JP6810800B2 - 分離しているレバーエスケープによって維持されるたわみベアリングを備えた回転式共振器 - Google Patents

分離しているレバーエスケープによって維持されるたわみベアリングを備えた回転式共振器 Download PDF

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Description

本発明は、クオリティーファクターQを有する共振器機構と、及びムーブメントが備える駆動手段のトルクが与えられるエスケープ機構とがメインプレート上に配置された計時器用調整機構に関する。前記共振器機構は、前記プレートに対して振動するように構成している慣性要素を有し、前記慣性要素には、前記プレートに直接又は間接的に固定される弾性戻し手段が作用し、前記慣性要素は、前記エスケープ機構が備えるエスケープ車セットと連係するように構成している。
本発明は、さらに、駆動手段及び前記のような調整機構を有する計時器用ムーブメントであって、そのエスケープ機構に前記駆動手段のトルクが与えられるものに関する。
本発明は、さらに、前記のようなムーブメント及び/又は前記のような調整機構を有し、腕時計、特に、機械式腕時計に関する。
本発明は、計時器を調整する機構の分野に関し、特に、腕時計のためのものに関する。
ほとんどの機械式腕時計は、スイス式レバーエスケープと連係するバランス/バランスばねタイプの発振器を有する。バランス/バランスばねは、腕時計のタイムベースを形成する。これは、ここで共振器と呼ばれる。エスケープは、2つの主な機能を実行する。すなわち、共振器の往復運動を維持する機能と、その往復運動をカウントする機能である。エスケープは、堅牢性が高く、平衡点から離れた位置においてバランスを妨げず、衝撃に耐え、さらに、(例えば、オーバーバンクの場合に)ムーブメントのジャミングを避ける必要性があり、したがって、計時器用ムーブメントの核心的な部品である。
典型的には、バランス/バランスばねは、300°の振幅で振動し、リフト角は50°である。リフト角は、レバーフォークがインパルスピンと相互作用するにしたがってバランスが動く角度である。このインパルスピンは、バランスのローラーピンとも呼ばれている。ほとんどの現状のスイス式レバーエスケープにおいて、リフト角は、バランスの平衡点の両側にて分割され(±25°)、レバーは±7°の量チルトする。
スイス式レバーエスケープは、分離型エスケープのカテゴリーに属する。なぜなら、リフト角の半値を超えると、共振器はレバーに接触しなくなるからである。この特性は、良好なクロノメーター的特性を得るために必要である。
機械式共振器は、慣性要素、ガイドメンバー及び弾性戻し要素を有する。伝統的に、バランスは、慣性要素を形成し、バランスばねは、弾性戻し要素を形成する。バランスは、滑らかなルビーベアリング内にて回転する回転軸によって回転ガイドされる。関連する摩擦によって、エネルギー損失及びレートの狂いが発生する。このような狂いをなくすことが求められている。また、このような狂いは、重力場における腕時計の向きに依存して発生する。損失は、共振器のクオリティーファクターQによって特徴づけることができる。また、一般的に、このクオリティーファクターQを最大化して、可能性のある最良のパワーリザーブを得ることが求められている。ガイドメンバーが損失の重要な因子であることは明らかである。
回転軸と伝統的なバランスばねの代わりに回転式たわみベアリングを使用することは、クオリティーファクターQを最大化する1つの手法である。フレキシブルな細長材共振器は、良好に設計されていれば、重力場における向きとは独立に、クロノメーター特性が良好であり、高いクオリティーファクターを有する。これは、特に、回転軸の摩擦がないためである。また、たわみベアリングを使用することによって、回転軸が摩耗する問題がなくなる。
しかし、このような回転式たわみベアリングにおいて一般的に用いられるフレキシブルな細長材は、バランスばねよりも堅い。このことによって、高い周波数にて動作することになる。例えば、20Hzのオーダーであり、10°〜20°などの小さい振幅で動作する。このことは、一見したところ、スイス式レバータイプのエスケープと合わないように思われる。
特に、細長材でできた、回転式たわみベアリングを備えた共振器と合う動作振幅は、典型的には、6°〜15°である。その結果、特定のリフト角の値となる。この値は、最小動作振幅の2倍でなければならない。
特定の注意が欠けていると、小さなリフト角を有するエスケープにおいて、効率が普通でレートの損失が大きすぎるようになってしまうことがある。しかし、高周波数と低振幅の組み合わせによって、大きすぎではなく、したがって、エスケープの効率が自動的に普通ではなくなり、許容できるような、バランスの運動速度を得ることができる。
共振器は、計時器用ムーブメント内に収容できるような許容できる寸法構成を有する必要性がある。現在まで、非常に大きな直径を有していたり、細長材の高さレベルの対がいくつかあるような、回転式たわみベアリングを作ることはできていない。このようなものは、続くたわみベアリングを直列に配置することによって、理論上、慣性要素の揺動振幅を数十°にすることが可能になる:したがって、THE SWATCH GROUP RESEARCH AND DEVELOPMENT Ltd.による欧州特許EP3035126などによって知られているように、高々1又は2までの高さレベルの細長材を備えたたわみベアリングを用いるべきである。
短く書くと、回転式たわみベアリングを選択する効果は、バランスの振幅が小さくなることであり、リフト角の半値よりも相当に大きい、すなわち、25°よりも大きい、バランス振幅を必要とするような伝統的なスイス式レバーエスケープを用いることはできなくなる。したがって、たわみベアリングを備えた共振器を有するレギュレーターには、共振器の同じ慣性要素で動作するように構成している通常のスイス式レバーエスケープの寸法とは異なる寸法を有するような特定のエスケープ機構が必要となる。
本発明は、概して、現状の機械式腕時計のパワーリザーブと精度を向上させることを目的とする。この目的を達成させるために、本発明は、回転式たわみベアリングを有する共振器を、動的損失を許容できる程度に抑え分離段階のクロノメーター的な影響を抑えるように最適化されたレバーエスケープと組み合わせる。
共振器とエスケープ機構の両方の寸法構成についての従来技術における教示がない状況で、分析モデル計算と一連のシミュレーションを行うことによって、許容できる損失及び許容できる効率に適応する共振器とエスケープのためのパラメーターが明らかになった。
このような計算とシミュレーションによって、慣性要素、特に、バランス、の慣性と、パレットレバーの慣性の間の比率が決定的な役割を発揮することが実証された。
このために、本発明は、請求項1に記載の調整機構に関する。
このような回転式たわみベアリングを備えた共振器は、通常の腕時計における200のクオリティーファクターと比較して、非常に高いクオリティーファクター、例えば、3000のオーダーのクオリティーファクター、を有する。動的損失(インパルスの終わりにおけるエスケープ車とパレットレバーからの運動エネルギー)は、クオリティーファクターに依存しない。したがって、このような損失は、クオリティーファクターが高くても、バランスに伝達されるエネルギーと比較して、相対的に大きくなりすぎることがある。
機構を適切に動作させるために、慣性要素と一体化されたインパルスピンは、レバーフォークの開口内にて「深さ」と呼ぶ特定の値まで入り込まなければならない。同様に、分離段階の間の安全性を確実にするために、インパルスピンは、分離された後に、分離の直前に接触していたホーンの反対側のフォークのホーンから、安全距離と呼ばれる特定の距離を維持することができなければならない。
したがって、本発明は、レバーの寸法構成、深さと安全距離の値、及びレバーのリフト角や慣性要素の値の間に特定の関係を与えることをさらに探求し、これによって、リフト角の半値を通るトラベルが完了した後にインパルスピンがフォークから適切に離れることを確実にする。
本発明は、さらに、駆動手段と、及び前記のような調整機構とを有する計時器用ムーブメントであって、エスケープ機構には前記駆動手段のトルクが与えられるようなものに関する。
本発明は、さらに、前記のようなムーブメント及び/又は前記のような調整機構を有する腕時計、特に、機械式腕時計に関する。
添付図面を参照しながら下記の詳細な説明を読むことで、本発明の他の特徴及び利点を理解することができるであろう。
特定の例示的な機構に対する2つのグラフが含まれているグラフ図である。両方の横軸は、共振器の慣性要素の慣性とレバーの慣性の間の比率であり、縦軸は、一方の上側のグラフにおいては、正の部分において、レギュレーターの効率を%で示しており、下側のグラフにおいては、負の部分において、損失のレートを秒/日で示している。これらの上側と下側のグラフは、クオリティーファクター、レバーのリフト角及び動作振幅の特定の値を有する同じ1つの所与のエスケープの幾何学的構成のものに対して描かれている。 本発明に係る調整機構を担持しているプレートを備える計時器用ムーブメントの概略的な部分的な斜視図である。この調整機構は、2つのフレキシブルな細長材を備えるたわみベアリングを有する共振器を備える。これらの2つのフレキシブルな細長材は、平行な2つの高さレベルに配置されており、射影上にて交差しており、弾性要素によってプレートに固定されている。この共振器は、文字ωのような形の大型の慣性要素を備え、2つのフレキシブルな細長材が担持しているこの共振器の中央部分は、対称的なレバー(このレバーについての金属製アーバーを利用したプレート上の回転は図示していない)と連係するように構成しているインパルスピンを担持している。このレバーは、次に、伝統的なエスケープ車と連係する。 ムーブメントのプレート上に配置された図2の調整機構の平面図である。 図2の調整機構の詳細平面図である。 図2の調整機構の部分分解斜視図である。 共振器の慣性要素のインパルスピンと、バンキングピンに接触している止め位置にあるレバーフォークとの間の連係領域の詳細の平面図である。 ワトゥシ牛のホーンのような形である図2の機構のレバーの平面図である。 図2の機構のたわみベアリングの平面図である。 図2の機構のたわみベアリングの1つの高さレベルにおける特定の実施形態の平面図である。 図2の調整機構の側面図である。 ショックアブソーバーがそのプレート上で止まっている様子を示している図2の調整機構の詳細の斜視図である。 図12〜14は、横軸がエスケープ車セットに与えられるトルクであるグラフである。図12においては、縦軸において、測定された振幅を°で示している。 縦軸において、損失を秒/日で示している。 縦軸において、レギュレーターの効率を%で示している。 駆動手段及び本発明に係る調整機構を備えたムーブメントを有する腕時計を示しているブロック図である。 図16〜19は、インパルスピンや図7のレバーのフォークについての運動系のいくつかの段階を示している平面図である。図6において既に変数を割り当てている。ここでは、エスケープ車セットは、伝統的なエスケープ車によって形成されている。図16は、エスケープ車が入口パレットにロックしている段階を示している。入口パレットは、共振器の補助的な弧である。 分離する段階を示している。 インパルスの開始時の段階を示している。 エスケープ車が出口パレットにロックする段階及び安全機能を示している。出口パレットは、共振器の補助的な弧である。 図20〜24は、リフト角が小さいエスケープ機構における運動系のいくつかの段階の平面図である。このエスケープ機構は、別個の高さレベルにて、バランスに対する直接的インパルスのための直接的インパルス用歯と、レバーのロック面と連係するように構成しているロック用歯と、及び同じレバーのインパルス面と連係するように構成している間接的インパルス用歯とを有するいくつかの同軸の車を備えたエスケープ車によって形成されているエスケープ車セットを有している。このエスケープ機構には、さらに、インパルスピンと連係するように構成している本発明に係る大型化したフォークを形成する2つのホーンがある。このインパルスピンは、本発明にしたがって寸法が決められる。前記バランスには、エスケープ車セットの直接的インパルス用歯と連係するように構成しているインパルス面を担持している半径方向のアームがある。図20は、出口パレットから分離する段階を示している:エスケープ車のロック用歯が出口パレットのロック面にロックし、インパルスピンがレバーフォークの第1のホーンに止められるまで共振器が反時計回りに補助的な弧を描く運動をし、レバーが時計回りに回転する。 間接的インパルスの段階を示している:リリースされたエスケープ車が反時計回りに回転し、エスケープ車の間接的インパルス用歯がレバーのインパルス面にロックし、レバーは、レバーフォークの第2のホーンがインパルスピンと連係するまで時計回りに回転する。これによって、エスケープ車セットからレバーを介してバランスへとインパルスを間接的に伝達する。 入口パレットにロックする段階を示している:エスケープ車のロック用歯が入口パレットのロック面に止められる。バランスが反時計回りの補助的な弧を描く運動を終了させる。 入口パレットから分離する段階を示している:バランスの回転方向が反転し、バランスは、時計回りに動き、インパルスピンは、レバーフォークの第2のホーンにロックし、入口パレットのロック面とエスケープ車のロック用歯が分離するまでレバーフォークを反時計回りに駆動する。これによって、エスケープ車の回転が可能になる。 間接的インパルスの段階を示している:エスケープ車の間接的インパルス用歯がバランスのインパルス面に止められ、これによって、バランスがエスケープ車セットによって直接駆動されることが可能になる。
本発明は、パワーリザーブと精度を向上させるために、回転式たわみベアリングを有する共振器を最適化されたレバーエスケープと組み合わせて、動的損失を許容範囲内に維持し、分離段階のクロノメーター的影響を抑える。
このような状況で、本発明は、クオリティーファクターQを有し主軸DPのまわりを回転する共振器機構100と、及びムーブメント500内に設けられた駆動手段400のトルクが与えられるエスケープ機構200とがメインプレート1上に配置された計時器調整機構300に関する。
この共振器機構100は、主軸DPのまわりにプレート1に対して振動するように構成している少なくとも1つの慣性要素2を有する。この慣性要素2には、プレート1に直接又は間接的に固定される弾性戻し手段3が作用する。慣性要素2は、エスケープ車セット4、特に、エスケープ車、と間接的に連係するように構成しており、このエスケープ車セット4は、エスケープ機構200に備えられ、エスケープ軸DEのまわりを回転する。
本発明によると、この弾性戻し手段3は、少なくとも2つのフレキシブルな細長材5を有しており、このフレキシブルな細長材5に、前記少なくとも1つの慣性要素2、特に、バランスなど、が懸架されており、このフレキシブルな細長材5は、この少なくとも1つの慣性要素2の仮想回転軸を有するたわみベアリングを形成する。この少なくとも1つの慣性要素2は、一体化されたインパルスピン6を担持している。エスケープ機構200は、副軸DSのまわりを回転するように構成しているレバー7を有し、このレバー7は、インパルスピン6と連係するように構成しているレバーフォーク8を有する。このエスケープ機構200は、分離型エスケープ機構であり、この分離型エスケープ機構においては、動作サイクル中に、共振器機構100には、ピン6がレバーフォーク8から離れている少なくとも1つの自由段階がある。
本発明によると、各振動の間に、接触段階では、ピン6は、40μm以上200μm以下のトラベルの深さPの分、レバーフォーク8に入り込み、分離段階では、ピン6は、10μm以上60μm以下の安全距離Sの分、レバーフォーク8から離れた距離を維持する。インパルスピン6とレバーフォーク8は、レバーフォーク8の幅Lが(P+S)/sin(α/2+β/2)よりも大きいような寸法構成を有し、トラベルの深さPと安全距離Sは、主軸DPを中心とする半径方向にて測定される。ここで、αは、レバーフォーク8の最大の角トラベルに対応するレバーのリフト角であり、βは、ピン6がレバーフォーク8に接触している間の共振器のリフト角である。
特に、トラベルの深さPは、80μm以上120μm以下である。
また、特に、トラベルの深さPは、100μm以上である。
また、特に、安全距離Sは、20μm以上30μm以下である。
また、特に、安全距離Sは、25μm以上である。
特に、レバーのリフト角αは、5°以上30°以下である。
また、特に、レバーのリフト角αは、20°以下である。
特に、レバーのリフト角αは、12°以上16°以下である。
特に、共振器のリフト角βは、3°以上30°以下である。
特に、共振器のリフト角βは、8°以上12°以下である。
また、特に、共振器のリフト角βは、10°以下である。
特に、レバー7は、双安定の止めデバイスを形成する。
エスケープが特定の幾何学的構成と特定の動作振幅、特に、8°、を有している場合、ダイナミックなマルチボディシミュレーション(すなわち、それぞれに特定の質量と慣性の分布が割り当てられたいくつかの成分のセットが関連するもの)を用いて、慣性要素の慣性とレバーの慣性の間の慣性比に応じてこのエスケープ機構の効率と損失を評価することができる。それらは通常の運動系的シミュレーションでは確立できない。図1に示しているように、シミュレーション条件の下では、35%を超える良好な効率及び1日当たり8秒未満である低損失をもたらすことが観測された。ここで、慣性要素の慣性、特に、バランスの慣性は、レバーの慣性よりも10000倍大きい。
このように、システムの分析モデルは、動的損失を制限したいと望む場合、特定の条件が、レバーの慣性、慣性要素の慣性、共振器のクオリティーファクター、及びレバーと慣性要素のリフト角をリンクする:動的損失係数εに対して、一方では、主軸DPに対してのすべての慣性要素2の慣性IB、そして、他方では、副軸DSに対してのレバー7の慣性IAは、比IB/IAが2Q・α2/(ε・π・β2)よりも大きいようにされる。ここで、αは、レバーフォーク8の最大の角トラベルに対応するレバーのリフト角である。
特に、動的損失をファクターε=10%までに制限したい場合、一方では、この主軸DPに対しての少なくとも1つの慣性要素2の慣性IB、他方では、副軸DSに対してのレバー7の慣性IAは、比IB/IAが2Q・α2/(0.1・π・β2)よりも大きいようにされる。ここで、αは、レバーフォーク8の最大の角トラベルに対応するレバーのリフト角である。
特に、ロック位置の両側から得られる全体の角度である、共振器のリフト角βは、慣性要素2がロック位置から一方の運動方向のみにて最も遠くに逸脱するような振幅角度の2倍よりも小さい。
特に、慣性要素2がロック位置から最も遠くに逸脱する振幅角度は、5〜40°である。
特に、各振動中に、接触段階では、100μmよりも大きいトラベルの深さPの分、ピン6がレバーフォーク8に入り込み、分離段階では、ピン6は、安全距離Sが25μmよりも大きいようにレバーフォーク8から離れ続ける。
このように、レバー7のフォーク8は伝統的なスイス式レバーフォークと比較して大きくなっている。伝統的なスイス式レバーフォークは、はるかに幅が小さく、ピン6に自由度を少ししか与えず、このピン6は、このような小さな角振幅では、伝統的なスイス式レバーのフォークに入ったり出たりすることができなくなる。このフォークを大型化する概念によって、伝統的なバランスばねにおけるよりも共振器振幅がはるかに小さい場合でも、レバーエスケープを動作させることが可能になる。このことは、特に、現在の場合におけるように振幅が小さいようなたわみベアリングを備えた共振器に有利である。実際に、動作サイクル中の特定の瞬間においてバランスが完全に自由であることは重要である。
インパルスピン6とレバーフォーク8は、好ましくは、レバーフォーク8の幅Lが(P+S)/sin(α/2+β/2)よりも大きいような寸法構成を有する。トラベルの深さPと安全距離Sは、主軸DPを中心とする半径方向にて測定される。
図6に示しているピン6の有効幅L1は、レバーフォーク8の幅Lよりもわずかに小さく、特に、この幅Lの98%以下である。このピン6は、その有効幅L1の面の裏側にてテーパー状に徐々に細くなっており、ピンは、具体的には、図において示唆されるような断面が三角形である多柱形又は類似する形であることができる。
図を検討することによって、ピン6の配置を補足する作用が明らかになるであろう。このピン6は、伝統的なエスケープ機構におけるよりもバランス2の回転軸からはるかに遠くに位置している:回転角度が小さいことと半径が大きいことが組み合わさって、同等なピン6の曲線状のトラベルを維持することができる。このことは、ピンがその分配/カウント機能を行うことをできるようにするために必要である。このように、直径が大きいバランスを用いることは特に有利である。
特に、バランスの軸に対するピン6の偏心E2及びレバー7の軸に対するフォーク8のホーンの偏心E7は、レバー7の軸とバランスの軸の間の中心間距離Eの40〜60%である。特に、偏心E2は、中心間距離Eの55〜60%であり、偏心E7は、中心間距離Eの40〜45%である。特に、ピン6とフォーク8が干渉する領域は、中心間距離Eの5〜10%にわたって延在している。
したがって、本発明においては、意図的に、フォークのホーンがさらに離れており、50°の通常のリフト角を有する既知のタイプのスイス式レバー機構におけるよりもピンの幅が大きいような非常に独特な特徴を有する新規なインパルスピン/フォークのレイアウトを定める。
したがって、通常の比率よりもレバーフォークを相当に大きくすることによって、例えば、10°のオーダーである、非常に小さなリフト角を有するスイス式レバーエスケープを設計することができる。
図6は、回転角度が非常に小さくても、ピン6が良好なトラベルの深さPの分、フォーク8に入り込み、十分な安全距離Sを確保してフォーク8から出ていることができることを示している。
図16〜19は、いくつかの運動系を示しており、この組み合わさった設計によって、適切なトラベルの深さP及び安全距離Sを得ることができることを示しており、ピン6は、バランスの軸から非常に遠くにあり、レバー7は、特定の形を有しており、特に、フォークが大きくなっている。
同様に、図20〜24は、リフト角が小さい別のエスケープ機構200における運動系を示しており、このエスケープ機構200は、別個の高さレベルにて:
− バランス上への直接的インパルスのための直接的インパルス用歯41と、
− レバー7のロック面71及び72と連係するように構成しているロック用歯42と、及び
− 同じレバー7のインパルス面73と連係するように構成している間接的インパルス用歯43とを備えるいくつかの同軸の車(特定の実施形態において一体化されたアセンブリーを形成することができる)を備えたエスケープ車によって形成されるエスケープ車セット4を備える。
各パレットに2つの機能、すなわち、ロック面上にエスケープ車を止めてロック段階にするロック機能とインパルス面上にインパルスを与えるインパルス機能、があるようなスイス式レバーと異なり、図20〜24の同軸のレバー7は、これらの機能を以下のように別々に取り扱う:
− ロック面71及び72はロック機能のみを行い、
− インパルス面73¨は、インパルス機能のみを行う。
同様に、スイス式レバーエスケープのためのエスケープ車の歯はそれぞれ、ロック機能とインパルス機能の両方を行う。このことは、空間の点から確実に有利である。しかし、スイス式レバーは、たわみベアリングを有する共振器、特に、フレキシブルな細長材を備える共振器、の通常の特徴である、振幅が小さい振動には適していない。共振器振幅が小さく可能性のある最良の効率でエスケープ機構の完全な動作を確実にすることが求められる。このために、エスケープ車セット4は、以下の理由によって、少なくとも2つの高さレベルがあるので、ここではより複雑である:
− ロック機能のためにロック面71及び72と連係するロック用歯42は、特定の本設計(これに限定されない)において、バランスの下、特に、そのインパルス面610の下、を通らなければならず、
− 直接的インパルスのためにインパルス面610と連係する直接的インパルス用歯41は、このインパルス面610と共面でなければならず、
− 間接的インパルスのためにレバーのインパルス面73と連係する間接的インパルス用歯43は、図示している実施形態(これに限定されない)において第3の高さレベルにあるが、これらの間接的インパルス用歯43を前記の2つの高さレベルのうちの1つの上にて収容することを思い描くことができる。ただし、特に、インパルス面610を担持しているバランスアームに関して、いずれの干渉をも回避するように機構を工夫することを前提とする。
レバー7には、さらに、第1のホーン81と第2のホーン82の2つのホーンがあり、これらは一緒に、本発明にしたがって寸法構成が決められたインパルスピン6と連係するように構成している本発明に係る大型化フォークを形成する。
バランス2には、エスケープ車セット4の直接的インパルス用歯41と連係するように構成しているインパルス面610を担持している半径方向のアームがある。
図示した変種の直接的インパルス用歯41と間接的インパルス用歯43は、ロック用歯42と比較して非常に小さい、特に、20〜35%である、半径方向の長さを有する。図示した例において、間接的インパルス用歯43の半径方向の長さは、ロック用歯42の25%であり、直接的インパルス用歯41の半径方向の長さは、ロック用歯42の31%であり、これは、バランス2の軸DPとレバー7の軸DSの間の中心間距離Eの49%のオーダーである。
しかし、バランスの全体寸法は、スイス式レバーにおけるバランス/バランスばねのバランスと比較して大きい。なぜなら、慣性錘の回転軸からピン6を離すことが有利であるからである。ピン6の外面60は、ここで、ロック用歯42の半径方向の長さに対して120%の長さの半径が描く上にあり、あるいはバランスの軸とレバーの軸の間の中心間距離Eを用いると、そのEの59%の半径が描く上にある。
レバーについて、ロック用歯42の半径方向の長さが同じであると、ロック面71及び72の端の半径方向の寸法は、ロック用歯42の半径方向の長さの60%、すなわち、Eの30%であり、インパルス面73の半径方向の寸法は、ロック用歯42の半径方向の長さの95%であり、すなわち、Eの47%であり、ホーン81及び82と同様である。
エスケープ車4の軸D4とレバー7の軸DSの間の中心間距離は、ここで、Eの58%であり、バランス2の軸DPとエスケープ車4の軸D4の間の中心間距離は、Eの89%である。
図20は、出口パレットからの分離を示している:レバー7の出口パレットのロック面72にエスケープ車4のロック用歯42が止まってロックする。第1のエッジ61によって第1のレバーホーン81にピン6が止められるまでバランス2が反時計回りAに補助的な弧を描いて回転する。バランス2はレバー7を押し、レバー7が時計回りCに回転すると、出口パレットのロック面72からエスケープ車が離れる。
図21は、間接的インパルスを示している:エスケープ車4が反時計回りEにリリースされて回転し、エスケープ車4の間接的インパルス用歯43がレバー7のインパルス面73で止まる。
レバー7は、エスケープ車4によって押されて、第2のエッジ62上のピン6と第2のレバーホーン82との連係を通して、バランス2に達するまで時計回りCに回転する。これによって、エスケープ車4からレバー7を介してバランス2へとインパルスを間接的に伝達する。
図22は、入口パレット上のロックを示している:エスケープ車4のロック用歯42は、レバー7の入口パレットロック面71に止められる。バランス2は、その補助的な弧を描く反時計回りBの運動を継続し、そして、終了する。バランス2は、そのトラベルの間に、第1のレバーホーン81のそばをこれを妨げずに通ることができる。
図23は、入口パレットからの分離を示している:バランスの補助的な弧を描く運動が終わった後に、バランス2の回転の方向が反転する。バランス2は、時計回りBにて離れ、レバー7の第2のホーン82上にてピン6がロックし、レバー7の入口パレットのロック面71とエスケープ車4のロック用歯42とが分離するまで、第2のホーン82を反時計回りDに駆動する。このようにして、エスケープ車4の回転が可能になる。
図24は、間接的インパルスを示している:エスケープ車4の直接的インパルス用歯41は、バランス2のインパルス面610上で止められ、バランス2がエスケープ車4によって直接駆動されることが可能になる。レバー7は、その第2のホーン82によって駆動され続け、ピン6によって押される。
これらの運動系は、第1のホーン81と第2のホーン82の間のレバーフォークが相当に大きくなったこと、そして、トラベル深さPと安全距離Sの調整によってのみ、可能になっている。これらが一緒に、ピン6がレバーフォークを出ることができることを確実にする。
なお、この設計は、レバー7上にガードピンの存在がなくてもいいようにする。このことによって、レバーを1つの高さレベルにて作ることができる。例えば、微細機械加工可能なケイ素などの材料を、LIGA又はMEMSなどのプロセスによって作ることができる。実際に、バランス2がその補助的な弧を描くときに、第1のホーン81は、ここで、ピン6にロックする。このことによって、インパクトを受けたときにレバーが回転することを防ぐ。このことは、バランス2上で、ガードピンの存在、ましてや安全ローラーの存在を不要にする。したがって、バランス2も1つの高さレベルにて作ることができる。
共振器の効率を最大化するための上記の特定の関係は、慣性要素の慣性とレバーの慣性を10000よりも大きい比率でリンクし、その利点は明白である。
したがって、レバーが、非常に小さく、かつ、非常に軽量であり、バランスの寸法が大きく質量が大きいことは、特に有利である。
特に、レバー7は、ケイ素で作られている。このことによって、密度が鋼の密度の3分の1未満であるような小型化された非常に精密な態様が可能になる。レバーがケイ素で作られていることによって、金属製レバーと比較して、その慣性が小さくなる。たわみベアリングを備えた共振器のこの場合において、小さい振幅と高周波数で良好な効率を得るために、バランスと比較してレバーの慣性が小さいことは重要である。
腕時計の用途範囲に許容されるのであれば、バランスは、好ましいことに、金、白金、タングステンなどを含有する重い金属や合金で作られ、同様な組成の慣性ブロックを有することができる。そうでなければ、バランスは、伝統的な形態で、銅ベリリウム合金CuBe2などによって作られ、洋銀などの合金で作られた平衡用慣性ブロック及び/又は調整用慣性ブロックによって安定化される。
特に、このレバー7は、ケイ素の単一の高さレベルにあり、プレート1に対して回転する、金属、又はセラミックスのような同様なものによって作られたアーバー上に配置される。
特に、エスケープ車セット4は、微細機械加工可能な材料、特に、ケイ素や同様な材料、で作られたエスケープ車である。
特に、エスケープ車セット4は、回転軸DEに対する慣性を最小限にするために穴が開けられているエスケープ車である。
特に、レバー7は、副軸DSに対する慣性IAを最小限にするために穴が開けられている。
好ましくは、レバー7は、副軸DSに対して対称的であり、これによって、いずれの非平衡をも回避し、線形的なインパクトを受けたとき、特に、並進運動をするときに、望まないトルクを回避する。このように、いずれの側からもアセンブリーを行うオペレーターによって取り扱うことができるこの非常に小さな部品のアセンブリーが非常に簡単になるという付加的な利点がある。
図7は、ピン6と連係するように構成している2つのホーン81及び82と、エスケープ車セット4の歯と連係するように構成しているパレット72及び73と、及び唯一の役割が完全な平衡化を達成することであるホーン状要素80及びパレット状要素70とを示している。
特に、この少なくとも1つの慣性要素2の最大の寸法は、プレート1の最大の寸法の半分よりも大きい。
特に、主軸DP、副軸DS、及びエスケープ車セット4の回転軸は、副軸DSを中心として直角を形成するように配置される。したがって、レバーシャフトと2つのアームを備える伝統的なT字形のスイス式レバーにと比較して、シャフトは取り除かれており、図7に示しているように、2つのアーム76のうちの一方になり、これは、ホーン81及び82、そして、ホーン82とほぼ一致している出口パレット72を担持しており、他方のアーム75は、入口パレット73を担持している。
レバーのオフセット面に位置しているガードピンによって通常形成されるオーバーバンクを防ぐための手段について、スイス式レバーとの比較を続ける。この機能は、バランスのジャミングを防ぐために重要である。具体的には、バランスには安全ローラーがなく、したがって、前記のようなガードピンと連係するように構成しているローラーノッチはない。ここで、回転角度が小さいために、ピンはフォークから遠くに離れない。このようにして、円弧の形態であるエッジ60のピン6と、関連するホーン81、82の対応する面810、820とが組み合わさることによってオーバーバンク防止機能が有利に行われる:このホーンは、ガードピンの通常の役割を果たし、ピンの周部は、安全ローラーの役割を果たす。結果として、バランスも、単一の高さレベルのレバーと連係するところで、単一の高さレベルにあることができる。このことは、バランスの製造を単純化し、そのコストを下げる。
このような単一の高さレベルのレバーの設計は、レバーの製造を非常に単純化する。このような設計は、前記のようにしてオーバーバンクが共振器の低振幅によって防がれ、このこととピンの幅が大きいこと(ピンの幅は大型化したフォークにほぼ等しい)とが組み合わさることのみによって可能となる。
特に、たわみベアリングは、2つのフレキシブルな細長材5を有しており、これらの2つのフレキシブルな細長材5は、主軸DPに垂直な平面上への射影において、主軸DPを定める仮想回転軸にて交差しており、2つの平行な別個の高さレベルに位置している。また、特に、2つのフレキシブルな細長材5どうしは、主軸DPに垂直な平面上への射影において、59.5〜69.5°の角度を形成し、それらの長さの10.75〜14.75%にて交差している。これによって、共振器機構100には、エスケープ機構200のエスケープにおける損失エラーの加法的逆元(すなわちエラーを加法によりゼロにする補正量)である意図的な等時性エラーがある。
このように、共振器には、エスケープが発生させる損失を補償する非等時性カーブがある。このことは、分離された共振器が、レバーエスケープが発生させるエラーの加法的逆元である等時性エラーがあるように設計されていることを意味する。このように、この共振器の設計によって、エスケープにおける損失が補償される。
特に、2つのフレキシブルな細長材5は同一であり対称的に配置される。また、特に、フレキシブルな細長材5はそれぞれ、2つの堅固な部品51、55や第1の整列手段52A、52Bと一体化されている一体化されたアセンブリー50や、プレート1への取り付け点54の一部、あるいは、好ましいことに、図10に示しているように、プレート1に取り付けられた中間的な弾性懸架細長材9への取り付け点の一部を形成している。これは、主軸DPの方向へのたわみベアリング及びこの少なくとも1つの慣性要素2の変位を可能にするように構成しており、これによって、前記のような一体化されたアセンブリー50の平面に垂直な方向Zにおける衝撃に対して良好な保護を行うことができることを確実にし、したがって、たわみベアリング細長材の損傷を防ぐ。この中間的な弾性懸架細長材9は、好ましくは、Durimphy合金又は類似の材料で作られている。
図面に示している変種(これに限定されない)において、第1の整列手段は、第1のV字形部分52Aと第1の平坦部分52Bであり、第1の取り付け手段には、少なくとも第1のボア穴54がある。第1の圧迫細長材53は、第1の取り付け手段を押す。同様に、一体化されたアセンブリー50は、自身を慣性要素2に取り付けるために、第2のV字形部分56Aと第2の平坦部分56Bである第2の整列手段を有しており、第2の取り付け手段には少なくとも第2のボア穴58がある。第2の圧迫細長材57は第2の取り付け手段を押す。
細長材5が交差しているたわみベアリング3は、好ましいことに、細長材が交差するように対称的に組み立てられた2つの同一のケイ素製の一体化されたアセンブリー50によって作られ、一体化された整列手段、及びピンやねじのような補助的手段(図示せず)によって互いに対して正確に整列している。
したがって、特に、少なくとも共振器機構100は、プレート1に取り付けられた中間的な弾性懸架細長材9に取り付けられており、主軸DPの方向への共振器機構100の変位を可能にするように構成しており、プレート1は、少なくとも主軸DPの方向の少なくとも1つのショックアブソーバー止め11、12と、好ましくは、前記少なくとも1つの慣性要素2、例えば、細長材5を有するたわみベアリング3へと慣性要素を組み付けているときに追加されるフランジ21又は22、の少なくとも1つの堅い要素と連係するように構成している少なくとも2つの前記のようなショックアブソーバー止め11、12とを有する。
このような弾性懸架細長材9又は同様のデバイスによって、実質的にベアリングの仮想回転軸DPによって定められる方向への共振器100全体の変位が可能になる。このデバイスの目的は、方向DPの横断方向のインパクトを受けたときに細長材5が壊れることを回避することである。
図11は、インパクトを受けたときにこの少なくとも1つの慣性要素2のトラベルを3つの方向に制限するショックアブソーバー止めの存在を示している。これは、重力の影響の下で止めに接触しないようにするために慣性要素に対して十分な距離離れて位置している。例えば、フランジ21又は22には、ボア穴211と面212があり、これらはそれぞれ、止め21又は22にて、トラニオン121及び相補的な面122を備えるショックアブソーバー止め構成と連係することができる。
特に、慣性要素2は、レートと非平衡を調整する慣性ブロック20を有する。
特に、ピン6は、図示しているように、フレキシブルな細長材5、又は特に、一体化されたアセンブリー50と、一体化されている。
特に、レバー7には、エスケープ車セット4が備える歯に当接するように連係するように構成している支持面があり、この支持面は、レバー7の角トラベルを制限する。これらの支持面は、ソリッドバンキングと同様に、レバーの角トラベルを制限する。また、レバー78の角トラベルをバンキングピン700によって伝統的な形態で制限することができる。
特に、たわみベアリング3は、調整機構300のレートに対する温度の影響を補償するために、酸化ケイ素で作られている。
本発明は、さらに、駆動手段400及び前記のような調整機構300を有する計時器用ムーブメント500に関し、そのエスケープ機構200には、前記駆動手段400のトルクが与えられる。
図12〜14のグラフは、一連のシミュレーションの結果を示しており、Q=2000、IB=26550mg・mm2、周波数は20Hzであり、エスケープ車セットは20個の歯を有し、特に、レバーのリフト角αは14°であり、共振器のリフト角βは10°である。
本発明は、さらに、前記のようなムーブメント500及び/又は前記のような調整機構300を有する腕時計1000、特に、機械式腕時計、に関する。
短く書くと、本発明によって、現状の機械式腕時計のパワーリザーブと精度を向上させることができる。所与のムーブメントの大きさに対して、腕時計の自律性を4倍にすることができ、腕時計の調整力を2倍にすることができる。このことは、本発明によって、ムーブメントの性能を8倍にすることができることを意味している。
当業者は、以下の文献を参照すると有利である。M. Thierry CONUS, EPFL Lausanne (スイス)によるThesis Number 3806 (2007)の論文(題「Conception et optimisation multicritere des echappements libres pour montres-bracelet mecaniques(機械式腕時計のための分離したエスケープの多基準設計と最適化)」129〜132ページの章8.5.1 Bistable stop device and tangential impulseを含む107〜141ページ)
本発明は、さらに、以下を備える双安定の止めデバイスを有するあらゆる分離型エスケープ(これに限定されない)を備える様々な非常に異なるエスケープ機構に関する:
− スイス式レバーエスケープ
− 同軸のエスケープ
− ファソルト(Fasoldt)エスケープ(T. Conusによる論文の130ページ)
− グラスホッパーエスケープ(T. Conusによる論文の133ページ)
− Bourquin de la Heuteエスケープ(T. Conusによる論文の119ページ)
− ダニエル(Daniel)エスケープ(T. Conusによる論文の123ページ)
− ブレゲナチュラルエスケープ(T. Conusによる論文の133ページ)
− ロビン(Robin)エスケープ
− ロスコフ(Roskopf)ピンパレットエスケープ(T. Conusによる論文の121ページ)
− メリー(Melly)エスケープ(T. Conusによる論文の130ページ)
− ダニエルズ(Daniels)独立ダブル車エスケープ(T. Conusによる論文の132ページ)

Claims (35)

  1. クオリティーファクターQを有し主軸(DP)のまわりを回転する共振器機構(100)と、及びムーブメント(500)が備える駆動手段(400)のトルクが与えられるエスケープ機構(200)とがメインプレート(1)上に配置された計時器調整機構(300)であって、
    前記共振器機構(100)は、前記プレート(1)に対して振動するように構成している少なくとも1つの慣性要素(2)を有し、
    前記慣性要素(2)には、前記プレート(1)に直接又は間接的に取り付けられた弾性戻し手段(3)が作用し、
    前記少なくとも1つの慣性要素(2)は、前記エスケープ機構(200)が備えるエスケープ車セット(4)と間接的に連係するように構成しており、
    前記弾性戻し手段(3)は、前記少なくとも1つの慣性要素(2)が懸架された少なくとも2つのフレキシブルな細長材(5)を有しており、
    前記フレキシブルな細長材(5)は、前記少なくとも1つの慣性要素(2)の仮想回転軸を備えたたわみベアリングを形成しており、
    前記少なくとも1つの慣性要素(2)は、一体化されたインパルスピン(6)を担持しており、
    前記エスケープ機構(200)は、副軸(DS)のまわりを回転するように構成しているレバー(7)を有し、このレバー(7)は、前記インパルスピン(6)と連係するように構成しているレバーフォーク(8)を有し、
    前記エスケープ機構(200)は、分離型エスケープ機構であり、
    前記共振器機構(100)には、動作サイクルの間に、少なくとも1つの分離段階があり、この分離段階においては、前記インパルスピン(6)が前記レバーフォーク(8)から離れており、
    各振動中に、接触段階において、前記インパルスピン(6)は、その先端から40μm以上200μm以下だけ前記レバーフォーク(8)に入り込み(以下、この入り込み長さを「トラベルの深さ(P)」と呼ぶ)、分離段階において、前記インパルスピン(6)は、10μm以上60μm以下だけ前記レバーフォーク(8)から離れる(以下、この離間長さを「安全距離(S)」と呼ぶ)ように維持し、
    前記インパルスピン(6)と前記レバーフォーク(8)は、前記レバーフォーク(8)の幅(L)が(P+S)/sin(α/2+β/2)よりも大きく、
    前記トラベルの深さ(P)と前記安全距離(S)は、前記主軸(DP)に対して半径方向に測定され、
    αは、前記レバーフォーク(8)の最大の角トラベルに対応する前記レバーのリフト角であり、
    βは、前記共振器のリフト角であり、このリフト角の範囲内にて前記インパルスピン(6)が前記レバーフォーク(8)に接触し、
    前記少なくとも1つの慣性要素(2)の最大寸法は、前記プレート(1)の最大寸法の半分よりも大きい
    調整機構(300)。
  2. 前記トラベルの深さ(P)は、80μm以上120μm以下である
    請求項1に記載の調整機構(300)。
  3. 前記トラベルの深さ(P)は、100μm以上である
    請求項1又は2に記載の調整機構(300)。
  4. 前記安全距離(S)は、20μm以上30μm以下である
    請求項1〜3のいずれかに記載の調整機構(300)。
  5. 前記安全距離(S)は、25μm以上である
    請求項1〜4のいずれかに記載の調整機構(300)。
  6. 前記レバーの前記リフト角(α)は、5°以上30°以下である
    請求項1〜5のいずれかに記載の調整機構(300)。
  7. 前記レバーの前記リフト角(α)は、20°以下である
    請求項6に記載の調整機構(300)。
  8. 前記レバーの前記リフト角(α)は、12°以上16°以下である
    請求項7に記載の調整機構(300)。
  9. 前記共振器の前記リフト角(β)は、3°以上30°以下である
    請求項1〜のいずれかに記載の調整機構(300)。
  10. 前記共振器の前記リフト角(β)は、8°以上12°以下である
    請求項9に記載の調整機構(300)。
  11. 前記共振器の前記リフト角(β)は、10°以下である
    請求項9又は10に記載の調整機構(300)。
  12. 前記レバー(7)は、双安定の止めデバイスを形成する
    請求項1〜11のいずれかに記載の調整機構(300)。
  13. 前記主軸(DP)に対しての前記慣性要素(2)のすべての慣性IB、及び前記副軸(DS)に対しての前記レバー(7)の慣性IAは、比IB/IAが2Q・α2/(0.1・π・β2)よりも大きいようにされ、
    ここで、αは、前記レバーフォーク(8)の最大の角トラベルに対応する前記レバーのリフト角である
    請求項1〜12のいずれかに記載の調整機構(300)。
  14. 前記共振器の前記リフト角(β)の全体は、前記少なくとも1つの慣性要素(2)がロック位置から一方の運動方向のみに最も遠くに逸脱する振幅角度の2倍よりも小さい
    請求項1〜13のいずれかに記載の調整機構(300)。
  15. 前記少なくとも1つの慣性要素(2)がロック位置から最も遠くに逸脱する振幅角度は、5〜40°である
    請求項1〜14のいずれかに記載の調整機構(300)。
  16. 前記レバー(7)は、ケイ素の単層に設けられ、前記プレート(1)のまわりを回転するアーバーに接触するように配置される
    請求項1〜15のいずれかに記載の調整機構(300)。
  17. 前記エスケープ車セット(4)は、ケイ素製エスケープ車である
    請求項1〜16のいずれかに記載の調整機構(300)。
  18. 前記エスケープ車セット(4)は、穴が開けられているエスケープ車であり、これによって、前記エスケープ車セット(4)の回転軸に対する前記エスケープ車セット(4)の慣性を最小限にする
    請求項1〜17のいずれかに記載の調整機構(300)。
  19. 前記レバー(7)は、前記副軸(DS)に対してその前記慣性(IA)を最小限にするように穴が開けられる
    請求項1〜18のいずれかに記載の調整機構(300)。
  20. 前記レバー(7)は、前記副軸(DS)に対して対称的である
    請求項1〜19のいずれかに記載の調整機構(300)。
  21. 前記主軸(DP)、前記副軸(DS)、及び前記エスケープ車セット(4)の回転軸(DE)は、前記副軸(DS)を中心として直角を形成するように配置される
    請求項1〜20のいずれかに記載の調整機構(300)。
  22. 前記たわみベアリングは、前記主軸(DP)に垂直な平面上への射影において前記主軸(DP)を定める前記仮想回転軸にて交差している2つのフレキシブルな細長材(5)を有し、
    前記2つのフレキシブルな細長材(5)は、2つの平行な別個の高さレベルに配置される
    請求項1〜21のいずれかに記載の調整機構(300)。
  23. 前記2つのフレキシブルな細長材(5)は、これらの間に、前記主軸(DP)に垂直な平面上への射影において、59.5〜69.5°の角度を形成し、それらの長さの10.75〜14.75%の位置にて交差し、
    前記エスケープ機構(200)による損失エラーを補償する、等時性エラーを前記共振器機構(100)が有するよう構成した
    請求項22に記載の調整機構(300)。
  24. 前記2つのフレキシブルな細長材(5)は、同一であり、対称的に配置される
    請求項22又は23に記載の調整機構(300)。
  25. 前記フレキシブルな細長材(5)はそれぞれ、整列及び前記プレート(1)への又は前記プレート(1)に取り付けられた中間的弾性懸架細長材(9)への取り付けのための手段と一体化されている一体化されたアセンブリー(50)の一部を形成し、
    前記アセンブリー(50)は、前記主軸(DP)の方向の前記たわみベアリング及び前記少なくとも1つの慣性要素(2)の変位を可能にするように構成している
    請求項22〜24のいずれかに記載の調整機構(300)。
  26. 少なくとも前記共振器機構(100)は、前記プレート(1)に取り付けられた中間的弾性懸架細長材(9)に取り付けられており、前記主軸(DP)の方向の前記共振器機構(100)の変位を可能にするように構成しており、
    前記プレート(1)は、前記少なくとも1つの慣性要素(2)の少なくとも1つの堅い要素と連係するように構成している、少なくとも前記主軸(DP)の方向の少なくとも1つのショックアブソーバー止め(11、12)を有する
    請求項1〜25のいずれかに記載の調整機構(300)。
  27. 前記少なくとも1つの慣性要素(2)は、レートと非平衡を調整する慣性ブロックを有する
    請求項1〜26のいずれかに記載の調整機構(300)。
  28. 前記インパルスピン(6)は、前記フレキシブルな細長材(5)と一体化されている
    請求項1〜27のいずれかに記載の調整機構(300)。
  29. 前記レバー(7)には、前記エスケープ車セット(4)が備える歯に当接するように連係するように構成している支持面があり、この支持面は、前記レバー(7)の角トラベルを制限するように構成している
    請求項1〜28のいずれかに記載の調整機構(300)。
  30. 前記たわみベアリングは、前記調整機構(300)のレートに対する温度の影響を補償するように酸化ケイ素で作られている
    請求項1〜29のいずれかに記載の調整機構(300)。
  31. 前記エスケープ機構(200)は、同軸のエスケープ機構である
    請求項1〜30のいずれかに記載の調整機構(300)。
  32. 前記エスケープ機構(200)は、ファソルトエスケープ機構である
    請求項1〜30のいずれかに記載の調整機構(300)。
  33. 前記エスケープ機構(200)は、ヒンジ付けされた止めグラスホッパーエスケープ機構である
    請求項1〜30のいずれかに記載の調整機構(300)。
  34. 駆動手段(400)と、及び請求項1〜33のいずれかに記載の調整機構(300)とを有する計時器用ムーブメント(500)であって、
    前記エスケープ機構(200)には、前記駆動手段(400)のトルクが与えられる
    計時器用ムーブメント(500)。
  35. 請求項34に記載のムーブメント(500)、及び/又は
    請求項1〜33のいずれかに記載の調整機構(300)
    を有する腕時計(1000)。
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