JP6811099B2 - 火災警告及び消火方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火災警告及び消火方法に関する。
一般的に、ガス系消火装置を用いて、火災発生区域に消火用ガスを放射する場合、火災発生区域を密閉して消火用ガスを放射することが行われている。消火中は、勿論、消火後においても火災発生区域には、消火用ガスや火災による危険なガスが充満しているため、
人が立ち入ると危険である。
このような問題を解消可能な従来技術として、例えば、特許文献1がある。
特許文献1には、消火用ガスの放射に関連して、消火用ガスの放射用配管内に、臭い物質を注入し火災対象区域内に臭い物質を発散させることが開示されている。
また、特許文献1には、消火用ガス放射装置とは別に、臭い物質発散装置を設け、消火用ガスの放射に関連して臭い物質発散装置から火災対象区域に臭い物質を発散させることが開示されている。
特開平06−165839号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、火災対象区域に臭い物質を発散させた段階において、人体に有害な消火ガスが既に放射されているため、火災対象区域内にいる人が有毒なガスを吸ってしまう恐れがあった。
また、仮に、消火用ガスを放射する前に、臭い物質を含んだガスを発散させるだけでは、火災対象区域にいる人を部屋の出入り口(ドア)に案内することができないため、逃げ遅れてしまう人が発生する恐れがあった。
そこで、本発明は、消火ガスの放出による火災の消火を行う前に、火災が発生した部屋内にいる人を部屋のドアまで誘導することで、人が消火ガスを吸引することを抑制可能な火災警告及び消火方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一観点によれば、部屋に設けられた火災報知器が該部屋での火災を感知した際、前記火災報知器からの音及び/または光により、前記部屋にいる人に火災の発生を認識させる発報工程と、前記部屋の奥から該部屋のドアに向かう方向に対して前記人が移動するように、複数の臭い付きガス噴射部から人体に害の少ない刺激臭のある臭い付きガスを噴射する臭い付きガス噴射工程と、前記臭い付きガス噴射工程後に、前記火災を消火する消火ガスを放出する消火ガス放出工程と、を有することを特徴とする火災警告及び消火方法が提供される。
本発明の一観点によれば、火災報知器音からの音及び/光を用いて発報することで、例えば、視覚障害者及び/又は聴覚障害者の方にも、自分がいる部屋で火災が発生したことを認識させることが可能となる。
また、発報工程後に、部屋の奥から該部屋のドアに向かう方向に対して人が移動するように、複数の臭い付きガス噴射部から人体に害の少ない刺激臭のある臭い付きガスを噴射することで、火災の発生した部屋内にいる人を、部屋の奥側からドア側に案内(誘導)することが可能となるので、ドアから火災の発生した部屋の外に人を退出させることができる。
そして、臭い付きガス噴射工程の後(人が部屋を退出した後)に、消火ガスを用いて、部屋の火災を消火することで、部屋にいた人が、人体に悪影響を及ぼす消火ガスを吸引することを抑制できる。
つまり、消火ガスの放出による火災の消火を行う前に、火災が発生した部屋内にいる人を部屋のドアまで誘導することで、人が消火ガスを吸引することを抑制できる。
また、前記臭い付きガス噴射工程において、前記複数の臭い付きガス噴射部は、前記部屋の奥から前記ドアに向かう方向に対して順番に前記臭い付きガスを噴射してもよい。
このように、複数の臭い付きガス噴射部が、部屋の奥からドアに向かう方向に対して順番に臭い付きガスを噴射することで、火災の発生した部屋にいる人を、部屋の奥側からドア側に容易に案内(誘導)することができる。
また、前記臭い付きガス噴射工程では、前記ドアから前記部屋の奥に向かう方向に対して、前記臭い付きガスの噴射量を増加させてもよい。
このように、ドアから部屋の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスの噴射量を増加させることで、部屋の奥側の方がドア側よりも臭いが臭くなる。これにより、部屋の奥からドアに向かう方向に人を案内(誘導)できるとともに、部屋の奥側に人が誤って移動することを抑制できる。
また、前記臭い付きガス噴射工程では、前記ドアから前記部屋の奥に向かう方向に対して、前記臭い付きガスに含まれる臭い成分の量を増加させてもよい。
このように、ドアから部屋の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスに含まれる臭い成分の量を増加させることで、部屋の奥側の方がドア側よりも臭いが臭くなる。これにより、部屋の奥からドアに向かう方向に人を案内(誘導)できるとともに、部屋の奥側に人が誤って移動することを抑制できる。
また、前記臭い付きガス噴射工程では、前記ドアから前記部屋の奥に向かう方向に対して、数が多くなるように配置された前記複数の臭い付きガス噴射部を用いてもよい。
このように、ドアから部屋の奥に向かう方向に対して、数が多くなるように配置された複数の臭い付きガス噴射部から臭い付きガスを噴射することで、例えば、複数の臭い付きガス噴射部から同じ噴射量の臭い付きガスを噴射させた場合、ドアから部屋の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスの噴射量を多くして、ドアから部屋の奥に向かうにつれて、臭いを臭くすることが可能となる。
これにより、部屋の奥からドアに向かう方向に人を案内(誘導)できるとともに、部屋の奥側に人が誤って移動することを抑制できる。
また、前記消火ガス放出工程では、前記臭い付きガスの噴射を停止させてもよい。
このように、消火ガス放出工程の開始とともに、臭い付きガスの噴射を停止させることで、消火ガス放出工程において、臭い付きガスが噴射され続けることを抑制可能となる。これにより、臭い付きガスが無駄に消費されることを抑制できる。
本発明によれば、消火ガスの放出による火災の消火を行う前に、火災が発生した部屋内にいる人を部屋のドアまで誘導することで、人が消火ガスを吸引することを抑制できる。
本発明の第1の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。 図1に示す部屋に設けられた複数の火災報知器、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部、及び第1ないし第3の消火ガス放出部を側面視した図である。 図1に示す火災警告及び消火装置を用いた場合における第1の実施の形態の火災警告及び消火方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示す火災警告及び消火装置を用いた場合における第1の実施の形態の火災警告及び消火方法を説明するためのタイミングチャートの一例を示す図である。 第1の実施の形態の変形例に係る火災警告及び消火方法を説明するためのタイミングチャートを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。 図6に示す部屋に設けられた複数の火災報知器、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部、及び第1ないし第3の消火ガス放出部を側面視した図である。 本発明の第3の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施の形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の火災警告及び消火装置の寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。
図1では、火災報知器21〜23、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27、及び第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39の配設位置を見やすくする観点から、これらが設けられる部屋の天井(図2に示す天井11−6)の図示を省略する。
図1において、X,X方向は、部屋11の幅方向を示しており、Y,Y方向は、X,X方向に対して直交する部屋11の奥行方向を示している。
また、図1に示すA方向は、火災が発生した際に部屋11にいる人を案内する方向(言い換えれば、部屋11の奥からドア12に向かう方向)を示している。
図2は、図1に示す部屋に設けられた複数の火災報知器、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部、及び第1ないし第3の消火ガス放出部を側面視した図である。
図2では、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。図2に示すZ,Z方向は、部屋11の高さ方向を示している。図2において、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27の下方に描かれた複数の線は、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から噴射された臭い付きガスを模式的に示している。
初めに、第1の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置20を説明する前に、図1及び図2を参照して、火災警告及び消火装置20の一部が設けられる部屋11と、ドア12と、の構成について順次説明する。
部屋11は、対向配置された第1及び第2の壁11−1,11−2と、対向配置された第3及び第4の壁11−3,11−4と、床11−5と、天井11−6と、で区画されている。
ドア12は、第1の壁11−1に設けられている。ドア12は、第1の壁11−1に対して開閉自在に構成されている。ドア12は、ドア12が閉状態のときに部屋11の内側に配置されるドアノブ14と、ドア12が閉状態のときに部屋11の外側に配置され、ドアノブ14と連動するドアノブ15と、を有する。
次に、図1及び図2を参照して、第1の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置20について説明する。
火災警告及び消火装置20は、火災報知器21〜23と、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27と、臭い付きガス供給源29と、臭い付きガス供給ライン31と、臭い付きガス供給用分岐ライン32,33と、自動開閉弁35,36−1〜36−3,46と、第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39と、消火ガス供給源41と、消火ガス供給ライン42と、消火ガス供給用分岐ライン43,44と、を有する。
火災報知器21〜23は、部屋11を区画する天井11−6の天井面11−6aに設けられている。火災報知器21〜23は、部屋11の奥側からドア12に向かう方向に対して、火災報知器21、火災報知器22、火災報知器23の順で配置されている。
したがって、火災報知器21は、3つの火災報知器(火災報知器21〜23)のうち、最も部屋11の奥側に設けられている。
火災報知器23は、3つの火災報知器(火災報知器21〜23)のうち、最もドア12の近傍に設けられている。そして、火災報知器22は、火災報知器21と火災報知器23との間に配置されている。
火災報知器21〜23は、制御部48と電気的に接続されている。火災報知器21〜23は、部屋11の内部で火災が発生したことを感知した際、制御部48に火災発生信号を送信する。
火災報知器21〜23としては、例えば、音及び/または光により、部屋11にいる人に火災の発生を認識させるものを用いるとよい。
音で火災の発生を部屋11にいる人に認識させる場合、音としては、例えば、非常べル、サイレン、電子ブザー音等を用いることが可能である。また、光で火災の発生を部屋11にいる人に認識させる場合、光としては、例えば、高輝度LEDによる点滅光等を用いることが可能である。
このような構成とされた火災報知器21〜23を用いることで、視覚障害の方や聴覚障害の方に対して、火災が発生したことを容易に認識させることができる。
火災報知器21〜23としては、例えば、同じ種類の火災報知器を用いてもよいし、異なる種類の火災報知器を用いてもよい。
第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27は、部屋11の奥側からドア12に向かう方向に対して、第1の臭い付きガス噴射部25、第2の臭い付きガス噴射部26、第3の臭い付きガス噴射部27の順番で、部屋の天井11−6の天井面11−6aに設けられている。
第1の臭い付きガス噴射部25は、火災報知器21の近傍に配置されている。第2の臭い付きガス噴射部26は、火災報知器22の近傍に配置されている。第3の臭い付きガス噴射部27は、火災報知器23の近傍に配置されている。
第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27は、臭い付きガス供給ライン31を介して、臭い付きガス供給源29と接続されている。
第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27は、部屋11の天井11−6から床11−5に向かう方向に、放射状に臭い付きガスを噴射する。
このとき、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27は、臭い付きガスを同じ噴射量で噴射する。
第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27としては、例えば、噴射ヘッドを用いることができる。
臭い付きガス供給源29は、臭い付きガス供給ライン31の一端と接続されている。臭い付きガス供給源29は、臭い付きガス供給ライン31を介して、臭い付きガスを第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27に供給する。
臭い付きガスとしては、例えば、人体に害の少ない刺激臭のあるガスや焦げ臭いような臭いのあるガスを用いるとよい。
また、臭い付きガスは、例えば、空気と同程度の重さのガスを用いることよい。このような重さの臭い付きガスを用いることで、臭い付きガスが天井11−6側や床11−5側に溜まることを抑制可能となるので、部屋11にいる人が臭い付きガスの臭い成分を嗅ぐことができる。
上述した特性を有する臭い成分としては、例えば、香水、芳香剤、フレグランスの芳香成分となる芳香族アルコール類(フェノール類を含む)や、メルカプタン臭(メタンチオール)や硫化水素臭等の不快成分を例示することができる。
このような臭い成分を用いることで、臭い付きガスが発生させる臭気と都市ガスの臭気とを明確に異ならせることが可能となる。これにより、火災発生時において、部屋11にいる人に早期の避難を促すことができる。
臭い付きガス供給ライン31は、その他端が第2の臭い付きガス噴射部26と接続されている。臭い付きガス供給ライン31は、臭い付きガス供給源29から供給される臭い付きガスを輸送するためのラインである。
臭い付きガス供給用分岐ライン32,33は、臭い付きガス供給ライン31に設けられた自動開閉弁35の下流側に位置する臭い付きガス供給ライン31から分岐されている。
臭い付きガス供給用分岐ライン32は、第1の臭い付きガス噴射部25と接続されている。臭い付きガス供給用分岐ライン32は、臭い付きガス供給ライン31内を流れる臭い付きガスの一部を第1の臭い付きガス噴射部25に供給する。
臭い付きガス供給用分岐ライン33は、第3の臭い付きガス噴射部27と接続されている。臭い付きガス供給用分岐ライン33は、臭い付きガス供給ライン31内を流れる臭い付きガスの一部を第3の臭い付きガス噴射部27に供給する。
自動開閉弁35は、臭い付きガス供給用分岐ライン32,33の分岐位置よりも臭い付きガス供給源29側に位置する臭い付きガス供給ライン31に設けられている。自動開閉弁35は、制御部48と電気的に接続されており、制御部48により開閉動作が制御される。
自動開閉弁35が開くと、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27に臭い付きガスが供給される。そして、自動開閉弁35が閉じると、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27への臭い付きガスの供給が停止される。
第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39は、部屋11の奥側からドア12に向かう方向に対して、第1の消火ガス放出部37、第2の消火ガス放出部38、第3の消火ガス放出部39の順番で、天井11−6の天井面11−6aに設けられている。
第1の消火ガス放出部37は、第1の臭い付きガス噴射部25の近傍に配置されている。第2の消火ガス放出部38は、第2の臭い付きガス噴射部26の近傍に配置されている。第3の消火ガス放出部39は、第3の臭い付きガス噴射部27の近傍に配置されている。
第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39は、消火ガス供給ライン42を介して供給される消火ガスを、部屋11の天井面11−6aから床11−5に向かう方向に放射状に放出することで、部屋11の火災を消火させる。
消火ガス供給源41は、消火ガス供給ライン42の一端と接続されている。消火ガス供給源41は、消火ガス供給ライン42を介して、第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39に消火ガスを供給する。
消火ガスとしては、例えば、二酸化炭素や窒素等の反応性の低い不活性ガスを用いることが可能である。他の消火ガスとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン元素を含んだハロゲン化物消火剤を例示することができる。これらの消火ガスは、人体に有害なガスである。
消火ガス供給ライン42は、その他端が第2の消火ガス放出部38と接続されている。消火ガス供給ライン42は、消火ガス供給源41から供給される消火ガスを輸送するためのラインである。
消火ガス供給用分岐ライン43,44は、消火ガス供給ライン42に設けられた自動開閉弁46の下流側に位置する消火ガス供給ライン42から分岐されている。
消火ガス供給用分岐ライン43は、第1の消火ガス放出部37と接続されている。消火ガス供給用分岐ライン43は、消火ガス供給ライン42内を流れる消火ガスの一部を第1の消火ガス放出部37に供給する。
消火ガス供給用分岐ライン44は、第3の消火ガス放出部39と接続されている。消火ガス供給用分岐ライン44は、消火ガス供給ライン42内を流れる消火ガスの一部を第3の消火ガス放出部39に供給する。
自動開閉弁46は、消火ガス供給用分岐ライン43,44の分岐位置よりも消火ガス供給源41側に位置する消火ガス供給ライン42に設けられている。自動開閉弁46は、制御部48と電気的に接続されており、制御部48により開閉動作が制御される。
自動開閉弁46が開くと、第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39に消火ガスが供給される。そして、自動開閉弁46が閉じると、第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39への消火ガスの供給が停止される。
図3は、図1に示す火災警告及び消火装置を用いた場合における第1の実施の形態の火災警告及び消火方法を説明するためのフローチャートである。
図4は、図1に示す火災警告及び消火装置を用いた場合における第1の実施の形態に係る火災警告及び消火方法を説明するための臭い付きガス及び消火ガスの噴射の開始及び終了に関するタイミングチャートの一例を示す図である。
図4において、tは図1に示す火災報知器21〜23のうち、少なくとも1つが火災を感知した時間(以下、「時間t」という)、tは第1の臭い付きガス噴射部25による臭い付きガスの噴射を開始する時間(以下、「時間t」という)、tは第2の臭い付きガス噴射部26による臭い付きガスの噴射を開始する時間(以下、「時間t」という)、tは第3の臭い付きガス噴射部27による臭い付きガスの噴射を開始する時間(以下、「時間t」という)、tは第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27による臭い付きガスの噴射を終了する時間(以下、「時間t」という)、tは第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39による消火ガスの放出を開始する時間(以下、「時間t」という)、tは消火ガスの放出を終了する時間(以下、「時間t」という)をそれぞれ示している。
また、図4では、火災報知器21〜23に関しては、火災報知器21〜23のうち、少なくとも1つが火災を感知した状態をON(オン)として示し、火災報知器21〜23の全てが火災を感知していない状態をOFF(オフ)として示す。
また、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27に関しては、臭い付きガスが放出されている状態をON(オン)とし、臭い付きガスが放出されていない状態をOFF(オフ)として示す。
また、第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39に関しては、消火ガスが放出されている状態をON(オン)とし、消火ガスが放出されていない状態をOFF(オフ)として示す。
次に、図1〜図4を参照して、第1の実施の形態に係る火災警告及び消火方法の一例について説明する。
図3に示す処理が開始されると、S1では、部屋11内における火災の発生を火災報知器21〜23の少なくとも1つが感知したか否かの判定が行われる。
S1において、図4に示す時間tにおいて、火災を感知したと判定(Yesと判定)されると、火災を感知した火災報知器は、制御部48に火災感知信号を送信する。そして、処理は、S2へと進む。
S1において、火災を感知していないと判定(Noと判定)されると処理は、S1へと戻る。
次いで、S2では、火災報知器21〜23の少なくとも1つが部屋11での火災を感知すると、火災報知器21〜23からの音及び/または光により、部屋11内にいる人に火災の発生を認識させる発報工程が行われる。
このように、火災報知器21〜23からの音及び/光を用いて発報する(火災の発生を知らせる)ことで、例えば、視覚障害者及び/又は聴覚障害者の方にも、自分がいる部屋11で火災が発生したことを認識させることができる。
その後、処理は、S3へと進む。
次いで、S3では、部屋11の奥から部屋11のドア12に向かう方向に対して配置された第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から人体に害の少ない刺激臭のある臭い付きガスを噴射する臭い付きガス噴射工程が行われる。その後、処理は、S4へと進む。
ここで、図4を参照して、臭い付きガス噴射工程について、具体的に説明する。
制御部48は、上述した火災感知信号を受信すると、時間tよりも僅かに遅れた時間tに、自動開閉弁35,36−1を閉状態から開状態にする。このとき、自動開閉弁36−2,36−3,46は、閉状態を維持させる。
これにより、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27のうち、部屋11の奥側に配置された第1の臭い付きガス噴射部25のみから臭い付きガスが噴射される。
したがって、部屋11の奥にいる人は、臭い付きガスの臭いを避けるように、部屋11の中央側に移動する。
次いで、時間tにおいて、制御部48は、自動開閉弁36−2を閉状態から開状態にする。このとき、自動開閉弁35,36−1の開状態を維持させるとともに、自動開閉弁36−3,46の閉状態を維持する。
これにより、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27のうち、部屋11の奥側に配置された第1の臭い付きガス噴射部25、及び部屋11の中央に配置された第2の臭い付きガス噴射部26から臭い付きガスが噴射される。
このため、部屋11の中央に移動した人は、第2の臭い付きガス噴射部26から噴射された臭い付きガスの臭いを避けるように、部屋11のドア12側に移動する。
このとき、第1の臭い付きガス噴射部25からも臭い付きガスの噴射を継続させることで、部屋11の中央に移動した人が、再度、部屋11の奥側に移動することを抑制できる。
第1及び第2の臭い付きガス噴射部25,26から噴射する臭い付きガスの噴射量は、例えば、同じ噴射量にすることができる。
次いで、時間tにおいて、制御部48は、自動開閉弁36−3を閉状態から開状態にする。これにより、自動開閉弁35,36−1,36−2の開状態を維持させるとともに、自動開閉弁46の閉状態を維持させる。つまり、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から臭い付きガスを噴射する。
これにより、部屋11のドア12側に移動した人は、第3の臭い付きガス噴射部27から噴射された臭い付きガスの臭いを避けるように、ドア12のドアノブ14(部屋11内に配置されたドアノブ)を回して、部屋11の外に出ることが可能となる。
このように、部屋11に消火ガスを放出する前に、部屋11の外に人が出ることが可能となることで、火災が発生した部屋11にいた人が、消火ガスを吸引することを抑制できる。
つまり、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27のうち、部屋11の奥側に配置された第1の臭い付きガス噴射部25から第3の臭い付きガス噴射部27に向かう方向対して、順次、臭い付きガスを噴射させることで、火災発生時に部屋11の奥にいる人を部屋11のドアに案内(誘導)することができる。
また、ドア12の内側に配置された第3の臭い付きガス噴射部27から臭い付きガスを噴射することで、火災発生時にドア12の外側にいた人が、ドアノブ15を回して、部屋11の中に入ることを抑制できる。
第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27からの臭い付きガスの噴射量は、例えば、同じ噴射量にすることができる。
なお、図4の場合、時間t〜時間tの期間が、部屋11の奥から部屋11のドア12に向かう方向(A方向)に対して、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から人体に害の少ない刺激臭のある臭い付きガスを噴射する臭い付きガス噴射工程に相当する。
次いで、時間tにおいて、制御部48は、自動開閉弁35,36−1〜36−3を閉める。これにより、時間t〜時間tの期間において、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27からの臭い付きガスの噴射が停止される。時間t〜時間tの期間は、臭い付きガス及び消火ガスの両方のガスが部屋11内に供給されない期間である。
このように、部屋11内に、消火ガスを放出する前に、臭い付きガス及び消火ガスの両方のガスが部屋11内に供給されない期間を設けることで、部屋11にいる人は、もうすぐ部屋11内に消火ガスが放出されることを認識することができる。
なお、時間t〜時間tの期間は、必要に応じて設ければよく、必修の期間ではない。つまり、時間tにおいて、自動開閉弁46を閉状態から開状態にしてもよい。
図4において、時間t〜時間tの長さ、時間t〜時間tの長さ、及び時間t〜時間tの長さは、例えば、それぞれ10秒とすることができる。
次いで、S4では、第1の消火ガス放出部37〜39から火災を消火する消火ガスを放出する消火ガス放出工程を行う。
ここで、図4を参照して、消火ガス放出工程について説明する。
図4に示す時間tにおいて、制御部48は、自動開閉弁46を開けることで、部屋11内に、火災を消火する消火ガスが放出する。次いで、時間tにおいて、制御部48は、自動開閉弁46を閉じることで、部屋11内への消火ガスの放出を停止させる。
このように、消火ガス放出工程において、臭い付きガスの噴射を停止させることより、臭い付きガスの無駄な消費を抑制することができる。
図4において、時間t〜時間tの長さは、例えば、60秒とすることができる。
上述した消火ガス放出工程が終了すると、図3に示すフローチャートの処理は、終了する。
第1の実施の形態の火災警告及び消火方法によれば、火災報知器音からの音及び/光を用いて発報することで、視覚障害者及び/又は聴覚障害者の方にも、自分がいる部屋で火災が発生したことを認識させることが可能となる。
また、発報工程後に、部屋11の奥からドア12に向かう方向(A方向)に対して配置された第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から人体に害の少ない刺激臭のある臭い付きガスを噴射することで、火災の発生した部屋11内にいる人を、部屋11の奥側からドア12側に案内(誘導)することが可能となるので、ドア12から火災の発生した部屋11の外に人を退出させることができる。
そして、臭い付きガス噴射工程の後(人が部屋を退出した後)に、消火ガスを用いて、部屋の火災を消火することで、部屋11にいた人が、人体に悪影響を及ぼす消火ガスを吸引することを抑制できる。
つまり、消火ガスの放出による火災の消火を行う前に、火災が発生した部屋11内にいる人を部屋11のドア12まで誘導することで、人が消火ガスを吸引することを抑制できる。
図5は、第1の実施の形態の変形例に係る火災警告及び消火方法を説明するためのタイミングチャートを示す図である。
ここで、図5を参照して、第1の実施の形態の変形例に係る火災警告及び消火方法について説明する。
第1の実施の形態の変形例に係る火災警告及び消火方法で説明した図4に示すタイミングチャートでは、第1の臭い付きガス噴射部25から噴射される臭い付きガスと、第2の臭い付きガス噴射部26から噴射る臭い付きガス、或いは第2及び第3の臭い付きガス噴射部26,27から噴射する臭い付きガスと、が同時に噴射される期間が存在した。
一方、第1の実施の形態の変形例に係る火災警告及び消火方法(図5参照)では、第1の臭い付きガス噴射部25のみから臭い付きガスを噴射する期間(時間t〜時間tの期間)と、第2の臭い付きガス噴射部26のみから臭い付きガスを噴射する期間(時間t〜時間tの期間)と、第3の臭い付きガス噴射部27のみから臭い付きガスを噴射する期間(時間t〜時間tの期間)と、が存在する点が、第1の実施の形態の火災警告及び消火方法とは異なる。
上述した第1の実施の形態の変形例に係る火災警告及び消火方法は、第1の実施の形態の火災警告及び消火方法と同様な効果を得ることができるとともに、臭い付きガスの消費量を低減することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。
図6では、火災報知器21〜23、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27、及び第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39の配設位置を見やすくする観点から、これらが設けられる部屋の天井の図示を省略する。
図6では、図1に示す火災警告及び消火装置20と同一構成部分には、同一符号を付す。
図7は、図6に示す部屋に設けられた複数の火災報知器、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部、及び第1ないし第3の消火ガス放出部を側面視した図である。
図7では、図2及び図6に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。図7では、部屋11及びドア12を断面で図示する。また、図7において、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27の下方に示す複数の線は、臭い付きガスの噴射量を模式的に示している。
初めに、図6及び図7を参照して、第2の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置50について説明する。
火災警告及び消火装置50は、第1の実施の形態で説明した火災警告及び消火装置20を構成する臭い付きガス供給用分岐ライン32,33、及び自動開閉弁36−1〜36−3に替えて、臭い付きガス供給源51,55と、臭い付きガス供給ライン52,56と、自動開閉弁53,57と、を有すること以外は、火災警告及び消火装置20と同様に構成されている。
臭い付きガス供給源51は、臭い付きガス供給ライン52の一端と接続されている。臭い付きガス供給源51は、臭い付きガス供給ライン52を介して、第1の臭い付きガス噴射部25と接続されている。
臭い付きガス供給ライン52は、その他端が第1の臭い付きガス噴射部25と接続されている。臭い付きガス供給ライン52は、臭い付きガス供給源51から導出された臭い付きガスを第1の臭い付きガス噴射部25に供給する。
自動開閉弁53は、臭い付きガス供給ライン52に設けられている。自動開閉弁53は、制御部48と電気的に接続されており、制御部48により制御される。
臭い付きガス供給源55は、臭い付きガス供給ライン56の一端と接続されている。臭い付きガス供給源55は、臭い付きガス供給ライン56を介して、第3の臭い付きガス噴射部27と接続されている。
臭い付きガス供給ライン56は、その他端が第3の臭い付きガス噴射部27と接続されている。臭い付きガス供給ライン56は、臭い付きガス供給源55から導出された臭い付きガスを第3の臭い付きガス噴射部27に供給する。
自動開閉弁57と、臭い付きガス供給ライン56に設けられている。自動開閉弁57は、制御部48と電気的に接続されており、制御部48により制御される。
上述したように、火災警告及び消火装置50では、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27に対して、それぞれ独立した臭い付きガス供給源(具体的には、臭い付きガス供給源29,51,55)が設けられた構成とされている。
このため、臭い付きガス供給源29,51,55から供給する臭い付きガスの種類、臭い付きガスに含まれる臭い成分の量、臭い付きガスの噴射量等を異ならせることができる。
例えば、図7に示すように、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスの噴射量を増加させることで、部屋11の奥側の方がドア12側よりも臭いが臭くなる。これにより、部屋11の奥からドア12に向かう方向に人を案内(誘導)できるとともに、部屋11の奥側に人が誤って移動することを抑制できる。
また、臭い付きガス供給源29,51,55から供給する臭い付きガスに含まれる臭い成分を異ならせる場合には、例えば、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスの臭い成分の量を増加させるとよい。
この場合においても部屋11の奥側の方がドア12側よりも臭いが臭くなるので、部屋11の奥からドア12に向かう方向に人を案内(誘導)できるとともに、部屋11の奥側に人が誤って移動することを抑制できる。
なお、臭い付きガスとしては、例えば、第1の実施の形態で説明したものと同様な臭い付きガスを用いることができる。
次いで、図4、図6、及び図7を参照して、第2の実施の形態の火災警告及び消火方法について説明する。
第2の実施の形態の火災警告及び消火方法では、例えば、第1の実施の形態で説明した図4に示すガスの供給及び供給停止のタイミングを採用するとともに、臭い付きガス噴射工程において、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスの噴射量を増加させる。
つまり、部屋11の奥に配置された第1の臭い付きガス噴射部25から噴射される臭い付きガスの噴射量を最も多くし、ドア12に向かうにつれて、臭い付きガスの噴射量が次第に少なくなるように、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から噴射される臭い付きガスの噴射量を制御する。
第2の実施の形態の火災警告及び消火方法によれば、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から噴射される臭い付きガスの噴射量を変えることで、火災が発生した際、部屋11にいる人が部屋11の奥側に移動することを抑制した上で、部屋11の奥側からドア12側に人を案内できるとともに、臭い付きガスの噴射量の差により、部屋11にいる人にドア12がある方向を認識させることができる。
また、第2の実施の形態の火災警告及び消火方法の変形例として、図5に示すタイミングチャートのように、火災警告及び消火装置50を制御してもよい。この場合、第2の実施の形態の火災警告及び消火方法と同様な効果を得ることができる。
なお、図4及び図5に示すタイミングチャートを用いて、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、臭い付きガスに含まれる臭い成分の量を増加させることで、臭い付きガス噴射工程を行ってもよい。
この場合も、部屋11にいる人が部屋11の奥側に移動することを抑制した上で、部屋11の奥側からドア12側に人を案内できるとともに、臭い付きガスに含まれる臭い成分の濃度勾配により、部屋11にいる人にドア12がある方向を認識させることができる。
さらに、臭い付きガス供給源29,51,55から供給する臭い付きガスの種類を変えてもよい。この場合も第2の実施の形態の火災警告及び消火方法と同様な効果を得ることができる。
また、図6に示す火災警告及び消火装置50を用い、かつ部屋11の奥側からドア12側に向かう方向に対して、臭い付きガスに含まれる臭い成分が少なくなるような3種の臭い付きガスを用いる場合、或いは、部屋11の奥側からドア12側に向かう方向に対して、臭い付きガスの噴射量を少なくする場合には、火災報知器21〜23が火災を感知した際に、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25〜27から臭い付きガスを同時に噴射してもよい。
この場合、先に説明した第2の実施の形態の火災警告及び消火方法と同様な効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置を模式的に示す平面図である。
図8では、火災報知器21〜23、第1の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3、第2の臭い付きガス噴射部26−1,26−2、第3の臭い付きガス噴射部27、及び第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39の配設位置を見やすくする観点から、これらが設けられる部屋11の天井の図示を省略する。
図8では、図1に示す火災警告及び消火装置20と同一構成部分には、同一符号を付す。
初めに、図8を参照して、第3の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置60について説明する。
火災警告及び消火装置60は、第1の実施の形態で説明した火災警告及び消火装置20を構成する第1及び第2の臭い付きガス噴射部25,26に替えて、第1及び第2の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3,26−1,26−2を設けるとともに、さらに、分岐ライン61,62,64と、自動開閉弁66と、を有すること以外は、火災警告及び消火装置20と同様に構成されている。
第1の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3は、部屋11の奥側に位置する天井(図示せず)に設けられている。第1の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3は、X方向に対して、所定の間隔で配置されている。第1の臭い付きガス噴射部25−1は、臭い付きガス供給用分岐ライン32と接続されている。
第1の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3としては、例えば、第1の実施の形態で説明した第1の臭い付きガス噴射部25と同様なものを用いることができる。
臭い付きガス供給用分岐ライン32は、第1の臭い付きガス噴射部25−1と接続されている。
分岐ライン61は、自動開閉弁36−1の配設位置よりも後段に位置する臭い付きガス供給用分岐ライン32から分岐されている。分岐ライン61は、第1の臭い付きガス噴射部25−2と接続されている。
分岐ライン62は、分岐ライン61の分岐位置の後段に位置する臭い付きガス供給用分岐ライン32から分岐されている。分岐ライン62は、第1の臭い付きガス噴射部25−3と接続されている。
火災警告及び消火装置60では、自動開閉弁35,36−1が開くと、第1の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3に臭い付きガスが供給される。
臭い付きガス供給ライン31は、第2の臭い付きガス噴射部26−1と接続されている。自動開閉弁35,36−2が開くと、第2の臭い付きガス噴射部26−1に臭い付きガスが供給される。
分岐ライン64は、自動開閉弁36−1の配設位置の前段に位置する臭い付きガス供給用分岐ライン32から分岐されている。分岐ライン64は、第2の臭い付きガス噴射部26−2と接続されている。
自動開閉弁66は、分岐ライン64に設けられている。自動開閉弁66が開かれると、第2の臭い付きガス噴射部26−2に臭い付きガスが供給される。
上記構成とされた火災警告及び消火装置60では、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、臭い付きガス噴射部の数が多くなるように配置されている。このため、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、容易に臭い付きガスの噴射量を多くすることができる。
初めに、図8に示す火災警告及び消火装置60、及び図4に示すタイミングチャートを用いた第3の実施の形態の火災警告及び消火方法について説明する。
第3の実施の形態の火災警告及び消火方法は、時間t〜時間tの期間において、第1の臭い付き噴射部25−1〜25−3(3つの第1の臭い付き噴射部)から臭い付きガスを噴射し、時間t〜時間tの期間において、第2の臭い付き噴射部26−1,26−2(2つの第2の臭い付き噴射部)から臭い付きガスを噴射すること以外は、第1の実施の形態で説明した火災警告及び消火方法と同様な手法により行う。
つまり、第3の実施の形態の火災警告及び消火方法では、臭い付きガス噴射工程において、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、数が多くなるように配置された複数の臭い付きガス噴射部(第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3,26−1,26−2,27)を用いて、部屋11の奥からドア12に向かう方向に対して、順次、臭い付きガスを噴射させる。
第3の実施の形態の火災警告及び消火方法によれば、消火ガスを放出する前に、第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3,26−1,26−2,27から臭い付きガスを噴射することで、ドア12から部屋11の奥に向かうにつれて、臭い付きガスの噴射量が増加するため(部屋11内に臭い成分の濃度勾配を形成されるため)、火災が発生した際に部屋11にいる人を、ガスの臭いの少ないドア12側に案内(誘導)することが可能となる。
このように、消火ガスの放出による火災の消火を行う前に、火災が発生した部屋11内にいる人を部屋11のドア12まで誘導することで、人が消火ガスを吸引することを抑制できる。
また、ドア12から部屋11の奥に向かうにつれて、臭い成分の濃度を高めることで、煙等により部屋11内の視界が悪い場合でも、部屋11にいる人が間違って部屋11の奥に移動することを抑制できる。
なお、第3の実施の形態の変形例の火災警告及び消火方法として、図8に示す火災警告及び消火装置60、及び図5に示すタイミングチャートを用いてもよい。
この場合も、第3の実施の形態の火災警告及び消火方法と同様な効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
図9は、本発明の第4の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置が設けられた部屋を模式的に示す平面図である。
図9では、火災報知器21〜23、第1の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3、第2の臭い付きガス噴射部26−1,26−2、第3の臭い付きガス噴射部27、及び第1ないし第3の消火ガス放出部37〜39の配設位置を見やすくする観点から、これらが設けられる部屋11の天井の図示を省略する。
図9では、図6及び図8に示す火災警告及び消火装置50,60と同一構成部分には、同一符号を付す。
初めに、図9を参照して、第4の実施の形態に係る火災警告及び消火方法に使用する火災警告及び消火装置70について説明する。
火災警告及び消火装置70は、第2の実施の形態で説明した火災警告及び消火装置50を構成する第1及び第2の臭い付きガス噴射部25,26に替えて、第1及び第2の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3,26−1,26−2を設けるとともに、さらに、分岐ライン71,72,74を有すること以外は、火災警告及び消火装置50と同様に構成されている。
臭い付きガス供給ライン31は、第2の臭い付きガス噴射部26−1と接続されている。
臭い付きガス供給ライン52は、第1の臭い付きガス噴射部25−1と接続されている。
分岐ライン71,72は、自動開閉弁53が設けられた位置よりも後段に位置する臭い付きガス供給ライン52から分岐されている。分岐ライン71は、第1の臭い付きガス噴射部25−2と接続されている。分岐ライン72は、第1の臭い付きガス噴射部25−3と接続されている。
分岐ライン74は、自動開閉弁35が設けられた位置よりも後段に位置する臭い付きガス供給ライン31から分岐されている。分岐ライン74は、第2の臭い付きガス噴射部26−2と接続されている。
次に、図9に示す火災警告及び消火装置70を用いた第4の実施の形態の火災警告及び消火方法について説明する。
第4の実施の形態の火災警告及び消火方法では、ドア12から部屋11の奥に向かう方向に対して、数が多くなるように配置された第1ないし第3の臭い付きガス噴射部25−1〜25−3,26−1,26−2,27を用いて、臭い付きガス噴射工程を行うこと以外は、第2の実施の形態の火災警告及び消火方法と同様な手法により行うことができる。
第4の実施の形態の火災警告及び消火方法によれば、第2及び第3の実施の形態に係る火災警告及び消火方法と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、臭気成分の濃度の調節は、2つの異なる濃度の臭い付きガスを用いて行ってもよい。或いは、最初は臭い付きガスを希釈しながら放出し、徐々に希釈の程度を小さくする方法を用いてもよい。
さらに、異なる2種の臭気成分(例えば、芳香成分と不快成分)を含む臭い付きガスを準備し、火災発生の初期には、芳香成分が含まれた臭い付きガスを噴射し、その後、不快成分を含む臭い付きガスを噴射させてもよい。これにより、部屋内にいる人に、危険度が増していることを認識させることができる。
11…部屋、11−1…第1の壁、11−2…第2の壁、11−3…第3の壁、11−4…第4の壁、11−5…床、11−6…天井、11−6a…天井面、12…ドア、14,15…ドアノブ、20,50,60,70…火災警告及び消火装置、21〜23…火災報知器、25,25−1〜25−3…第1の臭い付きガス噴射部、26,26−1,26−2…第2の臭い付きガス噴射部、27…第3の臭い付きガス噴射部、29,51,55…臭い付きガス供給源、31,52,56…臭い付きガス供給ライン、32,33…臭い付きガス供給用分岐ライン、35,36−1〜36−3,46,53,57,66…自動開閉弁、37…第1の消火ガス放出部、38…第2の消火ガス放出部、39…第3の消火ガス放出部、41…消火ガス供給源、42…消火ガス供給ライン、43,44…消火ガス供給用分岐ライン、48…制御部、61,62,64,71,72,74…分岐ライン、A…方向

Claims (6)

  1. 部屋に設けられた火災報知器が該部屋での火災を感知した際、前記火災報知器からの音及び/または光により、前記部屋にいる人に火災の発生を認識させる発報工程と、
    前記部屋の奥から該部屋のドアに向かう方向に対して前記人が移動するように、複数の臭い付きガス噴射部から人体に害の少ない刺激臭のある臭い付きガスを噴射する臭い付きガス噴射工程と、
    前記臭い付きガス噴射工程後に、前記火災を消火する消火ガスを放出する消火ガス放出工程と、
    を有することを特徴とする火災警告及び消火方法。
  2. 前記臭い付きガス噴射工程において、前記複数の臭い付きガス噴射部は、前記部屋の奥から前記ドアに向かう方向に対して順番に前記臭い付きガスを噴射させることを特徴とする請求項1記載の火災警告及び消火方法。
  3. 前記臭い付きガス噴射工程では、前記ドアから前記部屋の奥に向かう方向に対して、前記臭い付きガスの噴射量を増加させることを特徴とする請求項1または2記載の火災警告及び消火方法。
  4. 前記臭い付きガス噴射工程では、前記ドアから前記部屋の奥に向かう方向に対して、前記臭い付きガスに含まれる臭い成分の量を増加させることを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の火災警告及び消火方法。
  5. 前記臭い付きガス噴射工程では、前記ドアから前記部屋の奥に向かう方向に対して、数が多くなるように配置された前記複数の臭い付きガス噴射部を用いることを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項記載の火災警告及び消火方法。
  6. 前記消火ガス放出工程では、前記臭い付きガスの噴射を停止させることを特徴とする請求項1ないし5のうち、いずれか1項記載の火災警告及び消火方法。
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