JP6811950B2 - 走査型共焦点顕微鏡装置、走査制御方法、及び、プログラム - Google Patents

走査型共焦点顕微鏡装置、走査制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、走査型共焦点顕微鏡装置、走査制御方法、及び、プログラムに関する。
物体の3次元形状を非接触で測定する装置として、従来から共焦点顕微鏡装置が知られている。その中でも、例えば、特許文献1に記載されているような、光源にレーザを使用したレーザ走査型共焦点顕微鏡装置は、現在、産業界で広く利用されるに至っている。
レーザ走査型共焦点顕微鏡装置は、対物レンズによりスポット状に集光したレーザ光を被検物に照射して被検物を2次元方向(XY平面方向)に走査する。そして、被検物で反射した光を、共焦点絞りを介してディテクタで受光する。共焦点絞りの開口は対物レンズの焦点位置と光学的に共役な位置に形成されているため、焦点の合った部分からの反射光しか共焦点絞りを通過せずディテクタで受光されない。そのため、レーザ走査型共焦点顕微鏡装置は、通常の光学顕微鏡に比べて浅い焦点深度を有し、合焦部分のみが画像化された輝度画像を得ることができる。この画像は、一般に共焦点画像と呼ばれている。
レーザ走査型共焦点顕微鏡装置で被検物の表面形状を測定する際には、この焦点深度の浅さが利用される。具体的には、対物レンズと被検物との光軸方向(Z方向)の相対距離を変えながら焦点深度の浅い共焦点画像を複数取得する。そして、複数の共焦点画像から各画素位置における最大輝度を与えるZ位置(つまり、合焦位置)を求めることで、被検物全面の表面形状の測定が行われる。
特許第3847422号公報
ところで、被検物全面の表面形状を測定するためには、走査中に凹凸を持つ表面の全ての場所に焦点が合うようにスキャン領域の光軸方向の範囲(以降、Zスキャン範囲と記す)を事前に設定することが望ましい。また、ステッチング測定が行われる場合には、複数の測定領域のそれぞれに対してZスキャン範囲を設定することが望ましい。
従来のレーザ走査型共焦点顕微鏡装置では、Zスキャン範囲を広く設定しすぎると、測定のためのデータ取得に時間がかかりすぎてしまう。また、Zスキャン範囲を狭く設定しすぎると、被検物全面がスキャン領域内に収まりきらず、表面形状を正しく測定することが困難になってしまう。
このため、被検物全面がスキャン領域内に収まるような過度に広くない適切なZスキャン範囲の設定が望まれるが、適切なZスキャン範囲を設定することは必ずしも容易ではなく、特に、測定原理を理解していない初心者には難解で煩雑な作業である。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、信頼性の高い形状測定を行うに十分な領域を容易に且つ短時間で走査する技術を提供することである。
本発明の一態様に係る走査型共焦点顕微鏡装置は、対物レンズを含み、サンプルを走査する走査型共焦点顕微鏡と、前記走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けする演算装置と、前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記本スキャンにおける前記光軸方向のスキャン速度が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する。
本発明の別の態様に係る走査型共焦点顕微鏡装置は、対物レンズを含み、サンプルを走査する走査型共焦点顕微鏡と、前記走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けする演算装置と、前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記本スキャンで取得される前記サンプルの複数の共焦点画像間の光軸方向の間隔が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する。
本発明の一態様に係る走査制御方法は、対物レンズを有する走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けし、前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御し、前記本スキャンにおける前記光軸方向のスキャン速度が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
本発明の別の態様に係る走査制御方法は、対物レンズを有する走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けし、前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御し、前記本スキャンで取得されるサンプルの複数の共焦点画像間の光軸方向の間隔が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、対物レンズを有する走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けし、前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように、制御装置に前記走査型共焦点顕微鏡を制御させ、前記本スキャンにおける前記光軸方向のスキャン速度が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御させる処理を実行させる。
上記の態様によれば、信頼性の高い形状測定を行うに十分な領域を容易に且つ短時間で走査することができる。
第1の実施形態に係る共焦点顕微鏡装置100の構成を示した図である。 第1の実施形態に係る形状測定処理のフローチャートである。 予備スキャン中における対物レンズ6aの動作を説明するための図である。 本スキャンと予備スキャンのスキャンモードの違いを説明するための図である。 共焦点顕微鏡装置100で取得した複数の共焦点画像の画像データを例示した図である。 共焦点顕微鏡装置100で生成される輝度変化曲線を例示した図である。 予備スキャンで取得されたデータに基づいて算出された被検物15の大まかな形状を示す画像の一例を示した図である。 明るさ補正情報を生成するために作成される最大輝度値の累積度数曲線を例示した図である。 高さ範囲をグループ分けするために作成される高さ情報のヒストグラムH1を例示した図である。 ヒストグラムH1に基づく高さ範囲のグループ分けの一例を示した図である。 本スキャンにおけるグループと光軸方向のスキャン速度の関係を例示した図である。 本スキャンで取得された共焦点画像の画像データとある画素における輝度変化曲線とを並べた図である。 本スキャンで取得されたデータに基づいて算出された被検物15の詳細な形状を示す画像の一例を示した図である。 ヒストグラムH2に基づく高さ範囲のグループ分けの一例を示した図である。 本スキャンにおけるグループと光軸方向のスキャン速度の関係の別の例を示した図である。 本スキャンで取得された共焦点画像の画像データとある画素における輝度変化曲線とを並べた別の図である。 同一グループ内に含まれる複数の区間を区別する例を示した図である。 第2の実施形態に係る形状測定処理のフローチャートである。 予備スキャンで取得された共焦点画像の画像データの一例を示した図である。 高さ範囲をグループ分けするために作成される表の一例を示した図である。 本スキャン中の光軸方向のスキャン速度の変化の一例を示した図である。 本スキャンで取得された共焦点画像の画像データから3次元画像を生成する方法を説明するための図である。 高さ範囲をグループ分けするために作成される表の別の例を示した図である。 第3の実施形態に係る形状測定処理のフローチャートである。 予備スキャンで取得されたデータに基づいて算出された高さ情報を、視野領域毎に分割して表示した画像の一例を示した図である。 高さ範囲をグループ分けするために、視野領域毎に作成される高さ情報のヒストグラムを例示した図である。 視野領域の移動方法について説明するための図である。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置100の構成を例示した図である。共焦点顕微鏡装置100は、サンプルである被検物15の3次元形状を非接触で測定する装置である。また、画像貼り合せ(ステッチング)技術を用いることで視野よりも広い範囲で被検物15の高さを測定することができる。被検物15は、例えば、半導体基板などである。まず、図1を参照しながら、共焦点顕微鏡装置100の構成について説明する。
共焦点顕微鏡装置100は、レーザ1を備えるレーザ走査型共焦点顕微鏡装置である。共焦点顕微鏡装置100は、図1に示すように、共焦点顕微鏡本体20と、共焦点顕微鏡本体20を制御する制御装置30と、制御装置30に接続されたコンピュータ40を備える。
共焦点顕微鏡本体20は、レーザ光でサンプルを走査する走査型共焦点顕微鏡であり、レーザ1から出射したレーザ光が被検物15へ至る照明光路上に、ビームスプリッタ2、二次元偏向器3、投影レンズ4、及び、対物レンズ6aを備える。
レーザ1は、レーザ光を平行光として出射する光源である。レーザ1から出射されるレーザ光の光量は、制御装置30からの入力に基づいて制御される。具体的には、例えば、レーザ1の駆動電流が制御装置30によって変更されることで、レーザ1からの出射光量が変化する。
ビームスプリッタ2は、例えば、偏光ビームスプリッタ、ハーフミラーなどである。また、被検物15が生体試料などである場合には、ダイクロイックミラーであってもよい。ビームスプリッタ2は、レーザ1からのレーザ光を透過させ、被検物15からの反射光を反射する。
二次元偏向器3は、レーザ1からのレーザ光を所望の方向に偏向させる装置であり、レーザ光で被検物15を対物レンズ6aの光軸16と直交する二次元方向(XY方向)に走査するスキャナである。二次元偏向器3は、対物レンズ6aの瞳と光学的に共役な位置又はその近傍に配置されたスキャナであり、例えば、ガルバノミラー、レゾナントスキャナ、音響光学素子などである。二次元偏向器3は、レーザ光をX方向とY方向にそれぞれ独立に偏向するように構成されている。二次元偏向器3は、制御装置30内のドライブ部32からの偏向タイミングの指示に基づいて、レーザ光のX方向についての偏向角度θとY方向についての偏向角度θを変更する。なお、図1では、偏向角度θが異なる複数の光束が図示されている。
投影レンズ4は、対物レンズ6aの瞳を二次元偏向器3又はその近傍へ投影するレンズである。投影レンズ4は、投影レンズ4の物体側の焦点位置が対物レンズ6aの後側焦点位置17近傍に位置するように配置される。投影レンズ4は、レーザ1から出射した平行光であるレーザ光の径を拡大して、対物レンズ6aへ入射させる。
対物レンズ6aは、レボルバ5に取り付けられている。レボルバ5には、倍率又は種類の異なる複数の対物レンズが取り付けられている。図1に示す例では、対物レンズ6aの他に、対物レンズ6aよりも高い倍率を有する対物レンズ6bがレボルバ5に取り付けられている。レボルバ5は、制御装置30のドライブ部32からの指示に基づいて回転又はスライドすることで、照明光路上に配置される対物レンズを切り替える。
複数の対物レンズが取り付けられたレボルバ5は、Z走査ステージ8に固定されている。Z走査ステージ8は、対物レンズ6aとXY走査ステージ9との相対距離を変更する装置であり、被検物15を対物レンズ6aの光軸16に沿った方向(以降、光軸方向、又はZ方向と記す)に走査するスキャナである。Z走査ステージ8は、ドライブ部32からの指示に基づいてZ方向に移動するように構成されていて、対物レンズ6aは、Z走査ステージ8がZ方向へ移動することでZ方向へ移動する。
Z走査ステージ8には、Z走査ステージ8のZ方向への移動によって生じる変位量、即ち、対物レンズ6aとXY走査ステージ9との相対距離の変化量を測定する変位計7が設けられている。変位計7は、例えば、光学式のリニアエンコーダである。また、静電容量式の変位計、その他の変位計であってもよい。変位計7では、画像取得タイミングに同期して変位量が測定される。変位計7で測定された変位量は、制御装置30へ出力される。
被検物15は、XY走査ステージ9上で対物レンズ6aの前側焦点位置付近に配置される。XY走査ステージ9は、対物レンズ6aの光軸16と直交するX方向とY方向に移動する可動ステージである。XY走査ステージ9は、ドライブ部32からの指示に基づいて動作する電動ステージであっても、手動ステージであってもよい。
共焦点顕微鏡本体20は、さらに、光検出器12を備えている。また、共焦点顕微鏡本体20は、被検物15を反射したレーザ光が光検出器12に至る検出光路上に、対物レンズ6a、投影レンズ4、二次元偏向器3、ビームスプリッタ2に加えて、結像レンズ10、及び、共焦点絞り11を備える。
結像レンズ10、共焦点絞り11、光検出器12は、ビームスプリッタ2で反射したレーザ光が進行する反射光路上に設けられている。共焦点絞り11は、結像レンズ10の焦点位置に、共焦点絞り11に設けられたピンホールが位置するように配置される。共焦点絞り11の後段に配置された光検出器12は、例えば、フォトマルチプライヤ(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)などである。
共焦点顕微鏡本体20は、さらに、光検出器12から出力されるアナログ信号を増幅する増幅器13と、増幅器13で増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器14を備える。
増幅器13での増幅率は、制御装置30からの入力によって決定される。具体的には、例えば、増幅器13への印加電圧によって決定される。また、ここでは、光検出器12とは別体の増幅器13によって光検出器12から出力したアナログ信号の増幅率を変更する例が示されている。しかしながら、アナログ信号の増幅率は、光検出器12内での増幅率、即ち、光検出器12から出力するアナログ信号の増幅率を変更することで、変更されてもよい。例えば、制御装置30は、光検出器12であるフォトマルチプライヤ又はアバランシェフォトダイオードへの印加電圧を変更することで、増幅率を変更してもよい。AD変換器14は、増幅器13で増幅されたアナログ信号を、例えば、12ビット或いは16ビットのデジタル信号(輝度信号)に変換し、制御装置30へ出力する。
上述した構成を有する共焦点顕微鏡本体20は、制御装置30の制御下で被検物15を走査して、光検出器12で検出した被検物15からの反射光量に応じた信号と変位計7で測定された変位量を制御装置30へ出力する。
制御装置30は、サンプリング部31とドライブ部32を備える。サンプリング部31は、ドライブ部32からの信号に基づいてAD変換器14のサンプリングタイミングを制御する。また、サンプリング部31は、共焦点顕微鏡本体20からの信号に基づいて共焦点画像の画像データを生成し、コンピュータ40へ出力する。また、サンプリング部31は、変位計7で測定された変位量をZ方向の座標情報(以降、Z位置情報と記す)に変換してコンピュータ40へ出力する。
ドライブ部32は、顕微鏡利用者が指示部47を用いてコンピュータ40へ入力した指示に従って、共焦点顕微鏡本体20を制御する。例えば、ドライブ部32は、被検物15の走査のため、二次元偏向器3及びZ走査ステージ8を制御する。また、ドライブ部32は、共焦点顕微鏡装置100で取得される被検物15の共焦点画像の明るさに関する設定(以降、明るさ設定と記す)を変更するため、レーザ1、光検出器12、及び増幅器13を制御する。さらに、ドライブ部32は、対物レンズを切り替えるために、レボルバ5を制御する。
コンピュータ40は、コンピュータ本体41と、表示部46と、指示部47を備える演算装置である。コンピュータ本体41は、画像入力部42、記憶部43、演算処理部44、インターフェース部45を備える。
画像入力部42は、制御装置30から共焦点画像の画像データの入力を受け付ける回路を含んでいる。画像入力部42は、例えば、画像データを受け取るフレームグラバーボードやUSBインターフェースボードなどである。記憶部43は、例えば、ハードディスク装置、半導体メモリなどを含んでいる。記憶部43には、共焦点画像、全焦点画像などの画像データ、その他のデータが記憶される。
演算処理部44は、例えば、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)、グラフィックボードに設けられたGPU(Graphics Processing Unit)などを含んでいる。演算処理部44は、記憶部43に記憶されているプログラムを実行することで、各種の演算を行う。具体的には、例えば、制御装置30から入力された共焦点画像の画像データ及びZ位置情報に基づいて、被検物15の三次元形状(表面高さ)の測定、貼り合せ画像の構築などが行われる。インターフェース部45は、コンピュータ40と他の装置との間で必要なデータをやり取りする回路を含む。
表示部46は、画像、測定条件、測定結果などを表示する。表示部46は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tub)ディスプレイなどのディスプレイである。指示部47は、顕微鏡利用者がコンピュータ40に指示を入力するための装置である。指示部47は、例えば、キーボード、マウスなどを含んでいる。表示部46及び指示部47は、コンピュータ40に内蔵されていてもよく、コンピュータ40から独立した装置であってもよい。
次に、共焦点顕微鏡装置100における共焦点画像の画像データの取得方法について説明する。レーザ1から出射したレーザ光は、ビームスプリッタ2を透過して二次元偏向器3を介して投影レンズ4に入射する。投影レンズ4に入射した平行光であるレーザ光は、投影レンズ4によりその光束径が拡大されて、対物レンズ6aに入射する。その後、レーザ光は、対物レンズ6aの屈折力により、対物レンズ6aの前側焦点面上にスポット状に集光し、対物レンズ6aの前側焦点位置近傍に配置された被検物15に照射される。
前側焦点面上におけるレーザ光の集光位置は、二次元偏向器3でレーザ光が偏向された方向によって決定される。このため、二次元偏向器3におけるレーザ光の偏向角度θと偏向角度θを制御することで、レーザ光の集光位置が焦点面上でX方向とY方向に変化する。共焦点顕微鏡装置100では、例えば、ラスタスキャンが行われるように、制御装置30(ドライブ部32)が二次元偏向器3を制御する。これにより、被検物15が二次元に走査される。
被検物15で反射したレーザ光は、対物レンズ6a、投影レンズ4を介して二次元偏向器3へ入射する。二次元偏向器3でビームスプリッタ2に向けて偏向されたレーザ光は、ビームスプリッタ2で反射し、結像レンズ10を介して共焦点絞り11に入射する。そして、共焦点絞り11に設けられたピンホールを通過したレーザ光のみが光検出器12で検出される。
光検出器12は、検出したレーザ光の光量に応じたアナログ信号を増幅器13へ出力する。AD変換器14は、増幅器13で増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換して制御装置30へ出力する。なお、AD変換器14から制御装置30に入力されたデジタル信号は、現在のレーザ光の集光位置に対応する輝度値(輝度情報)を表す。
共焦点顕微鏡装置100では、制御装置30が二次元偏向器3を制御することで変化した集光位置毎に輝度値を取得し、取得した輝度値を二次元にマッピングすることで、共焦点画像が取得される。即ち、制御装置30は、集光位置毎に取得した輝度値を、その集光位置に対応する画素の画素値に設定することで、共焦点画像の画像データを生成する。制御装置30で生成された共焦点画像の画像データは、コンピュータ40の画像入力部42に出力され、記憶部43に格納され、表示部46に表示される。
図2は、共焦点顕微鏡装置100で行われる本実施形態に係る形状測定処理のフローチャートである。例えば、表示部46に表示された共焦点画像で被検物15を観察中の利用者が所定の操作を行うことで、記憶部43に格納された形状測定プログラムが演算処理部44により実行され、共焦点顕微鏡装置100により図2に示す形状測定処理が開始される。
共焦点顕微鏡装置100は、まず、予備スキャンを実行する(ステップS10)。ここでは、コンピュータ40からの指示を受信した制御装置30は、予備スキャンを行うように共焦点顕微鏡本体20を制御する。予備スキャンとは、被検物15の詳細な形状を測定するためのデータを取得する本スキャンの前に行われる3次元スキャンであり、被検物15の形状を大まかに把握するために行われる。形状を測定するためのデータには、少なくとも複数の共焦点画像の画像データとZ位置情報が含まれる。以降では、予備スキャンが行われる3次元の領域を予備スキャン領域と記す。
図3は、予備スキャン中における対物レンズ6aの動作を説明するための図である。図4は、本スキャンと予備スキャンのスキャンモードの違いを説明するための図である。以下、図3及び図4を参照しながら予備スキャンについて説明する。
ステップS10では、まず、制御装置30はZ走査ステージ8を制御して、対物レンズ6aの焦点面FPが被検物15の表面にある図3(a)に示すような状態から、対物レンズ6aを距離L1だけ被検物15に近づける。これにより、図3(b)に示すように、焦点面FPが被検物15の表面から被検物15の内部に潜った位置に移動する。ここで、距離L1は、予備スキャンに使用される対物レンズ毎に予め決められた距離である。距離L1は、対物レンズの仕様によって決定されてもよく、例えば、対物レンズの作動距離(WD)の1/4であってもよく、焦点深度の100倍であってもよい。距離L1は、対物レンズが被検物15と接触しない範囲で大きく設定されていれば良く、顕微鏡利用者が事前に設定した距離であってもよい。
その後、制御装置30は、Z走査ステージ8を制御して、図3(c)に示すように焦点面FPが被検物15の表面よりも十分に高くなるまで、対物レンズ6aを被検物15から遠ざける方向に距離L2(>距離L1)だけ等速で移動させる。ここで、距離L2は、距離L1と同様に、予備スキャンに使用される対物レンズ毎に予め決められた距離である。距離L2も、対物レンズの仕様によって決定されてもよく、例えば、対物レンズの作動距離(WD)の1/2であってもよく、焦点深度の200倍であってもよい。対物レンズの焦点面FPが被検物15の表面よりも高い位置まで移動すればよいため、制御装置30は、距離L2だけ対物レンズを移動させる代わりに、顕微鏡利用者が事前に設定したZ位置まで対物レンズを移動させてもよい。
制御装置30は、対物レンズ6aを被検物15から遠ざけている間(つまり、図3(b)の状態から図3(c)の状態になるまでの間)、二次元偏向器3を制御して被検物15を走査し、共焦点画像を高速化されたフレームレートで取得する。なお、高速化されたフレームレートとは、後述する本スキャンでのフレームレートよりも高いフレームレートのことをいう。また、フレームレートは、1秒間に何枚の共焦点画像を取得できるかを示す指標であり、対物レンズの光軸と直交する2次元スキャンの速度を示している。制御装置30が取得した共焦点画像の画像データとZ位置情報は、コンピュータ40へ出力され、記憶部43に格納される。
予備スキャンでは、フレームレートを高めるために、制御装置30は、例えば、図4(b)から図4(d)に示すような走査軌跡のスキャンが行われるように二次元偏向器3を制御する。これに対して、本スキャンでは、制御装置30は、図4(a)に示すようなラスタスキャンが行われるように二次元偏向器3を制御する。
図4(b)には、X方向について往復スキャンを行う例が示されている。図4(c)には、Y方向について走査対象とするラインを間引いた間引きスキャンを行う例が示されている。図4(d)は、往復スキャンと間引きスキャンを組み合わせた例が示されている。なお、図4(a)から図4(d)中の位置pはサンプリング位置を示し、線trは走査軌跡を示している。
図4(b)に示すスキャンモードで予備スキャンを行うことで、図4(a)に示すスキャンモードで行われる本スキャンに比べてフレームレートを約2倍に高めることができる。また、5ライン毎に走査する図4(b)に示すスキャンモードで予備スキャンを行うことで、本スキャンに比べてフレームレートを約5倍に高めることができる。また、図4(c)に示すスキャンモードで予備スキャンを行うことで、本スキャンに比べてフレームレートを約10倍に高めることができる。
このように、例えば、図4(b)から図4(d)に示すスキャンモードのようなフレームレートが高速化されたスキャンモードで予備スキャンを行うことで、予備スキャン領域を高速に走査して、被検物15の形状を大まかに把握するのに十分なデータを取得することができる。
なお、対物レンズの移動速度vは、予備スキャンで取得される複数の共焦点画像間の光軸方向の間隔(以降、スライス間隔と記す)Δzが予備スキャンに使用される対物レンズ毎に予め決められた距離となるように決定すればよい。スライス間隔Δzは、対物レンズの仕様によって決定されてもよく、例えば、焦点深度の1/5であってもよい。このため、対物レンズの移動速度vは、スライス間隔Δzと予備スキャンのフレームレートF1から決定される。例えば、フレームレートF1が毎秒30枚でありΔzが1μmの場合であれば、制御装置30は、v=30μm/secで対物レンズ6aを移動させればよい。
画像取得が完了すると、制御装置30は、図3(a)に示す位置に対物レンズ6aを移動させてもよいし、図3(c)に示す状態のままで、次の処理を開始してもよい。
予備スキャンが完了すると、共焦点顕微鏡装置100は、予備スキャンで取得したデータに基づいて3D形状を算出する(ステップS20)。ここでは、コンピュータ40は、記憶部43に格納されている複数の共焦点画像とZ位置情報に基づいて、被検物15の3D形状を算出する。
図5は、共焦点顕微鏡装置100で取得した複数の共焦点画像の画像データを例示した図である。図6は、共焦点顕微鏡装置100で生成される輝度変化曲線を例示した図である。以下、図5及び図6を参照しながら、形状算出方法について具体的に説明する。
共焦点顕微鏡装置100では、XY走査ステージ9と対物レンズ6aの相対距離を変更すると、光検出器12で検出される被検物15上の点からの反射光量(即ち、輝度)が変化する。この輝度変化の軌跡は、対物レンズ6aの開口数、レーザ光の波長、共焦点絞り10の開口(ピンホール)の大きさによって概ね決まった形となる。以降では、この輝度変化の軌跡を輝度変化曲線と呼ぶ。
ステップS20では、演算処理部44は、被検物15の形状を算出するために、まず、異なるZ位置で取得した複数の共焦点画像の画像データに基づいて、XY位置毎(つまり、画素毎)に輝度変化曲線を生成する。
記憶部43には、図5に示すようなk枚の共焦点画像の画像データが格納されている。各共焦点画像には1からk(kは自然数)の画像番号が付されている。画像番号nの共焦点画像の各画素の輝度情報である輝度値は、輝度値In(xi,yj)で表される。なお、輝度値は輝度階調とも記す。ここで、xi,yjは対象とする画素の、X方向の位置(X位置)、Y方向の位置(Y位置)を示す。また、k枚の共焦点画像には、少なくとも画像毎にZ位置情報が割り当てられている。
ある位置(x0,y0)の輝度変化曲線を生成する場合について、図6を参照しながら説明する。まず、取得したk枚の共焦点画像の各々から位置(x0,y0)の画素の輝度値を取得する。そして、それらの輝度値を、横軸が輝度値(I)を示し縦軸がZ位置(Z)を示すI-Z空間上にプロットし、プロットされた点の間を補間することで輝度変化曲線を生成する。図6に示す黒丸は、プロットされた点を示している。これらの点のZ位置は、共焦点画像に割り当てられたZ位置情報によって決定される。
なお、演算処理部44は、輝度変化曲線を下記の方法で生成してもよい。まず、プロットされた最も高い輝度値を示す点とその近傍の数点を抽出する。その後、抽出した点のデータ(輝度値とZ位置)を使用して近似曲線を算出し、算出した近似曲線を輝度変化曲線として推定し、輝度変化曲線を生成する。この場合、近似曲線の算出では、近似対象の曲線として2次多項式あるいはさらに高次の多項式又はガウス曲線などが用いられる。また、使用される近似手法としては、最小二乗法が代表的である。
輝度変化曲線が生成されると、演算処理部44は、さらに、輝度変化曲線から輝度値が最大となるピーク輝度値とそのピーク輝度値が得られるZ位置(以降、ピークZ位置と記す)を特定する。この処理も、輝度変化曲線の生成処理と同様に、XY位置毎に行われる。その結果、全てのXY位置でのピークZ位置の集合を示すピークZ位置分布Z(xi,yj)と、全てのXY位置でのピーク輝度値の集合を示すピーク輝度値分布I(xi,yj)が算出される。
共焦点顕微鏡装置100では、レーザ光の集光位置に被検物15の表面がある(換言すると、被検物15の表面の位置が合焦位置である)ときに輝度値が最大になる。従って、ピークZ位置分布Z(xi,yj)は被検物15の表面の高さ分布(即ち、表面形状)を示しているため、ピークZ位置分布Z(xi,yj)を算出する上述の方法により、被検物15の3D形状を測定することができる。以降では、ピークZ位置分布Z(xi,yj)を高さ情報と記す。
3D形状が算出されると、共焦点顕微鏡装置100は、3D形状を表示する(ステップS30)。ここでは、コンピュータ40は、ステップS20で算出した被検物15の3D形状を表示部46に表示させる。図7には、コンピュータ40が表示部46に被検物15の3D形状を鳥瞰図として表示させた例が示されている。図7に示す画像M1は、被検物15の大まかな形状を表している。
なお、ステップS10からステップS30の処理は並列に行われてもよい。例えば、対物レンズ6aの等速移動中に輝度変化曲線を随時更新してピークZ位置分布Z(xi,yj)を随時算出してもよい。このような処理を行うことで、例えば、共焦点画像の画素数に対して所定の割合の画素についてピークZ位置が確定した段階で予備スキャンを終了することも可能である。これにより、予備スキャンにかかる時間を更に短縮することができる。
また、随時算出されるピークZ位置分布Z(xi,yj)に基づいて表示部46に表示される画像を更新してもよい。これにより、予備スキャンの進捗状況を視覚的に把握することができる。また、顕微鏡利用者の測定フローや原理の理解を深める上でも有用である。
その後、共焦点顕微鏡装置100は、明るさ補正情報を生成する(ステップS40)。ここでは、コンピュータ40は、予備スキャンで取得された複数の共焦点画像の輝度情報に基づいて、明るさ補正情報を生成する。明るさ補正情報は、後述する本スキャンにおいて使用される情報である。なお、明るさ補正情報の生成に用いられる輝度情報は、ステップS20で算出されたピーク輝度値分布I(xi,yj)である。
図8は、明るさ補正情報を生成するために作成される最大輝度値の累積度数曲線を例示した図である。以下、図8を参照しながら、明るさ補正情報の生成方法について説明する。なお、図8には、輝度情報のデジタル階調数が4096階調(12ビット)である場合の例が示されている。
演算処理部44は、まず、ピーク輝度値分布I(xi,yj)に基づいて、各画素の最大輝度値についての累積度数曲線51を算出する。その後、演算処理部44は、累積度数曲線51の累積度数が98%となる輝度値52と、最大輝度階調の95%に相当する輝度値53(=4096×0.95)の比率αを算出し、算出した比率αを明るさ補正情報として記憶部43に格納する。累積度数曲線54は、累積度数曲線51を明るさ補正情報により補正したときに算出される累積度数曲線を示している。図8に示す例では、明るさ補正情報は、およそ1.6である。
なお、ノイズの影響を考慮して累積度数曲線51の累積度数が98%となる輝度値を算出する例を示したが、この値は98%に限らず利用者により任意に設定されてもよい。また、最大輝度階調の95%に相当する輝度値を補正情報の算出に利用したが、この値も95%に限らず、例えば100%であってもよく、利用者により任意に設定されてもよい。また、明るさ補正情報は、画像の最大輝度値がデジタル階調数に近づくように明るさを調整するための情報であり、統計的な手法を用いて算出することが望ましい。ただし、明るさ補正情報の算出方法は上記の方法に限らない。
明るさ補正情報が生成されると、共焦点顕微鏡装置100は、被検物15の高さ情報に基づいて、予備スキャン領域の対物レンズ6aの光軸方向の範囲(以降、予備スキャンの高さ範囲、又はZスキャン範囲と記す。)をグループ分けする(ステップS50)。ここでは、コンピュータ40は、共焦点顕微鏡装置100が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、予備スキャンの高さ範囲を複数のグループにグループ分けする。より詳細には、コンピュータ40は、ステップS20で算出した被検物15の高さ情報に基づいて、予備スキャンの高さ範囲を複数のグループにグループ分けする。
図9は、高さ範囲をグループ分けするために作成される高さ情報のヒストグラムH1を例示した図である。図10は、ヒストグラムH1に基づく高さ範囲のグループ分けの一例を示した図である。以下、図9及び図10を参照しながら、グループ分けの方法について具体的に説明する。なお、図9及び図10に示すヒストグラムH1の縦軸は、被検物15の高さ(μm)を示し、横軸は共焦点画像の画素数に対する度数(%)を示している。また、ヒストグラムH1の階級幅(BIN幅)はスライス間隔Δzに等しいことが望ましい。BIN幅をスライス幅に一致させることで、サンプルや測定条件によらず一定の値の閾値THを使用することができる。なお、閾値については後述する。
まず、演算処理部44は、ステップS20で算出した高さ情報に基づいて、図9に示すような高さ情報のヒストグラムH1(つまり。被検物15の高さのヒストグラム)を作成する。さらに、演算処理部44は、ヒストグラムH1に基づいて、高さ範囲を複数のグループにグループ分けする。
例えば、演算処理部44は、高さ範囲のうちの度数が閾値THを越える区間を特定する。図10に示すように、この区間を仮のグループとしてグループA´にグループ分けする。その後、グループA´にグループ分けされた区間の両端に予備区間をさらに加えた区間を特定し、その区間をグループAにグループ分けする。
なお、予備区間の幅は、輝度変化曲線の形状を考慮して決定される。例えば、輝度変化曲線の半値全幅であってもよく、輝度変化曲線のピークから裾野までの距離であってもよい。これらは対物レンズ毎に異なるため、対物レンズ毎に決定されてもよい。予備区間を設けることで、本スキャンで取得されたデータに基づく輝度変化曲線の推定精度が向上するため、高さ測定精度を高めることができる。
さらに、グループAにグループ分けされた区間が離間して複数存在する場合には、図10に示すように、その間にある度数が閾値THを越えない区間をグループBにグループ分けする。また、グループAにグループ分けされた区間と高さ範囲の上下限との間にある区間をグループCにグループ分けする。
高さ範囲のグループ分けが終了すると、共焦点顕微鏡装置100は、グループ毎に決定された条件で本スキャンを実行する(ステップS60)。なお、本スキャンとは、被検物15の詳細な形状を測定するためのデータを取得する3次元スキャンのことである。
ステップS60では、まず、コンピュータ40が、グループ毎に測定条件を決定する。測定条件とは、スキャン速度、明るさ設定など、形状測定のための画像取得時における共焦点顕微鏡装置100の所定の設定項目のことである。この例では、測定条件に、対物レンズの光軸方向のスキャン速度(即ち、Z走査ステージ8の移動速度、以降、Zスキャン速度と記す)が含まれている。コンピュータ40は、グループA、グループBのZスキャン速度を、それぞれ、速度va、速度vbに決定する。また、この例では、グループCにグループ分けされた区間は本スキャンを行わない。このため、グループCのZスキャン速度vcは決定しない。
速度vaは、例えば、本スキャンのフレームレートF2と本スキャンにおける所望のスライス間隔Δzからva=F2×Δzで算出された速度に決定する。なお、本スキャンのフレームレートF2は、上述したように、予備スキャンのフレームレートF1よりも低いフレームレートである。本スキャンにおける所望のスライス間隔Δzは、予備スキャンにおけるスライス間隔と異なってもよい。また、速度vbは、例えば、vb=3×vaなど、速度vaよりも速い速度に決定する。
その後、制御装置30が、本スキャンを行うように共焦点顕微鏡本体20を制御する。なお、本スキャンでは、共焦点顕微鏡本体20は、予備スキャン領域の少なくとも一部をグループ毎に決定された測定条件で走査するように、制御装置30に制御される。この例では、グループCにグループ分けされた区間を除いて、走査が行われる。図11は、本スキャンにおけるグループと光軸方向のスキャン速度との関係を例示した図である。以下、図11を参照しながら、本スキャンにおける制御装置30による共焦点顕微鏡本体20の制御の一例について具体的に説明する。
まず、制御装置30は、グラフG1に示すように、予備スキャンが終了したZ位置zsからグループAにグループ分けされた区間の最下端のZ位置z1まで速度v0で対物レンズ6aを移動させる。速度v0は、比較的高速な速度であり、例えば、va<vb≦v0の関係を満たす速度である。その後、制御装置30は、Z位置z1からグループAにグループ分けされた区間の最上端のZ位置z4まで対物レンズ6aを移動させながら、共焦点画像を取得する。
より詳細には、制御装置30は、グループAにグループ分けされた区間を比較的低速な速度vaで移動しながら共焦点画像を取得する。その一方で、グループBにグループ分けされた区間を比較的高速な速度vbで移動しながら共焦点画像を取得する。即ち、制御装置30は、本スキャンにおけるZスキャン速度が複数のグループの各々毎に異なるように、共焦点顕微鏡本体20を制御する。
また、制御装置30は、Z位置z1からZ位置z4までの移動中、常に予備スキャンにおけるフレームレートF1よりも低いフレームレートF2で共焦点画像を取得する。即ち、制御装置30は、本スキャンでのスライス間隔が複数のグループの各々毎に異なるように、共焦点顕微鏡本体20を制御する。
また、制御装置30は、Z位置z1からZ位置z4までの移動中、ステップS40で生成した明るさ補正情報に基づいて、予備スキャンとは異なる明るさ設定で本スキャンを行うように共焦点顕微鏡本体20を制御する。具体的には、制御装置30は、レーザ1、光検出器12、及び増幅器13を制御して、レーザ1の出射光量又はアナログ信号の増幅率の少なくとも一方を調整する。
最後に、制御装置30は、共焦点画像を取得することなくZ位置z4からZ位置zsまで速度v0で対物レンズ6aを移動させて、本スキャンを終了する。
本スキャンが終了すると、共焦点顕微鏡装置100は、被検物15の3D形状を算出する(ステップS70)。ここでは、コンピュータ40は、共焦点顕微鏡本体20が本スキャンを行うことで取得したデータに基づいて、被検物15の形状を算出する。なお、3D形状の算出方法は、ステップS20と同様であり、輝度変化曲線を画素毎に生成することで3D形状を算出する。ここでは、3D形状を高い精度で算出することが望まれるため、輝度変化曲線は、最も高い輝度値とその近傍の数点に基づいて推定されることが望ましい。これにより、スライス間隔よりも細かいスケールで高さを測定することができる。
なお、本スキャンでは、区間毎にスライス間隔が異なるため、図12に示すように、画像データのZ位置の分布には粗密が生じる。しかしながら、スライス間隔が広い区間Bには、被検物15の表面はほとんど存在しない。また、区間Bに表面が存在した場合であっても、その表面の前後にある複数のサンプリング位置の情報から輝度変化曲線が近似されるため、精度を大きく劣化させることなく高さを算出することができる。従って、被検物15の3D形状を高い精度で算出することができる。
3D形状が算出されると、共焦点顕微鏡装置100は、3D形状を表示する(ステップS80)。ここでは、コンピュータ40は、ステップS70で算出した被検物15の3D形状を表示部46に表示させる。図13には、コンピュータ40が表示部46に被検物15の3D形状を鳥瞰図として表示させた例が示されている。図8に示す画像M2は、被検物15の詳細な形状を表している。なお、ステップS60からステップS80の処理は並列に行われてもよく、その点は、ステップS10からステップS30と同様である。
共焦点顕微鏡装置100では、従来は行われていなかった予備スキャンが広範囲にわたって行われるが、予備スキャンでは高速化されたフレームレートに合わせて高さ方向について高速に被検物15が走査される。また、予備スキャンにより算出された被検物15の大まかな3D形状に基づいて本スキャンにおけるZスキャン速度が決定される。これにより、本スキャンの所要時間が短縮され、特に表面の存在しないZスキャン範囲が多く存在する場合には、大幅に所要時間が短縮される。このため、予備スキャンから本スキャンまでに要するトータルの走査時間を従来の走査時間に比べて短縮することができる。
また、共焦点顕微鏡装置100では、広範囲にわたって行われる予備スキャンの結果に基づいて本スキャン領域が決定される。このため、本スキャンによって形状測定に必要なデータを漏れなく取得することができる。
また、共焦点顕微鏡装置100では、予備スキャン、本スキャンともにスキャン領域が自動的に決定されて、スライス間隔も自動的に決定される。さらに、本スキャンにおける明るさの設定も自動的に調整される。このため、たとえ初心者であっても、設定に煩わされることなく共焦点顕微鏡装置100で被検物15を走査して、形状測定に必要なデータを容易に取得することができる。
以上から、共焦点顕微鏡装置100によれば、信頼性の高い形状測定を行うに十分な領域を容易に且つ短時間で走査することができる。また、設定が自動化されていることから測定のやり直しが少ない、利用者が設定に迷うことがない、といった理由から信頼性の高い形状測定についても容易且つ短時間で行うことができる。また、本スキャンにおけるZスキャン速度が被検物15の大まかな3D形状に基づいて決定されているため、測定精度の劣化を抑制しながら、測定時間の短縮を図ることができる。即ち、信頼性に加えて精度の高い形状測定を容易且つ短時間で行うことができる。さらに、予備スキャンの結果に基づいて本スキャンの明るさ調整が行われるため、最適な明るさの設定で画像を取得することができる。この点も精度の高い測定に寄与する。
なお、グループ分けの方法は上述した方法に限らない。本実施形態では、度数が閾値を超える区間に予備区間を加えた区間をグループAにグループ分けする例を示したが、予備区間を加えずに度数が閾値を超える区間をグループAにグループ分けしても良い。また、グループAに挟まれた度数が閾値THを越えない区間をグループBにグループ分けする例を示したが、グループAに挟まれた区間の幅が所定の距離に満たない場合には、図14に示すように、その区間をグループAにグループ分けしてもよい。この所定の距離は、例えば、スライス間隔Δzの3倍などである。これにより、本スキャン中にグループが頻繁に変化することで、設定が頻繁に変更され、かえって走査時間が長くなるような事態を防ぐことができる。
また、本実施形態では、図10に示すように、2つの区間がグループAにグループ分けされ、その間の区間がグループBにグループ分けされたヒストグラムH1を例示したが、各グループにグループ分けされる区間の数は、特に限定されない。例えば、図14のヒストグラムH2に示すように、1つの区間がグループAにグループ分けされ、グループBにグループ分けされる区間が存在しなくてもよい。また、図15のヒストグラムH3に示すように、3つ以上の区間がグループAにグループ分けされ、2つ以上の区間がグループBにグループ分けてもよい。この場合、図15のグラフG3に示すように、本スキャン中にZスキャン速度の変化が繰り返されることになり、図16に示すように、本スキャンで取得された画像データのZ位置の分布にも粗密が繰り返し生じることになる。
また、図17に示すように、グループAにグループ分けされた区間が複数存在する場合に、それぞれの区間で異なる明るさ補正情報を使用してもよい。即ち、区間毎に、予備スキャンで得られた輝度値がその区間でピークを示す画素を特定し、特定された画素のピーク輝度値に基づいて明るさ補正情報をそれぞれ生成してもよい。なお、図17では、グループAの各区間を便宜的にA1、A2と標記している。区間毎に異なる明るさ補正情報を使用することで、区間毎に明るさ設定を最適化することができるため、高さ測定の精度を更に向上させることができる。これは、例えば、図7に示す高さの異なる部分S1と部分S2が異なる材質からなるなど反射率が異なる場合に特に有効である。
また、コンピュータ40は、予備スキャンで取得したデータに基づいて算出した高さ情報に対してメディアンフィルタやガウシアンフィルタなどを用いた平滑化処理を行ってもよく、平滑化された被検物15の高さ情報から被検物15の高さのヒストグラムを生成してもよい。また、高さのヒストグラムを生成する際に、ピーク輝度値が予め決定された値よりも低い画素の高さ情報を除外して高さのヒストグラムを生成しても良い。これらの処理によってグループ分けが行われる前に、予備スキャンで取得したデータに含まれるノイズや信頼性の低いデータが除外されるため、グループ分けにおける誤った判断が減少し、信頼性の高い形状測定が可能となる。
[第2の実施形態]
図18は、本実施形態に係る形状測定処理のフローチャートである。なお、図18に示す形状測定処理は、本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置(以降、単に共焦点顕微鏡装置と記す。)で行われるが、本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置は、共焦点顕微鏡装置100と同様の構成を有している。このため、共焦点顕微鏡装置の構成については、共焦点顕微鏡装置100の構成と同一符号で参照する。
図18に示す形状測定処理は、高さ範囲のグループ分けの方法が異なる点を除き、図2に示す形状測定処理と同様である。以下、ステップS50aで行われる高さ範囲のグループ分けの処理について説明する。
ステップS50aでは、共焦点顕微鏡装置のコンピュータ40は、共焦点顕微鏡本体20が予備スキャンを行うことで取得された複数の共焦点画像の輝度情報に基づいて、予備スキャンの高さ範囲を複数のグループにグループ分けする。
図19は、予備スキャンで取得された共焦点画像の画像データの一例を示した図である。図20は、高さ範囲をグループ分けするために作成される表の一例を示した図である。以下、図19及び図20を参照しながら、グループ分けの方法について具体的に説明する。なお、図19に示す画像データは図示を簡略化するため6×6の画素数で表されているが、実際の画素数は数十万から数百万となる場合が多い。また、図19に示す画素内に記載された値は、輝度情報である輝度値(輝度階調ともいう)である。以降では、共焦点画像の画像データをフレームデータと呼ぶことにする。
まず、演算処理部44は、予備スキャンで取得した各共焦点画像の輝度情報のうちの閾値以上の輝度情報の割合を算出する。より具体的には、フレームデータを一枚ずつ読み出して、所定の閾値を越える輝度値を有する画素の数をカウントする。そして、共焦点画像の画素数に対するカウントされた画素数の割合をフレームデータ毎に算出する。例えば、所定の閾値を80として図19に示すフレームデータB1に対して割合を算出すると、その割合は、(4/36)×100=11.1%と算出される。なお、所定の閾値は、被検物15からの反射光を検出した信号とみなせるレベルの明るさの下限値付近に設定すればよい。
次に、演算処理部44は、フレームデータ毎に算出した所定の閾値を超える画素の割合に基づいて、予備スキャンの高さ範囲を複数のグループにグループ分けする。より具体的には、予備スキャンの高さ範囲のうちの、所定の閾値を超える画素の割合がある一定の割合以上となる区間を特定する。図20の表T1に示すように、この区間を仮のグループとしてグループA´にグループ分けする。その後、グループA´にグループ分けされた区間の両端に予備区間をさらに加えた区間を特定し、その区間をグループAにグループ分けする。なお、この例では、閾値として使用されるある一定の割合を0.01%としているが、この割合は、利用者により任意に設定されてもよい。
最後に、グループAにグループ分けされた区間が離間して複数存在する場合には、演算処理部44は、図20の表T1に示すように、その間にある区間をグループBにグループ分けし、グループAにグループ分けされた区間と高さ範囲の上下限との間にある区間をグループCにグループ分けする。
複数の共焦点画像の輝度情報に基づいてグループ分けが行われる本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置によっても、共焦点顕微鏡装置100と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態では、グループ分けに際して高さのヒストグラムを生成する処理を省略することができるため、演算量が減少しより高速にグループ分けを行うことができる。
なお、上述した実施形態では、グループBにグループ分けされた区間で共焦点画像を取得する例を示したが、グループBにグループ分けされた区間では、グループCにグループ分けされた区間と同様に共焦点画像を取得しなくてもよい。つまり、演算処理部44は、予備スキャン領域のうちグループAにグループ分けされた区間以外の区間を本スキャン領域外に設定してもよい。その場合、演算処理部44は、図21のグラグG4に示すように、グループBのZスキャン速度を、グループAにグループ分けされた区間の最下端のZ位置に移動するときの速度と同じ速度v0に設定してもよい。
このような設定で本スキャンが行われると、図22に示すように、グループAにグループ分けされた区間でのみ共焦点画像が取得される。演算処理部44は、各区間で取得された共焦点画像の画像データ(以降、フレームデータ群と記す)に基づいて、区間毎に3D形状を算出してもよく、区間毎に算出された3D形状を合成して被検物15全体の3D形状を算出してもよい。図22には、3つのフレームデータ群81−1、81−2、81−3から3つの3D形状82−1、82−2、82−3が算出された例が示されている。3つの3D形状は同じ座標系上で算出されているため、これらを単純に重ねるだけで全体の3D形状83を算出することができる。
グループBでの画像取得を省略することで、本スキャン領域をさらに短時間で走査することができる。このため、3D形状の測定時間を更に短縮することができる。また、フレームデータ群毎に3D形状を算出することで、並列度の高い並列処理が可能となる。この点も3D形状の測定時間の短縮に寄与する。なお、グループBでの画像取得を省略する構成は、高さ情報に基づいてグループ分けを行う第1の実施形態においても有効であり、同様の効果が生じ得る。
また、グループ分けの方法は上述した方法に限らず、本実施形態においても第1の実施形態と同様に種々の変形が可能である。例えば、図23の表T2に示すように、予備区間を加えずに一定の割合以上の区間をグループAにグループ分けしても良く、グループBとグループCを区別しなくてもよい。つまり、高さ範囲をグループAとグループBの2つグループにグループ分けてしても良い。
[第3の実施形態]
図24は、本実施形態に係る形状測定処理のフローチャートである。なお、図24に示す形状測定処理は、本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置(以降、単に共焦点顕微鏡装置と記す。)で行われるが、本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置は、共焦点顕微鏡装置100と同様の構成を有している。このため、共焦点顕微鏡装置の構成については、共焦点顕微鏡装置100の構成と同一符号で参照する。
図24に示す形状測定処理では、予備スキャンと本スキャンで異なる倍率の対物レンズが使用される点が、図2に示す形状測定処理と大きく異なる。
図24に示す形状測定処理が開始されると、共焦点顕微鏡装置は、まず、第1の対物レンズである対物レンズ6aを用いて予備スキャンを実行し(ステップS110)、被検物15の大まかな3D形状を算出し(ステップS120)、算出した3D形状を表示する(ステップ130)。なお、ステップS110からステップS130の処理は、図2のステップS10からステップS30の処理と同様である。
その後、共焦点顕微鏡装置は、対物レンズを第2の対物レンズである対物レンズ6bに切り替える(ステップS140)。ここでは、コンピュータ40からの指示に従って、制御装置30がレボルバ5を制御して、光路上に配置される対物レンズを、対物レンズ6aから対物レンズ6bに切り替える。なお、対物レンズ6bは、対物レンズ6aよりも高い倍率を有する対物レンズである。
次に、共焦点顕微鏡装置は、予備スキャン領域を複数の視野領域に分割する(ステップS150)。視野領域とは、対物レンズ6bの視野サイズに相当するサイズを有する3次元の領域であり、より詳細には、XY方向のサイズが対物レンズ6bの視野サイズに等しい又は視野サイズよりも少し小さいサイズの3次元の領域をいう。
ステップS150では、演算処理部44は、予備スキャン領域を、各々が対物レンズ6bの視野サイズに相当するサイズを有する複数の視野領域に分割する。演算処理部44は、予備スキャン領域を、互いに隣り合う視野領域が一部で重複するように分割する。図25には、ステップS120で算出された高さ情報を、視野領域毎に分割して表示した画像の一例が示されている。図25に示す4つの画像M11、画像M12、画像13、画像M14は、それぞれ異なる視野領域の3D形状を示している。
予備スキャン領域の分割が終了すると、共焦点顕微鏡装置は、最初の視野領域へ移動する(ステップS160)。ここでは、制御装置30が、対物レンズ6bの光軸が最初の視野領域の中心に位置するように、XY走査ステージ9を制御する。
その後、共焦点顕微鏡装置は、被検物15の高さ情報のうちの現在の視野領域の高さ情報に基づいて、高さ範囲をグループ分けする(ステップS170)。現在の視野領域とは、対物レンズ6bの光軸上に位置する視野領域のことである。ここでは、演算処理部44は、現在の視野領域の高さ情報に基づいて、現在の視野領域の高さ範囲をグループ分けする。なお、グループ分けの方法は、図2のステップS50と同様である。例えば、現在の視野領域が図25の画像M11に示す領域である場合には、図26(a)に示す高さのヒストグラムH11が生成されて、ヒストグラムH1に基づいてグループ分けが行われる。
さらに、共焦点顕微鏡装置は、グループ毎に決定された条件で現在の視野領域に対して本スキャンを実行し(ステップS180)、現在の視野領域の3D形状を算出する(ステップS190)。なお、ステップS180及びステップS190では、図2のステップS60及びステップS70の処理と同様の処理が演算処理部44により行われる。
共焦点顕微鏡装置は、すべての視野領域について3D形状が算出されるまで(ステップS200YES)、視野領域を移動しながら(ステップS210)、ステップS170からステップS190の処理を繰り返す。なお、図26には、各視野領域の高さヒストグラムが示されている。
すべての視野領域の3D形状が算出されると、共焦点顕微鏡装置は、算出されたすべての視野領域の3D形状を合成する(ステップS220)。ここでは、演算処理部44が視野領域の重複部分の3D形状が最も一致するように貼り合わせる。重複部分の形状の一致度の評価方法は特に限定しないが、例えば、正規化相互相関演算を用いる方法や、差分データの二乗和を用いる方法などが使用できる。
本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置では、本スキャンが予備スキャンで使用される対物レンズよりも高倍の対物レンズによっても行われる。このため、予備スキャンで広い範囲を高速に走査しながら、本スキャンで高い分解能でデータを取得することができる。従って、第1の実施形態及び第2の実施形態の場合と同じ大きさ領域に対して、第1の実施形態及び第2の実施形態よりもさらに詳細な形状測定が可能である。その他の効果については、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態で使用した対物レンズを予備スキャンに使用したが、この対物レンズを本スキャンに使用し、予備スキャンを更に低倍の対物レンズを使用して行ってもよい。この場合、第1の実施形態及び第2の実施形態の場合よりも広い領域に対して、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に詳細な形状測定が可能である。
また、本実施形態に係る共焦点顕微鏡装置では、複数の領域の測定結果を貼り合わせるステッチング測定が行われる。複数の領域のそれぞれに対してZスキャン範囲が自動的に設定されるため、複数の領域のそれぞれに対してZスキャン範囲を個別に手動で設定する従来の共焦点顕微鏡装置に比べて、利用者の負担が大幅に軽減される。
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の走査型共焦点顕微鏡装置、走査制御方法、及び、プログラムは、特許請求の範囲に記載した範囲内で、さまざまな変形、変更が可能である。
例えば、第3の実施形態では、本スキャンで複数の視野領域を走査して複数の視野領域の画像を貼り合わせる例を示したが、複数の視野領域に対して予備スキャンと本スキャンを行って、画像を貼り合わせても良い。このような場合において、第1の予備スキャン領域を走査する第1の予備スキャンを行った後に、第1の予備スキャン領域と光軸方向と直交する方向において一部分が重複する領域を走査する第2の予備スキャンを行うときに、演算処理部44は、第2の予備スキャンが行われる第2の予備スキャン領域の高さ範囲を、第1の予備スキャンで取得された高さ情報に基づいて決定してもよい。
図27(a)に示すような、第1の視野範囲R1に対応する第1の視野領域に対して第1の予備スキャンが先行して行われた場合を例に説明する。この場合、その後、第2の視野範囲R2を走査するときに、演算処理部44は、まず、被検物15の第1の視野範囲R1における高さ情報のうちの第1の視野範囲R1と第2の視野範囲R2が重なった部分の高さ情報を特定する。そして、演算処理部44は、特定された高さ情報に基づいて第2の視野範囲R2に対応する第2の視野領域の高さ範囲を決定する。ここでは、例えば、演算処理部44は、重なった部分の高さの最頻値や平均値を算出し、その算出した高さを予備スキャンの基準高さ90(開始高さ)に決定する。
これにより、制御装置30は、図27(b)に示すように、対物レンズ6aの焦点面が基準高さ90にある状態から第2の予備スキャンが行われるように、共焦点顕微鏡本体20を制御する。つまり、制御装置30は、焦点面が基準高さ90にある状態から対物レンズ6aを被検物15に近づける方向に距離L1だけ移動させ、その後、対物レンズ6aを被検物15から遠ざける方向に距離L2だけ移動しながら共焦点画像を取得する。
このように先行して走査された視野領域の高さ情報に基づいて隣接する視野領域の高さ範囲を決定することで、被検物15の表面が大きく傾斜している場合であっても、表面を見逃すことなく複数の視野領域に対して予備スキャンを行うことができる。このため、予備スキャンにおける高さ範囲の幅を過度に大きく設定する必要がなく、予備スキャンの所要時間を短くすることができる。
また、上述した実施形態では、対物レンズが被検物15から遠ざかる方向に移動しながら共焦点画像を取得する例を示したが、共焦点画像は、対物レンズが被検物15に近づく方向に移動しながら取得されてもよい。このため、予備スキャンが終了したZ位置から、グループAにグループ分けされた区間の最下端又は最上端のうちの近い方に移動してから、本スキャンを開始してもよい。例えば、対物レンズが被検物15に近づく方向に移動しながら予備スキャンが行われた場合であれば、対物レンズが被検物15から遠ざかる方向に移動しながら本スキャンが行われてもよい。
また、上述した実施形態では、予備スキャン中のZスキャン速度が一定である例を示したが、対物レンズ6aは予備スキャン中に厳密に等速に移動しなくてもよく、Zスキャン速度にばらつきがあってもよい。上述した実施形態に係る共焦点顕微鏡装置は、いずれも変位計7を内蔵しているため、画像取得時のZ位置情報を正確に把握することができる。このため、Zスキャン速度がばらついてスライス間隔がばらついても高さ情報を正確に算出することができる。同様の理由により、グループ毎に決定されたZスキャン速度と本スキャン中の実際のZスキャン速度の間に誤差が生じてもよく、そのような場合であっても高さ情報を正確に算出することができる。
また、上述した実施形態では、3D形状を算出する例を示したが、3D形状を算出する際に得られるピーク輝度値分布I(xi,yj)に基づいて、全焦点画像を生成しても良い。複数の共焦点画像から特定される各画素位置における最大輝度値を各画素の輝度値とした新たな画像を構築することで、被検物表面の全ての場所に焦点のあった全焦点画像を生成することができる。なお、全焦点画像は、エクステンドフォーカス画像と呼ばれる。
1・・・レーザ、2・・・ビームスプリッタ、3・・・二次元偏向器、4・・・投影レンズ、5・・・レボルバ、6a・・・対物レンズ、6b・・・対物レンズ、7・・・変位計、8・・・Z走査ステージ、9・・・XY走査ステージ、10・・・結像レンズ、11・・・共焦点絞り、12・・・光検出器、13・・・増幅器、14・・・AD変換器、15・・・被検物、16・・・光軸、17・・・後側焦点位置、20・・・共焦点顕微鏡本体、30・・・制御装置、31・・・サンプリング部、32・・・ドライブ部、40・・・コンピュータ、41・・・コンピュータ本体、42・・・画像入力部、43・・・記憶部、44・・・演算処理部、45・・・インターフェース部、46・・・表示部、47・・・指示部、51、54・・・累積度数曲線、52、53・・・輝度値、100・・・共焦点顕微鏡装置、FP・・・焦点面、G1、G3、G4・・・グラフ、H1、H11、H12、H13、H14、H2、H3・・・ヒストグラム、L1、L2・・・距離、M1、M11、M12、M13、M14、M2・・・画像、T1、T2・・・表

Claims (22)

  1. 対物レンズを含み、サンプルを走査する走査型共焦点顕微鏡と、
    前記走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けする演算装置と、
    前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記本スキャンにおける前記光軸方向のスキャン速度が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  2. 請求項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記制御装置は、前記本スキャンで取得される前記サンプルの複数の共焦点画像間の光軸方向の間隔が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  3. 対物レンズを含み、サンプルを走査する走査型共焦点顕微鏡と、
    前記走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けする演算装置と、
    前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記本スキャンで取得される前記サンプルの複数の共焦点画像間の光軸方向の間隔が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記走査型共焦点顕微鏡が前記本スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記サンプルの形状を算出する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記走査型共焦点顕微鏡が前記予備スキャンを行うことで取得された前記サンプルの高さ情報に基づいて、前記予備スキャン領域の前記光軸方向の範囲を前記複数のグループにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記走査型共焦点顕微鏡が前記予備スキャンを行うことで取得された複数の共焦点画像の輝度情報に基づいて、前記予備スキャン領域の前記光軸方向の範囲を前記複数のグループにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記制御装置は、前記予備スキャンにおける前記光軸方向と直交する2次元スキャンの速度が前記本スキャンにおける前記光軸方向と直交する2次元スキャンの速度よりも速くなるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、
    前記サンプルの高さ情報から前記サンプルの高さのヒストグラムを作成し、
    前記高さのヒストグラムに基づいて、前記予備スキャン領域の前記光軸方向の範囲を前記複数のグループにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、
    前記サンプルの高さ情報に対して平滑化処理を行い、
    平滑化された前記サンプルの高さ情報から前記サンプルの高さのヒストグラムを作成し、
    前記高さのヒストグラムに基づいて、前記予備スキャン領域の前記光軸方向の範囲を前記複数のグループにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記高さのヒストグラムに基づいて特定される度数が閾値を超える第1の高さ区間を、前記複数のグループのうちの一つにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  11. 請求項8又は請求項9に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記高さのヒストグラムに基づいて特定される度数が閾値を超える区間の両端に予備区間を加えた第1の高さ区間を、前記複数のグループのうちの一つにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記予備スキャン領域に含まれる前記第1の高さ区間以外の区間を前記本スキャンが行われる本スキャン領域外に設定する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  13. 請求項10又は請求項11に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記予備スキャン領域に含まれる前記第1の高さ区間以外の区間のうち前記予備スキャン領域の上限又は下限に接する区間を前記本スキャンが行われる本スキャン領域外に設定する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  14. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項又は請求項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記予備スキャンで取得された各共焦点画像の輝度情報のうちの閾値を越える輝度情報の割合に基づいて、前記予備スキャン領域の前記光軸方向の範囲を前記複数のグループにグループ分けする
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、さらに、
    前記演算装置は、前記予備スキャンで取得されたデータに基づいて算出した前記サンプルの形状を表示装置に表示させる
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記予備スキャンで取得された複数の共焦点画像の輝度情報に基づいて、明るさ補正情報を生成し、
    前記制御装置は、前記明るさ補正情報に基づいて、前記予備スキャンとは異なる明るさ設定で前記本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  17. 請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記演算装置は、前記予備スキャンで取得された複数の共焦点画像の輝度情報に基づいて、同一グループにグループ分けされた離間した区間毎に、明るさ補正情報を生成し、
    前記制御装置は、前記離間した区間毎に異なる明るさ補正情報に基づいて、前記予備スキャンとは異なる明るさ設定で前記本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  18. 請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、
    前記走査型共焦点顕微鏡が、第1の予備スキャン領域を走査する第1の予備スキャンを行った後に、前記第1の予備スキャン領域と前記光軸方向と直交する方向において一部分が重複する領域を走査する第2の予備スキャンを行うときに、
    前記演算装置は、前記第2の予備スキャンが行われる第2の予備スキャン領域の前記光軸方向の範囲を、前記第1の予備スキャンで取得された前記サンプルの高さ情報に基づいて決定する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  19. 請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の走査型共焦点顕微鏡装置において、さらに、前記対物レンズよりも高い倍率を有する第2の対物レンズを含み、
    前記演算装置は、
    前記予備スキャン領域を、各々が前記第2の対物レンズの視野サイズに相当するサイズを有する複数の視野領域に分割し、
    前記複数の視野領域の各々毎に、前記予備スキャンで取得されたデータのうちの当該視野領域のデータに基づいて、当該視野領域の前記第2の対物レンズの光軸方向の範囲を、前記複数のグループにグループ分けし、
    前記制御装置は、
    前記複数の視野領域の各々毎に、当該視野領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する前記本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査型共焦点顕微鏡装置。
  20. 対物レンズを有する走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けし、
    前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御し、
    前記本スキャンにおける前記光軸方向のスキャン速度が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査制御方法。
  21. 対物レンズを有する走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けし、
    前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように前記走査型共焦点顕微鏡を制御し、
    前記本スキャンで取得されるサンプルの複数の共焦点画像間の光軸方向の間隔が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御する
    ことを特徴とする走査制御方法。
  22. コンピュータに、
    対物レンズを有する走査型共焦点顕微鏡が予備スキャンを行うことで取得されたデータに基づいて、前記予備スキャンが行われた予備スキャン領域の前記対物レンズの光軸方向の範囲を、複数のグループにグループ分けし、
    前記予備スキャン領域の少なくとも一部を前記複数のグループの各々毎に決定された測定条件で走査する本スキャンを行うように、制御装置に前記走査型共焦点顕微鏡を制御させる
    前記本スキャンにおける前記光軸方向のスキャン速度が前記複数のグループの各々毎に異なるように、前記走査型共焦点顕微鏡を制御させる
    処理を実行させることを特徴とするプログラム。
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