JP6799733B2 - ガス生産システム、及びガス生産方法 - Google Patents
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Description
天然ガスハイドレートは、メタン分子を水分子が籠状に取り囲んだ結晶構造を有する包接化合物である。天然ガスハイドレートは、低温、高圧の環境下で、固体の状態で存在し、このような環境を満たす、深海の海底の表層や海底面下の地層中に安定して存在している。
減圧法では、具体的に、天然ガスを海底から海上に向けて運ぶ管(ライザー管)を用いて、管内の海水を排出することで液面を下げ、ライザー管内の海水の圧力を、天然ガスハイドレートを含んだ海底内の地層(ハイドレート層)に作用させ、分解させる。天然ガスハイドレートが分解して生成した天然ガスは、液体と混ざり合った混相流(気液混合物)としてライザー管内の海水に取り込まれる。混相流を取り込んだ海水は、ライザー管内で、天然ガスと海水とに分離され(気液分離され)、それぞれ海上に排出される。
気泡がポンプに進入すると、ポンプによる液体の排出量が変動し易くなり、これによって、ライザー管内の液面の高さが不安定になる。液面の高さが不安定になると、ライザー管の先端部における圧力(坑底圧)は変動し、天然ガスハイドレートに作用する圧力も変動するため、天然ガスの生産が不安定になる。
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えるライザー管と、
前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するポンプと、を備え、
前記ライザー管は、前記ライザー管の内壁に囲まれ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体が供給される空間をさらに備え、
前記空間内には、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流が形成され、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記揚収管は、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記ポンプは、周状に流れる前記液体を吸い上げ、
前記システムは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管をさらに備え、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記吸込口は、前記供給口よりも下方に位置している、ことを特徴とする。
本発明の別の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えるライザー管と、
前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するポンプと、を備え、
前記ライザー管は、前記管の内壁に囲まれ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体が供給される空間をさらに備え、
前記空間内には、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流が形成され、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記揚収管は、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記ポンプは、周状に流れる前記液体を吸い上げ、
前記システムは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管をさらに備え、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記排出管は、前記吸込口から、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に前記液体を吸い込む、ことを特徴とする。
本発明のさらに別の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えるライザー管と、
前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するポンプと、を備え、
前記ライザー管は、前記管の内壁に囲まれ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体が供給される空間をさらに備え、
前記空間内には、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流が形成され、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記揚収管は、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記ポンプは、周状に流れる前記液体を吸い上げ、
前記システムは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管をさらに備え、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記吸込口は、前記供給口と対向する前記内壁に沿った周上の位置よりも前記旋回流が流れる方向の下流側に位置している、ことを特徴とする。
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記先端部は、前記先端部から上方に向かって前記液体が流れる管部分を有し、前記管部分は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記吸込口は、前記供給口よりも下方に位置していることが好ましい。
地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込み、前記気泡からガスを取り出すステップと、
ポンプを用いて、前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するステップと、を備え、
前記ガスを取り出すステップでは、前記管の内壁に囲まれた空間内に、前記気液混合物が取り込まれた前記液体を供給するとともに、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流を形成し、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記ガスを取り出すステップでは、前記揚収管を用いて、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記排出するステップでは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管を用いて、前記旋回流をなすよう流れる前記液体を吸い上げ、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記吸込口は、前記供給口と対向する前記内壁に沿った周上の位置よりも前記旋回流が流れる方向の下流側に位置している、ことを特徴とする。
前記吸込口は、前記旋回流の旋回中心と前記ライザー管の前記内壁との間において、前記内壁に接近して配置されていることが好ましい。
前記供給口は、前記吸込口よりも、前記旋回流の旋回中心に接近して配置されていることが好ましい。
また、本明細書でいうガス生産システムは、地中のガスハイドレートを減圧して分解することによりガスを生成するものであり、海底表面にあるガスハイドレートからガスを生成するシステムと異なる。
一実施形態のガス生産システム(以下、システムともいう)は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムである。システムは、ライザー管と、ポンプと、を主に備える。
ライザー管は、地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管である。ライザー管は、先端部に設けられ、管の外部に開口した孔を備える。この外部に開口した孔は、ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を管内の液体に取り込むように設けられている。ガスハイドレートは、ライザー管の先端部から上方に延びる管内の液体によって生じる圧力を用いて管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより分解される。
ポンプは、ライザー管内の液体を吸い上げてライザー管の外部に排出する。
ライザー管は、管の内壁に囲まれ、気液混合物を取り込んだ液体が供給される空間をさらに備えている。
空間内には、内壁に沿って周状に流れる液体の旋回流が形成される。
ポンプは、周状に流れる液体を吸い上げる、
図1は、一実施形態のシステム1を概略的に示す図である。図2は、ライザー管10の先端部10a付近の内部構成を説明する図である。以下、海底の地中内の天然ガスハイドレートを分解して天然ガスを生産するシステム1を例に説明する。
システム1は、ライザー管10と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13と、制御装置40と、を主に備える。
ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13の一部とが、管本体11内に設けられている。
この他に、管本体11内には、ヒータ26が設けられている。
スクリーン19は、天然ガスハイドレートの分解によって生成した気泡及び水、さらには海水を取り込み、砂や泥を分離除去する部材である。スクリーン19は、気泡、水、海水を通過させるが、砂や泥を通過させない機能を有している。スクリーン19は、例えば、多数の孔を有するシート状又は板状の構造体であって、互いに孔の大きさや形態が異なる複数の構造体から構成される。複数の構造体の組み合わせの具体例として、ジョンソンスクリーン、メッシュ、及びグレーチングが挙げられる。ジョンソンスクリーンは、ジョンソンスクリーン社製の金網状の構造体として周知である。グレーチングは鋼材を格子状に組んだ部材である。ジョンソンスクリーン、メッシュ、グレーチングは、揚収管部分18の側からハイドレート5層の側に向かって、この順に、揚収管部分18に重ねて配置される。
坑底圧とは、後述する液面Sの下方の液体によって、ライザー管10の下端が受ける水頭圧によって定まる圧力である。ライザー管10の下端は、坑井7の穴底(坑底)と略同じ高さに位置している。ここで、先端部10aは、ライザー管10のうち孔18aの設けられる部分を含む。
ライザー管10内の液体には、天然ガスハイドレートから分解して生成された気液混合物が取り込まれるほか、孔18aを通って進入した水や海水が取り込まれる。気液混合物は気泡を含むので、ライザー管10内の液体には気泡が混在している。水や海水は、ハイドレート層5に含まれる水や海水、ハイドレート層5と接する他の地層に含まれる水や海水を起源としている。
ガス生成ライン12の先端部には、ガスの圧力を調節する弁が設けられている。また、ガス生成ライン12の先端は、例えば、掘削船3あるいは他の船舶に備え付けられた貯蔵タンク(図示せず)に接続されている。貯蔵タンクに貯蔵された天然ガスは、適宜、液化され、掘削船3あるいは他の船舶で海上を輸送される。
液体排出ライン13は、図1に示す例において、気液分離槽20から空間15aまで延びる液体輸送管14と、管本体11から分岐して、空間15aから掘削船3まで延びる管16と、を有している。空間15aは、隔壁17a,17bで仕切られた空間である。
排出された液体は、回収され、例えば貯水される。
次に、図3及び図4を参照しながら、気液分離槽20について説明する。
図3は、気液分離槽20を説明する図であり、気液分離槽20を、図2の側方(左方)から見て示す図である。なお、図3において、気液分離槽20は、図2に示した気液分離槽20と異なる寸法で、簡略化して示されている。
図4は、図3に示す気液分離槽20を上面視して示す図である。
図3に示す例において、揚収管部分18は、隔壁15cの上方に延びている。揚収管部分18の上端には、揚収管部分18の鉛直方向に延びる部分に対して直交するよう延びる先端部18cが設けられている。先端部18cには、揚収管部分18を流れた液体を空間15b内に供給する供給口18bが設けられている。なお、図2に示す例において、揚収管部分18の上端を含む部分の図示は省略されている。
吸込口14aを有する液体輸送管14の端部(下端部)の形態として、例えば、図3及び図4に示した先端部18cと同様の形態や、図5(a)及び図5(b)に示した揚収管部分18の部分と同様の形態を採用することができる。
図6に示す例の旋回流は、空間15b内の外側において上昇流が生じ、内側において下降流が生じている。上述したように、空間15b内に旋回流がつくられると、気泡は内側に集められるため、空間15b内の内側で下降流が生じていることで、気泡の滞留時間が長くなり、合泡しやすくなることで、気泡は液面に浮上しやすく、液体からさらに分離しやすくなる。
また、旋回流の流れが速すぎて、気泡が浮上し難くなると、気泡の滞留時間が長くなるために、液体輸送管14への気泡の入り込みを十分に抑制できない場合がある。このため、供給口18bから供給される液体の流速が、2m/秒を超える場合は、
(i)上記r1及び上記r2に関して、r2>2r1を満たすこと、
(ii)吸込口14aの高さ位置が、供給口18bの高さ位置と同じかそれより低いこと、の少なくとも一方が採用されていることが好ましい。上記(ii)に関して、渦が発生すると、内側に集められた気泡が下方に滞留しやすくなるため、上記(ii)が採用されることで、液体輸送管14内に吸い込まれ難くなる。
地中内に埋設された先端部10aを有し、先端部10aから上方に延びるライザー管10内の液体によってライザー管10内に生じる先端部10aにおける圧力を用いてライザー管10の外部にある天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減させる。
次に、天然ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって天然ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、ライザー管10の外部に開口した孔18aからライザー管10内の液体に取り込む。
ポンプ23を用いて、ライザー管10内の液体を吸い上げてライザー管10の外部に排出する。
天然ガスを取り出すとき、ライザー管10の管本体11の内壁に囲まれた空間内に、気液混合物が取り込まれた液体を供給するとともに、内壁に沿って周状に流れる液体の旋回流を形成する。
2 海底面
3 掘削船
4 上層
5 ハイドレート層
7 坑井
10 ライザー管
10a 先端部
11 管本体
12 ガス生成ライン
13 液体排出ライン
14 液体輸送管
15a 空間
16 管
17a,17b,17c 隔壁
18 揚収管部分
18c 揚収管部分の先端部
20 気液分離槽
23 ポンプ
24 モータ
25 スクリュー
26 ヒータ
31 圧力計
40 制御装置
Claims (8)
- 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えるライザー管と、
前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するポンプと、を備え、
前記ライザー管は、前記管の内壁に囲まれ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体が供給される空間をさらに備え、
前記空間内には、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流が形成され、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記揚収管は、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記ポンプは、周状に流れる前記液体を吸い上げ、
前記システムは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管をさらに備え、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記吸込口は、前記供給口よりも下方に位置している、ことを特徴とするガス生産システム。 - 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えるライザー管と、
前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するポンプと、を備え、
前記ライザー管は、前記管の内壁に囲まれ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体が供給される空間をさらに備え、
前記空間内には、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流が形成され、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記揚収管は、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記ポンプは、周状に流れる前記液体を吸い上げ、
前記システムは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管をさらに備え、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記排出管は、前記吸込口から、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に前記液体を吸い込む、ことを特徴とするガス生産システム。 - 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えるライザー管と、
前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するポンプと、を備え、
前記ライザー管は、前記管の内壁に囲まれ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体が供給される空間をさらに備え、
前記空間内には、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流が形成され、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記揚収管は、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記ポンプは、周状に流れる前記液体を吸い上げ、
前記システムは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管をさらに備え、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記吸込口は、前記供給口と対向する前記内壁に沿った周上の位置よりも前記旋回流が流れる方向の下流側に位置している、ことを特徴とするガス生産システム。 - 前記吸込口は、前記旋回流の旋回中心と前記ライザー管の前記内壁との間において、前記内壁に接近して配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のガス生産システム。
- 前記供給口は、前記吸込口よりも、前記旋回流の旋回中心に接近して配置されている、請求項4に記載のガス生産システム。
- 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する方法であって、
地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込み、前記気泡からガスを取り出すステップと、
ポンプを用いて、前記ライザー管内の前記液体を吸い上げて前記ライザー管の外部に排出するステップと、を備え、
前記ガスを取り出すステップでは、前記管の内壁に囲まれた空間内に、前記気液混合物が取り込まれた前記液体を供給するとともに、前記内壁に沿って周状に流れる前記液体の旋回流を形成し、
前記先端部は、前記孔を有し前記液体が上方に向かって流れる揚収管であって、前記空間を囲む前記ライザー管の部分よりも細い揚収管を有し、前記揚収管は、前記液体を前記空間内に供給する供給口を有し、
前記ガスを取り出すステップでは、前記揚収管を用いて、前記旋回流の流路の接線方向の成分を含む方向に、前記液体を前記空間内に供給し、
前記排出するステップでは、前記ライザー管内に配置され、前記ポンプによって吸い上げられた前記液体が流れる排出管を用いて、前記旋回流をなすよう流れる前記液体を吸い上げ、
前記排出管は、前記空間内に、前記液体を吸い込む吸込口を有し、
前記吸込口は、前記供給口と対向する前記内壁に沿った周上の位置よりも前記旋回流が流れる方向の下流側に位置している、ことを特徴とするガス生産方法。 - 前記吸込口は、前記旋回流の旋回中心と前記ライザー管の前記内壁との間において、前記内壁に接近して配置されている、請求項6に記載のガス生産方法。
- 前記供給口は、前記吸込口よりも、前記旋回流の旋回中心に接近して配置されている、請求項7に記載のガス生産方法。
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