JP6812952B2 - 脇見判定装置、脇見判定方法、およびプログラム - Google Patents

脇見判定装置、脇見判定方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車両運転者の脇見を判定する脇見判定装置、脇見判定方法、およびプログラムに関する。
近年、車両においては、車載したカメラ等により、運転中の車両運転者(以下、単に「運転者」と称する)を撮像し、撮像された運転者の顔向きや視線から、運転者の左右方向への脇見を判定すると、適切なタイミングで運転者に警報を提供する技術が開示されている。
この種の技術では、運転者の脇見を判定するために、車両の走行状態に応じて変更可能な判定基準が使用されている。特許文献1では、判定基準として許容時間が使用されており、例えば、自車両の速度が所定速度よりも速い場合や、先行車両との距離が所定距離よりも短い場合には、許容時間が短く設定される。これによって、脇見がより判定され易くなり、運転者に対し、確実に警報が発せられるようになる。
特開2001−138767号公報
しかしながら、このような従来の変更可能な判定基準の考えには、以下のような問題がある。
例えば、車両が、直進の下り坂を走行している場合、坂道の終わりの部分が近づいてくると、運転者は、車速が速くなっている状態で、坂道の終わりよりも先の走行方向を確認する必要がある。このため、運転者は、走行方向に対する上方向への目視確認時間が必然的に長くなる。しかしながら、特許文献1のような従来技術では、車両が、直進の下り坂を走行している場合、車速が速くなっていることによって、許容時間が短く設定される。
そのため、車両が、直進の下り坂を走行している間、運転者が、坂道の終わりよりも先の走行方向を確認するという必要な確認行為を行った場合、このときの上方向への目視動作が脇見と誤判定され、警報が発報されてしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、車両が下り方向に向かって走行している場合の運転者の上方向への目視動作を、脇見として誤判定しない脇見判定装置、脇見判定方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、この発明の第1の態様は、車両の運転者の脇見を判定する脇見判定装置であって、前記車両に搭載された撮像手段から、前記運転者の撮像データを取得する撮像データ取得部と、前記撮像データに撮像された前記運転者の顔向きおよび視線と、前記運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、前記脇見を判定する脇見判定部と、前記車両に搭載された走行状態取得手段から、前記車両の走行状態データを取得する走行状態取得部と、前記取得された走行状態データに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する走行状態判定部と、前記車両が下り方向に向かって走行していると判定されている状態では、前記車両が下り以外の方向に向かって走行している状態よりも、前記運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する前記判定基準を変更する判定基準変更部とを備える。
この発明の第2の態様は、第1の態様の脇見判定装置において、前記判定基準は、前記運転者の視線方向が存在していても脇見と見なされない領域である非脇見領域の位置またはサイズと、前記運転者の視線方向が、前記非脇見領域以外の領域である脇見領域に存在している場合であっても脇見と見なされない時間長さである許容存在時間とを含む。
この発明の第3の態様は、第2の態様の脇見判定装置において、前記判定基準変更部は、前記許容存在時間を延長する処理と、前記非脇見領域の位置またはサイズを前記車両の走行方向に対して上方向へ拡大する処理とのうちの少なくとも何れかによって、前記判定基準を変更する。
この発明の第4の態様は、第2の態様の脇見判定装置において、前記判定基準は、複数の前記脇見領域を含み、前記複数の脇見領域の各々に対して、前記非脇見領域からの近さに応じて、前記許容存在時間の値が設定される。
この発明の第5の態様は、第4の態様の脇見判定装置において、前記複数の脇見領域のうち、前記非脇見領域により近い脇見領域ほど、前記許容存在時間がより長く設定される。
この発明の第6の態様は、第1の態様の脇見判定装置において、前記走行状態取得手段は、前記車両に搭載された傾斜角センサであり、前記走行状態データは、前記傾斜角センサによって取得された、地平面に対する前記車両の傾斜角データである。
この発明の第7の態様は、第1の態様の脇見判定装置において、前記走行状態取得手段は、前記車両に搭載された測位センサであり、前記走行状態データは、前記測位センサによって取得された前記車両の走行位置データであり、前記走行状態判定部は、前記走行位置データと、地図データとに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する。
この発明の第8の態様は、第1乃至第7のうちの何れかの脇見判定装置において、前記脇見判定部によって、前記脇見が判定された場合、警報を発するように警報発生器を制御する警報制御部をさらに備える。
この発明の第9の態様は、車両の運転者の脇見を判定する装置が行う脇見判定方法であって、前記装置が、前記車両に搭載された撮像手段から、前記運転者の撮像データを取得する工程と、前記装置が、前記撮像データに撮像された前記運転者の顔向きおよび視線と、前記運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、前記脇見を判定する工程と、前記装置が、前記車両に搭載された走行状態取得手段から、前記車両の走行状態データを取得する工程と、前記装置が、前記走行状態データに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する工程と、前記車両が下り方向に向かって走行していると判定されている状態では、前記車両が下り以外の方向に向かって走行している状態よりも、前記運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する前記判定基準を、前記装置が変更する工程とを含む。
この発明の第10の態様は、第1乃至第8のうちの何れかの態様の脇見判定装置が備える各部の処理を、コンピュータに実行させる脇見判定のためのプログラムである。
したがって、この発明の第1、9、10の態様によれば、車両が、下り方向に向かって走行している状態では、走行方向に対する運転者による上方向への目視確認時間が必然的に長くなるという固有の事情を考慮して、下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する判定基準を変更し、変更された判定基準と運転者の撮像データとに基づいて、脇見を判定することができる。このように、下り方向に向かって走行している状態では、その固有の事情を考慮して、判定基準の内容を適切に変更するので、下り方向に向かって走行している状態であっても、脇見であると誤判定される可能性を低減することが可能となる。
また、この発明の第2の態様によれば、非脇見領域の位置またはサイズと、脇見領域に対する許容存在時間とを用いて、判定基準を具体的に規定することができる。
そして、この発明の第3の態様によれば、許容存在時間を延長する処理と、非脇見領域の位置またはサイズを、車両の走行方向に対して上方向へ拡大する処理とのうちの少なくとも何れかによって、判定基準を変更することができる。
さらに、この発明の第4の態様によれば、複数の脇見領域の各々に対して、非脇見領域からの近さに応じて、許容存在時間の値を設定することによって、適切な判定基準を設定することができる。
さらにまた、この発明の第5の態様によれば、非脇見領域により近い脇見領域ほど、許容存在時間を長く設定することによって、適切な判定基準を設定することができる。
また、この発明の第6の態様によれば、傾斜角センサによって、地平面に対する車両の傾斜角データを取得することができるので、この傾斜角データに基づいて、車両が下り方向に向かって走行していることを判定することが可能となる。
一方、この発明の第7の態様によれば、測位センサによって車両の走行位置データを取得し、この走行位置データと、地図データとに基づいて、車両が下り方向に向かって走行していることを判定することが可能となる。
この発明の第8の態様によれば、運転者が脇見をしていると判定された場合には、警報発生器から警報を発することができる。これによって、運転者に対して脇見を警告することが可能となる。
図1は、第1の実施形態に係る脇見判定装置が備えられた車両の構成例を示す概念図である。 図2は、第1の実施形態に係る脇見判定装置の構成例を示す機能ブロック図である。 図3は、判定基準の内容の一例を説明するための概念図である。 図4は、下り坂を含む道路の一例を示す水平図である。 図5は、緩和された判定基準の内容の一例を説明するための概念図である。 図6は、第1の実施形態に係る脇見判定装置の動作例を示すフローチャートである。 図7は、第2の実施形態に係る脇見判定装置が備えられた車両の構成例を示す概念図である。 図8は、第2の実施形態に係る脇見判定装置の構成例を示す機能ブロック図である。 図9は、下り坂を含む道路の一例を示す水平図である。 図10は、第2の実施形態に係る脇見判定装置の動作例を示すフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
[適用例]
(構成)
先ず、本発明の実施形態に係る脇見判定方法が適用された脇見判定装置を、図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る脇見判定装置10が備えられた車両1の構成例を示す概念図である。
一般に車両1は、基本設備として、動力源および変速装置を含むパワーユニット2と、ステアリングホイール4が装備された操舵装置3とを備えている。その他にも、パワーユニット2によって生成された動力をホイールに伝達するためのトランスミッションや、運転を制御するための制御装置や、制御装置における制御のために使用される各種センサ等も適宜備えられているが、簡略のために、図1では、これらは図示せず、脇見判定装置10と、脇見判定装置10に関連する部位であるドライバカメラ5、傾斜角センサ6、および警報発生器7のみを図示している。
ドライバカメラ5は、車両1に搭載され、例えばダッシュボード上のような運転者の正面側に設置され、運転者を撮像し、その撮像データ信号aを、脇見判定装置10へ出力する。ドライバカメラ5は、脇見判定装置10からの要求に応じて撮像を開始しても良いし、それに関わらず、車両1の動作中、常時、運転者を撮像していても良い。
傾斜角センサ6は、車両1に搭載され、地平面に対する車両1の傾斜角を測定し、測定結果である傾斜角データ信号bを、脇見判定装置10へ出力する。例えば、傾斜角センサ6は、車両1が上り坂を走行している場合、正の値を示す傾斜角データ信号bを出力し、車両1が下り坂を走行している場合、負の値を示す傾斜角データ信号bを出力し、車両1が地平面に沿って走行している場合、ゼロの値を示す傾斜角データ信号bを出力する。
脇見判定装置10は、撮像データ信号aから把握される運転者の顔向きおよび視線と、運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、運転者の脇見を判定する。また、傾斜角データ信号bから、車両1が下り方向に向かって走行していると判定すると、下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する判定基準を変更する。そして、脇見を判定すると、指示信号cを出力する。
警報発生器7は、車両1の内部に配置され、脇見判定装置10からの指示信号cに応じて、警報を発報する。警報は、ブザーのような音に限らず、表示、光、振動、モバイル端末への通信等を含む。
(作用効果)
脇見判定装置10は、このような構成であるから、車両1の走行中、運転者が脇見をした場合には、それを検出し、警報を発報することができる。また特に、車両1が下り方向に向かって走行している状態では、下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向の顔向きおよび視線に対する判定基準を変更し、変更された判定基準と運転者の撮像データとに基づいて、脇見を判定することができる。
下り方向に向かって走行している場合には、運転者による上方向への目視確認時間が必然的に長くなるという固有の事情があるが、脇見判定装置10は、この固有の事情を考慮して、判定基準の内容を適切に変更するので、下り方向に向かって走行する場合であっても、脇見であると誤判定される可能性を低減することが可能となる。
[第1の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る脇見判定装置10について詳細に説明する。
(構成例)
図2は、本実施形態に係る脇見判定装置10の構成例を示す機能ブロック図である。
脇見判定装置10は、運転者の脇見を判定した場合には、警報発生器7に対して警報を発報するように制御する装置であって、入出力インタフェースユニット20、制御ユニット30、および記憶ユニット40を備えている。
入出力インタフェースユニット20は、ドライバカメラ5から出力された撮像データ信号aを受信し、制御ユニット30へ出力する。また、傾斜角センサ6から出力された傾斜角データ信号bを受信し、制御ユニット30へ出力する。さらには、制御ユニット30から出力された指示信号cを警報発生器7へ出力する。
記憶ユニット40は、記憶媒体として、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを使用しており、本実施形態を実施するために使用する記憶領域として、撮像データ記憶部42および判定基準記憶部44を備えている。
制御ユニット30は、コンピュータを構成するCPU(Central Processing Unit)およびプログラムメモリを有し、本実施形態を実施するために必要な制御機能として、撮像データ取得部31、走行状態取得部32、走行状態判定部33、判定基準変更部34、脇見判定部36、および警報制御部38を備えている。なお、これらの制御機能はいずれも上記プログラムメモリに記憶されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
撮像データ取得部31は、入出力インタフェースユニット20から出力された撮像データ信号aを受信し、撮像データAとして撮像データ記憶部42に記憶させる。これによって、撮像データ記憶部42には、運転者の様子を表す撮像データAが記憶されるようになる。
走行状態取得部32は、入出力インタフェースユニット20から出力された傾斜角データ信号bを受信し、走行状態判定部33へ出力する。
走行状態判定部33は、走行状態取得部32から出力された傾斜角データ信号bが負の値を示す場合、車両1が、下り方向に向かって走行していると判定し、判定結果信号D1を、判定基準変更部34へ出力する。一方、傾斜角データ信号bが正の値を示す場合、車両1が、上り方向に向かって走行していると判定し、判定結果信号D2を、判定基準変更部34へ出力する。傾斜角データ信号bがゼロの値を示す場合、車両1が、地平面に沿って走行していると判定し、判定結果信号D3を、判定基準変更部34へ出力する。あるいは、判定結果信号D2、D3を出力しなくても良い。
判定基準変更部34は、走行状態判定部33から判定結果信号D1が出力された場合、すなわち、車両1が下り方向に向かって走行している状態では、判定基準記憶部44に記憶されている判定基準Eを、車両1が下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対して変更する。一方、判定基準変更部34は、走行状態判定部33から判定結果信号D2、D3が出力された場合、あるいは何も出力されない場合には、判定基準記憶部44に記憶されている判定基準Eの内容を変更しない。
次に、車両1が下り方向に向かって走行している状態では、車両1が下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する判定基準Eを変更するためになされる具体的な処理について、以下に説明する。
図3は、判定基準Eの内容の一例を説明するための概念図である。
車両1が走行方向H(すなわち、前方)へ向かって走行している場合、通常、運転者50の視線方向Fは、視線方向F0のように、走行方向Hと平行な、いわゆる真正面側となる。このような通常の状態では、視線方向Fは、視線方向F0を中心として、前方における車両や標識などを確認するために必要な領域として、視線方向F3と視線方向F4との間に挟まれる上下方向の領域を、脇見とはみなさない「非脇見領域」Gとする。視線方向Fが非脇見領域Gに存在している限り、脇見とはみなさない。
このような非脇見領域Gは、視線方向F0を中心として、視線方向F0から視線方向F3までの角度θ1である上限角度と、視線方向F0から視線方向F4までの角度θ2である下限角度との和によって決定される。本実施形態では、一例として、上限角度θ1および下限角度θ2として、所定の設定値を設定する。これによって、非脇見領域Gの上下方向の位置およびサイズが設定される。
一方、非脇見領域Gの外側に「脇見領域」Iを設ける。非脇見領域G以外の領域すべてを1つの脇見領域Iとしても良いが、非脇見領域Gからの近さに応じて複数の脇見領域Iを設けても良い。図3は、その一例を示しており、脇見領域Iとして、4つの脇見領域I1、I2、I3、I4を設け、非脇見領域Gの上方向に隣接し、視線方向F3と視線方向F2との間に挟まれる領域を脇見領域I2とし、非脇見領域Gの下方向に隣接し、視線方向F4と視線方向F5との間に挟まれる領域を脇見領域I3とし、さらに、脇見領域I2の上方向に隣接し、視線方向F2と視線方向F1との間に挟まれる領域を脇見領域I1とし、脇見領域I3の下方向に隣接し、視線方向F5と視線方向F6との間に挟まれる領域を脇見領域I4としている。
判定基準Eは、視線方向Fが、脇見領域Iに存在している場合であっても、脇見とはみなされない時間長さである許容存在時間と、非脇見領域Gの位置またはサイズとを含む。脇見領域Iが複数設けられている場合、各脇見領域(例えば、脇見領域I1、I2、I3、I4)に対して許容存在時間がそれぞれ設定される。
このような判定基準Eによって、運転者50の視線方向Fが、同一の脇見領域Iに許容存在時間以上存在すると、脇見と判定される。一方、視線方向Fが、ある脇見領域Iに存在していても、許容存在時間に達する前に別の領域(例えば、別の脇見領域Iや非脇見領域G)へ移動した場合には、脇見と判定されない。
図3には、各脇見領域I1〜I4に対してそれぞれ設定された許容存在時間の例も示しており、脇見領域I2、I3のように、非脇見領域Gに近い脇見領域Iほど、許容存在時間として、比較的長めの値(例えば、3秒)を設定し、脇見領域I1、I4のように、非脇見領域Gからより遠くの脇見領域Iに対しては、許容存在時間として、より短めの値(例えば、1秒)を設定している。このように、複数の脇見領域Iを設け、非脇見領域Gからの近さに応じて、それぞれに適切な許容存在時間を設定することによって、判定基準Eの内容を、よりきめ細かく、より現実的に設定できる。
判定基準変更部34は、走行状態判定部33から判定結果信号D1が出力された場合、脇見領域Iに設定されている許容存在時間を延長することや、非脇見領域Gのサイズを上方向へ拡大する、あるいは、サイズはそのままで上方向へ位置を移動することによって、判定基準Eの内容を変更する。これによって、非脇見領域Gに対して上方向に隣接する脇見領域Iについて、車両1が下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する判定基準Eを変更することについて図4を用いて詳細に説明する。
図4は、下り坂を含む道路60の一例を示す水平図である。
図4に例示するような道路60上を、車両1が図中左側から右側へ走行する場合、車両1は領域αでは、地平面に対して水平に走行するが、領域βでは、下り坂を走行することになる。したがって、車両1が領域αを走行している場合、走行状態判定部33から判定基準変更部34へ判定結果信号D3が出力されるか、あるいは何も出力されないが、車両1が領域αから領域βへ進入し、領域βを下り方向に向かって走行している場合、走行状態判定部33から判定基準変更部34へ判定結果信号D1が出力される。
車両1が、領域βのような直進の下り坂を走行している場合、坂道の終わりの地点γが近づいてくると、運転者50は、該地点γよりも走行方向に沿った前方を確認する必要がある。このため、走行方向に対する運転者50による上方向への目視確認時間が必然的に長くなる。したがって、本実施形態に係る脇見判定装置10では、このような下り方向に向かう走行時における固有の事情を考慮して、判定基準変更部34において、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する判定基準Eの内容を緩和する変更を行う。
例えば、図5に例示する緩和された判定基準の内容の一例を説明するための概念図に示すように、判定基準変更部34は、非脇見領域Gよりも上方向にある脇見領域I2に設定されている許容存在時間を、現在の値から延長する(例えば、3秒から5秒にする)。あるいは、脇見領域I2に設定されている許容存在時間を撤廃し、脇見領域I2を非脇見領域Gと同等に取り扱うようにしても良い。これは、非脇見領域Gのサイズを上方向へ拡大することと等価である。このような非脇見領域Gのサイズの拡大は、脇見領域I2をすべて非脇見領域Gとして取り扱うことに限定されるものではなく、例えば、非脇見領域Gのサイズを、上方向へ延長し、それによって、脇見領域I2の一部のみを非脇見領域Gと同等に取り扱うようにしても良い。
判定基準変更部34は、このようにして、車両1が下り方向に向かって走行している状態では、下り方向に向かって走行していない状態よりも、運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する判定基準Eの内容を緩和するように変更する。これによって、判定基準記憶部44に記憶されている判定基準Eの内容が更新される。一方、判定基準変更部34は、車両1が下り坂を走行していない状態では、判定基準Eの内容を変更しない。
脇見判定部36は、撮像データ記憶部42から撮像データAを取得し、判定基準記憶部44から判定基準Eを取得し、撮像データAと判定基準Eとに基づいて、運転者50の脇見を判定する。具体的には、撮像データAに撮像された運転者50の顔向きや視線から把握される運転者50の視線方向Fが、非脇見領域Gに存在しているか否かを判定する。そして、視線方向Fが、非脇見領域Gに存在していると判定した場合には、脇見はないと判定する。
一方、脇見判定部36は、視線方向Fが、非脇見領域Gに存在しておらず、脇見領域Iに存在していると判定した場合には、内蔵しているタイマ36aを起動させ、視線方向Fが、脇見領域Iに存在する継続時間を、タイマ36aによってカウントし、カウント値が、該脇見領域Iに設定されている許容存在時間に達したか否かを判定する。
カウント値が許容存在時間に達する前に、視線方向Fが、該脇見領域Iから別の領域(例えば、別の脇見領域Iまたは非脇見領域G)へ移動した場合には、脇見判定部36は、タイマ36aを停止し、カウント値をリセットし、脇見はないと判定する。
一方、タイマ36aによるカウント値が許容存在時間に達した場合、脇見判定部36は、脇見と判定し、判定信号kを警報制御部38へ出力する。
警報制御部38は、脇見判定部36から判定信号kが出力されると、入出力インタフェースユニット20へ指示信号cを出力する。入出力インタフェースユニット20は、指示信号cを警報発生器7へ出力する。
警報発生器7は、入出力インタフェースユニット20から出力された指示信号cに応じて、警報を発報する。警報は、ブザーのような音に限らず、表示、光、振動、モバイル端末への通信等を含む。これによって、運転者に対して、脇見を警告する。
(動作)
次に、以上のように構成した本実施形態に係る脇見判定装置10の動作を、図4に例示するような道路60上を、車両1が図中左側から右側へ走行する場合を例に、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
図6は、本実施形態に係る脇見判定装置10の動作例を示すフローチャートである。
車両1が道路60上を走行している間、常時、または、脇見判定装置10からの要求に応じて、ドライバカメラ5によって運転者50が撮像され、撮像データ信号aが、脇見判定装置10へ出力される。
ドライバカメラ5から出力された撮像データ信号aは、入出力インタフェースユニット20を介して、撮像データ取得部31へ出力される。これに応じて、撮像データ取得部31によって、運転者50の様子を表す撮像データAが撮像データ記憶部42に記憶される(S1)。
また、車両1が道路60上を走行している間、傾斜角センサ6によって、地平面に対する車両1の傾斜角が測定され、測定結果である傾斜角データ信号bが、脇見判定装置10へ出力される。例えば、車両1が、図4に例示するような道路60のうち、地平面に対して水平な領域αを走行している場合、傾斜角センサ6からは、ゼロの値を示す傾斜角データ信号bが脇見判定装置10へ出力されるが、車両1が領域αから、下り坂である領域βへ進入すると、傾斜角センサ6からは、負の値を示す傾斜角データ信号bが脇見判定装置10へ出力される。
傾斜角センサ6から出力された傾斜角データ信号bは、入出力インタフェースユニット20によって受信され、入出力インタフェースユニット20からさらに走行状態取得部32へ出力され、さらに走行状態取得部32から走行状態判定部33へ出力される(S2)。
なお、図6では、便宜上、ステップS1の後にステップS2が実施されるように示されているが、実際には、ステップS1とステップS2とは同時に、常時実施されている。
走行状態判定部33では、傾斜角データ信号bが負の値を示す場合、車両1が、下り方向に向かって走行していると判定され、判定結果信号D1が、判定基準変更部34へ出力される。一方、傾斜角データ信号bが正の値を示す場合、車両1が、上り方向に向かって走行していると判定され、判定結果信号D2が、判定基準変更部34へ出力される。傾斜角データ信号bがゼロの値を示す場合、車両1が、地平面に沿って走行していると判定され、判定結果信号D3が、判定基準変更部34へ出力される。なお、判定結果信号D2、D3を出力しなくても、本実施形態に係る脇見判定装置10は成立する。
車両1が、下り方向に向かって走行していると判定され、判定結果信号D1が、判定基準変更部34へ出力されると(S3:Yes)、判定基準変更部34では、判定基準記憶部44に記憶されている判定基準Eの内容を緩和する更新処理が行われる(S4)。
判定基準Eは、視線方向Fが、脇見領域Iに存在することを許容する許容存在時間と、非脇見領域Gの上下方向の位置およびサイズとを含んでいる。車両1が下り方向に向かって走行している場合、車両1が坂道の終わりの地点γが近づいてくると、運転者50は、該地点γよりも走行方向に沿った前方を確認する必要性が生じ、走行方向に対する上方向への目視確認時間が必然的に長くなることから、判定基準変更部34では、許容存在時間の延長や、非脇見領域Gのサイズの拡大によって、判定基準Eの内容が緩和される。
一方、下り方向に向かって走行していると判定されなかった場合(S3:No)、判定基準記憶部44に記憶されている判定基準Eの内容は変更されないまま、後述するステップS5へ進む。
次に、脇見判定部36によって、撮像データ記憶部42から撮像データAが取得され、判定基準記憶部44から判定基準Eが取得され、撮像データAと判定基準Eとに基づいて、脇見の判定が開始される(S5)。
具体的には、脇見判定部36において、撮像データAに撮像された運転者50の顔向きや視線から把握される視線方向Fが、非脇見領域Gに存在しているか否かが判定される(S6)。そして、視線方向Fが、非脇見領域Gに存在していると判定された場合(S6:Yes)には、運転者50は脇見をしていないと判定され(S7)、ステップS1の処理に戻る。
一方、脇見判定部36において、視線方向Fが、脇見領域Iに存在していると判定された場合(S6:No)には、内蔵しているタイマ36aが起動され、視線方向Fが脇見領域Iに存在する継続時間が、タイマ36aによってカウントされ、カウント値が、該脇見領域Iに設定されている許容存在時間に達したか否かが判定される(S8)。そして、カウント値が許容存在時間に達する前に、視線方向Fが、別の領域(例えば、他の脇見領域Iまたは非脇見領域G)へ移動した場合(S8:No)には、脇見判定部36によって、タイマ36aが停止され、カウント値がリセットされ、脇見ではないと判定され(S7)、ステップS1の処理に戻る。
一方、ステップS8において、タイマ36aによるカウント値が許容存在時間に達した場合(S8:Yes)、脇見判定部36によって、脇見と判定され、判定信号kが警報制御部38へ出力される(S9)。
判定信号kが警報制御部38によって受信されると、警報制御部38によって、指示信号cが入出力インタフェースユニット20を介して、警報発生器7へ出力される。この指示信号cに応じて、警報発生器7から、警報が発報される(S10)。これによって、運転者に対して警告がなされる。その後、ステップS1の処理に戻る。
(作用効果)
上述したように、本実施形態に係る脇見判定装置10によれば、車両1が下り方向に向かって走行している状態では、走行方向に対する運転者50による上方向への目視確認時間が必然的に長くなるという固有の事情を考慮し、非脇見領域Gのサイズを上方向に拡大したり、脇見領域Iに設定されている許容存在時間を延長したり、あるいはこれらを組み合わせることによって、判定基準Eの内容を緩和することができる。
そして、このように緩和された判定基準Eと、運転者50の撮像データAとを用いて、運転者50の脇見を判定することができる。
このように、車両1が下り方向に向かって走行している状態では、その固有の事情が考慮され、判定基準の内容が適切に変更されるので、脇見であると誤判定される可能性が低減され、もって、不要な警報の発報を回避することが可能となる。
[第2の実施形態]
以下に、第2の実施形態に係る脇見判定装置について詳細に説明する。
(構成)
図7は、第2の実施形態に係る脇見判定装置11が備えられた車両1の構成例を示す概念図である。
図8は、第2の実施形態に係る脇見判定装置11の構成例を示す機能ブロック図である。
第2の実施形態に係る脇見判定装置11は、第1の実施形態に係る脇見判定装置10の変形例であるので、以下では、脇見判定装置10と異なる構成について説明し、脇見判定装置10と同じ構成については、脇見判定装置10で使用されたものと同じ符号を使用することによって、重複説明を避ける。
先ず、第1の実施形態に係る脇見判定装置10が備えられた車両1の構成と、第2の実施形態に係る脇見判定装置11が備えられた車両1の構成との違いについて説明する。
図7を図1と比較して明らかなように、本実施形態では、車両1内に、図1に示す脇見判定装置10に代えて、脇見判定装置11を備え、さらに、図1に示す傾斜角センサ6を備えず、例えばGPS受信機8のような測位システムを備えている。
さらに、図8を図2と比較して明らかなように、脇見判定装置11は、脇見判定装置10が備えていない地図データ記憶部43を、記憶ユニット40に備えている。
GPS受信機8は、図示しないGPSから、車両1の走行位置データ信号mを受信し、走行位置データ信号mを入出力インタフェースユニット20へ出力する。
入出力インタフェースユニット20は、GPS受信機8から出力された走行位置データ信号mを受信し、制御ユニット30へ出力する。
地図データ記憶部43は、道路60の3次元位置情報を含む地図データJを記憶している。
走行状態取得部32は、入出力インタフェースユニット20から出力された走行位置データ信号mを受信し、走行状態判定部33へ出力する。
走行状態判定部33は、走行位置データ信号mに基づいて、車両1の走行位置を把握する。また、地図データ記憶部43から地図データJを取得する。そして、走行位置と、地図データJとに基づいて、車両1が下り方向に向かって走行していると判定すると、車両1の走行位置が、図9に示すように、坂道の終わりの地点γよりも所定距離手前の地点δに到達した時点において、判定基準変更部34へ判定結果信号D1を出力する。
所定距離(γ−δ)は、予め設定された一定値であって良い。このような一定値を予め設定する理由としては、下り坂がある一定以上継続して長く続く坂の場合は、坂道の終わりの地点γよりも所定距離以上手前の地点δでは、坂道の終わりの地点γよりも先の走行方向を確認する必要がまだないため、先述したような、走行方向に対する運転者50による上方向への目視確認時間が必然的に長くなることがないためである。
一方、所定距離(γ−δ)は、一定値ではなく、可変値であっても良い。この場合、例えば、下り坂の傾斜角が大きくなるほど、所定距離(γ−δ)も大きく設定するなど、下り坂の傾斜角に応じて所定距離(γ−δ)の値を設定しても良い。
判定基準変更部34は、判定結果信号D1が出力されると、第1の実施形態で説明したように、判定基準記憶部44に記憶されている判定基準Eの内容を緩和する変更処理を行い、判定基準Eの内容を更新する。
(動作)
次に、以上のように構成した本実施形態に係る脇見判定装置11の動作を、図9に例示するような下り坂を含む道路60上を、車両1が図中左側から右側へ走行する場合を例に、図10に示すフローチャートを用いて説明する。図10のフローチャートでは、図6のフローチャートと同一の動作について、同一のステップ番号を付すことによって、以下では、図6と同一のステップ番号の動作については、簡単な説明にとどめ、図6のフローチャートに示されていない動作について詳しく説明する。
車両1が道路60上を走行している間、常時、または、脇見判定装置11からの要求に応じて、ドライバカメラ5によって運転者が撮像され、撮像データ信号aが、脇見判定装置11へ出力される。この撮像データ信号aは、入出力インタフェースユニット20を介して、撮像データ取得部31へ出力される。これに応じて、撮像データ取得部31によって、運転者50の様子を表す撮像データAが撮像データ記憶部42に記憶される(S1)。
また、車両1が道路60上を走行している間、図示しないGPSから送信される、車両1の走行位置データ信号mが、GPS受信機8によって受信され、さらに、GPS受信機8から、入出力インタフェースユニット20を介して、制御ユニット30へ出力される(S21)。
なお、図10では、便宜上、ステップS1の後にステップS21が実施されるように示されているが、実際には、ステップS1とステップS21とは同時に、常時実施されている。
制御ユニット30へ出力された走行位置データ信号mは、走行状態取得部32によって受信され、走行状態判定部33へ出力される。そして、走行状態判定部33において、走行位置データ信号mに基づいて、車両1の走行位置が把握される(S22)。
さらに、走行状態判定部33では、地図データ記憶部43から地図データJが取得される。そして、ステップS22において把握された走行位置と、地図データJとに基づいて、車両1が下り方向に向かって走行しているか否かが判定される(S23)。
そして、走行状態判定部33によって、車両1が下り方向に向かって走行していると判定される(S23:Yes)と、ステップS22において把握された車両1の走行位置が、坂道の終わりの地点γよりも所定距離手前の地点δに到達した時点において、判定基準変更部34へ判定結果信号D1が出力され、その後、ステップS4の処理へ進む。
一方、走行状態判定部33によって、車両1が下り方向に向かって走行していると判定されなかった場合(S23:No)、その後、ステップS5の処理へ進む。
ステップS4〜ステップS10の処理の内容は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(作用効果)
上述したように、本実施形態に係る脇見判定装置11によれば、傾斜角センサ6を備えていなくても、代わりに、GPS受信機8を用いることによって、第1の実施形態と同様に、車両1が、下り方向に向かって走行している状態では、走行方向に対する運転者50による上方向への目視確認時間が必然的に長くなるといった固有の事情を考慮し、非脇見領域Gのサイズを上方向に拡大したり、脇見領域I2に設定されている許容存在時間を延長したり、あるいはこれらを組み合わせることによって、判定基準Eの内容を緩和することができる。
これによって、第1の実施形態と同様に、脇見であると誤判定される可能性が低減され、もって、不要な警報の発報を回避することが可能となる。
なお、本実施形態に係る脇見判定装置11は、地図データJを記憶した地図データ記憶部43を備えているが、変形例として、地図データ記憶部43を備えず、代わりに、図示しない受信機を備え、外部から無線通信によって送信される地図データJを該受信機にて受信し、走行状態判定部33へ提供するような構成としても良い。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限られるものではない。
(付記1)
車両の運転者の脇見を判定する脇見判定装置であって、ハードウェアプロセッサを有し、
前記ハードウェアプロセッサは、
前記車両に搭載された撮像手段から、前記運転者の撮像データを取得し、
前記撮像データに撮像された前記運転者の顔向きおよび視線と、前記運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、前記脇見を判定し、
前記車両に搭載された走行状態取得手段から、前記車両の走行状態データを取得し、
前記取得された走行状態データに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定し、
前記車両が下り方向に向かって走行していると判定されている状態では、前記車両が下り以外の方向に向かって走行している状態よりも、前記運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する前記判定基準を変更するように構成された、脇見判定装置。
(付記2)
車両の運転者の脇見を判定する装置が行う脇見判定方法であって、
前記装置が、前記車両に搭載された撮像手段から、前記運転者の撮像データを取得する工程と、
前記装置が、前記撮像データに撮像された前記運転者の顔向きおよび視線と、前記運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、前記脇見を判定する工程と、
前記装置が、前記車両に搭載された走行状態取得手段から、前記車両の走行状態データを取得する工程と、
前記装置が、前記走行状態データに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する工程と、
前記車両が下り方向に向かって走行していると判定されている状態では、前記車両が下り以外の方向に向かって走行している状態よりも、前記運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する前記判定基準を、前記装置が変更する工程とを含む、脇見判定方法。
1・・車両、2・・パワーユニット、3・・操舵装置、4・・ステアリングホイール、5・・ドライバカメラ、6・・傾斜角センサ、7・・警報発生器、8・・GPS受信機、10、11・・脇見判定装置、20・・入出力インタフェースユニット、30・・制御ユニット、31・・撮像データ取得部、32・・走行状態取得部、33・・走行状態判定部、34・・判定基準変更部、36・・脇見判定部、36a・・タイマ、38・・警報制御部、40・・記憶ユニット、42・・撮像データ記憶部、43・・地図データ記憶部、44・・判定基準記憶部、50・・運転者、60・・道路。

Claims (10)

  1. 車両の運転者の脇見を判定する脇見判定装置であって、
    前記車両に搭載された撮像手段から、前記運転者の撮像データを取得する撮像データ取得部と、
    前記撮像データに撮像された前記運転者の顔向きおよび視線と、前記運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、前記脇見を判定する脇見判定部と、
    前記車両に搭載された走行状態取得手段から、前記車両の走行状態データを取得する走行状態取得部と、
    前記取得された走行状態データに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する走行状態判定部と、
    前記車両が下り方向に向かって走行していると判定されている状態では、前記車両が下り以外の方向に向かって走行している状態よりも、前記運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する前記判定基準を変更する判定基準変更部とを備えた、脇見判定装置。
  2. 前記判定基準は、前記運転者の視線方向が存在していても脇見と見なされない領域である非脇見領域の位置またはサイズと、前記運転者の視線方向が、前記非脇見領域以外の領域である脇見領域に存在している場合であっても脇見と見なされない時間長さである許容存在時間とを含む、請求項1に記載の脇見判定装置。
  3. 前記判定基準変更部は、前記許容存在時間を延長する処理と、前記非脇見領域の位置またはサイズを前記車両の走行方向に対して上方向へ拡大する処理とのうちの少なくとも何れかによって、前記判定基準を変更する、請求項2に記載の脇見判定装置。
  4. 前記判定基準は、複数の前記脇見領域を含み、前記複数の脇見領域の各々に対して、前記非脇見領域からの近さに応じて、前記許容存在時間の値が設定される、請求項2に記載の脇見判定装置。
  5. 前記複数の脇見領域のうち、前記非脇見領域により近い脇見領域ほど、前記許容存在時間がより長く設定される、請求項4に記載の脇見判定装置。
  6. 前記走行状態取得手段は、前記車両に搭載された傾斜角センサであり、
    前記走行状態データは、前記傾斜角センサによって取得された、地平面に対する前記車両の傾斜角データである、請求項1に記載の脇見判定装置。
  7. 前記走行状態取得手段は、前記車両に搭載された測位センサであり、
    前記走行状態データは、前記測位センサによって取得された前記車両の走行位置データであり、
    前記走行状態判定部は、前記走行位置データと、地図データとに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する、請求項1に記載の脇見判定装置。
  8. 前記脇見判定部によって、前記脇見が判定された場合、警報を発するように警報発生器を制御する警報制御部をさらに備えた、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の脇見判定装置。
  9. 車両の運転者の脇見を判定する装置が行う脇見判定方法であって、
    前記装置が、前記車両に搭載された撮像手段から、前記運転者の撮像データを取得する工程と、
    前記装置が、前記撮像データに撮像された前記運転者の顔向きおよび視線と、前記運転者の脇見を判定するために設定された判定基準とに基づいて、前記脇見を判定する工程と、
    前記装置が、前記車両に搭載された走行状態取得手段から、前記車両の走行状態データを取得する工程と、
    前記装置が、前記走行状態データに基づいて、前記車両が下り方向に向かって走行していることを判定する工程と、
    前記車両が下り方向に向かって走行していると判定されている状態では、前記車両が下り以外の方向に向かって走行している状態よりも、前記運転者の上方向への顔向きおよび視線に対する前記判定基準を、前記装置が変更する工程とを含む、脇見判定方法。
  10. 請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の脇見判定装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させる脇見判定のためのプログラム。
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