JP6801500B2 - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車用タイヤに関する。
従来、自動二輪車用タイヤにおいて、トレッド部に設けられた溝の配置によって、各種走行性能が変化し得ることが知られている。例えば、下記特許文献1には、車体を倒し込むときの手応えをリニアにするために、溝の配置を改善した自動二輪車用タイヤが提案されている。
しかしながら、特許文献1の自動二輪車用タイヤであっても、旋回性能の向上について、さらなる改善の余地があった。
特開2015−48051号公報
本発明は、以上のような問題に鑑み案出されたもので、旋回性能を向上させた自動二輪車用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、回転方向が指定されたトレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、前記トレッド部には、第1トレッド端と、第1溝グループとが形成されており、前記第1溝グループは、タイヤ赤道側の近傍の内端から前記回転方向の先着側の外端に向かって前記第1トレッド端側に傾斜する第1クラウン傾斜溝と、前記第1クラウン傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、内端が前記第1クラウン傾斜溝の前記内端よりも前記第1トレッド端側に位置し、前記第1クラウン傾斜溝とは逆向きに傾斜する第1ミドル傾斜溝と、前記第1ミドル傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、内端が前記第1ミドル傾斜溝の前記内端よりも前記第1トレッド端側に位置し、前記第1ミドル傾斜溝と同じ向きに傾斜する第1ショルダー傾斜溝とからなり、前記第1クラウン傾斜溝と前記第1ミドル傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されており、前記第1クラウン傾斜溝と前記第1ショルダー傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている
本発明の自動二輪車用タイヤは、タイヤ赤道から前記第1クラウン傾斜溝のタイヤ軸方向の外端までのクラウン領域のランド比が90%以上であり、前記クラウン領域のタイヤ軸方向外側のミドル・ショルダー領域のランド比は、前記クラウン領域のランド比よりも大きいがその差は5ポイント以下であるのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1クラウン傾斜溝のタイヤ軸方向の長さL1は、そのタイヤ周方向の長さL2の0.25〜0.35倍であるのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1クラウン傾斜溝、前記第1ミドル傾斜溝及び前記第1ショルダー傾斜溝は、それぞれ、直線状にのびる内側部と、前記内側部との間に屈曲頂部を形成するように折れ曲がって直線状にのびる外側部とを含むのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1クラウン傾斜溝の前記内側部は、タイヤ赤道に接触しているか又は交差しているのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1ミドル傾斜溝の前記内端は、前記第1クラウン傾斜溝の前記屈曲頂部よりも前記第1トレッド端側に位置しているのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1ミドル傾斜溝の前記外側部の全体が、前記第1クラウン傾斜溝よりも前記第1トレッド端側に配されているのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1ショルダー傾斜溝の前記内側部のタイヤ周方向に対する角度は、前記第1ミドル傾斜溝の前記内側部のタイヤ周方向に対する角度よりも小さいのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記第1ショルダー傾斜溝の前記屈曲頂部は、前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向内側に位置しているのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記トレッド部には、第2トレッド端と、第2溝グループとが形成されており、前記第2溝グループは、タイヤ赤道側の近傍から前記回転方向の先着側の外端に向かって前記第2トレッド端側に傾斜する第2クラウン傾斜溝と、前記第2クラウン傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、かつ、前記第2クラウン傾斜溝とは逆向きに傾斜する第2ミドル傾斜溝と、前記第2ミドル傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、かつ、前記第2ミドル傾斜溝と同じ向きに傾斜する第2ショルダー傾斜溝とからなり、前記第2クラウン傾斜溝と前記第2ミドル傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されており、前記第2クラウン傾斜溝と前記第2ショルダー傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されているのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤのトレッド部に形成された第1溝グループは、タイヤ赤道側の近傍の内端から回転方向の先着側の外端に向かって第1トレッド端側に傾斜する第1クラウン傾斜溝と、第1クラウン傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、内端が前記第1クラウン傾斜溝の内端よりも第1トレッド端側に位置し、第1クラウン傾斜溝とは逆向きに傾斜する第1ミドル傾斜溝と、第1ミドル傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、内端が第1ミドル傾斜溝の内端よりも第1トレッド端側に位置し、第1ミドル傾斜溝と同じ向きに傾斜する第1ショルダー傾斜溝とからなる。
第1クラウン傾斜溝と第1ミドル傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている。また、第1クラウン傾斜溝と第1ショルダー傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている。これにより、例えば、直進状態から第1ショルダー傾斜溝が接地するキャンバー角まで車体を倒し込むとき、第1クラウン傾斜溝と第1ミドル傾斜溝及び第1ショルダー傾斜溝とが連続的に接地する。このため、車体を倒し込むときのロール過渡特性がスムーズになり、ひいては優れた旋回性能が得られる。
本発明の一実施形態の自動二輪車用タイヤの横断面図である。 図1のトレッド部の展開図である。 図2の第1溝グループの拡大図である。 本発明の他の実施形態のトレッド部の展開図である。 比較例のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本発明の一実施形態を示す自動二輪車用タイヤ1(以下、単に「タイヤ」ということがある。)の正規状態における横断面図が示されている。図2は、タイヤ1のトレッド部2のトレッドパターンを示す展開図である。図1は、図2のA−A線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、例えば、サーキット走行向けの後輪タイヤとして好適に用いられる。
「正規状態」は、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされ、かつ、正規内圧が充填された無負荷の状態である。本明細書では特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、前記正規状態において、トレッド部2の第1トレッド端Te1と第2トレッド端Te2との間の接地面2sが、タイヤ半径方向外側に凸の円弧状に湾曲している。このようなタイヤ1は、キャンバー角が大きい旋回時においても十分な接地面積を得ることができる。
本実施形態のタイヤ1は、例えば、カーカス6及びベルト層7を具えている。これらには、公知の構成が適宜採用される。
図2に示されるように、トレッド部2は、回転方向Rが指定された方向性パターンを具えている。回転方向Rは、例えば、サイドウォール部3(図1に示す)に、文字又は記号で表示される。
トレッド部2には、第1溝グループ10及び第2溝グループ20が形成されている。第1溝グループ10は、例えば、トレッド部2の第1トレッド端Te1側の領域において、タイヤ周方向に複数設けられている。第2溝グループ20は、例えば、トレッド部2の第2トレッド端Te2側の領域において、タイヤ周方向に複数設けられている。第1溝グループ10と第2溝グループ20とは、タイヤ周方向に位置ずれして設けられている点を除き、実質的に線対称に構成されている。
第1溝グループ10は、第1クラウン傾斜溝11、第1ミドル傾斜溝12、及び、第1ショルダー傾斜溝13を含んでいる。第2溝グループ20は、第2クラウン傾斜溝21、第2ミドル傾斜溝22、及び、第2ショルダー傾斜溝23を含んでいる。以下、第1溝グループ10の各傾斜溝11乃至13が詳細に説明される。なお、第2溝グループ20の各傾斜溝21乃至23は、第1溝グループ10の各傾斜溝11乃至13と実質的に同じ構成を有し、本明細書において、その説明は省略されている。
本実施形態の各傾斜溝11乃至13は、それぞれ、直線状にのびる内側部と、内側部との間に屈曲頂部を形成するように折れ曲がって直線状にのびる外側部とを含んでいる。但し、このような態様に限定されるものではなく、各傾斜溝11乃至13は、例えば、全体が直線状にのびるものや、滑らかに湾曲するものでも良い。
図3には、第1溝グループ10の拡大図が示されている。図3に示されるように、第1クラウン傾斜溝11は、タイヤ赤道C側の近傍の内端11iから回転方向Rの先着側の外端11oに向かって第1トレッド端Te1側に傾斜している。
第1クラウン傾斜溝11は、例えば、トレッド部2のタイヤ軸方向の中央部に設けられている。第1クラウン傾斜溝11が設けられた領域のタイヤ軸方向の幅は、例えば、トレッド展開幅TWe(図2に示され、以下、同様である。)の50%未満である。なお、トレッド展開幅TWeは、トレッド部2を展開したときの第1トレッド端Te1から第2トレッド端Te2までのタイヤ軸方向の距離である。
第1クラウン傾斜溝11の内側部11Aは、例えば、タイヤ赤道Cに接触しているか又は交差しているのが望ましく、本実施形態の前記内側部11Aは、タイヤ赤道Cと交差している。
第1クラウン傾斜溝11の内側部11Aは、例えば、タイヤ周方向に対して5〜15°の角度θ1で傾斜している。
第1クラウン傾斜溝11の外側部11Bは、例えば、内側部11Aよりも大きい長さを有している。本実施形態の前記外側部11Bは、例えば、タイヤ周方向に対して内側部11Aよりも大きい角度θ2で傾斜している。前記外側部11Bの角度θ2は、例えば、15〜25°である。このような外側部11Bは、比較的小さいキャンバー角での旋回時のウェット性能を高めるのに役立つ。
図2に示されるように、第1クラウン傾斜溝11のタイヤ周方向の長さL2は、例えば、トレッド展開幅TWeの0.60〜0.95倍である。第1クラウン傾斜溝11のタイヤ軸方向の長さL1は、前記タイヤ周方向の長さL2の好ましくは0.25倍以上、より好ましくは0.27倍以上であり、好ましくは0.35倍以下、より好ましくは0.33倍以下である。このような第1クラウン傾斜溝11は、陸部のタイヤ周方向の剛性を維持し、ひいては優れたトラクション性能を発揮し得る。
図3に示されるように、第1ミドル傾斜溝12は、第1クラウン傾斜溝11の回転方向Rの先着側に配されている。第1ミドル傾斜溝12は、その内端12iが第1クラウン傾斜溝11の内端11iよりも第1トレッド端Te1側に位置している。また、第1ミドル傾斜溝12は、第1クラウン傾斜溝11とは逆向きに傾斜している。
第1クラウン傾斜溝11と第1ミドル傾斜溝12とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている。なお、「タイヤ軸方向で互いにオーバーラップしている」とは、第1クラウン傾斜溝11の端縁の少なくとも一部が、第1ミドル傾斜溝12のタイヤ軸方向内側の端よりもタイヤ軸方向外側に位置している態様、及び、第1クラウン傾斜溝11の端と第1ミドル傾斜溝12の端とが、同一のタイヤ周方向の仮想線上に形成される態様を含むものとする。
これにより、車体を倒し込むとき、第1クラウン傾斜溝11と第1ミドル傾斜溝12とが連続的に接地する。これは、車体を倒し込むときのロール過渡特性をスムーズにする(以下、このような作用効果を、「ロール特性が向上する」と記載する場合がある。)のに役立つ。
第1クラウン傾斜溝11と第1ミドル傾斜溝12とのタイヤ軸方向の重なり幅W1は、例えば、トレッド展開幅TWeの5〜15%であるのが望ましい。これにより、陸部の剛性が維持され、優れたロール特性及びトラクション性能が得られる。
第1ミドル傾斜溝12の内端12iは、例えば、第1クラウン傾斜溝11の屈曲頂部11tよりも第1トレッド端Te1側に位置している。これにより、本実施形態では、第1ミドル傾斜溝12の内側部12Aと第1クラウン傾斜溝11の外側部11Bとがタイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されており、第1ミドル傾斜溝12の外側部12Bの全体が、第1クラウン傾斜溝11よりも第1トレッド端Te1側に配されている。
第1ミドル傾斜溝12の内側部12Aは、例えば、タイヤ周方向に対して第1クラウン傾斜溝11の外側部11Bよりも大きい角度θ3で傾斜している。第1ミドル傾斜溝12の内側部12Aの前記角度θ3は、例えば、30〜40°であるのが望ましい。これにより、第1ミドル傾斜溝12の内側部12Aが設けられた付近の陸部は、第1クラウン傾斜溝11の外側部11Bが設けられた陸部よりもタイヤ軸方向の剛性が高められる。これは、旋回時の車体の倒れ込みを収束し易くするのに役立つ。
第1ミドル傾斜溝12の外側部12Bは、例えば、前記内側部12Aよりも小さい長さを有している。本実施形態の外側部12Bは、例えば、タイヤ周方向に対して内側部12Aよりも大きい角度θ4で傾斜している。前記外側部12Bの角度θ4は、例えば、40〜50°である。このような外側部12Bは、旋回時の車体の倒れ込みを収束し易くし、ひいてはロール特性をさらに向上させるのに役立つ。
図2に示されるように、第1ミドル傾斜溝12のタイヤ周方向の長さL3は、例えば、トレッド展開幅TWeの0.25〜0.35倍であるのが望ましい。第1ミドル傾斜溝12のタイヤ軸方向の長さL4は、例えば、前記タイヤ周方向の長さL3の0.75〜0.85倍であるのが望ましい。
図3に示されるように、第1ショルダー傾斜溝13は、第1ミドル傾斜溝12の回転方向Rの先着側に配されている。第1ショルダー傾斜溝13は、その内端13iが第1ミドル傾斜溝12の内端12iよりも第1トレッド端Te1側に位置している。第1ショルダー傾斜溝13は、第1ミドル傾斜溝12と同じ向きに傾斜している。
第1クラウン傾斜溝11と第1ショルダー傾斜溝13とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている。なお、「タイヤ軸方向で互いにオーバーラップしている」とは、第1クラウン傾斜溝11の端縁の少なくとも一部が、第1ショルダー傾斜溝13のタイヤ軸方向内側の端よりもタイヤ軸方向外側に位置している態様、及び、第1クラウン傾斜溝11の端と第1ショルダー傾斜溝13の端とが、同一のタイヤ周方向の仮想線上に形成される態様を含むものとする。
これにより、例えば、直進状態から第1ショルダー傾斜溝13が接地するキャンバー角まで車体を倒し込むとき、第1クラウン傾斜溝11と第1ミドル傾斜溝12及び第1ショルダー傾斜溝13とが連続的に接地する。このため、車体を倒し込むときのロール過渡特性がスムーズになり、ひいては優れた旋回性能が得られる。
第1クラウン傾斜溝11と第1ショルダー傾斜溝13とのタイヤ軸方向の重なり幅W2は、例えば、トレッド展開幅TWeの0.5〜3.0%であるのが望ましい。これにより、陸部の剛性が維持され、旋回時の操縦安定性が高められる。
第1ショルダー傾斜溝13の内側部13Aのタイヤ周方向に対する角度θ5は、例えば、第1ミドル傾斜溝12の内側部12Aのタイヤ周方向に対する角度θ3よりも小さいのが望ましい。具体的には、前記角度θ5は、例えば、10〜20°である。このような第1ショルダー傾斜溝13は、ロール特性及び旋回時のウェット性能をバランス良く高めるのに役立つ。
第1ショルダー傾斜溝13の屈曲頂部13tは、例えば、第1ミドル傾斜溝12のタイヤ軸方向の外端12oよりもタイヤ軸方向内側に位置しているのが望ましい。これにより、第1ショルダー傾斜溝13の内側部13Aの全体及び外側部13Bの少なくとも一部が、第1ミドル傾斜溝12とタイヤ軸方向でオーバーラップしている。
第1ショルダー傾斜溝13の外側部13Bは、例えば、内側部13Aよりも大きい長さを有している。本実施形態の第1ショルダー傾斜溝13の外側部13Bは、例えば、タイヤ周方向に対して、第1ショルダー傾斜溝13の内側部13Aよりも大きい角度θ6で傾斜している。望ましい態様として、前記角度θ6は、第1ミドル傾斜溝12の外側部12Bの前記角度θ4よりも小さい。具体的には、前記角度θ6は、20〜30°である。このような第1ショルダー傾斜溝13は、第1ミドル傾斜溝12とともに、ロール特性及びウェット性能を向上させる。
図2に示されるように、第1ショルダー傾斜溝13のタイヤ周方向の長さL5は、例えば、トレッド展開幅TWeの0.35〜0.45倍であるのが望ましい。第1ショルダー傾斜溝13のタイヤ軸方向の長さL6は、例えば、前記タイヤ周方向の長さL5の0.35〜0.45倍であるのが望ましい。
第1ショルダー傾斜溝13の外端13oから第1トレッド端Te1までの領域には、溝及びサイプが設けられていないのが望ましい。これにより、第1トレッド端Te1が接地する様な大きいキャンバー角での旋回時において、優れた操縦安定性が得られる。
トレッド部2全体のランド比La1は、例えば、90%〜97%であるのが望ましい。これにより、とりわけサーキットでのドライ走行時に優れた性能が発揮される。なお、本明細書において、「ランド比」は、全ての溝を埋めた仮想接地面の全面積に対する、実際の接地面の全面積の割合である。
タイヤ赤道Cから第1クラウン傾斜溝11のタイヤ軸方向の外端までのクラウン領域8のランド比La2は、90%以上であるのが望ましい。また、クラウン領域8のタイヤ軸方向外側のミドル・ショルダー領域9のランド比La3は、クラウン領域8のランド比La2よりも大きいがその差は5ポイント以下であるのが望ましい。このようなトレッド部2は、例えば、サーキット走行において優れたトラクション性能及び旋回性能を発揮することができる。
図4には、本発明の他の実施形態のトレッド部2の展開図が示されている。図4において、上述した実施形態と共通する構成には、同一の符号が付されている。
図4に示されるように、この実施形態では、第1クラウン傾斜溝11の内側部11Aがタイヤ赤道Cに接触するように配されている。このような傾斜溝の配置は、図2で示される実施形態と比較して、タイヤ赤道C付近の陸部の剛性を維持でき、ひいては優れたトラクション性能を発揮する。
この実施形態では、第1ショルダー傾斜溝13の外端13oが、第1ミドル傾斜溝12の外端12oよりもタイヤ軸方向内側に形成されている。このような傾斜溝の配置は、ミドル・ショルダー領域のランド比を高め、ひいてはドライ路面で優れた旋回性能を発揮し得る。
以上、本発明の一実施形態の自動二輪車用タイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本構造及び図2のトレッドパターンを有する自動二輪車用の後輪用タイヤが、表1の仕様に基づき試作された。また、比較例として、第1クラウン傾斜溝と第1ショルダー傾斜溝とが、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップしていないタイヤが試作された。各タイヤについて、ロール特性、トラクション性能、及び、耐摩耗性がテストされた。テスト車両及び各タイヤの共通仕様は以下の通りである。
テスト車両:排気量1000ccの自動二輪車
タイヤサイズ:200/55ZR17
リムサイズ:MT6.00×17
内圧:200kPa
テスト方法は以下の通りである。
<ロール特性、トラクション性能>
各テストタイヤを装着した車両でドライ路面のサーキットコースを走行したときのロール特性及びトラクション性能が、運転者の官能により評価された。結果は、それぞれ、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、各指標が優れていることを示す。
<耐摩耗性>
サーキットコースを一定距離走行したときのタイヤの摩耗量が測定された。結果は、比較例のタイヤの摩耗量を100とする指数であり、数値が小さい程、耐摩耗性が優れていることを示す。
テスト結果が表1に示される。
Figure 0006801500
Figure 0006801500
テストの結果、実施例の自動二輪車用タイヤは、優れたロール特性を発揮し、ひいては旋回性能が向上していることが確認できた。また、実施例の自動二輪車用タイヤは、トラクション性能及び耐摩耗性も向上していることが確認できた。
2 トレッド部2
10 第1溝グループ
11 第1クラウン傾斜溝
12 第1ミドル傾斜溝
13 第1ショルダー傾斜溝
Te1 第1トレッド端

Claims (10)

  1. 回転方向が指定されたトレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、
    前記トレッド部には、第1トレッド端と、第1溝グループとが形成されており、
    前記第1溝グループは、
    タイヤ赤道側の近傍の内端から前記回転方向の先着側の外端に向かって前記第1トレッド端側に傾斜する第1クラウン傾斜溝と、
    前記第1クラウン傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、内端が前記第1クラウン傾斜溝の前記内端よりも前記第1トレッド端側に位置し、前記第1クラウン傾斜溝とは逆向きに傾斜する第1ミドル傾斜溝と、
    前記第1ミドル傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、内端が前記第1ミドル傾斜溝の前記内端よりも前記第1トレッド端側に位置し、前記第1ミドル傾斜溝と同じ向きに傾斜する第1ショルダー傾斜溝とからなり、
    前記第1クラウン傾斜溝と前記第1ミドル傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されており、
    前記第1クラウン傾斜溝と前記第1ショルダー傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている自動二輪車用タイヤ。
  2. タイヤ赤道から前記第1クラウン傾斜溝のタイヤ軸方向の外端までのクラウン領域のランド比が90%以上であり、
    前記クラウン領域のタイヤ軸方向外側のミドル・ショルダー領域のランド比は、前記クラウン領域のランド比よりも大きいがその差は5ポイント以下である請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
  3. 前記第1クラウン傾斜溝のタイヤ軸方向の長さL1は、そのタイヤ周方向の長さL2の0.25〜0.35倍である請求項1又は2記載の自動二輪車用タイヤ。
  4. 前記第1クラウン傾斜溝、前記第1ミドル傾斜溝及び前記第1ショルダー傾斜溝は、それぞれ、直線状にのびる内側部と、前記内側部との間に屈曲頂部を形成するように折れ曲がって直線状にのびる外側部とを含む請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  5. 前記第1クラウン傾斜溝の前記内側部は、タイヤ赤道に接触しているか又は交差している請求項4記載の自動二輪車用タイヤ。
  6. 前記第1ミドル傾斜溝の前記内端は、前記第1クラウン傾斜溝の前記屈曲頂部よりも前記第1トレッド端側に位置している請求項4又は5記載の自動二輪車用タイヤ。
  7. 前記第1ミドル傾斜溝の前記外側部の全体が、前記第1クラウン傾斜溝よりも前記第1トレッド端側に配されている請求項4乃至6のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  8. 前記第1ショルダー傾斜溝の前記内側部のタイヤ周方向に対する角度は、前記第1ミドル傾斜溝の前記内側部のタイヤ周方向に対する角度よりも小さい請求項4乃至7のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  9. 前記第1ショルダー傾斜溝の前記屈曲頂部は、前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向内側に位置している請求項4乃至8のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
  10. 前記トレッド部には、第2トレッド端と、第2溝グループとが形成されており、
    前記第2溝グループは、タイヤ赤道側の近傍から前記回転方向の先着側の外端に向かって前記第2トレッド端側に傾斜する第2クラウン傾斜溝と、前記第2クラウン傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、かつ、前記第2クラウン傾斜溝とは逆向きに傾斜する第2ミドル傾斜溝と、前記第2ミドル傾斜溝の前記回転方向の先着側に配され、かつ、前記第2ミドル傾斜溝と同じ向きに傾斜する第2ショルダー傾斜溝とからなり、
    前記第2クラウン傾斜溝と前記第2ミドル傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されており、
    前記第2クラウン傾斜溝と前記第2ショルダー傾斜溝とは、タイヤ軸方向で互いにオーバーラップするように配されている請求項1乃至9のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
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