以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態では、ゲーム内においてプレイヤーが所持する競走馬キャラクタの育成パラメータデータを変更する育成ステージと、育成した競走馬キャラクタが参加して他の競走馬キャラクタとともに互いに順位を競い合う競馬レースを実行するレースステージとが含まれる競馬ゲームを実行する業務用のゲーム装置(所謂、アーケードゲーム機)に適用した一実施形態について説明する。なお、ゲーム内でプレイヤーが所持して育成及びレースに参加する競走馬キャラクタのことを、単に「競走馬」または「馬」とも記述する。
図1は、本実施形態に係るゲーム装置1の一例を示す外観図である。
ゲーム装置1は、中央部分に設けられたフィールド2と、このフィールド2を取り囲むように設けられた複数のステーション20とを備えている。フィールド2には、競馬レースを行う競馬場の馬場3が設けられ、この馬場3内で複数の模型馬4が走行することで競馬レースが展開される。複数の模型馬4のそれぞれは、各レースに参加する各競走馬に対応付けられて、レースを実体で可視化するためのものである。また、レースの実況、歓声、効果音、楽曲等の音を出力するスピーカー5、及びフィールド2を照明する照明装置7が設けられている。また、ゲーム装置1には、このゲームのゲーム名やゲーム内のレース名を示す情報、広告情報、イベント情報等のような各ステーション20に対して共通のセンター画面を表示する表示部6が設けられている。
複数のステーション20のそれぞれには、ゲームの進行に応じて各プレイヤー向けのゲーム画面を表示するディスプレイ21と、ディスプレイ21の表示面に重ね合わされたタッチパネル22と、ディスプレイの近傍に設けられたLED(Llight Emitting Diode)装置及びスピーカー(不図示)が設けられている。プレイヤーがゲーム画面の指示に従いディスプレイ21に表示されたゲーム画面の所定位置に触ると、タッチパネル22によりその位置が検出され、ゲーム装置1においてプレイヤーの操作内容が認識される。また、ステーション20には、プレイヤーにより遊技価値であるメダルが投入されるメダル投入部23、プレイヤーに対してメダルが払い出されるメダル払出口24、及び磁気カードを挿入するための磁気カード差込口25が設けられている。
上記ゲーム装置1において、プレイヤーは、競走馬の馬主としてゲームに参加することができる。具体的には、プレイヤーは、複数用意された競走馬の中から好きな馬を選択し、選択した馬を所定枚数のメダルを支払うことで取得することができる。取得した競走馬の名前は、予めゲーム装置1の本体内に記録された中から選択した名前と、プレイヤーの入力したプレイヤー名(例えばプレイヤーの氏名)とを組み合わせることにより作成されてもよい。そして、プレイヤーは、取得した競走馬の能力を高めるべく調教を行い、その競走馬キャラクタを育成することができる。この育成処理の詳細については後述する。また、育成した競走馬を自分の希望するレースに出走させることができる。例えば、ゲーム装置1においては、所定のサイクルに従って現実の競馬場で開催されるレースと同一名称のレースが順次開催され、1年分のレースとして約60のレースが用意されている。
なお、ゲーム装置1では、プレイヤーが馬主としてゲームに参加する場合のゲームの継続性を確保するため、プレイヤーに配布される磁気カードにプレイデータを記録する。プレイヤーが当該磁気カードを用いることで、別の日にゲームの続きを再開することができる。磁気カードには、プレイヤーごとに固有な識別情報(IDコード)が書き込まれており、プレイヤーが磁気カードを磁気カード差込口25に挿入することで、ゲーム装置1は、そのプレイヤーを特定することができ、特定したプレイヤーのプレイデータに基づいてゲームの続きを再開することができる。
〔ゲーム装置の概略構成について〕
次に、ゲーム装置1の概略構成について説明する。
図2は、ゲーム装置1の動作を統合的に制御するためのメイン制御部10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図示するメイン制御部10は、ゲーム装置1の内部に設けられており、SRAM(Static Random Access Memory)11と、フラッシュメモリ12と、ROM(Read Only Memory)13と、通信装置14と、フィールド制御装置15と、照明制御装置16と、音響制御装置17と、メイン制御装置18とを備えている。
SRAM11及びフラッシュメモリ12には、プレイヤーごとの各種データが格納される。ROM13には、ゲームに必要なプログラム及び各種データが格納される。例えば、ROM13には、馬主としてプレイするプレイヤーにより選択される予め多種類用意された馬名データとその音声データ、各馬に関する各種データ、レースの日程等のデータが格納されている。通信装置14は、通信ネットワークを介して接続されるセンターサーバ50と通信を行う。例えば、センターサーバ50には、このゲーム装置1をプレイするプレイヤーのユーザ情報やプレイデータが記憶されてもよい。
フィールド制御装置15は、フィールド2における模型馬4の走行等を制御する。照明制御装置16は、ゲームの進行に応じて照明装置7を制御する。音響制御装置17は、スピーカー5から出力するレースの実況、歓声、効果音、楽曲等の音を制御する。
メイン制御装置18は、SRAM11、フラッシュメモリ12、ROM13、通信装置14、フィールド制御装置15、照明制御装置16、及び音響制御装置17にそれぞれ接続されている。例えば、メイン制御装置18は、ROM13に記憶されているプログラムに基づいてゲームを実行するとともに、上述の接続されている各装置と必要に応じて情報やコマンドの授受を行う。また、メイン制御装置18は、図1に示す表示部6に接続されており、表示部6への表示を制御する表示制御機能を有する。
図3は、ステーション20ごとに設けられたステーション制御部26のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図示するステーション制御部26は、メダル管理装置27と、RAM28と、磁気データ読取装置29と、磁気データ書込装置30と、ステーション制御装置31とを備えている。メダル管理装置27は、メダル投入部23を介して投入されたメダルを検出する図示しないメダル投入センサを備えており、投入されたメダルの種類や数を管理する。投入されたメダルはメダルクレジットして蓄えられ、ゲーム内での競走馬の生産、育成、レースへの出走の際にそれぞれ必要な量のメダルクレジットが消費される。また、メダル管理装置27は、メダル払出口24からのメダルの払い出しを管理する。RAM28は、プレイヤーの各種データを一時的に記録する。磁気データ読取装置29は、磁気カード差込口25に差し込まれた磁気カードを駆動するための図示しない磁気カード駆動装置を備え、磁気カード差込口25に差し込まれた磁気カードの磁気データを読み取る。磁気データ書込装置30は、磁気カードにIDコード等の各種データを書き込む。
各ステーション20のステーション制御装置31は、各ステーション20のメダル管理装置27、RAM28、磁気データ読取装置29、及び磁気データ書込装置30にそれぞれ接続されており、各装置と必要に応じて情報やコマンドの授受を行う。また、各ステーション20のステーション制御装置31は、各ステーション20のディスプレイ21及びタッチパネル22に接続されており、ディスプレイ21への表示を制御するとともに、タッチパネル22に対する操作入力を受け付ける。また、各ステーション20のステーション制御装置31は、各ステーション20のLED装置及びスピーカーに接続されており、LED装置の点灯制御及びスピーカーの音声出力制御を行う。また、図3及び図4に示すように、ステーション制御装置31は、メイン制御装置18に接続されており、これらの間で必要な情報やコマンドの授受が行われる。
〔プレイヤーデータについて〕
図4は、プレイヤーごとに記録及び管理されるプレイヤーデータの一例を示す説明図である。このプレイヤーデータは、図2に示すSRAM11又はフラッシュメモリ12に記憶される。なお、プレイヤーデータの全部又は一部は、センターサーバ50に記憶されてもよい。
図示するプレイヤーデータは、プレイヤーごとに割当てられる固有の識別情報としてのIDコード、そのプレイヤーに関する個人情報、そのプレイヤーの持ち馬(そのプレイヤーが所持する育成対象)に関する持ち馬情報、そのプレイヤーが最後にゲームを行った日を特定するための最終プレイ日データ、データの更新を記録する書き換え情報、磁気カードの改窒防止等を目的とするチェックコード等が含まれている。また、このプレイヤーデータには、そのプレイヤーのゲーム履歴データのほか、ゲーム進行に関係のない画面レイアウト情報等のデータも含まれてもよい。上記IDコードは、1人のプレイヤーに対して1つだけ割当てられる番号であり、他のプレイヤーデータとIDが重複しないように設定される。なお、上述の個人情報、持ち馬情報、及び最終プレイ日データは、例えば、中断されたゲームの継続性を確保するためのゲーム履歴データとして用いられる。
また、個人情報には、プレイヤー名、総プレイ回数などのプレイヤー個人に関するデータが含まれている。この個人情報は、プレイヤー名を持ち馬の冠名として用いるようにゲーム内容に反映されるデータとして使用されたり、顧客管理データとして利用されたりする。また、持ち馬情報には、持ち馬ごとに、持ち馬の名前を特定するための馬名コード、馬の種類を示す馬種別情報、成長の仕方の特徴を示す成長カーブを特定される馬タイプデータ、性別、年齢、出走回数、スピード、スタミナ、コンディション、勝利確率データ、獲得賞金累積額、過去のレースごとの戦績(例えば1着、2着、3着あるいは着外)等が含まれている。馬名コードは、ROM13に格納された馬名データのデータベース内の各馬名データと関連付けられており、この馬名コードに基づき、馬名データを読み出してゲームに使用する。
〔磁気カードデータについて〕
図5は、プレイヤーがプレイを中断するときに、磁気カードに書き込まれる書込データの一例を示す説明図である。この書込データには、図4に示すプレイヤーデータの中の一部が記録される。例えば、この書込データには、IDコード及びチェックコードと、ゲームの進行に関係のない画面レイアウト情報等のその他の情報とが記録される。
馬主としてプレイするプレイヤーは、ゲームを再開しようとする場合、任意のステーション20で上記磁気カードを挿入する。これにより、ゲーム装置1は、その磁気カードに記録されたチェックコードを読み込み、これに書き込まれているデータが正常なものであるか否かを判断した後、その磁気カードに記録されたIDコードを読み込む。そして、ゲーム装置1は、読み込んだIDコードに対応するプレイヤーデータを、図2に示すSRAM11又はフラッシュメモリ12から読み出す。読み出されたプレイヤーデータは、上記ステーション20における図3に示したRAM28に読み込まれ、所定の処理に利用される。これにより、プレイヤーは、磁気カードを用いることでゲームの続きを再開することができ、育成ステージで自分が育成した競走馬を継続的に使用してゲームを楽しむことができる。なお、センターサーバ50にプレイヤーデータが記憶されている場合には、ゲーム装置1は、メイン制御部10の通信装置14を介してセンターサーバ50からプレイヤーデータを取得し、ステーション20におけるRAM28に書き込む。
〔育成ステージについて〕
育成ステージに参加するには、磁気カードを利用してプレイヤー(オーナー)登録を行う必要がある。新規の磁気カードの場合には、プレイヤー名(例えば、冠名として馬名と合わせて表示される)の登録が必要である。プレイヤーは、1枚のカードで所定数(例えば、6頭)の育成対象の競走馬を所持することができる。プレイヤーは、育成ステージをプレイする際に、複数の競走馬の中から育成対象とする馬を選択して購入(取得)することができる。なお、競走馬を購入することを「生産」ともいう。また、育成ステージでは、購入した競走馬(即ち、所持している競走馬)を調教(トレーニング)することができる。
ここで、プレイヤーが購入可能な馬の種類には、通常馬とプレミアム馬とがある。プレミアム馬は、育成ステージにおいて調教に必要なクレジット、即ちベットするメダル枚数(以下、「ベット枚数」ともいう)が通常馬に対して所定倍であるが、レースで勝利したときに付与される賞金(ボーナスクレジット)が通常馬に対して所定倍になる馬である。例えば、プレミアム馬は、調教に必要なクレジット(ベット枚数)と賞金とが、通常馬のクレジット(ベット枚数)と賞金をそれぞれ基準として2〜10倍に設定されている。本実施形態では、プレイヤーは、「通常馬」と、調教に必要なクレジット(ベット枚数)と賞金とが通常馬の2倍に設定されている「2倍プレミアム馬」と、調教に必要なクレジット(ベット枚数)と賞金とが通常馬の5倍に設定されている「5倍プレミアム馬」との3種類の馬の中から購入可能であるものとする。なお、通常馬とプレミアム馬とは、プレイヤーの厩舎データ上で共存できる。また、調教やレースへの出走などの操作はどちらも同じであり、その際に必要なクレジット(ベット枚数)や賞金のゲームレートが異なっている。
調教には、例えば、フィジカル調教とメンタル調教とが含まれる。フィジカル調教の種類としては、芝、ダート、ウッドチップ、及び坂路の中からいずれかを選択できる。例えば、フィジカル調教は、ムチボタンで緩急が付けられる。一方、メンタル調教の種類としては、飼葉、散歩、砂浴び、及び森林浴の中からいずれかを選択できる。また、競走馬を調教することによって変更されるパラメータには、スピード、スタミナ、及びコンディション等があり、フィジカル調教を行うとスピード及びスタミナが変化し、メンタル調教を行うとコンディションが変化する。また、フィジカル調教の種類に応じてスピード及びスタミナの変化量が異なる。選択できるフィジカル調教の種類は、プレイヤーランクが上がると増える。プレイヤーランクは、例えばレースに勝利することで上げることができる。なお、プレイヤーが所持している馬は、調教することによって勝利する確率が高くなるが、調教しなくてもレースに参加することはできる。
レースステージでレースに参加する場合には、所定量のクレジットを消費して出走登録を行う。出走登録料についても、通常馬とプレミアム馬で異なる。プレイヤーは、レースに参加する際には、複数の騎手から乗馬する騎手を選択できる。また、プレイヤーは、2着以内に入賞すれば賞金を獲得できる。なお、獲得賞金のうち、騎手に応じた取り分が減額されてもよい。
〔育成ステージ及びレースステージのゲームレートについて〕
図6は、競走馬の種類ごとに予め設定されている、育成ステージにおいて必要なベット枚数とレースステージにおける賞金とを示すゲームレートデータの一例を示す説明図である。このゲームレートデータは、図2に示すメイン制御部10のSRAM11又はフラッシュメモリ12に記憶される。図示する例では、生産に必要なベット枚数として、競走馬購入の場合のゲームレートが設定されている。ここでは、生産に必要なベット枚数として、「通常馬」の購入には10〜300枚、「2倍プレミアム馬」の購入には350〜600枚、「5倍プレミアム馬」の購入には650〜1500枚がそれぞれ設定されている。各競走馬の種類で必要なベット枚数の範囲に幅があるのは、同じ種類の馬であっても元のパラメータが異なる複数の馬があるためである。例えば、同じ通常馬であっても、パラメータの初期値が異なる馬の場合には、購入するために必要なベット枚数が異なる場合がある。
なお、図示する例では、「通常馬」の購入に必要なベット枚数より「2倍プレミアム馬」の購入に必要なベット枚数の方が必ず多く、「2倍プレミアム馬」の購入に必要なベット枚数より「5倍プレミアム馬」の購入に必要なベット枚数の方が必ず多くなるように設定されているが、「通常馬」と「2倍プレミアム馬」と「5倍プレミアム馬」とのそれぞれの購入に必要なベット枚数の範囲の一部が重なってもよい。例えば、生産に必要なベット枚数として、「通常馬」の購入には10〜300枚、「2倍プレミアム馬」の購入には20〜600枚、「5倍プレミアム馬」の購入には50〜1500枚がそれぞれ設定されてもよい。
また、図6に示す例では、調教に必要なベット枚数として、芝調教の場合のゲームレートが設定されている。ここでは、調教に必要なベット枚数として、「通常馬」の場合には10枚、「2倍プレミアム馬」の場合には20枚(通常馬の2倍)、「5倍プレミアム馬」の場合には50枚(通常馬の5倍)がそれぞれ設定されている。なお、調教によって変更されるパラメータ(例えば、スピードの値)のアップ率は、「通常馬」、「2倍プレミアム馬」、及び「5倍プレミアム馬」のいずれも10〜30%に設定されている。即ち、通常馬でもプレミアム馬でも1回の調教で必要なベット枚数は異なるが、その調教によって変更されるパラメータ量に差はなく、プレミアム馬の方が通常馬よりも育成速度が早いといったことはない。また、レースの勝利確率も、各競走馬のゲームレートに関わらず同じとなる(例えば、1〜90%の間で、パラメータの初期値と調教の度合いとによって決まる)。これにより、「通常馬」、「2倍プレミアム馬」、及び「5倍プレミアム馬」は、各競走馬のゲームレートとは関係なく、同じレースに出走して勝敗を競うことができる。
また、図6に示す例では、レース出走時の賞金として、G1レースの場合のゲームレートが設定されている。ここでは、レースで1着の賞金(メダル枚数)として、「通常馬」で2400枚、「2倍プレミアム馬」の場合には4800枚(通常馬の2倍)、「5倍プレミアム馬」の場合には12000枚(通常馬の5倍)がそれぞれ設定されている。また、レースで2着の賞金(メダル枚数)として、「通常馬」で800枚、「2倍プレミアム馬」の場合には1600枚(通常馬の2倍)、「5倍プレミアム馬」の場合には4000枚(通常馬の5倍)がそれぞれ設定されている。なお、3着以下の場合には、レース出走時の賞金はいずれも0枚に設定されている(即ち、3着以下の場合には、プレイヤーは賞金を獲得できない)。
なお、育成ステージでは、プレイヤーが自分で調教する他に、調教師に調教をおまかせする「おまかせ調教」を選択することもできる。おまかせ調教では、ゲーム装置1の処理により仮想化された調教師に競走馬を預け、所定の調教量(クレジット、ベット枚数)を支払うことで、ゲーム装置1の処理により、預けた競走馬に対して自動的に調教が行われる。例えば、プレミアム馬を調教師に預ける際には、通常馬を調教師に預けるよりも高い調教量が必要となる。なお、ゲームをログアウトする際にもおまかせ調教を選択することができる。なお、調教期間としては、1週〜100週の範囲で選択可能としてもよい。また、調教師は複数用意されていてもよく、調教師ごとに調教トレーニングの種類、組み合わせ、調教のレベル等が異なってもよい。また、ゲーム装置1は、おまかせ調教が終了した場合、各プレイヤーのステーション20のディスプレイ21、表示部6(センター画面)、またはプレイヤーの携帯端末に対して通知してもよい。例えば、プレイヤーの携帯端末に通知する場合には、携帯端末とセンターサーバ50とが通信することで、センターサーバ50から携帯端末で実行されるアプリケーションへ、そのプレイヤーが調教師に預けたおまかせ調教が終了した旨がメール等で通知される。また、表示部6(センター画面)に通知する場合には、各プレイヤーのおまかせ調教が終了した旨の通知情報(例えば、プレイヤー名及びおまかせ調教が終了した旨の通知情報)がテロップなどで表示される。
〔ゲーム装置の機能構成について〕
次に、本実施形態に係るゲーム装置1の機能構成について説明する。
図7は、本実施形態に係るゲーム装置1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図示するゲーム装置1の機能構成は、ゲーム装置1が備えるメイン制御部10及びステーション制御部26(図2及び図3参照)に含まれる構成により実現される機能構成である。
ゲーム装置1は、遊技価値記憶部101と、パラメータ記憶部102と、ゲームレート記憶部103と、操作受付部104と、ベット量カウント部105と、馬選択部106と、遊技価値決定部107と、育成ゲーム進行部108と、パラメータ変更部109と、競争ゲーム進行部110と、勝敗(着順)決定部111と、報酬量決定部112と、報酬付与部113とを備えている。
遊技価値記憶部101は、プレイヤーのメダルクレジットデータを記憶する。例えば、遊技価値記憶部101は、メダル管理装置27内のメモリにより構成される。プレイヤーがメダルを投入すると、遊技価値記憶部101に記憶されるメダルクレジットは、投入されたメダル枚数に相当する分だけ増加し、プレイヤーがベットを行うと、ベット量に相当する分だけ減少する。ここで、プレイヤーのベット量は、操作受付部104が受け付けたプレイヤーのベット操作に基づいて、ベット量カウント部105によってカウントされる。
パラメータ記憶部102は、各プレイヤーのプレイヤーデータ(図4参照)を記憶する。このパラメータ記憶部102は、主に、メイン制御部10のSRAM11又はフラッシュメモリ12により構成される。例えば、パラメータ記憶部102は、各プレイヤーの所持する複数の競走馬それぞれの持ち馬情報の一部または全部を含む勝率決定データを記憶している。具体的には、パラメータ記憶部102は、各プレイヤーの持ち馬の勝率決定データを、馬主であるプレイヤーのIDコードに関連付けて記憶する。勝率決定データとは、競走馬の勝利確率データを決定するためのデータであり、勝率決定データの値が高くなると、勝利確率データの値も高くなり、レースで高い順位に確率が高まる。なお、勝利確率データは、図6に示すゲームレートデータの勝利確率で定義されている範囲内の値になる。
具体的には、勝率決定データは、基本データ、コンディションデータ、騎手データ及び年齢データ等を用いる。基本データとは、走馬の総合的な能力を示す数値データであり、プレイヤーがその競走馬に対して後述する育成処理(例えば、調教)を行うことで変化するデータである。コンディションデータ、騎手データ及び年齢データは、後述するように勝利確率データを算出する際に、上記基本データの数値をどの程度下げるかを決めるためのデータである。なお、勝率決定データとして用いるデータは、これらのデータに限らず、適宜選択される。
なお、パラメータ記憶部102は、プレイヤーの持ち馬に係る競走馬以外の競走馬、即ちコンピュータ馬である競走馬の勝率決定データも記憶している。ただし、コンピュータ馬である競走馬は、プレイヤーが育成することができないので、育成対象ではない。したがって、コンピュータ馬である競走馬の勝率決定データは、調教によって変更されるパラメータデータではない。
ゲームレート記憶部103は、図6に示すゲームレートデータを記憶する。つまり、ゲームレート記憶部103は、各種類の競走馬の生産に必要なベット枚数と、調教に必要なベット枚数と、レース出走時の賞金とを示すデータを記憶する。
操作受付部104は、プレイヤーの馬選択(生産)操作、調教操作、ベット操作、レースへの出走操作等の各種の操作入力を受け付ける。この操作受付部104は、例えば、タッチパネル22に対するプレイヤーの操作入力を受け付ける。
馬選択部106は、プレイヤーが競走馬を購入するための馬選択(生産)操作を操作受付部104が受け付けたことに応じて、複数種類の競走馬から少なくとも一の競走馬を選択する。馬選択部106は、選択した競走馬の馬情報を、そのプレイヤーの持ち馬の馬情報としてプレイヤーデータに追加する。なお、馬選択(生産)操作によりプレイヤーが競走馬を購入する際には、購入する馬の種類に応じたクレジット(図6に示す「生産に必要なベット枚数」参照)が必要である。
ここで、図8を参照して、プレイヤーの馬選択(生産)操作を受け付ける操作画面例を説明する。図8は、育成ステージにおける馬選択(生産)画面の一例を示す図である。図示する馬選択(生産)画面G10には、通常馬を生産(ノーマル配合)する操作ボタンK1と、レース賞金及び育成料が2倍の2倍プレミアム馬(プレミアム配合×2)を選択する操作ボタンK2と、レース賞金及び育成料が5倍の5倍プレミアム馬(プレミアム配合×5)を選択する操作ボタンK3とが表示されている。プレイヤーは、操作ボタンK1に対して操作することで通常馬を選択して購入できる。また、プレイヤーは、操作ボタンK2に対して操作することで2倍プレミアム馬を選択して購入できる。また、プレイヤーは、操作ボタンK3に対して操作することで5倍プレミアム馬を選択して購入できる。
また、馬選択(生産)画面G10の下部には、操作画面を切り替えるための操作ボタンK4〜K6が表示されている。操作ボタンK4は、この馬選択(生産)画面G10を表示するための操作ボタンである。操作ボタンK5は、レースへの出走操作を受け付ける出走画面を表示するための操作ボタンである。操作ボタンK6は、調教操作を受け付ける育成画面を表示するための操作ボタンである。
図7に戻り、遊技価値決定部107は、育成ステージにおける所定のゲーム操作に要するベット枚数を決定する。ここで、所定のゲーム操作とは、競走馬の育成に関する操作であって、一例として調教に関する調教操作である。調教操作としては、育成馬の能力を高める操作や、コンディションを整える操作が該当する。具体的には、育成馬を所定の馬場で走らせる操作や、プールを歩かせる操作、餌を与える操作、ブラッシングを行う操作などが挙げられる。遊技価値決定部107は、馬選択部106により選択された競走馬の種類(通常馬、2倍プレミアム馬、5倍プレミアム馬等)に応じて、当該選択された馬についての調教操作に要するベット枚数を決定する。具体的には、遊技価値決定部107は、ゲームレート記憶部103に記憶されているゲームレートデータを参照して、選択された競走馬についての所定のゲーム操作(例えば、調教操作)に要するベット枚数を決定する。
育成ゲーム進行部108は、育成対象の競走馬に関する育成開始操作を操作受付部104が受け付けたことに応じて、その競走馬の馬名コードに基づいて競走馬を特定し、育成モードを開始する。また、育成ゲーム進行部108は、遊技価値決定部107が決定した調教操作に要するベット枚数に基づく調教操作を操作受付部104が受け付けたことに応じて、当該競走馬のパラメータの変更をパラメータ変更部109に指示する。
パラメータ変更部109は、育成ゲーム進行部108からの指示に応じて、パラメータ記憶部102に記憶されている競走馬のパラメータ(スピード、スタミナ、コンディション等)を変更する。即ち、パラメータ変更部109は、育成ステージにおいて、遊技価値決定部107により決定された調教操作に要するベット枚数を受け付けたことに応じて、その調教操作の対象の競走馬のパラメータ(スピード、スタミナ、コンディション等)を変更する。
この競走馬に対する育成処理の具体的内容は、次のとおりである。プレイヤーが育成を開始する旨の操作(例えば、図8の馬選択(生産)画面G10に表示されている操作ボタンK6に対する操作)をタッチパネル22に対して行うと、そのステーション20ではディスプレイ21に図9に示すような育成画面G20が表示され、プレイヤーは各種育成指示操作を行うことが可能になる。この図9は、育成ステージにおける育成画面の一例を示す図である。図示する育成画面G20には、プレイヤーの持ち馬の画像が表示されている。持ち馬が複数ある場合には、複数の持ち馬の画像が表示される。図示する例では、3つの競走馬の画像が表示されており、それ以上の競走馬の調教を行う場合には左右へのスクロール操作をすることで、調教したい競走馬を表示できる。
調教操作として、「芝」、「ウッドチップ」、「ダート」及び「併せ馬」等の複数の種類から選択する操作を行うことができ、予め設定されている各調教操作で必要なメダルクレジットが消費される。ここで、2倍プレミアム馬に対する調教操作では、通常馬に対する同じ種類の調教操作の2倍のメダルクレジットが消費され、5倍プレミアム馬に対する調教操作では、通常馬に対する同じ種類の調教操作の5倍のメダルクレジットが消費される。このメダルクレジットを消費して行う調教操作により、自分の持ち馬のパラメータの値を変化させることができる。例えば、持ち馬に芝調教を行うことで、その馬のスピードの値を上昇させることができる。
競争ゲーム進行部110は、各ステーション20の操作受付部104がレース出走操作を受け付けたことに応じて、出走する複数の競走馬が互いに順位を競い合う競馬レースを進行する。この競争ゲーム進行部110は、主に、上記メイン制御部10により構成される。また、競争ゲーム進行部110は、競馬レースで勝つ競走馬をプレイヤーが予想するゲームを進行する。
勝敗(着順)決定部111は、主に、メイン制御部10により構成される。勝敗(着順)決定部111は、レースに出走する8頭の競走馬の各勝利確率データに基づいて、進行するレースで1位になる競走馬を抽選により決定するとともに、残りの競走馬の中から、下記の(数式1)から得られる該残りの競走馬の修正勝利確率データX’を用いて、最下位までの競走馬を抽選により順次決定する。
X’=X/(1−Y) ・・・(数式1)
ただし、Xは算出対象となる各競走馬の勝利確率データであり、Yは既に順位が決定した競走馬の勝利確率データの総和である。
勝敗(着順)決定部111の具体的動作について説明すると、まず、各競走馬の勝利確率データを各競走馬の抽選確率データとした抽選テーブルを生成する。この抽選テーブルは、勝敗(着順)決定部111で生成可能な全乱数を、各競走馬の勝利確率データの比率に従って按分し、各競走馬に対応付けたものである。そして、勝敗(着順)決定部111は、1位になる競走馬を決定すべく1つの乱数を生成し、その生成した乱数と上記抽選テーブルとを比較し、当該乱数に対応した競走馬を特定する。これにより、競争ゲーム進行部110は、この競走馬が1位になるようにレースを進行することになる。
次に、勝敗(着順)決定部111は、1位に決定された競走馬の勝利確率データと、残りの競走馬の各勝利確率データの各々とを上記(数式1)に代入し、当該残りの競走馬の修正勝利確率データX1’〜X7’をそれぞれ算出する。そして、勝敗(着順)決定部111は、算出された各修正勝利確率データX1’〜X7’をそれらの競走馬の抽選確率データとした新たな抽選テーブルを生成する。その後、勝敗(着順)決定部111は、2位になる競走馬を決定すべく1つの乱数を生成し、その生成した乱数と上記新たな抽選テーブルとを比較し、当該乱数に対応した競走馬を特定する。これにより、競争ゲーム進行部110は、この競走馬キャラクタが2位になるようにレースを進行することになる。以下、同様にして、最終順位までの競走馬を決定する。
上記勝利確率データの算出は、パラメータ記憶部102に記憶されている勝率決定データを用いて行われる。競争ゲーム進行部110が上記予想レースの進行を開始する前に当該レースに出走する8つの競走馬を決定した後、勝敗(着順)決定部111は、各競走馬に対応した勝率決定データに基づいて、各競走馬の勝利確率データを算出する。なお、この8つの競走馬の中にプレイヤーの持ち馬が含まれる場合、その持ち馬に対応する勝率決定データは、上述した育成処理により変化可能なパラメータデータである。
上記勝利確率データの算出について具体的に説明すると、各競走馬の基本データに係る数値を、その競走馬のパラメータ値の最大値とし、その数値から、レース時におけるコンディションデータ、騎手データ及び年齢データから所定の算出式により決定される減算値を減算して、それを当該レース時におけるその競走馬キャラクタのパラメータ値とする。そして、当該レースに出走する全競走馬のパラメータ値の合算値に対する、各競走馬のパラメータ値の割合をそれぞれ算出し、各算出値を各競走馬の勝利確率データとする。この勝利確率データは、レースに出走する競走馬ごとに、その競走馬が当該レースで1位になる確率を示すものである。各競走馬の勝利確率データは、レースに出走する他の競走馬の勝率決定データの数値によって変動するものであり、同じ競走馬であってもレースごとに勝利確率データは異なってくる。
報酬量決定部112は、レースステージにおけるゲーム報酬量を、育成ステージにおける所定のゲーム操作(例えば、育成に関する調教操作)に要するベット枚数に応じて異なるように決定する。ここで、ゲーム報酬量とは、ゲーム内で付与される報酬の量であって、本実施形態の例では、レースで1着または2着になったときに獲得できる賞金の量(メダル枚数)である。例えば、報酬量決定部112は、レースステージにおける調教操作に要するベット枚数が大きくなることに応じて、レースステージにおけるゲーム報酬量(例えば、賞金)が大きくなるように決定する。
具体的には、報酬量決定部112は、馬選択部106により選択された競走馬の種類に応じて、レースステージにおけるゲーム報酬量(例えば、賞金)を決定する。例えば、報酬量決定部112は、図6に示すゲームレートデータを参照して、通常馬、2倍プレミアム馬、及び5倍プレミアム馬のいずれであるかに応じて、レースステージにおけるゲーム報酬量(例えば、賞金)を決定する。
報酬付与部113は、育成した競走馬を出走させた競馬レースの結果に応じて、報酬量決定部112により決定されたゲーム報酬量(例えば、賞金)を付与する。ここで、育成した競走馬とは、レースステージにおいて、育成ステージにおける調教操作によってパラメータ変更部109によりパラメータの変更がされた競争馬である。また、競馬レースの結果とは、パラメータ変更部109によりパラメータの変更がされた競走馬と、他の競走馬(他のプレイヤーの競走馬やコンピュータ馬)とを各々のパラメータに基づいて競わせた結果、即ち、勝敗(着順)決定部111が決定した着順である。
図10は本実施形態のゲーム装置1の処理の流れの一例を示す図である。ステップS100では、第1のステージ(例えば、育成ステージ)における所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を決定する(遊技価値決定ステップ)。次に、ステップS102では、第2のステージ(例えば、レースステージ)におけるゲーム報酬量を、第1のステージにおける上記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量に応じて異なるように決定する(報酬量決定ステップ)。次に、ステップS104では、第1のステージにおいて、報酬量決定ステップにより決定された上記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を受け付けたことに応じて、所定のゲーム対象のパラメータを変更する(パラメータ変更ステップ)。次に、ステップS106では、第2のステージにおいて、パラメータ変更ステップによりパラメータの変更がされた上記所定のゲーム対象を使用したゲーム結果に応じて、報酬量決定ステップにより決定されたゲーム報酬量を付与する(報酬付与ステップ)。
なお、報酬付与ステップでは、第2のステージにおいて、パラメータ変更ステップによりパラメータの変更がされた上記所定のゲーム対象と、他のゲーム対象とを各々のパラメータに基づいて競わせたゲーム結果に応じて、報酬量決定ステップにより決定されたゲーム報酬量を付与してもよい。また、上記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が異なる複数種類のゲーム対象から少なくとも一のゲーム対象を上記所定のゲーム対象として選択する選択ステップを遊技価値決定ステップの前に設け、遊技価値決定ステップにおいて、選択ステップにより選択された上記所定のゲーム対象の種類に応じて、当該選択された所定のゲーム対象についての上記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を決定してもよい。また、報酬量決定ステップは、選択ステップにより選択された上記所定のゲーム対象の種類に応じて、第2のステージにおけるゲーム報酬量を決定してもよい。
また、報酬量決定ステップでは、第1のステージにおける上記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が大きくなることに応じて、第2のステージにおけるゲーム報酬量が大きくなるように決定してもよい。
〔第1の実施形態のまとめ〕
(1)以上説明したように、本実施形態に係るゲーム装置1は、遊技価値決定部107と、報酬量決定部112と、を備えている。遊技価値決定部107は、育成ステージ(第1のステージの一例)における育成に関する操作(所定のゲーム操作の一例)に要するベット枚数(遊技価値の量の一例)を決定する。報酬量決定部112は、レースステージ(第2のステージの一例)における賞金の量(ゲーム報酬量の一例)を、育成ステージにおける育成に関する操作に要するベット枚数に応じて異なるように決定する。
所定のゲーム操作とは、例えば、育成ステージにおける競走馬の育成に関する操作であって、一例として調教に関する調教操作である。なお、所定のゲーム操作は、調教操作に限られるものではなく、生産に関する操作(競走馬を選択して購入する操作)であってもよい。また、ゲーム内でプレイヤーがプレイする操作であれば任意の操作を所定のゲーム操作とすることができる。
遊技価値とは、例えば、ゲーム内で使用されるメダル(メダルクレジット)であり、所定のゲーム操作に要する遊技価値の量とは、所定のゲーム操作で消費するメダルクレジットの量、即ち、所定のゲーム操作で必要なベット枚数(ベットするメダル枚数)である。なお、遊技価値は、メダル(メダルクレジット)に限られるものではなく、ゲーム内で使用できるポイントや仮想通貨等であってもよい。
ゲーム報酬量とは、ゲーム内で付与される報酬の量であって、本実施形態の例では、レースで1着または2着になったときに獲得できる賞金の量(メダル枚数)である。なお、ゲーム報酬量は、上記賞金の量(メダル枚数)に以外に、例えば、ゲーム内で使用できるポイントの量や仮想通貨の量等であってもよい。
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、育成ステージにおいて育成に関する操作(例えば、調教操作)に要するメダルクレジットの消費(ベット枚数)に応じて、レースステージにおける賞金の報酬量が異なるため、メダルクレジットの消費と賞金の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
なお、本実施形態では、競走馬を育成するゲームを育成ステージと称し、育成した競走馬で競馬レースをプレイするゲームをレースステージと称したが、他の呼称であってもよい。例えば、育成ステージとレースステージのそれぞれは、育成ゲームとレースゲームと称することもできるし、育成モードとレースモードと称することもできる。即ち、上述の第1のステージと第2のステージのそれぞれは、育成ステージとレースステージを例に説明したが、育成ゲームとレースゲームであってもよいし、育成モードとレースモードであってもよい。また、上述の第1のステージと第2のステージのそれぞれは、少なくともプレイするゲーム対象が同じであって且つプレイ内容が異なるステージ、モード、ゲーム等であれば、育成とレースに限らずそれぞれ任意のプレイ内容とすることができる。
(2)また、本実施形態に係るゲーム装置1は、パラメータ変更部109と、報酬付与部113とを備えている。パラメータ変更部109は、育成ステージ(第1のステージの一例)において、報酬量決定部112により決定された育成に関する操作(所定のゲーム操作の一例)に要するベット枚数(遊技価値の量の一例)を受け付けたことに応じて、所定の競走馬(ゲーム対象の一例)のパラメータを変更する。そして、報酬付与部113は、レースステージ(第2のステージの一例)において、パラメータ変更部109によりパラメータの変更がされた所定の競走馬を使用したゲーム結果に応じて、報酬量決定部112により決定された賞金の量(ゲーム報酬量の一例)を付与する。
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、育成ステージとレースステージのそれぞれにおいて所定の競走馬を利用してゲームを提供することで、それぞれのステージでの所定の競走馬に対するゲーム操作(育成に関する操作やレースへの出走操作)を介して、メダルクレジットの消費と賞金の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(3)また、報酬付与部113は、育成ステージ(第2のステージの一例)において、パラメータ変更部109によりパラメータの変更がされた所定の競走馬(ゲーム対象の一例)と、他の競走馬とを各々のパラメータに基づいて競わせたゲーム結果に応じて、報酬量決定部112により決定された賞金の量(ゲーム報酬量の一例)を付与する。
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、所定の競走馬を育成する育成ステージと、育成した所定の競走馬と他の競走馬とのレースをプレイするレースステージとを提供することで、育成に要するメダルクレジットの消費とレースの賞金の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(4)また、ゲーム装置1は、育成に関する操作(所定のゲーム操作の一例)に要するベット枚数(遊技価値の量の一例)が異なる複数種類の競走馬(ゲーム対象の一例)から少なくとも一の競走馬を選択する馬選択部106(選択部の一例)を備えている。そして、遊技価値決定部107は、馬選択部106により選択された所定の競走馬の種類に応じて、当該選択された所定の競走馬についての育成に関する操作に要するベット枚数(遊技価値の量の一例)を決定する。
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、育成に関する操作に要するベット枚数が異なる複数種類の競走馬の中からプレイヤーが競走馬を購入できるため、プレイヤーの多様化した要望に則した競走馬を提供できる。
(5)また、報酬量決定部112は、馬選択部106(選択部の一例)により選択された所定の競走馬(ゲーム対象の一例)の種類に応じて、レースステージ(第2のステージの一例)における賞金の量(ゲーム報酬量の一例)を決定する。
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、育成に関する操作に要するベット枚数が異なる複数種類の競走馬の中から購入した所定の競走馬の種類に応じて、当該所定の競走馬のレースでの賞金が決まるので、育成に要するメダルクレジットの消費とレースの賞金の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(6)例えば、報酬量決定部112は、育成ステージ(第1のステージの一例)における育成に関する操作(所定のゲーム操作の一例)に要するベット枚数(遊技価値の量の一例)が大きくなることに応じて、レースステージ(第2のステージの一例)における賞金の量(ゲーム報酬量)が大きくなるように決定する。
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、育成に関する操作に要するベット枚数が多い競走馬ほどレースの賞金が高くなるので、ハイリスク・ハイリターンを望むプレイヤーとローリスク・ローリターンを望むプレイヤーの各々のプレイ趣向に合わせることができる。
なお、ゲーム装置1は、プレイヤーデータに基づいて、所定のゲーム対象の選択肢を拡張してもよい。例えば、ゲーム装置1は、プレイヤーのメダル貸出枚数、メダル預入枚数、ゲーム装置1へのメダル転送枚数、メダル消費枚数等に応じて、所定のゲーム対象(例えば、競走馬)の選択肢を拡張する。例えば、ゲーム装置1は、メダル貸出し300枚以上で2倍プレミアム馬、1000枚以上で5倍プレミアム馬を解禁する。また、ゲーム装置1は、預け500枚以上で2倍プレミアム馬、預け2000枚以上で5倍プレミアム馬を解禁してもよい。なお、画面に解禁条件等を表示し、メダルの利用を誘導してもよい。
また、ゲーム装置1は、選択したゲーム対象の種類に応じて特典を付与してもよい。例えば、ゲーム装置1は、選択した競走馬の種類に応じて、プレイヤーに追加的な特典を付与する。一例として、ゲーム装置1は、特典として、アイテム等を獲得するのに必要なポイントを追加で付与してもよい。なお、ゲーム装置1は、所定のゲーム対象で勝利することを所定のアイテムやレース参加権を獲得するための必要条件としてもよい。
なお、ゲーム装置1において、レースごとに、メダルをベットするための時間、即ちゲーム上における馬券を購入するための時間と、レースが行われる時間と、レース結果を表示するための時間とが確保される。プレイヤーは、レースごとに勝ち馬を予想し、自由に馬券を購入することができる。この馬券の購入は、メダルをベットすることにより行い、購入した馬券がレースの結果と一致していれば、メダルのベット数とオッズに応じた枚数のメダルが配当として払い出される。ゲーム装置1では、投票法の種類として、単勝、馬連、馬単、ワイドの4種類が用意されており、プレイヤーは、いずれかの投票法を用いて、勝ち馬となる競走馬キャラクタを予想し、その競走馬キャラクタにベットする。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、レースステージのレース結果等に応じて、プレイヤーは、特定のメダルを獲得することができる。特定のメダルは、例えば、所定の枚数が揃うことまたは所定の種類が揃うことにより、ゲーム内で利用可能なアイテムやゲーム要素が追加されるメダルである。このメダルを「アイテムメダル」ともいう。なお、アイテムメダルの種類が、複数あってもよい。そして、所定の種類のアイテムメダルが揃うことにより、ゲーム内で利用可能なアイテムやゲーム要素が追加されてもよい。また、アイテムメダルの獲得条件は、任意に定めることができるが、例えば、プレミアム馬で所定の成績(プレイ結果)を収めることが獲得条件として設定されてもよい。
例えば、ゲーム装置1は、アイテムメダルの獲得条件を満たしたプレイヤーのプレイヤーIDと、そのプレイヤーに付与するアイテムメダルの情報とを関連付けて記憶することで、そのプレイヤーにアイテムメダルを付与する。これにより、プレイヤーは、レースステージのレース結果等に応じて、アイテムメダルを獲得できる。
ゲーム装置1は、所定のアイテムメダル(所定の枚数または所定の種類のアイテムメダル)を獲得したプレイヤーに対して、新しいレースや、競走馬、調教施設、調教師、調教訓練等の追加ゲーム要素を利用可能にする。例えば、ゲーム装置1は、所定のアイテムメダルを獲得したプレイヤーに対して、高額賞金を獲得できるレースの解禁、高額馬の購入が可能な牧場の解禁、特別な調教が可能な調教施設の解禁、特殊な調教技能を有する調教師の解禁等を行う。
アイテムメダルの獲得によって追加ゲーム要素が利用可能になる状況は、所定のゲーム画面により確認することができる。図11は、当該ゲーム画面の一例を示す図である。例えば、図11に示すゲーム画面G30では、獲得したアイテムメダルMが、解禁条件の一つとして設定されている各レースと関連付けられて表示される。なお、レース以外にも解禁される馬の種類や調教施設、調教師等と関連付けられて表示される場合もある。ゲーム装置1は、ステーション20でプレイするプレイヤーのゲーム画面G30を、そのステーション20のディスプレイ21に表示する。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態のゲーム装置1の競争ゲーム進行部110は、複数種類のレースを繰り返し実行する。さらに、ゲーム装置1の記憶部に記録された所定のスケジュール情報に基づいて上記複数種類のレースからいずれか一のレースを第1の期間におけるイベントゲームの対象レースとして選択する。ここで、ゲーム装置1において繰り返し実行される複数種類のレースは現実のレース場において開催されるレースとすることもでき、この場合、スケジュール情報は現実に開催されるレースの日を示す情報であってもよい。また、ゲーム装置1は、第1の期間において対象レースを繰り返し実行し、プレイヤーの参加登録操作によって対象レースに参加したゲーム対象に対してそのレース結果に基づいてポイントを付与する。また、ゲーム装置1は、第1の期間の終了時において、各ゲーム対象のポイント付与状況に基づいて第1の期間の後の第2の期間において実行する対象レースへ参加する権限を各ゲーム対象に付与する。ゲーム装置1は、第2の期間における対象レースへ参加する権限を付与された各ゲーム対象のパラメータに基づいて対象レースを実行する。第2の期間における対象レースに関しては、プレイヤーの参加登録操作を必要とせず、参加権限を有する各ゲーム対象に基づいて自動的に実行される。また、ゲーム装置1は、第2の期間における対象レースの結果に基づいてランキング情報を生成し、生成したランキング情報を表示部(表示部6またはディスプレイ21)に表示する。第2の期間が終了すると、ゲーム装置1は、上記第1の期間に相当する第3の期間におけるイベントゲームの対象レースとして、上記スケジュール情報に基づいて、上記複数種類のレースから一のレースと異なる他のレースを選択する。以下、具体例を用いて説明する。
ゲーム装置1のレースステージでは、現実の競馬場で開催される複数種類のレースと同一名称のレースが繰り返し開催される。また、現実の競馬場で特定のレースが開催される直前の1週間(第1の期間の一例)に関しては、ゲーム装置1においても、該特定のレースに着目したイベントゲームが実行される。具体的には、直前の1週間においてゲーム装置1で繰り返し実行される特定のレースを予選とみなし、現実の競馬場で特定のレースが開催される当日(第2の期間の一例)にゲーム装置1において実行される特定のレースを決勝とみなすイベントゲームを実行する。例えば、現実の競馬場で特定のレースが開催される日が日曜日の場合、その前の月曜日から土曜日までが予選期間(第1の期間の一例)となる。予選期間において特定のレースで上位の成績(レース結果の一例)を収めると決勝に出場可能となり、決勝の日の特定のレースの結果で最終的なランキングを決定する。このように、例えば週末に開催されるレースごとに予選と決勝とを行いランキングを決定するイベントゲームが開催される。上記イベントゲームは、基本的に週単位で実行され、週単位で異なるレースが上記特定のレースとして設定される。
例えば、12月27日の日曜日に決勝のレースAが開催される場合は、そのレースAの予選期間は、12月21日の月曜日から12月26日の土曜日までの期間となる。予選期間内においては、所定のサイクルに従って複数のレースが順次開催されるが、その中でレースAが開催される場合には、決勝に控えた予選レースとしても実行される。なお、予選期間において、レースAを他のレースと差別化して特定の時間帯にのみ開催するようにしてもよい。ゲーム装置1は、予選レースにプレイヤーの出走登録操作によって出走された競争馬に対して、予選のレースの着順に応じたポイントを付与し、所定のポイント数を取得した競走馬に対して決勝への出場の権限を与える。決勝の開催日になると、ゲーム装置1は、決勝への出場権限を与えた競走馬のレースAに対する出走登録を自動で行い、その時点における各競走馬のパラメータに基づいてレースAの着順を決定する。そして、ゲーム装置1は、決勝日に行われたレースAの着順に応じてレースAのランキング表示画面を生成し、表示部6(センター画面)及びディスプレイ21に表示する。
このように上記イベントゲームでは、週単位で行われるレースごとにランキングが決まるので、プレイヤーは、各レースに適した馬を育成することになる。例えば、プレイヤーは、「芝1200m(短距離)」のレースに対しては短距離型の馬を目指して育成し、「ダート1600m」のレースに対しては中距離型、「芝3000m(長距離)」のレースに対しては長距離型の馬を目指して育成する。つまり、週単位で異なる特性の馬を育成する必要がある。また、大量報酬を狙いたいレースに関してはプレミアム馬を育成し、そうでない場合は通常馬を育成することも可能である。
一年を通してランキングでは、たくさんのメダルを所有しているプレイヤーが上位になる傾向があるが、このビクトリーチャンスでは、1週間に限定したことで、特定のレースに特化した馬の生産及び育成をするなどにより、より様々なプレイヤーがランキングの上位になる可能性を高めることができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態のゲーム装置1の競争ゲーム進行部110は、レースを実行するとともに、所定のイベントを実行する。例えば、ゲーム装置1は、レースの中で、当該レースに加えて所定のイベントを実行する。ここで、所定のイベントとは、例えば、ジャックポットゲームに関するイベントである。例えば、ゲーム装置1は、レースに参加するいずれかのゲーム対象に対して、所定のイベントに対応する所定のアイテムを関連付けるか否かの抽選を実行する。そして、ゲーム装置1は、抽選により所定のアイテムが関連付けられたゲーム対象がレースにおいて所定のレース結果となることを条件として、その所定のアイテムをプレイヤーに関連付ける。即ち、プレイヤーは、所定のアイテムを1つ獲得できる。所定のレース結果とは、例えば、所定のアイテムが関連付けられたゲーム対象がレースにおいて1着になること等である。所定回数(例えば、7回)1着になったプレイヤーは、所定のアイテムを所定の数(例えば、7つ)獲得できる。ゲーム装置1は、所定のアイテムを所定の数(例えば、7つ)獲得したプレイヤーに対して、所定のイベントを実行する。なお、所定のイベントに対応する所定のアイテムは、複数種類あってもよい。ゲーム対象に対しては、複数種類の所定のアイテムの中からいずれか1つが選択されて関連付けられる。また、所定のアイテムの種類に応じて、所定のイベントにおけるゲームの報酬量が変化してもよい。以下、具体例を用いて説明する。
ゲーム装置1のレースステージでは、プレイヤーが競馬ゲームをプレイする中で、ジャックポットゲーム(所定のイベントの一例)も実行される。例えば、競馬ゲームの馬券ベット時に、追加抽選を行うことで、ジャックポットゲームへのベットの向上を図ることができる。これにより、本実施形態では、馬券を投票する投票操作に、メダルゲームの期待感、面白さ、興奮等を追加することができる。
レースステージのベット受付時間において、ゲーム装置1は、プレイヤーによる馬券の投票操作の度に、レースに出走するいずれかの競争馬に対してジャックポットステップ(所定のアイテムの一例)を関連付けるか否かの抽選を実行する。ジャックポットステップがいずれかの馬に対して付与される確率は、ベット枚数に応じて変化してもよい。また、どの馬に対してジャックポットステップが関連付けられるかについて、対象レースのオッズに基づいて決定されてもよいし、ランダムに決定されてもよい。ジャックポットステップが関連付けられた馬がレースにおいて1着になると、プレイヤーのジャックポットステップが1つ加算される。プレイヤーがこのジャックポットステップを7つ獲得すると、ジャックポットゲームが開始される。
図12は、馬券のベット画面の一例を示す図である。図示するベット画面G40には、出走する競走馬の情報やオッズ情報等が表示される。なお、このベット画面G40は、図1に示すステーション20のディスプレイ21に表示される。ここでは、12頭の出走する競走馬の馬名、性別、年齢等の情報、騎手名の情報、レース予想の情報、及び単勝、馬連、ワイド等のオッズの情報等が表示されている。また、図示する例では、馬券のベット操作によって、馬番「2」の馬に対してジャックポットステップが関連付けられており、馬番「2」の馬に対してジャックポットステップが関連付けられたことを示すジャックポットステップマークF40が表示されている。
競争馬に関連付けられるジャックポットステップは複数種類存在し、例えば緑(ノーマル)、銅、銀、金、レインボーのジャックポットステップが存在する。競争馬に対しては、複数種類のジャックポットステップからいずれか1つが選択されて関連付けられる。また、ジャックポットステップの種類に応じて、ジャックポットステップが7つ獲得された場合に実行されるジャックポットゲームの報酬量が変化する。例えば、ジャックポットステップの1つあたりのメダル価値が、緑(ノーマル)、銅、銀、金、レインボーの順に70〜1500メダル程度の範囲でレベルアップするように設定されている(例えば、レインボー×7は10000枚)。また、ジャックポットステップが複数の馬に対して関連付けられてもよく、例えばジャックポットステップマークF40が表示される馬番は、最大3頭まで増える。また、特定の競争馬に関連付けられたジャックポットステップの価値が追加ベットによって、レベルアップしてもよい。
当該レースでジャックポットステップが関連付けられた馬が1着になると、プレイヤーは、ジャックポットステップを1つ獲得できる。なお、プレイヤーの買い目(ベット先)と、ジャックポットステップの獲得とは連動していない。例えば、プレイヤーのベットした馬券が当たらなくても(勝てなくとも)、ジャックポットステップの獲得があり得る。
ゲーム装置1は、プレイヤーがジャックポットステップを7つ獲得した時点で、そのプレイヤーの「ジャックポットゲーム」をスタートさせる。図13は、ジャックポットゲームの画面の一例を示す図である。図示するジャックポットゲームの画面G50には、図12に示すベット画面G40に相当する画面の一部に、各マスに色がついた3マス×3マスのビンゴシートF50が表示されている。3マス×3マスのうち真ん中のマスを除いた8マスに対して出走馬の色分けされた8枠が対応し、8枠それぞれの色がランダムに8マスに配置されている。また、各ステーション20においてプレイヤーが獲得している7つのジャックポットステップの色に対応するメダル価値に基づいてジャックポット報酬のメダル枚数と、各ラインのボーナスメダル枚数とが決定されて、ゲーム画面に表示される。
ジャックポットゲームが開始してから以降の3レースでそれぞれ1〜3着となった馬の枠色でビンゴシートの各マスがあき、1ライン以上揃うとビンゴ成立となる。図14は、ビンゴが成立したときに表示されるビンゴ画面の一例を示す図であり、図12または図13の各画面上にオーバラップして表示されたり、図12または図13の各画面から切り替えられて表示されたりする。図示するビンゴ画面G60には、ビンゴが成立したことを示す情報と、成立したビンゴのライン数と、ビンゴとなったマスに対応する出走馬の枠の情報とが表示される。
例えば、ビンゴが成立したラインの合計が1〜6ラインまでの場合にはボーナスメダルの獲得となり、8ライン全部がビンゴになるとジャックポットの獲得となる。なお、ジャックポットの獲得が成立しなかった場合の救済処理として、獲得報酬(配当)に応じて、ジャックポットステップをプレイヤーに付与してもよい。具体的には、ビンゴラインの成立数が少ない程、価値が高い又は数の多いジャックポットステップをプレイヤーに付与する。例えば、1ラインも揃わなかった場合には銀のジャックポットステップ2つと銅のジャックポットステップ1つをプレイヤーに付与し、6ライン揃った場合には緑のジャックポットステップ1つのみをプレイヤーに付与する。
ゲーム装置1は、ジャックポットゲームが開始してから以降の3レースにおいて、ジャックポットの対象レースであることを通知する。なお、ゲーム装置1は、ジャックポットゲームの発生、途中経過、獲得等を表示部6(センター画面)への表示で演出する。例えば、ゲーム装置1は、ジャックポットゲームが開始してから以降の3レースにおいては特殊なフレーム等を表示して演出する。また、ゲーム装置1は、ジャックポット獲得の場合には、派手な演出を行う(演出の例としては、第5の実施形態参照)。
なお、本実施形態に係るジャックポットでは、例えば、ジャックポットで払い出されるメダルの枚数は、ステーション20ごとに獲得された7つのジャックポットステップにリンクしている。つまり、あるステーション20でジャックポットが成立した場合に、そのステーション20で獲得された7つのジャックポットステップのメダル価値に基づくメダル枚数が払い出される。
このように、本実施形態では、レースステージにおいて、馬券のベットと並行して、ジャックポットゲームが進行されるので、ゲームの興趣性を高めることができる。例えば、たとえ馬券が当たらなくともメダル獲得のチャンスがあるので、プレイヤーの馬券がなかなか当たらない場合であっても、プレイの継続を促進できる。
なお、本実施形態に係るジャックポットゲームは、アーケードゲーム機におけるメダルゲームに限られるものではなく、スマートフォン等の携帯端末にダウンロードして実行するゲームアプリケーションに適用してもよいし、ゲームサーバから端末装置に提供されるブラウザ型のゲームに適用してもよいし、家庭用のゲーム専用機でプレイするゲームに適用してもよい。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態のゲーム装置1の競争ゲーム進行部110は、所定のゲーム条件が成立した場合、そのゲーム条件を成立させたプレイヤーに対してゲーム報酬を付与し、該ゲーム報酬を付与する演出を行っている際に、それ以外のプレイヤーに対する追加抽選の処理を実行する。ここで、ゲーム報酬を付与する演出は、追加抽選の演出の一部としても利用される。なお、所定のゲーム条件を満たしたプレイヤーも、所定の参加条件を満たすことで、追加抽選に参加することができる。なお、所定のゲーム条件とは、例えば、第4の実施形態で説明したジャックポットゲームにおけるジャックポット獲得条件に対応する。また、所定の参加条件とは、例えば所定のゲーム条件を成立させたことによるゲーム報酬の全部又は一部を追加抽選の報酬に追加する操作を行うことである。以下、具体例を用いて説明する。
ゲーム装置1のレースステージでは、例えば、第4の実施形態のジャックポットを獲得したプレイヤーが出た場合、そのプレイヤーを祝福する演出(ゲーム報酬を付与する演出の一例)を行う。ゲーム装置1は、ジャックポットを獲得したプレイヤーが出た場合、表示部6(センター画面)、フィールド2、照明装置7、音楽(スピーカー5からの出力)などを用いて、祝福する演出として「祝福パレード」の演出を行う。祝福パレードでは、例えば1分間、様々なバリエーションで自走車がフィールド2を周回する。
しかしながら、このような祝福パレードが嬉しいのは本人だけであり、他のプレイヤーにとっては、関心がないばかりかゲームの中断することで歓迎されないことがあった。そこで、本実施形態のゲーム装置1は、祝福パレードにおいて、この祝福演出の自走車の周回と、各ステーション20の電飾とを組み合わせ、ジャックポットの獲得者以外のプレイヤーへのボーナス抽選(追加抽選の一例)を実行する。ボーナス抽選への参加対象者は、例えばこの競馬ゲームを一定以上プレイした(例えば、所定数以上ベットした)プレイヤーである。ここで、各ステーション20の電飾としては、例えば、各ステーション20に設けられたLED装置等の発光部(不図示)が用いられる。
具体的には、ゲーム装置1は、祝福パレードの祝福演出に合わせて、追加チャンスとしてのボーナス抽選の開始コールや、そのルール説明などを表示部6(センター画面)または各ステーション20のディスプレイ21に表示するとともに、スピーカー5を介して実況する(例えば、「ボーナスチャンス!」等)。次に、ゲーム装置1は、各ステーション20の電飾が1台ずつ順番に点灯するように時間差を設けて点滅させることで、ゲーム装置1の筺体を全体として巨大なルーレット抽選機に見立てる。各プレイヤーは、ジャックポットの祝福パレードを見ながら、各ステーション20で順番に点灯する電飾を見る。また、ゲーム装置1は、各ステーションのスピーカーから電飾の点灯に合わせて効果を出すように制御し、臨場感を出すようにしてもよい。そして、ゲーム装置1は、祝福パレードの終盤で、先頭の自走車がゴールラインに到達した瞬間に電飾が点灯していたステーション20のプレイヤーを、このボーナス抽選の当選者とし、ボーナスを付与する。なお、ゲーム装置1は、各ステーション20の電飾を順番に点灯する際に、順番に点灯させるタイミングを徐々に遅くしていくことで、演出を盛り上げるようにしてもよい。なお、ボーナス抽選の際に、空席となるステーションが存在する場合には、空席となるステーションを含めてボーナス抽選を行ってもよいし、空席となるステーションを除外してボーナス抽選を行ってもよい。
上記ボーナス抽選で、当選者が獲得するボーナスの原資は、各プレイヤーの通常ゲームに対するベットの一部を蓄積した額としてもよい。また、その蓄積額に加えて、ジャックポットを獲得したプレイヤーの操作に基づいて、ジャックポットの獲得賞金の一部がボーナスの原資となってもよい。ジャックポットを獲得したプレイヤーが追加原資を出す操作を行った場合には、そのジャックポットを獲得したプレイヤー本人もボーナス抽選に参加できるようにしてもよい(追加抽選に対する所定の参加条件の一例)。
さらに、各プレイヤーからボーナス抽選に参加するためのベットを取ることで、ボーナス抽選の報酬の原資としてもよい。また、ボーナス抽選で外れたプレイヤーには、特別なアイテムが付与されてもよい。なお、ボーナス抽選の当選者には、メダル報酬の配当のみに限らず、特別なゲームモードや特別なゲームアイテムの入手等が可能なボーナスタイムを付与してもよい。
上述したように、本実施形態では、ゲーム装置1は、祝福パレードにおいて、ジャックポットを獲得したプレイヤー以外のプレイヤーも対象としたボーナス抽選を実行する。これにより、ゲーム装置1は、ジャックポット獲得者以外のプレイヤーに対して、期待感、面白さ、興奮を与えることができるとともに、ジャックポットを祝福する演出中にだけ利用できる特別感のある遊びを付加することができる。また、ゲーム装置1は、この祝福パレードのボーナス抽選の演出には、ゲーム装置1の電飾や音声出力を用いるため、ゲーム画面において育成ゲーム等のゲームを同時に進行させることも可能になる。よって、ゲーム装置1では、ボーナス抽選を実行しても、プレイヤーが育成ゲーム等のゲームのプレイを中断せずにプレイし続けることができるという利点がある。従って、ゲーム装置1を設置している店舗にとっては、いつでも発生させられるボーナス抽選であり、且つ特別な抽選待機を設ける必要もないという利点がある。
なお、ゲーム装置1を含むゲームシステムとして、店舗内の複数のゲーム装置をリンクしてボーナス抽選を行ってもよい。例えば、上記ゲームシステムは、複数のゲーム装置1または複数の各種ゲーム装置を連携させて一つの巨大なルーレット抽選機に見立ててもよい。この場合、連携させるゲーム装置は、抽選元のゲームのゲーム装置を問わない。例えば、上記ゲームシステムは、対象のゲーム装置以外のゲーム装置を選んで同時に抽選してもよい。一例として、上記ゲームシステムは、同じ競馬ゲームといったように同じジャンルのゲーム装置で共通に抽選を行ってもよい。また、上記ゲームシステムは、競馬ゲーム以外でも、ある対象機種の抽選機構を用いて、店舗のフロアの他のゲーム装置全体で電飾の点灯をルーレットのように順番に回して抽選してもよい。
なお、各種ゲーム装置を連携させる場合には、店舗内で各ゲーム装置に通信接続する店舗内サーバ装置が店舗内の各ゲーム装置を制御してもよいし、店舗内のある一つのゲーム装置がマスターとなって各ゲーム装置を制御してもよいし、店舗外のサーバ装置(例えば、センターサーバ50)が各店舗内の各ゲーム装置を制御してもよい。
このように、本実施形態では、祝福パレードに上述したボーナス抽選ゲームが付加されているので、ジャックポットゲームを筺体全体で楽しめるようにできる。
なお、本実施形態に係るボーナス抽選も、アーケードゲーム機におけるメダルゲームに限られるものではなく、スマートフォン等の携帯端末にダウンロードして実行するゲームアプリケーションに適用してもよいし、ゲームサーバから端末装置に提供されるブラウザ型のゲームに適用してもよいし、家庭用のゲーム専用機でプレイするゲームに適用してもよい。例えば、店舗内のゲーム装置に加えて、店舗内にいる人のスマートフォンもこのボーナス抽選を実施する際の機器に加えてもよい。また、このゲームに参加しているスマートフォンを連携させてボーナス抽選を行ってもよい。
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の第1から第5の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
なお、第1の実施形態において説明した、磁気カードは、ICチップを搭載したICカードであってもよい。例えば、ICカードには、ICカードを識別可能な識別情報(カードID)が記録されており、そのICカードの所有者であるプレイヤーのプレイヤーIDやプレイヤーデータが、そのカードIDと関連付けられてセンターサーバ50に記憶されてもよい。
また、上記実施形態では、競馬ゲームを例に説明したが、本実施形態の各処理は、競馬ゲーム以外の各種ゲームに適用することができ、レースゲームやスポーツゲーム等に適用することも可能である。また、他のキャラクタと競争するのではなく、他のキャラクタと連携して進行するゲームや、単体のキャラクタのみで進行するゲーム等にも適用することができる。競売ゲーム以外にも、ゲーム内の各キャラクタのパラメータを変更するステージと、パラメータが変更されたキャラクタに基づいて所定の結果を出すステージからなるゲームは種々存在し、本発明の内容を適用することができる。
また、上述のゲーム装置1が備える少なくとも一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲーム装置1としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。
(付記1)本発明の一態様に係るゲーム装置は、第1のステージにおける所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を決定する遊技価値決定部と、第2のステージにおけるゲーム報酬量を、前記第1のステージにおける前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量に応じて異なるように決定する報酬量決定部と、を備える。遊技価値決定部の一例として、上記実施形態に記載の遊技価値決定部107が挙げられる。また、報酬量決定部の一例として、上記実施形態に記載の報酬量決定部112が挙げられる。
付記1の構成によれば、ゲーム装置は、第1のステージにおいて所定のゲーム操作に要する遊技価値の量に応じて、第2のステージにおけるゲーム報酬量が異なるため、遊技価値の消費とゲーム報酬の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(付記2)また、本発明の一態様は、付記1に記載のゲーム装置であって、前記第1のステージにおいて、前記報酬量決定部により決定された前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を受け付けたことに応じて、所定のゲーム対象のパラメータを変更するパラメータ変更部と、前記第2のステージにおいて、前記パラメータ変更部によりパラメータの変更がされた前記所定のゲーム対象を使用したゲーム結果に応じて、前記報酬量決定部により決定された前記ゲーム報酬量を付与する報酬付与部と、を備える。パラメータ変更部の一例として、上記実施形態に記載のパラメータ変更部109が挙げられる。また、報酬付与部の一例として、上記実施形態に記載の報酬付与部113が挙げられる。
付記2の構成によれば、ゲーム装置は、第1のステージと第2のステージとのそれぞれにおいて所定のゲーム対象を利用してゲームを提供することで、それぞれのステージでの所定のゲーム対象に対するゲーム操作を介して、遊技価値の消費とゲーム報酬の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(付記3)また、本発明の一態様は、付記2に記載のゲーム装置であって、前記報酬付与部は、前記第2のステージにおいて、前記パラメータ変更部によりパラメータの変更がされた前記所定のゲーム対象と、他のゲーム対象とを各々のパラメータに基づいて競わせたゲーム結果に応じて、前記報酬量決定部により決定された前記ゲーム報酬量を付与する。
付記3の構成によれば、ゲーム装置は、遊技価値を消費して所定のゲーム対象のパラメータを変更する第1のステージと、パラメータを変更した所定のゲーム対象と他のゲーム対象とのレースをプレイする第2のステージとを提供することで、遊技価値の消費とゲーム報酬の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(付記4)また、本発明の一態様は、付記2または付記3に記載のゲーム装置であって、前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が異なる複数種類のゲーム対象から少なくとも一の前記所定のゲーム対象を選択する選択部、を備え、前記遊技価値決定部は、前記選択部により選択された前記所定のゲーム対象の種類に応じて、当該選択された前記所定のゲーム対象についての前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を決定する。選択部の一例として、上記実施形態に記載の馬選択部106が挙げられる。
付記4の構成によれば、ゲーム装置は、所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が異なる複数種類のゲーム対象の中からプレイヤーがゲーム対象を選択できるため、プレイヤーの多様化した要望に則したゲーム対象を提供できる。
(付記5)また、本発明の一態様は、付記4に記載のゲーム装置であって、前記報酬量決定部は、前記選択部により選択された前記所定のゲーム対象の種類に応じて、第2のステージにおけるゲーム報酬量を決定する。
付記5の構成によれば、ゲーム装置は、所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が異なる複数種類のゲーム対象の中から選択した所定のゲーム対象の種類に応じて、当該所定のゲーム対象の第2のステージにおけるゲーム報酬量が決まるので、遊技価値の消費とゲーム報酬の付与との態様を多様化したゲームを提供することができる。
(付記6)また、本発明の一態様は、付記1から付記5のいずれか一に記載のゲーム装置であって、前記報酬量決定部は、前記第1のステージにおける前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が大きくなることに応じて、前記第2のステージにおける前記ゲーム報酬量が大きくなるように決定する。
付記6の構成によれば、ゲーム装置は、所定のゲーム操作に要する遊技価値の量が多いゲーム対象ほど賞金が高くなるので、ハイリスク・ハイリターンを望むプレイヤーとローリスク・ローリターンを望むプレイヤーの各々のプレイ趣向に合わせることができる。
(付記7)また、本発明の一態様は、コンピュータを、付記1から付記6のいずれか一に記載のゲーム装置として機能させるためのプログラム。
(付記8)また、本発明の一態様は、コンピュータに、第1のステージにおける所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を決定するステップと、第2のステージにおけるゲーム報酬量を、前記第1のステージにおける前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量に応じて異なるように決定するステップとを実行させるためのプログラムである。
(付記9)また、本発明の一態様は、ゲーム装置の制御方法であって、第1のステージにおける所定のゲーム操作に要する遊技価値の量を決定するステップと、第2のステージにおけるゲーム報酬量を、前記第1のステージにおける前記所定のゲーム操作に要する遊技価値の量に応じて異なるように決定するステップとを含む制御方法である。