JP2001275224A - 接合装置 - Google Patents

接合装置

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JP2001275224A
JP2001275224A JP2000251273A JP2000251273A JP2001275224A JP 2001275224 A JP2001275224 A JP 2001275224A JP 2000251273 A JP2000251273 A JP 2000251273A JP 2000251273 A JP2000251273 A JP 2000251273A JP 2001275224 A JP2001275224 A JP 2001275224A
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electrode
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energization
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JP2000251273A
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Shigeyuki Hiiro
重之 日色
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Miyachi Technos Corp
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Miyachi Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1回の通電シーケンスの中で被覆線の絶縁物
除去に費やす電流と被覆線導体部の接合に費やす電流と
を各々最適に制御して、接合品質を向上させること。 【解決手段】 接合ヘッド18において、第1通電時間
の開始直後は、被覆線W1の絶縁物が導電路を遮断して
いるため、絶縁物溶解除去用の二次電流I2は上部電極
20から中間電極26を経由して流れる。この二次電流
I2ないしバイパス電流ICで上部電極20および中間電
極26より発生される熱により、被覆線W1の絶縁物が
加熱され、溶解する。被覆線W1の絶縁物が溶解して除
かれると、中から導体が露出し、上部電極20と下部電
極22との間でワーク(W1,W2)に導電路が形成さ
れ、下部電極22に分岐電流IBが流れる。制御部は、
電流検出回路34からの電流検出信号<IB>を監視し
続け、<IB>がスキップレベルSKに達した(または
越えた)直後に第1通電時間の通電を終了させ、これと
同時に、あるいは予め設定された通電オフ時間を挟んで
被覆線W1の導体を端子部材W2に接合するための第2通
電時間の通電を開始させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆線を端子部材
に通電によって接合する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被覆線は、導体をポリイミド、ポリウレ
タン、エナメルまたはビニル等の絶縁物で被覆してなる
電線である。従来より、このような被覆線を化学的また
は機械的な前処理を施すことなく通電だけで端子部材に
溶接するようにした抵抗溶接装置が知られている。この
種の抵抗溶接装置は、溶接ヘッドにおいて、被覆線側に
当接する上部電極と被覆線との間に中間電極を介在さ
せ、端子部材側に当接する下部電極に対して該中間電極
を電気的にバイパスさせた構成を有する。
【0003】かかる構成によれば、通電初期は被覆線の
絶縁物が電流を阻止するため、電流は上部電極および中
間電極を通って下部電極をバイパスする。これにより、
上部電極および中間電極(特に両電極間の接触部分)が
ジュール熱で発熱して、被覆線を加熱し、終いには被覆
線の絶縁膜が溶けて中の導体または素線が露出する。こ
うして被覆線の導体が露出した後は、ワーク(被覆線、
端子部材)が導電路となり、上部電極と下部電極との間
に電流が流れる。このワークを貫通して流れる電流によ
ってワークの接触部分がジュール熱で発熱して溶融し、
冶金的に接合する。このように、溶接ヘッドを通電させ
るだけで、自動的に被覆線の絶縁膜が除去され、被覆線
の導体が端子部材に抵抗溶接される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種の抵抗溶
接装置では、被覆線絶縁物の溶解除去に供する電流とワ
ークの抵抗溶接に供する電流とを区別することなく溶接
ヘッド(特に上部電極)を流れる主電流および通電時間
を一定値に管理(制御)していた。
【0005】しかしながら、同一の被覆線において連続
した通電時間内の一連の工程とはいえ、絶縁物の溶解除
去と導体の抵抗溶接とは本来異質な工程であり、各々別
個に最適な電流値が選ばれるべきである。また、通電時
間も、両工程に合わせ2段階に分けて制御されるべきで
ある。
【0006】従来は、絶縁物の溶解除去に要した通電時
間(第1通電時間)を監視する手立てがなく、したがっ
て抵抗溶接用の通電時間(第2通電時間)を所望の設定
値で管理することができなかった。このため、第1通電
時間のばらつきによって第2通電時間が左右され、ひい
ては接合品質が影響を受けていた。具体的には、第1通
電時間が長くかかりすぎて第2通電時間が短かすぎる
と、十分な溶接強度が得られなくなる。反対に、第1通
電時間が短い時間で終わって第2通電時間が長くなりす
ぎると、ワーク接合部、特に被覆線の導体が溶けすぎて
スプラッシュが出る等の溶接不良を来しやすい、という
不具合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる従来の
問題点に鑑みてなされたもので、1回の通電シーケンス
の中で被覆線の絶縁物除去に費やす電流と被覆線導体部
の接合に費やす電流とを各々最適に制御して、接合品質
を向上させるようにした接合装置を提供することを目的
とする。
【0008】本発明の別の目的は、被覆線の絶縁物除去
に供する電流から被覆線導体部の接合に供する電流への
切り換えを適確なタイミングで行えるようにした接合装
置を提供することにある。
【0009】本発明の別の目的は、被覆線の絶縁物を溶
解するための電極発熱の安定性を向上させる接合装置を
提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、被覆線の絶縁物を除
去した後の本通電における電流供給効率を向上させるよ
うにした接合装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、ヒータ電極を使用す
ることにより、安定した被覆線除去用の電流を流せるよ
うにした接合装置を提供することにある。
【0012】上記の目的を達成するため、本発明の第1
の接合装置は、導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
合する接合装置において、前記被覆線同士あるいは前記
被覆線と端子部材とを互いに重ね合わせ、両側から挟ん
で加圧する第1および第2の電極と、前記第1および第
2の電極にそれぞれ電気的に接続される第1および第2
の出力端子を有し、前記第1および第2の出力端子間の
導電路に主電流を供給する電源回路と、前記第1の電極
の先端部に密着する部分を有し、前記電源回路の第2の
出力端子に電気的に接続される第3の電極と、前記第2
の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流値が予め
設定したレベルに達したタイミングを検出する電流監視
手段と、通電開始から前記タイミング信号が検出される
までの第1の期間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除
去用の第1の電流設定値に一致し、前記タイミング信号
が検出された直後から通電終了時までの第2の期間中は
前記主電流が前記導体と前記端子部材との接合用の第2
の電流設定値に一致するように前記電源回路を制御する
通電制御手段とを具備する構成とした。
【0013】この接合装置では、基本的に不定期間とし
て設定される第1の期間において被覆線の絶縁物を溶解
除去するのに適した電流値に主電流を定電流制御して、
第1および第3の電極に絶縁物の溶解除去のための熱を
発生させながら、第2の電極を流れる電流を監視する。
そして、その監視される電流が所定のレベル(スキップ
レベル)に達した時のタイミングに基づいて第1の期間
の通電を終了すると同時に、第2の期間の通電を開始す
る。第2の期間は予め設定された一定期間でよく、この
期間中は被覆線の導体を端子部材に接合するのに適した
電流値に主電流を定電流制御し、これによって被溶接材
を安定かつ良好に接合することができる。
【0014】本発明の別の態様によれば、第3の電極を
流れる電流(バイパス電流)を監視する方式も可能であ
り、その場合はバイパス電流の電流値の落ち込み量に対
して適当なスキップレベルを設定してよい。また、別の
態様として、第2の期間において、第2の電極を流れる
電流を定電流制御の制御対象または制御量とすることも
可能である。
【0015】また、本発明の別の態様によれば、第1の
期間の通電を終了した時点で、いったん通電を所定時間
だけ停止し、それから第2の期間の通電を開始すること
も可能である。かかる通電制御によれば、第1の期間終
了後の通電停止時間中も被覆線の絶縁物は余熱で溶け続
けるため、第2の期間の通電を開始する迄に絶縁物が程
よくかつ十分に除去され、これによって第2の期間の通
電による被覆線の導体と端子部材との抵抗溶接が安定化
し、溶接品質が一層向上する。
【0016】本発明の第2の接合装置は、少なくとも一
方が被覆線である一対の被接合部材を重ね合わせて接合
するための接合装置において、第1および第2の出力端
子を有し、前記第1および第2の出力端子間の導電路に
主電流を供給する電源回路と、前記電源回路の第1およ
び第2の出力端子にそれぞれ電気的に接続された第1お
よび第2の端子を有する導電性かつ高発熱性の部材から
なり、前記第1および第2の端子の間の電極先端部にて
前記一方の被接合部材に所定の加圧力で接触する第1の
電極と、前記電源回路の第2の出力端子に電気的に接続
され、他方の前記被接合部材に所定の加圧力で接触する
第2の電極と、前記第2の電極と前記電源回路の第2の
出力端子との間で流れる電流を監視し、前記電流の電流
値が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する
電流監視手段と、通電開始から前記タイミングが検出さ
れるまでの第1の通電時間中は前記主電流が前記絶縁物
の溶解除去用の第1の電流設定値にほぼ一致し、前記タ
イミングが検出された直後から通電終了までの第2の通
電時間中は前記主電流が接合用の第2の電流設定値にほ
ぼ一致するように前記電源回路を制御する通電制御手段
とを具備する構成とした。
【0017】上記の構成においては、被覆線に加圧接触
する第1の電極が単一または一体型であるため、その電
極先端部より被覆線に与えられるジュール熱が安定し、
被覆線の絶縁物を溶解するための所要時間のばらつきが
少なくなる。また、電流監視手段の働きにより、被覆線
の絶縁物除去に供する電流から被覆線導体部の接合に供
する電流への切り換えを適確なタイミングで行うことが
できる。さらに、電流監視手段と通電制御手段の働きに
より、1回の通電シーケンスの中で被覆線の絶縁物除去
に費やす電流と被覆線の導体部の接合に費やす電流とを
各々最適に制御することが可能であり、接合品質を向上
させることができる。
【0018】本発明における電流監視手段の別の態様と
して、前記第1の電極の第2の端子と前記電源回路の第
2の出力端子との間で流れる電流を監視し、前記電流の
電流値が予め設定したレベルに達したタイミングを検出
する構成としてもよい。
【0019】また、この接合装置において、好ましく
は、前記電源回路の第1の出力端子と前記第1の電極の
第2の端子との間に設けられた第1の開閉器と、前記電
源回路の第2の出力端子と前記第1の電極の第2の端子
との間に設けられた第2の開閉器と、前記第1の通電時
間中は前記第1の開閉器を開状態にするとともに前記第
2の開閉器を閉状態とし、前記第2の通電時間中は前記
第2の開閉器を開状態にするとともに前記第1の開閉器
を閉状態とする切換制御手段とを具備してよい。かかる
構成によれば、第1の通電時間の通電だけでなく第2の
通電時間の通電においても第1の電極における導電路を
無駄なく有効利用して、被覆線導体部の接合に供する電
流の供給効率を高めることができる。
【0020】第2の接合装置においても、第1の期間の
通電を終了した時点で、いったん所定時間だけ通電を停
止し、それから第2の期間の通電を開始する制御が可能
である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照して本発明の
好適な実施形態を説明する。
【0022】図1〜図5につき本発明の第1の実施形態
による接合装置を説明する。
【0023】図1にこの実施形態による接合装置の構成
を示し、図2にこの接合装置における接合ヘッドの構成
を拡大して示す。
【0024】この実施形態の接合装置は、電源回路に直
流インバータ式電源回路を用いている。この電源回路に
おけるインバータ14は、たとえばGTR(ジャイアン
ト・トランジスタ)またはIGBT(絶縁ゲート・バイ
ポーラ・トランジスタ)からなるブリッジ結線された2
対(4個)の単方向通電型スイッチング素子Q1 ,Q2
,Q3 ,Q4を有している。各スイッチング素子Q1 ,
Q2 ,Q3 ,Q4には、これと並列に通電の極性を逆向
きにして還流用のダイオードD1 ,D2 ,D3 ,D4 が
接続されている。
【0025】これら4個のスイッチング素子のうち、第
1組(正極側)の第1および第2のスイッチング素子Q
1 ,Q2 は駆動回路42からの同期した第1および第2
の駆動パルス(スイッチング制御信号)S1 ,S2 によ
り同時にオン・オフし、第2組(負極側)の第3および
第4のスイッチング素子Q3 ,Q4 は駆動回路42から
の同期した第3および第4の駆動パルスS3 ,S4によ
り同時にオン・オフするようになっている。
【0026】インバータ14の入力端子(L0 ,L1 )
は整流回路10の出力端子に接続され、インバータ14
の出力端子(M0 ,M1 )はトランス16の一次側コイ
ルに接続されている。トランス16の二次側コイルは一
対のダイオードDa,Dbからなる整流回路17の入力端
子に接続され、整流回路17の出力端子N0,N1が溶接
ヘッド18における上部および下部電極20,22にそ
れぞれ接続されている。
【0027】図2に明示するように、接合ヘッド18に
おいて、上部および下部電極20,22は、互いに上下
に重ね合わせられた被覆線W1および端子部材W2を両側
(上方および下方)から挟み、加圧部24からの加圧力
で加圧接触するようになっている。さらに、上部電極2
0と被覆線W1との間に側方から割り込むように、中間
電極26の先端部が上部電極20の先端部に密着した状
態で取り付けられている。中間電極26は、電気的に下
部電極22を迂回またはバイパスして整流回路17の出
力端子N1に接続されている。これら3つの電極20,
22,26のうち、中間電極26は、高発熱性の導電体
たとえばモリブデンまたはタングステン系の合金からな
り、加圧部24の上部電極支持部材28に支持されてい
る。一方、上部電極20および下部電極22は、共に導
電率の高い導電体たとえば銅合金からなり、それぞれ加
圧部24の上部電極支持部材28および下部電極支持部
材30に支持されている。
【0028】下部電極22の導電路または分岐路には、
たとえばトロイダルコイルからなる電流センサ32が取
り付けられている。この電流センサ32の出力端子は、
電流検出回路34の入力端子に接続されている。下部電
極22に電流IBが流れると、電流センサ32がこの電
流IBを検知し、電流検出回路34が電流IBの電流値を
表す電流検出信号<IB>を出力する。この電流検出信
号<IB>は制御部40に与えられる。
【0029】再び図1において、整流回路10は、たと
えば6個のダイオードを三相ブリッジ結線してなる三相
整流回路からなり、三相の交流電源端子(U,V,W)
からの商用周波数の三相交流電圧を所定レベルの直流電
圧Eに変換する。整流回路10より出力された直流電圧
Eは平滑コンデンサ12を介してインバータ14に供給
される。
【0030】インバータ14の出力端子M1と溶接トラ
ンス16の一次側コイルとの間の導体には、たとえばカ
レント・トランスからなる電流センサ36が取り付けら
れている。この電流センサ36の出力端子は、電流検出
回路38の入力端子に接続されている。溶接トランス1
6の一次回路で一次電流I1が流れると、電流センサ3
6がこの一次電流I1を検知し、電流検出回路38が電
流I1の電流値を表す電流検出信号<I1>を出力する。
この電流検出信号<I1>は制御部40に与えられる。
【0031】制御部40は、主としてマイクロコンピュ
ータ(CPU)で構成されてよく、本装置における各部
および全体の動作に係わる一切の演算および制御を行
う。制御部40には、クロック回路44、記憶部46、
入力部48、表示部50等も直接またはインタフェース
回路(図示せず)を介して接続されている。
【0032】クロック回路44は、インバータ14のス
イッチング動作の基本サイクル(周期)を規定するたと
えば10kHzの基本クロックパルスφを制御部40に
供給する。記憶部46はROMおよびRAMを含んでい
る。ROMには制御部40の演算処理動作を規定する各
種プログラムが格納され、RAMには各種設定値デー
タ、各種測定値データおよび演算データ等が格納され
る。入力部48は、装置ユニットの操作パネルに設けら
れている各種キーおよび外部の装置と通信ケーブルを介
して接続されている入出力インタフェース回路等を含ん
でいる。表示部50は、装置ユニットの操作パネルに設
けられているディスプレイおよびランプ等を含んでい
る。
【0033】この接合装置では、入力部48より各種溶
接条件のデータが設定入力され、記憶部46に格納され
る。本実施例における溶接条件の設定の中で特に重要な
点の1つは、全通電時間が被覆線W1の絶縁物を溶解除
去するための第1通電時間WE1と被覆線W1の導体を端
子部材W2に溶接するための第2通電時間WE2とに分割
され、かつ第1および第2通電時間WE1,WE2の各々
に独立した電流値が設定されることである。
【0034】ここで、第1通電時間WE1は不定であ
り、被覆線W1の絶縁物を溶解除去するための上限時間
WE1’が設定される。第2通電時間WE2は第1通電時
間WE1の終了と同時に開始される。本装置では、後述
するように第1通電時間WE1の通電を終了させるべき
タイミングを適確に検出できるため、第2通電時間WE
2の通電開始のタイミングを管理することができ、した
がってWE2の期間を設定通りに管理することができ
る。このため、第2通電時間WE2は、被覆線W1の導体
を端子部材W2に接合するのに適した通電時間に設定す
ることができる。
【0035】また、第1通電時間WE1における設定電
流値は、被覆線W1の絶縁物を所望の所要時間で溶解除
去するのに適した電流値SIaに選ばれる。一方、第2
通電時間WE2における設定電流値は、通電時間WE2で
被覆線W1の導体を端子部材W2に接合するのに適した電
流値SIbに選ばれる。
【0036】なお、この実施形態における接合とは、被
覆線W1を抵抗溶接によって端子部材W2に接合する態様
と、端子部材W2の接合面にハンダメッキまたはスズメ
ッキを施して被覆線W1をハンダ付けによって端子部材
W2に接合する態様とを含む。
【0037】この実施形態における他の重要な設定値
は、第1通電時間WE1の終了時点を検出するために、
接合ヘッド18における下部電極電流IBに対して設定
されるスキップレベルSKである。下部電極電流I
Bは、被覆線W1における絶縁物の溶解除去の進行に比例
して立ち上がる。スキップレベルSKは、この下部電極
電流IBの立ち上がり途中の適当なレベルに選ばれてよ
い。
【0038】次に、図3〜図5につきこの実施形態の溶
接装置における通電制御方式を説明する。
【0039】図3に被覆線W1を端子部材W2に接合する
ための制御部40による通電制御手順を示し、図4に定
電流リミッタ制御方式の処理手順を示す。図5にこの被
覆線接合装置の二次側回路で流れる二次電流(主電流)
I2および下部電極電流(分岐電流)IBの波形を示す。
【0040】接合ヘッド18において、上部電極20お
よび中間電極26と下部電極22との間にワーク(W
1,W2)が挿入された後、外部装置(図示せず)より所
定の起動信号が与えられる。起動信号に応動して、制御
部40は先に加圧部24による電極間の加圧を開始させ
てから、通電シーケンスを開始する。
【0041】通電シーケンスを開始するに先立ち、制御
部40は各種加工条件の設定値を記憶部46より読み出
してそれぞれ所定のレジスタにセットする(ステップA
1 )。
【0042】次に、第1の通電時間WE1における通電
を定電流制御で実行する(ステップA2 )。この定電流
制御は、たとえばフィードバック式の定電流リミッタ制
御でよく、帰還信号には電流センサ36および電流検出
回路38からの電流検出信号<I1>を用いる。
【0043】図4に、定電流リミッタ制御方式の手順を
示す。クロックφが入力すると(ステップB1)、その
クロックサイクルの始端で制御部40は駆動回路42を
介して制御パルスS1,S2をHレベルに立ち上げ、第1
組のスイッチング素子Q1,Q2をオンにする(ステップ
B2)。この時、制御パルスS3,S4はLレベルに保持
し、第2組のスイッチング素子Q3,Q4をオフにしてお
く。第1組のスイッチング素子Q1,Q2がオンすると、
一次電流I1が正極方向で立ち上がる。
【0044】一次電流I1が正常に立ち上がると、電流
検出信号<I1>が当該クロックサイクル内で第1通電
時間WE1用の設定電流値SIaに応じた所定のリミッタ
レベルに達し、制御部40はこのリミッタレベル到達時
点で制御パルスS1,S2をLレベルに戻し、第1組のス
イッチング素子Q1,Q2をオフにする(ステップB3→
B4→B6)。
【0045】二次側回路の抵抗値の増大あるいは三相交
流電源電圧の降下等の変動に起因して、一次電流I1の
立ち上がりがよくなく、電流検出信号<I1>が当該ク
ロックサイクル内でリミッタレベルに達しないことがあ
る。この場合、制御部40はクロックφの終端で制御パ
ルスS1,S2を立ち下げ、第1組のスイッチング素子Q
1,Q2をオフにする(ステップB5→B6)。
【0046】次のクロックサイクルでは、極性を反転さ
せ、第1組のスイッチング素子Q1,Q2をオフにしたま
ま、第2組のスイッチング素子Q3,Q4をスイッチング
制御して上記の手順を繰り返す。こうして、クロックサ
イクル毎に極性を切り替えながら、インバータ14のス
イッチング素子(Q1,Q2),(Q3,Q4)をリミッタ
制御方式でスイッチング制御する(ステップA2→A3→
A4→A2‥)。
【0047】このような定電流リミッタ制御によるイン
バータ14のスイッチング動作によって、二次側回路で
は設定電流値SIaにほぼ等しい電流値で直流の二次電
流I2が流れる。
【0048】接合ヘッド18において、第1通電時間W
E1の開始直後は、被覆線W1の絶縁物が導電路を遮断し
ているため、二次電流I2は上部電極20から中間電極
26を経由して流れる。つまり、二次電流I2の全部
が、中間電極26を流れる分岐電流またはバイパス電流
ICとなる。この二次電流I2ないしバイパス電流ICに
より上部電極20および中間電極26において、特に両
電極の接触部付近でジュール熱が発生し、この熱によっ
て被覆線W1の絶縁物が加熱される。
【0049】この加熱により被覆線W1の絶縁物が溶融
して除かれると、中から導体が露出してくる。そうする
と、上部電極20と下部電極22との間でワーク(W
1,W2)に導電路が形成され、二次電流I2の一部はこ
の導電路側に分流し、下部電極22を流れる。
【0050】このワーク(W1,W2)を貫通する下部電
極電流IBが流れ始めると、ワーク自体から発生される
ジュール熱により被覆線絶縁体の溶融除去が促進され、
翻って下部電極電流IBが増大する。
【0051】制御部40は、電流検出回路34から与え
られる電流検出信号<IB>の値を第1通電時間WE1の
開始(時点t0)から監視し続け、<IB>がスキップレ
ベルSKに達した(または越えた)時点tsの直後で第
1通電時間WE1の通電を終了させ、これと同時に第2
通電時間WE2の通電を開始させる(ステップA5→A6
→A7)。
【0052】第2通電時間WE2の通電では、正味の接
合用の設定電流値[SIb]に切り換えて、上記と同様
の定電流リミッタ制御(ステップA7)によりインバー
タ14をスイッチング動作させる。この第2通電時間W
E2の通電は、設定時間通り持続される。こうして、被
覆線W1の導体と端子部材W2との接触部分にほぼ一定の
電流が設定時間流れることで、ワーク(W1,W2)が安
定かつ良好に接合する。
【0053】なお、第1通電時間WE1の通電におい
て、何らかの原因により被覆線W1の絶縁物が溶融し難
く、通電開始から上限時間WE1’が経っても下部電極
電流IBがスキップレベルSKに到達しなかったとき
は、その時点(時刻tp)で見切りをつけて第1通電時
間WE1の通電を終了させ、第2通電時間WE2の通電に
切り換える(ステップA3→A7)。
【0054】上記したように、この実施形態の被覆線接
合装置では、基本的に不定期間として設定される第1通
電時間WE1において被覆線W1の絶縁物を溶解除去する
のに適した電流値に二次電流I2を定電流制御して、上
部電極20および中間電極26に絶縁物の溶解除去のた
めの熱を発生させながら、下部電極22を流れる分岐電
流IBを監視する。そして、該分岐電流IBが所定のスキ
ップレベルSKに達した時のタイミングで第1通電時間
WE1の通電を終了すると同時に、第2通電時間WE2の
通電を開始する。第2通電時間WE2は予め設定された
一定期間であり、この期間中は被覆線W1の導体を端子
部材W2に接合するのに適した電流値に二次電流I2を定
電流制御し、これによってワーク(W1,W2)を安定か
つ良好に接合することができる。
【0055】このように、1回の通電シーケンスの中で
被覆線W1の絶縁物除去に費やす電流と被覆線W1の導体
部の接合に費やす電流とを各々最適に制御することが可
能であり、接合品質を向上させることができる。
【0056】上記した実施例では、第1通電時間WE1
中に被覆線W1における絶縁物の溶解除去の進捗具合を
判断するために、下部電極22を流れる分岐電流IB
監視した。しかし、中間電極26を流れるバイパス電流
Icを監視する方式も可能である。その場合は、バイパ
ス電流Icの電流値の落ち込み量に対して適当なスキッ
プレベルを設定すればよい。
【0057】また、上記した実施形態では、第1および
第2通電時間WE1,WE2のいずれの通電においても二
次電流I2を定電流制御の制御対象または制御量とし
た。しかし、第2通電時間WE2においては二次電流I2
の代わりに下部電極電流IBを制御量とすることも可能
である。その場合の定電流制御方式としては、インバー
タ周波数の各サイクル毎に下部電極電流IBの測定値
(実効値または平均値)を設定電流値と比較して誤差を
求め、この誤差に応じて次サイクルにおける制御パルス
のパルス幅を決定するような誤差比較型のパルス幅制御
方式を用いてよい。なお、制御部40において定電流制
御部を専用のハードウェア回路で構成してもよい。
【0058】上記した実施形態では一次電流I1の電流
検出値をフィードバック信号としたが、二次側回路にお
いて整流回路17の出力側に電流センサを取り付けて、
二次電流I2の電流検出値を定電流制御のフィードバッ
ク信号とすることもできる。
【0059】また、別の変形例として、上記の実施形態
において、中間電極26のバイパス回路にスイッチ(図
示せず)を設け、第1通電時間WE1中は該スイッチを
閉状態(オン)にし、第2通電時間WE2中は開状態
(オフ)とする方式も可能である。この場合、第2通電
時間WE2中は二次電流I2の全部が下部電極22側に流
れるため、I2=IBが成立する。
【0060】上記した通電制御では、第1通電時間WE
1中に下部電極22または中間電極26を流れる電流が
所定のスキップレベルSKに達すると、その時点または
その直後の時点tsで第1通電時間WE1の通電を終了さ
せると同時に第2通電時間WE2の通電を開始させるよ
うにした。
【0061】しかし、図6および図7に示すように、ス
キップレベル到達直後の時点tsで第1通電時間WE1の
通電を終了させたなら、そこでいったん通電を予め設定
した時間Tcだけ停止させ(ステップE1)、そのオフ時
間Tcの終了後に第2通電時間WE2の通電を開始するよ
うにしてもよい。
【0062】このように第1通電時間WE1の通電を終
了させた時点でいったん通電をることで被覆線Wの絶縁
物は余熱で溶け続けるものの、同時に冷却されることに
もなり、第2通電時間WE2の通電を開始する迄には絶
縁物が程よくかつ十分に除去されるとともに冷却もなさ
れる。これによって、第2通電時間WE2の通電による
被覆線Wの導体と端子部材W2との抵抗溶接が安定化す
るとともに、被覆線の溶け過ぎや発火を防止できるので
溶接品質が一層向上する。
【0063】次に、図8〜図10を参照して本発明の第
2の実施形態を説明する。図8にこの実施形態における
接合装置の構成を示し、図9にこの接合装置における接
合ヘッドの構成を拡大して示す。図中、上記した第1の
実施形態におけるものと同様の構成または機能を有する
部分には同一の符号を付してある。
【0064】この実施形態の接合装置において、整流回
路17の出力端子つまり電源出力端子N0,N1には、接
合ヘッド52における上部および下部電極54,56が
電気的に接続されている。より詳細には、正極電圧側の
電源出力端子N0に上部電極54の第1の端子54aが
接続され、零電位側の電源出力端子N1には下部電極5
6と上部電極54の第2の端子54bとが接続されてい
る。
【0065】図9に示すように、接合ヘッド52におい
て、上部および下部電極54,56は、互いに上下に重
ね合わせられた被覆線W1および端子部材W2を両側(上
方および下方)から挟み、加圧部24からの加圧力で加
圧接触するようになっている。
【0066】上部電極54は、高発熱性の導電体たとえ
ばモリブデンまたはタングステン系の合金からなり、任
意の形状を有してよいが、好ましくは略UまたはV状の
形体を有し、その左右一対の肢部54c,54dの上端
部を電極端子54a,54bとし、肢部54c,54d
の下端連結部をワークに加圧接触するための電極先端部
54eとしてよい。なお、上部電極54においては、少
なくとも電極先端部54e付近が高発熱性の部材であれ
ばよく、他の部分は低発熱性の部材(たとえば銅合金)
であってもよい。
【0067】下部電極56は、導電率の高い導電体たと
えば銅合金からなり、任意の形状を有してよく、たとえ
ば常用の円柱または円筒型のものでよく、その上端部を
電極先端部としてよい。上部電極54および下部電極5
6は加圧部24の上部電極支持部材58および下部電極
支持部材60にそれぞれ取付される。
【0068】図10に、この実施形態における接合ヘッ
ド52の具体例を示す。上部電極支持部材58は、図示
しない加圧駆動部(たとえばエアシリンダ)に作動結合
されている垂直アーム61と、この垂直アーム61の下
端部に絶縁体を介して一体に固定されている左右一対の
水平アーム62,64とを有している。これら水平アー
ム62,64の先端部(正面側)に上部電極54の両端
子54a,54bがボルト66,68で着脱可能に取付
される。水平アーム62,64の後端部(背面側)に
は、電源出力端子N0,N1(図9)からの導体板70,
72がそれぞれ結合される。両水平アーム62,64
は、導電性の部材たとえばアルミニウムや銅合金からな
り、ボルト等(図示せず)により互いに物理的に一体結
合されるとともに、絶縁体74を介して互いに電気的に
絶縁されており、上部電極支持部材58の一部を構成す
るとともに、電源出力端子N0,N1からそれぞれ上部電
極54の電極端子54a,54bへ至る二次側導体7
6,78(図9)の一部をも兼ねている。
【0069】上部電極54においても、両端子54a,
54bないし両肢部54c,54dは絶縁体80を介し
て互いに電気的に絶縁されており、電極先端部54e付
近で両肢部54c,54dの下端部が一体に連続してい
る。
【0070】下部電極支持部材60は先端部が二片82
a,82bに割れている電極ホルダ82を有し、この電
極ホルダ82で下部電極56を挟むようにして保持し、
ボルト84で電極ホルダ82を締めて下部電極56を着
脱可能に固定取付する構成としている。電極ホルダ82
は、電源出力端子N1から下部電極22へ至る二次側導
体86(図2)の一部をも兼ねている。
【0071】図9において、下部電極56用の二次側導
体86には、上記第1実施形態と同様に電流センサ32
が取り付けられ、この電流センサ32の出力端子は電流
検出回路34の入力端子に接続されている。下部電極5
6に電流IBが流れると、電流センサ32がこの電流IB
を検知し、電流検出回路34が電流IBの電流値を表す
電流検出信号<IB>を制御部40(図8)に与える。
【0072】この接合装置でも、上記第1の実施形態と
同様に、主たる溶接条件として、上限時間WE1’、第
2通電時間WE2、第1および第2通電時間WE1,WE
2における電流値SIa、SIb、スキップレベルSK等
を設定してよい。そして、たとえば図3の手順または図
6の手順と同様の手順で通電制御を行ってよい。
【0073】接合ヘッド52において、第1通電時間W
E1の開始直後は、被覆線W1の絶縁物が導電路を遮断し
ているため、電源出力端子N0から二次側導体76を介
して上部電極54の第1の端子54aに流入した二次電
流I2は、上部電極54の第1の肢部54c→電極先端
部54e→第2の肢部54dの導電路を流れて、第2の
端子54bから二次側導体78を通って電源出力端子N
1へ帰還する。つまり、二次電流I2の全部が、上部電極
54を一端(端子54a)から他端(端子54b)まで
縦断する上部電極縦断電流ICとなる。この上部電極縦
断電流ICにより上部電極54の両肢部54c,54d
および電極先端部54eでジュール熱が発生し、このジ
ュール熱で被覆線W1の絶縁物が加熱される。
【0074】この加熱により被覆線W1の絶縁物が溶融
して除かれると、中から導体が露出してくる。そうする
と、上部電極54と下部電極56との間でワーク(W
1,W2)に導電路が形成され、二次電流I2の一部はこ
の導電路側に分流し、下部電極56を流れる。
【0075】このワーク(W1,W2)を貫通する下部電
極電流IBが流れ始めると、ワーク自体から発生される
ジュール熱により被覆線絶縁体の溶融除去が促進され、
翻って下部電極電流IBが増大する。
【0076】上記第1の実施形態と同様に、制御部40
は、電流検出回路34から与えられる電流検出信号<I
B>の値を第1通電時間WE1の開始(時点t0)から監
視し続け、<IB>がスキップレベルSKに達した(ま
たは越えた)時点tsで第1通電時間WE1の通電を終了
させ、これと同時に、または予め設定した通電オフ時間
Tcの経過後に第2通電時間WE2の通電を開始させる。
そして、第2通電時間WE2の通電では、正味の接合用
の設定電流値[SIb]に切り換えて、上記と同様の定
電流リミッタ制御(ステップA7)によりインバータ1
4をスイッチング動作させる。この第2通電時間WE2
の通電は、設定時間通り持続される。こうして、被覆線
W1の導体と端子部材W2との接触部分にほぼ一定の電流
が設定時間流れることで、ワーク(W1,W2)が安定か
つ良好に接合する。
【0077】この実施形態でも、上記した第1の実施形
態と同様に、1回の通電シーケンスの中で被覆線W1の
絶縁物除去に費やす電流と被覆線W1の導体部の接合に
費やす電流とを各々最適に制御することが可能であり、
接合品質を向上させることができる。
【0078】さらに、この実施形態では、上部電極54
が、電源部より発熱用の電力を受けるための第1および
第2の端子54a,54bと、被覆線W1に加圧接触す
るための電極先端部54eとを有する高発熱性の単一ま
たは一体的な導電性部材から構成されているため、被覆
線W1の絶縁物を除去する際に電極先端部54eより被
覆線W1に与えられるジュール熱が常時安定し、第1通
電時間WE1のばらつきを小さくすることができる。
【0079】この実施形態では、第1通電時間WE1中
に被覆線W1における絶縁物の溶解除去の進捗具合を判
断するために、二次側導体78を流れる上部電極縦断電
流Icを監視する方式も可能である。その場合は、上部
電極縦断電流ICの電流値の落ち込み量に対して適当な
スキップレベルを設定すればよい。
【0080】また、この実施形態でも、第2通電時間W
E2の通電において下部電極電流IBを定電流制御の制御
対象または制御量とすることが可能である。
【0081】上記した第2の実施形態では、上部電極5
4の第2の端子54bが零電位側の電源出力端子N1に
常時接続されているため、第1通電時間WE1の通電か
ら第2通電時間WE2の通電に切り換わると、上部電極
54において第2の端子54b側の肢部54dは両電極
54,56間の主導電路から外れ、被覆線W1の導体部
の接合には寄与しない。
【0082】しかし、以下に説明する第3の実施形態で
は、第2通電時間WE2の通電において上部電極54の
両肢部54c,54d双方を被覆線導体部の接合に寄与
させることができる。
【0083】図11および図12に、第3の実施形態に
よる接合装置の構成を示す。図中、上記した第2の実施
形態の装置(図8、図9)の各部と同様の構成または機
能を有する部分には同一の符号を附してある。
【0084】この第3の実施形態の特徴は、電源出力端
子N0,N1と上部電極54の第2の端子54bとの間に
切換回路(SW)90を設け、この切換回路(SW)9
0により上部電極54の肢部54dにおける電流の方向
を所定のタイミングで切り換えるようにした点である。
切換回路(SW)90は、駆動回路92を介して制御部
40により切換制御される。
【0085】図12に、切換回路(SW)90および駆
動回路92の構成例を示す。切換回路90(SW)は、
正極電圧側の電源出力端子N0と上部電極54の第2の
端子54bとの間に電気的に接続された第1の電磁開閉
器(SWa)94と、零電位側の電源出力端子N1と該
第2の端子54bとの間に電気的に接続された第2の電
磁開閉器(SWb)96とを含んでいる。駆動回路92
は、第1および第2の電磁開閉器94,96にそれぞれ
対応するリレー回路98,100を含んでいる。各リレ
ー回路98,100は、制御部40からの各切換制御信
号Ga,Gbにしたがって各電磁開閉器(SWa)9
4,(SWb)96の可動接点をメーク(閉)位置とブ
レイク(開)位置との間で切り換えるためのリレーを有
している。
【0086】図13に、この第3の実施形態における通
電制御手順を示す。図中、上記した第1の実施形態にお
ける通電制御手順(図4)と共通する処理には同一の符
号を附してある。この手順の中で、ステップC1,C2,
C3の処理がこの実施形態で加えられたものである。
【0087】この第3の実施形態では、通電開始直前の
初期化の際に第1の電磁開閉器(SWa)94をオフ
(開状態),第2の電磁開閉器(SWb)96をオン
(閉状態)とし、上部電極54の第2の端子54bを零
電位側の電源出力端子N1側に接続しておく(ステップ
C1)。これにより、第1通電時間WE1の通電中(ステ
ップA2→A3→A4→A2‥)は、上記第1実施形態と同
様に、上部電極54に上部電極縦断電流ICが流れる。
【0088】そして、下部電極56側の電極電流IB
スキップレベルSKに到達すると、制御部40は先ず第
2の電磁開閉器(SWb)96をオフ(開状態)に切り
換えて上部電極縦断電流Icを遮断し(ステップA5→
A6→C2)、この直後に第1の電磁開閉器(SWa)9
4をオン(閉状態)に切り換える(ステップC3)。こ
れにより、第2通電時間WE2の通電中(ステップA7→
A8→A9→A7‥)は、正極電圧側の電源出力端子N0か
らの二次電流I2が、上部電極54では二手に分かれて
両端子54a,54bから流入し、それぞれ上部電極5
4の両肢部54c,54dを縦断し、電極先端部54e
で合流したうえでワーク(W1,W2)に供給される。
【0089】また、図14に示すように、第1通電時間
WE1の通電(ステップA2→A3→A4→A2‥)と第2
通電時間WE2の通電(ステップA7→A8→A9→A7
‥)との間に通電オフ時間Tc(ステップE1)を挿入し
てもよい。
【0090】このように、第2通電時間WE2の通電に
際して上部電極54の両肢部54c,54d双方がワー
ク(W1,W2)に向けて接合用の電流を供給するので、
電流供給効率が大幅に向上する。したがって、第2通電
時間WE2の通電における設定電流値SIaを大きな値に
選んで、第2通電時間WE2を短縮化することもでき
る。また、無駄な上部電極縦断電流Icが流れることも
ないので、消費電力を節減できるとともに、定電流制御
の精度が向上する等の利点もある。
【0091】なお、切換回路90に開閉器96だけを設
け(開閉器94を省き)、第1通電時間WE1中は開閉
器96を閉(オン)状態とし、第2通電時間WE2中は
開閉器96を開(オフ)状態とする方式も可能である。
この場合でも、第2通電時間WE2中は、二次電流I2の
全部が下部電極56を流れるため、I2=IBが成立す
る。
【0092】上記した各実施形態では、下部電極56側
の電流IBを監視することによって、被覆線の絶縁物除
去のための通電から被覆線導体部の接合のための通電に
切り換えるための適確なタイミングを得るようにしてい
る。そのような電流監視式に代えて、図15に示すよう
に可動電極(上部電極54)の変位量を監視する方法も
可能である。
【0093】図15に示す実施形態では、第1通電時間
WE1の開始直前における上部電極54の高さ位置H0を
基準位置(初期値)としてセットしておき、第1通電時
間WE1を開始した後に被覆線W1の絶縁物の溶け込みに
追従して上部電極54が沈み込む量を該基準位置H0か
らの電極変位量δhとして監視し、この電極変位量δh
が設定値に達した時点で第1通電時間WE1から第2通
電時間WE2に切り換える。
【0094】この電極変位監視式においては、たとえば
上部電極支持部材58に上部電極54の高さ位置を検出
する位置センサ(図示せず)を取り付けて、該位置セン
サの出力信号を制御部40に送り、制御部40において
上記のような監視および切換制御のための所要の信号処
理を行ってよい。
【0095】さらに、別の方式として、上部電極54の
両端子54a,54b間の電圧を監視する手段(図示せ
ず)を設け、その両端子間電圧が設定値まで下がった時
点で第1通電時間WE1の通電から第2通電時間WE2の
通電に切り換える方式も可能である。
【0096】上記した実施形態では被覆線W1と端子部
材W2との接合であったが、本発明は複数の被覆線同士
を接合するアプリケーションにも適用可能である。
【0097】また、上記した実施形態では電源回路に直
流インバータ式電源回路を用いたが、他の種々の電源回
路たとえば交流波形インバータ式電源回路や単相交流式
電源回路等も使用可能である。
【0098】図16に、図1の接合装置において直流イ
ンバータ式電源回路を交流波形インバータ式電源回路に
置き換えた構成例を示す。交流波形インバータ式電源回
路の場合は、トランス16に対して上部電極20および
下部電極22が整流回路(17)を介さずに二次側導体
だけを介して電気的に接続される。
【0099】図17に、交流波形インバータ式電源回路
を用いる場合の通電制御手順の一例を示す。図18に、
この通電制御手順により二次側回路で流れる二次電流
(主電流)I2および下部電極電流(分岐電流)IBの波
形の一例を示す。
【0100】この通電制御手順でも、通電シーケンスを
開始するに先立ち、制御部40は各種加工条件の設定値
を記憶部46より読み出してそれぞれ所定のレジスタに
セットする(ステップF1)。加工条件のうち、第1通
電時間の上限時間WE’および第2通電時間WE2は、
二次側交流周波数の半サイクルに相当する単位通電期間
Tcの整数倍として設定されてよい。次に、通電初期化
(ステップF2)では、最初の単位通電期間Tcにおける
インバータの初期極性をセットする。以下の説明では、
初期極性を正極にセットしたとする。
【0101】初期化の後、制御部40は第1通電時間W
E1の通電を定電流制御方式で実行する。第1通電時間
WE1の最初の単位通電期間Tcでは、第2組(負極側)
のスイッチング素子Q3,Q4をオフ状態に保持したま
ま、インバータ周波数のクロックサイクル単位のリミッ
タ式またはフィードバック式のパルス幅制御により第1
組(正極側)のスイッチング素子Q1,Q2を連続的にス
イッチング制御する(ステップF3→F5→F6→F3‥
‥)。そして、1回目の単位通電時間Tcが終了する
と、インバータの極性フラグを負極側に反転させ(ステ
ップF5→F7→F8)、2回目の単位通電期間Tcの制御
に移る(ステップF6→F3‥‥)。2回目の単位通電期
間Tcでは、第1組(正極側)のスイッチング素子Q1,
Q2をオフ状態に保持したまま、第2組(負極側)のス
イッチング素子Q3,Q4を上記と同様の仕方で連続的に
スイッチング制御する(ステップF3→F5→F6→F3‥
‥)。
【0102】そして、制御部40は、電流検出回路34
からの電流検出信号<IB>の値を第1通電時間WE1の
開始(時点t0)から監視し続け(ステップF4)、<I
B>がスキップレベルSKに達した(または越えた)タ
イミングtsに応動して第1通電時間WE1の通電を終了
させ、これと同時に第2通電時間WE2の通電を開始さ
せる(ステップF9→F10‥‥)。
【0103】第2通電時間WE2の開始時では、スキッ
プレベル到達時の極性(図18の例では負極性)のまま
正味の接合用の設定電流値[SIb]に切り換えて単位
通電時間Tcの通電を続行する(ステップF10→F11→
F12→F10‥‥)。そして、その単位通電時間Tcの終
了後にインバータの極性を切り換えて、上記のような交
流波形インバータ方式の通電を続行する(ステップF14
→F12‥‥)。
【0104】あるいは別の方式として、図19および図
20に示すように、電流検出回路34からの電流検出信
号<IB>がスキップレベルSKに達した(または越え
た)タイミングtsに応動して、直ちにではなく、その
時の単位通電時間Tcの終了直後(時点ts’)に第1通
電時間WE1から第2通電時間WE2に切り換える制御手
順(ステップF4→H1→H2→F10‥‥)も可能であ
る。
【0105】上記したような交流波形インバータ式電源
回路は、図8または図11の接合装置にも適用可能であ
り、第1通電時間WE1の通電を終了させた後、オフ時
間Tcを入れて第2通電時間WE2の通電を開始するよう
にすることも可能である。
【0106】
【発明の効果】上記したように、本発明の接合装置によ
れば、1回の通電シーケンスの中で被覆線の絶縁物除去
に費やす電流と被覆線導体部の接合に費やす電流とを各
々最適に制御して、接合品質を向上させることができ
る。また、本発明の接合装置では、被覆線の絶縁物除去
に供する電流から被覆線導体部の接合に供する電流への
切り換えを適確なタイミングで行うことや、被覆線の絶
縁物を溶解するための電極発熱の安定性を向上させるこ
とや、被覆線の絶縁物を除去した後の本通電における電
流供給効率を向上させることもできる。また、ヒータ電
極の使用により、安定した被覆線除去用の電流を流すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による接合装置の構成
を示す図である。
【図2】第1の実施形態の接合装置における接合ヘッド
の構成を示す拡大図である。
【図3】第1の実施形態における通電制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】第1の実施形態における定電流リミッタ制御方
式の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における二次電流(主電流)お
よび下部電極電流(分岐電流)の波形を示す図である。
【図6】第1の実施形態における通電制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図7】第1の実施形態における二次電流(主電流)お
よび下部電極電流(分岐電流)の波形を示す図である。
【図8】第2の実施形態による接合装置の構成を示す図
である。
【図9】第2の実施形態の接合装置における接合ヘッド
の構成を示す拡大図である。
【図10】第2の実施形態における接合ヘッドの具体的
構成例を示す斜視図である。
【図11】第3の実施形態による接合装置の構成を示す
図である。
【図12】第3の実施形態における接合ヘッドの構成を
示す拡大図である。
【図13】第3の実施形態における通電制御手順を示す
フローチャートである。
【図14】第3の実施形態の一変形例における通電制御
手順を示すフローチャートである。
【図15】第4の実施形態において通電モードの切換タ
イミングを得る方式の変形例を示す図である。
【図16】本発明の接合装置において直流インバータ式
電源回路を交流波形インバータ式電源回路に置き換えた
構成例を示す図である。
【図17】交流波形インバータ式電源回路を用いる実施
形態における通電制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図18】図17の通電制御手順における二次電流(主
電流)および下部電極電流(分岐電流)の波形を示す図
である。
【図19】交流波形インバータ式電源回路を用いる実施
形態における別の通電制御手順を示すフローチャートで
ある。
【図20】図19の通電制御手順における二次電流(主
電流)および下部電極電流(分岐電流)の波形を示す図
である。
【符号の説明】
14 インバータ 16 トランス 17 整流回路 18,52 接合ヘッド 20,54 上部電極 22,56 下部電極 24 加圧部 26 中間電極 32,36 電流センサ 34,38 電流検出回路 40 制御部 42 記憶部 48 入力部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 11/25 510 B23K 11/25 510 // H02M 7/48 H02M 7/48 E

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合するための接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第2の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から通電終了ま
    での第2の通電時間中は前記主電流が前記導体と前記端
    子部材との接合用の第2の電流設定値にほぼ一致するよ
    うに前記電源回路を制御する通電制御手段とを具備する
    ことを特徴とする接合装置。
  2. 【請求項2】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合するための接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第2の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から予め設定さ
    れた通電オフ時間を挟んで通電終了までの第2の通電時
    間中は前記主電流が前記導体と前記端子部材との接合用
    の第2の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路
    を制御する通電制御手段とを具備することを特徴とする
    接合装置。
  3. 【請求項3】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合するための接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第3の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定した量まで減少したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から通電終了ま
    での第2の通電時間中は前記主電流が前記導体と前記端
    子部材との接合用の第2の電流設定値にほぼ一致するよ
    うに前記電源回路を制御する通電制御手段とを具備する
    ことを特徴とする接合装置。
  4. 【請求項4】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合するための接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第3の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定した量まで減少したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から予め設定さ
    れた通電オフ時間を挟んで通電終了までの第2の通電時
    間中は前記主電流が前記導体と前記端子部材との接合用
    の第2の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路
    を制御する通電制御手段とを具備することを特徴とする
    接合装置。
  5. 【請求項5】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合する接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第2の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から通電終了ま
    での第2の通電時間中は前記第2の電極を流れる電流が
    前記導体と前記端子部材との接合用の第2の電流設定値
    にほぼ一致するように前記電源回路を制御する通電制御
    手段とを具備することを特徴とする被覆線接合装置。
  6. 【請求項6】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合する被覆線接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第2の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から予め設定さ
    れた通電オフ時間を挟んで通電終了までの第2の通電時
    間中は前記第2の電極を流れる電流が前記導体と前記端
    子部材との接合用の第2の電流設定値にほぼ一致するよ
    うに前記電源回路を制御する通電制御手段とを具備する
    ことを特徴とする被覆線接合装置。
  7. 【請求項7】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合する被覆線接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第3の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定した量まで減少したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から通電終了ま
    での第2の通電時間中は前記第2の電極を流れる電流が
    前記導体と前記端子部材との接合用の第2の電流設定値
    にほぼ一致するように前記電源回路を制御する通電制御
    手段とを具備することを特徴とする被覆線接合装置。
  8. 【請求項8】 導体を絶縁物で被覆してなる被覆線を接
    合する被覆線接合装置において、 前記被覆線同士あるいは前記被覆線と端子部材とを互い
    に重ね合わせ、両側から挟んで加圧する第1および第2
    の電極と、 前記第1および第2の電極にそれぞれ電気的に接続され
    る第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第
    2の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路
    と、 前記第1の電極の先端部に密着した部分を有し、前記電
    源回路の第2の出力端子に電気的に接続される第3の電
    極と、 前記第3の電極を流れる電流を監視し、前記電流の電流
    値が予め設定した量まで減少したタイミングを検出する
    電流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から予め設定さ
    れた通電オフ時間を挟んで通電終了までの第2の通電時
    間中は前記第2の電極を流れる電流が前記導体と前記端
    子部材との接合用の第2の電流設定値にほぼ一致するよ
    うに前記電源回路を制御する通電制御手段とを具備する
    ことを特徴とする被覆線接合装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方が被覆線である一対の被
    接合部材を重ね合わせて接合するための接合装置におい
    て、 第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第2
    の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路と、 前記電源回路の第1および第2の出力端子にそれぞれ電
    気的に接続された第1および第2の端子を有する導電性
    かつ高発熱性の部材からなり、前記第1および第2の端
    子の間の電極先端部にて前記一方の被接合部材に所定の
    加圧力で接触する第1の電極と、 前記電源回路の第2の出力端子に電気的に接続され、他
    方の前記被接合部材に所定の加圧力で接触する第2の電
    極と、 前記第2の電極と前記電源回路の第2の出力端子との間
    で流れる電流を監視し、前記電流の電流値が予め設定し
    たレベルに達したタイミングを検出する電流監視手段
    と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から通電終了ま
    での第2の通電時間中は前記主電流が接合用の第2の電
    流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制御する
    通電制御手段とを具備することを特徴とする接合装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一方が被覆線である一対の
    被接合部材を重ね合わせて接合するための接合装置にお
    いて、 第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第2
    の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路と、 前記電源回路の第1および第2の出力端子にそれぞれ電
    気的に接続された第1および第2の端子を有する導電性
    かつ高発熱性の部材からなり、前記第1および第2の端
    子の間の電極先端部にて前記一方の被接合部材に所定の
    加圧力で接触する第1の電極と、 前記電源回路の第2の出力端子に電気的に接続され、他
    方の前記被接合部材に所定の加圧力で接触する第2の電
    極と、 前記第2の電極と前記電源回路の第2の出力端子との間
    で流れる電流を監視し、前記電流の電流値が予め設定し
    たレベルに達したタイミングを検出する電流監視手段
    と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から予め設定さ
    れた通電オフ時間を挟んで通電終了までの第2の通電時
    間中は前記主電流が接合用の第2の電流設定値にほぼ一
    致するように前記電源回路を制御する通電制御手段とを
    具備することを特徴とする接合装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも一方が被覆線である一対の
    被接合部材を重ね合わせて接合するための接合装置にお
    いて、 第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第2
    の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路と、 前記電源回路の第1および第2の出力端子にそれぞれ電
    気的に接続された第1および第2の端子を有する導電性
    かつ高発熱性の部材からなり、前記第1および第2の端
    子の間の電極先端部にて前記一方の被接合部材に所定の
    加圧力で接触する第1の電極と。前記電源回路の第2の
    出力端子に電気的に接続され、他方の前記被接合部材に
    所定の加圧力で接触する第2の電極と、 前記第1の電極の第2の端子と前記電源回路の第2の出
    力端子との間で流れる電流を監視し、前記電流の電流値
    が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する電
    流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から通電終了ま
    での第2の通電時間中は前記主電流が接合用の第2の電
    流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制御する
    通電制御手段とを具備することを特徴とする接合装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも一方が被覆線である一対の
    被接合部材を重ね合わせて接合するための接合装置にお
    いて、 第1および第2の出力端子を有し、前記第1および第2
    の出力端子間の導電路に主電流を供給する電源回路と、 前記電源回路の第1および第2の出力端子にそれぞれ電
    気的に接続された第1および第2の端子を有する導電性
    かつ高発熱性の部材からなり、前記第1および第2の端
    子の間の電極先端部にて前記一方の被接合部材に所定の
    加圧力で接触する第1の電極と。前記電源回路の第2の
    出力端子に電気的に接続され、他方の前記被接合部材に
    所定の加圧力で接触する第2の電極と、 前記第1の電極の第2の端子と前記電源回路の第2の出
    力端子との間で流れる電流を監視し、前記電流の電流値
    が予め設定したレベルに達したタイミングを検出する電
    流監視手段と、 通電開始から前記タイミングが検出されるまでの第1の
    通電時間中は前記主電流が前記絶縁物の溶解除去用の第
    1の電流設定値にほぼ一致するように前記電源回路を制
    御し、前記タイミングが検出された直後から予め設定さ
    れた通電オフ時間を挟んで通電終了までの第2の通電時
    間中は前記主電流が接合用の第2の電流設定値にほぼ一
    致するように前記電源回路を制御する通電制御手段とを
    具備することを特徴とする接合装置。
  13. 【請求項13】 前記電源回路の第1の出力端子と前記
    第1の電極の第2の端子との間に設けられた第1の開閉
    器と、 前記電源回路の第2の出力端子と前記第1の電極の第2
    の端子との間に設けられた第2の開閉器と、 前記第1の通電時間中は前記第1の開閉器を開状態にす
    るとともに前記第2の開閉器を閉状態とし、前記第2の
    通電時間中は前記第2の開閉器を開状態にするとともに
    前記第1の開閉器を閉状態とする切換制御手段とを具備
    することを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載
    の接合装置。
  14. 【請求項14】 前記電源回路の第2の出力端子と前記
    第1の電極の第2の端子との間に設けられた開閉器と、 前記第1の通電時間中は前記開閉器を閉状態とし、前記
    第2の通電時間中は前記開閉器を開状態とする切換制御
    手段とを具備することを特徴とする請求項9〜12のい
    ずれかに記載の接合装置。
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