JP6813298B2 - 接合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗溶接方式またはパルスヒート方式の接合装置に関するものである。
抵抗溶接では、電極を流れる溶接電流、電極間の溶接電圧、電極に供給する溶接電力などが設定した波形どおりになるようにフィードバック制御することが一般的である。しかしながら、電極の初期温度は、連続して溶接を行う場合には高くなり、しばらく休止していると低くなる。この初期温度の影響により、電極の到達温度が変化し、未接合、過接合の不良が発生する。
一方、パルスヒート方式の接合装置では、被接合物を加圧する電極(ヒータチップまたはヒータツール)に取り付けた熱電対によって電極の温度を検出し、この温度が予め設定された温度になるように電極に供給する電流を制御していた。このパルスヒート方式の接合装置では、電極で被接合物を押圧してから電極に電流を供給し始めるため、被接合物の加熱時間が長くなり、被接合物に伝わる熱量が増えるため、信頼性低下を招くという問題があった。
そこで、従来のパルスヒート方式の接合装置では、電極の被接合物に対する押圧に先行して電極を接合に必要な設定温度より低い予備加熱温度に加熱することが提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1に開示された技術によれば、電極を予備加熱温度に予め加熱しておくことにより、被接合物に伝わる熱量を減少させることができ、被接合物に発生する熱的障害を防止することができる。
特開平11−54906号公報
特許文献1に開示された技術では、接合の完了までの全ての工程を熱電対による温度制御で行っているため、電極の温度を予め設定した温度プロファイルに追従させることができ、電極の到達温度の変化による接合不良を防ぐことができる。
しかしながら、熱電対による温度制御では、温度検出に遅れがあるため、例えばmsecオーダーの短時間だけ電極に電流を流して接合を行う対象に適していない。したがって、このような短時間の接合を行う場合には、抵抗溶接と同様の通電制御を採用する必要がある。短時間の接合の例としては、例えばチップインダクタなどの被覆線の端部の被覆を溶かして、銅線をチップインダクタの電極に熱圧着する例がある。しかし、抵抗溶接と同様の通電制御を採用すると、上記のとおり、電極の初期温度の影響により、電極の到達温度が変化し、接合不良が発生する。
また、抵抗溶接においても、特許文献1に開示された技術を適用すれば、電極の到達温度の変化による接合不良を防ぐことができるが、短時間の接合を行う場合、パルスヒート方式の接合装置と同じ理由により、特許文献1に開示された技術を適用することは困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、抵抗溶接方式またはパルスヒート方式の接合装置を用いて短時間の接合を行う場合において、品質の高い接合を実現することができる接合装置を提供することを目的とする。
本発明の接合装置は、接合時に被接合物と当接する電極と、前記電極に電流を供給する電源と、接合中の前記被接合物に係る1乃至複数の物理量を検出する物理量検出手段と、接合中に検出される前記物理量の望ましい時間変化を指定する物理量設定情報を予め記憶する記憶手段と、前記電極または電極近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記被接合物の接合を開始する前に、前記電極が前記被接合物と当接した状態または当接していない状態で、前記温度検出手段によって検出される温度が予め規定された予備加熱温度になるように、前記電源から前記電極への通電量を制御する予備加熱制御手段と、予備加熱後の接合中に検出される前記物理量のうち1つの物理量の時間変化が前記物理量設定情報で指定される時間変化と一致するように、前記電源から前記電極への通電量を制御するフィードバック制御手段とを備え、前記予備加熱温度は、対象となる複数の被接合物の接合を予備加熱無しで連続的に実施する場合に、1つの被接合物の接合と次の被接合物の接合との間の休止期間における前記電極の最低温度のうち、最も高い温度に予め設定されることを特徴とするものである。
また、本発明の接合装置は、接合時に被接合物と当接する電極と、前記電極に電流を供給する電源と、接合中の前記被接合物に係る1乃至複数の物理量を検出する物理量検出手段と、接合中に検出される前記物理量の望ましい時間変化を指定する物理量設定情報を予め記憶する記憶手段と、前記電極または電極近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記被接合物の接合を開始する前に、前記電極が前記被接合物と当接した状態または当接していない状態で、前記温度検出手段によって検出される温度が予め規定された予備加熱温度になるように、前記電源から前記電極への通電量を制御する予備加熱制御手段と、予備加熱後の接合中に検出される前記物理量のうち1つの物理量の時間変化が前記物理量設定情報で指定される時間変化と一致するように、前記電源から前記電極への通電量を制御するフィードバック制御手段と、接合開始から一定時間が経過するまでに前記温度検出手段によって検出された温度のうちの最高温度が所定の上限温度閾値を超える場合に、警報を発する異常検出手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の接合装置は、接合時に被接合物と当接する電極と、前記電極に電流を供給する電源と、接合中の前記被接合物に係る1乃至複数の物理量を検出する物理量検出手段と、接合中に検出される前記物理量の望ましい時間変化を指定する物理量設定情報を予め記憶する記憶手段と、前記電極または電極近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記被接合物の接合を開始する前に、前記電極が前記被接合物と当接した状態または当接していない状態で、前記温度検出手段によって検出される温度が予め規定された予備加熱温度になるように、前記電源から前記電極への通電量を制御する予備加熱制御手段と、予備加熱後の接合中に検出される前記物理量のうち1つの物理量の時間変化が前記物理量設定情報で指定される時間変化と一致するように、前記電源から前記電極への通電量を制御するフィードバック制御手段と、接合開始から一定時間が経過するまでに前記温度検出手段によって検出された温度のうちの最高温度が所定の下限温度閾値未満の場合に、警報を発する異常検出手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の接合装置の1構成例において、前記電極は、前記被接合物を間に挟んで加圧する抵抗溶接方式の電極、または前記被接合物を上から押さえて加圧するパルスヒート方式の電極である。
本発明によれば、1つの被接合物を接合する度に、フィードバック制御を行う前に予備加熱を行うことにより、短時間の接合を繰り返し行う場合においても、接合中の電極の到達温度をほぼ一定にすることができ、品質の高い接合を実現することができる。
また、本発明では、対象となる複数の被接合物の接合を予備加熱無しで連続的に実施する場合に、1つの被接合物の接合と次の被接合物の接合との間の休止期間における電極の最低温度のうち、最も高い温度を予備加熱温度として予め設定することにより、電極の温度を短時間で所望の到達温度まで到達させることができ、被接合物に伝わる熱量を減少させることができ、被接合物に発生する熱的障害を防止することができる。
また、本発明では、接合開始から一定時間が経過するまでに温度検出手段によって検出された温度のうちの最高温度が所定の上限温度閾値を超える場合または所定の下限温度閾値未満の場合に、接合不良、接合装置の異常、電極の劣化のいずれかであるとして警報を発することにより、接合の不具合をユーザに知らせることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る抵抗溶接方式の接合装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るヘッド部の拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る接合装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る接合装置の制御部の構成を示すブロック図である。 従来の接合装置において複数の被接合物の接合を連続的に実施する場合の電極の温度の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る接合装置において複数の被接合物の接合を連続的に実施する場合の電極の温度の1例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパルスヒート方式の接合装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係るヘッド部の拡大断面図である。
[発明の原理]
本発明では、抵抗溶接方式またはパルスヒート方式の接合装置において、電極の初期温度を任意の温度に一定に保つことによって、その後のフィードバック制御による電極加熱の到達温度を一定にし、接合品質を安定させる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る抵抗溶接方式の接合装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の接合装置は、スタートスイッチ2と、整流回路3と、コンデンサ4と、インバータ5と、溶接トランス6と、ダイオード7と、ヘッド部8と、ホール素子9と、電流検出部10と、電圧検出部11と、電力検出部12と、荷重検出部13と、温度検出部14と、制御部15と、操作部16と、記憶部17と、表示部18とを有する。
スタートスイッチ2と整流回路3とコンデンサ4とインバータ5と溶接トランス6とダイオード7とは、ヘッド部8に電流を供給する電源20を構成している。また、ホール素子9と電流検出部10と電圧検出部11と電力検出部12と荷重検出部13と制御部15とは、接合中の被接合物に係る物理量を検出する物理量検出手段21を構成している。
図2はヘッド部8の拡大断面図である。ヘッド部8は、例えば銅(Cu)合金、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等からなる電極80a,80bを備えている。被接合物83としては、例えば被覆線84と、この被覆線84を包み込むように配置されるU字端子85とからなるものがある。この被接合物83の接合(ヒュージング)においては、被覆線84の被覆86を熱で剥がして、心線87とU字端子85とを溶接する。なお、本実施の形態は、このような被接合物に限らず、他の被接合物にも適用できることは言うまでもない。
また、ヘッド部8は、電極80a,80bに取り付けられた熱電対81a,81bと、電極80a,80bを上下させて被接合物83を挟み込み加圧する加圧機構82a,82bとを備えている。加圧機構82a,82bには、図示しないロードセルが設けられており、被接合物83に加わる荷重の大きさを電気信号に変換できるようになっている。
以下、本実施の形態の接合装置の動作を説明する。図3は接合装置の動作を示すフローチャート、図4は制御部15の構成を示すブロック図である。制御部15は、予備加熱制御部150と、フィードバック制御部151と、異常検出部152とを備えている。
例えばユーザが操作部16を操作して接合開始を指示すると、操作部16からスタート信号が出力され、スタートスイッチ2がオンになる。スタートスイッチ2がオンになると、整流回路3は、交流200Vの商用3相交流電源1の交流出力を全波整流し、整流回路3の出力端間に並列接続されたコンデンサ4を充電する。この整流回路3は、6個のダイオード30を用いた3相全波混合ブリッジで構成される。
温度検出部14は、熱電対81a,81bからの電圧に基づいて電極80a,80bの温度を検出する。制御部15の予備加熱制御部150は、ユーザからの指示に応じて被接合物83の接合を開始する前に、ヘッド部8の加圧機構82a,82bを制御して電極80aと80bとを接触させ、温度検出部14によって検出される電極80a,80bの温度が予め規定された予備加熱温度Trになるように、インバータ5を位相制御する。
インバータ5は、コンデンサ4の充電電圧を交流電圧に変換して、溶接トランス6の1次側に供給する。インバータ5は、4個のトランジスタ50からなるブリッジで構成される。溶接トランス6の2次側出力は、整流器(ダイオード)7で全波整流されて電極80a,80bに導かれる。電極80a,80b間に電流を流すことでジュール熱が発生する。上記のとおり、予備加熱制御部150は、電極80a,80bの温度が予備加熱温度Trになるように、インバータ5のトランジスタ50のオン/オフを制御して、電極80a,80bへの通電量を制御する。こうして、被接合物83の接合を開始する前に、電極80a,80bを予備加熱することができる(図3ステップS1)。予備加熱温度Trの情報は、記憶部17に予め設定されている。この予備加熱温度Trの決定方法については後述する。
次に、制御部15は、図2に示すように電極80a,80b間に被接合物83が配置された状態で、ヘッド部8の加圧機構82a,82bを制御して、電極80a,80bによって被接合物83を上下方向から挟み込み加圧する。荷重検出部13は、加圧機構82a,82bに設けられたロードセルの出力に基づいて、被接合物83に印加される荷重を検出する。そして、加圧機構82a,82bは、被接合物83に印加される荷重が所定の荷重設定値と一致するように電極80a,80bに加える力を調整する。こうして、接合の準備が完了する。
なお、本実施の形態では、被接合物83の接合を開始する前に、電極80a,80b間に被接合物83が配置されていない状態で電極80aと80bを接触させて予備加熱を行っているが、これに限るものではなく、図2のように電極80a,80bによって被接合物83を上下方向から挟み込み加圧した状態で電極80a,80bの予備加熱を行ってもよい。電極80a,80b間に被接合物83が配置されていない状態で予備加熱を行うか、被接合物83が配置された状態で予備加熱を行うかは、接合の対象に応じて適宜決定すればよい。
次に、予備加熱の場合と同様に、制御部15は、電極80a,80b間に電流を流す。これにより、被接合物83に電流が流れ、発生するジュール熱で被接合物83を溶融させて接合を行う。このとき、電流検出部10は、溶接トランス6の2次側に設けられたホール素子9の出力から、溶接トランス6の2次側を流れる電流I(電極80a,80bを流れる電流)を検出する。電圧検出部11は、電極80a,80b間に印加される電圧Vを検出する。電力検出部12は、電流検出部10が検出した電流Iの値と電圧検出部11が検出した電圧Vの値とを乗算することにより、電極80a,80bに供給される電力Wを検出する(図3ステップS2)。
制御部15のフィードバック制御部151は、接合中に検出される物理量に基づくフィードバック制御を行う(図3ステップS3)。上記のとおり、接合中に検出される物理量としては、電流I、電圧V、電力Wがある。記憶部17には、物理量設定情報として、接合中に検出される物理量の望ましい基準波形(つまり、接合開始時からの経過時間毎の物理量の値)が予め設定されている。
フィードバック制御部151は、インバータ5を動作させて交流電圧を発生させることにより、電極80a,80bに電流を印加する。そして、フィードバック制御部151は、ステップS2で検出される物理量(電流I、電圧V、電力W)をリアルタイムで監視して、接合開始時からの経過時間がtである現時点における物理量が、記憶部17に記憶された物理量の基準波形上の経過時間tにおける値と一致するように、インバータ5のトランジスタ50のオン/オフを制御して、電極80a,80bへの通電量を制御する(ステップS3)。このような制御を所定の制御周期毎に繰り返し実行することにより、接合中に検出される物理量の波形が予め設定された基準波形と一致するようにフィードバック制御される。
フィードバック制御部151は、電流Iのフィードバックに基づく制御を行う場合、接合開始時からの経過時間がtである現時点で検出された電流Iが、記憶部17に記憶された電流Iの基準波形上の経過時間tにおける値と一致するように、電極80a,80bへの通電量を制御する。同様に、フィードバック制御部151は、電圧Vのフィードバックに基づく制御を行う場合には、現時点で検出された電圧Vが記憶部17に記憶された電圧Vの基準波形上の経過時間tにおける値と一致するように、通電量を制御すればよく、電力Wのフィードバックに基づく制御を行う場合には、現時点で検出された電力Wが記憶部17に記憶された電力Wの基準波形上の経過時間tにおける値と一致するように、通電量を制御すればよい。電流I、電圧V、電力Wのいずれで制御を行うかはユーザが選択可能である。
制御部15の異常検出部152は、電極80a,80bへの通電が終了し、接合が終了したとき、接合開始から一定時間が経過するまでに温度検出部14によって検出された温度のうちの最高温度が所定の上限温度閾値を超える場合(図3ステップS4においてYES)、例えば表示部18に警報メッセージを表示させることで、警報を発する(図3ステップS5)。電極80a,80bへの通電終了後に遅れて、電極80a,80bの温度が最高温度に到達するため、この最高温度を監視する。
また、異常検出部152は、上記最高温度が所定の下限温度閾値未満の場合(図3ステップS6においてYES)、例えば表示部18に警報メッセージを表示させることで、警報を発する(図3ステップS7)。下限温度閾値は、上限温度閾値より低い値であることは言うまでもない。また、一般に、上記の予備加熱温度Trは、下限温度閾値より低い値となる。接合開始から一定時間が経過するまでの期間は、次の被接合物の接合のための予備加熱期間が始まるまでに終わることが好ましい。
以上で、接合装置の処理が終了する。複数の被接合物83の接合を連続的に実施する場合には、被接合物83ごとにステップS1〜S7の処理を実施すればよい。
次に、予備加熱温度Trの決定方法について説明する。電極80a,80bに電流が供給されると、電極80a,80bの温度が上昇し、電極80a,80bへの通電が終了して接合が完了すると、電極80a,80bの温度が下降する。複数の被接合物83の接合を連続的に実施する場合、この周期が繰り返される。従来の接合装置において、複数の被接合物83の接合を連続的に実施する場合、電極80a,80bの到達温度Tu1,Tu2,Tu3は、被接合物83の接合を行う度に、例えば図5に示すように変化する。
また、電極80a,80bへの通電が終了して1つの被接合物83の接合が完了してから次の接合開始(通電開始)までの休止期間では、電極80a,80bの温度が低下するが、休止期間中の電極80a,80bの最低温度(次の接合開始直前の温度)Td1,Td2,Td3も、上記到達温度Tu1,Tu2,Tu3の変化に応じて、被接合物83の接合を行う度に変化する。
本実施の形態の予備加熱温度Trは、複数の被接合物83の接合を予備加熱無しで連続的に実施する場合に、1つの被接合物83の接合と次の被接合物83の接合との間の休止期間における電極80a,80bの最低温度のうち、最も高い温度(図5の例ではTd3)に設定すればよい。対象となる被接合物83について図5のような温度特性を取得する試験を予め行い、予備加熱温度Trを決定して、決定した予備加熱温度Trの情報を記憶部17に登録しておけばよい。
本実施の形態では、1つの被接合物83を接合する度に、従来の抵抗溶接と同様のフィードバック制御を行う前に予備加熱を行うことにより、短時間の接合を繰り返し行う場合においても、図6に示すように、接合中の電極80a,80bの到達温度Tuをほぼ一定にすることがき、品質の高い接合を実現することができる。また、本実施の形態では、上記のように予備加熱温度Trを設定することにより、電極80a,80bの温度を短時間で所望の到達温度まで到達させることができ、被接合物83に伝わる熱量を減少させることができ、被接合物83に発生する熱的障害を防止することができる。
また、本実施の形態では、接合開始から一定時間が経過するまでに検出された温度のうちの最高温度が所定の上限温度閾値を超える場合または所定の下限温度閾値未満の場合、接合不良、接合装置の異常、電極80a,80bの劣化のいずれかであるとして警報を発することにより、接合の不具合をユーザに知らせることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、抵抗溶接方式の接合装置について説明したが、本実施の形態では、パルスヒート方式の接合装置について説明する。図7は本発明の第2の実施の形態に係るパルスヒート方式の接合装置の構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。
図8は本実施の形態のヘッド部の拡大断面図である。本実施の形態のヘッド部8cは、例えばモリブデン、タングステン等からなる電極(ヒータチップまたはヒータツール)80cと、電極80cに取り付けられた熱電対81cと、電極80cを下降させて被接合物83cを挟み込み加圧する加圧機構(不図示)とを備えている。
被接合物83cとしては、例えばチップインダクタの被覆線88と、この被覆線88の下に配置されるチップインダクタの端子89とからなるものがある。この被接合物83cの接合においては、電極80cを発熱させることで、被覆線88の被覆90を熱で剥がして、心線91と端子89とを熱圧着する。
次に、本実施の形態の接合装置の動作を説明する。本実施の形態においても、処理の流れは第1の実施の形態と同様であるので、図3の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、電極80cに電流を流すことで、電極80cが発熱する。電流検出部10は、電極80cを流れる電流Iを検出する。電圧検出部11は、電極80cの両端間の電圧Vを検出する。電力検出部12は、電極80cに供給される電力Wを検出する。温度検出部14は、熱電対81cからの電圧に基づいて電極80cの温度を検出する。
制御部15の予備加熱制御部150は、被接合物83cの接合を開始する前に、温度検出部14によって検出される電極80cの温度が予め規定された予備加熱温度Trになるように、インバータ5を位相制御すればよい(図3ステップS1)。
次に、制御部15は、ヘッド部8cの加圧機構(不図示)を制御して、電極80cによって被接合物83cを上方から加圧する。荷重検出部13は、加圧機構に設けられたロードセルの出力に基づいて、被接合物83cに印加される荷重を検出する。そして、加圧機構は、被接合物83cに印加される荷重が所定の荷重設定値と一致するように電極80cに加える力を調整する。こうして、接合の準備が完了する。
第1の実施の形態と同様に、電極80cによって被接合物83cを上から加圧した状態で電極80cの予備加熱を行ってもよいし、被接合物83cに接触していない状態で電極80cの予備加熱を行ってもよい。
次に、制御部15のフィードバック制御部151は、第1の実施の形態と同様に、電極80cに電流を流し、接合中に検出される物理量に基づくフィードバック制御を行う(図3ステップS2,S3)。
また、制御部15の異常検出部152は、第1の実施の形態と同様に、異常検出を行う(図3ステップS4〜S7)。
こうして、接合装置の処理が終了する。第1の実施の形態と同様に、複数の被接合物83cの接合を連続的に実施する場合には、被接合物83cごとにステップS1〜S7の処理を実施すればよい。予備加熱温度Trの決定方法は第1の実施の形態で説明したとおりである。
なお、第1、第2の実施の形態では、電極に熱電対を設け、電極そのものの温度を検出している。電極そのものの温度を検出する方が接合の品質を高めることができるが、熱電対を設ける場所は電極の近傍(例えば電極を固定する金属製のホルダ)であってもよい。
第1、第2の実施の形態では、インバータ式の電源に本発明を適用する場合について説明しているが、トランジスタで直接、溶接電流を制御するトランジスタ式の電源に本発明を適用することも可能である。トランジスタ式の電源については、例えば特開平9−277066号公報に開示されており、周知の構成であるので、詳細な説明は省略する。
第1、第2の実施の形態の制御部15、操作部16、記憶部17および表示部18の機能は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置および外部とのインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、抵抗溶接方式またはパルスヒート方式の接合装置に適用することができる。
1…3相交流電源、2…スタートスイッチ、3…整流回路、4…コンデンサ、5…インバータ、6…溶接トランス、7…ダイオード、8,8c…ヘッド部、9…ホール素子、10…電流検出部、11…電圧検出部、12…電力検出部、13…荷重検出部、14…温度検出部、15…制御部、16…操作部、17…記憶部、18…表示部、20…電源、21…物理量検出手段、80a〜80c…電極、81a〜81c…熱電対、82a,82b…加圧機構、83,83c…被接合物、150…予備加熱制御部、151…フィードバック制御部、152…異常検出部。

Claims (4)

  1. 接合時に被接合物と当接する電極と、
    前記電極に電流を供給する電源と、
    接合中の前記被接合物に係る1乃至複数の物理量を検出する物理量検出手段と、
    接合中に検出される前記物理量の望ましい時間変化を指定する物理量設定情報を予め記憶する記憶手段と、
    前記電極または電極近傍の温度を検出する温度検出手段と、
    前記被接合物の接合を開始する前に、前記電極が前記被接合物と当接した状態または当接していない状態で、前記温度検出手段によって検出される温度が予め規定された予備加熱温度になるように、前記電源から前記電極への通電量を制御する予備加熱制御手段と、
    予備加熱後の接合中に検出される前記物理量のうち1つの物理量の時間変化が前記物理量設定情報で指定される時間変化と一致するように、前記電源から前記電極への通電量を制御するフィードバック制御手段とを備え
    前記予備加熱温度は、対象となる複数の被接合物の接合を予備加熱無しで連続的に実施する場合に、1つの被接合物の接合と次の被接合物の接合との間の休止期間における前記電極の最低温度のうち、最も高い温度に予め設定されることを特徴とする接合装置。
  2. 接合時に被接合物と当接する電極と、
    前記電極に電流を供給する電源と、
    接合中の前記被接合物に係る1乃至複数の物理量を検出する物理量検出手段と、
    接合中に検出される前記物理量の望ましい時間変化を指定する物理量設定情報を予め記憶する記憶手段と、
    前記電極または電極近傍の温度を検出する温度検出手段と、
    前記被接合物の接合を開始する前に、前記電極が前記被接合物と当接した状態または当接していない状態で、前記温度検出手段によって検出される温度が予め規定された予備加熱温度になるように、前記電源から前記電極への通電量を制御する予備加熱制御手段と、
    予備加熱後の接合中に検出される前記物理量のうち1つの物理量の時間変化が前記物理量設定情報で指定される時間変化と一致するように、前記電源から前記電極への通電量を制御するフィードバック制御手段と、
    接合開始から一定時間が経過するまでに前記温度検出手段によって検出された温度のうちの最高温度が所定の上限温度閾値を超える場合に、警報を発する異常検出手段を備えることを特徴とする接合装置。
  3. 接合時に被接合物と当接する電極と、
    前記電極に電流を供給する電源と、
    接合中の前記被接合物に係る1乃至複数の物理量を検出する物理量検出手段と、
    接合中に検出される前記物理量の望ましい時間変化を指定する物理量設定情報を予め記憶する記憶手段と、
    前記電極または電極近傍の温度を検出する温度検出手段と、
    前記被接合物の接合を開始する前に、前記電極が前記被接合物と当接した状態または当接していない状態で、前記温度検出手段によって検出される温度が予め規定された予備加熱温度になるように、前記電源から前記電極への通電量を制御する予備加熱制御手段と、
    予備加熱後の接合中に検出される前記物理量のうち1つの物理量の時間変化が前記物理量設定情報で指定される時間変化と一致するように、前記電源から前記電極への通電量を制御するフィードバック制御手段と、
    接合開始から一定時間が経過するまでに前記温度検出手段によって検出された温度のうちの最高温度が所定の下限温度閾値未満の場合に、警報を発する異常検出手段を備えることを特徴とする接合装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の接合装置において、
    前記電極は、前記被接合物を間に挟んで加圧する抵抗溶接方式の電極、または前記被接合物を上から押さえて加圧するパルスヒート方式の電極であることを特徴とする接合装置。
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