JP6813397B2 - ドアミラー - Google Patents
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Description
また、ハーネスを小さな曲率で曲げるとハーネスに負荷が掛かり、好ましくない。このため、ハーネスは、ある程度以上の曲率で曲げつつ、ドアの内部の限られた空間内に配策しなければならず、手間がかかる場合がある。
すなわち、本発明のドアミラーは、ミラー、及び前記ミラーの駆動用アクチュエータを備えたドアミラー本体と、前記ドアミラー本体を車体に取り付けるための取付ステーと、前記取付ステーと前記車体との間に設けられるシール部と、一端が前記駆動用アクチュエータに接続され、他端が前記取付ステーから導出されて前記車体側に接続され、前記駆動用アクチュエータに駆動電流を供給するハーネスと、を備え、前記シール部は、第一基部と、前記第一基部よりも前記車体側から離間した側に位置する第二基部と、前記第二基部から前記車体側に向かって突出し、前記ハーネスが挿通されるハーネス導出部と、前記取付ステーを前記車体に固定するための固定部材が挿入される固定部と、を備え、前記第一基部から前記車体側に向かって突出し、前記ハーネス導出部と間隔をあけて併設された突起部を備え、前記突起部は、前記第一基部側から先端部に向かって、前記ハーネス導出部の径方向に沿った厚みが漸次小さくなるよう形成されて前記先端部が可撓可能であり、前記第一基部に、前記突起部から前記ハーネス導出部と反対側に向かって延び前記突起部と前記固定部とを結ぶようにリブが形成されていることを特徴とする。
さらに、ハーネス導出部は、シール部に一体に形成されているので、部品点数が増えるのを抑えることができる。このため、部品コストの上昇を抑えることができる。
また、ハーネスを配索させるにともなってハーネス導出部を傾けたときに、ハーネス導出部が突起部に突き当たる。これにより、ハーネス導出部が突起部によって支持され、ハーネスを曲げた状態で、ハーネス及びハーネス導出部を安定的に支持することができる。また、突起部によって、ハーネス導出部が過度に傾くのを抑えることができる。
また、突起部は、先端部側の剛性が低く、第一基部側の根元部分の剛性が高くなる。これにより、ハーネス導出部が傾倒して突起部に突き当たったときに、突起部全体が第一基部側から倒れてしまうのを抑えることができる。また、ハーネス導出部が突起部に突き当たったときには、突起部の先端部がハーネス導出部に沿うように変形することにより、ハーネス導出部と突起部との間に隙間が生じるのを抑えることができる。この結果、シール部によって、ハーネス導出部を安定的に支持することができる。
また、突起部の根元部分が補強される。このため、ハーネス導出部が突起部に固定されたときに、突起部がハーネス導出部側に引っ張られて変形するのを抑えることができる。
また、リブによって突起部と固定部とを結ぶことにより、突起部の根元部分の剛性がさらに高まる。
また、本発明のドアミラーは、前記突起部の先端部は、前記第二基部と前記ハーネス導出部の先端部との間の中間位置よりも前記車体側に向かって突出しており、前記第一基部は、前記中間位置よりも前記車体から離間した位置に配置されてもよい。
さらに、ハーネス導出部は、シール部に一体に形成されているので、部品点数が増えるのを抑えることができる。このため、部品コストの上昇を抑えることができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、ドアミラー1を進行方向前方からみた斜視図である。なお、以下の説明において、説明を簡単にするために、車両の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方、車幅方向(水平方向)を単に左右方向、車両の鉛直方向上下を単に上方および下方などと称して説明する場合がある。
フロントドア3は、アウターパネル4と、このアウターパネル4にドアミラー1を取り付けるためのインナーブラケット5と、を備えている。
インナーブラケット5には、このインナーブラケット5の内側からボルト6を挿通可能な挿通孔7が形成されている。また、アウターパネル4にも不図示の挿通孔が形成されている。ボルト6は、フロントドア3の内側から各挿通孔7に挿通され、ドアミラー1の取付ステー10に螺入される。これにより、ボルト6によって、フロントドア3にドアミラー1が締結固定される。
図2は、ドアミラー1を取付ステー10のステー取付面22側からみた斜視図である。
図1、図2に示すように、ドアミラー1は、ドアミラー本体9と、このドアミラー本体9をフロントドア3に取り付けるための取付ステー10と、この取付ステー10を覆うカバー11と、取付ステー10とアウターパネル4との間のシール性を確保するためのステーパッキン(シール部)12と、を備えている。
ミラーハウジング14には、不図示の車内の操作スイッチによってミラーハウジング14を傾動させる電動格納ユニットと、ミラー15の反射角を調整するためのリモコンユニット(何れも不図示)と、が内装されている。このリモコンユニットの後方に、ミラー15が支持される。
スカルキャップ19の下部には、車幅方向外側に切欠き部20が形成されており、この切欠き部20からターンランプ部16が露出した状態になる。
図2、図3に示すように、取付ステー10は、ドアミラー本体9から斜め下方に向かって延びる不図示のステー本体と、ステー本体の先端に設けられ、アウターパネル4にステーパッキン12を介して当接するステー取付面22と、が一体成形されている。
また、ステー取付面22には、開口部24よりも後方に、取付ボス25cがアウターパネル4側に向かって突出形成されている。
これら取付ボス25a〜25cには、それぞれボルト6を螺入可能な雌ネジ部26が刻設されている。インナーブラケット5の内側から、このインナーブラケット5の挿通孔7およびアウターパネル4の不図示の挿通孔に挿通されたボルト6が、3つの取付ボス25a〜25cに螺入される。これにより、フロントドア3に、ドアミラー1が締結固定される。
図1に示すように、カバー11は、取付ステー10の下部を覆うロアカバー27と、取付ステー10の上部を覆うアッパーカバー28と、により分割構成されている。これらロアカバー27およびアッパーカバー28は、ドアミラー本体9からアウターパネル4に至る間に延在するように形成され、且つそれぞれ断面略U字状に形成されている。そして、ロアカバー27とアッパーカバー28とを上下方向で重ね合わせることで、閉断面構造が形成される。この閉断面構造内に、取付ステー10のステー本体21が収納される。
図4は、ステーパッキン12をアウターパネル4側からみた斜視図、図5は、ステーパッキン12をステー取付面22側から見た斜視図、図6は、ステーパッキン12を、ハーネス導出部33と突起部38の中心を通る断面で見た断面図、図7は、ハーネス導出部33を傾倒させて突起部38に突き当てた状態を示す斜視図である。
図4〜図6に示すように、ステーパッキン12は、例えばエラストマ等の弾性材料により形成されたものである。ステーパッキン12は、ステー取付面22に重なり合うように、且つ開口部29を閉塞するように設けられた平板状のパッキン本体31を有している。
パッキン本体31には、ステー取付面22の3つの取付ボス25a〜25cのそれぞれに対応する位置に、ボスパッキン34a,34b,34cがアウターパネル4側に向かって突出形成されている。ボスパッキン34a,34b,34cは、取付ボス25a〜25cの周囲を被覆するように略円筒状に形成されている。
また、第二基部37は、ハーネス導出部33に対して突起部38側の肉厚T1が、ハーネス導出部33を挟んで突起部38とは反対側の肉厚T2よりも小さくなるように設定するのが好ましい。
ここで、ハーネス導出部33に挿通されるハーネス100は、ハーネス導出部33が突起部38に接触するように傾倒した状態で、粘着テープ等の固定手段110により、突起部38に固定される。ここで、固定手段110としては、粘着テープ以外にも、例えば結束バンド等を用いることができる。
このような構成によれば、ハーネス導出部33が、第一基部36よりも車体2側から離間した側に位置する第二基部37に設けられているので、ハーネス100を挿通させた状態で、ハーネス100を曲げるにともなってハーネス導出部33を傾けることで、ハーネス100を、車体2から、より離間した位置から曲げて配索することができる。これにより、限られた空間内でハーネス100を引き回す自由度が高まる。また、ハーネス導出部33の第一基部36からの突出寸法、つまりハーネス導出部33の車体2側への突出寸法を抑えることができる。また、ハーネス導出部33は、ステーパッキン12に一体に形成されているので、部品点数を増えるのを抑えることができる。
このような構成によれば、ハーネス100を配索させるにともなってハーネス導出部33を傾けたときに、ハーネス導出部33が突起部38に突き当たる。これにより、ハーネス導出部33が突起部38によって支持され、ハーネス100をかげた状態で、ハーネス100及びハーネス導出部33を安定的に支持することができる。また、突起部38によって、ハーネス導出部33が過度に傾くのを抑えることができる。
このような構成によれば、ハーネス導出部33を傾倒させた状態で突起部38に容易に固定することができる。これにより、ハーネス100を所望の方向に曲げた状態で固定することができる。
このような構成によれば、突起部38よりもハーネス導出部33の剛性が低く、ハーネス導出部33を曲げやすくなる。また、ハーネス導出部33を突起部38に固定したときに、突起部38がハーネス導出部33側に傾くのを抑えて、ハーネス導出部33の傾倒状態を維持することができる。
このような構成によれば、突起部38は、先端部38s側の剛性が低く、第一基部36側の根元部分の剛性が高くなる。これにより、ハーネス導出部33が傾倒して突起部38に突き当たったときに、突起部38全体が第一基部36側から倒れてしまうのを抑えることができる。また、ハーネス導出部33が突起部38に突き当たったときには、突起部38の先端部がハーネス導出部33に沿うように変形することで、ハーネス導出部33と突起部38との間に隙間が生じるのを抑え、ハーネス導出部33を安定的に支持することができる。
さらに、リブ39は、突起部38の基部と等しい幅に形成され、突起部38とボスパッキン34bとを結ぶように設けられている。このような構成によれば、リブ39がボスパッキン34bと連続することで、突起部38の根元部分の剛性がさらに高まる。
このような構成によれば、ハーネス導出部33が傾倒して突起部38に突き当たったときに、突起部38がハーネス導出部33の外周面に面接触し、密着性が高まる。これによって、ハーネス導出部33を、突起部38により安定的に支持することができる。
このような構成によれば、ハーネス導出部33が傾倒して突起部38に突き当たったときに、ハーネス導出部33よりも突起部38が車体2側に突出するのを抑える。これにより、突起部38は、ハーネス導出部33を、ハーネス導出部33の傾倒方向内側から確実に支持することができる。さらに、固定手段110によりハーネス導出部33と突起部38とを固定した際に、突起部38とハーネス100とが接触しないため、固定手段110とハーネス100及びハーネス導出部33との間に隙間が生じるのを抑制できる。よって、ハーネス100をステーパッキンにより確実に固定でき、密封性も向上する。
このような構成によれば、ハーネス導出部33が傾倒したときに、第二基部37と第一基部36との段差部分に接触することなく、突起部38に突き当たる。これにより、ハーネス導出部33を突起部38によって確実に支持することができる。
また、第二基部37は、ハーネス導出部33に対して突起部38側の肉厚T1が、ハーネス導出部33を挟んで突起部38とは反対側の肉厚T2よりも小さくなるようにすれば、ハーネス導出部33が、その根元部分33aから突起部38側に傾倒しやすくなる。
また、突起部38は、先端部38s側の肉厚が、第一基部36側の肉厚よりも小さい。さらに、突起部38には、ハーネス導出部33に対向する側に、ハーネス導出部33が傾倒してきたときに、その全面がハーネス導出部33の外周面に接触する湾曲面38fを有している。これにより、ハーネス導出部33が傾倒したときに、ハーネス100及びハーネス導出部33を確実に支持することができる。
例えば、上述の実施形態では、ステー取付面22は、板状で且つ平面視で前後方向に長くなるように略長方形状に形成されている場合について説明した。また、パッキン本体31は、ステー取付面22に対応するように平面視で前後方向に長くなるように略長方形状に形成されている場合について説明した。しかしながら、ステー取付面22の平面視形状は任意の形状にすることができる。この場合、パッキン本体31の平面視形状も、ステー取付面22の形状に対応させる。
また、上述の実施形態では、フロントドア3にドアミラー1を取り付けるための固定部材として、ボルト6を用いた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな固定部材を適用することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
2…車体
9…ドアミラー本体
10…取付ステー
12…ステーパッキン(シール部)
25b…取付ボス(固定部材)
33…ハーネス導出部
33s…先端部
34b…ボスパッキン(固定部)
36…第一基部
37…第二基部
38…突起部
38f…湾曲面
38s…先端部
39…リブ
100…ハーネス
110…固定手段
M…中心
Claims (7)
- ミラー、及び前記ミラーの駆動用アクチュエータを備えたドアミラー本体と、
前記ドアミラー本体を車体に取り付けるための取付ステーと、
前記取付ステーと前記車体との間に設けられるシール部と、
一端が前記駆動用アクチュエータに接続され、他端が前記取付ステーから導出されて前記車体側に接続され、前記駆動用アクチュエータに駆動電流を供給するハーネスと、を備え、
前記シール部は、
第一基部と、
前記第一基部よりも前記車体側から離間した側に位置する第二基部と、
前記第二基部から前記車体側に向かって突出し、前記ハーネスが挿通されるハーネス導出部と、
前記取付ステーを前記車体に固定するための固定部材が挿入される固定部と、
を備え、
前記第一基部から前記車体側に向かって突出し、前記ハーネス導出部と間隔をあけて併設された突起部を備え、
前記突起部は、前記第一基部側から先端部に向かって、前記ハーネス導出部の径方向に沿った厚みが漸次小さくなるよう形成されて前記先端部が可撓可能であり、
前記第一基部に、前記突起部から前記ハーネス導出部と反対側に向かって延び前記突起部と前記固定部とを結ぶようにリブが形成されている
ことを特徴とするドアミラー。 - 前記ハーネス導出部は、前記突起部に接触するように傾倒した状態で、固定手段により前記突起部に固定されることを特徴とする請求項1に記載のドアミラー。
- 前記ハーネス導出部の肉厚は、前記ハーネス導出部と前記突起部とが並列する方向における前記突起部の肉厚よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のドアミラー。
- 前記ハーネス導出部は略円筒形状を有し、
前記突起部は、前記ハーネス導出部の外周面に沿う円弧状断面形状を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のドアミラー。 - 前記突起部の先端部よりも、前記ハーネス導出部の先端部が、前記車体側に突出していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のドアミラー。
- 前記突起部の先端部は、前記第二基部と前記ハーネス導出部の先端部との間の中間位置よりも前記車体側に向かって突出しており、
前記第一基部は、前記中間位置よりも前記車体から離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のドアミラー。 - 前記突起部は、前記第一基部において前記第二基部側の縁部に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のドアミラー。
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