JP6805644B2 - 液体吐出ヘッド用ワイパーブレード、維持回復ユニット、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置 - Google Patents
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Description
(1)液体吐出ヘッドの液体吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレードであって、該ワイパーブレードは弾性ゴムからなる基体であり、前記基体の前記インク吐出面に当接する先端稜線部を含む当接部は、弾性ゴムと硬化性組成物の硬化物との複合材料からなっており、該複合材料のマルテンス硬さは前記弾性ゴムのマルテンス硬さよりも高いことを特徴とする液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
液体吐出ヘッド用ワイパーブレード(以下、「ワイパーブレード」という)は液体吐出面に付着した液体を除去し吐出安定性の維持に寄与する重要部品である。
図1に液体吐出ヘッド404とワイピングユニット50とを示す。液体吐出ヘッド404は、ノズル板10とノズル板10の表面に形成された撥液膜40とを備えている。また、ワイピングユニット50はワイパーブレード51とワイパーブレード51を支持するワイパーブレード支持部材52とから構成される。
弾性ゴムと硬化性組成物の硬化物との複合材料部分(以下、改質部分ともいう)は樹脂に近い性質を持つようになるため摺擦で受けるエネルギーによるヒステリシスロスが大きくなり摩耗しやすくなるが、ワイパーブレードの大部分を改質しないまま残すことで、発生したエネルギーをゴム弾性の振動(スティックスリップ運動)として弾性ゴムからなる基体部分より発散することが可能となる。これにより単一な構成のゴムよりも耐摩耗性が高く、樹脂フィルムよりも追随性が高いものとなる。
図2(a)は本発明のワイパーブレードの製造方法の一例を示す図であり、図2(b)は本発明のワイパーブレードのマルテンス硬さの分布状態を示す図であり、マルテンス硬さが高い程、色が濃く表示されている。
図2(a)に示すように、含浸処方液5として、その硬化物がワイパーブレードの弾性ゴムの硬度よりも高い硬度を有する硬化性組成物をディッピング槽6に収容する。
次いで、弾性ゴムからなる基体2を、ディッピング槽6に浸漬して、ワイパーブレードの先端稜線部3を含む当接部に硬化性組成物を含浸させる。
次いで、硬化性組成物を含浸した弾性ゴムからなる基体2に紫外線を照射して含浸部を前記基体と硬化性組成物の硬化物との複合材料からなる複合材料層領域4とする。
図2(b)はワイパーブレードの先端稜線部を含む当接部におけるマルテンス硬さの分布状態を示した図であり、高硬度の部分が濃く表示されている。マルテンス硬さはワイパーブレードの表面から内部に向かって硬度が減少している。
基体の弾性ゴムとしては、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)やクロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)やウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM)などの非ジエン系ゴムなど、いずれも使用することができるが、ゴム中の配合剤(可塑剤や難燃剤など)がブリードアウト、あるいは液体成分により抽出される恐れの少ないEPDMやU、FKMなどが好適である。
前記断面のマルテンス硬さ(HM)は、フィッシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用い、ビッカース圧子を1.0mNの力で10秒間押し込み、5秒間保持し、1.0[mN]の力で10秒間抜いて、測定することができる。
基体の弾性ゴム硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃におけるJIS−A硬度が70°前後のものが好ましい。85°以上に硬くなると撥水膜を削り易くなり、またブレードエッジ自身にチッピング(欠け)が起こりワイピング機能が低下する。また、50°以下に柔らかくなるとブレードが摩耗しやすくなり、ワイピング機能が低下する。
JIS−A硬度は、「タイプAデュロメータ」で測定される値であり、例えば、高分子計器株式会社製 マイクロゴム硬度計 MD−1などを用いてJIS K6253に準じて測定することができる。
基体の弾性ゴムのJIS K6255規格に準拠した反発弾性率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、基体の反発弾性係数は、例えば、JIS K6255規格に準拠し、23℃において、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用いて測定することができる。
含浸させる材料としては、機能向上、生産性、コストを満足するものとして、アクリル/メタクリル樹脂、またはイソシアネートが適しているが、これに限定されるものではない。
また含浸させるアクリル/メタクリルモノマーとしては、特に制限はないが、直鎖式の2官能アクリレート/メタクリレートが好適である。官能基数が1だとゴム中で高分子化されないため硬度上昇せず、また官能基数3以上だとゴムに含浸しにくいが、いずれもゴムとの相溶性によっては含浸させることが可能であり、適宜組合せて用いることができる。
先端稜線部に短時間で適度な含浸を行う方法として、上記材料を原液で、あるいは有機溶剤で希釈し、ディッピング、スプレー塗工、スクリーン印刷、ロールコーターなどで先端部分に接触させる方法が適する。とくに生産性、コスト、安全性の面から有機溶剤希釈液へのディッピングが好ましい。
この点については下記参考文献を参照のこと。
古川睦久(2009)「含フッ素ポリメタクリレートとのIPN化によるポリウレタンの表面改質」日本ゴム協会誌 vol.74、No.9、p.363
微小硬さの測定は、図3に示す形状のビッカース圧子を使用する。そして、図4(a)に示すように、圧子800を所定の速度でサンプル801(ノズル基材20上の撥液膜40)に対して降下させ、図4(b)に示すように、撥液膜40の所定の深さまで押し込んで所定時間保持し、図4(c)に示すように、一定の速度で上昇させる。
例えば、ビッカース圧子800を9.8[mN]の力で、例えば10秒で押し込み、5秒保持し、一定の力で、10秒間で抜く動作を行う。
この場合、マルテンス硬さは、Fmax/(26.43×(hmax)2)である。
撥液膜とワイパーブレードとの摺動ストレスが低減されることで、双方の摩耗が抑制され、ノズル孔のメニスカス位置が長期に渡って変化しないことで吐出安定性が維持される。
次に、本発明に係るワイパーブレードの製造方法の具体例について説明する。
まず先端稜線部を含む部分の改質を行う方法について説明する。
長さ15mm、幅20mm、厚さ1.2mmの平板状ゴム材の先端稜線部を含む部分を、下記表1に記載した含浸処方から選択される含浸処方液に10分間ディッピングし、引き上げた後、残渣をBEMCOTにて払拭した。アクリル/メタクリル樹脂を含浸させたものは紫外線を積算光量2kJ/cm2となるよう照射し、さらに100度で30分加熱し、イソシアネートを含浸させたものは100度で2時間加熱することで硬化させ、先端稜線部を含む部分が改質されたワイパーブレードを得た。
次に前記液体吐出ヘッド用ワイパーブレードと組み合わせて使用される液体吐出ヘッドのノズルプレートにおける撥液膜について述べる。
次にノズルプレートの撥液膜について図6と図7を用いて説明する。
ノズル板1は、液体を吐出するノズル11となる孔(以下、「ノズル孔」という。)21が形成されたノズル基材20と、ノズル基材20の表面に形成された中間層30と、液体吐出面側表面に形成された撥液膜40とを有している。
なお、撥液膜40の斜面領域41を除く斜面領域以外の領域42は膜厚がほぼ一定で平坦である。
これにより、アミノ基と撥液材料が相互作用することで高い密着性が得られる。
円周CC上における平均膜厚aは、円周CCを等間隔にφ10μmのスポット径でエリプソメータにより測定した。
したがって、σ/m<0.1、とすることで、噴射曲りを低減できる。
ノズル板1は、ノズル基材20のノズル孔21の内壁面にも中間層30を形成し、ノズル11の内壁面に撥液膜40を形成している。
これら相反する膜厚を有する撥液膜40は、例えば、気相法を用いて成膜することで得られる。
なお、膜厚の測定はイオンポリッシュによりノズル断面を出し、SEM観察することで測定可能である。
ノズル基材20に設けた凹凸が撥液膜40表面に影響することなく平滑な表面を得るためには、1μm以上の膜厚が必要であり、また、ノズル11の形状やノズル径を維持する観点からは薄い方が好ましい。撥液膜40の平均厚みを1μm〜3μmの範囲とすると、ワイピング耐久性の観点からも、ノズル11の形状の観点からも好ましい。平均厚みは、例えば断面SEMにより測定することができる。
なお、ノズル基材20は、例えば、長さ30mm、幅15mm、厚み0.05mmの金属製平板状部材にプレス加工でノズル孔21を開口したものである。
高耐食性Ni−Cr−Fe合金を使用できる。この種の合金は「インコネル合金」として知られている。
その後、図10(d)に示すように、アニーリングによる平坦化工程を行う。
ベークは、対流式乾燥炉、循環送風式乾燥炉、フラッシュアニール装置、ハロゲンランプヒータ、真空乾燥機など、いずれの方法でもよいが、窒素雰囲気下で実施するのが好ましい。
例えば、ベーク前は、図12に示すように、膜内部には細孔600が存在し、膜表面は純水に対する接触角が129°、Ra=8nmであるのに対して、ベーク後は、図13に示すように、膜内部には空洞がなくなり、膜表面は純水に対する接触角が114°、Raは1nm以下となる。
また、撥液膜の表面は、ノズル11のエッジ11aから40nmの範囲内でテーパ形状(斜面形状)となり、40nmの周囲より外側では平坦な面となった。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図15及び図16を参照して説明する。図15は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)の断面説明図、図16は同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)の断面説明図である。
そして、フレーム部材120の共通流路としての共通液室110から振動板部材103に形成した供給口109を通じて、液導入部108、流体抵抗部107を経て個別液室106に液体が供給される。なお、供給口109にはフィルタが設けられても良い。
そして、この振動板部材103の個別液室106とは反対側に、振動板部材103の振動領域130を変形させるアクチュエータ手段、圧力発生手段としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ111を配置している。
そして、圧電素子112Aを振動板部材103の振動領域130に形成した島状の厚肉部である凸部130aに接合している。また、圧電素子112Bを振動板部材103の厚肉部である凸部130bに接合している。
この圧電部材112は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、圧電素子112Aの外部電極に駆動信号を与えるためのフレキシブル配線部材としてのFPC(フレキシブルプリント配線板)115が接続されている。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド404に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
維持回復ユニット420は、本発明に係るワイパーブレードと、例えば液体吐出ヘッド404のノズル面(液体吐出面)をキャッピングするキャップ部材421などで構成されている。
主走査移動機構493、供給機構494、維持回復ユニット420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成する。
このように、この装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
液体吐出ユニットは、少なくとも液体吐出ヘッドと本発明に係るワイパーブレードを含んで構成され、図19で示す液体吐出ユニットでは、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、維持回復ユニット420と、液体吐出ヘッド404とで構成されている。なお、図19で示す液体吐出ユニットに、供給機構494を更に取付けることもできる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、液体を吐出させて媒体に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、以下では液体吐出ヘッドから吐出する液体としてインクを用いた場合について説明する。
ワイパー形状に加工済みの、長さ16mm、幅16mm、厚み1.2mmの平板状基体ゴムを用意する。これを下記表2から選ばれる含浸処方液に、2mmの深さまで浸漬して5分間浸漬させた後、表面残渣をBEMCOTで拭き取る。含浸処方液がアクリル/メタクリル樹脂のものは、スポットUV照射装置(スポットキュアSP−11 ウシオ社製)で積算光量2J/cm2となるまで紫外線照射して硬化させた後、100度で1時間加熱し有機溶媒除去とアフターキュアを行った。含浸処方液がイソシアネート樹脂のものは、100度で2時間加熱し有機溶媒除去と硬化を行ってワイパーブレードを得た。
長さ30mm、幅15mm、厚み0.05mmのSUS316Lからなる金属製平板状部材に対し、液体吐出面と反対側からパンチによって孔開け加工を行った。孔開け加工に用いたパンチは、円筒状の先端部分を長さ10μm、直径20μmとする。液体吐出面側に生じたバリは研磨により除去した。
これにより、液体吐出面側の円筒状部分21aの直径が20μm、液体吐出面と反対側の面の円錐台形状部分21bの開口の直径が40μm、円筒状部分21aの高さが10μmのノズル孔21を384個形成したノズル基材20を得た。
上記ノズル基材20の液体吐出面側に、テトラフルオロエチレンパーフルオロジオキソールコポリマー(テフロン(登録商標)AF2400:デュポン社製)を、1.5〜8.0×10−3Paの高真空下で、350〜420℃に加熱し、蒸着膜の厚さが蒸着源に対向した部分で1〜3μm程度になるまで真空蒸着した。
得られた蒸着膜44は、テフロン(登録商標)AF2400のガラス転移温度(240℃)以上の温度でベークすることにより、緻密で表面が平滑な撥液膜40となった。
マルテンス硬さ(HM)は、フィッシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用い、ビッカース圧子を1.0mNの力で10秒間押し込み、5秒間保持し、1.0[mN]の力で10秒間抜いて、測定した。
ゴムのJIS−A硬度は高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD−1を用い、JIS K6253に準じて測定した(23℃)。
弾性ゴムの反発弾性率は、23℃で、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。
図14に示す評価装置を使用したワイピング耐久性を評価した。具体的には、インク610を収容した容器601内に、ノズル板1を固定治具602で固定し、ワイパーブレード611を固定治具612に固定して、ノズル板1の撥液膜40表面に対するワイピング(払拭)動作を行った。
インク610としては、株式会社リコー製のRICOH GX−3000用のインクジェット用インクである、GXカートリッジブラック GC21Kを使用した。
実施例1〜5、比較例1〜2のノズル板1を備える液体吐出ヘッドを構成して、株式会社リコー製IPSiO G515に搭載して、ワイピング後のインク付着残り、および噴射曲りの評価を行った。評価は1万回のワイピング耐久試験を実施した後の状態(耐久試験後)のノズル板1表面へのインク付着有無と、ノズルチェックパターンを印刷し印刷されたノズルチェックパターンを目視観察することにより噴射曲がりの有無により評価した。
各実施例のワイパーブレードにおいて、弾性ゴム(基体)と硬化物との複合材料に相当する箇所は、表3で示される「先端稜線部からの距離」が、0μm(ワイパーブレードの表面)、100μm、250μmの位置である。つまり、表3より、各実施例のワイパーブレードは、複合材料部分のマルテンス硬さが、その基体である弾性ゴムのマルテンス硬さよりも高いことが分かる。
一方、比較例1、2は耐久試験後、実使用上使用に耐えない吐出面のインク付着または噴射曲りを生じている。
比較例1は硬いゴムの単一構成としたため、ワイパーブレードの早期摩耗を生じるとともに撥液膜を損耗してしまった。
比較例2はゴム単一構成で硬度も反発弾性も適切ではあり、ワイパーブレードの摩耗は小さく、吐出面のインク付着も使用可能な状態ではあるが、撥液膜の摩耗が実施例よりも進んでおり噴射曲がりが起きた。
(1)液体吐出ヘッドの液体吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレードであって、該ワイパーブレードは弾性ゴムからなる基体であり、前記基体の前記液体吐出面に当接する先端稜線部を含む当接部は、弾性ゴムと硬化性組成物の硬化物との複合材料からなっており、該複合材料のマルテンス硬さは前記弾性ゴムのマルテンス硬さよりも高いことを特徴とする液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
(2)ワイパーブレードが当接する液体吐出ヘッドの液体吐出面に形成された撥液膜材料と前記当接部との静止摩擦係数μ1と、前記撥液膜材料と弾性ゴムからなる基体との静止摩擦係数μ2との関係がμ1<μ2である上記(1)に記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
(3)ワイパーブレードの先端稜線部を含む先端から5mm以内の部分が弾性ゴムと、アクリル/メタクリル樹脂またはポリイソシアネートとの複合材料層となっている上記(1)又は(2)に記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
(4)先端稜線部から厚みの1/2の内部までマルテンス硬さが連続的に変化していく上記(3)に記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレードを備える維持回復ユニット。
(6)上記(5)に記載の維持回復ユニットと液体吐出ヘッドとを含む液体吐出ユニット。
(7)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のワイパーブレードと液体吐出ヘッドとを含む液体吐出ユニット。
(8)液体吐出ユニットには、さらに、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する供給機構及び前記液体吐出ヘッドを主走査方向に移動させる主走査移動機構の少なくとも一つが含まれている上記(6)又は(7)に記載の液体吐出ユニット。
(9)液体吐出ユニットの液体吐出ヘッドは、液体吐出面に撥液膜が形成されており、該撥液膜は、エーテル結合を有する含フッ素ヘテロ環状構造をPTFE骨格にもつフッ素樹脂を含有する膜である上記(6)乃至(8)のいずれかに記載の液体吐出ユニット。
(10)上記(6)乃至(9)のいずれかに記載の液体吐出ユニットを備えている液体を吐出する装置。
2 基体
3 先端稜線部
4 複合材料層領域
5 含浸処方液
6 ディッピング槽
10 ノズル板
11 ノズル
11a エッジ
11o ノズル中心
20 ノズル基材
21 ノズル孔
21a ノズル孔の液体吐出面側の円筒状部分
21b ノズル孔の液体吐出面側と反対側の円錐台形状部分
30 中間層
31 SIO2膜
32 シランカップリング剤層
40 撥液膜
40a 液体吐出面側における撥液膜
40b ノズルの内壁面の撥液膜
41 撥液膜の斜面領域
41a 撥液膜の斜面
42 撥液膜の斜面領域以外の領域
44 蒸着膜
50 ワイピングユニット
51 ワイパーブレード
52 ワイパーブレード支持部材
60 テープ
101 ノズル板
102 流路板
103 振動板部材
104 ノズル
106 個別液室
107 流体抵抗部
108 液導入部
109 供給口
110 共通液室
111 圧電アクチュエータ
112 圧電部材
112A、112B 圧電素子
113 ベース部材
115 FPC
120 フレーム部材
130 振動領域
130a、130b 凸部
401 ガイド部材
403 キャリッジ
404 液体吐出ヘッド
405 主走査モータ
406 駆動プーリ
407 従動プーリ
408 タイミングベルト
410 用紙
412 搬送ベルト
413 搬送ローラ
414 テンションローラ
416 副走査モータ
417 タイミングベルト
418 タイミングプーリ
420 維持回復ユニット
421 キャップ部材
422 ワイパーブレード
440 液体吐出ユニット
441 ヘッドタンク
450 液体カートリッジ
451 カートリッジホルダ
452 送液ユニット
456 チューブ
491A、491B 側板
491C 背板
493 主走査移動機構
494 供給機構
495 搬送機構
500 真空槽
501 蒸着源
600 細孔
601 容器
602 固定治具
610 インク
611 ワイパーブレード
612 固定治具
800 圧子
801 サンプル
Claims (12)
- 液体吐出ヘッドの液体吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレードであって、
該ワイパーブレードは弾性ゴムからなる基体であり、
前記基体の前記液体吐出面に当接する先端稜線部を含む当接部は、弾性ゴムと前記弾性ゴムに含浸した硬化性組成物の硬化物との複合材料からなっており、
該複合材料のマルテンス硬さは前記弾性ゴムのマルテンス硬さよりも高いことを特徴とする液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。 - 液体吐出ヘッドの液体吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレードであって、
該ワイパーブレードは弾性ゴムからなる基体であり、
前記基体の前記液体吐出面に当接する先端稜線部を含む当接部は、弾性ゴムと前記弾性ゴム内部に存在する硬化性組成物の硬化物との複合材料からなっており、
該複合材料のマルテンス硬さは前記弾性ゴムのマルテンス硬さよりも高いことを特徴とする液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。 - ワイパーブレードが当接する液体吐出ヘッドの液体吐出面に形成された撥液膜材料と前記当接部との静止摩擦係数μ1と、前記撥液膜材料と弾性ゴムからなる基体との静止摩擦係数μ2との関係がμ1<μ2である請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
- ワイパーブレードの先端稜線部を含む先端から5mm以内の部分が弾性ゴムと、アクリル/メタクリル樹脂またはポリイソシアネートとの複合材料層となっている請求項1乃至3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
- 先端稜線部から厚みの1/2の内部までマルテンス硬さが連続的に変化していく請求項4に記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。
- 液体吐出ヘッドの液体吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレードであって、
該ワイパーブレードは弾性ゴムからなる基体であり、前記基体の前記液体吐出面に当接する先端稜線部を含む当接部は、前記先端稜線部を含む先端から5mm以内の部分が、弾性ゴムと、硬化性組成物の硬化物であるアクリル/メタクリル樹脂またはポリイソシアネートと、の複合材料層となっており、
前記複合材料のマルテンス硬さは前記弾性ゴムのマルテンス硬さよりも高く、
前記先端稜線部から厚みの1/2の内部までマルテンス硬さが連続的に変化していく
ことを特徴とする液体吐出ヘッド用ワイパーブレード。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド用ワイパーブレードを備える維持回復ユニット。
- 請求項7に記載の維持回復ユニットと液体吐出ヘッドとを含む液体吐出ユニット。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のワイパーブレードと液体吐出ヘッドとを含む液体吐出ユニット。
- 液体吐出ユニットには、さらに、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する供給機構及び前記液体吐出ヘッドを主走査方向に移動させる主走査移動機構の少なくとも一つが含まれている請求項8又は9に記載の液体吐出ユニット。
- 液体吐出ユニットの液体吐出ヘッドは、液体吐出面に撥液膜が形成されており、該撥液膜は、エーテル結合を有する含フッ素ヘテロ環状構造をPTFE骨格にもつフッ素樹脂を含有する膜である請求項8乃至10のいずれかに記載の液体吐出ユニット。
- 請求項8乃至11のいずれかに記載の液体吐出ユニットを備えている2液体を吐出する装置。
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