JP6800003B2 - トンネル用通信システム、通信装置、及び通信方法 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、道路12や鉄道等に設けられたトンネル2におけるトンネル用防災システムで用いられるトンネル用通信システム1に適用することができる。まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るトンネル用通信システム1の構成の概要を説明する。図1は、本実施形態に係るトンネル用通信システム1の概要を示す説明図である。本実施形態に係るトンネル用通信システム1は、トンネル2内で発生した火災等の災害を迅速、且つ、的確に把握し、道路監視者に通報すると共に、初期消火活動を実施する等、災害による被害の拡大を防止する動作を実施するトンネル用防災システムのための通信システムである。従って、当該トンネル用通信システム1は、先に説明したように、どのような状況下であっても、トンネル2内に設けられた火災検知器(火災検知装置)14や消火装置16等の各種端末を監視装置(第2の通信装置)4によって監視、制御することができるよう、常に、監視装置4と端末との間が通信可能な状態に維持されることが求められる。
監視装置4は、例えば、トンネル2の坑口又は上部の換気所通信機械室に設置され、後述する接続装置6を介してトンネル2内の各種端末(火災検知器14、消火装置16等)を監視、制御する。例えば、監視装置4は、火災検知器14が火災を検知したといった火災検知器14の検知状態が変化した旨の通知を受け取った場合には、集中監視センタ(図示省略)の道路管理者に検知状態の変化を通知する。さらに、監視装置4は、当該通知を受けて道路監視者が消火装置16等に対して消火を行うように操作を行った場合には、当該操作に基づく制御信号を消火装置16へ送信する。
接続装置6は、トンネル2内の上り線道路12a及び下り線道路12bに沿って、トンネル2内の床下に一定間隔をおいて列をなすように複数設置され、これら複数の接続装置6は、後述する有線通信回線8により直列に接続される。なお、接続装置6の個数は、トンネル2や有線通信回線8の長さ等に応じて任意に選択することができる。また、接続装置6の間隔は、火災検知器14や消火装置16の性能に応じた設置間隔で決定する。
トンネル2内に一定間隔で設置され、交通事故や車両故障によって発生する火災を検知し、上記監視装置4に火災を検知した旨を通報する機能を有する。また、常時、検知機能のレベルを一定に維持することができるように、監視装置4からの制御に基づき検知感度を自己試験することもできる。
上述の火災検知器14と同様に、トンネル2内に一定間隔で設置され、発生した火災の拡大を避けるために、上記監視装置4からの制御に基づき、トンネル2内の所定の区画に対して消火用水を放水する機能を有する。例えば、消火装置16は、水噴霧自動弁等から構成される。
有線通信回線8は、通信用回線と電源線とを含む多芯ケーブルから構成される、上述の監視装置4と複数の接続装置6とを通信可能に接続する伝送線である。詳細には、図1に示すように、有線通信回線8は、複数の接続装置6を直列に、且つ、二重に接続する2つの回線8a、8bを有し、これら2つの回線8aの端部は、監視装置4から最も遠い接続装置6nにおいて接続されている(詳細には、2つの回線8aは、接続装置6n内で接続される)。すなわち、有線通信回線8は、回線8aにより、監視装置4から始まって、複数の接続装置6を介して接続装置6nまで接続し、さらに、回線8bにより、当該接続装置6nから始まって、再び複数の接続装置6を介して監視装置4まで接続するような、ループ状の形態で構成されている。より具体的には、回線8aは、監視装置4と、複数の端末接続装置60の火災検知器側ブロック62と、複数の増幅装置66とを直列に接続する。回線8bは、監視装置4と、複数の端末接続装置60の各消火装置側ブロック64と、複数の増幅装置66とを直列に接続する。
以上、本実施形態に係るトンネル用通信システム1の構成の概要を説明した。続いて、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るトンネル用通信システム1における動作(通信方法)の概要を説明する。図2は、本実施形態に係るトンネル用通信システム1の有線通信回線8上で1つの障害100が生じた場合を説明するための説明図であって、詳細には、図2は、わかりやすくするために、図1の上り線12aに係るトンネル用通信システム1の構成のみを示している。
しかしながら、上述のようにループ状に構成された有線通信回線8であっても、監視装置4と端末接続装置60等との間を通信可能な状態に維持できない場合がある。このような場合について、図3を参照して説明する。図3は、トンネル用通信システム1の有線通信回線8上で複数の障害100a、100bが生じた場合を説明するための説明図であって、図2と同様に、わかりやすくするために、図1の上り線12aに係るトンネル用通信システム1の構成のみを示している。
以下に、図4から図7を参照して、本発明の実施形態に係るトンネル用通信システム1の詳細構成を説明する。図4は、本発明の実施形態に係るトンネル用通信システム1の詳細構成を説明するための説明図である。図5は、本発明の実施形態に係る監視装置4の構成を説明するための説明図である。図6は、本発明の実施形態に係る端末接続装置60の構成を説明するための説明図である。さらに、図7は、本発明の実施形態に係る増幅装置66の構成を説明するための説明図である。
監視装置4は、図5に示されるように、制御部400と、有線通信部402と、表示部404とを主に有する。以下に、本実施形態の監視装置4に含まれる各機能部について説明する。
制御部400は、監視装置4に内蔵されるCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などのハードウェアを用いて、監視装置4の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部400は、有線通信回線8に複数の障害100が生じたと判断した場合には、複数の端末接続装置60のうちの少なくとも1つに対して応答信号の送信を誘導するように制御する。また、制御部400は、集中監視センタ(図示省略)に設置された集中監視装置(図示省略)からの制御信号を受信した場合には、受信した制御信号に基づいて、後述する有線通信部402に対して、端末接続装置60等へ信号を送信するように制御する。
有線通信部402は、監視装置4の内部に設けられ、有線通信回線8を介して端末接続装置60等との間で通信を行うことができる。
表示部404は、例えば、監視装置4の表面に設けられ、端末接続装置60や増幅装置66等の状態を示すことができる。表示部404は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置や、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置等により実現される。また、表示部404は、監視装置4の表面に設けられた複数のランプ(図示省略)等であってもよい。
端末接続装置60は、図6に示されるように、制御部600a、600bと、火災検知器14側の有線通信部602aと、消火装置16側の有線通信部602bと、保安器604と、無線通信部(第1の無線通信部)606とを主に有する。以下に、本実施形態の端末接続装置60に含まれる各機能部について説明する。なお、図6に示されるように、制御部600aと、有線通信部602aと、保安器604とを含み、火災検知器14と接続されるブロックを、火災検知器側ブロック62と称する。また、制御部600bと、有線通信部602bとを含み、消火装置16と接続されるブロックを、消火装置側ブロック64と称する。
制御部600a、600bは、端末接続装置60に内蔵されるCPU、RAMなどのハードウェアを用いて、端末接続装置60の動作を全般的に制御する機能を有する。詳細には、制御部600aは、火災検知器側ブロック62に含まれる各機能部を制御する機能を有する。また、制御部600bは、消火装置側ブロック64に含まれる各機能部を制御する機能を有する。
火災検知器側有線通信部602aは、端末接続装置60の内部に設けられた、有線通信回線8と火災検知器14等との間のインターフェースである。詳細には、火災検知器側有線通信部602aは、監視装置4から有線通信回線8の回線8aを介して送信された信号を、所定の信号形式に変換して制御部600aを介して火災検知器14に送信したり、制御部600aを介して受信した当該火災検知器14からの信号を同様に変換して回線8aを介して監視装置4へ送信したりすることができる。なお、火災検知器側有線通信部602aは、火災検知器14との間で通信することに限定されるものではなく、例えば、非常口扉14a、非常電話扉(図示省略)、泡消火栓(図示省略)等の開け閉めを検知するリミットスイッチ接点信号を入力してもよい。
消火装置側有線通信部602bは、端末接続装置60の内部に設けられた、有線通信回線8と消火装置16等との間のインターフェースである。詳細には、火災検知器側有線通信部602aと同様に、消火装置側有線通信部602bは、監視装置4から有線通信回線8の回線8bを介して送信された信号を変換して消火装置16に送信したり、当該消火装置16からの信号を変換して回線8bを介して監視装置4へ送信したりすることができる。
保安器604は、端末接続装置60の内部に設けられ、火災検知器14を端末接続装置60に接続する。保安器604は、火災検知器14で短絡等が発生すると、当該短絡を検知し、火災検知器14を端末接続装置60から切断する。このように保安器604による切断によって、当該火災検知器14は監視装置4から監視できなくなるものの、当該火災検知器14の短絡が他の火災検知器に悪影響を及ぼすことを避けることができる。
無線通信部606は、端末接続装置60の内部に設けられ、他の端末接続装置60及び増幅装置66との間で、マルチホップ型の無線通信を行うことができるマルチホップ型無線通信装置である。詳細には、無線通信部606は、制御部600a及び制御部600bと接続され、監視装置4から受信した信号を変換して各制御部600a、600bを介して火災検知器14等に送信することができる。なお、マルチホップ型の無線通信については、後で詳細を説明する。また、当該無線通信部606は、同様の無線通信部(図示省略)が監視装置4に設けられている場合には、監視装置4の無線通信部とマルチホップ型の無線通信を行うことができる。
増幅装置66は、図7に示されるように、制御部660と、増幅部662と、無線通信部(第3の無線通信部)664とを主に有する。以下に、本実施形態の増幅装置66に含まれる各機能部について説明する。
制御部660は、増幅装置66に内蔵されるCPU、RAMなどのハードウェアを用いて、増幅装置66の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部660は、トンネル2内に設けられた消火栓(図示省略)に内蔵された赤色表示灯や警報ベル(図示省略)に対する電源の供給を制御することができる。また、制御部660は、有線通信回線8を介して監視装置4から、端末接続装置60及び増幅装置66との間での無線通信の開始を誘導する誘導信号を受信した場合には、後述する無線通信部664に対して、無線通信を開始するように制御する監視信号を端末接続装置60等へ送信させるように制御することもできる。
増幅部662は、有線通信回線8を介して送信される信号を増幅する。例えば、トンネル2が長い距離である場合には当然有線通信回線8も長くなり、有線通信回線8を介して送信される信号は、有線通信回線8を通過した距離に応じて減衰する。従って、有線通信回線8上に一定の間隔を持って増幅部662を持つ増幅装置66を設けることにより、信号を増幅し、有線通信回線8を送信される信号を一定の水準の品質に維持することができる。
無線通信部664は、増幅装置66の内部に設けられ、上述の無線通信部606と同様に、他の端末接続装置60及び増幅装置66との間で、マルチホップ型の無線通信を行うことができるマルチホップ型無線通信装置である。なお、マルチホップ型の無線通信については、後で詳細を説明する。
以上、本実施形態に係るトンネル用通信システム1の各種装置の詳細構成について説明した。続いて、図8及び図9を参照して、マルチホップ型無線通信及び本実施形態に係る無線通信について説明する。図8は、マルチホップ型無線通信を説明するための説明図であり、図8中においては無線通信経路が実線にて示されている。また、図9は、本実施形態に係る無線通信を説明するための説明図である。
以上、本実施形態に係るマルチホップ型無線通信について説明した。続いて、図10から図16を参照して、本実施形態に係るトンネル用通信システム1の動作(通信方法)を説明する。図10は、本実施形態に係るトンネル用通信システム1の動作のフローチャートである。図11から図16は、図10の各ステップを説明するための説明図である。なお、図11から図14及び図16は、監視装置4と、端末接続装置60との信号の送信経路を示すものであり、図中の矢印は信号の送信経路を示す。より詳細には、これらの図においては、実線の矢印を有線信号の送信経路を示し、鎖線の矢印は、有線通信回線8上に生じた障害100によって送信できなかった有線信号の、障害100が生じなかった場合に送信されるべき送信経路を示す。さらに、図16においては、太い矢印は、無線信号の送信経路を示す。また、これらの図においては、監視装置4に最も近い増幅装置66aのみを示し、他の増幅装置66については図示を省略している。そして、これら図中には、端末接続装置60が図示されているが、これらは、端末接続装置60の火災検知器側ブロック62を意味している。
監視装置4は、あらかじめ決められた所定の時間T1ごとに、図1中の矢印Aに示す方向に沿って、有線通信回線8の回線8aを介して、端末接続装置60の火災検知器側ブロック62に対して監視信号(第1の監視有線信号)を送信する。図11においては、図中の上側領域Fの複数の矢印に示されるように、監視装置4は、端末接続装置60の火災検知器側ブロック62へ監視信号を要求する。
監視装置4は、ステップS101で上記監視信号を要求してから所定の時間T2内に、回線8aを介してすべての端末接続装置60の火災検知器側ブロック62からの応答信号が受信できたか否かを判断する。監視装置4は、図11の下側領域Gの矢印に示されるように、回線8aを介してすべての端末接続装置60の火災検知器側ブロック62からの応答信号が受信できた場合には、監視装置4と各端末接続装置60の火災検知器側ブロック62とが回線8aを介して通信可能な状態にあるとして、動作を完了する。なお、監視装置4は、検知信号を受信した場合には、当該検知信号に基づいて、当該検知信号を送信した端末等(例えば、火災検知器14)を特定し道路管理者に通知する。
次に、監視装置4は、図2中矢印Cに示す経路のように、回線8b及び回線8aを介して複数の端末接続装置60の火災検知器側ブロック62のそれぞれに対して監視信号(第2の監視有線信号)を送信する。図13においては、図中の上側領域Jの複数の矢印に示されるように、監視装置4は、端末接続装置60の火災検知器側ブロック62へ監視信号を要求する。
監視装置4は、ステップS105で上記監視信号を要求してから所定の時間T2内に、回線8b及び回線8aの一部を介して、ステップS103で応答信号が受信できなかった端末接続装置60の火災検知器側ブロック62からの応答信号が受信できたか否かを判断する。監視装置4は、図13の下側領域Kの矢印に示されるように回線8b及び回線8aの一部を介して上記の端末接続装置60の火災検知器側ブロック62からの応答信号が受信できた場合には、監視装置4と、上記の端末接続装置60の火災検知器側ブロック62との間が通信可能な状態にあるとして、動作を完了する。なお、監視装置4は、火災を検知した旨等を通知する検知信号を受信した場合には、検知信号に基づいて、当該検知信号を送信した端末接続装置60を特定し道路管理者に通知する。
監視装置4は、ステップS103及びステップS107で受信することができなかった応答信号に対応する端末接続装置60を特定する。すなわち、監視装置4が、所定の時間T2に、ステップS103において受信することができた応答信号を送信した端末接続装置60又はステップS107で受信することができた応答信号を送信した端末接続装置60以外の端末接続装置60を特定する。先に説明したように、応答信号には、当該応答信号を送信した端末接続装置60を識別するための識別情報が含まれている。従って、監視装置4は、受信した応答信号を解析することにより、どの端末接続装置60からの応答信号を受信することができたことを認識することができる。さらには、当該認識に基づいて、どの端末接続装置60からの応答信号を受信できなかったことを認識することができる。例えば、図15に示すような、ステップS103においては、端末接続装置60cから60nまでの複数の端末接続装置60からの応答信号を受信することができなかった。さらに、ステップS107においては、端末接続装置60dから60nまでの端末接続装置60以外の端末接続装置60(具体的には、端末接続装置60b及び60c)からの応答信号を受信できなかった場合を考える。このような場合には、受信することができなかった応答信号に対応する端末接続装置60として、端末接続装置60cが特定される。次いで、ステップS111へ進む。
監視装置4は、ステップS109で特定された端末接続装置60(図16では、端末接続装置60c)に対して、監視信号を要求する(セレクティング送信)。詳細には、図16の上側領域Nの細い実線の矢印に示すように、監視装置4は、有線通信回線8を介して、監視装置4に最も近い増幅装置66aに対して誘導信号を送信する。そして、当該増幅装置66aは、上記誘導信号を受信したことに基づいて、ステップS109で特定した端末接続装置60に対して、無線通信による応答信号の送信を誘導する監視信号(監視無線信号)を、図16の上側領域Nの太い矢印に示すように要求する。
監視装置4は、ステップS111で上記誘導信号を送信してから所定の時間T2内に、増幅装置66aを介して、ステップS109で特定した端末接続装置60からの応答信号が受信できたか否かを判断する。監視装置4は、図16の下側領域Pの複数の矢印に示されるように、ステップS109で特定したすべての端末接続装置60からの応答信号が受信できた場合には、一連の動作を終了する。なお、監視装置4は、火災を検知した旨等を通知する検知信号を受信した場合には、検知信号に基づいて、当該検知信号を送信した端末接続装置60を特定し道路管理者に通知する。一方、ステップS109で特定したすべての端末接続装置60からの応答信号が受信できなかった場合には、ステップS115へ進む。
監視装置4は、ステップS113において受信することができなかった応答信号に対応する端末接続装置60を特定し、特定された端末接続装置60から応答信号が受信できないことを警告する警告表示を、表示部404に行わせる。さらに、監視装置4は、集中監視センタ(図示省略)の道路管理者に、上記警告内容を通知してもよい。
上述の実施形態においては、複数の端末接続装置60及び増幅装置66の間隔を、無線通信部606の通信可能距離よりも短くすることにより、直列に並んだ複数の端末接続装置60及び増幅装置66の間をマルチホップ型無線通信により信号を受け渡して、無線通信を実現していた。しかしながら、直列に並ぶ複数の端末接続装置60及び増幅装置66の有する複数の無線通信部606の中に、故障している無線通信部606が存在する場合には、マルチホップ型の無線通信を用いて、監視装置4と端末接続装置60及び増幅装置66との間で通信できない場合がある。そこで、以下に、このような場合にも対応することが可能な、本発明の実施形態の第1の変形例に係るトンネル用通信システム1aを、図17を参照して説明する。図17は、本実施形態の第1の変形例に係るトンネル用通信システム1aを説明するための説明図である。なお、図17中ではトンネル2の図示は省略されている。
上述の実施形態においては、ステップS111において、監視装置4は、監視装置4に最も近い増幅装置66aへ、ステップS109で特定した端末接続装置60に対して無線通信による監視信号の送信を開始するように誘導する誘導信号を、有線通信回線8を介して送信する。そして、上記誘導信号を受信した上記増幅装置66aは、ステップS109で特定した端末接続装置60に対して、無線通信により監視信号を送信していた。しかしながら、本実施形態においては、監視装置4は、増幅装置66aに対して誘導信号を送信することに限定されるものではなく、例えば、監視装置4は、直接、ステップS109で特定した端末接続装置60に対して、無線通信により監視信号を送信してもよい。そこで、本実施形態の第2の変形例としての監視装置4aを、図18を参照して説明する。図18は、本実施形態の第2の変形例に係る監視装置4aの構成を説明するための説明図である。
無線通信部406は、監視装置4aの内部に設けられ、端末接続装置60及び増幅装置66の無線通信部606と同様に、端末接続装置60及び増幅装置66との間で、マルチホップ型の無線通信を行うことができるマルチホップ型無線通信装置である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
2 トンネル
4、4a 監視装置
6、6a〜6n 接続装置
8、8a、8b 回線
12、12a、12b 道路
14 火災検知器
14a 非常口扉
16 消火装置
60 端末接続装置
62 火災検知器側ブロック
64 消火装置側ブロック
66 増幅装置
100、100a、100b 障害
400、600、600a、600b、660 制御部
402、602a、602b 有線通信部
404 表示部
406、606、664 無線通信部
604 保安器
662 増幅部
900、900a、900b、900c、900d、900k 無線通信装置
A、B、C、D、E 矢印
F、G、H、I、J、K、L、M、N、P 領域
Q 通信可能距離
Claims (13)
- トンネルに沿って設置された複数の第1の通信装置と、
前記複数の第1の通信装置を監視する第2の通信装置と、
前記複数の第1の通信装置と前記第2の通信装置とを通信可能に接続するループ状の有線通信回線と、
を含み、
前記複数の第1の通信装置のそれぞれは、第1の無線通信部を有し、
前記第2の通信装置は、前記有線通信回線に複数の障害が生じたと判断した場合には、前記複数の第1の通信装置のうちの少なくとも1つに対して応答無線信号の送信を誘導する制御部を有する、
トンネル用通信システム。 - 前記第2の通信装置は、第2の無線通信部をさらに有し、
前記制御部は、前記有線通信回線に複数の障害が生じたと判断した場合には、前記第2の無線通信部を、前記複数の第1の通信装置のうちの少なくとも1つに対して前記応答無線信号の送信を誘導する監視無線信号を送信させるように制御する、
請求項1に記載のトンネル用通信システム。 - 有線信号を増幅する1つ又は複数の増幅装置をさらに含み、
前記増幅装置は、前記有線通信回線に接続され、第3の無線通信部を有する、
請求項1に記載のトンネル用通信システム。 - 前記制御部は、前記有線通信回線に複数の障害が生じたと判断した場合には、前記増幅装置に対して誘導信号を前記有線通信回線を介して送信して、前記増幅装置を、前記複数の第1の通信装置のうちの少なくとも1つに対して前記応答無線信号の送信を誘導する監視無線信号を送信させるように制御する、
請求項3に記載のトンネル用通信システム。 - 前記有線通信回線は、前記複数の第1の通信装置と前記第2の通信装置を接続する第1の回線及び第2の回線を含み、前記第1の回線と前記第2の回線との端部は接続されており、
前記制御部は、
前記第2の通信装置が、前記第1の回線を介して前記複数の第1の通信装置へ第1の監視有線信号が送信されてから所定の時間内に、前記第1の回線を介して前記複数の第1の通信装置から送信された、前記第1の監視有線信号に対する応答である複数の第1の応答有線信号のうちの一部を受信することができない場合であって、且つ、
前記第2の通信装置が、前記第2の回線を介して前記複数の第1の通信装置へ第2の監視有線信号が送信されてから所定の時間内に、前記第2の回線を介して前記複数の第1の通信装置から送信された、前記第2の監視有線信号に対する応答である複数の第2の応答有線信号の一部を受信することができない場合には、
前記有線通信回線に複数の障害が生じたと判断する、
請求項2又は4に記載のトンネル用通信システム。 - 前記監視無線信号は、前記第2の通信装置が前記所定の時間内に受信することができた前記第1の応答有線信号又は前記第2の応答有線信号を送信した前記第1の通信装置以外の前記第1の通信装置に対して、送信される、
請求項5に記載のトンネル用通信システム。 - 前記第1の無線通信部はマルチホップ型無線通信装置である、請求項1から6のいずれか1項に記載のトンネル用通信システム。
- 前記複数の第1の通信装置は、前記マルチホップ型無線通信装置の通信可能距離と比べて短い間隔を持って配置される、請求項7に記載のトンネル用通信システム。
- 前記複数の第1の通信装置は、前記マルチホップ型無線通信装置の通信可能距離の半分の距離に比べて短い間隔を持って配置される、請求項7に記載のトンネル用通信システム。
- 前記複数の第1の通信装置のそれぞれは、前記トンネルに設けられた火災検知装置と接続される、請求項1から9のいずれか1項に記載のトンネル用通信システム。
- トンネルに沿って設置された複数の通信装置を監視する監視装置であって、
ループ状の有線通信回線を介して前記複数の通信装置と通信可能に接続され、
前記有線通信回線に複数の障害が生じたと判断した場合には、前記複数の通信装置のうちの少なくとも1つに対して応答無線信号の送信を誘導する制御部を備える、
監視装置。 - トンネルに沿って設置される通信装置であって、
ループ状の有線通信回線を介して前記通信装置を監視する監視装置と通信可能に接続され、
前記有線通信回線に複数の障害が生じた場合には、前記有線通信回線を介して前記監視装置より受信する応答無線信号の送信を誘導する制御情報に基づき、マルチホップ型無線通信を実施する無線通信部を備える、
通信装置。 - トンネルに沿って設置された複数の第1の通信装置と、前記複数の第1の通信装置を監視する第2の通信装置と、前記複数の第1の通信装置と前記第2の通信装置とを通信可能に接続するループ状の有線通信回線とを含むトンネル用通信システムにおける通信方法であって、
前記第2の通信装置は、前記有線通信回線に複数の障害が生じたと判断した場合には、前記複数の第1の通信装置のうちの少なくとも1つに対して応答無線信号の送信を誘導する、
ことを含む通信方法。
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