JP6803878B2 - エレベータの装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、小規模建物用など向け、例えば、定格が停止階5階、定員3名、速度20m/minのエレベータでは、使用機器の寿命などの観点から、一日当たりの走行回数が所定値として例えば、150回を越えないように運用されることが好ましいとされている。これは、エレベータの毎日の走行回数値を適切管理することで、使用機器の寿命を適切に維持するという趣旨のもとに制定されている。
運行管理者等は、インジケータに表示されたかごの走行回数値を確認して、この走行回数値が一日当たり150回を越えても、諸般の事情等も考慮して必要に応じて、かごの走行回数制限を行い得るようにして、エレベータのサービスの低下を防ぎつつ、エレベータの使用機器の寿命を適切に維持できる。
前記エレベータのかご内又は乗場に設けられ、前記かごの昇降位置に基づいて第1の表示、前記走行回数値に基づく第2の表示の何れか一つを表示する表示手段と、
前記表示手段の近傍に設けられ、キーにより開放可能な蓋を備えた箱体の内部に設けられると共に、操作すると、切換え信号を発生し、前記操作の解除に基づいて前記切換え信号を消滅する第1のスイッチ手段と、
前記切換え信号の発生により、前記第1の表示から前記第2の表示を前記表示手段に表示し、前記切換え信号の消滅に基づいて前記第2の表示から前記第1の表示に前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
ここに、表示手段は、乗場に設けられても良いが、かご内に設置されていることが好ましい。かご内の乗客が昇降位置として走行階を認識する必要性が高いので、かご内の表示手段が必須となり、乗場にインジケータ手段が設けられないことがあるからである。
また、第1のスイッチ手段をモーメンタリ型とすることが好ましい。これは、運行管理者等が第1のスイッチ手段を操作(オン)している時に限り、表示手段に第2の表示をするので、第1のスイッチ手段をオンからオフへの戻し忘れによるかごの昇降位置に基づく第1の表示が表示手段に表示されなくなることを防止できる。
前記表示制御手段は、前記警告信号に基づいて前記表示手段に警告に関する表示をする、ことが好ましい。
これにより、スイッチ検出手段は第1のスイッチ手段が一定時間動作として、例えば、一週間動作していないことを検知して、すなわち、運行管理者などがエレベータの走行回数値を適切に確認していいないと、警告信号を発生して表示手段に警告表示をする。したがって、エレベータの利用者は、運行管理者などが適切に管理していないことを容易に確認できるようになる。
前記第1及び第2の走行回数値を記憶する走行回数記憶手段と、
前記切換え信号に発生により、前記走行回数記憶手段に記憶された前記第1及び第2の走行回数値に基づいて、一周期における前記切換え信号が発生した時までの実績走行回数値と、前記一周期における切換え信号が発生した後の残りの時間に基づく予測した第1の予測走行回数値とを求めて、前記実績走行回数値及び前記第1の予測走行回数値に基づいて前記一周期の走行回数値を予測した第2の予測走行回数値を求める走行回数予測手段と、
前記第2の予測走行回数値が基準走行回数値を越えるか否かを判断して、越えると判断すると超過信号を発生する判断手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記切換え信号及び前記超過信号に基づいて、前記第2の予測走行回数値が前記基準走行回数値を越えることを前記表示手段に表示する、ことが好ましい。
これにより、一周期当たり基準走行回数値を少なくとも前回の一周期の積算走行回数値と基準走行回数値との差分を基準走行回数値に足して、新たな基準走行回数値とする。これにより、前回の一周期の走行回数値が基準走行回数値よりも増加又は減少を今回の基準走行回数値に反映できる。これにより、判断手段が適切な基準走行回数値に基づいて超過信号を発生することになるので、エレベータの走行回数値の制限を適切に管理できる。したがって、エレベータの停止によるサービスが低下を適切に防止できる。一方、エレベータの使用機器の寿命を考慮して基準走行回数値を適切な値にしているので、エレベータの使用機器の寿命も適切に管理できる。
前記運転制限信号及び前記超過信号の発生に基づいて前記エレベータの走行回数を制限する走行回数制限手段と、を備えることが好ましい。
これにより、運行管理者等は、表示手段の第2の表示を確認して第2のスイッチ手段を操作すると、走行回数制限手段がエレベータの走行回数を制限する。したがって、運行管理者などにエレベータの走行回数値の制限の判断を委ねて、エレベータの走行回数値を適正に制限に管理できる。なお、走行回数制限手段としては、呼び信号が発生しても、かごを一定時間経過しないと起動しなかったり、かごの走行そのものを停止したりすることを例示できる。
これにより、第1の解除指令信号の発生により走行回数制限手段による走行回数の制限を解除するので、エレベータの走行回数を適切に制限できる。したがって、エレベータのサービスの低下を抑制できる。
前記走行回数制限手段は、前記第2の解除指令信号に基づいて前記走行回数の制限を解除する、ことが好ましい。
解除手段からの第2の解除指令信号の発生に基づいて、走行回数制限手段の解除するようにしても良い。したがって、病人などの緊急時にエレベータを利用したい場合に対応が可能となる。解除手段とは、各乗場に設けられたカードリーダと、特定のものが所有すると共に、カードリーダの読み取りにより解除指令信号を発生するカードを例示できる。
本発明の一実施の形態を図1から図5によって説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるエレベータの装置の全体正面図である。図1において、個人住宅などに施設されるエレベータ1は、五停止で各階にかご5の乗場を有する五階建ての住宅に設置されており、かご5の一端部5aにロープ9の一端部が連結固定され、昇降路3の上部に設けられた吊り車11を介して、ロープ9の他端部が昇降路3の下部に設けられた巻上機13の巻胴13aに連結固定されている。巻胴13aの軸に回転軸が連結固定されたモータ22を有している。乗場には、各フロアにかご5に走行指令を与える乗場呼び装置31〜35が設けられており、かご5内には、かご5の階床位置とかご5の走行回数値などを表示する表示装置100を有している。なお、各階に設けられた乗場呼び装置31〜35には、カードリーダ51〜55が各階に設けられており、カードの情報を読み取るように形成されている。
なお、短時間に走行回数値が増加した場合には、モータ駆動制御部201の一部を成すインバータの温度センサ(図示せず)が温度上昇を検出して、短時間で過度な走行回数値になることを抑制している。
なお、位置検出部221は、モータ22の回転角度をエンコーダ24により検出して、かご5の昇降位置を求めて位置検出信号を発生して表示制御部250がインジケータ部101にかご5の階床及びかご5の走行方向を生成して第1の表示をするように形成されている。
なお、走行回数制限部280によりかご5の走行を制限する時間帯を限定しても良い。元々、走行回数値が低い時間帯を除いても良く、例えば、20:00〜5:00までは、走行回数制限を不可としても良い。
<インジケータ部に走行回数値の表示>
特に、図6(a)を参照しつつ説明する。図6(a)は、図1によるエレベータの装置におけるインジケータ部の表示切換え動作を示すフローチャートである。いま、運行管理者がかご5内に乗り込み、図2に示すように、管理箱100の蓋111をキーにより開放し、押し釦スイッチ120を押して(ステップS101)、切換え信号を発生すると、表示制御部250は、図5に示すようにインジケータ部101にかご5の本日の走行回数値と、第2の予測走行回数値としての一周期の予測走行回数値と、第2の予測走行回数値が基準走行回数値を越えるか否かと、エレベータの走行回数を制限する運転制限信号の発生の有無と、さらに、今回の一週間の走行回数値を曜日毎にヒストグラム105hにした第2の表示する(ステップS105)。その後、運行管理者が押し釦スイッチ120を離すと(S101)、切換え信号が消滅して、インジケータ部101は、上記第2の表示から、かご5の昇降位置に基づく第1の表示に切換える(S103)。なお、ステップS101において、押し釦スイッチ120が押されないと、インジケータ部101にはかご位置を表示する第1の表示モードなる(ステップS103)。
特に、図6(b)を参照しつつ説明する。図6(b)は、インジケータ部に警告表示の動作を示すフローチャートである。いま、押し釦検知部270は、運行管理者が押し釦スイッチ120を押したか否かを検知して(ステップS201)、押されない状態が所定時間、例えば、一週間経過するか否かを判断して押されない状態が一週間経過すると、警告信号を発生し(ステップS203)、表示制御部250を介してインジケータ部101に警告表示150を点滅する(ステップS205)。これにより、利用者がエレベータの走行回数の管理が不十分なことに気づき得る。
<エレベータの運転制限動作>
呼び信号の発生により、モータ駆動制御部201は、モータ22を駆動してかご5を上昇又は下降すると共に、かご5を走行させるため走行信号を発生すると(ステップS301)、カウント部203は、かご5の走行回数をカウントして走行回数値を走行回数記憶部205に入力する。
実施形態1では、走行回数の一周期を一週間としたが、本実施形態では、一周期を実際の走行回数値により求めるものである。走行回数の一周期の求め方を、図8及び図9を参照して説明する。図8は、他の実施形態による電気系統のブロック図、図9は、他の実施形態によるエレベータの走行回数の一周期を求める曲線図である。図8において、走行回数記憶部205の出力が一周期スイッチ302を介して、一周期算出部310の入力を開放・閉成するように形成されている。ここに、一周期スイッチ302は、管理箱110内に設けられた第3のスイッチ手段としての一周期切換えスイッチ(図示せず)の切換えに連動して動作するように形成されている。
例えば、かご5内のインジケータ部101にかご5の走行回数値などを表示するようにしたが、乗場などに設けられたインジケータ部101に第2の表示をしても良い。また、図8に示す一周期スイッチ302を設けることなく、走行回数記憶部205の出力を一周期算出部310へ入力しても良い。
Claims (7)
- エレベータのかごの走行回数をカウントして走行回数値を発生するカウント手段と、
前記エレベータのかご内又は乗場に設けられ、前記かごの昇降位置に基づいて第1の表示、前記走行回数値に基づく第2の表示の何れか一つを表示する表示手段と、
前記表示手段の近傍に設けられ、キーにより開放可能な蓋を備えた箱体の内部に設けられると共に、操作すると、切換え信号を発生し、前記操作の解除に基づいて前記切換え信号を消滅する第1のスイッチ手段と、
前記切換え信号の発生により、前記第1の表示から前記第2の表示を前記表示手段に表示し、前記切換え信号の消滅に基づいて前記第2の表示から前記第1の表示に前記表示手段に表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とするエレベータの装置。 - 前記切換え信号が所定の時間発生していないことを検出して、警告信号を発生するスイッチ検出手段を備え、
前記表示制御手段は、前記警告信号に基づいて前記表示手段に警告に関する表示をする、
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの装置。 - 前記カウント手段は、一時間当たり積算した第1の走行回数値と、一日毎に積算した第2の走行回数値を発生し、
前記第1及び第2の走行回数値を記憶する走行回数記憶手段と、
前記切換え信号に発生により、前記走行回数記憶手段に記憶された前記第1及び第2の走行回数値に基づいて、一周期における前記切換え信号が発生した時までの実績走行回数値と、前記一周期における切換え信号が発生した後の残りの時間に基づく予測した第1の予測走行回数値とを求めて、前記実績走行回数値及び前記第1の予測走行回数値に基づいて前記一周期の走行回数値を予測した第2の予測走行回数値を求める走行回数予測手段と、
前記第2の予測走行回数値が基準走行回数値を越えるか否かを判断して、越えると判断すると超過信号を発生する判断手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記切換え信号及び前記超過信号に基づいて、前記第2の予測走行回数値が前記基準走行回数値を越えることを前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの装置。 - 前記判断手段は、前記基準走行回数値と前回の前記一周期の積算走行回数値との差分を前記基準走行回数値に足して、新たな基準走行回数値とする、
ことを特徴とする請求項3に記載のエレベータの装置。 - 前記箱体の内部に設けられ、操作することにより運転制限信号を発生する第2のスイッチ手段と、
前記運転制限信号及び前記超過信号の発生に基づいて前記エレベータの走行回数を制限する走行回数制限手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のエレベータの装置。 - 前記判断手段は、前記第2の予測走行回数値が前記基準走行回数値以下になると判断すると第1の解除指令信号を発生し、前記走行回数制限手段は、前記第1の解除指令信号に基づいて前記走行回数の制限を解除する、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータの装置。 - 前記走行回数制限手段による走行回数の制限を解除する第2の解除指令信号を発生する解除手段を備え、
前記走行回数制限手段は、前記第2の解除指令信号に基づいて前記走行回数の制限を解除する、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータの装置。
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