JP6805520B2 - 金属層付きポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
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|SMD−STD|≦0.4 …(1)
(上記式中、SMDは、フィルム走行方向(MD)の収縮率(%)、STDは、フィルム走行方向と直交する方向(TD)の収縮率(%)をそれぞれ意味し、加熱条件は、150℃90分間である)
ΔS≦0.4
(上記式中、SMDは、フィルム走行方向の収縮率(%)、STDは、フィルム走行方向と直交する方向の収縮率(%)をそれぞれ意味する)"
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定し、平均粒径を求めた。平均粒径の測定法と同様にして粒度分布を求めた。すなわち、等価球分布における大粒子側から積算を行い、下記式から粒度分布比(R)を算出した。
(r)=粒子積算重量が25%のときの粒径/粒子積算重量が75%のときの粒径"
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
包埋樹脂でフィルムを固定し断面をミクロトームで切断し、2%オスミウム酸で60℃、2時間染色して試料を調整した。得られた試料を、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM2010)で観察し、塗布層の厚みを測定した。フィルムの計15箇所を測定し、数値の大きい方から3点と、小さい方から3点を除いた9点の平均を塗布層厚みとする。
あらかじめ、金属積層用ポリエステルフィルムを空気中、150℃で90分間加熱する。その後、熱処理をした当該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmになるように、測定面(塗布層)を内面として箱形の形状を作成する。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m2)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。(A面)。反対面側(B面)も上記と同様の要領にて測定を行い、塗布層表面から抽出されるオリゴマー量(OL)を求めた。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
分光光度計(株式会社日立ハイテクフィールディング製U-3310)により、スキャン速度を300nm/min、サンプリングピッチを1nm、波長300〜700nm領域で連続的に光線透過率を測定し、365nmの波長での光線透過率を検出した。
試料フィルムを無張力状態で所定の温度(150℃)に保ったオーブン中、90分間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して次式にて算出した。なお、塗布フィルムのMDとTDのそれぞれについて測定した。
収縮率={(熱処理前のサンプル長)−(熱処理後のサンプル長)}/(熱処理前のサンプル長)×100"
金属積層用ポリエステルフィルムの両面に反応性スパッタリング法により、厚さ20nmの酸化銅層を形成した。当該酸化銅層上にフォトレジストを塗布して乾燥した後、一方の面から格子状にパターン化(最細部:12μm)されているマスクを介して紫外光をレジストに露光し、他方はマスクを介さずに紫外光を露光した。得られたフィルムを4%の塩化第2鉄水溶液に浸漬してエッチング処理した。得られたパターン化された酸化銅層を、150℃×90分間の加熱処理する前後における格子状のパターン(加熱前のXの長さ=3.00mm、加熱前のYの長さ=3.00mm)の寸法変化(X,Y)に関して、測定顕微鏡を用いて観察し、下記判定基準により、判定を行った。なお判定はパターン化されたマスクを介して紫外光を露光した面で行った。
(判定基準)
○:加熱後のXとYの長さの差が0.014mm以下。(加熱処理前後での寸法変化がほとんどなく実用上、問題ないレベル)
×:加熱後のXとYの長さの差が0.014mmを超える。(加熱処理前後での寸法変化により、実用上、問題あるレベル)
本評価においては、図1に示すとおり、格子状のパターンにて評価を行ったが、これに限定されるわけではない。"
[ポリエステル(I)の製造方法]
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常
法に従い、チップ化してポリエステル(I)を得た。得られたポリエステルチップの溶液粘度IVは、0.66であった。"
ポリエステル(I)をベント付き二軸押出機に供して、紫外線吸収剤として2,2−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン](CYTEC社製 CYASORB UV−3638 分子量 369 ベンゾオキサジン系)を10重量%濃度となるように供給して溶融混練りしてチップ化を行い、紫外線吸収剤マスターバッチポリエステル(II)を作製した。得られたポリエステル(II)の極限粘度は、0.59であった。
ポリエステル(I)を製造する際、平均粒径2μmの非晶質シリカを1000ppm添加し、ポリエステル(III)を作成した。
上記ポリエステル(I)、(III)をそれぞれ82.5%、17.5%の割合で混合した混合原料をa層の原料とし、ポリエステル(I)100%の原料をb層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、a層を最外層(表層)、b層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(aba)で、積層ポリエステルフィルム厚み構成比がa:b:a=2:19:2になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.3倍延伸した後、オキサゾリン化合物(エポクロス、株式会社日本触媒製、オキサゾリン基量7.7mmol/g)を50%、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルを45%、平均粒径が0.07μmのシリカ粒子を5%の割合で混合した塗布液からなるオリゴマー封止層を乾燥後0.04μmとなるように、フィルム両面(フィルム走行方向に対して、上面がA面、下面がB面)に塗布した後に、テンターに導き、横方向に120℃で4.9倍延伸し、235℃で熱処理を行った後、横方向に弛緩し、フィルムをロール上に巻き上げ、フィルム幅1000mm、巻長さ、6000m、厚さ23μm塗布層が設けられた両面積層ポリエステルフィルムを得た。なお、STDの微調整は、横方向に弛緩後のフィルム幅で微調整した。
実施例1において、ポリエステルフィルムのb層の原料をポリエステル(I)、(II)を97.5%、2.5%の割合で混合した混合原料を使用し、紫外線吸収層を設けないこと、およびオリゴマー封止層の厚みを0.01μmとした以外は実施例1と同様にして得た。
実施例1において、紫外線吸収層の厚みを1.0μmとした以外は実施例1と同様にして得た。
実施例3において、オリゴマー封止層の厚みを0.01μmとした以外は実施例3と同様にして得た。
実施例2においてポリエステルフィルムのb層の原料をポリエステル(I)、(II)を98.5%、1.5%の割合で混合した混合原料を使用した以外は実施例2と同様にして得た。
実施例2においてポリエステルフィルムのb層の原料をポリエステル(I)、(II)を97.0%、3.0%の割合で混合した混合原料を使用し、オリゴマー封止層の厚みを0.04μmとした以外は実施例2と同様にして得た。
実施例2においてポリエステルフィルムのb層の原料をポリエステル(I)、(II)を97.0%、3.0%の割合で混合した混合原料を使用し、オリゴマー封止層の厚みを0.04μmとした以外は実施例2と同様にして得た。
実施例1において以外は実施例1と同様にして得た。
実施例1において、紫外線吸収層の厚みを0.8μmとした以外は実施例1と同様にして得た。
実施例2において、オリゴマー封止層の厚みを設けないこと以外は実施例2と同様にして得られた。
実施例1において、オリゴマー封止層および紫外線吸収層を設けないこと以外は実施例1と同様にして得た。
実施例1において、紫外線吸収層を設けないこと以外は実施例1と号用にして得た。
2 パターン化されていない部分
Claims (3)
- ポリエステルフィルムの両面にパターン化された金属層を形成する工程を含む金属層付きポリエステルフィルムの製造方法であって、
前記ポリエステルフィルムは、ポリエステルからなる基材の両面に塗布により形成されたオリゴマー封止層を有し、ポリエステルからなる基材中に紫外線吸収剤を含む、又は、塗布により形成されたオリゴマー封止層の一方の層上に紫外線吸収層を有し、当該ポリエステルフィルム表面から抽出されるオリゴマー量がそれぞれ1.5mg/m2以下であるポリエステルフィルムであり、当該フィルムの365nmでの光線透過率が20%以下であり、下記式(1)を満足するポリエステルフィルムである、金属層付きポリエステルフィルムの製造方法。
|SMD−STD|≦0.4 …(1)
(上記式中、SMDは、フィルム走行方向(MD)の収縮率(%)、STDは、フィルム走行方向と直交する方向(TD)の収縮率(%)をそれぞれ意味し、加熱条件は、150℃90分間である) - 前記金属層が銅層である、請求項1に記載の金属層付きポリエステルフィルムの製造方法。
- 下記模式図に示す格子状のパターンであって、加熱前のXの長さ=3.00mm及び加熱前のYの長さ=3.00mmである格子状のパターンを形成した場合の、150℃、90分間の加熱処理後のXとYとの長さの差が0.014mm以下である、請求項1又は2に記載の金属層付きポリエステルフィルムの製造方法。
(上記図中、MDはフィルム走行方向を意味する。)
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