JP6803914B2 - 視覚機能改善剤及び視覚機能の改善方法 - Google Patents

視覚機能改善剤及び視覚機能の改善方法 Download PDF

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Description

本発明は、視覚機能改善剤及び視覚機能の改善方法に関する。
近年、スマートフォン、パソコン、タブレット、電子書籍等の多くの電子デバイスが普及し、それらの使用時間が急増していることを受けて、現代人の目には日常的に大きな負担が掛かるようになっている。特にスマートフォンのような小さな画面に表示された小さな文字や画像を近距離で凝視することは目に対して多大な負担が掛かることが最近の研究で指摘されている。また、オンラインゲームやアニメ等の目を使うインドアの娯楽が若年層を中心に流行している。スマートフォンを歩きながら使用する「歩きスマホ」も日常的に見られるようになっている。
このような目に対する負担増加の状況に呼応するかのように、現代人、特に若年層の視力低下の問題が深刻化している。また、スマートフォンを長時間使用する若い世代に、老眼と同様の症状が多く見られるようになってきている。
さらに、最近では、過度のストレスや現代生活に多く見られる不規則な生活、睡眠不足、運動不足、バランスの悪い食事といった生活習慣の乱れも目に対して悪い影響を及ぼしており、視覚機能低下の一因となっている。
また、マイクロエレクトロニクスや情報処理を中心とした技術革新により、IT化が急速に進展し、パソコン等のディスプレイ(VDT)が広く職場に導入されてきたことに伴い、最近では、VDT(Visual Display Terminal)症候群という新たな疾患が注目されている。このVDT症候群は、VDTを使った長時間の作業により、目だけでなく、身体や精神にも支障をきたし、目の不調に加えて各種症状を引き起こす疾患である。その症状としては、例えば、目の疲労、視力の低下、目のかすみ、目の痛み、ドライアイ、肩のコリ、首から肩、腕への痛み、だるさ、手指のしびれ、背中の痛み、頭痛、めまい、不眠、うつ病、ストレスの増大等が挙げられ、このような症状が複合的に引き起こされる。
このように、スマートフォンやパソコン等の益々の普及により、現代人の目を取り巻く環境は過酷さを増しており、目が酷使される状況へと社会全体が進んでいる。さらに過度のストレスや生活習慣の乱れがそれに加わることによって、現代人にとっては、目の健康を維持することが非常に難しい状況となってきている。そして、このような状況下で引き起こされる視力の低下をはじめとする視覚機能の低下は、単に個人の生活の質を低下させるという一個人の問題にとどまらず、仕事の生産性や業務効率にも支障をきたすことから、社会全体にとっての問題であるといえる。したがって、視覚機能を改善するための実効的な対策を講じることは、現代社会において非常に重要な課題の1つになっている。
視覚機能の改善方法としては、メガネやコンタクトレンズの利用が一般的ではあるが、これらの着用や管理には煩わしい面があるため、利用を好まない者も多い。その他、視力や老眼等の各種回復トレーニング方法も提案されてはいるが、いずれも継続容易性の点で難があり、効果の点においても十分に立証されているとはいい難い。
視覚機能を改善する上で、栄養のあるバランスの良い食事を摂ることは重要な要素である。一般的な食品中に含まれる、視覚機能の健康を維持するための栄養素としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、及びビタミンCがよく知られている。ビタミンAは目の粘膜保護や網膜の健康保持、ビタミンBは目の神経・筋肉の機能保持、ビタミンBは目の細胞の再生促進や粘膜保護、ビタミンBは目の細胞の代謝の活性化、ビタミンCは水晶体の透明度の保持や充血の防止にそれぞれ効能があるとされている。したがって、これらの栄養素をバランスよく含む食事を摂ることが視覚機能の健康維持にとっては重要なことである。しかしながら、前述したように食生活の乱れが指摘される昨今において、前記栄養素をバランスよく含む食事を日常的に継続することは必ずしも容易であるとはいえないのが現状である。
そこで、最近では、目の健康維持のための栄養素の不足を補うため、視覚機能の改善を謳った成分を含む健康食品が多数市販されるに至っている。そうした健康食品に含まれる、視覚機能改善に寄与する成分としては、最近注目されているアントシアニン、ルテイン、ドコサヘキサエン酸のほか、アスタキサンチン、リコピン、タウリン、パンテノール、アスパラギン酸カリウム、コンドロイチン硫酸、亜鉛、カルシウム、マグネシウム等が知られている。
アントシアニンは、カシス、ブルーベリー等をはじめとする種々の植物に含まれる色素であるアントシアンのうち、アントシアニジンがアグリコンとして糖や糖鎖と結びついた配糖体成分であり、抗酸化作用、脂質改善作用、抗腫瘍作用等の種々の生理作用を有するとされている。アントシアニンを含む視覚機能改善剤の一例として、例えば、アントシアニンを有効成分として含有する軸性近視抑制剤が報告されている(特許文献1)。
ルテインは、ほうれん草、にんじん、かぼちゃ、ケール等の緑黄色野菜、海草、卵黄等に含まれるカロテノイドという色素の一種であり、目の老化を引き起こす活性酸素を除去し、またテレビや携帯電話等から発せられる有害な青色光を吸収して目を保護する働きが知られている。ルテインを含む視覚機能改善剤の一例として、例えば、カシスエキスパウダーとルテインエステルをソフトカプセルにして用いる視覚改善剤が報告されている(特許文献2)。
ドコサヘキサエン酸は、イワシ、アジ、サンマ等の青魚に多く含まれている多価不飽和脂肪酸で、体内ではエイコサペンタエン酸からつくられ、特に脳や神経組織の機能を高める働きがあるとされる。ドコサヘキサエン酸を含む視覚機能改善剤の一例として、例えば、ドコサヘキサエン酸及び/又はその誘導体を有効成分とする動体視力改善剤が報告されている(特許文献3)。
特開2010−163362号公報 特開2003−26589号公報 特開平10−287563号公報
本発明は、長期間にわたって摂取しても安全であり、視覚機能を効果的に改善することができる、視覚機能の改善剤及び改善方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、補酵素NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の生合成に関与する中間代謝物であるニコチンアミドモノヌクレオチドが優れた視覚機能改善効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下に示すものである。
[1]ニコチンアミドモノヌクレオチドを有効成分とする視覚機能改善剤。
[2]視覚機能改善が、視力の改善、疲れ目の改善、かすみ目の改善、ドライアイの改善、網膜機能の改善、老眼の改善、又はVDT症候群の改善である[1]に記載の視覚機能改善剤。
[3]視覚機能改善剤が、視覚機能改善用の食品である、[1]又は[2]に記載の視覚機能改善剤。
[4]視覚機能改善剤が、視覚機能改善用の医薬品である、[1]又は[2]に記載の視覚機能改善剤。
[5]ニコチンアミドモノヌクレオチドの有効量を、それを必要とする対象に摂取させることを特徴とする、視覚機能の改善方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
本発明は、視覚機能を効果的に改善することができ、また生体内NADの生合成に関与する中間代謝物であるニコチンアミドモノヌクレオチドを有効成分とするものであるため安全であり、長期間にわたって摂取することができる。
ナイアシン(ニコチンアミドとニコチン酸の総称)に関与する代謝経路を示す説明図である。
本発明に係る視覚機能改善剤は、ニコチンアミドモノヌクレオチドを有効成分としており、視覚機能改善効果を奏するものである。本発明において、視覚機能改善とは、狭義の視覚機能の改善だけでなく、視覚機能低下の予防、進行の停止、遅延化をも含む。ニコチンアミドモノヌクレオチドを有効成分とすることによって、そのような作用効果が得られる詳細な理由は現在検討中であるが、NAD依存性脱アセチル化酵素Sirt1、Sirt3に代表される「サーチュイン」をニコチンアミドモノヌクレオチドが促進し、その結果、目の細胞の代謝や細胞呼吸が活性化されることが理由の1つとして考えられる。以下、本発明について詳細に説明する。
ニコチンアミドモノヌクレオチド(化学式:C1115P)は、ヒトを含む多くの生物の体内で作られる、下記の構造式[化1]で表される化合物である。一般にNMN(Nicotinamide mononucleotide)と呼ばれており、補酵素NADの生合成に関与する中間代謝物として知られている。
Figure 0006803914
前記視覚機能改善剤の有効成分であるニコチンアミドモノヌクレオチドは、生体内では、肝臓組織によるNAD代謝経路、すなわち、キヌレニン経路を経てキノリン酸からニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の合成に関与する経路において産生されている。この点について、図1を参照して具体的に説明する。図1はビタミンBとして知られるナイアシン(ニコチンアミドとニコチン酸の総称)に関与する代謝経路を示す説明図である。食事から摂取したニコチン酸は肝臓に取り込まれ、ニコチンアミドに変換され、ニコチンアミドは血流を介して全身に供給される。各細胞は血液中からニコチンアミドを取り込み、NAD、NADPに変換して利用する。ニコチンアミドはトリプトファンからも生合成される。
図1に示すように、生体内においては、トリプトファンを出発物質とした場合、トリプトファンはトリプトファン代謝経路であるキヌレニン経路を経てキノリン酸(QA)に変換され、さらにニコチン酸モノヌクレオチド(NaMN)となる。他方、ニコチン酸(Na)を出発物質とした場合、ニコチン酸は直接NaMNに変換される。NaMNはその後、ニコチン酸アデニンジヌクレオチド(NaAD)を経て、NADサイクルによってNAD、ニコチンアミド(NaM)、ニコチンアミドモノヌクレオチドと相互に変換される。ニコチンアミド(NaM)は、ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)によってニコチンアミドモノヌクレオチドに変換され、次いでニコチンアミドモノヌクレオチドがニコチンアミドモノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ(NMNAT)により変換されてNADが生成される。なお、NAD中間代謝産物であるニコチンアミドリボシド(NR)からもニコチンアミドモノヌクレオチドが産生される。
ニコチンアミドモノヌクレオチドには光学異性体としてα体、β体の2種類が存在しているが、本発明ではβ体が使用される。ニコチンアミドモノヌクレオチドは、例えば、ニコチンアミドとリボースからニコチンアミドリボシドを合成し(Bioorg. Med. Chem. Lett., 12, 1135-1137 (2002) 参照)、次いで、リボース部分の5位水酸基のリン酸化する(Chem. Comm., 1999, 729-730参照)ことにより得ることができる。具体的には、例えば、まず、ニコチンアミドとL−リボーステトラアセテートとを、無水アセトニトリルに溶解し、窒素気流下、トリメチルシリルトリフルオロスルホン酸を過剰量添加後、室温にて撹拌し、メタノールを添加して反応を停止させた上記反応液を、活性炭を充填したカラムに付し、蒸留水で洗浄後、メタノールで溶出して生成物を回収する。次いで、この生成物のL−リボース部分の5位水酸基のリン酸化反応を行うために、上記生成物をトリメトキシリン酸に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リンを滴下し、窒素気流下で撹拌し、水酸化ナトリウム水溶液を添加して中和させ、反応を停止させた上記反応液に、冷アセトニトリル−エーテル溶液を添加する。その後、下層(水相)を陰イオン交換樹脂に通して反応物を回収し、さらに陽イオン交換樹脂で精製することにより、純度の高いニコチンアミドモノヌクレオチドを回収することができる。また、ニコチンアミドモノヌクレオチドはオリエンタル酵母工業社、邦泰生物工程社から市販されており、それらの市販品を購入して使用することができる。
前記ニコチンアミドモノヌクレオチドは不純物の含有量が少ない精製物、特にはその純度は90%以上が好ましく、95%以上がさらに好ましい。前記純度が90%未満であると、異臭が発生したり、あるいは、ニコチンアミドモノヌクレオチドの作用が減弱されて本発明の効果が十分に得られなくなる恐れがある。
前述したようにニコチンアミドモノヌクレオチドの純度は90%以上が好ましいが、その純度(質量比)は無水換算で100%からニコチンアミドモノヌクレオチド以外の不純物を除いた値として定義される。したがって、ニコチンアミドモノヌクレオチドの純度は、式:ニコチンアミドモノヌクレオチドの純度(%)=100−ニコチンアミドモノヌクレオチド以外の不純物(%)により求めることができる。ここで、該不純物としては、図1に示したような、NAD代謝経路に関与するニコチンアミドモノヌクレオチドを除く代謝物、特に、ニコチンアミド、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドが挙げられる。本発明で使用されるニコチンアミドモノヌクレオチド中にNAD代謝経路に関与する上記代謝物のような夾雑物が存在すると、ニコチンアミドモノヌクレオチドの生体細胞内への取り込みが減少したりするなどして、結果的に本発明の効果が減弱される恐れがある。なお、NAD代謝経路に関与する上記不純物の定量は、乾燥されたニコチンアミドモノヌクレオチド粉末の試験溶液をHPLC装置に注入し、得られたクロマトグラフのピーク面積を求め、標準試料を用いた絶対検量線法にて行う(縦軸:ピーク面積、横軸:濃度)。微量物質の場合は、ピーク高を用いると精度よく定量できるので、用いる装置の特性に応じて適宜選択する。なお、分離された物質の特定は保持時間により行う。
本発明に係る視覚機能改善剤は、ニコチンアミドモノヌクレオチドを単独で使用するか、又は他の成分を混合することにより容易に製造される。他の成分は、本発明の効果を奏する限り特に限定されない。
他の成分の例としては、視覚機能改善作用を有するとされる公知の成分である、アントシアニン、ルテイン、ドコサヘキサエン、アスタキサンチン、リコピン、タウリン、パンテノール、アスパラギン酸カリウム、コンドロイチン硫酸、亜鉛、カルシウム、マグネシウム等を挙げることができる。また、食品分野で慣用の補助成分である、例えば各種ビタミン類、微量元素、クエン酸、リンゴ酸、香料、無機塩等を他の成分として含めてもよい。
本発明において、その視覚機能改善作用を増強させる上で特に有効な他の成分として、レスベラトロールが挙げられる。レスベラトロールは、ブドウの果皮、赤ワイン、ピーナッツの皮、イタドリ、グネモン等に含まれる抗酸化物質として知られている。レスベラトロールには、トランス及びシス異性体、トランスーシス異性体混合物、二量体、メチル化レスベラトロール等のレスベラトロール誘導体が含まれる。通常は熱に対して安定なトランス異性体が健康食品等に使用される。また、レスベラトロールは、あらゆる起原原料から抽出、精製して調製されたもののほか、合成的に調製されたものでもよい。
レスベラトロールとニコチンアミドモノヌクレオチドの配合割合については限定されるものではないが、本発明の効果を最大限に引き出す観点からは、成人1日当たりの摂取量において、レスベラトロールが1〜100質量部に対して、ニコチンアミドモノヌクレオチドが1〜25質量部となるように両者の配合割合を調整することが好ましい。
本発明に係る視覚機能改善剤は、視覚機能の改善、とりわけ、視力の改善、疲れ目の改善、かすみ目の改善、ドライアイの改善、網膜機能の改善、老眼の改善、又はVDT症候群の改善を図るため、主として経口的に摂取される。視力の改善については、静止視力、動体視力のいずれの視力も対象となる。疲れ目は眼精疲労ともいわれ、目の疲労感、重圧感、目の充血等に加えて全身的な疲労、頭痛、肩こり、吐き気等の症状を呈することがある。かすみ目は目を酷使等することにより、目のピント調節機能が一時的に低下して、視界がかすんで見える症状をいう。ドライアイは涙の量の減少又は涙の質の低下が原因で、目の不快感や視覚機能の異常を生じる疾患である。網膜機能は目の構成要素の1つである網膜によって、視覚的な映像(光情報)を神経信号(電気信号)に変換して、視神経を通して脳中枢へと信号を伝達する機能をいい、この機能低下に起因して飛蚊症や網膜剥離等の各種網膜疾患が生じうる。したがって、網膜機能の改善により、網膜疾患の改善につながり、また動体視力の改善や暗順応改善にも効果が期待できる。老眼は加齢に伴い水晶体が硬くなり、その調節力が低下することにより、近くの物にピントを合わせにくくなることをいう。本発明により水晶体の弾力性の回復が期待できる。VDT症候群は前述したように、パソコン等のディスプレイ(VDT)を使った長時間の作業により、目や身体や精神に影響のでる疾患であり、その症状として、例えば、目の疲労、視力の低下、目のかすみ、目の痛み、ドライアイ、肩のコリ、首から肩、腕の痛み、だるさ、手指のしびれ、背中の痛み、頭痛、めまい、不眠、うつ病、ストレスの増大等が挙げられ、このような症状が複合的に引き起こされる。本発明により各種症状が緩和される。
前記視覚機能改善剤の製造方法は特に限定されず、その形態に応じてそれを製造するのに用いられる一般的な製造方法を適宜選択して行えばよい。例えば、形態が粉末剤であれば、ニコチンアミドモノヌクレオチド、及び必要に応じて配合される他の成分を均一に混練して製造することができる。なお、有効成分であるニコチンアミドモノヌクレオチドは市場に流通しており、商業的に入手することができる。特に、ニコチンアミドモノヌクレオチドについては、近年、ニコチンアミドモノヌクレオチドの品質管理体制及び量産体制が確立され、食品組成物原料としての供給が可能となっており、さらには食品組成物としての安定性について確認されている。
本発明に係る視覚機能改善剤は、食品や医薬品として用いることができる。食品として用いる場合には、該視覚機能改善剤は、食品分野において、視覚機能改善用の食品として提供することができる。食品の形態で日常的に摂取すると、視覚機能改善効果が連続的に発揮されるため、視覚機能を改善する上で特に有効である。本発明の対象となる食品の種類については特に限定されず、一般の食品のほか、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、食品添加物、飼料、介護食、食事療法食、治療食、ダイエット食等が対象となる。具体的には、菓子類(ガム、キャンディー、クッキー、グミ、ビスケット、ケーキ、チョコレート、和菓子、ゼリー等)、パン、麺類、米・穀類の加工品(シリアル等)、肉類加工品、魚介類加工品、野菜加工品、惣菜、発酵食品、調味料(ソース、ドレッシング、ケチャップ等)、香辛料、乳製品(ヨーグルト、チーズ、牛乳等)、アイスクリーム、冷凍食品、レトルト食品、飲料(炭酸飲料、清涼飲料、乳飲料、アルコール飲料、スポーツ飲料、果汁飲料、茶類、栄養飲料、濃縮飲料等)、粉末飲料(粉末ジュース、粉末スープ等)等が例示される。また、前記食品の形態は限定されず、特に機能性食品や特定保健用食品等の場合には、例えば、粉末剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、ハードカプセル剤、ソフトカプセル剤、ゼリー剤、液剤、ペースト剤等に加工して提供することができる。
前記食品の摂取量については、食品の種類、摂取する対象の年齢、性別、体重、期待される効果、症状等により異なるが、食品に含まれるニコチンアミドモノヌクレオチドの成人1日当たりの摂取量は、通常1mg〜500mg、好ましくは 5mg〜300mg、より好ましくは50mg〜300mgを挙げることができる。1mgよりも少ないと、本発明の効果が得られなくなる恐れがあり、一方、 500mgより多くしても得られる効果は特に変わらず、経済的に不利になる。なお、前記食品中のニコチンアミドモノヌクレオチドの配合割合は食品総重量に対し、100%以下の範囲内で適宜設定することができる。
前記食品は、安全で副作用も特に認められないことから、低下した視覚機能を改善する目的だけではなく、視覚機能の低下を予防する目的で長期間にわたって摂取することもできる。したがって、視覚機能の低下を改善することが望まれる対象だけでなく、視覚機能の低下を招かないように、健常な対象にも適用することができる。
一方、本発明に係る視覚機能改善剤は、医薬品分野において、視覚機能改善用の医薬品(医薬部外品を含む)として経口的あるいは非経口的に投与することができる。該医薬品の剤形は特に制限されるものではないが、例えば、散剤、錠剤、持続性錠剤、チュアブル錠、発泡錠、トローチ剤、バッカル錠、舌下錠、カプセル剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、ドライシロップ、液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等の経口投与製剤、並びに点眼剤、洗眼剤、眼軟膏剤、注射剤、輸液、外用剤等が挙げられる。これらのうち、服用の容易性や有効成分の安定性等を考慮すると、散剤、錠剤、カプセル剤等の経口投与製剤が好ましい。
前記医薬品には、物理化学的性質、生物学的性質等を考慮して、その剤形に適切な薬学的に許容される公知の製剤用添加剤を適宜配合させることができる。そのような製剤用添加剤としては、例えば、賦形剤(乳糖、デンプン、結晶セルロース、リン酸ナトリウム等)、溶剤(水、大豆油、食塩水、注射用非水性溶剤等)、結合剤(デンプン、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルメロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(デンプン、カルメロースナトリウム等)、滑沢剤(タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、マクロゴール、ショ糖脂肪酸エステル等)、コーティング剤(白糖、HPC、セラック、ゼラチン、グリセリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート等)、安定剤(亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン等)、保存剤(パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、ベンジルアルコール、フェノール、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、チメロサール等)、粘稠剤(メチルセルロース、カルメロースナトリウム、コンドロイチン硫酸、アルギン酸ナトリウム等)、懸濁化剤(各種非イオン性界面活性剤、メチルセルロース、カルメロースナトリウム等)、乳化剤(アラビアゴム、コレステロール、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム等)、緩衝剤(クエン酸、酢酸、リン酸ナトリウム、ホウ酸)、界面活性剤(水素添加ヒマシ油、ポリソルベート80等)、着色剤(水溶性食用色素、レーキ色素等)、矯味剤(乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール等)、矯臭剤(芳香性精油類等)、可塑剤(フタル酸エステル類、植物油、ポリエチレングリコール等)等が例示される。
前記医薬品の投与量については、投与対象者の年齢、体重、症状、投与回数等によって異なり一律に規定することはできないが、該医薬品の投与量として、成人1日当たりの投与されるニコチンアミドモノヌクレオチドの量は、通常1mg〜500mg、好ましくは5mg〜300mg、より好ましくは50mg〜300mgを挙げることができる。1mgよりも少ないと、本発明の効果が得られなくなる恐れがあり、一方、500mgより多くしても得られる効果は特に変わらず、経済的に不利になる。なお、前記医薬品中のニコチンアミドモノヌクレオチドの配合割合については、該医薬品の剤形や投与量等に応じて適宜設定することができる。
前記医薬品の投与回数については、投与対象の年齢、体重、症状、該医薬品の1回当たりの投与量等に応じて適宜設定できる。該医薬品の1日当たりの投与回数の一例として、1〜3回を挙げることができる。
ニコチンアミドモノヌクレオチドは、前述したように、視覚機能改善効果を有することから、本発明は、さらに、ニコチンアミドモノヌクレオチドの有効量を、それを必要とする対象に摂取させることを特徴とする、視覚機能の改善方法を提供する。すなわち、本発明に係る視覚機能改善剤を摂取させることにより、摂取させる対象の視覚機能を改善させる方法である。摂取させる対象としては、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等の哺乳類が好ましく、特にヒトが好ましい。前記方法において、ニコチンアミドモノヌクレオチドの摂取量、1日当たりの摂取回数等については、前記視覚機能改善剤について説明した通りである。また、前記視覚機能改善剤は、いついかなる場合にも摂取させることができ、かつ、長期間にわたって対象に摂取させることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
製造例1
常法により、市販のニコチンアミドモノヌクレオチドと澱粉を均一に混合し、硬カプセルに充填して、1カプセル当たり、ニコチンアミドモノヌクレオチド25mg、澱粉320mgを含むカプセル剤を製造した。
製造例2
常法により、市販のニコチンアミドモノヌクレオチドと澱粉を均一に混合し、硬カプセルに充填して、1カプセル当たり、ニコチンアミドモノヌクレオチド50mg、澱粉292mgを含むカプセル剤を製造した。
製造例3
常法により、市販のニコチンアミドモノヌクレオチドと澱粉を均一に混合し、硬カプセルに充填して、1カプセル当たり、ニコチンアミドモノヌクレオチド100mg、澱粉195mgを含むカプセル剤を製造した。
製造例4
常法により、市販のニコチンアミドモノヌクレオチドと澱粉を均一に混合し、硬カプセルに充填して、1カプセル当たり、ニコチンアミドモノヌクレオチド150mg、澱粉145mgを含むカプセル剤を製造した。
製造例5
常法により、下記処方に示した市販のニコチンアミドモノヌクレオチド、レスベラトロール等の各成分を均一に混合し、硬カプセルに充填して、1カプセル当たり、ニコチンアミドモノヌクレオチド5mg、レスベラトロール10mgを含む下記処方からなるカプセル剤を製造した。
処方
レスベラトロール 10mg
βニコチンアミドモノヌクレオチド 5mg
豚プラセンタ 1mg
コラーゲン 10mg
ヒアルロン酸 0.125mg
エラスチン 0.013mg
セラミド 0.013mg
長命草 0.125mg
ビタミンC 10mg
アミノ酸ミックス 1.25mg
ビタミンミックス 1.25mg
澱粉 201.225mg
ステアリン酸カルシウム 5mg
微粒二酸化ケイ素 5mg
合計 250mg
実施例1
製造例1で製造したカプセル剤を、疲れ目の症状がある被験者14名(男性7名、女性7名、39〜73歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、疲れ目の症状について表1に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は9名であった。各基準に対する評価人数の結果を表1に示す。
実施例2
製造例1で製造したカプセル剤を、かすみ目の症状がある被験者8名(男性3名、女性5名、48〜73歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、かすみ目の症状について表1に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は4名であった。各基準に対する評価人数の結果を表1に示す。
実施例3
製造例1で製造したカプセル剤を、ドライアイの症状がある被験者6名(男性3名、女性3名、48〜73歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、ドライアイの症状について表1に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は1名であった。各基準に対する評価人数の結果を表1に示す。
実施例4
製造例1で製造したカプセル剤を、被験者13名(男性8名、女性5名、39〜73歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、視力について表1に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は8名であった。各基準に対する評価人数の結果を表1に示す。
実施例5
製造例1で製造したカプセル剤を、老眼の症状がある被験者10名(男性7名、女性3名、48〜73歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、老眼の症状について表1に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は5名であった。各基準に対する評価人数の結果を表1に示す。
Figure 0006803914
実施例6
製造例2で製造したカプセル剤を、疲れ目の症状がある被験者20名(男性11名、女性9名、38〜78歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、疲れ目の症状について表2に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は15名であった。各基準に対する評価人数の結果を表2に示す。
実施例7
製造例2で製造したカプセル剤を、かすみ目の症状がある被験者16名(男性8名、女性8名、38〜78歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、かすみ目の症状について表2に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は11名であった。各基準に対する評価人数の結果を表2に示す。
実施例8
製造例2で製造したカプセル剤を、ドライアイの症状がある被験者13名(男性7名、女性6名、38〜78歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、ドライアイの症状について表2に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は9名であった。各基準に対する評価人数の結果を表2に示す。
実施例9
製造例2で製造したカプセル剤を、被験者21名(男性12名、女性9名、38〜78歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、視力について表2に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は15名であった。各基準に対する評価人数の結果を表2に示す。
実施例10
製造例2で製造したカプセル剤を、老眼の症状がある被験者17名(男性10名、女性7名、43〜78歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、老眼の症状について表2に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は12名であった。各基準に対する評価人数の結果を表2に示す。
Figure 0006803914
実施例11
製造例3で製造したカプセル剤を、疲れ目の症状がある被験者9名(男性4名、女性5名、42〜74歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、疲れ目の症状について表3に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は6名であった。各基準に対する評価人数の結果を表3に示す。
実施例12
製造例3で製造したカプセル剤を、かすみ目の症状がある被験者8名(男性3名、女性5名、42〜79歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、かすみ目の症状について表3に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は5名であった。各基準に対する評価人数の結果を表3に示す。
実施例13
製造例3で製造したカプセル剤を、ドライアイの症状がある被験者3名(男性1名、女性2名、42〜63歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、ドライアイの症状について表3に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は3名であった。各基準に対する評価人数の結果を表3に示す。
実施例14
製造例3で製造したカプセル剤を、被験者11名(男性4名、女性7名、42〜84歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、視力について表3に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は6名であった。各基準に対する評価人数の結果を表3に示す。
実施例15
製造例3で製造したカプセル剤を、老眼の症状がある被験者10名(男性4名、女性6名、42〜84歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、老眼の症状について表3に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は5名であった。各基準に対する評価人数の結果を表3に示す。
Figure 0006803914
実施例16
製造例4で製造したカプセル剤を、疲れ目の症状がある被験者17名(男性12名、女性5名、42〜77歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、疲れ目の症状について表4に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は13名であった。各基準に対する評価人数の結果を表4に示す。
実施例17
製造例4で製造したカプセル剤を、かすみ目の症状がある被験者9名(男性7名、女性2名、51〜77歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、かすみ目の症状について表4に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は7名であった。各基準に対する評価人数の結果を表4に示す。
実施例18
製造例4で製造したカプセル剤を、ドライアイの症状がある被験者8名(男性5名、女性3名、42〜70歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、ドライアイの症状について表4に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は7名であった。各基準に対する評価人数の結果を表4に示す。
実施例19
製造例4で製造したカプセル剤を、被験者18名(男性13名、女性5名、42〜82歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、視力について表4に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は13名であった。各基準に対する評価人数の結果を表4に示す。
実施例20
製造例4で製造したカプセル剤を、老眼の症状がある被験者14名(男性11名、女性3名、48〜82歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、老眼の症状について表4に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は9名であった。各基準に対する評価人数の結果を表4に示す。
Figure 0006803914
実施例21
製造例5で製造したカプセル剤を、疲れ目の症状がある被験者5名(男性3名、女性2名、38〜68歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、疲れ目の症状について表5に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は4名であった。各基準に対する評価人数の結果を表5に示す。
実施例22
製造例5で製造したカプセル剤を、かすみ目の症状がある被験者4名(男性2名、女性2名、48〜68歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、かすみ目の症状について表5に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は3名であった。各基準に対する評価人数の結果を表5に示す。
実施例23
製造例5で製造したカプセル剤を、被験者5名(男性3名、女性2名、38〜68歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、視力について表5に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は4名であった。各基準に対する評価人数の結果を表5に示す。
実施例24
製造例5で製造したカプセル剤を、老眼の症状がある被験者3名(男性2名、女性1名、48〜68歳)に対して、1日当たり2カプセルの用量で2か月間継続して服用してもらい、服用開始から2週間後、1か月後、及び2か月後のそれぞれにおいて、老眼の症状について表5に示す基準にて自己評価をしてもらった。なお、被験者のうち、1日当たり、4〜5時間以上の長時間パソコン等のディスプレイを見る者は2名であった。各基準に対する評価人数の結果を表5に示す。
Figure 0006803914
以上の結果から分かるように、本発明の視覚機能改善剤を服用することにより、視覚機能の改善効果があった(「やや改善した」、「改善した」、「非常に改善した」)とする被験者の割合は非常に高く、これにより本発明の視覚機能改善剤には視覚機能改善効果があることが認められた。

Claims (4)

  1. ニコチンアミドモノヌクレオチドを有効成分とする視覚機能改善剤であって、
    視覚機能改善が、疲れ目の改善、かすみ目の改善、老眼の改善、又はVDT症候群の改善である視覚機能改善剤
  2. 視覚機能改善剤が、視覚機能改善用の食品である、請求項1に記載の視覚機能改善剤。
  3. 視覚機能改善剤が、視覚機能改善用の医薬品である、請求項1に記載の視覚機能改善剤。
  4. ニコチンアミドモノヌクレオチドの有効量を、それを必要とする対象に摂取させることを特徴とする、視覚機能の改善方法であって、視覚機能改善が、疲れ目の改善、かすみ目の改善、老眼の改善、又はVDT症候群の改善である改善方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
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