JP5766149B2 - トルクコンバータにおけるステータ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、トルクコンバータにおけるステータ構造に関する。
車両用の自動変速機では、動力源(エンジン)から入力される回転駆動力が、トルクコンバータを介して変速機構に入力されるようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2007−211885号公報
図6は、特許文献1に開示されたトルクコンバータ100の構成を説明する図である。
図6に示すように、トルクコンバータ100は、入力要素として動力源側に連結されるポンプインペラ110と、出力要素として変速機構の入力軸に接続されるタービンランナ120と、反力要素としてタービンランナ120からポンプインペラ110へ戻る作動流体の整流を行うステータ130と、を備えて構成される。
トルクコンバータ100では、ポンプインペラ110と、タービンランナ120と、ステータ130とにより作動流体の循環流Rを形成し、作動流体を介して、ポンプインペラ110側からタービンランナ120側への動力伝達が行われるようになっている。
トルクコンバータ100では、タービンランナ120からステータ130を通ってポンプインペラ110に向けて作動流体が流れる際に、作動流体の一部が、ステータ130から径方向外側に向けて流れることが知られている(図中、鎖線矢印参照)。
ステータ130から径方向外側に向けて流れた作動流体は、インペラコア113とタービンコア123との間を通って、これらの径方向外側に流れるため、トルクの伝達に関与しない作動流体の流れを形成する。
そのため、ステータ130から径方向外側に流れる作動流体が多くなると、その分だけポンプインペラ110側に流入する作動流体の量が少なくなって、トルクコンバータにおけるトルク伝達の効率が低下してしまう。
特許文献1には、ステータ130の外周に、外周に向かうに従って回転中心軸方向の厚さが漸減する環状リング131を設けて、ステータ130から径方向外側に向かう作動流体の流れをポンプインペラ110側に誘導することが開示されている。
しかし、ステータ130から径方向外側に向かうすべての作動流体をポンプインペラ110側に誘導することができないため、トルクの伝達に関与しない作動流体が依然として存在していた。
そこで、ステータから径方向外側に流れる作動流体をトルクの伝達に活用できるようにすることが求められている。
本発明は、回転中心軸周りの周方向で一方向にのみ回転可能とされたステータが、前記回転中心軸上で互いに相対回転可能とされたポンプインペラとタービンランナとの間に設けられており、前記ポンプインペラのブレードを支持するポンプコアと、前記タービンランナのブレードを支持するタービンコアとが、前記ステータの径方向外側で、対向配置されたトルクコンバータにおいて、
前記ステータに、当該ステータの外周から径方向外側に延びる複数の羽根を設けて、前記複数の羽を、前記ポンプコアと前記タービンコアとの間に位置させたことを特徴とするトルクコンバータにおけるステータ構造とした。


本発明によれば、ステータから径方向外側に向かう作動流体の流れが、ステータと一体に回転中心軸X周りに回転する羽根と干渉して、ステータの回転に対する抵抗となるので、ステータの回転速度を低下させる。
そうすると、カップリング領域におけるタービンランナとステータとの回転速度の差が大きくなって、ステータからポンプインペラに向かう作動流体の流れの向きを、ポンプインペラのトルクを増大させる向きに変えるので、ステータから径方向外側に流れる作動流体を、トルク伝達に関与させることができるようになる。
実施の形態にかかるトルクコンバータの断面図である。 実施の形態のトルクコンバータにけるステータ周りを説明する図である。 実施の形態にかかるトルクコンバータ速度展開図である。 実施の形態にかかるトルクコンバータ速度展開図である。 実施の形態にかかるトルクコンバータの特性を説明する図である。 従来例にかかるトルクコンバータの構成を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、実施の形態にかかるトルクコンバータ1の構成を説明する断面図である。図2の(a)は、図1における領域Aの拡大図であり、(b)は、ステータ40の外周に設けた羽根部45を説明する図であって、ステータ40の一部をタービンランナ30側から見た状態を模式的に示した平面図であり、(c)は、ステータ40の一部をタービンランナ30側から見た状態を模式的に示した斜視図である。
図1に示すように、車両用自動変速機のトルクコンバータ1では、ポンプインペラ20と、タービンランナ30とが、同軸(回転中心軸X)上で相対回転可能に設けられており、これらポンプインペラ20とタービンランナ30との間には、ワンウェイクラッチ50により、回転中心軸X周りの周方向の一方向のみに回転可能とされたステータ40が位置している。
ポンプインペラ20のポンプシェル21とフロントカバー10とから形成される本体ケース2内では、タービンランナ30のタービンシェル31が、ステータ40を間に挟んで、ポンプシェル21に対向して設けられている。
トルクコンバータ1においてフロントカバー10は、図示しないエンジン側に位置しており、円板部11と、円筒部12とを備えて構成される。
円筒部12は、円板部11の外周縁から、エンジンとは反対側に入力軸3(回転中心軸X)に沿って延びており、先端側の嵌合部12aが、ポンプシェル21の先端部21aに全周に亘って外嵌している。
嵌合部12aと先端部21aとの接続部分は、全周に亘って溶接されており、エンジンの回転駆動力がフロントカバー10に入力されると、フロントカバー10とポンプインペラ20とが、回転中心軸X周りに一体に回転するようになっている。
ポンプインペラ20のポンプシェル21は、タービンランナ30とは反対側(図中右側)に膨出するように湾曲した形状を有しており、タービンランナ30との対向面には、ポンプブレード22が取り付けられている。
ポンプシェル21においてポンプブレード22は、回転中心軸X周りの周方向で放射状に設けられており、ポンプブレード22のタービンランナ30側には、軸方向から見てリング状のポンプコア23が取り付けられている。
タービンランナ30のタービンシェル31は、ポンプインペラ20とは反対側(図中左側)に膨出するように湾曲した形状を有しており、ポンプインペラ20との対向面には、タービンブレード32が取り付けられている。
タービンシェル31においてタービンブレード32は、回転中心軸X周りの周方向で放射状に設けられており、タービンブレード32のポンプインペラ20側には、軸方向から見てリング状のタービンコア33が取り付けられている。
図2の(a)に示すように、ポンプコア23とタービンコア33は、回転中心軸Xの軸方向で間隔を空けて対向配置されており、ポンプインペラ20とタービンランナ30とが回転中心軸X周りで相対回転すると、ポンプコア23とタービンコア33の径方向外側と径方向内側に、作動流体の流れが形成されるようになっている。
具体的には、ポンプコア23とタービンコア33の径方向外側に、ポンプインペラ20側からタービンランナ30側に向かう作動流体の流れが形成されると共に、径方向内側にタービンランナ30側からステータ40を通ってポンプインペラ20側に向かう作動流体の流れが形成されて、トルクコンバータ1の本体ケース2内に作動流体の循環流Rが形成されるようになっている。
図2の(b)に示すように、ステータ40は、軸方向から見てリング形状を成しており、内径側の支持部41の外周に、径方向外側に延びるステータ翼42が設けられている。ステータ翼42は、回転中心軸X周りの周方向で、支持部41の全周に亘って等間隔で設けられており、ステータ翼42の外径側はリング状の支持部43に支持されている。
図2の(a)に示すように、支持部43では、回転中心軸Xの軸方向におけるポンプインペラ20側の外周面に、径方向外側に延びる壁部44が形成されており、この壁部44は、回転中心軸X周りの周方向で全周に亘って設けられている。
回転中心軸Xの軸方向における壁部44の厚みWは、全周に亘って同じ厚みに設定されており、壁部44の径方向の高さhは、ポンプコア23とタービンコア33の間の空間S内に及ぶ高さに設定されている。
実施の形態では、壁部44の外周44bは、ポンプコア23とタービンコア33の間の空間S内の外径側に位置している。
壁部44におけるタービンランナ30との対向面44aには、複数の羽根部45が設けられている。羽根部45は、ステータ40の支持部43から径方向外側に延びており、その基端部45aは、支持部43と一体に形成されている(図2の(b)参照)。
羽根部45の先端部45b側は、基端部45a側の幅W1よりも僅かに細くなっており、先端側に向かうにつれて先細りした形状を有している。
軸方向から見て、羽根部45の先端部45bは、壁部44の外周44bよりも僅かに径方向内側に位置している。羽根部45は、回転中心軸X周りの周方向に等間隔で設けられており、軸方向から見た各羽根部45の先端部45bは、壁部44の外周44bを成す線Im1(即ち、壁部44の外径)よりも径の小さい仮想線Im2上に位置している。
さらに、羽根部45は、径方向外側に位置する先端部45b側が、基端部45a側よりもステータ40の回転方向Dにおける上流側に位置しており、羽根部45は、基端部45aと先端部45bの間の部分がステータ40の回転方向Dとは反対側に膨出するように湾曲した形状を有している。
実施の形態では、タービンランナ30からポンプインペラ20側に向かう作動流体のうち、ステータ40の径方向外側に向かう作動流体f1(図2の(a)参照)は、ステータ40の外周に設けた羽根部45、45の間を通って径方向外側に移動したのち、ポンプコア23とタービンコア33とで囲まれた空間Sの外径側に排出されるようになっている。
ここで、羽根部45は、その外径側がステータ40の回転方向Dにおける上流側に大きく湾曲しているので、ステータ40から径方向外側に流れて羽根部45、45の間に流入した作動流体f1は、羽根部45の湾曲した部分の内径側の面45cに当たって、その進行方向が大きく曲げられるようになっている(図2の(b)参照)。
この際、羽根部45には、ステータ40の回転方向Dとは反対方向に向かう力Fが作用するため、ステータ40の回転速度がこの力Fにより低下させられるようになっている。
以下、実施の形態にかかるトルクコンバータ1の作用を説明する。
なお、以下の説明では、実施の形態にかかるステータ40との区別のために、従来のトルクコンバータのステータ(羽根部45を有していないステータ)を、符号40’を用いて標記する。
図3は、トルクコンバータ1のポンプインペラ20とタービンランナ30とステータ40、40’とを、作動流体の循環路に沿って展開した図(速度展開図)であり、太字の矢印が、トルクコンバータ1の内部を流れる作動流体の流れとその方向を、白抜きの矢印が、ポンプインペラ20とタービンランナ30とステータ40、40’の回転方向をそれぞれ示しており、白抜きの矢印の大きさは、回転速度の大きさを示している。
なお、図3の(a)は、従来のトルクコンバータのコンバータ領域での速度展開図であり、(b)は、従来のトルクコンバータのカップリング領域での速度展開図であり、(c)は、実施の形態にかかるトルクコンバータ1のカップリング領域での速度展開図である。
また、図4は、ステータ40、40’から吐き出されてポンプインペラ20に向かう作動流体の流れを説明する図であり、(a)は、実施の形態にかかるステータ40の場合を、(b)は、従来のトルクコンバータのステータ40’の場合を、それぞれ示している。
図5は、実施の形態にかかるトルクコンバータ1の性能曲線であり、図中実線は従来のトルクコンバータの性能曲線を、鎖線は実施の形態にかかるトルクコンバータ1の性能曲線を示している。
図3に示すように、図中左方向(白抜き矢印方向)に回転するポンプインペラ20から、タービンランナ30側に吐き出される作動流体は、ポンプインペラ20の回転速度に応じてその進行方向が曲げられる。
例えば図3の(a)の場合には、ポンプインペラ20から吐き出された作動流体は、矢印D1で示す角度でポンプインペラ20から吐き出されたのち、タービンランナ30に流入する。この際、ポンプインペラ20には、マイナス方向(図中右方向)のトルクT1が作用する。
速度比が0(ゼロ)に近い領域(コンバータ領域)では、タービンランナ30の回転速度B1がポンプインペラ20の回転速度A1よりも小さい(A1>B1)ため、タービンランナ30は、矢印D1で示す角度で流入する作動流体により押されて、図中左方向に回転する。
そうすると、タービンランナ30を押し回した作動流体は、タービンランナ30によりその進行方向が大きく曲げられて、例えば矢印D2で示す角度でタービンランナ30から吐き出されたのち、ステータ40’に流入することになる。この際、タービンランナ30には、プラス方向(図中左方向)のトルクT2が作用する。
ここで、矢印D2で示す向きは、ステータ40’を図中右方向に回転させる向きである。しかしステータ40’は、ワンウェイクラッチ50により一方向にのみ回転可能とされており、図3の場合には、図中左方向にのみ回転できるようになっている。
そのため、作動流体の流れは右方向に回転できないステータ40’により大きく曲げられることになる。図3の(a)の場合には、ポンプインペラ20とタービンランナ30の回転方向(図中左方向)側に曲げられて、矢印D3で示す角度でステータ40’から吐き出されることになる。この際、ステータ40’には、マイナス方向(図中右方向)のトルクT3が作用する。
この一連の作動流体の流れにより、ポンプインペラ20とステータ40’は、マイナス方向のトルクT1、T3を受け、タービンランナ30は、プラス方向のトルクT2を受ける。
ここで、これら三つのトルクの関係は、T2=T1+T3・・・(1)であり、T1はエンジンから入力されるトルクで、T2はトルクコンバータの出力トルクである。
そして、トルク比=タービンランナトルク/ポンプインペラトルク=出力軸トルクT2/入力軸トルクT1・・・(2)であり、上記式(1)、(2)から、トルク比=T2/T1=(T1+T3)/T1・・・(3)が導かれるので、この式(3)から、T3を大きくすることで、トルク比が大きくなることが判る。
ここで、図3の(a)のコンバータ領域の場合には、トルクT3が大きくなるため、トルク増大効果が発揮されることになる。
一方、速度比が大きい領域(例えば、0.9以上)では、タービンランナ30は、ポンプインペラ20の回転速度A1に近い回転速度B2で回転している。そのため、ポンプインペラ20から吐き出されたのちにタービンランナ30に流入した作動流体は、その流れ方向がポンプインペラ20で大きく変えられることなく、矢印D4で示す角度でタービンランナ30から吐き出されることになる。
かかる場合、ステータ翼42に対して図中右側から作動流体が流入することになり、この作動流体の流れは、ステータ40’を図中左側に回転させようとする。
ステータ40’は、ワンウェイクラッチ50により図中左側にのみ回転可能とされているので、ステータ40’は図中左方向に自由に回転する(タービンランナ30につれ回る)ことになる。よって、この場合には、ステータ40’にはトルクが発生しない(T3=0)。
そのため、上記式(1)から、ポンプインペラ20のトルクT1と、タービンランナ30のトルクT2が同じ(T1=T2)となり、さらにT3=0なので、上記式(3)から求められるトルク比は1.0となる。よって、図3の(b)のカップリング領域の場合には、トルク増大効果が発揮されないことになる。
実施の形態にかかるステータ40では、ステータ40の外周に、径方向外側に延びる羽根部45が設けられており(図2参照)、前記したようにステータ40から径方向外側に向かう作動流体の流れf1により、カップリング領域におけるステータ40の回転速度が抑えられるようになっている。
そうすると、ステータ40の回転速度C2がタービンランナ30の回転速度B2よりも遅くなって、ステータ40はタービンランナ30と同じ速度で連れ回らないため、タービンランナ30から吐き出された作動流体の流れ方向(ステータ翼42に対する流入角度)は、ステータ40’の場合の流れ方向と異なる流れ方向になる。
ここで、ステータ40から吐き出される作動流体の流れ方向を、トルクコンバータの回転中心軸Xを基準とした角度で標記すると、図4の(a)に示すように角度θとなるのに対し、従来のトルクコンバータ1のステータ40’から吐き出される作動流体の場合には、角度θ1となる。そして、ステータ40から吐き出される作動流体の角度θのほうが、ステータ40’から吐き出される作動流体の角度θ1よりも小さくなる(θ<θ1)。
そうすると、ステータ40から吐き出されてポンプインペラ20に流入する作動流体の角度θは、ステータ40’の場合に比べてポンプインペラ20を迎える方向の角度であるので、ステータ40から吐き出された作動流体の流れは、ステータ40’の場合に比べて、ポンプインペラ20のトルクを増大させることになる。よって、ステータ40を備えるトルクコンバータ1のほうが、従来のステータ40’を備える従来のトルクコンバータの場合よりも、ポンプインペラ20のトルク容量が上昇する。
これにより、図5において鎖線で示すように、トルクコンバータ1のカップリング領域におけるトルク容量(トルク容量係数)が、従来のステータ40’を採用するトルクコンバータの場合(図中実線参照)よりも増大することになる。
そして、トルク容量が増大すると、同じ入力トルクの場合における速度比が高くなるので、トルクの伝達効率が向上することになる。
以上の通り、実施の形態では、回転中心軸X周りの周方向で一方向にのみ回転可能とされたステータ40が、回転中心軸X上で互いに相対回転可能に設けられたポンプインペラ20とタービンランナ30との間に位置しており、ポンプブレード22を支持するリング状のポンプコア23と、タービンブレード32を支持するタービンコア33とが、ステータ40の径方向外側で、回転中心軸Xの軸方向に間隔を空けて対向配置されたトルクコンバータ1において、
ステータ40に、ステータ40のリング状の支持部43から径方向外側に延びる複数の羽根部45を設けて、ステータ40の径方向外側で対向配置されたポンプコア23とタービンコア33の間の空間S内に羽根部45を位置させたことを特徴とするトルクコンバータ1とした。
このように構成すると、ポンプコア23とタービンコア33の間の空間S内が、ステータ40と一体に回転中心軸X周りに回転する羽根部45により攪拌される。
この際に、ステータ40から径方向外側に向かう作動流体の流れf1が、ステータ40と一体に回転中心軸X周りに回転する羽根部45と干渉して、ステータ40の回転に対する抵抗となるので、カップリング領域におけるステータ40の回転速度を低下させる。
そうすると、カップリング領域におけるタービンランナ30とステータ40との回転速度の差(B2−C2:図3参照)が大きくなって、ステータ40からポンプインペラ20に向かう作動流体の流れの向きが、ポンプインペラ20のトルクを増大させる向きに変わる(図4参照)ので、ステータ40から径方向外側に向かう作動流体を、トルク伝達に関与させることができるようになる。
特に、ステータ40の支持部43から径方向外側に延びる羽根部45が、回転中心軸X周りの周方向に、所定間隔で複数設けられている構成としたので、ステータ40から径方向外側に向かう作動流体の流れf1が、回転中心軸X周りの周方向に複数設けられた羽根部45と羽根部45の間を通過する際に、ステータ40の回転に対する抵抗となって、ステータ40の回転速度を確実に低下させることができる。よって、ステータ40から径方向外側に流れた作動流体を、トルク伝達に確実に関与させることができ、カップリング領域におけるトルク容量係数を増大させることができる。
また、トルクコンバータの流体性能のひとつの指標であるトルク容量係数は、大きくなるほど燃費が向上することが知られている。そして、車両に搭載された自動変速機の場合、高速度比側の方が低速度比側よりも使用頻度が高くなる。本願の場合、カップリング領域におけるトルク容量係数を増大させることができるので、使用頻度の高い高速度比側での燃費向上が可能となる。
さらに、トルク容量係数が大きくなると、同じ入力トルクの時の速度比(=タービンランナ回転数/ポンプインペラ回転数)が大きくなって、タービンランナ30の回転数とポンプインペラ20の回転数との差が小さくなる。これにより、ロックアップクラッチをロックアップ状態にするときのショックを抑えることができる。
さらに、ステータ40のリング状の支持部43の外周では、回転中心軸Xの軸方向におけるポンプインペラ20側に、径方向外側に延びる壁部44が全周に亘って設けられており、この壁部44のタービンランナ30との対向面44aに、羽根部45が設けられており、羽根部45は、径方向から見て所定幅W2(図2の(a)参照)で形成されている構成とした。
このように構成すると、羽根部45と羽根部45の間に流入した作動流体のポンプインペラ20側への移動を壁部44により確実に阻止できる。これにより、ステータ40から径方向外側に向かう作動流体を、ポンプインペラ20側に移動させずに、羽根部45と羽根部45の間を通過させたのち羽根部45の径方向外側に移動させることができる。
そうすると、ステータ40から径方向外側に向かう作動流体の流れが、羽根部45に確実に作用するようになるので、ステータ40から径方向外側に向かう作動流体を、より確実にトルク伝達に関与させることができるようになる。
回転中心軸Xの軸方向でタービンランナ30側から見た羽根部45は、径方向外側の先端部45b側が内径側の基端部45aよりもステータ40の回転方向Dにおける上流側に位置するように、湾曲している構成とした。
このように構成すると、羽根部45と羽根部45の間の作動流体の流れを、ステータ40の回転に対する抵抗として確実に利用できるようになるので、ステータ40から吐き出される作動流体の向きを、ポンプインペラ20のトルクを増大させる向きに確実に変えることができる。
実施の形態では、羽根部45の回転中心軸X方向の幅W2が、壁部44の幅W1と略同じである場合を例示したが(図2参照)、羽根部45の幅W2は、ステータ40の幅を超えない範囲で広く取ることが好ましい。
幅W2が広くなると、羽根部45と羽根部45の間に流入した作動流体を受ける面積が広がるので、ステータ40回転速度を低減させる効果をより高めることができる。
1 トルクコンバータ
2 本体ケース
3 入力軸
10 フロントカバー
20 ポンプインペラ
21 ポンプシェル
22 ポンプブレード
23 ポンプコア
30 タービンランナ
31 タービンシェル
32 タービンブレード
33 タービンコア
40 ステータ
40’ 従来例のステータ
41 支持部
42 ステータ翼
43 支持部
44 壁部
45 羽根部(羽根)
45a 基端部
45b 先端部
50 ワンウェイクラッチ
100 トルクコンバータ
110 ポンプインペラ
113 インペラコア
120 タービンランナ
123 タービンコア
130 ステータ
X 回転中心軸

Claims (3)

  1. 回転中心軸周りの周方向で一方向にのみ回転可能とされたステータが、前記回転中心軸上で互いに相対回転可能とされたポンプインペラとタービンランナとの間に設けられており、
    前記ポンプインペラのブレードを支持するポンプコアと、前記タービンランナのブレードを支持するタービンコアとが、前記ステータの径方向外側で、対向配置されたトルクコンバータにおいて、
    前記ステータに、当該ステータの外周から径方向外側に延びる複数の羽根を設けて、前記複数の羽を、前記ポンプコアと前記タービンコアとの間に位置させたことを特徴とするトルクコンバータにおけるステータ構造。
  2. 前記ステータの外周では、前記回転中心軸の軸方向における前記ポンプインペラ側に、前記径方向外側に延びる壁部が全周に亘って設けられており、
    この壁部の前記タービンランナとの対向面に、前記羽根が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータにおけるステータ構造。
  3. 前記軸方向における前記タービンランナ側から見て前記羽根は、径方向外側が内径側よりも前記ステータの回転方向側に位置するように、湾曲していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトルクコンバータにおけるステータ構造。
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