JP6736808B2 - ガス生産システム、及びガス生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するガス生産システム及びガス生産方法に関する。
近年、天然ガス資源として、天然ガスハイドレートが注目されている。天然ガスは、燃焼時の二酸化炭素排出量が石油や石炭に比べ少なく、天然ガスと水からなる天然ガスハイドレートは、地球温暖化抑制の点で有望な資源である。
天然ガスハイドレートは、メタン分子を水分子が籠状に取り囲んだ結晶構造を有する包接化合物である。天然ガスハイドレートは、低温、高圧の環境下で、固体の状態で存在し、このような環境を満たす、深海の海底の表層や海底面下の地層中に安定して存在している。
従来、海底内に存在する天然ガスハイドレートから天然ガスを取り出す方法として、天然ガスハイドレートにかかる高い水圧に対して減圧された圧力を作用させることで天然ガスハイドレートを分解する減圧法が知られている(例えば、特許文献1)。
減圧法では、具体的に、天然ガスを海底から海上に向けて運ぶ管(ライザー管)を用いて、管内の海水を排出することで液面を下げ、ライザー管内の海水の圧力を、天然ガスハイドレートを含んだ海底内の地層(ハイドレート層)に作用させ、分解させる。天然ガスハイドレートが分解して生成した天然ガスは、液体と混ざり合った混相流(気液混合物)としてライザー管内の海水に取り込まれる。混相流を取り込んだ海水は、ライザー管内で、天然ガスと海水とに分離され(気液分離され)、それぞれ海上に排出される。
ライザー管内の海水は、具体的に、ライザー管内に配置された液体輸送管(排出管)によって吸い上げられ、排出される。
特開2010−261252号公報
天然ガスハイドレートの分解が促進され、天然ガスの生産量が多くなった状態では、ライザー管内の海水中に含まれる天然ガスの気泡の量が多く、気泡の一部が海水と一緒に液体輸送管に流れ込みやすくなる。液体輸送管内に混入した気泡は、海水とともに排出されるため、その分、天然ガスの生産量は低下してしまう。
そこで、本発明は、ライザー管から排出される液体中に混入する気泡の量を低減し、ガスの生産量の低下を抑制することができるガス生産システム及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えたライザー管と、
前記ライザー管内に配置され、前記液体が前記ライザー管の外部に排出されるよう、前記ライザー管内の前記液体を吸い上げる排出管と、を備え、
前記排出管は、前記孔より下方に位置するよう配置される吸込口を有している、ことを特徴とする。
前記吸込口は、前記ガスハイドレートを含んだ地中内の地層が存在する深さ範囲内において、前記地層の下方に隣接する他の地層に接近して配置されることが好ましい。
さらに、前記ライザー管内の前記液体の上方に形成される気相空間の圧力を測定する圧力計と、
前記気相空間の圧力の測定値の前記気相空間の基準圧力からの変動量に応じて、前記排出管から排出される前記液体の排出量を制御することで前記ガスハイドレートに作用する圧力を制御する制御装置と、を備えることが好ましい。
さらに、前記吸込口に対し前記液体の流れ方向の上流側に配置され、前記吸込口に向かって流れる前記液体を通過させつつ前記気泡の少なくとも一部と接触することで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整する調整部材と、
サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離する分離装置と、を備えることが好ましい。
本発明の別の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する方法であって、
地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込み、前記気泡からガスを取り出すステップと、を備え、
前記圧力を低減させるステップでは、前記ライザー管内の前記液体を吸い上げる排出管の吸込口を、前記孔より下方に位置させた状態で、前記排出管を用いて前記液体を前記ライザー管の外部に排出する、ことを特徴とする。
前記圧力を低減させるステップでは、前記吸込口が、前記ガスハイドレートを含んだ地中内の地層が存在する深さ範囲内において、前記地層の下方に隣接する他の地層に接近して配置された状態で、前記液体の排出を行うことが好ましい。
さらに、前記ライザー管内の前記液体の上方に形成される気相空間の圧力を測定するステップと、
前記気相空間の圧力の測定値の前記気相空間の基準圧力からの変動量に応じて、前記排出管から排出される前記液体の排出量を制御することで前記ガスハイドレートに作用する圧力を制御するステップと、を備えることが好ましい。
さらに、前記吸込口に向かって流れる前記液体に、前記吸込口に対し前記液体の流れ方向の上流側に配置された調整部材を通過させつつ前記調整部材を前記気泡の少なくとも一部と接触させることで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整するステップと、
サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離するステップと、を備えることが好ましい。
上述のガス生産システム及びガス生産方法によれば、ライザー管から排出される液体中に混入する気泡の量を低減し、ガスの生産量の低下を抑制することができる。
本実施形態のガス生産システムを概略的に示す図である。 ライザー管の先端部付近の内部構成を説明する図である。体の形態の例を示す図である。 調整部材の一例を示す図である。
以下、本発明のガス生産システム及びガスの製造方法について説明する。なお、以降の説明では、ガスハイドレートとして天然ガスハイドレートを例として挙げるが、ガスハイドレートは天然ガスハイドレートに限定されない。
また、本明細書でいうガス生産システムは、地中のガスハイドレートを減圧して分解することによりガスを生成するものであり、海底表面にあるガスハイドレートからガスを生成するシステムと異なる。
(ガス生産システムの概略説明)
一実施形態のガス生産システム(以下、システムともいう)は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムである。システムは、ライザー管と、排出管と、を主に備える。
ライザー管は、地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管である。ライザー管は、先端部に設けられ、管の外部に開口した孔を備える。この外部に開口した孔は、ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を管内の液体に取り込むように設けられている。ガスハイドレートは、ライザー管の先端部から上方に延びる管内の液体によって生じる圧力を用いて管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより分解される。
排出管は、ライザー管内に配置され、液体がライザー管の外部に排出されるよう、ライザー管内の液体を吸い上げる。
排出管は、孔より下方に位置するよう配置される吸込口を有している。
このシステムにおいて、ライザー管内の液体は、排出管によって吸い上げられて、ライザー管の外部に排出される。このとき、排出管の吸込口が、ライザー管の先端部の孔より下方に位置することで、ライザー管内に、孔から吸込口に向かって流れる下降流が形成される。ここで、気泡は液体よりも比重が小さいため、ライザー管内の液体に取り込まれた気泡は、ライザー管の孔より下方に流れ難い。このため、ライザー管の孔から取り込まれた気泡は、排出管内に引き込まれ難く、ライザー管から排出される液体中に混入する気泡の量が低減される。これにより、ガスの生産量の低下が抑制される。
また、上記した下降流に沿って、気泡を含んだ液体が流れるとき、液体と気泡の比重差によって、比較的大きい気泡は液体から分離される。このように、このシステムによれば、気液分離の方式として従来一般に採用されている重力分離方式を採用した場合と同様の効果が得られる。このため、重力分離方式を採用する必要がなく、重力分離方式による分離に用いられる装置を省略できる。
(ガス生産システムの具体的な説明)
図1は、一実施形態のシステム1を概略的に示す図である。図2は、ライザー管10の先端部10a付近の内部構成を説明する図である。以下、海底の地中内の天然ガスハイドレートを分解して天然ガスを生産するシステム1を例に説明する。
システム1は、海上にある掘削船3から海底を経由して地中に延びるライザー管10から地中内の天然ガスハイドレートを分解して生成される天然ガスを地上に取り出すシステムである。
システム1は、ライザー管10と、気液分離装置20と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13と、制御装置40と、を主に備える。
ライザー管10は、地中内に埋設されるように構成された先端部10aを有する長尺状の管である。ライザー管10は、図1に示す例では、掘削船3から鉛直下方に延び、先端部10aが、海底の坑井7内に埋設されている。坑井7は、掘削により設けられた穴であり、図1に示す例において、海底面2を含む上層4を貫通し、下方に位置するハイドレート層5内で閉塞している。上層4は、例えば、泥を多く含む泥質層である。ハイドレート層5は、例えば、泥と砂を多く含む砂泥互層と呼ばれる層である。ハイドレート層5は、天然ガスハイドレートが砂や泥に取り込まれて存在する、横方向に広がった砂質層を有している。上層4とハイドレート層5との境界は、例えば、海底面下数百メートルの位置にあり、海底面2は、例えば、水深300メートル〜千数百メートルの位置にある。ハイドレート層5の下方には、下層6が隣接して位置している。下層6は、例えば、上層4と同様の泥質層である。
ライザー管10は、管本体11と、スクリーン19(図2参照)と、を備える。
気液分離装置20と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13の一部とが、管本体11内に設けられている。
この他に、管本体11内には、ヒータ26が設けられている。
管本体11は、揚収管として機能する部分18の後述する孔18aを除いて、内側の空間を水や海水から隔絶する部材である。管本体11には、図1に示す例では、内側の空間を上下に仕切る隔壁17a、17b、及び隔壁17cが設けられている。隔壁17cからライザー管10の先端まで延びる管本体11の部分は、ハイドレート層5から液体内に取り込まれた気液混合物が液体とともに上方に向かって流れる部分18(以降、この部分を、揚収管部分18ともいう)であり、図1に示す例では、隔壁17cから上方の管本体11の部分と比べ、管径が小さい。揚収管部分18は、ハイドレート層5内に位置している。
スクリーン19は、揚収管部分18にライザー管10の外部に開口した孔18aを覆うように設けられている。孔18aは、ハイドレート層5内の砂質層と接する深さ位置にある揚収管部分18に設けられている。
スクリーン19は、天然ガスハイドレートの分解によって生成した気泡及び水、さらには海水を取り込み、砂や泥を分離除去する部材である。スクリーン19は、気泡、水、海水を通過させるが、砂や泥を通過させない機能を有している。スクリーン19は、例えば、多数の孔を有するシート状又は板状の構造体であって、互いに孔の大きさや形態が異なる複数の構造体から構成される。複数の構造体の組み合わせの具体例として、ジョンソンスクリーン、メッシュ、及びグレーチングが挙げられる。ジョンソンスクリーンは、ジョンソンスクリーン社製の金網状の構造体として周知である。グレーチングは鋼材を格子状に組んだ部材である。ジョンソンスクリーン、メッシュ、グレーチングは、揚収管部分18の側からハイドレート層5の側に向かって、この順に、揚収管部分18に重ねて配置される。
図2に示すように、揚収管部分18には、スクリーン19を通過した気液混合物を取り込むための複数の孔18aが深さ方向に沿って設けられている。孔18aは、揚収管部分18の壁部を貫通し、揚収管部分18の外部に開口している。ライザー管10が孔18aを備えることで、坑底圧を用いて天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減し、これによって、気液混合物をライザー管10内に取り込むことができる。
坑底圧とは、ライザー管10の先端部10aから上方に延びるライザー管10内の所定の範囲に充填された液体によってライザー管10内の先端部10aにおいて生じる圧力と後述する気相空間Gの圧力の和であり、後述する液面Sの下方の液体によって、ライザー管10の下端が受ける水頭圧によって定まる圧力である。ライザー管10の下端は、坑井7の穴底(坑底)と略同じ高さに位置している。ここで、先端部10aは、ライザー管10のうち孔18aの設けられる部分を含む。
ライザー管10内の液体には、天然ガスハイドレートから分解して生成された気液混合物が取り込まれるほか、孔18aを通って進入した水や海水が取り込まれる。気液混合物は気泡を含むので、ライザー管10内の液体には気泡が混在している。水や海水は、ハイドレート層5に含まれる水や海水、ハイドレート層5と接する他の地層に含まれる水や海水を起源としている。
ライザー管10は、揚収管部分18の先端部、詳細にはライザー管10の下端に設けられた、坑底圧を測定する圧力計31を、さらに有している。圧力計31は、制御装置40に接続されており、坑底圧の計測信号を制御装置40に向けて出力する。
図2に示すように、気液分離装置20、ポンプ23、及びヒータ26は、隔壁17b、17cによって仕切られたライザー管10の空間15b内に設けられている。空間15b内には、図2に示す例において、液体の液面Sの上方に、気液分離装置20によって液体から分離されたガスが流入する気相空間Gが形成される。
気液分離装置20は、揚収管部分18内で液体に取り込まれる気液混合物中の気泡の少なくとも一部を分離する装置である。分離された気泡内のガスは、生産されるガスである。気液分離装置20は、一実施形態によれば、遠心分離器22から構成される。
遠心分離器22は、液体排出ライン13を構成する液体輸送管14(後述)内に流れ込む液体中に存在する比較的小さい気泡を液体から分離する装置である。遠心分離器22は、図2に示す例では、液体輸送管14内に設けられ、鉛直方向に延びる回転中心線の周りに回転する回転体22aを有する。回転体22aは、後述するモータ24によって駆動される。気泡を含んだ液体は、回転体22aに接近すると、回転体22aの回転によって作られた旋回流に沿って流れる。このとき、気泡及び液体に遠心力が作用し、液体は、気泡より比重が大きいため、回転中心線から遠ざかるように移動し、気泡は、液体に比べて回転中心線に近い側に集められる。このとき、集められて大きくなった気泡は、図2において太い矢印で示すように、液体輸送管14に設けられた、液体輸送管14の外部に開口する孔から放出される。これにより、液面Sに浮上し気相空間Gに放出される。一方、液体輸送管14の孔から放出されなかった微小な気泡は、液体とともに液体輸送管14内を上昇する。このように、遠心力を利用して分離する方式を遠心分離方式という。
このように、気液分離装置20は、遠心分離方式を採用しており、従来一般に採用されている重力分離方式を採用していない。重力分離方式とは、液体の流路が上方に向けた上昇路と、液体から気泡の一部を排除するために、上昇路に接続され液体の流路を上方から下方に変更させる下降路と、を用いて、気体と液体にかかる重力(比重)を利用して分離する方式をいう。
ポンプ23は、液体を液体輸送管14内に引き込んでライザー管10から排出させる。図2に示す例のポンプ23は、液体輸送管14内に配置されており、モータ24と、モータ24によって駆動されるスクリュー25と、を有するオーガポンプである。スクリュー25は、鉛直方向に延びる軸と、軸の周りを螺旋状に延びる羽根と、を有しており、液体輸送管14内の液体を撹拌しながら上方に送る機能を有する。モータ24は、掘削船3の制御装置40に電気的に接続されている。モータ24は、制御装置40から出力された信号を受けて、設定された周波数あるいは調整された周波数で駆動するよう制御される。モータ24は、液体輸送管14内に、液体の流路となる隙間を形成するよう、液体輸送管14内に配置されている。なお、システム1の運転中、ライザー管10には孔18aを通って海水あるいは水が流入し続けることから、通常、ポンプ23は稼働した状態に維持される。
ヒータ26は、空間15b内に流れ込んだ液体を加熱する装置である。図2に示す例において、ヒータ26は、液体輸送管14の周りを囲むように配置されている。ヒータ26は、制御装置40に接続されている。天然ガスハイドレートの分解反応は吸熱反応であるため、液体に取り込まれた気液混合物の温度が低下して天然ガスハイドレートが再生成し、例えば、液体輸送管14の下端を閉塞させる場合がある。ヒータ26は、システム1の運転中に継続してあるいは断続的に、液体を加熱して、天然ガスハイドレートの再生成を抑制する。また、天然ガスハイドレートが再生成したと判断された場合に、制御装置40から出力された信号を受けて駆動するよう制御され、液体を加熱することで、再生成した天然ガスハイドレートを加熱し、分解させる。
ガス生成ライン12は、液面Sに浮上した気泡から生成され、気相空間Gに流入したガスを、生産する天然ガスとしてライザー管10内から取り出す、ガスの流路を構成する。具体的に、ガス生成ライン12は、気相空間G内のガスを、生産する天然ガスとして掘削船3まで運ぶ管(ガス生成管)からなる。ガス生成ライン12は、管本体11内に、液面Sの上方に配置されており、ガス生成ライン12の下端は、気相空間Gに接続されている。
ガス生成ライン12の先端部には、ガスの流量を調節する弁が設けられている。弁の開度は、ガスが一定量で排出されるよう調節されている。また、ガス生成ライン12の先端は、例えば、掘削船3あるいは他の船舶に備え付けられた貯蔵タンク(図示せず)に接続されている。貯蔵タンクに貯蔵された天然ガスは、適宜、液化され、掘削船3あるいは他の船舶で海上を輸送される。
液体排出ライン13は、管本体11内で天然ガスと分離した液体を掘削船3まで運ぶ、液体の流路を構成する。
液体排出ライン13は、図1に示す例において、先端部10aから空間15aまで延びる液体輸送管(排出管)14と、管本体11から分岐して、空間15aから掘削船3まで延びる管16と、を有している。液体輸送管14は、ライザー管10内に配置され、液体がライザー管10の外部に排出されるよう、ライザー管10内の液体を吸い上げる管である。液体輸送管14は、孔18aより下方に位置するよう配置される吸込口14aを有している。図2に示す例において、液体輸送管14の吸込口14aは、最も下方に位置する孔18aよりも下方に位置している。
空間15aは、隔壁17a,17bで仕切られた空間である。
排出された液体は、回収され、例えば貯水される。
管本体11内には、さらに、調整部材27が設けられていることが好ましい。調整部材27の具体的な説明は、後で行う。
隔壁17bには、気相空間Gの圧力を計測する圧力計30が設けられていることが好ましい。圧力計30は、制御装置40に接続されており、気相空間Gの圧力の計測結果の情報が、制御装置40に送信される。圧力計30は、図2に示す例では、空間15aを囲む壁面に設けられている。
また、ライザー管10の先端部10aには、ライザー管10の先端部10aにおける圧力(坑底圧)を計測する圧力計31が設けられている。圧力計31は、制御装置40に接続されており、先端部10aにおける圧力(坑底圧)の計測結果の情報が、制御装置40に送信される。先端部10aにおける圧力は、液体の液面Sの位置及び気相空間Gの圧力によって定まる。
制御装置40は、天然ガスハイドレートに作用する圧力を制御するよう構成される。制御装置40は、CPU、メモリ等を含むコンピュータで構成される。制御装置40は、図1に示す例において、掘削船3に設けられている。制御装置40は、天然ガスハイドレートに作用する圧力の制御を、坑底圧に応じて行うが、後述するように、気相空間Gの圧力の測定値を用いて行うことも好ましい。気相空間Gの圧力を用いた、天然ガスハイドレートに作用する圧力の制御については後述する。
ここで、坑底圧に応じて行う、天然ガスハイドレートに作用する圧力の制御を説明する。
坑底圧は、圧力計31から送信される計測結果の情報から取得される。制御装置40は、一定の時間間隔で、坑底圧が目標圧力の範囲にあるか否かを判定する。この判定において、坑底圧が目標圧力の範囲内にあれば、ガスハイドレートに作用する圧力を維持する制御を行う。具体的には、ポンプ23の回転数を維持する。一方、坑底圧が目標圧力の範囲を超えて高くなっている場合、天然ガスハイドレートの分解の速度が所定の範囲にないので、坑底圧が低くなるよう制御を行う。具体的には、ポンプ23の回転数を上げる。また、坑底圧が目標圧力の範囲より低くなっている場合、天然ガスハイドレートの分解の速度が所定の範囲にないので、坑底圧が高くなるよう制御を行う。具体的には、ポンプ23の回転数を下げる。
システム1は、例えば、ライザー管10となる資材、及び液体輸送管14、圧力計30,31、制御装置40、調整部材27を掘削船3に積み、海上の所定の位置まで輸送して組み立てられる。坑井7は、システム1を組み立てる前に予め掘削される。
システム1は、掘削船3の代わりに、固定式又は浮遊式の洋上プラットフォームを備えてもよい。この場合、洋上プラットフォームと陸地とを接続し、洋上プラットフォームから陸地に天然ガスを輸送するパイプラインを備えることが好ましい。
以上のように構成されたシステム1において、ライザー管10内の液体は、液体輸送管14によって吸い上げられて、ライザー管10の外部に排出される。このとき、液体輸送管14の吸込口14aが、ライザー管10の先端部10aの孔18aより下方に位置することで、ライザー管10内に、孔18aから吸込口14aに向かって流れる下降流が形成される。ここで、気泡は液体よりも比重が小さいため、ライザー管10内の液体に取り込まれた気泡は、ライザー管10の孔18aより下方に流れ難い。このため、ライザー管10の孔18aから取り込まれた気泡は、液体輸送管14内に引き込まれ難く、ライザー管10から排出される液体中に混入する気泡の量が低減される。これにより、ガスの生産量の低下を抑制することができる。
また、上記した下降流に沿って、気泡を含んだ液体が流れるとき、液体と気泡の比重差によって、比較的大きい気泡は液体から分離される。このように、システム1によれば、気液分離の方式として従来一般に採用されている重力分離方式を採用した場合と同様の効果が得られる。このため、重力分離方式を採用する必要がなく、重力分離方式による分離に用いられる装置を省略できる。重量分離方式による分離に用いられる装置とは、例えば液体輸送管14の吸込口14aを外側から囲むコップ形状の部材である。
また、重力分離方式では、上述した上昇路及び下降路を液体が流れるため、ポンプを用いてライザー管内の液体の排出を行う場合に、ポンプの空引きが発生する場合がある。ポンプの空引きは、ライザー管内の液面の高さが、上昇路の上端の高さ位置以下となり、液体が、下降路内に流入することができないことによって発生する。ポンプは、水深の深い位置に配置されており、その修繕には困難が伴うため、ポンプの空引きが発生すると、システムの運転を長期間、中断せざるを得なくなる。システム1によれば、上述したように重力分離方式を省略できるため、ポンプの空引を発生させるおそれがない。
液体輸送管14の吸込口14aは、ライザー管10の先端(下端)と孔18aとの間において、ライザー管10の先端に接近して配置されることが好ましい。これにより、孔18aから吸込口14aに向かって液体が流れる下降路の長さを確保でき、重力を利用した液体と気泡の分離を効果的に行える。
吸込口14aは、ハイドレート層5が存在する深さ範囲内において、ハイドレート層5の下方に隣接する下層6に接近して配置されることが好ましい。下層6に接近して配置されるとは、吸込口14aが、上層4よりも下層6に近い位置に配置されていることをいう。ハイドレート層の下方に隣接する地層は、一般に、ハイドレート層よりも温度が高く、大きな地熱を保持している。このため、吸込口14aを、ハイドレート層5に隣接する下層6に接近して配置することで、吸込口14aの付近で天然ガスハイドレートが再生成して液体輸送管14を閉塞させることを抑制できる。
なお、下層6が、水が多く含んだ地層である場合、孔18aが下層6に接近して配置されていると、下層6から水を引き込むことによって、ライザー管10内の液体が排出され難くなる場合がある。このため、孔18aは、下層6との間隔を大きくあけて配置されることが好ましい。例えば、孔18aは、ハイドレート層5内の砂質層が存在する高さ範囲のうち、下層6よりも上層4に近い側に配置される。
制御装置40は、気相空間Gの圧力の測定値の気相空間Gの基準圧力からの変動量に応じて、天然ガスハイドレートに作用する圧力を制御することが好ましい。天然ガスハイドレートに作用する圧力の制御は、本来、坑底圧を監視しながら、ポンプの回転周波数を制御して海水の排出量を制御することにより行うことが望ましい。通常、ライザー管の下端の位置と、ライザー管の孔の高さ位置との間で大きな高低差はなく、坑底圧と、天然ガスハイドレートに作用する圧力との間に大きな差はないためである。しかし、ライザー管の下端の位置が、孔の高さ位置に対して低くなると、天然ガスハイドレートに作用する圧力に対して坑底圧が高くなるため、天然ガスハイドレートに作用する圧力の制御を、坑底圧に基づいて精度良く行うことができないおそれがある。これに対して、天然ガスハイドレートに作用する圧力の制御を、気相空間Gの圧力の測定値の気相空間Gの基準圧力からの変動量に応じて行う場合は、下記説明するように、精度良く制御を行うことができる。
気相空間Gの圧力の測定値の気相空間Gの基準圧力からの変動量に応じた、天然ガスハイドレートに作用する圧力を制御において、具体的に、気相空間Gの圧力の測定値は、圧力計30から送信される計測結果の情報から取得される。気相空間Gの基準圧力とは、天然ガスハイドレートが分解開始したときの圧力、具体的には、ガス生成ライン12からのガスの排出量が所定量に達したときの圧力をいう。
通常、ライザー管内の液体の液面高さが高くなると、気相空間の圧力及び先端部における圧力(坑底圧)はそれぞれ高くなり、坑底圧が高くなると、ガスハイドレートに作用する圧力も高くなる。このため、気相空間の圧力が高くなると、ガスハイドレートに作用する圧力も高くなるといえる。つまり、気相空間Gの圧力は、天然ガスハイドレートに作用する圧力と相関性を有している。また、気相空間Gの圧力は、ライザー管10の下端の位置と孔18aの高さ位置との高低差に影響を受けることがなく、気相空間Gの圧力には、天然ガスハイドレートに作用する圧力の変化が反映されやすい。したがって、気相空間Gの圧力を用いることで、天然ガスハイドレートの分解のために天然ガスハイドレートに作用させる圧力を精度良く制御することができる。
具体的には、制御装置40は、気相空間Gの圧力に関して目標圧力の範囲の情報を保持している。目標圧力の範囲は、天然ガスハイドレートを分解させる圧力に対応した気相空間Gの圧力の範囲であり、基準圧力を含む圧力の範囲である。気相空間Gの圧力が目標圧力の範囲内であれば、気相空間Gの圧力の測定値の基準圧力からの変動量の大きさは許容範囲内であり、天然ガスハイドレートの分解の速度を所定の範囲に制御することができる。
制御装置40は、一定の時間間隔で、気相空間Gの圧力の測定値が目標圧力の範囲にあるか否かを判定する。
この判定において、気相空間Gの圧力の測定値が目標圧力の範囲内にあれば、ガスハイドレートに作用する圧力を維持する制御を行う。具体的に、制御装置40は、ポンプ23の回転数を維持することで、ポンプ23による液体の排出量を維持する。これにより、天然ガスハイドレートに作用する圧力が維持される。
一方、気相空間Gの圧力の測定値が目標圧力の範囲を超えて高くなっている場合、気相空間Gの圧力の測定値の基準圧力からの変動量が許容範囲を超え、天然ガスハイドレートの分解の速度が所定の範囲にないので、気相空間Gの圧力が低くなるよう制御が行われる。具体的に、制御装置40は、ポンプ23の回転数を上げ、ポンプ23による液体の排出量を増加させる。これにより、天然ガスハイドレートに作用する圧力が高くなり、天然ガスハイドレートの分解を促進することができる。
また、気相空間Gの圧力の測定値が目標圧力の範囲より低くなっている場合、気相空間Gの圧力の測定値の基準圧力からの変動量が許容範囲を超え、天然ガスハイドレートの分解の速度が所定の範囲にないので、気相空間Gの圧力が高くなるよう制御が行われる。具体的に、制御装置40は、ポンプ23の回転数を下げ、ポンプ23による液体の排出量を低減する。これにより、天然ガスハイドレートに作用する圧力が低くなり、天然ガスハイドレートの分解を抑制することができる。
システム1は、調整部材27と、遠心分離方式を採用した気液分離装置20と、を備えることが好ましい。調整部材27は、吸込口14aに対し液体の流れ方向の上流側に配置され、吸込口14aに向かって流れる液体を通過させつつ気泡の少なくとも一部と接触することで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する部材である。気液分離装置20は、サイズが調整された気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を液体から分離する。
ここで、調整部材27、及び、気泡のサイズの調整について、より具体的に説明する。
調整部材27の具体例として、メッシュが挙げられる。調整部材27としてのメッシュは、例えば、網目状に織られたシート状の金網であって、網目の大きさは、1.0mmである。
図2に示す例において、調整部材27は、液体輸送管14の下方に、液体の流れ方向と直交する方向に延在するようライザー管10内に配置されている。このような配置によって、液体輸送管14内に流れ込む液体は、調整部材27を通過する。
液体が調整部材27を通過するとき、液体に含まれる気泡のうち大きな気泡は、メッシュを構成する線(例えば、織物を構成する糸)に接触して、複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整され、下流側に流れる。液体に含まれる気泡のうち小さな気泡は、線に接触した後、又は、線に接触することなく、網目を通過する。
なお、シート状の調整部材27の他の具体例として、エキスパンド、パンチングなどの、多数の孔を有するシート状物が挙げられる。
また、調整部材27の他の具体例として、コイルが挙げられる。図3に、コイルの例を示す。
図3に示す例のコイルは、螺旋軸(図3に示す一点鎖線)が延びる方向が、液体の流れ方向と一致するように、ライザー管10内に配置される。このコイルは、螺旋軸が延びる方向に沿って延びる回転軸(図示せず)を有しており、コイルの螺旋部分が、ライザー管10内を上昇する液体の水流を受けることで、コイルは、螺旋軸を回転中心として回転する。このようなコイルを液体が通過するとき、液体に含まれる気泡のうち一部の気泡に、コイルが衝突して、大きな気泡は複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整される。
以上のように、ライザー管10内を上昇する液体は、調整部材27を通過するとき、液体に含まれる気泡の少なくとも一部が、調整部材27と接触し、複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整される。小さな気泡は、浮上する力が小さいため、遠心分離器22によって集められやすく、液体輸送管14の外側に放出されやすい。放出された気泡は、上述したように、気相空間Gに放出され、さらに、ガス生成ライン12によって取り出され、回収される。このようにして、液体輸送管14から排出される液体中に混入する気泡の量が低減され、その分、ガス生成ライン12によって取り出される天然ガスの量が増える。これにより、天然ガスの生産量の低減が抑制される。
調整部材27は、液体の流れ方向に沿った複数の位置(高さ位置)に配置されていることが好ましい。これにより、サイズの小さい気泡の割合を高めることができる。また、液体輸送管14内に流れ込む液体中の気泡のサイズを均一化する効果も得られる。複数の位置に配置される調整部材27は、同じ形態のものであってもよく、互いに異なる形態のものであってもよい。同じ形態である場合の例として、複数の位置に配置されたメッシュ、又は、複数の位置に配置されたコイルが挙げられる。異なる形態である場合の例として、複数の位置に配置されたメッシュ及びコイルを挙げることができる。このうち、複数の位置に配置されたメッシュ同士は、液体の流れ方向に沿って、網目の大きさが等しくてもよく、異なっていてもよい。異なっている場合は、液体の流れ方向の下流側(図2において上方)に配置されたメッシュであるほど、網目の大きさが小さくなっていることが好ましい。
したがって、一実施形態として、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する天然ガス生産方法を以下のように実現することができる。
地中内に埋設された先端部10aを有し、先端部10aから上方に延びるライザー管10内の液体によってライザー管10内に生じる先端部10aにおける圧力を用いてライザー管10の外部にある天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減させる。
次に、天然ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって天然ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、ライザー管10の外部に開口した孔18aからライザー管10内の液体に取り込み、気泡からガスを取り出す。
圧力を低減させるステップでは、ライザー管10内の液体を吸い上げる液体輸送管14(排出管)の吸込口14aを、孔18aより下方に位置させた状態で、液体輸送管14を用いて液体をライザー管10の外部に排出する。
圧力を低減させるとき、吸込口14aが、ハイドレート層5が存在する深さ範囲内において、ハイドレート層5の下方に隣接する下層6に接近して配置された状態で、液体の排出を行うことが好ましい。ハイドレート層の下方に隣接する地層は、一般に、ハイドレート層よりも温度が高く、大きな地熱を保持しているため、吸込口14aを、ハイドレート層5に隣接する下層6に接近して配置することで、吸込口14aの付近で天然ガスハイドレートが再生成して液体輸送管14を閉塞させることを抑制できる。
上記実施形態の天然ガス生産方法を、以下のように実現することが好ましい。
さらに、ライザー管10内の液体の上方に形成される気相空間Gの圧力を測定する。
気相空間Gの圧力の測定値の気相空間Gの基準圧力からの変動量に応じて、液体輸送管14から排出される液体の排出量を制御することでガスハイドレートに作用する圧力を制御する。気相空間Gの圧力は、ライザー管10の下端の位置と孔18aの高さ位置との高低差に影響を受けることがなく、気相空間Gの圧力には、天然ガスハイドレートに作用する圧力の変化が反映されやすい。したがって、坑底圧を用いる場合と比べて、天然ガスハイドレートの分解のために天然ガスハイドレートに作用させる圧力を精度良く制御することができる。
また、上記実施形態の天然ガス生産方法を、以下のように実現することが好ましい。
さらに、吸込口14aに向かって流れる液体に、吸込口14aに対し液体の流れ方向の上流側に配置された調整部材27を通過させつつ調整部材27を気泡の少なくとも一部と接触させることで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する。
サイズが調整された気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を液体から分離する。サイズが調整された気泡は、浮上する力が小さいため、遠心分離器22によって集められやすく、液体輸送管14の外側に放出されやすい。このため、液体輸送管14から排出される液体中に混入する気泡の量が低減され、その分、ガス生成ライン12によって取り出される天然ガスの量が増える。これにより、天然ガスの生産量の低減が抑制される。
以上、本発明のガス生産システム及びガス生産方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1 ガス生産システム
2 海底面
3 掘削船
4 上層
5 ハイドレート層
6 下層
7 坑井
10 ライザー管
10a 先端部
11 管本体
12 ガス生成ライン
13 液体排出ライン
14 液体輸送管
15a 空間
16 管
17a,17b,17c 隔壁
18 揚収管部分
20 気液分離装置
22 遠心分離器
23 ポンプ
24 モータ
25 スクリュー
26 ヒータ
27 コイル
30,31 圧力計
40 制御装置

Claims (8)

  1. 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
    地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えたライザー管と、
    前記ライザー管内に配置され、前記液体が前記ライザー管の外部に排出されるよう、前記ライザー管内の前記液体を吸い上げる排出管と、を備え、
    前記排出管は、前記孔より下方に位置するよう配置される吸込口を有している、ことを特徴とするガス生産システム。
  2. 前記吸込口は、前記ガスハイドレートを含んだ地中内の地層が存在する深さ範囲内において、前記地層の下方に隣接する他の地層に接近して配置される、請求項1に記載のガス生産システム。
  3. さらに、前記ライザー管内の前記液体の上方に形成される気相空間の圧力を測定する圧力計と、
    前記気相空間の圧力の測定値の前記気相空間の基準圧力からの変動量に応じて、前記排出管から排出される前記液体の排出量を制御することで前記ガスハイドレートに作用する圧力を制御する制御装置と、を備える、請求項1又は2に記載のガス生産システム。
  4. さらに、前記吸込口に対し前記液体の流れ方向の上流側に配置され、前記吸込口に向かって流れる前記液体を通過させつつ前記気泡の少なくとも一部と接触することで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整する調整部材と、
    サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離する分離装置と、を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載のガス生産システム。
  5. 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する方法であって、
    地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
    前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込み、前記気泡からガスを取り出すステップと、を備え、
    前記圧力を低減させるステップでは、前記ライザー管内の前記液体を吸い上げる排出管の吸込口を、前記孔より下方に位置させた状態で、前記排出管を用いて前記液体を前記ライザー管の外部に排出する、ことを特徴とするガス生産方法。
  6. 前記圧力を低減させるステップでは、前記吸込口が、前記ガスハイドレートを含んだ地中内の地層が存在する深さ範囲内において、前記地層の下方に隣接する他の地層に接近して配置された状態で、前記液体の排出を行う、請求項5に記載のガス生産方法。
  7. さらに、前記ライザー管内の前記液体の上方に形成される気相空間の圧力を測定するステップと、
    前記気相空間の圧力の測定値の前記気相空間の基準圧力からの変動量に応じて、前記排出管から排出される前記液体の排出量を制御することで前記ガスハイドレートに作用する圧力を制御するステップと、を備える、請求項5又は6に記載のガス生産方法。
  8. さらに、前記吸込口に向かって流れる前記液体に、前記吸込口に対し前記液体の流れ方向の上流側に配置された調整部材を通過させつつ前記調整部材を前記気泡の少なくとも一部と接触させることで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整するステップと、
    サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離するステップと、を備える、請求項5から7のいずれか1項に記載のガス生産方法。
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