フッ素樹脂紛体が未焼成である請求項3に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  7. 前記(C)繊維状充填剤の数平均繊維径が5〜9μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  8. 前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド610、またはポリアミド612を主成分とするポリアミド樹脂である請求項1〜7のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
  9. 前記(A)ポリアミド樹脂の硫酸相対粘度が3.2〜4.5である請求項1〜8のいずれか1項に記載の強化ポリアミド樹脂成形体。
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