JP6811855B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、回転電機の固定子の構造に関する。
回転電機である電動機および発電機の損失には、銅損、鉄損、および磁石に発生する渦損である磁石渦損などがある。例えば、一般的なインナーロータ型回転電機では、固定子は、電磁鋼板打ち抜かれたシート状のコアが積層されて構成される固定子コアと、固定子コアに配置されたコイルとを有している。この固定子コアに発生する鉄損、およびコイルに発生する銅損が主な固定子の損失となる。回転子コアに永久磁石が配置された回転子では、回転子コアの鉄損、および磁石に発生する磁石渦損が主な回転子の損失となる。これらの損失が大きい場合には、固定子および回転子の温度が上昇し、コイルの焼損や磁石の減磁などが発生する。このため、冷却装置を設置して回転電機の温度の上昇を抑える対策がとられている。
上記対策で用いられる冷却装置を用いて電動機および発電機を冷却する冷却方法として、空冷、水冷、および油冷などの方法がある。具体的には、空冷の方法として、固定子の外周面に配置されたフレーム表面にフィンを設置し、フィンの間に空気を通すことによってフレームを冷却する方法がある。また、水冷または油冷の方法として、フレーム内部に空洞を設け、水や油の冷媒を循環させてフレームを冷却する方法がある。
例えば、特許文献1に開示された冷却構造では、固定子の外周面に水冷装置が設置されている。水冷装置には、電動機の回転軸が水平に保たれた状態で、円筒状のフレームの径方向下側には冷却水の入口と、フレーム内には蛇行した水路と、フレームの径方向上側には冷却水の出口とが設置されている。冷却水は、フレームの径方向下側の冷却水の入口からフレーム内に入る。そして、冷却水がフレーム内の水路を循環することによって、冷却水は、固定子の外周面から熱を吸収する。最後に、冷却水は、フレームの径方向上側に配置された冷却水の出口から排出される。
特開平8−149757号公報
しかしながら、一般的に、水冷装置の冷却能力は、電動機全体で見て均一にならず偏りがある。例えば、特許文献1に開示される水冷装置では、フレームの径方向下側の冷却水の入り口から冷却水が入る。そして、冷却水は、固定子からの熱を吸収してフレームの径方向上側の冷却水の出口から排出される。このため、フレームの径方向上側に進むにつれて、冷却水の温度は上昇していく。従って、水冷装置の冷却能力は、フレームの径方向下側が一番高く、フレームの径方向上側に進むにつれて低下していく。
一般的な回転電機の構造は、回転軸に対してほぼ回転対称の構造である。このため、固定子のコイルで発生する銅損、および固定子コアで発生する鉄損の合計である固定子の損失の分布は、回転方向、すなわち周方向にほぼ均一となる。従って、上述のように冷却性能に分布がある水冷装置によって回転電機の固定子を冷却する場合、固定子において、水冷装置の冷却性能が低い部分の温度上昇は、水冷装置の冷却性能が高い部分の温度上昇に比べて大きくなる。また、最高温度の部分が温度上限を超えないように、回転電機を設計する必要がある。このため、回転電機の温度が局所的に高くなると、温度が高くなった部分の温度で回転電機の設計が制限されてしまう。従って、回転電機の特性が局所的に制限されてしまい、放熱性を改善するために回転電機の体積が増加する問題があった。よって、回転電機の温度が局所的に高くなることを抑えるため、水冷装置の冷却性能の分布に合わせて、回転電機の固定子の損失を、回転電機の回転軸に垂直な断面内において分布させることが課題となっていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、回転電機の固定子の損失を、回転電機の回転軸に垂直な断面内において分布させることができる回転電機を得ることを目的とする。
この発明に係る回転電機は、回転軸を中心に回転自在に支持された回転子と、回転子と同軸に配置された環状の継鉄部、継鉄部から回転子側に突出し周方向に並んで配置された複数のティース、および隣り合うティースの間に形成されたスロットに収納された複数のコイルを有する固定子とを備え、回転軸に垂直な固定子の断面において、ティースの周方向の中心と回転軸とを通る直線をティース中心軸とし、複数のティースの内隣り合うティースのティース中心軸同士がなす角度をティースピッチ角とし、最大のティースピッチ角を第1のティースピッチ角としたとき、第1のティースピッチ角から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、ティースピッチ角の内少なくとも1つのティースピッチ角は小さくなり、このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とすると、第1のティースピッチ角に対応する隣り合うティースの間に形成されたスロットに配置されたコイルを第1のコイルとし、第2のティースピッチ角に対応する隣り合うティースの間に形成されたスロットに配置されたコイルを第2のコイルとしたとき、第2のコイルの回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイルの回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さいものである。
上記のように構成された回転電機は、固定子の損失を、回転電機の回転軸に垂直な断面内において分布させることができる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転軸方向を含む縦断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転軸方向に垂直なA―A断面図である。 この発明の実施の形態1に係る冷却装置の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の変形例における回転軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態6に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。
以下、本発明の回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1に係る回転電機の回転軸方向を含む縦断面図である。図1において、回転電機100は、冷媒が通る溝が外周面に設けられているインナーフレーム11と、インナーフレーム11の外周面に設置されるアウターフレーム12と、インナーフレーム11の回転軸方向両端面に配置され軸受17を内径側に保持するブラケット16と、シャフト5およびシャフト5の外周に固着された複数の永久磁石6を有し軸受17を介してシャフト5の回転軸を中心に回転自在に支持された回転子30と、インナーフレーム11の内周に固着されて回転子30の外径側に空隙を介して配置された固定子20とを備えている。
図3は、この発明を実施するための実施の形態1に係る回転電機の回転軸方向に垂直なA―A断面図である。固定子20は、回転子30と同軸に配置された環状の継鉄部であるコアバック14、継鉄部から回転子30側に突出し周方向に並んで配置された複数のティース2、および隣り合うティース2の間に形成されたスロット13に収納された複数のコイル1を有する。固定子コア15は、コアバック14および6個のティース2から構成されている。
図2において、6個のティース2のそれぞれには、V1の相のコイル1が巻回されたティース2aを基準に時計回りに、2b、2c、2d、2e、2fの符号が付けられている。6個すなわち複数のティース2のそれぞれは、継鉄部であるコアバック14から回転子30側に突出し回転子30側に向かう方向の先端に先端部3を有する基部4を具備する。先端部3は、基部4から周方向に突出するつば部を形成している。また、先端部3の周方向の両端の一方と先端部3の周方向の両端の一方に隣り合うティース2の先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔はすべて等しくなっている。6個すなわち複数のティース2における先端部3の周方向の幅は、すべて等しい。なお、先端部3の周方向側面が、基部4の周方向側面に連続してつながる面であり、つば部が基部4から突出しなくてもよい。
固定子コア15は、厚さ0.35mmの電磁鋼板から図2のコアバック14およびティース2の形状で打ち抜かれたシート状の複数の固定子コアが回転軸方向に積層されて構成されている。シート状の複数の固定子コアは、互いに接着剤によって回転軸方向に接着固定されている。シート状の複数の固定子コアの回転軸方向の固定は、カシメによる固定や、レーザ溶接などによる固定であってもよい。
また、固定子コア15は、電磁鋼板の他、一塊のバルク磁性体や圧粉鉄心などから製造されてもよい。本実施の形態では、シート状の固定子コアは、コアバック14とティース2とが一体となって電磁鋼板から打ち抜かれている。なお、シート状の固定子コアは、コアバック14がティース2ごとに周方向に分離されて打ち抜かれた1ティースコアであってもよい。また、コアバック14がティース2ごとに回転軸に垂直な面内で回転可能な構造の固定子コア15であってもよい。
コイル1の個数は、3相の各相に2個ずつの合計6個である。6個のコイル1のそれぞれは、ティース2ごとに巻回される集中巻方式で、6個のティース2に1個ずつ巻回されている。図示しないインシュレータを介してティース2に丸線の導線であるマグネットワイヤが予め定められた巻数で巻回されてコイル1が形成される。コイル1は、ティース2に巻回された後にワニス処理が施されて、ティース2に固定される。コイル1の相は、図2の断面において基準のティース2aから反時計回りにV1、W1、U2、V2、W2、U1の順に並んでいる。ここで、コイル1に同一方向の電流が流れた場合、コイル1に発生する電磁場方向が、径方向に互いに同じ方向になる。この結果、同じ相のコイル1は、180°回転対称の位置に配置されている。例えば、U1とU2の相のコイル1が対向する位置に配置されている。また、複数のコイル1は、1つの相の電流が通電される2個すなわち複数の相コイルU1およびU2、V1およびV2、並びにW1およびW2を有し、1つの相の電流が通電される複数の相コイル、すなわちU1およびU2、V1およびV2、並びにW1およびW2は、それぞれ直列に接続されている。同一相のコイル数が多い場合などは、各相の抵抗が同じになるような構成であれば、直列ではなく、並列接続、直列並列混合などでもよい。
なお、コイル1の配置は、磁極の数とスロットの数との組み合わせに応じて、本実施の形態のコイル1の配置と異なってもよい。また、コイル1の導線の断面形状は、丸線の断面形状に限らず、角線など異なる断面形状であってもよい。また、コイル1の導線の材質は、本実施の形態では銅を用いているが、アルミ等の材質であってもよい。
回転子30は、シャフト5と、回転子コアを兼ねるシャフト5の外周に配置された4極の円筒型の永久磁石6とを有している。すなわち、回転子30は、複数の磁極を有している。回転子30において、永久磁石6の極性は、交互に極性が異なって周方向に並んでいる。図2において、「N」は、永久磁石6の固定子20側の表面の磁極が有するN極の極性を示し、「S」は、永久磁石6の固定子20側の表面の磁極が有するS極の極性を示している。このため、回転電機100は、表面磁石型回転電機、すなわちSPMモータ(Surface Permanent Magnet Motor)となっている。回転子30は、軸受17によってインナーフレーム11、アウターフレーム12および固定子20に対して回転支持されている。本実施の形態において、永久磁石6の材質は、フェライト磁石である。
なお、回転子30は、永久磁石6が回転子コア内に埋め込まれた埋込磁石型、すなわちIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)の回転子であってもよい。また、回転子30は、界磁巻線が内蔵された回転子や、誘導機すなわちIM(Induction Motor)の回転子など他の形態の回転子であってもよい。本実施の形態に係る回転電機100では、永久磁石6の材質は、フェライト磁石であるが、ネオジム焼結磁石などの他の硬磁性材料であってもよい。
回転電機100の磁極の数は4個、およびスロット13の数すなわちティース2の数は6個である。すなわち回転電機100の磁気構造は、4極6スロットの構造となっている。また、回転電機100の磁気構造は、2極3スロットの構造を2回周方向に繰り返す構造である。すなわち、回転電機100の磁気構造は、周方向すなわち回転方向に2回回転対称の構造となっている。
回転軸に垂直な固定子20の断面において、ティース2の周方向の中心とシャフト5の回転軸とを通る直線をティース中心軸とし、複数のティース2の内隣り合うティース2のティース中心軸同士がなす角度をティースピッチ角α1、α2、α3としている。ティースピッチ角α1は、ティース2fおよび2aのティース中心軸同士、並びにティース2aおよび2bのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α2は、ティース2bおよび2cのティース中心軸同士、並びにティース2fおよび2eのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α3は、ティース2cおよび2dのティース中心軸同士、並びにティース2eおよび2dのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角は、それぞれα1=64°、α2=60°、α3=56°となっている。
また、複数の磁極の数である4個と複数のティース2の数である6個との最大公約数は2となる。回転軸に垂直な固定子20の断面において、ティースピッチ角α1は、この最大公約数2で複数のティースの数である6を割った値3から1を引いた値の個数である2個だけ時計方向または反時計方向に連続している。また、ティースピッチ角α3は、同様に2個だけ時計方向または反時計方向に連続している。そして、2個だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角α1は、互いに等しい。また、2個だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角α3は、互いに等しい。
この構成によって、磁気的単位を構成するティース2f、2a、2bを流れる磁束、およびティース2c、2d、2eを流れる磁束の分布が磁気的単位内で周方向に等間隔となるため、磁気的単位内で周方向に不均等な分布となることに起因するトルク脈動などが抑制される。
U1、V1、W1の相のコイル1が巻回された2回回転対称の一方の周方向に連続する3つのティース2a、2b、2fの内、V1の相のコイル1が巻回されたティース2aのティース中心軸を基準7とする。基準7から時計回り方向および反時計回り方向のそれぞれに、ティースピッチ角が小さくなっている。
従って、最大のティースピッチ角α1を第1のティースピッチ角α1とする。このとき、第1のティースピッチ角α1から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、ティースピッチ角α2、α3の内少なくとも1つのティースピッチ角は、第1のティースピッチ角α1よりも小さくなる。このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とする。
ティース2aから2fの基部4の周方向の幅はすべて等しい。このため、隣り合うティース2間に形成されたスロット13の回転軸に垂直な断面における断面積も、基準7から時計回り方向、および反時計回り方向に進むにつれて小さくなっている。また、ティース2に集中巻の方式で巻回されたコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、ティース2の周方向両側において均等になる。このため、U2、V2、W2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、U1、V1、W1の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積より小さくなる。また、U1、V1、W1の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに等しく、U2、V2、W2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は互いに等しい。
従って、第1のティースピッチ角α1に対応する隣り合うティース2aおよび2b、並びに2aおよび2fの間に形成されたスロット13に配置されたU1、V1、W1の相のコイル1を第1のコイル1aとする。また、第2のティースピッチ角α3に対応する隣り合うティース2cおよび2d、並びに2dおよび2eの間に形成されたスロット13に配置されたU2、V2、W2の相のコイル1を第2のコイル1bとする。ティースピッチ角α2に対応する隣り合うティース2bおよび2c、並びに2eおよび2fの間に形成されたスロット13のそれぞれには、第1のコイル1aと第2のコイル1bとが配置されている。第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。
また、各コイル1の巻数は、互いに等しい。従って、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて、導線の回転軸に垂直な断面における断面積も小さくなっている。すなわち、複数のコイル1のそれぞれは、ティース2に巻回された導線を有し、第2のコイル1bの導線の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの導線の回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。また、導線の線径も、同様に、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて小さくなっている。
ここで、各コイル1が装着されたスロット13の断面積に占めるコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の割合であるコイル占積率は同じと仮定している。なお、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、図2の断面において、基準7に対して左右対称となっている。このような構成では、U1、V1、W1の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗は、U2、V2、W2の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗よりも小さくなる。同じ相のコイル1同士、すなわちU1およびU2の相のコイル1は直列に接続され、V1およびV2の相のコイル1は直列に接続され、W1およびW2の相のコイル1は直列に接続されている。このため、各相のコイル1の抵抗である、U相のコイル1の抵抗、V相のコイル1の抵抗、およびW相のコイル1の抵抗は、互いに等しくなっている。また、各相に流れる電流もコイル1に同じ大きさで印加されるため、第1のコイル1aに発生するU1、V1、W1の相の銅損は、第2のコイル1bに発生するU2、V2、W2の相の銅損よりも小さくなる。言い換えると、図2において、固定子20の径方向上部の約半分の第1のコイル1aに発生する銅損は、固定子20の径方向下部の約半分の第2のコイル1bに発生する銅損よりも小さくなる。
また、各相のコイル1に流れる電流が同じ大きさとなるため、電流の大きさがばらつくことによって生じるトルク脈動が抑制される。
また、ティース2の周方向の幅はすべて等しく、各スロット13におけるコイル1のコイル占積率も等しい。このため、固定子20の全てのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の総和は、ティースピッチ角α1、α2、α3がすべて等しい構成の場合のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の総和と等しくなる。よって、コイル1に発生する銅損の総和は、コイル1に印加される電流が同じ場合には、ティースピッチ角α1、α2、α3がすべて等しい構成の場合のコイル1に発生する銅損の総和と等しくなる。すなわち、ティースピッチ角α1、α2、α3が周方向へずれて総和が同じとなることによって、コイル1に発生する銅損の総和を変えることなく、周方向にコイル1に発生する銅損を分布させている。
また、ティース2はティースピッチ角α1、α2、α3が変化する構成となっているが、ティース2の基部4のみが周方向にずれている。このため、先端部3の周方向の両端の一方と先端部3の周方向の両端の一方に隣り合うティース2の先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔はすべて等しくなっている。また、6個のティース2における先端部3の周方向の幅はすべて等しい。
このような構成にすることによって、ティース2の基部4が周方向にずれるのに伴って先端部3が周方向にずれて、回転電機100の磁気構造の繰り返しが崩れて磁気的にアンバランスが生じてしまうのを防ぐことができる。また、この磁気的アンバランスによってトルク脈動が増加するなど、回転電機100の特性低下が発生してしまうのを防ぐことができる。図2では、ティース2がずれる基準となるティース2aの先端部と、ティース2aと対向する位置にあるティース2dの先端部とは、それぞれのティース中心軸に対して左右対称である。一方、その他のティース2b、2c、2e、2fの先端部は、それぞれのティース中心軸に対して左右非対称になる。
なお、トルク脈動などの影響が少ない回転電機の用途では、本実施の形態のようにティース2だけでなく、先端部3もティースに合わせて周方向にずらしてもよい。
なお、コアバック14が隣り合うティース2の間の周方向位置で分離されて打ち抜かれた1ティースコアの場合には、固定子20の径方向下側の1ティースコアの材質を、他の1ティースコアの材質よりも鉄損が大きなグレードの材質に変更してもよい。この場合、回転電機100自体の効率は若干低下する。一方、温度上昇が許容範囲内ならば、1ティースコアの材質の変更によって、コスト削減が可能である。
以下では、回転電機100の冷却に用いる冷却装置を説明する。図3は、本実施の形態に係る冷却装置の斜視図である。図3において、本実施の形態に係る回転電機100を使用する場合、固定子20の外周面に冷却装置40が設置される。冷却装置40は、固定子20の外周面に配置されるインナーフレーム11と、インナーフレーム11の外周面に設置されるアウターフレーム12とを有する。固定子20の外周面に配置されるインナーフレーム11の外周面に、冷媒である冷却水が通る溝が設けられている。アウターフレーム12は、インナーフレーム11の外周面に設置されている。インナーフレーム11とアウターフレーム12との合わせ面には、冷却水が漏れないように図示しないOリングなどが設置されている。インナーフレーム11の溝とアウターフレーム12の内周面との間に、冷媒の流路9が形成されている。アウターフレーム12の径方向の下部には、冷却水が外部から流入し流路9に流出される入口8が設けられている。アウターフレーム12の径方向の上部には、冷却水が流路9から流入して外部に排出される出口10が設けられている。よって、冷却水は、回転電機100の径方向下部の入口8から流入し、入口8からインナーフレーム11の周方向両側に分かれて蛇行する流路9を流れる。そして、冷却水は、固定子20が固定されたインナーフレーム11から熱を吸収しながら、回転電機100の径方向上部の出口10から流出される。
本実施の形態では、図2のように、回転電機100に冷却装置40が取付けられる。すなわち、冷却装置40の冷却水の入口8は、発生する銅損が大きいコイル1、すなわち第2のコイル1bと同じ周方向位置に配置されている。すなわち、冷却装置40の冷却水の入口8から第2のコイル1bの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第2の冷却部42は、第2のコイル1bを冷却する。冷却装置40の冷却水の出口10は、発生する銅損が第2のコイル1bよりも小さいコイル1、すなわち第1のコイル1aと同じ周方向位置に配置されている。すなわち、冷却装置40の冷却水の出口10から第1のコイル1aの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第1の冷却部41は、第1のコイル1aを冷却する。
このような構成によって、発生する銅損が大きい第2のコイル1bの周方向位置が、冷却装置40の冷却性能が高い入口8の周方向位置に配置される。このため、冷却装置40の冷却性能の周方向分布に合わせて、回転電機100の銅損を周方向に分布させることができる。すなわち、冷却装置40は、第1のコイル1aを冷却する第1の冷却部41、および第2のコイル1bを冷却する第2の冷却部42を有する。第2の冷却部42の冷却性能は、第1の冷却部41の冷却性能よりも高い。
また、回転電機100は、上記のような構成によって、一方の箇所にある第2のコイル1bから他方の箇所にある第1のコイル1aに向かって、固定子20の銅損を、回転電機100の回転軸に垂直な断面内において、周方向の一方向である時計回りおよび他方向である反時計回りに分布させることができる。よって、ティースピッチ角がすべて等しく銅損が周方向に分布を持たない回転電機よりも、効率的に冷却を行うことができ回転電機100の温度上昇を抑制することができる。また、回転電機100の銅損の総和は、ティースピッチ角がすべて等しい回転電機の銅損の総和と同じとなる。このため、回転電機100の効率の低下は生じない。よって、回転電機100の効率を維持したままで、回転電機100の局所的な温度上昇を抑制することができる。このため、回転電機100の特性が局所的に制限されてしまい、放熱性を改善するために回転電機100の体積が増加するのを抑制できる。すなわち、ティースピッチ角を調整することでコイル断面積に違いを作っているためステータ外径を変える必要がない。そして、回転電機100の設計自由度が制限されるのを抑えることができる。
なお、本実施の形態では、1個の冷却装置40の冷却性能が分布している場合を説明したが、冷却性能がそれぞれ異なる複数個の冷却装置を、固定子20の外周に配置してもよい。図4は、本実施の形態に係る回転電機の変形例における回転軸方向に垂直な断面図である。図4において、回転電機100aは、第1のコイル1aを冷却する第1の冷却装置40aと、第2のコイル1aを冷却する第2の冷却装置40bとを備えている。第1の冷却装置40aは、ティース2aに巻回された1個の第1のコイル1aの周方向位置と同じ周方向位置の範囲にある。第2の冷却装置40bは、冷却装置40の冷却水の入口8から、ティース2dに巻回された1個の第2のコイル1bの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある。第2の冷却装置40bの冷却性能は、第1の冷却装置40aの冷却性能よりも高い。
回転電機100aの銅損の分布は、ティース2の基部4が周方向にずれる量によって決まる。このため、回転電機100aの銅損の分布は、使用する冷却装置40、40a、40bの冷却性能の分布によって吸収可能な分布になるようにティース2の基部4が周方向にずれる量を調整して設計するとよい。
本実施の形態の冷却装置40、40a、40bの配置は、冷却装置40、40a、40bが固定子20の外周面に設置される配置となっている。一方、本実施の形態の冷却装置40、40a、40bに加えて、回転電機100、100aの内部に油が循環し冷却する油冷の冷却方式の場合には、回転電機100、100aの内部の径方向下部などの重力方向に油溜まりができる。このため、回転電機100、100aの径方向下部の冷却性能が向上する。従って、回転電機100、100aの径方向下部の冷却性能がさらに向上する場合には、ティース2の基部4が周方向にずれる量を大きくして、すなわち、ティースピッチ角α1、α2、α3の互いの差分を大きくして、回転電機100、100aの銅損の分布を、さらに径方向下部に偏らせるのが望ましい。
なお、冷却装置40、40a、40bの周方向の範囲は、第1のコイル1aおよび第2のコイル1bの周方向の範囲に一致する必要はない。例えば、第1の冷却部41または第1の冷却装置40aの周方向中央部は、第1のコイル1aの周方向中央部の付近にあればよく、第1の冷却部41または第1の冷却装置40aの周方向範囲は、第1のコイル1aの周方向範囲に対して異なってもよい。本実施の形態では、冷媒である冷却水が通る溝が設けられているが、溝では無く大きな空間であってもよい。また、冷却装置40、40a、40bの冷却方式として、油や水による水冷方式を説明したが、空冷方式であってもよい。空冷方式は、ファン等の送風による強制空冷や、空気の対流を用いる自然空冷であってもよい。この場合は、送風量の差、フィンの大小などによって冷却能力に大小が発生する。
また、回転電機100、100aの損失の分布は、銅損の分布に限らず、固定子20の鉄損や漂遊損を含めた分布であってもよい。
ここで、本実施の形態に係る導線の巻線方法について説明する。本実施の形態に係る回転電機100、100aの固定子20のコイル1において、線径が異なる導線が巻線されている。すなわち、第2のコイル1bの線径は、第1のコイル1aの線径よりも小さい。一方で、巻回される際に導線に加える張力であるテンションを変えることによって、導線の伸びを調整して導線の線径を変化させることができる。よって、導線にかかるテンションを変えることによって、導線の断面積を約10%程度変えることができる。このため、約10%程度の差を設定して分布させる場合には、導線に加えるテンションを変更して導線の断面積を変更してもよい。この方法のメリットは、線径の仕様が同じ導線を用いることができるため、複数の線径の導線を準備する必要がない点、および巻線工程中に線径の異なる導線に交換せずに線径を変えることができる点である。特に、後者のメリットによって、同相のコイル1を連続で巻き回すことができ導線の結線箇所を減らすことができる。さらに、巻線機の大幅な調整が不要となり、巻線工程を含めた固定子20の作製工程を複雑にしないで固定子20を作製できる。
また、固定子コア15に1ティースコアを採用する場合には、巻線後に各コイル1の引き出し線をコイル1における同じ回転軸方向側に引き出して、結線板または溶接などにより結線する方法を採用すると、異なる線径の導線を結線しやすい。1ティースコアに用いる導線の線径を大きく変えたい場合には、上述の結線方法は、有効な製造方法となる。
また、導線の線径を変える代わりに、導線を並列に束ねて巻回す並列巻の方法もある。この並列巻の方法は、線径が大きい太い導線1本を巻く代わりに、線径が小さい細い導線を2本並列に接続し、1本の導線として巻回す方法である。この方法の場合には、細い2本の導線の総断面積と太い導線1本の断面積とを等しくして、細い2本の導線の抵抗と太い導線1本の抵抗とを同じ大きさに設定する必要がある。細い2本の導線で巻回す場合、太い導線1本で巻回すよりも導線の屈曲半径を小さく取れるため、巻線作業を行いやすい。このため、各スロット13におけるコイル1のコイル占積率が向上し、コイル1の抵抗を低減できるなどのメリットがある。一方で、細い2本の導線の総断面積と太い導線1本の断面積とを等しくした影響で、各スロット13におけるコイル1のコイル占積率が低下する場合もあるため、総合的に判断する必要がある。
実施の形態2.
図5は、この発明を実施するための実施の形態2に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。本実施の形態に係る回転電機100bの構成は、以下に述べる点で、実施の形態1と異なる。図5において、磁極の数は6個であり、スロット13の数は9個である。図5において、9個のティース2のそれぞれには、V1の相のコイル1が巻回されたティース2aのティース中心軸の基準7から時計回りに、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2iの符号が付けられている。そして、ティース2aから2iにそれぞれ巻き回された9個のコイル1の相は、図5の断面において、基準7となるティース2aから反時計回りにV1、W1、U2、V2、W2、U3、V3、W3、U1の順に並んでいる。すなわち、本実施の形態に係る回転電機100bは、実施の形態1と同じ2個の磁極と3個のスロットとの組を、3回周方向に繰り返す構造となっている。コイル1の相は、U1、V1、W1の第1の組のコイル1の相と、U2、V2、W2の第2の組のコイル1の相と、U3、V3、W3の第3の組のコイル1の相とによって構成される。よって、回転電機100bの磁気構造は、周方向すなわち回転方向に3回回転対称の構造となっている。
複数のティース2の内、隣り合うティース2のティース中心軸同士がなす角度をティースピッチ角α1、α2、α3としている。ティースピッチ角α1は、ティース2iおよび2aのティース中心軸同士、並びにティース2aおよび2bのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α2は、ティース2bおよび2cのティース中心軸同士、並びにティース2hおよび2iのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α3は、ティース2cおよび2dのティース中心軸同士、ティース2dおよび2eのティース中心軸同士、ティース2eおよび2fのティース中心軸同士、ティース2fおよび2gのティース中心軸同士、並びにティース2gおよび2hのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角は、それぞれα1=44°、α2=41°、α3=38°となっている。
基準7から時計回り方向および反時計回り方向のそれぞれに、ティースピッチ角が小さくなっている。従って、最大のティースピッチ角α1を第1のティースピッチ角α1とする。このとき、第1のティースピッチ角α1から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、ティースピッチ角α2、α3の内少なくとも1つのティースピッチ角は、第1のティースピッチ角α1よりも小さくなる。このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とする。
また、複数の磁極の数である6個と複数のティース2の数である9個との最大公約数は3となる。回転軸に垂直な固定子20の断面において、ティースピッチ角α1は、この最大公約数3で複数のティースの数である9を割った値3から1を引いた値の個数である2個だけ時計方向または反時計方向に連続している。そして、2個だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角α1は、互いに等しい。
ティース2aから2iの周方向の幅はすべて等しい。このため、隣り合うティース2間に形成されたスロット13の回転軸に垂直な断面における断面積も、基準7から時計回り方向、および反時計回り方向に進むにつれて小さくなっている。また、第2の組U2、V2、W2、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1の組U1、V1、W1の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積より小さくなる。また、第1の組U1、V1、W1の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに等しい。第2の組U2、V2、W2、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに等しい。
本実施の形態に係る回転電機100bにおいて、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、基準7に対して左右対称となっている。第1のティースピッチ角α1に対応する隣り合うティース2aおよび2b、並びに2aおよび2iの間に形成されたスロット13に配置された第1の組U1、V1、W1の相のコイル1を第1のコイル1aとする。また、第2のティースピッチ角α3に対応する隣り合うティース2cおよび2d、2dおよび2e、2eおよび2f、2fおよび2g、並びに2gおよび2hの間に形成されたスロット13に配置された第2の組U2、V2、W2、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1を第2のコイル1bとする。ティースピッチ角α2に対応する隣り合うティース2bおよび2c、並びに2hおよび2iの間に形成されたスロット13のそれぞれには、第1のコイル1aと第2のコイル1bとが配置されている。
第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。
また、各コイル1の巻数は、互いに等しい。従って、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて、導線の回転軸に垂直な断面における断面積も小さくなっている。すなわち、複数のコイル1のそれぞれは、ティース2に巻回された導線を有し、第2のコイル1bの導線の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの導線の回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。また、導線の線径も、同様に、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて小さくなっている。
第1の組U1、V1、W1の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗は、第2の組U2、V2、W2の相のコイル1、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗よりも小さい。よって、本実施の形態の回転電機100bでは、回転電機100bの径方向上部の約3分の1の周方向範囲に位置する第1のコイル1aの銅損は、回転電機100bの径方向下部の約3分の2の第2のコイル1bの銅損よりも小さくなる。
冷却装置40cの冷却水の入口8から第2のコイル1bの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第2の冷却部42aは、第2のコイル1bを冷却する。冷却装置40cの冷却水の出口10は、発生する銅損が第2のコイル1bよりも小さいコイル1、すなわち第1のコイル1aと同じ周方向位置に配置されている。すなわち、冷却装置40cの冷却水の出口10から第1のコイル1aの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第1の冷却部41aは、第1のコイル1aを冷却する。
このような構成によって、発生する銅損が大きい第2のコイル1bの周方向位置が、冷却装置40cの冷却性能が高い入口8の周方向位置に配置される。このため、冷却装置40cの冷却性能の周方向分布に合わせて、回転電機100の銅損を周方向に分布させることができる。すなわち、冷却装置40cは、第1のコイル1aを冷却する第1の冷却部41a、および第2のコイル1bを冷却する第2の冷却部42aを有する。第2の冷却部42aの冷却性能は、第1の冷却部41aの冷却性能よりも高い。
従って、冷却装置40cは、回転電機100bの径方向上部の約3分の1の周方向範囲にある第1の冷却部41aの冷却性能が低く、回転電機100bの径方向下部の約3分の2の周方向範囲にある第2の冷却部42aの冷却性能が高くなっており、効率よく冷却できる。
このような構成によって、冷却装置40cの冷却性能の分布の周方向の割合に応じてティースピッチ角α1、α2、α3を変えることにより、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
実施の形態3.
図6は、この発明を実施するための実施の形態3に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。本実施の形態に係る回転電機100cの構成は、以下に述べる点で、実施の形態2と異なる。本実施の形態に係る回転電機100cでは、図6において、ティース2bと2cとの間にあるU1の相のコイル1とW3との相のコイル1との境界線を基準7としている。また、第1のコイル1aを、第1の組U1、V1、W1、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1としている。第2のコイル1bを、第2の組U2、V2、W2の相のコイル1としている。
以下に、本実施の形態に係る回転電機100cの具体的な構成を説明する。ティースピッチ角α1は、ティース2iおよび2aのティース中心軸同士、ティース2aおよび2bのティース中心軸同士、ティース2bおよび2cのティース中心軸同士、ティース2cおよび2dのティース中心軸同士、並びにティース2dおよび2eのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α2は、ティース2eおよび2fのティース中心軸同士、並びにティース2hおよび2iのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α3は、ティース2fおよび2gのティース中心軸同士、並びにティース2gおよび2hのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角は、それぞれα1=42°、α2=39°、α3=36°となっている。
基準7から時計回り方向および反時計回り方向のそれぞれに、ティースピッチ角が小さくなっている。従って、最大のティースピッチ角α1を第1のティースピッチ角α1とする。このとき、第1のティースピッチ角α1から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、ティースピッチ角α2、α3の内少なくとも1つのティースピッチ角は、第1のティースピッチ角α1よりも小さくなる。このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とする。
また、複数の磁極の数である6個と複数のティース2の数である9個との最大公約数は3となる。回転軸に垂直な固定子20の断面において、ティースピッチ角α3は、この最大公約数3で複数のティースの数である9を割った値3から1を引いた値の個数である2個だけ時計方向または反時計方向に連続している。そして、2個だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角α3は、互いに等しい。
ティース2aから2iの周方向の幅はすべて等しい。このため、隣り合うティース2間に形成されたスロット13の回転軸に垂直な断面における断面積も、基準7から時計回り方向、および反時計回り方向に進むにつれて小さくなっている。また、第2の組U2、V2、W2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1の組U1、V1、W1、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積より小さくなる。また、第2の組U2、V2、W2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに等しく、第1の組U1、V1、W1、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は互いに等しい。
本実施の形態に係る回転電機100cにおいて、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、基準7に対して左右対称となっている。第1のティースピッチ角α1に対応する隣り合うティース2iおよび2a、2aおよび2b、2bおよび2c、2cおよび2d、並びに2dおよび2eの間に形成されたスロット13に配置された第1の組U1、V1、W1、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1を第1のコイル1aとする。また、第2のティースピッチ角α3に対応する隣り合うティース2fおよび2g、並びに2gおよび2hの間に形成されたスロット13に配置された第2の組U2、V2、W2の相のコイル1を第2のコイル1bとする。ティースピッチ角α2に対応する隣り合うティース2eおよび2f、並びに2hおよび2iの間に形成されたスロット13のそれぞれには、第1のコイル1aと第2のコイル1bとが配置されている。第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。
第1の組U1、V1、W1の相のコイル1、および第3の組U3、V3、W3の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗は、第2の組U2、V2、W2の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗よりも小さい。よって、本実施の形態の回転電機100cでは、回転電機100cの径方向上部の約3分の2の周方向範囲に位置する第1のコイル1aの銅損は、回転電機100cの径方向下部の約3分の1の第2のコイル1bの銅損よりも小さくなる。
冷却装置40dの冷却水の入口8から第2のコイル1bの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第2の冷却部42bは、第2のコイル1bを冷却する。冷却装置40dの冷却水の出口10は、発生する銅損が第2のコイル1bよりも小さいコイル1、すなわち第1のコイル1aと同じ周方向位置に配置されている。すなわち、冷却装置40dの冷却水の出口10から第1のコイル1aの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第1の冷却部41bは、第1のコイル1aを冷却する。
このような構成によって、発生する銅損が大きい第2のコイル1bの周方向位置が、冷却装置40dの冷却性能が高い入口8の周方向位置に配置される。このため、冷却装置40dの冷却性能の周方向分布に合わせて、回転電機100の銅損を周方向に分布させることができる。すなわち、冷却装置40dは、第1のコイル1aを冷却する第1の冷却部41b、および第2のコイル1bを冷却する第2の冷却部42bを有する。第2の冷却部42bの冷却性能は、第1の冷却部41bの冷却性能よりも高い。
従って、冷却装置40dは、回転電機100bの径方向上部の約3分の1の周方向範囲にある第1の冷却部41bの冷却性能が低く、回転電機100bの径方向下部の約3分の2の周方向範囲にある第2の冷却部42bの冷却性能が高くなっており、効率よく冷却できる。このような構成によって、冷却装置40dの冷却性能の分布の周方向割合に応じてティースピッチ角α1、α2、α3を変えることにより、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
なお、回転電機100bの磁気構造が実施の形態2、3のように周方向に3回回転対称の構造となっている場合には、第1、第2、第3の組の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、複数通りの組合せが可能である。例えば、第1の組の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積が、第2、第3の組の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積よりも大きい場合と、第1、第3の組の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積が、第2の組の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積よりも大きい場合との2通りの組合せがある。
一方で、実施の形態1においては、第1の組U1、V1、W1の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積が、第2の組U2、V2、W2の相のコイル1の内でのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積よりも大きい場合の1通りの組合せしかない。また、断面積の組合せは、磁極の数とスロットの数とに応じて、第1のコイル1aおよび第2のコイル1bよりも回転軸に垂直な断面における断面積が小さい第3のコイルを用いてもよい。さらに、第3のコイルよりも回転軸に垂直な断面における断面積が小さい第4のコイルを用いてもよい。このように、断面積の大きさや、同じ断面積のコイル1の数などを様々に設定することができる。
実施の形態4.
図7は、この発明を実施するための実施の形態4に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。本実施の形態に係る回転電機100dの構成は、以下に述べる点で、実施の形態1と異なる。本実施の形態に係る回転電機100dでは、図7において、ティース2はティースピッチ角α1、α2、α3が変化するのに合わせて、ティース2の基部4および先端部3が周方向にずれている。また、6個のティース2における先端部3の周方向の幅はすべて等しい。
このため、先端部3の周方向の両端の一方と、先端部3の周方向の両端の一方に隣り合うティース2の先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔は、回転電機100dの一部で異なっている。すなわち、ティース2bの先端部3の周方向の両端の一方とティース2bに隣り合うティース2cの先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔は、ティース2aの先端部3の周方向の両端の一方とティース2aに隣り合うティース2bの先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔に対して小さい。また、ティース2cの先端部3の周方向の両端の一方とティース2cに隣り合うティース2dの先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔は、ティース2bの先端部3の周方向の両端の一方とティース2bに隣り合うティース2cの先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔に対して小さい。そして、本実施の形態に係る回転電機100dにおいて、先端部3の周方向の両端の一方と先端部3の周方向の両端の一方に隣り合うティース2の先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔は、基準7に対して左右対称となっている。
また、それぞれ別の部品である、コアバック14とティース2aから2fとが一体化されて固定子コア15aを構成している。各ティース2の先端部3は、各ティース2aから2fのティース中心軸に対して左右対称となっている。このため、コアバック14に対するティース2aから2fの周方向位置を調節することによって、固定子コア15aを作製することができる。よって、同じ形状のティース2を用いて固定子コア15aを作製することができる。従って、本実施の形態に係る回転電機100dでは、固定子コア15aを電磁鋼板から打ち抜く際に用いられる金型の個数を減らすことができ、金型のコストの削減を図ることができる。
実施の形態5.
図8は、この発明を実施するための実施の形態5に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。本実施の形態に係る回転電機100eの構成は、以下に述べる点で、実施の形態1と異なる。本実施の形態に係る回転電機100eでは、図8において、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、基準7に対して左右非対称となっている。すなわち、ティースピッチ角α11は、ティース2fおよび2aのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α12は、ティース2eおよび2fのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α13は、ティース2dおよび2eのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α21は、ティース2aおよび2bのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α22は、ティース2bおよび2cのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α23は、ティース2cおよび2dのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角は、それぞれα11=62°、α12=60°、α13=58°、α21=63°、α22=60°、α23=57°となっている。
基準7から時計回り方向および反時計回り方向のそれぞれに、ティースピッチ角が小さくなっている。従って、最大のティースピッチ角α21を第1のティースピッチ角α21とする。このとき、第1のティースピッチ角α21から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、ティースピッチ角α11、α12、α13、α22、α23の内少なくとも1つのティースピッチ角は、第1のティースピッチ角α21よりも小さくなる。このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とする。
U1、V1、W1、U2、V2、W2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに異なっている。すなわち、U1の相のコイル1である第3のコイル1cの回転軸に垂直な断面における断面積は、V1の相のコイル1である第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。W2の相のコイル1である第4のコイル1dの回転軸に垂直な断面における断面積は、U1の相のコイル1である第3のコイル1cの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。V2の相のコイル1である第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、W2の相のコイル1である第4のコイル1dの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。W1の相のコイル1である第5のコイル1eの回転軸に垂直な断面における断面積は、V1の相のコイル1である第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。U2の相のコイル1である第6のコイル1fの回転軸に垂直な断面における断面積は、W1の相のコイル1である第5のコイル1eの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。V2の相のコイル1である第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、U2の相のコイル1である第6のコイル1fの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。W1の相のコイル1である第5のコイル1eの回転軸に垂直な断面における断面積は、U1の相のコイル1である第3のコイル1cの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。W2の相のコイル1である第4のコイル1dの回転軸に垂直な断面における断面積は、U2の相のコイル1である第6のコイル1fの回転軸に垂直な断面における断面積より小さい。よって、V2の相のコイル1である第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、V1の相のコイル1である第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。
従って、第1のティースピッチ角α21に対応する隣り合うティース2aおよび2bの間に形成されたスロット13には、V1の相のコイル1である第1のコイル1aと、U1の相のコイルである第3のコイル1cとが配置されている。ティースピッチ角α22に対応する隣り合うティース2bおよび2cの間に形成されたスロット13には、U1の相のコイル1である第3のコイル1cと、W2の相のコイル1である第4のコイル1dとが配置されている。第2のティースピッチ角α23に対応する隣り合うティース2cおよび2dの間に形成されたスロット13には、W2の相のコイル1である第4のコイル1dと、V2の相のコイル1である第2のコイル1bとが配置されている。ティースピッチ角α11に対応する隣り合うティース2aおよび2fの間に形成されたスロット13には、V1の相のコイル1である第1のコイル1aと、W1の相のコイル1である第5のコイル1eとが配置されている。ティースピッチ角α12に対応する隣り合うティース2fおよび2eの間に形成されたスロット13には、W1の相のコイル1である第5のコイル1eと、U2の相のコイル1である第6のコイル1fとが配置されている。ティースピッチ角α13に対応する隣り合うティース2eおよび2dの間に形成されたスロット13には、U2の相のコイル1である第6のコイル1fと、V2の相のコイル1である第2のコイル1bとが配置されている。
また、各コイル1の巻数は、互いに等しい。従って、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて、導線の回転軸に垂直な断面における断面積も小さくなっている。すなわち、複数のコイル1のそれぞれは、ティース2に巻回された導線を有し、第2のコイル1bの導線の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの導線の回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。また、導線の線径も、同様に、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて小さくなっている。
ここで、各コイル1が装着されたスロット13に占めるコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の割合であるコイル占積率は同じと仮定している。このため、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、図8の断面において、基準7に対して左右非対称となっている。このような構成では、U1の相のコイル1である第3のコイル1cの抵抗は、V1の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗より大きい。W2の相のコイル1である第4のコイル1dの抵抗は、U1の相のコイル1である第3のコイル1cの抵抗より大きい。V2の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗は、W2の相のコイル1である第4のコイル1dの抵抗より大きい。W1の相のコイル1である第5のコイル1eの抵抗は、V1の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗より大きい。U2の相のコイル1である第6のコイル1fの抵抗は、W1の相のコイル1である第5のコイル1eの抵抗より大きい。V2の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗は、U2の相のコイル1である第6のコイル1fの抵抗より大きい。W1の相のコイル1である第5のコイル1eの抵抗は、U1の相のコイル1である第3のコイル1cの抵抗より大きい。W2の相のコイル1である第4のコイル1dの抵抗は、U2の相のコイル1である第6のコイル1fの抵抗より大きい。よって、V2の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗は、V1の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗より大きい。
また、同じ相のコイル1、すなわちU1およびU2、V1およびV2、並びにW1およびW2は、それぞれ直列に接続されている。一方で、各相のコイル1の抵抗は、互いに等しくならない場合もある。また、各相の電流もコイル1に同じ大きさで印加されるため、第1から第6のコイル1aから1fに発生する銅損は、コイル抵抗の大小関係と同様の大小関係となる。言い換えると、図8において、コイル1の断面積が小さくなる、すなわち、コイル1の抵抗が大きくなるにつれて、コイル1に発生する銅損は大きくなる。
また、ティース2の周方向の幅はすべて等しく、各スロット13におけるコイル1のコイル占積率も等しい。このため、固定子20の全てのコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の総和は、ティースピッチ角α11、α12、α13、α21、α22、α23がすべて等しい構成の場合のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の総和と等しくなる。よって、コイル1に発生する銅損の総和は、コイル1に印加される電流が同じ場合には、ティースピッチ角α11、α12、α13、α21、α22、α23がすべて等しい構成の場合のコイル1に発生する銅損の総和と等しくなる。すなわち、ティースピッチ角α11、α12、α13、α21、α22、α23が周方向へずれて総和が同じとなることによって、コイル1に発生する銅損の総和を変えることなく、周方向にコイル1に発生する銅損を分布させている。
以下では、本実施の形態に係る回転電機100eの冷却に用いる冷却装置を説明する。図8の本実施の形態に係る回転電機100eの冷却装置40eにおいて、アウターフレーム12の外周におけるティース2cと2dとの周方向の間には、冷却水が外部から流入し流路9に流出される入口8aが設けられている。アウターフレーム12の外周におけるティース2aと2bとの周方向の間には、冷却水が流路9から流入して外部に排出される出口10aが設けられている。
本実施の形態では、図8のように、冷却装置40eの冷却水の入口8aは、ティース2cと2dとの周方向の間、すなわち、発生する銅損が最も大きいV2の相のコイル1である第2のコイル1bと、W2の相のコイル1である第4のコイル1dとの周方向の間に配置されている。すなわち、冷却装置40eの冷却水の入口8aから第2のコイル1bおよび第4のコイル1dの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第2の冷却部42cは、V2の相のコイル1である第2のコイル1bとW2の相のコイル1である第4のコイル1dとを冷却する。冷却装置40eの冷却水の出口10aは、ティース2aと2bとの周方向の間、すなわち、発生する銅損が最も小さいV1の相のコイル1である第1のコイル1aと、U1の相のコイル1である第3のコイル1cとの周方向の間に配置されている。すなわち、冷却装置40eの冷却水の出口10aから第1のコイル1aおよび第3のコイル1cの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第1の冷却部41cは、V1の相のコイル1である第1のコイル1aとU1の相のコイル1である第3のコイル1cとを冷却する。
このような構成によって、発生する銅損が最も大きい第2のコイル1bを含むティースピッチ角α23が、冷却装置40eの冷却性能が高い入口8aの周方向位置に配置される。発生する銅損が最も小さい第1のコイル1aを含むティースピッチ角α21が、冷却装置40eの冷却性能が低い出口10aの周方向位置に配置される。このため、冷却装置40eの冷却性能の周方向分布に合わせて、回転電機100eの銅損を周方向に分布させることができる。すなわち、冷却装置40eは、第1のコイル1aを冷却する第1の冷却部41c、および第2のコイル1bを冷却する第2の冷却部42cを有する。第2の冷却部42cの冷却性能は、第1の冷却部41cの冷却性能よりも高い。一方、冷却装置40eの冷却性能は、基準7に対して左右で非対称となっている。すなわち、入口8aから反時計回りに出口10aに向かう周方向範囲の冷却装置40eの冷却性能は、入口8aから時計回りに出口10aに向かう周方向範囲の冷却装置40eの冷却性能よりも高い。このため、冷却装置40eは、回転電機100eの銅損分布に合わせて回転電機100eを効率よく冷却することができる。
実施の形態6.
図9は、この発明を実施するための実施の形態6に係る回転電機の回転軸方向に垂直な断面図である。本実施の形態に係る回転電機100fの構成は、以下に述べる点で、実施の形態1と異なる。本実施の形態に係る回転電機100fでは、図9において、磁極の数は10個であり、スロット13の数は12個である。図9において、ティース2aと2bとの間にある+V1の相のコイル1と−V1との相のコイル1との境界線を基準7としている。12個のティース2のそれぞれには、+V1の相のコイル1が巻回されたティース2aのティース中心軸から時計回りに、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2i、2j、2k、2mの符号が付けられている。そして、ティース2aから2mにそれぞれ巻き回された12個のコイル1の相は、図9の断面において、ティース2aから時計回りに+V1、−V1、−U1、+U1、+W2、−W2、−V2、+V2、+U2、−U2、−W1、+W1の順に並んでいる。ただし、「+」および「−」は、コイル1の互いに異なる巻極性を表し、コイル1に同一方向の電流が流れた場合、コイル1に発生する電磁場方向が、径方向に互いに反対となることを意味する。すなわち、本実施の形態に係る回転電機100fは、5個の磁極と6個のスロットとの組を、磁極の極性を反転させて2回周方向に繰り返す構造となっている。コイル1の相は、−W1、+W1、+V1、−V1、−U1、+U1の第1の組のコイル1の相と、+W2、−W2、−V2、+V2、+U2、−U2の第2の組のコイル1の相とによって構成される。よって、回転電機100fの磁気構造は、周方向すなわち回転方向に2回回転反対称の構造となっている。
複数のティース2の内、隣り合うティース2のティース中心軸同士がなす角度をティースピッチ角α1、α2、α3としている。ティースピッチ角α1は、ティース2kおよび2mのティース中心軸同士、ティース2mおよび2aのティース中心軸同士、ティース2aおよび2bのティース中心軸同士、ティース2bおよび2cのティース中心軸同士、並びにティース2cおよび2dのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α2は、ティース2dおよび2eのティース中心軸同士、並びにティース2jおよび2kのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角α3は、ティース2eおよび2fのティース中心軸同士、ティース2fおよび2gのティース中心軸同士、ティース2gおよび2hのティース中心軸同士、ティース2hおよび2iのティース中心軸同士、並びにティース2iおよび2jのティース中心軸同士がなす角度である。ティースピッチ角は、それぞれα1=32°、α2=30°、α3=28°となっている。
基準7から時計回り方向および反時計回り方向のそれぞれに、ティースピッチ角が小さくなっている。従って、最大のティースピッチ角α1を第1のティースピッチ角α1とする。このとき、第1のティースピッチ角α1から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、ティースピッチ角α2、α3の内少なくとも1つのティースピッチ角は、第1のティースピッチ角α1よりも小さくなる。このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とする。
また、複数の磁極の数である10個と複数のティース2の数である12個との最大公約数は2となる。回転軸に垂直な固定子20の断面において、ティースピッチ角α1は、この最大公約数2で複数のティースの数である12を割った値6から1を引いた値の個数である5個だけ時計方向または反時計方向に連続している。そして、5個だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角α1は、互いに等しい。また、回転軸に垂直な固定子20の断面において、ティースピッチ角α3は、この最大公約数2で複数のティースの数である12を割った値6から1を引いた値の個数である5個だけ時計方向または反時計方向に連続している。そして、5個だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角α3は、互いに等しい。
ティース2aから2mの周方向の幅はすべて等しい。このため、隣り合うティース2間に形成されたスロット13の回転軸に垂直な断面における断面積も、基準7から時計回り方向、および反時計回り方向に進むにつれて小さくなっている。すなわち、第2の組+W2、−W2、−V2、+V2、+U2、−U2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1の組−W1、+W1、+V1、−V1、−U1、+U1の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積より小さくなる。また、第1の組−W1、+W1、+V1、−V1、−U1、+U1の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに等しい。第2の組+W2、−W2、−V2、+V2、+U2、−U2の相のコイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、互いに等しい。
また、ティース2はティースピッチ角α1、α2、α3が変化する構成となっているが、ティース2の基部4のみが周方向にずれている。このため、先端部3の周方向の両端の一方と先端部3の周方向の両端の一方に隣り合うティース2の先端部3の周方向の両端の他方との周方向の間隔はすべて等しくなっている。また、12個のティース2における先端部3の周方向の幅はすべて等しい。
本実施の形態に係る回転電機100fにおいて、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積は、基準7に対して左右対称となっている。第1のティースピッチ角α1に対応する隣り合うティース2kおよび2m、2mおよび2a、2aおよび2b、2bおよび2c、並びに2cおよび2dの間に形成されたスロット13に配置された第1の組−W1、+W1、+V1、−V1、−U1、+U1の相のコイル1を第1のコイル1aとする。また、第2のティースピッチ角α3に対応する隣り合うティース2eおよび2f、2fおよび2g、2gおよび2h、2hおよび2i、並びに2iおよび2jの間に形成されたスロット13に配置された第2の組+W2、−W2、−V2、+V2、+U2、−U2の相のコイル1を第2のコイル1bとする。ティースピッチ角α2に対応する隣り合うティース2dおよび2e、並びに2jおよび2kの間に形成されたスロット13のそれぞれには、第1のコイル1aと第2のコイル1bとが配置されている。第2のコイル1bの回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。
また、各コイル1の巻数は、互いに等しい。従って、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて、導線の回転軸に垂直な断面における断面積も小さくなっている。すなわち、複数のコイル1のそれぞれは、ティース2に巻回された導線を有し、第2のコイル1bの導線の回転軸に垂直な断面における断面積は、第1のコイル1aの導線の回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい。また、導線の線径も、同様に、コイル1の回転軸に垂直な断面における断面積の大きさに応じて小さくなっている。
第1の組−W1、+W1、+V1、−V1、−U1、+U1の相のコイル1である第1のコイル1aの抵抗は、第2の組+W2、−W2、−V2、+V2、+U2、−U2の相のコイル1である第2のコイル1bの抵抗よりも小さい。よって、本実施の形態の回転電機100fでは、回転電機100fの径方向上部の約2分の1の周方向範囲に位置する第1のコイル1aの銅損は、回転電機100fの径方向下部の約2分の1の第2のコイル1bの銅損よりも小さくなる。
冷却装置40fの冷却水の入口8から第2のコイル1bの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第2の冷却部42dは、第2のコイル1bを冷却する。冷却装置40fの冷却水の出口10は、発生する銅損が第2のコイル1bよりも小さいコイル1、すなわち第1のコイル1aと同じ周方向位置に配置されている。すなわち、冷却装置40fの冷却水の出口10から第1のコイル1aの周方向位置と同じ周方向位置までの範囲にある二点鎖線で囲まれた部分である第1の冷却部41dは、第1のコイル1aを冷却する。
このような構成によって、発生する銅損が大きい第2のコイル1bの周方向位置が、冷却装置40fの冷却性能が高い入口8の周方向位置に配置される。このため、冷却装置40fの冷却性能の周方向分布に合わせて、回転電機100の銅損を周方向に分布させることができる。すなわち、冷却装置40fは、第1のコイル1aを冷却する第1の冷却部41d、および第2のコイル1bを冷却する第2の冷却部42dを有する。第2の冷却部42dの冷却性能は、第1の冷却部41dの冷却性能よりも高い。
従って、冷却装置40fは、回転電機100fの径方向上部の約2分の1の周方向範囲にある第1の冷却部41dの冷却性能が低く、回転電機100fの径方向下部の約2分の1の周方向範囲にある第2の冷却部42dの冷却性能が高くなっており、効率よく冷却できる。このような構成によって、冷却装置40fの冷却性能の分布の周方向割合に応じてティースピッチ角α1、α2、α3を変えることにより、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
なお、図9において、ティース2dおよび2eの先端部3が、それぞれのティース中心軸に対して左右非対称となっているが、左右対称であってもよい。例えば、図9の構成において、他のティースの先端部3のみを周方向に回転させてずらし、先端部3のティース中心軸に対する非対称性が小さくなってもよい。この場合には、先端部3のティース2からの周方向一方および他方に突出する長さの差が小さくなる。このため、ティース2にコイル1を巻回しやすくなるなどの利点がある。
本実施の形態のように、5個の磁極と6個のスロットとの組の極性を反転させて繰り返す構成に限らず、7個の磁極と6個のスロットとの組や、11個の磁極と12個のスロットとの組の極性を反転させて繰り返す構成であってもよい。このような奇数個の磁極の構成によっても、本実施の形態と同様の効果を奏する。また、10個の磁極と12個のスロットとの組を繰り返して極性を反転させない構成も可能である。
1 コイル、 1a 第1のコイル、 1b 第2のコイル、 1c 第3のコイル、 1d 第4のコイル、 1e 第5のコイル、 1f 第6のコイル、 2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2i、2j、2k、2m ティース、 3 先端部、 4 基部、 5 シャフト、 6 永久磁石、 7 基準、 8、8a 入口、 9 流路、 10、10a 出口、 11 インナーフレーム、 12 アウターフレーム、 13 スロット、 14 コアバック、 15、15a 固定子コア、 16 ブラケット、 17 軸受、 20、20a、20b、20c、20d、20e 固定子、 30、30a、30b、30c 回転子、 40、40c、40d,40e、40f 冷却装置、 40a 第1の冷却装置、 40b 第2の冷却装置、 41、41a、41b、41c、41d 第1の冷却部、 42、42a、42b、42c、42d 第2の冷却部、 100、100a、100b、100c、100d、100e、100f 回転電機。

Claims (10)

  1. 回転軸を中心に回転自在に支持された回転子と、前記回転子と同軸に配置された環状の継鉄部、前記継鉄部から前記回転子側に突出する基部を有し周方向に並んで配置された複数のティース、および隣り合う前記ティースの間に形成されたスロットに収納された複数のコイルを有する固定子と、前記コイルを冷却する冷却装置とを備え、
    前記回転軸に垂直な前記固定子の断面において、前記ティースの前記基部の周方向の中心と前記回転軸とを通る直線をティース中心軸とし、前記複数のティースの内隣り合う前記ティースの前記ティース中心軸同士がなす角度をティースピッチ角とし、最大の前記ティースピッチ角を第1のティースピッチ角としたとき、
    前記第1のティースピッチ角から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、前記ティースピッチ角の内少なくとも1つのティースピッチ角は小さくなり、このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とすると、
    前記第1のティースピッチ角に対応する隣り合うティースの間に形成された前記スロットに配置されたコイルを第1のコイルとし、前記第2のティースピッチ角に対応する隣り合うティースの間に形成された前記スロットに配置されたコイルを第2のコイルとしたとき、
    前記第2のコイルの前記回転軸に垂直な断面における断面積は、前記第1のコイルの前記回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さく、
    前記冷却装置は、周方向の一部の範囲である第1範囲と、前記第1範囲よりも冷却性能が高い周方向の範囲である第2範囲とを有し、
    前記第2のコイルが前記第2範囲の周方向位置に配置されているか、または前記第1のコイルが前記第1範囲の周方向位置に配置されている回転電機。
  2. 回転軸を中心に回転自在に支持された回転子と、前記回転子と同軸に配置された環状の継鉄部、前記継鉄部から前記回転子側に突出する基部を有し周方向に並んで配置された複数のティース、および隣り合う前記ティースの間に形成されたスロットに収納された複数のコイルを有する固定子と、前記コイルを冷却する冷却装置とを備え、
    前記回転軸に垂直な前記固定子の断面において、前記ティースの前記基部の周方向の中心と前記回転軸とを通る直線をティース中心軸とし、前記複数のティースの内隣り合う前記ティースの前記ティース中心軸同士がなす角度をティースピッチ角とし、最大の前記ティースピッチ角を第1のティースピッチ角としたとき、
    前記第1のティースピッチ角から時計方向および反時計方向にそれぞれ進むにつれて、前記ティースピッチ角の内少なくとも1つのティースピッチ角は小さくなり、このティースピッチ角を第2のティースピッチ角とすると、
    前記第1のティースピッチ角に対応する隣り合うティースの間に形成された前記スロットに配置されたコイルを第1のコイルとし、前記第2のティースピッチ角に対応する隣り合うティースの間に形成された前記スロットに配置されたコイルを第2のコイルとしたとき、
    前記第2のコイルの前記回転軸に垂直な断面における断面積は、前記第1のコイルの前記回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さく、
    前記冷却装置の冷却性能は、周方向に分布し、
    前記第2のコイルは、前記第1のコイルよりも前記冷却装置の冷却性能が高い周方向位置に配置される回転電機。
  3. 前記第2のコイルが前記冷却装置の冷媒の入口の周方向位置に配置されているか、または前記第1のコイルが前記冷却装置の冷媒の出口の周方向位置に配置されている請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記ティースピッチ角は、前記冷却装置の冷却性能の周方向の分布に応じて変化している請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  5. 前記複数のコイルのそれぞれは、前記ティースに巻回された導線を有し、
    前記第2のコイルの前記導線の前記回転軸に垂直な断面における断面積は、前記第1のコイルの前記導線の前記回転軸に垂直な断面における断面積よりも小さい請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記複数のコイルは、1つの相の電流が通電される複数の相コイルを有し、
    1つの相の前記電流が通電される前記複数の相コイルは、各相の抵抗が同じになるように接続されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記回転子は、複数の磁極を有し、
    前記回転軸に垂直な前記固定子の断面において、前記複数の磁極の数と前記複数のティースの数との最大公約数で前記複数のティースの数を割った値から1を引いた値の個数だけ時計方向または反時計方向に連続するティースピッチ角は、互いに等しい請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 前記複数のティースのそれぞれは、前記基部の前記回転子側に向かう方向の先端に先端部を有し、
    前記先端部の周方向の両端の一方と前記先端部の周方向の両端の一方に隣り合うティースの先端部の周方向の両端の他方との周方向の間隔は、すべて等しく、
    前記複数のティースにおける前記先端部の周方向の幅は、すべて等しい請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  9. 前記冷却装置は、前記第1のコイルを冷却する第1の冷却部、および前記第2のコイルを冷却する第2の冷却部を有し、
    前記第2の冷却部の冷却性能は、前記第1の冷却部の冷却性能よりも高い請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  10. 前記冷却装置は、前記第1のコイルを冷却する第1の冷却装置と、前記第2のコイルを冷却する第2の冷却装置とを有し、
    前記第2の冷却装置の冷却性能は、前記第1の冷却装置の冷却性能よりも高い請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
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