JP6735979B2 - ガス生産システム、及びガス生産方法 - Google Patents

ガス生産システム、及びガス生産方法 Download PDF

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本発明は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するガスシステム及びガス生産方法に関する。
近年、天然ガス資源として、天然ガスハイドレートが注目されている。天然ガスは、燃焼時の二酸化炭素排出量が石油や石炭に比べ少なく、天然ガスと水からなる天然ガスハイドレートは、地球温暖化抑制の点で有望な資源である。
天然ガスハイドレートは、メタン分子を水分子が籠状に取り囲んだ結晶構造を有する包接化合物である。天然ガスハイドレートは、低温、高圧の環境下で、固体の状態で存在し、このような環境を満たす、深海の海底の表層や海底面下の地層中に安定して存在している。
従来、海底内に存在する天然ガスハイドレートから天然ガスを取り出す方法として、天然ガスハイドレートにかかる高い水圧に対して減圧された圧力を作用させることで天然ガスハイドレートを分解する減圧法が知られている(例えば、特許文献1)。
減圧法では、具体的に、天然ガスを海底から海上に向けて運ぶ管(ライザー管)を用いて、管内の海水を排出することで液面を下げ、ライザー管内の海水の圧力を、天然ガスハイドレートを含んだ海底内の地層(ハイドレート層)に作用させ、分解させる。天然ガスハイドレートが分解して生成した天然ガスは、液体と混ざり合った混相流(気液混合物)としてライザー管内の海水に取り込まれる。混相流を取り込んだ海水は、ライザー管内で、天然ガスと海水とに分離され(気液分離され)、それぞれ海上に排出される。
減圧法を用いて天然ガスの生産量を増やすためには、天然ガスハイドレートに作用する圧力を、天然ガスハイドレートが分解する圧力(分解圧力)の範囲に保つことが重要である。このため、減圧法では、ライザー管内の液体の液面高さが、分解圧力と対応した高さ位置に調整されるように、海水の排出を行う。つまり、減圧法では、混相流を取り込む取り込み口のあるライザー管の先端部における圧力(坑底圧)を計測して坑底圧を監視しながら、坑底圧の変動に応じてライザー管内の液面の高さ位置を調整することが行われる。このような液面高さの調整は、ライザー管の先端部における圧力(坑底圧)に基づいてポンプのポンプ回転数を制御して海水の排出量を制御することにより行われる。
特開2010−261252号公報
このように、減圧法では、天然ガスハイドレートに作用する圧力を、ライザー管の先端部における圧力(坑底圧)が設定圧力になるように、ポンプの回転数を制御するが、ポンプに導入される海水等の液体内には、気液分離装置で行う気液分離が十分でなく気泡が混入する場合もある。このような気泡がポンプに進入すると、ポンプによる液体の排出能力は進入した気泡によって変動するので、海水等の液体の排出量は一定でなく変動し易くなる。しかも、ポンプに進入する気泡の大きさや量も変動するので、液体の排出量は一層変動し易くなる。この結果、ライザー管の先端部における圧力(坑底圧)は変動し、この結果、天然ガスハイドレートに作用する圧力も変動するので、天然ガスハイドレートの分解の程度も変化し易くなる。
このように、気液分離装置における気液分離が十分でないことにより変動するライザー管の先端部における圧力(坑底圧)の影響を受けて、天然ガスの生産が不安定になることは好ましくない。
そこで、本発明は、天然ガスハイドレート等のガスハイドレートを分解してガスを生産するに際し、ポンプによる液体の排出能力の変動に影響を与えるポンプに進入する気泡を抑制する、あるいは気泡(気泡の大きさや量)の変動を安定化させることにより、ガスの生産を安定して行うことができるガス生産システム及びガス生産方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムである。当該システムは、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えたライザー管と、
前記ライザー管の前記先端部に設けられ、前記ライザー管内の前記先端部における圧力を計測する圧力計と、
前記ライザー管内に設けられ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体から気泡を分離する気液分離装置と、
前記気液分離装置で分離した気体を、生産するガスとして、前記ライザー管から取り出すガス生成管を備えるガス生成ラインと、
前記気液分離装置で前記ガスが分離された前記液体を前記ライザー管から排出するために、ポンプ回転数を調整値に維持して前記液体を吸い上げるポンプと、
前記ポンプの前記ポンプ回転数の維持のために供給される電流量を計測する電流計と、
前記ポンプ回転数の前記調整値を、前記圧力計で計測された計測圧力と前記電流計で計測された計測電流量に基づいて調整する制御装置と、を備える。
前記制御装置は、前記計測圧力と設定圧力との比較結果に応じて、前記調整値を増減し、前記設定圧力は、前記計測電流量に応じて設定する、ことが好ましい。
前記計測電流量が設定した下限値よりも低下した場合、前記制御装置は、前記設定圧力を第1の圧力から前記第1の圧力よりも高い第2の圧力に変更する、ことが好ましい。
前記制御装置は、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合において、前記計測電流量が設定した下限値よりも低下したときに前記調整値として設定される第1の値は、前記計測電流量が設定した下限値以上のときに前記調整値として設定される第2の値に比べて小さい、ことが好ましい。
前記制御装置は、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合、前記調整値を増やし、
前記計測圧力が前記設定圧力以下の場合、前記調整値を減らす、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するガス生産方法である。当該ガス生産方法は、
地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって前記ライザー管内に生じる前記先端部の圧力を用いて前記ライザー管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込むステップと、
前記ライザー管内に取り込んだ前記気液混合物を取り込んだ前記液体から気液分離を行ってガスを取り出すステップと、
前記気液分離後の前記液体を、前記ライザー管から排出するために、ポンプ回転数を調整値に維持したポンプにより、前記気液分離後の前記液体を吸い上げるステップと、
前記ポンプ回転数の前記調整値を、前記圧力の計測圧力と前記ポンプの前記ポンプ回転数の維持のために供給される電流量の計測電流量に基づいて調整するステップと、を備える。
前記調整値の調整では、前記計測圧力と設定圧力との比較結果に応じて、前記調整値は増減され、前記設定圧力は、前記計測電流量に応じて設定される、ことが好ましい。
前記計測電流量が設定した下限値よりも低下した場合、前記設定圧力を第1の圧力から前記第1の圧力よりも高い第2の圧力に変更する、ことが好ましい。
前記調整値の調整では、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合において、前記計測電流量が設定した下限値よりも低下したときに前記調整値として設定される第1の値は、前記計測電流量が設定した下限値以上のときに前記調整値として設定される第2の値に比べて小さい、ことが好ましい。
前記調整値の調整では、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合、前記調整値を増やし、前記計測圧力が前記設定圧力以下の場合、前記調整値を減らす、ことが好ましい。
上述のガス生産システム及びガス生産方法によれば、ポンプに進入する気泡を抑制する、あるいは気泡(気泡の大きさや量)の変動を安定化させることにより、ガスの生産を安定して行うことができる。
一実施形態のガスの生産システムの一例を概略的に示す図である。 一実施形態におけるライザー管の先端部付近の内部構成の一例を説明する図である。 一実施形態においてポンプ回転数の制御に用いる値αの、計測電流量Iに対する変化の一例を説明する図である。
以下、本発明のガスの生産システム及びガスの製造方法について説明する。なお、以降の説明では、ガスハイドレートとして天然ガスハイドレートを例として挙げるが、ガスハイドレートは天然ガスハイドレートに限定されない。
また、本明細書でいうガス生産システムは、地中のガスハイドレートを減圧して分解することによりガスを生成するものであり、海底表面にあるガスハイドレートからガスを生成するシステムと異なる。
(ガスの生産システムの概略説明)
一実施形態のガスの生産システム(以下、システムともいう)は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムである。システムは、ライザー管と、気液分離装置と、ガス生成ラインと、ポンプと、圧力計と、電流計と、制御装置と、を主に備える。
ライザー管は、地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管である。ライザー管は、先端部に設けられ、管の外部に開口した孔を備える。この外部に開口した孔は、ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を管内の液体に取り込むように設けられている。ガスハイドレートは、ライザー管の先端部から上方に延びる管内の液体によって生じる圧力を用いて管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより分解される。
気液分離装置は、ライザー管内に設けられ、ライザー管の気液混合物を取り込んだ液体から気泡を分離するように構成される。
ガス生成ラインは、気泡から生成されたガスを、生産するガスとして、ライザー管から取り出すガス生成管を備える。
ポンプは、気液分離装置でガスが分離された液体をライザー管から排出するために、ポンプ回転数を調整値に維持して液体を吸い上げるように構成されている。
電流計は、ポンプのポンプ回転数の維持のために供給される電流量、具体的には、ポンプを回転させるモータに流す電流量を計測する。
圧力計は、ライザー管の先端部に設けられ、先端部における圧力(坑底圧)を計測する。
制御装置は、ポンプ回転数の調整値を、圧力計で計測された計測圧力と電流計で計測された計測電流量に基づいて調整するように、構成される。
一般に、ライザー管内には、先端部の開口した孔から海水等が流入して先端部の圧力を高くするので、ガスハイドレートに作用する圧力を所定の分解圧力に維持するために、具体的には、坑底圧を目標とする設定圧力にするためにポンプ回転数は制御される。しかし、ポンプ回転数を制御してもポンプによって排出される液体の量は、目標とする排出量にはならず、変動する。例えば、気液分離装置における気液分離が十分に行えず、ポンプに気泡を含んだ液体が流入する場合もある。この場合、ポンプ内に流入した気泡は圧縮されるので、ポンプ回転数を設定された調整値になるように維持してもポンプから排出される液体の排出量は一定でなく変動する。
このため、制御装置は、ポンプ回転数の調整値を、圧力計で計測された計測圧力(坑底圧の計測結果)の他に電流計で計測された計測電流量(ポンプを回転させるモータに流す電流量)に基づいて調整する。ポンプは、ポンプ回転数が調整値に維持されるように制御されているので、計測電流量の変動は、気液分離が十分に行えず、ポンプに液体とともに進入した気泡の大きさ及び量の変動を表す。このため、計測電流量が小さくなると、ポンプに進入した気泡の大きさ、量が多い、すなわち、気液分離装置による気液分離が十分できていない状態である、と判断することができる。
このように、計測電流量は、ポンプに進入する液体内に混入する気泡の情報を表す指標とすることができる。したがって、ポンプに導入される液体内に混入する気泡の大きさ及び量が必要以上に大きい場合、すなわち、計測電流量が設定した下限値より低下した場合、気液分離装置において、液体の流れが速いため、気泡が液面に浮上することが十分にできないと判断して、ポンプの回転数を下げて、液体のポンプへの吸い込み速度(液体の流れの速度)を低下させる。これにより、気泡は、気液分離装置では、液体の流れと分離されて気液分離の効果をより大きく発揮させることができる。したがって、制御装置は、圧力計で計測された計測圧力(坑底圧の計測結果)の他に、計測電流量に基づいて、気液分離がより発揮できるようにポンプ回転数の調整値が設定されるので、ポンプに液体とともに進入する気泡を抑制する、あるいは気泡(大きさや量)の変動を安定化させることができ、この結果、ガスの生産を安定した行うことができる。
以下、具体的な一実施形態について説明する。
(ガス生産システムの実施形態)
図1は、一実施形態のシステム1を概略的に示す図である。図2は、ライザー管10の先端部10a付近の内部構成の一例を説明する図である。以下、海底の地中内の天然ガスハイドレートを分解して天然ガスを生産するシステム1を例に説明する。
システム1は、海上にある掘削船3から海底を経由して地中に延びるライザー管10から地中内の天然ガスハイドレートを分解して生成される天然ガスを生成して地上に取り出すシステムである。
システム1は、ライザー管10と、気液分離装置20と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、ガス生成ラインと、液体排出ライン13と、制御装置40と、を主に備える。
ライザー管10は、地中内に埋設されるように構成された先端部10aを有する長尺状の管である。ライザー管10は、図1に示す例では、掘削船3から鉛直下方に延び、先端部10aが、海底の坑井7内に埋設されている。坑井7は、掘削により設けられた穴であり、図1に示す例において、海底面2を含む上層4を貫通し、下層に位置するハイドレート層5内で閉塞している。上層4は、例えば、泥を多く含む泥質層である。ハイドレート層5は、例えば、泥と砂を多く含む砂泥互層と呼ばれる層である。ハイドレート層5は、天然ガスハイドレートが砂や泥に取り込まれて存在する、横方向に広がった砂質層を有している。上層4とハイドレート層5との境界は、例えば、海底面下数百メートルの位置にあり、海底面2は、例えば、水深300メートル〜千数百メートルの位置にある。
ライザー管10は、管本体11と、スクリーン19(図2参照)と、を備える。
気液分離装置20と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13とが、管本体11内に設けられている。
この他に、管本体11内には、ヒータ26が設けられている。
管本体11は、後述する揚収管として機能する部分18の孔18aを除いて、内側の空間を海水から隔絶する部材である。管本体11には、図1に示す例では、内側の空間を上下に仕切る隔壁17a、17b、及び隔壁17cが設けられている。隔壁17cからライザー管10の先端まで延びる管本体11の部分は、ハイドレート層5から取り込まれた気液混合物が上方に向かって流れる部分18(以降、この部分を、揚収管部分18ともいう)であり、図1に示す例では、隔壁17cから上方の管本体11の部分と比べ、管径が小さい。揚収管部分18は、ハイドレート層5内に位置している。
スクリーン19は、揚収管部分18にライザー管10の外部に開口した孔18aを覆うように設けられている。孔18aは、ライザー管10の、地中の最も深い位置の延びている先端部に設けられている。孔18aは、ハイドレート層5内の砂質層と接する深さ位置にある揚収管部分18に設けられている。
孔18aに設けられたスクリーン19は、天然ガスハイドレートの分解によって生成した気泡及び水、さらには海水から、砂や泥を分離除去する部材である。スクリーン19は、気泡、水、海水を通過させるが、砂や泥を通過させない機能を有している。スクリーン19は、例えば、多数の孔を有するシート状又は板状の構造体であって、互いに孔の大きさや形態が異なる複数の構造体から構成される。複数の構造体の組み合わせの具体例として、ジョンソンスクリーン、メッシュ、及びグレーチングが挙げられる。ジョンソンスクリーンは、ジョンソンスクリーン社製の金網状の構造体として周知である。グレーチングは鋼材を格子状に組んだ部材である。ジョンソンスクリーン、メッシュ、グレーチングは、揚収管部分18の側からハイドレート5層の側に向かって、この順に、揚収管部分18に重ねて配置される。
図2に示すように、揚収管部分18には、スクリーン19を通過した気液混合物を取り込むための複数の孔18aが深さ方向に沿って設けられている。孔18aは、揚収管部分18の壁部を貫通し、揚収管部分18の外部に開口している。ライザー管10が孔18aを備えることで、坑底圧を用いて天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減し、これによって、気液混合物をライザー管10内に取り込むことができる。
坑底圧とは、ライザー管10の先端部10aから上方に延びるライザー管10内の所定の範囲に充填された液体によってライザー管10内の先端部10aにおいて生じる圧力であり、具体的には、後述する液面Sの下方の液体によって、ライザー管10の下端が受ける水頭圧と液面S上方の気相空間の圧力と合計圧力である。ライザー管10の下端は、坑井7の穴底(坑底)と同じ高さに位置している。ここで、先端部10aは、ライザー管10のうち孔18aの設けられる部分を含む。
ライザー管10内の液体は、気泡及び水等の天然ガスハイドレートから分解して生成された気液混合物のほか、水や海水を含む。水や海水は、ハイドレート層5に含まれる水や海水、ハイドレート層5と接する他の地層に含まれる水や海水を起源として孔18aから取り込まれたものである。ライザー管10内の液体は、後述するように、気泡を取り込んだものも含む。
ライザー管10は、揚収管部分18の先端部18a、詳細にはライザー管10の下端に設けられた、坑底圧を計測する圧力計31を、さらに有している。圧力計31は、制御装置40に接続されており、坑底圧の計測信号を制御装置40に向けて出力する。
図2に示すように、分離装置20、ポンプ23、及びヒータ26は、隔壁17b、17cによって仕切られたライザー管10の空間15b内に設けられている。空間15b内には、図2に示す例において、気液混合物の液面Sの上方に、気液分離装置20によって液体から分離された天然ガスが流入する気相空間Gが形成される。なお、気相空間Gは、海底面2より上方に位置するようライザー管10内に形成されることが好ましい。
気液分離装置20は、揚収管部分18内に取り込まれて液体に取り込まれる気液混合物中の気泡の少なくとも一部を分離する装置である。分離された気泡内のガスは、生産されるガスである。気液分離装置20は、一実施形態によれば、囲み容器21と、遠心分離器22と、を有している。
囲み容器21は、液体排出ライン13を構成する液体輸送管14(後述)の下端を外側から囲むコップ形状の部材である。なお、液体輸送管14内には、遠心分離器22及びポンプ23が設けられている。図2に示す例では、囲み容器21は、管本体11の内壁と隙間をあけて配置された筒状の側壁21aと、側壁21aの下端を塞ぐ底壁21bと、を有している。側壁21aの上端が、液体輸送管14の下端より上方に位置している。これにより、気液混合物を含んだ液体は、図2に示す細い矢印に沿って、管本体11と側壁21aの隙間を上昇した後、液体は、側壁21aと液体輸送管14との隙間を下降し、液体輸送管14内に流れ込む。この過程で、比較的大きい気泡や気相流は、浮上速度が大きいため、液体が液体輸送管14内に流れ込むまでに、気液混合物から分離して液面Sに浮上し、天然ガスが気相空間Gに放出される。図3において、天然ガスの流れを太い矢印で示す。
遠心分離器22は、液体輸送管14内に流れ込む液体中に依然として残存する比較的小さい気泡を液体から分離する装置である。遠心分離器22は、図2に示す例では、液体輸送管14内に設けられ、鉛直方向に延びる回転中心線の周りに回転する回転体22aを有している。回転体22aは、後述するモータ24によって駆動される。気泡を含んだ液体は、回転体22aに接近すると、回転体22aの回転によって作られた旋回流に沿って流れる。このとき、気泡及び液体に遠心力が作用し、液体は、気泡より比重が大きいため、回転中心線から遠ざかるように移動し、気泡は、液体に比べて回転中心線に近い側に集められる。このとき、集められて大きくなった気泡は、液体輸送管14に設けられた、液体輸送管14の外部に開口する孔から放出される。これにより、液面Sに浮上し気相空間Gに放出される。一方、液体輸送管14の孔から放出されなかった微小な気泡は、液体とともに液体輸送管14内を上昇する。
ポンプ23は、液体を液体輸送管14内に引き込んでライザー管10から排出させる。
ポンプ23は、具体的には、気液分離装置20で気泡から分離された液体をライザー管から排出するために、ポンプ回転数を調整値に維持して液体を吸い上げる。ポンプ回転数の調整値は、制御装置40からの制御信号によって設定される。
図2に示す例のポンプ23は、液体輸送管14内に配置されており、モータ24と、モータ24によって駆動されるスクリュー25と、を有するオーガポンプである。スクリュー25は、鉛直方向に延びる軸と、軸の周りを螺旋状に延びる羽根と、を有しており、液体輸送管14内の液体を撹拌しながら上方に送る機能を有する。モータ24は、掘削船3の制御装置40に接続されている。モータ24は、制御装置40から出力された信号を受けて、調整された周波数で駆動するよう制御される。調整された周波数は、上述のポンプ回転数の調整値と同じである。モータ24は、液体輸送管14内に、液体の流路となる隙間を形成するよう、液体輸送管14内に配置されている。なお、システム1の運転中、ライザー管10には開口18aを通して海水あるいは水が流入し続けることから、通常、ポンプ23は稼働した状態に維持される。
ポンプ23のポンプ回転数を制御装置40が設定した調整値に維持するためにモータ24に流れる電流量を計測するための電流計24aが設けられている。電流計24aは、制御装置40に接続されており、計測電流量の情報を制御装置40に出力する。
ヒータ26は、空間15b内に流れ込んだ液体を加熱する装置である。ヒータ26は、制御装置40に接続されている。天然ガスハイドレートの分解反応は吸熱反応であるため、液体に取り込まれた気液混合物の温度が低下して天然ガスハイドレートが再生成し、例えば、液体輸送管14の下端を閉塞させる場合がある。ヒータ26は、システム1の運転中に継続してあるいは断続的に、液体を加熱して、天然ガスハイドレートの再生成を抑制する。また、天然ガスハイドレートが再生成したと判断された場合に、制御装置40から出力された信号を受けて駆動するよう制御され、液体を加熱することで、再生成した天然ガスハイドレートを加熱し、分解させる。
ガス生成ライン12は、ガス生成管12aを備える。
ガス生成管12aは、液面Sに浮上した気泡から生成され、気相空間Gに流入したガスを、生産する天然ガスとしてライザー管10内から取り出す。ガス生成ライン12は、気相空間G内のガスを生産する天然ガスとして掘削船3まで運ぶ。ガス生成管12aは、管本体11内に、液面Sの上方に配置されており、ガス生成管の下端は、気相空間Gに接続されている。
また、ガス生成管12aの上方の先端は、例えば、掘削船3あるいは他の船舶に備え付けられた貯蔵タンク(図示せず)、あるいは陸地にある貯蔵システムに延びるパイプラインに接続されている。貯蔵タンクに貯蔵された天然ガスは、適宜、液化され、掘削船3あるいは他の船舶で海上を輸送される。
液体排出ライン13は、管本体11内で天然ガスと分離した液体を掘削船3まで運ぶ液体排出管13aを備える。
液体排出管13aは、図1に示す例において、気液分離装置20から空間15aまで延びる液体輸送管14と、管本体11から分岐して、空間15aから掘削船3まで延びる管16と、を有している。空間15aは、隔壁17a,17bで仕切られた空間である。
排出された液体は、例えば掘削船3上に回収されて、所定の容器に収納される。
制御装置40は、気液分離装置20内に液体の液面Sができ、かつ、天然ガスハイドレートの分解が制御できるように、ポンプ23のポンプ回転数を、圧力計31で計測した、先端部10aにおける計測圧力に基づいて調整値を設定して、ポンプ23のポンプ回転数が設定した調整値を維持するようにモータ24の駆動を制御する。このとき、制御装置40は、電流計24aにより計測されたモータ24の計測電流量に基づいて調整値を変更する。すなわち、制御装置40は、ポンプ回転数の調整値を、圧力計31で計測された計測圧力と電流計24aで計測された計測電流量に基づいて調整するように構成されている。
制御装置40の制御内容については後述する。制御装置40は、CPU、メモリ等を含むコンピュータで構成される。制御装置40は、図1に示す例において、掘削船3に設けられている。
システム1は、例えば、ライザー管10となる資材、及び圧力計30,31、制御装置40を掘削船3に積み、海上の所定の位置まで輸送して組み立てられる。坑井7は、システム1を組み立てる前に予め掘削される。
システム1は、掘削船3の代わりに、固定式又は浮遊式の洋上プラットフォームを備えてもよい。この場合、洋上プラットフォームと陸地とを接続し、洋上プラットフォームから陸地に天然ガスを輸送するパイプラインを備えることが好ましい。
(制御装置40におけるポンプ回転数の制御)
ポンプ23には、上述したように、気液分離装置20を通過した液体がポンプ23の吸い込みにより導入されるが、気液分離装置20における気液分離が十分でなく、ポンプ23に導入される液体には、気泡が混入する場合がある。この様な気泡の混入は、液体内に混入する気泡の量が液体に比べて多く、一部の気泡が気液分離できないこと、あるいは、気液分離装置20で流れる液体の上昇流(図2に示す、太い矢印の流れ)及び下降流(図2に示す図中下方向に向く細い矢印)の速度が速く、液体内の気泡が液体の流れに追従して液体の下降流に巻き込まれて気泡が十分に分離できないこと、に拠る。
したがって、ポンプ23に導入される液体内に混在する気泡が液体の排出量に影響を与える程度に存在する場合、ポンプ23が液体を引き込む速度を低下させることが好ましい。
圧力計31で計測される計測圧力をPvとし、制御装置40が定めた基準圧力をSv0とし、α(>0)を基準圧力Sv0に加算する値とし、電流計24aが計測される計測電流量をIとし、ポンプ23に進入する気泡がポンプ23の液体の排出量を低下させる程度を無視できる下限値をI0とする。ここで、αは、例えば、基準圧力Sv0の5〜20%の範囲内の値であることが好ましい。
制御装置40が、ポンプ回転数の調整値の増減のために、計測圧力Pvと比較する圧力は設定圧力であり、設定圧力は、下記表1に示すように、電流計24aで計測された計測電流量Iに応じて変更される。すなわち、設定圧力が、ポンプ回転数を上昇させるあるいは低下させる制御を定める基準となる。
Figure 0006735979
このような設定圧力を用いて、制御装置40は、下記表2に示すようなポンプ回転数の調整値の制御を行う。下記表2において、制御1は、計測電流量I>下限値I0であり、計測圧力Pv>基準圧力Sv0のとき行われ、制御4は、計測電流量I>下限値I0であり、基準圧力Sv0+α≧計測圧力Pvのとき行われる。したがって、制御装置40は、計測電流量I>下限値I0のとき、基準圧力Sv0を計測圧力Pvと比較する設定圧力として用いて、制御1あるいは制御2を行うように構成される。制御装置40は、計測電流量I≦下限値I0のとき、基準圧力Sv0+αを計測圧力Pvと比較する設定圧力とし用いて、制御3あるいは制御4を行うように構成される。
Figure 0006735979
上記表1の制御1〜4を以下説明する。
計測電流量Iが下限値I0を上回り、計測圧力Pvが基準圧力Sv0を上回る場合、ポンプ23に進入する気泡は少ない状態であり(気液分離が十分に機能している状態であり)、計測圧力Pvを低下させ(液面Sの位置を低下させ)て、天然ガスハイドレートの分解を促進させるようにする。すなわち、制御装置40は、ポンプ回転数が上昇するように、ポンプ回転数の調整値を増加させる制御1を行う。
また、測電流量Iが下限値I0を上回り、計測圧力Pvが基準圧力Sv0以下である場合、ポンプ23に進入する気泡は少ない状態であり(気液分離が十分に機能している状態であり)、計測圧力Pvを増加させ(液面Sの位置を上昇させ)て、天然ガスハイドレートの分解を抑制させるようにする。すなわち、制御装置40は、ポンプ回転数が上昇するように、ポンプ回転数の調整値を下げる制御2を行う。
一方、計測電流量Iが下限値I0以下であり、計測圧力Pvが基準圧力Sv0+αを上回る場合、ポンプ23に進入する気泡が多い状態(気液分離が十分に機能していない状態)であるが、計測圧力Pvを低下させ(液面Sの位置を低下させ)て、天然ガスハイドレートの分解を促進させるようにする。すなわち、制御装置40は、ポンプ回転数が上昇するように、ポンプ回転数の調整値を増加させる制御3を行う。この場合、ポンプ23が液体を吸い込む流速は速くなるので、気液分離装置20における気泡を液体から分離する気液分離の効果は小さくなるが、天然ガスハイドレートの分解が十分でないことから、天然ガスハイドレートの分解の促進を、気液分離の効果に対して優先する。しかし、ポンプ回転数を大きく上昇させると、気液分離が十分にできず、ポンプによる液体の排出量が変動し易くなる。このため、制御装置40は、制御1におけるポンプ回転数の上昇量に対して制御3におけるポンプ回転数の上昇量は低く抑える。したがって、制御装置40は、計測圧力Pvが設定圧力である基準圧力Sv+αに対して高い場合において、計測電流量Iが設定した下限値I0よりも低下したときにポンプ回転数の調整値として設定される第1の値(制御3で設定される調整値)は、計測電流量Iが設定した下限値I0以上のときにポンプ回転数の調整値として設定される第2の値(制御1で設定される調整値)に比べて小さいことが好ましい。
計測電流量Iが下限値I0以下であり、計測圧力Pvが基準圧力Sv0+α以下である場合、ポンプ23に進入する気泡が多い状態であり(気液分離が十分に機能していない状態であり)、計測圧力Pvを上昇させ(液面Sの位置を上昇させ)て、天然ガスハイドレートの分解を抑制させるようにする。この場合、ポンプ23に進入する気泡を抑制することと、天然ガスハイドレートの分解の抑制により気泡の発生の抑制を同時に実現できる。
表2に示すように、基準圧力Sv0+α≧計測圧力Pv>基準圧力Sv0の状態において、計測電流量Iと下限値I0の大小に応じて、ポンプ回転数の調整値の増減の方向が異なる。これは、計測電流量Iが下限値I0以下となって、多量の気泡がポンプ23に進入しポンプ23の液体の排出能力が低下しまた変動する場合、天然ガスハイドレートの分解を促進させて多量の気泡を発生させる対策(ポンプ回転数の調整値を上昇させる対策)に優先して、ポンプ23に気泡が流入して液体の排出量が変動することを抑制して、天然ガスハイドレートの分解を安定化させる対策を行うためである。また、ポンプ回転数の低下により天然ガスハイドレートの分解は抑制されるが、分解によって生成される気泡量の変化が気液分離装置20に現れるまでのタイムラグがあるので、このタイムラグの間に、短時間に応答するポンプ23へ進入する気泡を抑制するあるいは気泡の変動を安定化させることを効果的に行うことができる。
このように、制御装置40は、ポンプ回転数の調整値を、圧力計31で計測された計測圧力Pvと電流計で計測された計測電流量Iに基づいて調整するので、ポンプ23に進入する気泡を抑制する、あるいは気泡(気泡の大きさや量)の変動を安定化させることができ、これにより、ガスの生産を安定して行うことができる。
このとき、制御装置40は、計測圧力Pvと設定圧力との比較結果に応じて、調整値を増減し、設定圧力は、表1に示すように、計測電流量Iに応じて変更して設定するので、ポンプ23に進入する気泡を効果的に抑制することができ、あるいは、ポンプ23に進入する気泡(気泡の大きさや量)の変動をより効果的に安定化させることができる。
制御装置40は、表2に示す基準圧力Sv0+α≧計測圧力Pv>基準圧力Sv0の状態において、下限値I0より高い計測電流量Iが下限値I0より低下した場合、設定圧力Pvを第1の圧力である基準圧力Sv0から第1の圧力よりも高い第2の圧力である基準圧力Sv0+αに変更するので、上述したように、天然ガスハイドレートの分解を促進させて多量の気泡を発生させる対策(ポンプ回転数の調整値を上昇させる対策)に優先して、ポンプ23に気泡が流入して液体の排出量が変動することを抑制して、天然ガスハイドレートの分解の促進を安定化させる対策(ポンプ回転数の調整値を低下させる対策)をとることができる。
制御装置40は、計測圧力Pvが設定圧力に対して高い場合、ポンプ回転数の調整値を増やし、計測圧力Pvが設定圧力以下の場合、ポンプ回転数の調整値を減らすので、天然ガスハイドレートの生産を安定して行うことができる。
なお、上述した設定圧力として基準圧力Svに加算される値αは、一定の値であってもよいし、計測電流量Iに対して変化する変動値であってもよい。図3は、一実施形態において用いる値αが変動値である一例を示す図である。例えば、図3に示すように、下限値I0から値I1になるまで、計測電流量Iが小さくなるほど値αが大きくなるように変化してもよい。このようにすることで、ポンプ23に進入する気泡の量、大きさに応じて細かくポンプ23のポンプ回転数を制御することができる。
このようなシステム1では、以下のようなポンプ回転数の制御を行うことにより、ポンプ23に進入する気泡を抑制する、あるいは気泡(気泡の大きさや量)の変動を安定化させて、ガスの生産を安定して行うことができる。
すなわち、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するとき、
(1)地中内に埋設された先端部を有し、先端部から上方に延びるライザー管10内の液体によってライザー管10内に生じる先端部の圧力を用いて外部にある天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減させる。
(2)天然ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって天然ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、ライザー管10の外部に開口した孔18aからライザー管10内の液体に取り込む。
(3)ライザー管10内に取り込んだ気液混合物を取り込んだ液体から気液分離装置20によって気液分離を行ってガスを取り出す。
(4)気液分離装置20で気液分離した液体を、ライザー管10から排出するためにポンプ23によりポンプ回転数を調整値に維持して吸い上げる。
(5)このとき、ポンプ23のポンプ回転数の調整値を、圧力計31による計測圧力とポンプ23のポンプ回転数の維持のために供給される電流量の計測電流量Iに基づいて調整する。
一実施形態によれば、計測圧力Pvと設定圧力との比較結果に応じて、ポンプ回転数の調整値は増減され、設定圧力は、計測電流量Iに応じて設定される。計測電流量Iが設定した下限値I0よりも低下した場合、設定圧力を基準圧力Sv(第1の圧力)から基準圧力Sv0+α(第1の圧力よりも高い第2の圧力)に変更する。
一実施形態によれば、計測圧力Pvが設定圧力に対して高い場合において、計測電流量Iが設定した下限値I0よりも低下したときにポンプ回転数の調整値として設定される第1の値は、計測電流量Iが設定した下限値I0以上のときにポンプ回転数の調整値として設定される第2の値に比べて小さい。
このようなポンプ回転数の制御は、計測圧力Pvが設定圧力に対して高い場合、ポンプ回転数の調整値を増やし、計測圧力Pvが設定圧力以下の場合、ポンプ回転数の調整値を減らすことで、安定して天然ガスハイドレートの分解を行うことができる。
制御装置40は、このようなポンプ回転数の制御を、一定の時間間隔毎に行うことが好ましい。
以上、本発明のガス生産システム及びガス生産方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1 ガス生産システム
2 海底面
3 掘削船
4 上層
5 ハイドレート層
7 坑井
10 ライザー管
10a 先端部
11 管本体
12 ガス生成ライン
13 液体排出ライン
13a 液体排出管
14 液体輸送管
15a 空間
16 管
17a,17b,17c 隔壁
18 揚収管部分
20 気液分離装置
21 囲み容器
21a 側壁
21b 底壁
22 遠心分離器
23 ポンプ
24 モータ
24a 電流計
25 スクリュー
26 ヒータ
31 圧力計
40 制御装置

Claims (10)

  1. 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
    地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えたライザー管と、
    前記ライザー管の前記先端部に設けられ、前記ライザー管内の前記先端部における圧力を計測する圧力計と、
    前記ライザー管内に設けられ、前記気液混合物を取り込んだ前記液体から気泡を分離する気液分離装置と、
    前記気液分離装置で分離した気体を、生産するガスとして、前記ライザー管から取り出すガス生成管を備えるガス生成ラインと、
    前記気液分離装置で前記ガスが分離された前記液体を前記ライザー管から排出するために、ポンプ回転数を調整値に維持して前記液体を吸い上げるポンプと、
    前記ポンプの前記ポンプ回転数の維持のために供給される電流量を計測する電流計と、
    前記ポンプ回転数の前記調整値を、前記圧力計で計測された計測圧力と前記電流計で計測された計測電流量に基づいて調整する制御装置と、を備えることを特徴とするガス生産システム。
  2. 前記制御装置は、前記計測圧力と設定圧力との比較結果に応じて、前記調整値を増減し、前記設定圧力は、前記計測電流量に応じて設定する、請求項1に記載のガス生産システム。
  3. 前記計測電流量が設定した下限値よりも低下した場合、前記制御装置は、前記設定圧力を第1の圧力から前記第1の圧力よりも高い第2の圧力に変更する、請求項2に記載のガス生産システム。
  4. 前記制御装置は、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合において、前記計測電流量が設定した下限値よりも低下したときに前記調整値として設定される第1の値は、前記計測電流量が設定した下限値以上のときに前記調整値として設定される第2の値に比べて小さい、請求項2または3に記載のガス生産システム。
  5. 前記制御装置は、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合、前記調整値を増やし、
    前記計測圧力が前記設定圧力以下の場合、前記調整値を減らす、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス生産システム。
  6. 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するガス生産方法であって、
    地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって前記ライザー管内に生じる前記先端部の圧力を用いて前記ライザー管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
    前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込むステップと、
    前記ライザー管内に取り込んだ前記気液混合物を取り込んだ前記液体から気液分離を行ってガスを取り出すステップと、
    前記気液分離後の前記液体を、前記ライザー管から排出するために、ポンプ回転数を調整値に維持したポンプにより、前記気液分離後の前記液体を吸い上げるステップと、
    前記ポンプ回転数の前記調整値を、前記圧力の計測圧力と前記ポンプの前記ポンプ回転数の維持のために供給される電流量の計測電流量に基づいて調整するステップと、を備えることを特徴とするガス生産方法。
  7. 前記調整値の調整では、前記計測圧力と設定圧力との比較結果に応じて、前記調整値は増減され、前記設定圧力は、前記計測電流量に応じて設定される、請求項6に記載のガス生産方法。
  8. 前記計測電流量が設定した下限値よりも低下した場合、前記設定圧力を第1の圧力から前記第1の圧力よりも高い第2の圧力に変更する、請求項7に記載のガス生産方法。
  9. 前記調整値の調整では、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合において、前記計測電流量が設定した下限値よりも低下したときに前記調整値として設定される第1の値は、前記計測電流量が設定した下限値以上のときに前記調整値として設定される第2の値に比べて小さい、請求項7または8に記載のガス生産方法。
  10. 前記調整値の調整では、前記計測圧力が前記設定圧力に対して高い場合、前記調整値を増やし、前記計測圧力が前記設定圧力以下の場合、前記調整値を減らす、請求項6〜9のいずれか1項に記載のガス生産方法。
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