JP6803144B2 - 流体式回転羽根車 - Google Patents
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Description
図1に示すように、トルクコンバータ100は、フロントカバー1と、3種の羽根車(インペラ2、タービン3、ステータ4)からなるトルクコンバータ本体10と、ロックアップ装置5を有している。
フロントカバー1は、円板状の部材であり、その外周部にはトランスミッション側に突出する外周筒状部11が形成されている。
インペラ2は、インペラシェル21(シェルの一例)と、複数のインペラブレード22(ブレードの一例)と、補強部(図示省略)と、インペラコア24(コアの一例)と、リブ(図示省略)とを備えている。また、インペラ2は、インペラハブ25を備えている。インペラシェル21は、フロントカバー1の外周筒状部11に固定されている。例えば、溶接などによって、インペラシェル21と外周筒状部11とを固定する。また、インペラシェル21は、インペラハブ25にも固定されている。インペラシェル21、インペラブレード22、補強部、インペラコア24、及びリブは、一体的に形成されている。なお、インペラ2の構成は、後述するタービン3の構成と基本的に同じであるため、詳細な説明を省略する。
タービン3は、軸方向において、流体室内でインペラ2に対向して配置されている。図2から図4に示すように、タービン3は、タービンシェル31(シェルの一例)と、複数のタービンブレード32(ブレードの一例)と、補強部33と、タービンコア34(コアの一例)と、リブ35とを備えている。また、タービン3は、タービンハブ36(図1参照)を備えている。
タービンシェル31は、円板状であって、中央に開口部を有している。タービンシェル31は、軸方向においてフロントカバーに向かって凹むように湾曲している。タービンシェル31は、後述するように、タービンブレード32と一体的に形成されているため、タービンブレード32を差し込むための貫通孔を有していない。すなわち、タービンシェル31は、タービンブレード32が形成される領域において、貫通孔を有していない。なお、タービンシェル31は、タービンハブ36と固定されるためのリベット取付孔311を内周端部に有している。タービンシェル31は、リベット37によって、タービンハブ36に固定されている。
タービンブレード32は、タービンシェル31の内側面に固定されている。なお、タービンシェル31の内側面は、インペラ2を向いている。各タービンブレード32は、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。
図4及び図5に示すように、補強部33は、タービンシェル31とタービンブレード32との連結強度を向上させるために形成された部分である。補強部33は、タービンシェル31とタービンブレード32とを連結している。補強部33は、タービンシェル31とタービンブレード32との付け根に沿って延びている。具体的には、補強部33は、タービンシェル31とタービンブレード32との2つの付け根のうち、タービンシェル31とタービンブレード32とのなす角度が鋭角になる側の付け根に沿って延びている。補強部33は、径方向の両端部に行くほど厚さが小さくなる。すなわち、補強部33の厚さは、中央部の方が両端部よりも大きい。なお、補強部33の厚さとは、軸方向における補強部33の寸法を意味する。
図2及び図3に示すように、タービンコア34は、環状であって、周方向に延びている。タービンコア34は、各タービンブレード32の軸方向端面に固定されている。詳細には、各タービンブレード32は、軸方向における先端面に軸方向に凹むC字状の凹部を有している。そして、この各タービンブレード32の凹部に沿うようにタービンコア34が連結されている。
図4から図6に示すように、リブ35は、周方向に延びている。リブ35は、タービンコア34と各タービンブレード32の付け根に形成されており、タービンコア34と各タービンブレード32とを連結している。詳細には、リブ35は、周方向において、タービンコア34とタービンブレード32との両側の付け根に形成されている。すなわち、隣り合うタービンブレード32の間において、2つのリブ35が形成されている。この隣り合うタービンブレード32の間に形成された2つのリブ35は互いに繋がっていても良い。リブ35は、周方向において付け根から離れるにつれて高さが低くなっている。なお、リブ35の高さとは、軸方向の寸法を意味する。
タービンシェル31、各タービンブレード32、補強部33、タービンコア34、及びリブ35は、一体的に形成されている。すなわち、タービンシェル31、各タービンブレード32、補強部33、タービンコア34、及びリブ35は、1つの部材によって構成されている。例えば、タービンシェル31、各タービンブレード32、補強部33、タービンコア34、及びリブ35は、アルミニウム、マグネシウム、又は樹脂などによって形成することができる。
図1に示すように、ステータ4は、インペラ2とタービン3との内周部間に配置され、タービン3からインペラ2へと戻る作動油を整流するための機構である。ステータ4は主に、ステータキャリア41と、その外周面に設けられた複数のステータブレード42と、から構成されている。ステータキャリア41は、ワンウエイクラッチ43を介して図示しない固定シャフトに支持されている。なお、ステータキャリア41の軸方向両側には、スラストベアリング44が設けられている。
ロックアップ装置5は、フロントカバー1とタービン3との間の空間に配置されている。ロックアップ装置5は、ピストン51と、ドライブプレート52と、複数の外周側トーションスプリング53と、フロート部材54と、中間部材55と、複数の内周側トーションスプリング56と、ドリブンプレート57とを有している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態において、ドリブンプレート57は、タービンシェル31にリベット37で固定されているが、ドリブンプレート57の構成はこれに限定されない。例えば、ドリブンプレート57は、タービンシェル31と一体的に形成されていてもよい。
上記実施形態では、リブ35は、周方向及び軸方向に延びる板状となっているが、リブ35の形状はこれに限定されない。例えば、リブ35は、径方向にも延びるような形状であってもよい。この場合、リブ35は、径方向内側及び径方向外側から中央に向かって徐々に高くなるように構成することもできる。このような形状とすることによって、作動油の流れをリブ35が阻害することがなく、作動油をスムーズに流すことができる。
上記実施形態では、3次元積層造形でタービン3を形成する際、タービンシェル31からタービンコア34側に向かって形成していくが、逆にタービンコア34からタービンシェル31に向かって形成してもよい。
3 :タービン
31 :タービンシェル
32 :タービンブレード
33 :補強部
34 :タービンコア
35 :リブ
57 :ドリブンプレート
100 :トルクコンバータ
Claims (7)
- トルクコンバータに用いられる流体式回転羽根車であって、
シェルと、
前記シェルの内側面に固定され、径方向及び軸方向に延び、周方向に間隔をあけて配置された複数のブレードと、
前記シェルと前記各ブレードとの付け根に沿って径方向に延び、前記シェルと前記各ブレードとを連結する複数の補強部と、
周方向に延び、前記各ブレードの軸方向端面に固定された環状のコアと、
周方向に延び、前記コアと前記各ブレードとの付け根に形成され、前記コアと前記各ブレードとを連結する複数のリブと、
を備え、
前記シェル、前記各ブレード、前記コア、前記各補強部、及び前記各リブは、1つの部材によって一体的に形成されており、
前記ブレードは、軸方向における先端面に軸方向に凹む凹部を有しており、
前記コアは、前記凹部に沿って連結されている、
流体式回転羽根車。
- 前記補強部が延びる方向に対して垂直な断面において、前記補強部の外側面は前記付け根部位に向かって凹むように湾曲している、
請求項1に記載の流体式回転羽根車。
- 前記シェルと一体的に形成されるドリブンプレートをさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載の流体式回転羽根車。
- 前記シェル、前記各ブレード、及び前記各補強部は、アルミニウム、マグネシウム、及び樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種によって形成される、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流体式回転羽根車。
- トルクコンバータに用いられる流体式回転羽根車であって、
シェルと、
前記シェルの内側面に固定され、径方向及び軸方向に延び、周方向に間隔をあけて配置された複数のブレードと、
周方向に延び、前記各ブレードの軸方向端面に固定された環状のコアと、
周方向に延び、前記コアと前記各ブレードとの付け根に形成され、前記コアと前記各ブレードとを連結する複数のリブと、
を備え、
前記各ブレード、前記コア、及び前記各リブは、1つの部材によって一体的に形成されており、
前記ブレードは、軸方向における先端面に軸方向に凹む凹部を有しており、
前記コアは、前記凹部に沿って連結されている、
流体式回転羽根車。
- 軸方向における前記補強部の寸法は、中央部の方が両端部よりも大きい、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流体式回転羽根車。
- 前記コアと前記ブレードとの付け根の両側に前記リブが形成されている、
請求項5に記載の流体式回転羽根車。
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