JP6807728B2 - 栽培方法及び栽培装置 - Google Patents
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Description
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る栽培方法及び栽培装置について説明する。
当該栽培装置は、培地部1の底部を支える土台4と、培地部1、水槽2、送液部3及び土台4を覆うカバー5とをさらに備える。なお、上記培地部1、送液部3及び土台4は水槽2内に収容され、上記土台4が水槽2の底部に配置されている。
培地部1は、粒子層1aと、この粒子層1aを保持する枠体1bとを有する。培地部1は、断面に垂直な方向を長手方向とする略長方体形状に形成される。なお、図1においては、作物Pの根の図示が省略されている。
粒子層1aは、密に充填されることで毛管現象を発現可能な粒子の層である。この粒子としては、特に限定されないが、例えば、土壌、パミスサンド等の微粒軽石、多孔性の火山岩の粉砕粒、粒状のロックウール、コーラルサンド、サンゴ、木炭等を採用できる。また、これらの2種以上を混合して採用してもよい。これらの粒子のうち、毛管現象による揚水力が高く、また不要になった場合に自然土に返せるという観点から、土壌が好ましい。土壌としては、例えば、市販の園芸用の培土、バーミキュライト、ベントナイト、ゼオライト、砂、鹿沼土、赤玉土、真砂土等を採用できる。これらの土壌のうち、根病を発生し難いという観点から、一般的な培土に比べて有機物含量が低く微生物生息数も少ない砂が好ましい。
枠体1bは、透水性及び防根性を有する遮根透水シートにより構成されている。枠体1bは、略矩形のシートであり、中央部分が培地部1の底部となり、この中央部分より高い位置にある水槽2の縁にシートの対向する2辺が固定されている。枠体1bを構成する遮根透水シートとしては、特に限定されないが、例えば紙、織布、不織布等を採用できる。これらのうち、吸水速度が速く、揚水力が高く、かつ耐久性が高いものを得やすいという観点から、不織布が好ましい。また、上記遮根透水シートは、送液部3に用いられるシート体と同じ材質であってもよい。
水槽2は、栽培液Xを貯留する非透水性の槽である。水槽2は、断面に垂直な方向を長手方向とする溝型の樋状に形成されている。また、水槽2の底面は土台4の底面より大きく、つまり水槽2の側面は土台4と離間して配設され、この水槽2の側面と土台4の側面との間に栽培液Xを貯留可能に構成されている。また、水槽2は、上方が開放され栽培液Xの培地部への供給を容易にしている。
送液部3は、水槽2の底部に貯留されている栽培液Xを培地部1の底部を構成する遮根透水シート(枠体1b)に供給する。送液部3は、毛管現象を利用して揚水するものであり、具体的には内部に毛管現象を発現可能な複数の間隙を有する略矩形のシート体を用いて構成される。上記シート体の材質としては、特に限定されないが、例えば、不織布、ロックウールシート、フェルトシート、ウレタンシート等を採用できる。これらのうち、吸水速度が速く、揚水力が高く、耐久性が高いものを得やすいという観点から、不織布が好ましい。上記シート体は、土台4の上面及び側面に沿うように配設されている。また、土台4の側面に位置するシート体の両端が水槽2内の栽培液Xに浸されることで、栽培液Xがシート体の両端から中央へ向けて揚水されて枠体1bを構成する遮根透水シートの底部に導かれる。
土台4は、培地部1の底部を支える土台であり、水槽2の底部に配置される。上記土台4は、断面に垂直な方向を長手方向とする略長方体形状であって、断面に垂直な上部の2辺が角丸に形成されている。この土台4により水槽2に貯留された栽培液Xの液面を上記培地部1の粒子層1aの底部より低く位置させることができる。
カバー5は、培地部1、水槽2、送液部3及び土台4を覆う。上記カバー5でこれらを覆うことで、栽培液Xが不要に蒸発して減少することを抑止できる。上記カバー5としては、特に限定されないが、水槽2や送液部3に藻や植物性プランクトンが発生しないように、遮光性の農業用ビニルフィルムなどを用いることができる。
栽培液Xの培地部1への供給速度は、主に送液部3の揚水力により決まり、液面からの揚水高さに対する栽培液Xの供給速度を表す曲線は、変曲点を1つ有する。以下に、この供給速度についてさらに詳細を説明する。
当該栽培方法は、栽培液供給工程と、水分制限工程とを備える。
栽培液供給工程では、送液部3が水槽2で保持される栽培液Xを培地部1の底部まで送液する。具体的には、栽培液Xを保持する水槽2から、送液部3の毛管現象により栽培液Xを揚水し、遮根透水シートで構成される枠体1bを介して培地部1内の粒子層1aの底部へ供給する。そして、粒子層1aの底部へ送液された栽培液Xは、粒子層1aを構成する粒子の毛管現象によって作物Pの根部へ供給される。この栽培液供給工程は、主に作物Pの苗を定植した直後から開花時期まで行い、作物Pの成長を促進する。
水分制限工程では、栽培液Xの液面からの揚水高さHを栽培液供給工程での高さより大きくすることで栽培液Xの供給速度を低下させ、水分制限を行う。この水分制限により作物Pの糖度を高めることができる。この水分制限工程は、主に作物Pの開花時期から結実時期まで行う。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
図1に示す栽培装置を用いてフェンロー型温室内においてトマト栽培による比較実験を行った。なお、培地部は、底面積を150cm2とし、粒子層の平均厚さは3cmとした。また、トマトにはCF桃太郎ヨーク種を用い、株間15cmで7段栽培とした。栽培液は大塚処方Aを用いた。
1a 粒子層
1b 枠体
2 水槽
3 送液部
4 土台
5 カバー
P 作物
X 栽培液
Claims (3)
- 粒子層を有し作物を着生させる培地部に、水槽に貯留された栽培液の液面を上記培地部の粒子層の底部より低く位置させ、上記水槽内の栽培液を毛管現象によって上記培地部の粒子層の底部に供給する栽培方法であって、
上記液面からの揚水高さに対する栽培液の供給速度を表す曲線の変曲点となる揚水高さにおける上記粒子層での空隙のうち空気の占める割合を35体積%以上65体積%以下として栽培液を供給する栽培方法。 - 上記変曲点における栽培液の供給速度を、培地部質量を基準として0.1質量%/分以上2質量%/分以下とする請求項1に記載の栽培方法。
- 粒子層を有し、作物を着生させる培地部と、
栽培液が貯留され、この栽培液の液面が上記培地部の粒子層の底部より低い位置となるよう配設される水槽と、
上記水槽内の栽培液を毛管現象によって上記培地部の粒子層の底部に供給する送液部と
を備える栽培装置であって、
上記液面からの揚水高さに対する栽培液の供給速度を表す曲線の変曲点となる揚水高さにおける上記粒子層での空隙のうち空気の占める割合が35体積%以上65体積%以下である栽培装置。
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