JP6809898B2 - センサ用配線基板およびセンサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、角速度センサおよび加速度センサ等のセンサ素子を搭載するためのセンサ用配線基板およびセンサ装置に関するものである。
角速度センサ素子等のセンサ素子が搭載されるセンサ用配線基板として、上面にセンサ素子の搭載領域を有する絶縁基板と、絶縁基板の搭載領域から下面等の外表面にかけて設けられた配線導体とを含むものが知られている。搭載領域にセンサ素子が搭載され、そのセンサ素子が配線導体と電気的に接続されてセンサ装置が形成される。センサ装置は、例えばデジタルカメラ、自動車、航空機およびその他の各種の電子機器に実装される。このセンサ装置について、絶縁基板の外表面に位置している配線導体が上記電子機器に含まれている外部電気回路と電気的に接続されれば、センサ素子と外部電気回路が電気的に接続される。
センサ装置は、電子機器の取り扱い時の所定の物理量、例えば自動車の移動時の角速度(直接にはコリオリ力)等を検知し、これを電気信号に変換する。この電気信号が外部電気回路に伝送され、電子機器の制御等に用いられる。
このような角速度センサにおいては、例えば電子機器の振動等の、検知しようとする物理量とは異なる電子機器の運動による、センサ素子で検知される物理量の精度の低下(いわゆるノイズの混入)等を抑えるために、センサ素子とセンサ用配線基板との間に防振部材を設けたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2010−190705号公報
しかしながら、従来のセンサ装置においては、センサ素子の下面の全面がセンサ用配線基板に接合されている。センサ素子は通常、四角形板状(直方体状)であり、四角形の対角線が下面において最も長いので、四角形状の下面の角部に振動が伝わると、小さい振動であってもセンサ素子全体が大きく振動しやすいものであった。
本発明の1つの態様によるセンサ用配線基板は、センサ素子が搭載される、四角形状の搭載領域が設けられた第1面を有する絶縁基板と、該絶縁基板の表面および内部に設けられた配線導体とを備えており、前記絶縁基板は、前記第1面における前記四角形状の前記搭載領域の4つの角部のそれぞれに重なる位置にある4つの凹部を有している。
本発明の1つの態様によるセンサ装置は、上記構成のセンサ用配線基板と、該センサ用配線基板の前記搭載領域上に搭載された四角形状のセンサ素子とを備え、該センサ素子の角部の下に前記凹部が位置している。
本開示の1つの態様のセンサ用配線基板によれば、上記構成であることから、搭載される四角形状のセンサ素子の角部にセンサ用配線基板からの振動が伝わり難くなるので、センサ素子全体の振動が抑えられるとともに、センサ素子の中心に対して交差する2方向にセンサ素子を支持する部分を有するので、センサ素子が大きく傾いて搭載されることがな
く、これらによって高精度のセンサ装置を得ることのできるセンサ用配線基板となる
本開示の1つの態様のセンサ装置によれば、上記構成のセンサ用配線基板を含むことから、センサ素子の不要な振動が抑えられた、高精度なセンサ装置となる。
(a)はセンサ用配線基板およびセンサ装置の一例を示す分解斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は図1におけるセンサ用配線基板の平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。 (a)はセンサ用配線基板およびセンサ装置の他の一例を示す分解斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は図3におけるセンサ用配線基板の平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。 (a)はセンサ用配線基板の他の例の平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。 (a)はセンサ用配線基板の他の例の平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。 (a)はセンサ用配線基板の他の例の平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。 (a)および(b)はセンサ用配線基板の他の例の平面図である。
本発明の実施形態のセンサ用配線基板およびセンサ装置について、添付の図面を参照して説明する。なお、以下の説明における上下の区別は便宜的なものであり、実際にセンサ用配線基板等が使用されるときの上下を限定するものではない。図1(a)はセンサ用配線基板およびセンサ装置の一例を示す分解斜視図であり、図1(b)は図1(a)のB−B線における断面図である。図2(a)は図1におけるセンサ用配線基板の平面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線における断面図であり、図2(c)は図2(a)のC−C線における断面図である。図3(a)はセンサ用配線基板およびセンサ装置の他の一例を示す分解斜視図であり、図3(b)は図3(a)のB−B線における断面図である。図4(a)は図3におけるセンサ用配線基板の平面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B線における断面図であり、図4(c)は図4(a)のC−C線における断面図である。
センサ装置100は、センサ用配線基板10と、センサ用配線基板10の搭載領域1b上に搭載された四角形状のセンサ素子3とで基本的に構成されている。センサ用配線基板10は、センサ素子3が搭載される、四角形状の搭載領域1bが設けられた第1面1aを有する絶縁基板1と、絶縁基板1の表面および内部に設けられた配線導体2とを備えており、絶縁基板1は、第1面1aにおける搭載領域1bの角部と重なる位置に凹部1cを有している。センサ用配線基板10の搭載領域1bの形状は、センサ素子3の形状に対応した四角形状である。よって、センサ装置100においては、センサ素子3の角部の下に凹部1cが位置している。
センサ素子3は通常、四角形板状(直方体状)であり、四角形の角部はセンサ素子3の中心から最も離れており、四角形の対角線が下面において最も長い。センサ素子3の四角形状の下面の角部に振動が伝わると、小さい振動であってもセンサ素子3全体が大きく振動しやすい。しかしながら、センサ用配線基板10は、四角形状のセンサ素子3に対応した四角形状の搭載領域1bの角部と重なる位置に凹部1cを有している。つまり、センサ装置100においては、搭載されたセンサ素子3の角部の下に凹部1cが位置することと
なるので、搭載領域1bに搭載されるセンサ素子3はセンサ用配線基板10に触れない。そのため、センサ用配線基板10からセンサ素子3の角部へ直接振動が伝わることがないので、センサ素子3が大きく振動することを抑えることができる。よって、このようなセンサ用配線基板10を用いたセンサ装置100は、センサ素子3の不要な振動が抑えられた、高精度なものとなる。
図1〜図4に示す例においては、絶縁基板1は、四角形状の搭載領域1bの4つの角部のそれぞれに重なる位置に4つの凹部1cを有する。これ以外の四角形状の搭載領域1bの角部と重なる位置に凹部1cを有する例としては、図5〜図7に示す例のようなものが挙げられる。図5〜図7は、いずれもセンサ用配線基板の他の例を示しており、(a)は平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。
図5に示す例は、絶縁基板1が2つの凹部1cを有する場合の一例である。図1〜図4に示す例の4つの凹部1cにおける、紙面で上下に位置する凹部1c同士が伸びて繋がり、左右に並ぶ2つの凹部1cとなったような形態である。このときの、絶縁基板1の第1面1aの搭載領域1b内に位置する部分、すなわち、搭載されるセンサ素子3に触れる可能性のある部分は、搭載領域1bの中央を通って縦断する、紙面の上下方向に長い長方形状である。
図6に示す例は、図1〜図4に示す例の4つの凹部1cにおける、紙面で右上の凹部1cと左上の凹部1cとが互い左右方向に伸びて繋がり、紙面で左上の凹部1cと左下の凹部1cとが互い上下方向に伸びて繋がり、また紙面で左下の凹部1cと右下の凹部1cとが互い左右方向に伸びて繋がってC字型の1つの凹部1cとなったような形態である。このときの、絶縁基板1の第1面1aの搭載領域1b内に位置する部分は、搭載領域1bの中央部分から右方向に伸びる長方形状である。
図7に示す例は、図1〜図4に示す例の4つの凹部1cにおける、紙面で右上の凹部1cと左上の凹部1cとが互い左右方向に伸びて繋がり、紙面で左上の凹部1cと左下の凹部1cとが互い上下方向に伸びて繋がり、紙面で左下の凹部1cと右下の凹部1cとが互い左右方向に伸びて繋がり、さらに紙面で右上の凹部1cと右下の凹部1cとが互い上下方向に伸びて繋がってO字型(枠形状)の1つの凹部1cとなったような形態である。このときの、絶縁基板1の第1面1aの搭載領域1b内に位置する部分は、搭載領域1bの中央部分のみの正方形状である。
凹部1cの大きさ、形状、数、および配置は特にこれらの例に限られるものではなく、第1面1aにおける搭載領域1bの角部と重なる位置に凹部1cを有していればよい。
図5〜図7に示すような例に対して、図1〜図4に示す例のように、絶縁基板1が四角形状の搭載領域1bの4つの角部のそれぞれに重なる位置に4つの凹部1cを有する場合には、凹部1cの大きさを不要に大きくすることなしに上述したような効果を奏することができるとともに、凹部1cによる絶縁基板1の強度および剛性の低下が抑えられる。また、このときの、絶縁基板1の第1面1aの搭載領域1b内に位置する部分、すなわち、搭載されるセンサ素子3に触れる可能性のある部分は、搭載領域1bの中央を通って搭載領域1bを縦断および横断する、搭載領域1bの中央部から紙面の上下左右方向に伸びる十字型である。この絶縁基板1の第1面1aの搭載領域1b内に位置する部分は、センサ素子3を支持する部分であるが、その平面視の形状が図5に示す例のような形状の場合には、紙面の左右方向にセンサ素子3が大きく傾いて搭載される可能性があり、図6に示す例のような形状の場合には、紙面の上下方向および左方向にセンサ素子3が大きく傾いて搭載される可能性があり、図7に示す例のような形状の場合には、紙面の上下左右方向に
センサ素子3が大きく傾いて搭載される可能性がある。これに対して、図1〜図4に示す例のような形状の場合は、センサ素子3の中心に対して交差する(直交する)2方向(紙面の上下左右方向)にセンサ素子3を支持する部分を有するので、センサ素子3が大きく傾いて搭載されることがない。これによって、高精度のセンサ装置100を得ることのできるセンサ用配線基板10となる。
凹部1cは絶縁基板1にとっては剛性の小さい部分であるので、上述したように凹部1cの大きさが大きいと絶縁基板1の剛性が低下してしまい、センサ素子3に不要な振動が伝わりやすくなる可能性がある。剛性の低下は凹部1cの大きさだけでなく、配置にも影響される。例えば、図6に示す例のような、平面視の形状がC字型の凹部1cが絶縁基板1の中央部に配置されていると、紙面の中央で左右に2分した右側と左側とでは凹部1cの大きさが異なるものとなる。すると、絶縁基板1の左右で剛性が異なり、バランスが悪いので、絶縁基板1が歪みやすい(変形しやすい)ものとなる。そのために、凹部1cは、第1面1a内においてバランスよく配置、例えば図1〜5および7に示す例のように、上下方向および左右方向に対称に配置することができる。例えば、絶縁基板1が2つの凹部1cを有する場合は、図5に示す例のように、2つの凹部1cのそれぞれの、搭載領域1bの中心からの距離も同じであるとバランスがよい。また、2つの凹部1cの大きさがおなじであるのがよい。凹部1cの大きさとは、平面視形状の大きさだけでなく、深さも含めてのものである。
上述したように、絶縁基板1が四角形状の搭載領域1bの4つの角部のそれぞれに重なる位置に4つの凹部1cを有すると、絶縁基板1の強度および剛性の点でよりよいものとなる。さらに、この4つの凹部1cを互いに大きさが同じものとすることができる。4つの凹部1cが互いに大きさが同じであると、絶縁基板1内において、剛性のバランスがよりよくなるので、絶縁基板1が歪み難い(変形し難い)ものとなる。これによって、より高精度のセンサ装置100を得ることのできるセンサ用配線基板10となる。
絶縁基板1は、センサ用配線基板10の基本的な構造部分であり、センサ用配線基板10としての機械的な強度の確保、および複数の配線導体2間の絶縁性の確保等の機能を有している。絶縁基板1は、例えば上から見たときに(平面視において)正方形状等の四角形状である。
この絶縁基板1の第1面1a(上面)に搭載領域1bが配置されている。この搭載領域1bにセンサ素子3が搭載される。搭載領域1bは、例えば絶縁基板1の上面の中央部であり、例えば、絶縁基板1の上面のうち、搭載されるセンサ素子3と平面視で同じ程度の大きさの領域である。絶縁基板1は、図1および図2に示す例のように、平板状であってもよいし、図3および図4に示す例のように、平板部の上に枠状部が積層されて一体化した形状であって、センサ素子3を収容する収容凹部を有する形状であってもよい。この場合の第1面1aは収容凹部の底面であり、収容凹部の底面にセンサ素子3が搭載される搭載領域1bを有する。収容凹部の平面視の形状もまた正方形状等の四角形状である。
絶縁基板1の寸法は、例えば、四角形の一辺の長さが5mm〜10mmで、厚みが1mm〜3mmである。絶縁基板1がセンサ素子3の収容凹部を有する場合であれば、平板部と枠状部とが一体となった全体の寸法は上記の通りで、収容凹部は、四角形の一辺の長さが3mm〜8mmで、深さが0.5mm〜2mmである。絶縁基板1が凹部1cを有する場合の凹部の寸法は、例えば、凹部1cの平面視の形状が四角形の場合であれば、四角形の一辺の長さが、0.8mm〜3mmで、第1面1aからの深さが0.1mm〜1.0mmである。
図1〜図5に示す例のように凹部1cが複数個ある場合の、搭載領域1bにおける2つ
の凹部1cの間の間隔は、例えば、0.5mm〜2mmとすることができる。この寸法は、図6に示す例における、第1面1aの搭載領域1b内に位置する部分の幅、および図7に示す例における、凹部1cで囲まれた領域の幅および長さについても同様である。このような間隔であれば、センサ素子3を支持して搭載することができ、十分な大きさの凹部1cを設けることができる。
凹部1cの形状は、図1〜図7に示す例に限られるものではなく、四角形状の搭載領域1bの4つの角部に重なっていれば、特に制限されるものではない。例えば、図1〜図7に示す例では、搭載領域1bの角部に対応する部分が四角形状であるが、角部形状に合わせた三角形状および図8(b)に示す例のような五角形状等の多角形状、あるいは円形や楕円形であってもよい。
また、図8(a)および図8(b)はセンサ用配線基板の他の例の平面図である。図8(a)に示す例における凹部1cの形状は、四角形状であるが、厳密な四角形ではなく、四角形の角部が丸められた形状である。このように、角部を丸めた多角形状とすることができる。角部を有さないので、センサ用配線基板10の作製時またはセンサ基板10を用いたセンサ装置100の動作時に加わる応力が、凹部1cの角部に集中することが緩和され、角部にクラック等が入る可能性を低減することができる。これにより、センサ用配線基板10が効率よく作製され、センサ装置100が信頼性の高いものとなる。また、図1〜図8に示す例のように、凹1cの形状が搭載領域1bの角部に沿った角部(丸められた角部も含む)を有するものであると、凹部1cが搭載領域1bの外側に大きく広がることがないので、センサ用配線基板10を小型化することができる。
センサ素子3は、搭載領域1bの内、凹部1c以外の部分に接することになる。例えば、図8(a)に示す例の場合は、凹部1cに挟まれた十字形の部分である。この場合、センサ素子3を固定するための接合材を介して接する。センサ素子3に伝わる不要な振動をより抑えるためには、センサ用配線基板10とセンサ素子3とが接する面積をできるだけ小さくするとよい。そのために、接合材は、例えば、図8に破線で示すような、搭載領域1bの中央部の小さい接合領域Bに設けることができる。すなわち、搭載領域1b内の凹部1cに挟まれた十字形の部分のうち、交差する中央部のみに接合材を設けて小さい接合領域Bとすることができる。このように接合材を設ける接合領域Bが小さいと、センサ素子3が支持される部分が小さいのでセンサ素子3が傾いて固定される可能性があるが、接合材は厚みが薄いので、上述したように、例え傾いたとしても接合材より外側の部分で搭載領域1bに当接して支持されるので大きな傾きにはならない。
図8(a)に示す例と図8(b)に示す例とを比較すると、4つの凹部に囲まれた部分の大きさが異なっている。上述したように、搭載領域1bの中央部の小さい領域に接着剤等の接合材を設けて小さい接合領域Bを形成しようとしても、センサ素子3の重みやセンサ素子3を搭載する際にセンサ素子3を押圧することによって、接合材が広がってしまう場合がある。このとき、図8(b)に示す例のように、4つの凹部に囲まれた部分、搭載領域1bの中央部が大きいと、接合材の広がりが大きくなって接合領域Bが大きくなってしまう。これに対して、図8(a)に示す例のように、搭載領域1bの中央部の近くに凹部1cが存在すると、接合材が大きく広がることがないので、接合領域Bを容易に小さいものとすることができる。つまり、図1〜図4および図8(a)に示す例のように、四角形状の搭載領域1bの4つの角部のそれぞれに重なる位置に4つの凹部1cを有しており、4つの凹部1cのそれぞれは、1つの角部が搭載領域1bの角部に合わせて搭載領域1bの外側に配置され、この角部の対角の角部が搭載領域1bの中央部近傍に位置し、搭載領域1bに位置する第1面1aの形状が十字形であるとよい。
絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体、ガラスセラミック焼結体、ムライト
質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料を含む絶縁材料からなる複数の絶縁層が積層されて形成されている。図1に示す例では絶縁層は3層で、図3に示す例では絶縁層は5層であるが、絶縁層の層数はこれらに限られるものではない。
絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。すなわち、まず、絶縁層となるセラミックグリーンシートを作製する。酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末を適当な有機バインダおよび有機溶剤とともにシート状に成形して四角シート状の複数のセラミックグリーンシートを作製する。次にこれらのセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する。凹部1cおよび収容凹部は、セラミックグリーンシートに金型等を用いて貫通孔を設けておけばよい。その後、この積層体を1300〜1600℃の温度で焼成することによって絶縁基板1を製作することができる。
絶縁基板1を含むセンサ用配線基板10は、このようなセンサ用配線基板10となる複数の基板領域が母基板に配列された多数個取り基板として製作することもできる。複数の基板領域を含む母基板を、基板領域毎に分割して複数のセンサ用配線基板10をより効率よく製作することもできる。この場合には、母基板のうち基板領域の境界に沿って分割用の溝が設けられていてもよい。また、多数個取り基板の各基板領域にセンサ素子3を搭載した後に、これを分割して複数のセンサ装置100を得るようにしてもよい。
絶縁基板1の表面および内部には配線導体2が設けられている。例えば、図1〜図8に示す例においては、絶縁基板1の上面(第1面1a)にはセンサ素子3と接続するための接続パッド2aが設けられている。また、絶縁基板1の下面(第1面1aと反対側の面)には、外部電気回路と接続するための端子電極2dが設けられている。これら接続パッド2aと端子電極2dとは、絶縁基板1の内部に設けられた貫通導体2bおよび内部配線層2cによって電気的に接続されている。貫通導体2bは絶縁層を貫通し、内部配線層2cは絶縁層間に配置されている。端子電極2dは絶縁基板1の下面ではなく、下面から側面にかけて、あるいは側面に設けられていてもよい。
配線導体2は、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウム、金、白金、ニッケルまたはコバルト等の金属、またはこれらの金属を含む合金の金属材料を導体材料として主に含むものである。このような金属材料は、メタライズ層またはめっき層等の金属層として絶縁基板1の表面に設けられている。この金属層は、1層でもよく、複数層でもよい。また、メタライズで絶縁基板1の内部に設けられている。
配線導体2の接続パッド2a、内部配線層2cおよび端子電極2dは、例えば、タングステンのメタライズ層である場合には、タングステンの粉末を有機溶剤および有機バインダと混合して作製した金属ペーストを絶縁基板1となるセラミックグリーンシートの所定位置にスクリーン印刷法等の方法で印刷して焼成する方法で形成することができる。また、このうち、接続パッド2aおよび端子電極2dとなるメタライズ層の露出表面には、電解めっき法または無電解めっき法等のめっき法でニッケルおよび金等のめっき層がさらに被着されていてもよい。この場合、前述したように多数個取り基板の形態でセンサ用配線基板10またはセンサ装置100を製作する際に、複数の基板領域の配線導体を互いに電気的に接続させておけば、複数のセンサ用配線基板10の配線導体に一括してめっき層を被着させることもできる。また、貫通導体2bは、上記の金属ペーストの印刷に先駆けてセラミックグリーンシートの所定の位置に貫通孔を設け、上記と同様の金属ペーストをこの貫通孔に充填しておくことで形成することができる。
このようなセンサ用配線基板10の搭載領域1b上にセンサ素子3が搭載されることでセンサ装置100となる。搭載領域1bおよびセンサ素子3はいずれも四角形状であり、
両者の四角形状のそれぞれの角部を合わせて搭載され、センサ素子3の角部の下に凹部1cが位置している。そのため、センサ素子3の角部にはセンサ用配線基板10から振動が直接伝わり難く、センサ素子3に大きく不要な振動が発生することが抑えられるので、高精度なセンサ装置100となる。
センサ素子3としては、例えば角速度センサ素子、角度センサ素子および加速度センサ素子等の内部に可動部(振動部)を有するものが挙げられる。これらのセンサ素子3は、例えば、回転運動時のコリオリ力、重力の作用方向または加速度を生じさせる力等の物理量(力学量)を検知し、これを電気信号に変換する。
センサ素子3は、例えば、センサ素子3の下面が接合材(図示せず)によって絶縁基板1の第1面1a(上面)の搭載領域1bに接合されて固定された後、センサ素子3の上面に配置された電極3aと接続パッド2aとがボンディングワイヤ等の接続部材5で接続されてセンサ用配線基板10と電気的に接続される。センサ素子3で検知されて電気信号に変換された上記の物理量(力学量)は、配線導体2を介して絶縁基板1の下面等の外表面に電気的に導出される。
センサ素子3をセンサ用配線基板10に接合固定するための接合材は、はんだを含むろう材、ガラスまたはエポキシ樹脂等の樹脂接着剤を用いることができる。接合材が樹脂接着剤の場合には、シリコーンゴムやウレタンゴム等のより柔軟なものを用いることで接合材によって振動を吸収することもできる。接合材がはんだを含むろう材である場合は、センサ用配線基板10の搭載領域1bにめっき膜やメタライズ層等の金属膜で形成される接合金属層を設ける。この接合金属層の大きさによって接合領域Bの大きさを定めることができる。
センサ装置100について、配線導体2のうち絶縁基板1の下面等に設けられた端子電極2dが外部電気回路と電気的に接続されれば、搭載されたセンサ素子3が外部電気回路と電気的に接続される。すなわち、センサ素子3と外部電気回路とが、ボンディングワイヤ等の接続部材5および配線導体2を介して互いに電気的に接続される。外部電気回路は、例えばデジタルカメラ等の機器や自動車に搭載された各種電子制御装置等に実装されている回路基板が有する電気回路である。センサ素子3で電気信号に変換された物理量(力学量)が外部電気回路に伝送されると、伝送された電気信号に基づき、外部回路において各種の処理が行なわれる。この処理としては、例えば、自動車の姿勢制御(横転抑制)または進行方向の検知によるナビゲーションシステムでの現在地の特定、およびデジタルカメラの手ぶれ補正等が挙げられる。
上記の物理量(力学量)は、センサ素子3がセンサ用配線基板10に搭載されてなるセンサ装置100が実装される機器の運動または傾き等に伴うものである。センサ装置100が実装される機器としては、例えばデジタルカメラ、自動車、航空機、産業用等のロボットおよびその他各種の機器が挙げられる。これらの機器には、その運動または傾き等に応じて上記の物理量(力学量)が作用する。
例えばセンサ装置100が搭載されるのが自動車である場合には、カーブした道路の走行時に角速度に応じたコリオリ力が生じるため、これを検知することによって角速度が算出され、検知される。このとき、道路の路面の凹凸によって自動車が振動する場合がある。この振動によって、カーブの走行時の角速度に起因した力以外の力がセンサ装置100に伝わる可能性がある。これに対して、上述したように、絶縁基板1が振動したとしても、この振動によるセンサ素子3の大きく不要な振動は低減されている。したがって、角速度等の所定の物理量の検知が精度がよく行なわれる。
図1および図3に示す例においては、センサ素子3は、蓋体4で封止されるとともに保護されている。図1に示す例では、平板状のセンサ用配線基板10にセンサ素子3が搭載されているので、センサ用配線基板10の上面の接続パッド2a、センサ素子3、接続部材5をまとめて覆う箱状の蓋体4を備えている。図3に示す例では、収容凹部を備えるセンサ用配線基板10の収容凹部内にセンサ素子3が搭載されているので、収容凹部の開口を塞ぐ板状の蓋体4を備えている。
蓋体4は、金属、樹脂、セラミックス等から成り、樹脂接着剤、ガラス、はんだを含むろう材等の封止接合材で接合されている。ろう材で接合する場合には、センサ用配線基板10の搭載領域1bおよびその外側の接続パッド2aを囲むようにめっき膜やメタライズ層等の金属膜で形成される接合金属層を設ける。このときの蓋体4が樹脂あるいはセラミックスのような、ろう材の濡れ性(接合性)が低い材料の場合は、蓋体4にも接合金属層を設ける。
1・・・絶縁基板
1a・・・第1面
1b・・・搭載領域
1c・・・凹部
2・・・配線導体
2a・・・接続パッド
2b・・・貫通導体
2c・・・内部配線層
2d・・・端子電極
3・・・センサ素子
3a・・・電極
4・・・蓋体
5・・・接続部材
10・・・センサ用配線基板
100・・・センサ装置

Claims (3)

  1. センサ素子が搭載される、四角形状の搭載領域が設けられた第1面を有する絶縁基板と、該絶縁基板の表面および内部に設けられた配線導体とを備えており、
    前記絶縁基板は、前記第1面における前記四角形状の前記搭載領域の4つの角部のそれぞれに重なる位置にある4つの凹部を有しているセンサ用配線基板。
  2. 4つの前記凹部は互いに大きさが同じである請求項に記載のセンサ用配線基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセンサ用配線基板と、
    該センサ用配線基板の前記搭載領域上に搭載された四角形状のセンサ素子とを備えており、
    該センサ素子の角部の下に前記凹部が位置しているセンサ装置。
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