JP6811453B1 - 経皮吸収用組成物 - Google Patents

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【課題】皮膚から吸収され易く、鎮痛効果に優れた、新たな経皮吸収用組成物の提供。【解決手段】本発明の経皮吸収用組成物は、水溶性固体薬剤1が油2中に分散したS/O型サスペンションからなる。水溶性固体薬剤はロキソプロフェンナトリウム水和物、及び、カフェインと安息香酸ナトリウムとの複塩の形態で含んでいる。S/O型サスペンションの安定性の観点から、水溶性固体薬剤の表面は界面活性剤で覆われていることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は経皮吸収用組成物に関し、肩関節周囲炎、変形性関節炎、腰痛症、筋肉痛などの改善のために利用して好適である。
優れた鎮痛効果や抗炎症効果を有する非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、従来より経皮吸収用組成物の薬効成分として配合され、肩こりや筋肉痛などに処方されてきた。経皮吸収用組成物はクリーム剤、軟膏剤、液剤、パップ剤、硬膏剤など多くの形態のものが上市されているが、いずれも皮膚から吸収されて、その効果を発揮することができる。
しかしながら、皮膚は水溶性の塩形態の薬剤に対して、強力なバリヤー機能を発揮する。このため、水溶性塩の形態で処方されることが多いNSAIDs(例えば、ロキソニンは「ロキソプロフェンナトリウム水和物」(以下ロキソプロフェン)という水溶性塩の状態で用いられる)はNSAIDsが皮膚を透過し難く、十分な薬効が期待できないという問題があった。
さらには、ロキソニンなどのNSAIDsの鎮痛効果を向上させる目的で、NSAIDsとともにカフェインを配合することも行われている。しかし、カフェインも安息香酸ナトリウムとの複塩(通称「アンナカ」)の状態として、水に溶けやすい状態で用いられることが多く、やはり皮膚からの吸収が遅いという問題があった。
こうした問題を解決すべく、例えば、特許文献1では、NSAIDsの一種であるジクロフェナクの水溶性塩に、アンモニウム化合物、吸収促進剤及び溶解剤を添加して、皮膚からの吸収の促進を図るということが提案されている。
国際公開第2002/098396号
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、皮膚から吸収され易く、鎮痛効果に優れた、新たな経皮吸収用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の問題に鑑み、ロキソニン等のNSAIDsとカフェインとを含む経皮吸収用組成物において、親油性界面活性剤で水溶性固体薬剤を被覆し、油中に分散させたS/O型サスペンションからなる製剤を利用することを検討した。そして、鋭意研究を行った結果、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の経皮吸収用組成物は、水溶性固体薬剤が油中に分散したS/O型サスペンションからなり、前記水溶性固体薬剤はNSAIDsとカフェインとを含むことを特徴とする。
本発明の経皮吸収用組成物では、水溶性固体薬剤であるNSAIDsとカフェインとが油中に分散している。このため、水溶性固体薬剤に含まれる水溶性のNSAIDsとカフェインの皮膚への吸収が容易となり、鎮痛効果や抗炎症効果を確実に奏することができる。なお、ここで「カフェイン」とは無水カフェインやカフェイン水和物の他、カフェインと安息香酸ナトリウム等との複塩の状態のものも含む意味である。
NSAIDsとしては、水溶性塩の形態とされるものであれば、特に限定はなく、例えば、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、ロキソプロフェン(ロキソニン)、ジクロフェナク等を用いることができる。
前記水溶性固体薬剤の表面は界面活性剤で覆われていてもよい。こうであれば、水溶性固体薬剤が界面活性剤によって油中に安定に分散することとなり、S/O型サスペンションからなる経皮吸収用組成物の長期保存が可能となる。
本発明の経皮吸収用組成物において水溶性固体薬剤の平均粒径は皮膚への浸透性の観点からは200μm以下であることが好ましい。さらに好ましいのは粒子の平均粒径が100nm以下であり、最も好ましいのは98nm以下である。
前記S/O型サスペンションは外水相に分散したS/O/W型サスペンションであることも好ましい。こうであれば、粒子内部に存在する水溶性固体薬剤を外部環境から保護することができため、安定性に優れた組成物となる。
また、S/O型サスペンションが外水相に分散したS/O/W型サスペンションである場合、水溶性固体薬剤の水に対する飽和溶解度における浸透圧より外水相の浸透圧が高く設定されていることが好ましい。こうであれば、油相中に存在する水溶性固体薬剤が浸透圧によって、より放出されやすくなるため、薬効を奏しやすくなる。
水溶性固体薬剤が油中に分散したS/O型サスペンションを示す模式図である。 界面活性剤で被覆された水溶性固体薬剤が油中に分散したS/O型サスペンションを示す模式図である。 HLB値の異なる2種類の界面活性剤で被覆された水溶性固体薬剤が油中に分散したS/O型サスペンションを示す模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態について説明する。ただし、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明の経皮吸収用組成物は、図1に示すように、水溶性固体薬剤1が油中2に分散したS/O型サスペンションからなる。水溶性固体薬剤1には水溶性塩の形態とされたNSAIDsと、アンナカ(すなわちカフェインと安息香酸ナトリウムとの複塩)とが含まれている。
NSAIDsとしては、水溶性塩の形態とされるものであれば、特に限定はなく、例えば、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、ロキソプロフェン(ロキソニン)、ジクロフェナク等を用いることができる。
図2に示すように、水溶性固体薬剤1の表面は界面活性剤3で覆われていてもよい。こうであれば、水溶性固体薬剤1が界面活性剤3によって油中に安定に分散することとなり、S/O型サスペンションからなる経皮吸収用組成物の長期保存が可能となる。界面活性剤3はHLB値の異なる複数種類の界面活性剤を用いることもできる。こうであれば、図3に示すように、中心に水溶性固体薬剤1が存在し、その表面には親水性の傾向の強い第2の界面活性剤の存在割合の多い層3aが形成され、第2の界面活性剤の存在割合の多い層の外側には、より親油性の傾向が強い第1の界面活性剤の存在割合の多い層3bが形成されるものと考えられる。このため、水溶性固体薬剤−界面活性剤の複合体の油相への分散がさらに容易となり、適用できる油相の種類が豊富となる。
本発明の経皮吸収用組成物は、次のようにして製造することができる。
<溶解工程>
まず水溶性塩の形態となっているNSAIDs(例えばロキソプロフェンナトリウム水和物)と、カフェインと安息香酸ナトリウムとの複塩(通称「アンナカ」)とを含む水溶性固体薬剤を水に溶かして水溶液とする。水溶性固体薬物を溶解させる溶媒としては、水を用いるが、pH緩衝剤が添加された水であってもよい。このときの溶液濃度については、特に制限はないが、水溶性固体薬剤の水に対する溶解度や、製造しようとするS/Oサスペンションの濃度等を考慮して適宜選択する。
<混合工程>
次に、上記水溶液と、第1の界面活性剤と、第1の界面活性剤よりも大きなHLB値を有する第2の界面活性剤とを加えて混合する。混合方法としては特に制限はないが、プロペラによる機械撹拌や、超音波を併用しての撹拌、ホモジナイザー、ホモミキサー、混練機等が挙げられる。第1の界面活性剤及び第2の界面活性剤の種類については、第2の界面活性剤のHLB値が第1の界面活性剤よりも大きいものを選択する。また、第1の界面活性剤と第2の界面活性剤との混合割合は、混合工程終了後又は複合化工程終了後に、2相に分離せずに均一に分散されていれば特に限定はない。
第1の界面活性剤はHLB値が4以下であることが好ましく、特に好ましいのは3.5以下であり、最も好ましいのは3.0以下である。HLB値が4以下の第1の界面活性剤として、具体的にはヘキサエルカ酸スクロース、ペンタエルカ酸スクロース、ポリオレイン酸スクロース、ポリラウリン酸スクロース、テトライソステアリン酸ジグリセリル、テトラグリセリンペンタオレイン酸エステル、テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、トリオレイン酸ソルビタン及びデカオレイン酸デカグリセリンが挙げられる。これらから1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、第2の界面活性剤はHLB値が5以上17未満であることが好ましく、特に好ましいのは6以上16.5未満であり、最も好ましいのは6.5以上16未満である。HLB値が5以上17未満の第2の界面活性剤として、具体的にはテトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、ポリグリセリンラウリン酸エステル及びポリグリセリンオレイン酸エステルが挙げられる。これらから1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、第1及び第2の界面活性剤のHLB値は、アトラス法、グリフィン法、デイビス法、川上法などを用いて計算することができる。例えば川上法の計算方法を例に挙げれば、次のようになる。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo) ・・・(I)
ここで、式(I)においてMwは親水性基部の分子量、Moは親油性基部の分子量をそれぞれ表す。
<複合化工程>
そして、混合工程で得られた混合液から水を除去し、水溶性固体薬剤−界面活性剤の複合体を得る。水の除去方法としては、減圧下での凍結乾燥方法のほか、加熱したり、減圧下で加熱したりする方法が挙げられる。減圧下での凍結乾燥方法を用いれば、熱安定性の低い水溶性固体薬剤や界面活性剤を用いることができるため、好ましい。
<分散工程>
最後に、水溶性固体薬剤−界面活性剤の複合体を油相に分散させてS/Oサスペンションを得る。この分散方法に関しては特に限定はないが、プロペラによる機械的撹拌、ホモジナイザーや、ホモミキサーなど、乳化や分散において一般に用いられている方法等を用いることができ、さらには超音波を単独あるいは併用で用いたり、加熱したりしてもよい。
また、油相に使用される油性成分は特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。たとえば、大豆油、エミューオイル、オリブ油、ホホバ油などの植物油、魚油などの動物油、流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素、中鎖脂肪酸トリグリセライドなどを使用することができ、またこれらの成分を混合して使用することもできる。また、油相には、必要性に応じて親油性の増粘剤を添加してもよい。これにより、油相の粘度が増すため、ゲル化製剤としてのS/Oサスペンションを得ることもできる。
本発明の経皮吸収用組成物においては、発明の課題達成を阻害しない範囲で、必要に応じて副次的な添加物を加えて様々な改質を行うことが可能である。副次的な添加物の例としては、抗酸化剤、保存料、増粘剤、香料、着色剤、顔料、抗菌剤、安定剤等が挙げられる。
また、本発明の経皮吸収用組成物には上記の必須成分以外に、通常、化粧品や医薬品に使用される他の成分を配合することができる。かかる他の成分としては下記成分が例示される。本発明の頭皮外用剤は、上記必須成分にこれらの一種又は二種以上を配合して常法に従って製造される。
油性成分として次のものを挙げることができる。エミューオイル、オリーブ油、ツバキ油、山茶花油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アボガド油、小麦胚芽油、サフラワー油、モリンガ油、綿実油、大豆油、茶実油、ヒマワリ油、月見草油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、牛脂、馬脂、カカオ脂、モクロウ等の油脂類、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン等のワックス類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等の炭化水素、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、バチルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、オクタン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ペンタエリスリトールテトラエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリエチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸フィトステアリル、エトキシジグリコールベヘネート、エトキシジグリコールオレエート、ヤシ油脂肪酸ブチレングリコール等のエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルシリコーン油、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、3次元網目構造シリコーン、シリコーンゴム等のシリコーン。
多価アルコールとして次のものを挙げることができる。グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ペンタンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール等。
糖類として次のものを挙げることができる。ソルビトール、マンニトール、ショ糖、乳糖、キシリトール、マルチトール、トレハロース等。
高分子化合物として次のものを挙げることができる。グアーガム、クインスシード、ペクチン、マンナン、カンテン、カラギ−ナン、キサンタンガム、カードラン、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等の天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩等の半合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、POE・POP共重合体等の合成高分子、ベントナイト、ヘクトライト、マグネシウムケイ酸ナトリウム等の無機系増粘剤、両性メタクリル酸エステル共重合体、カチオン化セルロース、ポリ塩化ジメチルピペリジニウム、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、高分子シリコーン、シリコーンレジン等の被膜形成性高分子。
界面活性剤として次のものを挙げることができる。高級脂肪酸石鹸、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アシルN−メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩等のアニオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等のカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン、リゾレシチン等の両性界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油、POEアルキルエーテル、POEPOPアルキルエーテル、POEアルキルアミン・脂肪酸アミド、PEG脂肪酸エステル、アルキルアミンオキサイド等のノニオン界面活性剤。
色剤及び粉体、粒体として次のものを挙げることができる。黒酸化鉄、ベンガラ、黄酸化鉄、群青、カーボンブラック等の無機顔料、パール顔料、有機顔料、タール色素、天然色素等の色素、タルク、カオリン、雲母、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、無水ケイ酸、酸化チタン、雲母チタン、亜鉛華、ゼオライト等の無機粉体、ナイロンパウダー、ポリエチレン末、セルロースパウダー、シルクパウダー等の有機粉体、ナイロン、ポリエチレン、セルロース、ワックス、脂肪酸エステル、天然物からなる粒体。
動植物抽出物として次のものを挙げることができる。ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のムコ多糖類、キチン・キトサン、コラーゲン、エラスチン、ペプチド等の動物抽出物、アスパラゴプシスアルマタエキス、アロエエキス、オオバクエキス、オオヒレアザミ、オオムギ、オドリコソウエキス、カモミラエキス、カンゾウエキス、キバナオランダセンニチエキス、クルミの種子エキス、ケーパーエキス、シコンエキス、シラカバエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、茶エキス、トウキエキス、ニンニクエキス、ニンジンエキス、ハマメリスエキス、ヒノキチオール、ビワ葉エキス、ブナの木の幼芽エキス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、モモ葉エキス、ヤナギランエキス、ユーカリエキス、ローズ水、等の植物抽出物。
鉱物抽出物として次のものを挙げることができる。孔雀石、菱マンガン鉱石、菱亜鉛鉱石、赤鉄鉱等の抽出物。
殺菌・防腐剤として次のものを挙げることができる。安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、トリクロロカルバニリド、フェノキシエタノール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、ジンクピリチオン、トリクロサン、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン等。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<溶解工程>
水溶性固体薬剤として、ロキソプロフェンナトリウム水和物0.1gと、カフェインと安息香酸ナトリウムとの複塩からなるアンナカ0.1gを精製水9.5gに溶解して水溶性固体薬剤水溶液を得た。
<混合工程>
次に、第1の界面活性剤としてのペンタエルカ酸スクロース4.75gと、第2の界面活性剤としてのテトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(30E.O.)4.75gとを秤り取り、上記水溶性固体薬剤水溶液を加えてよく撹拌し、均一に分散させて混合液とした。なお、ペンタエルカ酸スクロースのHLB値は2であり、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(30E.O.)のHLB値は11.1である。
<複合化工程>
上記混合工程で得られた混合液を凍結乾燥し、粘性のある液体として水溶性固体薬剤−界面活性剤の複合体を得た。
<分散工程>
上記水溶性固体薬剤−界面活性剤の複合体1.0gを秤量し、これに、油(実施例1-1では大豆油99g、実施例1-2ではスクワラン99g、実施例1−3ではスクワラン:エミューオイル=8:2(質量比)の混合油99g、実施例1-4ではスクワラン:エミューオイル=8:2(質量比)の混合油99g及び微量のビタミンE及び香料)を加えて超音波を付与しながらスパーテルによって混合し、実施例1-1〜1-4のS/Oサスペンションを得た。
また、比較例1は第2の界面活性剤を添加せず、第1の界面活性剤としてペンタエルカ酸スクロースを9.5g添加した。比較例2は第1の界面活性剤を添加せず、第2の界面活性剤としてテトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(30E.O.)を9.5g添加し、S/Oサスペンションからなる経皮吸収用組成物を得た。
こうして得られた実施例1のS/Oサスペンションは大豆油の場合には淡黄色(大豆油の色)で、ほぼ透明、その他においては無色でほぼ透明であり、調製後5日経過しても肉眼観察による外観の変化は認められなかった。また、実施例1−1のS/Oサスペンションについて、動的光散乱法によって粒子径を測定したところ、約98ナノメートルであった。
(評 価)
実施例1-1、1-2及び1-3並びに比較例1、2の経皮吸収用組成物の効果を調べるために、以下の試験を行った。すなわち、筋肉痛の患者3名、肩関節周囲炎の患者3名、及び変形性ひざ関節症の患者3名に、実施例1-1、1-2及び1-3並びに比較例1、2の経皮吸収用組成物を処方し、1日に1回患部に塗布した。なお、患者の年齢は55−90歳の範囲であった。
その結果、すべての患者において、実施例1-1、1-2及び1-3を塗布した場合の方が、比較例1、2の経皮吸収用組成物を塗布した場合よりも、痛みの軽減効果に優れていることを訴えた。
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明の経皮吸収用組成物は、肩関節周囲炎、変形性関節炎、腰痛症、筋肉痛などの改善のために好適に用いることができる。
1…水溶性固体薬剤
2…油
3…界面活性剤(3a,3b…層)

Claims (8)

  1. 水溶性固体薬剤が油中に分散したS/O型サスペンションからなり、前記水溶性固体薬剤はNSAIDsとカフェインとを含み、前記水溶性固体薬剤の表面はペンタエルカ酸スクロースとテトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビットとから構成された界面活性剤によって覆われている経皮吸収用組成物。
  2. 前記NSAIDsはロキソプロフェンの水溶性塩である請求項1に記載の経皮吸収用組成物。
  3. 前記粒子の平均粒径は200μm以下である請求項1又は2に記載の経皮吸収用組成物。
  4. 前記S/O型サスペンションは外水相に分散したS/O/W型サスペンションである請求項1乃至のいずれか1項に記載の経皮吸収用組成物。
  5. 前記水溶性固体薬剤の水に対する飽和溶解度における浸透圧より外水相の浸透圧を高く設定されていることを特徴とする請求項に記載の経皮吸収用組成物。
  6. 前記S/O型サスペンションを、多孔質膜を透過させて外水相に分散させることによってS/O/W型サスペンションとすることを特徴とする請求項又はに記載のS/O/W型サスペンションの製造方法。
  7. 前記S/O/W型サスペンションの界面張力が5mN/m以下であることを特徴とする請求項に記載のS/O/W型サスペンションの製造方法。
  8. 水溶性固体薬剤の水に対する飽和溶解度における浸透圧より外水相の浸透圧を高く設定することを特徴とする請求項又はに記載のS/O/W型サスペンションの製造方法。
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