JP6798638B2 - 粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、粘着テープに関する。
粘着テープは、電子機器を構成する部品の固定等の場面で広く使用されている。具体的には、前記粘着テープは、薄型テレビ、家電製品、OA機器などの比較的大型の電子機器を構成する板金同士の固定や外装部品と筐体の固定、および携帯電子端末、カメラ、パソコンなどの比較的小型の電子機器への外装部品や電池等の剛体部品の固定等に使用されている。これら剛体部品には、凹凸形状や歪みが生じている場合があり、粘着テープにはこれらの表面形状を追従しながら強固な接着力を発現する追従性が求められている。
また、薄型テレビや家電製品、プリンターやコピー機などのOA機器分野では、環境調和の観点から省資源等を目的として、製品に使用されている再利用可能な部品については、使用後に分解して再利用することが多くなってきている。この際、粘着テープを使用している場合には、部品に貼付された粘着テープを剥離する必要があるが、剥離時に粘着剤が被着体に残留したり、粘着テープが切れてしまったり、不織布層間で両面粘着テープが破壊したりする問題がある。
また、従来の粘着テープを用いて金属やプラスチックなどの硬質な材料同士を強固に貼り合わせた場合には、加熱して粘着剤成分を軟化させるなどして引き剥がす必要があるが、この場合には、再利用して使用したい被着体の金属やプラスチックにも加熱による劣化などの影響が生じてしまう。また、同様に有機溶剤などを使用して粘着テープを脆化させて引き剥がすこともできるが、加熱する場合と同様に被着体の劣化問題が生じてしまう。
上記問題に対して、3つの層からなる透明な感圧接着剤シート帯状片であって、この3つの層が各々水素化ビニル芳香族ブロックコポリマーと粘着付与剤樹脂をベースとする透明な粘着剤から構成された感圧接着剤シートが提案されている(特許文献1)。しかしながら、水素化ビニル芳香族ブロックコポリマーと粘着付与剤をベースとする層を3層積層した場合、十分な初期接着性能が得られないことがあり、例えばひずみの大きい硬質な被着体同士を貼り合わせる際に接着力が低下するなどの問題があった。
また、一般に使用される強接着力を有する粘着テープを活用する方法もあるが、課題となる再剥離性を十分に確保することが出来ていない。
特開2004−162064号公報
本発明が解決しようとする課題は、被着体、特に硬質な被着体に対する接着性に優れ、且つ、粘着テープを剥がす際には、加熱や有機溶剤等によって粘着テープを脆化させる必要もなく、また、粘着剤が被着体に残留することもなく、粘着テープの水平方向のみならず角度をつけて引き伸ばしても容易に剥離可能な優れた再剥離性を有する粘着テープを提供することである。
本発明者らは鋭意研究した結果、上記課題を解決するための本発明を完成するに至った。
本発明は、フィラーを含有する粘着層を備えた粘着テープであり、厚さが150μmより大きく1500μm未満であり、破断点伸度が600〜3000%であり、破断点応力が2.5〜80.0MPaである粘着テープを提供するものである。
本発明の粘着テープは、金属やプラスチック等の硬質な被着体同士を貼り合わせた場合でも接着性に優れ、強固に接着させることができ、両者を剥がす際には、加熱や有機溶剤によって粘着テープを脆化させる必要も無く、また、被着体上に粘着剤などの残留物も無く、水平方向のみならず角度をつけて引き伸ばしても容易に剥離可能であり、被着体を再利用することが可能となる。
以下に、本発明の粘着テープの構成について更に詳しく説明する。
<粘着テープ>
本発明の粘着テープは、厚さが150μmより大きく1500μm未満であり、破断点伸度が600〜3000%であり、破断点応力が2.5〜80.0MPaである粘着テープである。
前記粘着テープの厚さは150μmより大きいことが好ましく、170μm以上であることがより好ましく、200μm以上であることがより好ましく、250μm以上であることが特に好ましい。また、前記粘着テープの厚さは1500μm未満であることが好ましく、1400μm以下であることが好ましく、1300μm以下であることがより好ましく、1200μm以下であることが特に好ましい。粘着テープの厚さが上記範囲にあることで、被着体の歪などに対して追従し易く優れた接着強度が得られ易くなり、粘着テープを水平方向に引き伸ばして再剥離する際に必要となる応力が大きくなりすぎないため好ましい。本発明の粘着テープは、被着体が金属やプラスチックのような硬質なものでありながら大面積なものである場合も想定される。一般的に、大面積な被着体であるほど歪みを抑制して成形することが困難である。このような被着体の歪みを粘着テープで追従させることで、例えば電子機器などの緻密な機構をより正確に完成させることが出来る。
前記粘着テープの破断点伸度は600〜3000%であることが好ましく、650〜2800%であることがより好ましく、700〜2700%であることが更に好ましく、750〜2600%であることがよりいっそう好ましい。本発明の粘着テープは先述の通り厚みが150より大きく1500μm未満と比較的厚手の粘着テープであり強固な接着力を保有する。本発明のように強力に接着した粘着テープを伸長させて引き剥がす際には、前記破断点伸度範囲であることで、前記粘着テープが強固に被着体に接着している場合でも適度な引っ張り応力で引き剥がすことが可能となり、引き剥がし工程においても粘着テープが過剰に伸びすぎることなく容易に引き剥がすことが出来る。
前記粘着テープの破断点応力は2.5〜80.0MPaであることが好ましく、3.0〜60.0MPaであることがより好ましく、3.5〜30.0MPaであることが更に好ましく、4.0〜20.0MPaであることがよりいっそう好ましい。粘着テープの破断点応力が前記範囲にあることで、粘着テープを引き伸ばして剥がす際にも粘着テープが千切れてしまうことが無く、粘着テープを好適に伸長させ易いため引き剥がしによる再剥離作業が容易になる。また、粘着テープを引き伸ばして変形させる際に必要な力は粘着テープの厚みにも依存することになる。例えば、厚みが厚く破断点応力が高い粘着テープを引き伸ばして再剥離しようとした場合には、十分に引き伸ばすことが出来ず再剥離することができない。
前記粘着テープの25%伸長時応力は0.05〜10.0MPaであることが好ましく、0.1〜5.0MPaであることがより好ましく、0.15〜3.0MPaであることが更に好ましく、0.2〜2.0MPaであることがよりいっそう好ましい。粘着テープの25%伸長時応力が前記範囲にあることで、粘着テープに好適な接着強度を得ることができ、再剥離する工程でも比較的容易に引き剥がすことが可能となる。上記範囲を下回る場合、硬質な被着体同士を固定していながら粘着テープのせん断方向への荷重が生じた場合に粘着テープが剥がれてしまう懸念が生じる。また、上記範囲を上回る場合には、粘着テープの引き剥がし工程において、粘着テープを伸長させるために必要な力が過大となってしまう。
前記粘着テープの50%伸長時応力は0.05〜10.5MPaであることが好ましく、0.1〜5.5MPaであることがより好ましく、0.15〜3.5MPaであることが更に好ましく、0.2〜2.5MPaであることがよりいっそう好ましい。粘着テープの50%伸長時応力が前記範囲にあることで、粘着テープに好適な接着強度を得ることができ、再剥離する工程でも比較的容易に引き剥がすことが可能となる。上記範囲を下回る場合、硬質な被着体同士を固定していながら粘着テープのせん断方向への荷重が生じた場合に粘着テープが剥がれてしまう懸念が生じる。また、上記範囲を上回る場合には、粘着テープの引き剥がし工程において、粘着テープを伸長させるために必要な力が過大となってしまう。
前記粘着テープの50%伸長時応力は25%伸長時応力の100〜160%であることが好ましく、103〜150%であることがより好ましく、105〜140%であることが更に好ましく、110〜130%であることがよりいっそう好ましい。
粘着テープの50%伸長時応力が粘着テープの25%伸長時応力に対して前記範囲にあることで、粘着テープの再剥離時の再剥離する工程での引き剥がすために必要な応力が安定させることが可能となる。
前記粘着テープの23℃における貯蔵弾性率E’(23℃)は1.0×10〜1.0×10Paであることが好ましく、5.0×10〜5.0×10Paであることがより好ましく、1.0×10〜1.0×10Paであることが更に好ましく、3.0×10〜8.0×10Paであることがよりいっそう好ましい。粘着テープの破断点応力が前記範囲にあることで、被着体の歪などに対して追従し易く優れた接着強度が得られ易くなり、粘着テープの寸法安定性も確保することが出来るため好適な貼付作業性が得られる。前述のとおり、本発明の粘着テープは、被着体が金属やプラスチックのような硬質なものでありながら大面積なものである場合も想定される。一般的に、大面積な被着体であるほど歪みを抑制して成形することが困難である。上記貯蔵弾性率範囲を有する粘着テープであれば、前述のような被着体の歪みを粘着テープで追従させることができ、好適な接着力を得ることが出来る。
前記粘着テープの180°ピール接着力は、5N/20mm以上が好ましく、7N/20mm以上がより好ましく、9N/20mm以上であることが更に好ましく、12N/20mm以上であることがよりいっそう好ましい。粘着テープの180°ピール接着力が上記範囲である場合、被着体が剛体同士の場合でも優れた接着性が得られ易い。本発明のように伸びのある粘着テープにおいて前記範囲の180°ピール接着力を下回ることは被着体への界面接着強度が低いことが示唆される。このため、剛体同士の貼り合わせに使用した場合、十分な接着挙動が得られなくなってしまう懸念がある。
<粘着層>
本発明の粘着テープはフィラーを含有する粘着層を備えている。前記粘着層としては、従来知られる粘着剤を使用することができる。
(フィラー)
本発明の粘着テープの粘着層はフィラーを含有する。
本発明粘着テープを構成するフィラーとしては、金属、金属水酸化物、金属酸化物、ケイ酸塩、カーボン、シリカなどの各種無機フィラーや有機ビーズからなる群より選ばれる1種以上のフィラーを使用することができる。
前記金属としては、例えばアルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、カルシウム、バリウム、スズ、ニッケル、チタン、銅、銀、金等を使用することができる。
前記金属水酸化物としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等を使用することができる。
前記金属酸化物としては、例えば酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化カルシウムなどを使用することができる。
前記ケイ酸塩としては、例えばタルク、マイカを使用することができる。
前記フィラーの種類は粘着テープに要求する性能から選択することができるが、例えば、難燃性を付与する場合は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを使用することが好ましい。特に水酸化アルミニウムは、250℃程度から熱分解反応が起こり、粘着テープが著しく溶融する前に難燃効果を発揮できるため好ましい。
前記フィラーの形状は、規則的な形状又は不規則な形状のいずれであってもよいが、非板状または非鱗片状の形状を有するものを使用することが好ましい。なお、前記非板状または非鱗片状の形状とは、アスペクト比が1〜10程度のものを指す。その中でも、アスペクト比が1〜10であるものが好ましく、1〜9であるものがより好ましく、1〜8であるものが更に好ましい。
また、前記フィラーは、平均粒子径0.01μm〜70μmであるものを使用することが好ましく、平均粒子径0.05μm〜50μmであるものを使用することが更に好ましく、平均粒子径0.1μm〜30μmであるものを使用することがより好ましく、平均粒子径0.5μm〜15μmであるものを使用することがよりいっそう好ましい。前記範囲とする事で、より優れた粘着性能と優れた再剥離性を両立することができる。なお、前記平均粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置9320HRA(日機装株式会社製)を用いて測定した値を指す。
前記フィラーとしては、より一層優れた再剥離性を得るうえで、本粘着テープの粘着剤層を構成する成分の全体積に対して1体積%〜80体積%の範囲で使用することが好ましく、10体積%〜75体積%の範囲で使用することがより好ましく、15体積%〜70体積%の範囲で使用することがより好ましく、20体積%〜60体積%の範囲で使用することがさらに好ましい。前記範囲とする事で、より優れた粘着性能と優れた再剥離性を両立することができる。
前記粘着層の厚みは、本発明の粘着テープの構成に依存して変更される。本発明の粘着テープを粘着層のみから構成する場合には、150μmより大きいことが好ましく、170μm以上であることがより好ましく、200μm以上であることがより好ましく、250μm以上であることが特に好ましい。また、前記粘着テープの厚さは1500μm未満であることが好ましく、1400μm以下であることが好ましく、1300μm以下であることがより好ましく、1200μm以下であることが特に好ましい。また、本発明の粘着テープに基材を設ける場合には、基材層の厚みに対して1/2〜1/500であることが好ましく、1/3〜1/300であることがより好ましく、1/5〜1/200であることが更に好ましく、1/5〜1/50であることがよりいっそう好ましい。粘着テープの粘着層と基材層の厚み比率が上記範囲にあることで、粘着テープの優れた接着性と再剥離性を得ることが出来る。本発明の粘着テープは粘着剤層の凝集力は基材の凝集力よりも低くなるため、上記範囲よりも粘着層が厚い場合には、粘着テープの再剥離工程で粘着剤層のみが被着体に残存してしまう可能性がある。また、上記範囲よりも粘着剤層が薄い場合には、被着体の表面が凹凸形状などの場合に粘着層が追従できずに顕著に接着強度が低下してしまう懸念がある。
前記粘着層の破断点応力は、0.5〜25.0MPaであることが好ましく、0.8〜20.0MPaであることがより好ましく、1.0〜17.0MPaであることが更に好ましく、1.2〜15.0MPaであることがよりいっそう好ましい。前記粘着層の破断点応力が前記範囲にあることで、優れた粘着性が発揮でき、本発明の粘着テープを水平方向に引き伸ばして剥離する際に被着体上に粘着剤成分が残留し難いため好ましい。
前記粘着層に使用する粘着剤としては、例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、合成ゴム系粘着剤や天然ゴム系粘着剤などのゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。
(アクリル系粘着剤)
前記アクリル系粘着剤としては、アクリル重合体と、必要に応じて粘着付与樹脂や架橋剤等の添加剤を含有するものを使用することができる。
前記アクリル重合体は、例えば(メタ)アクリル単量体を含有する単量体混合物を重合させることによって製造することができる。
前記(メタ)アクリル単量体としては、例えば炭素原子数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等を使用することができ、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
前記炭素原子数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素原子数4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、炭素原子数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを使用することがより好ましく、n−ブチルアクリレートを使用することが、被着体に対する優れた密着性を確保するうえで特に好ましい。
前記炭素原子数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、前記アクリル重合体の製造に使用する単量体の全量に対して80質量%〜98.5質量%の範囲で使用することが好ましく、90質量%〜98.5質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記アクリル重合体の製造に使用可能な単量体としては、前記したものの他に必要に応じて高極性ビニル単量体を使用することができる。
前記高極性ビニル単量体としては、例えば水酸基を有する(メタ)アクリル単量体、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体、アミド基を有する(メタ)アクリル単量体等の(メタ)アクリル単量体を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
水酸基を有するビニル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル単量体を使用することができる。
カルボキシル基を有するビニル単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸2量体、クロトン酸、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート等の(メタ)アクリル単量体を使用でき、なかでもアクリル酸を使用することが好ましい。
アミド基を有するビニルとしては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリル単量体を使用することができる。
前記高極性ビニル単量体としては、前記したものの他に、酢酸ビニル、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等のスルホン酸基含有単量体等を使用することができる。
前記高極性ビニル単量体は、前記アクリル重合体の製造に使用する単量体の全量に対して1.5質量%〜20質量%の範囲で使用することが好ましく、1.5質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましく、2質量%〜8質量%の範囲で使用することが、凝集力、保持力、接着性の点でバランスのとれた粘着剤層を形成できるためさらに好ましい。
前記高極性ビニル単量体のうち、前記水酸基を有するビニル単量体は、前記粘着剤としてイソシアネート系架橋剤を含有するものを使用する場合に、使用することが好ましい。具体的には、前記水酸基を有するビニル単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
前記水酸基を有するビニル単量体は、前記アクリル重合体の製造に使用する単量体の全量に対して0.01質量%〜1.0質量%の範囲で使用することが好ましく、0.03質量%〜0.3質量%質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記アクリル重合体は、前記単量体を溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合方法で重合させることによって製造することができ、溶液重合法や塊状重合法で製造することが好ましい。
前記重合の際には、必要に応じて過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイル等の過酸化物系熱重合開始剤、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾの熱重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤等を使用することができる。
上記方法で得られたアクリル重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエッションクロマトグラフ(GPC)で測定される標準ポリスチレン換算で、30万〜300万であるものを使用することが好ましく、50万〜250万であるものを使用することがより好ましい。
ここで、GPC法による分子量の測定は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8329GPC)を用いて測定される、スタンダードポリスチレン換算値であり、測定条件は以下のとおりである。
サンプル濃度:0.5質量%(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:100μL
溶離液:THF
流速:1.0mL/分
測定温度:40℃
本カラム:TSKgel GMHHR−H(20)2本
ガードカラム:TSKgel HXL−H
検出器:示差屈折計
スタンダードポリスチレン分子量:1万〜2000万(東ソー株式会社製)
前記アクリル系粘着剤としては、被着体との密着性や面接着強度を向上させるため、粘着付与樹脂を含有するものを使用することが好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、安定化ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、石油樹脂系粘着付与樹脂、(メタ)アクリレート系粘着付与樹脂等を使用することができる。
なかでも、前記粘着付与樹脂としては、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、テルペンフェノール系樹脂を、単独または2種以上組み合わせ使用することが好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、30℃〜180℃の軟化点を有するものを使用することが好ましく、70℃〜140℃の軟化点を有するものを使用することが、高い接着性能を備えた粘着剤層を形成するうえでより好ましい。なお、(メタ)アクリレート系の粘着付与樹脂を使用する場合には、そのガラス転移温度が30℃〜200℃のものを使用することが好ましく、50℃〜160℃のものを使用することがより好ましい。
前記粘着付与樹脂は、前記アクリル重合体100質量部に対して5質量部〜65質量部の範囲で使用することが好ましく、8質量部〜55質量部の範囲で使用することが、被着体との密着性を確保しやすくいためより好ましい。
前記アクリル系粘着剤としては、粘着剤層の凝集力をより一層向上させるうえで、架橋剤を含有するものを使用することが好ましい。前記架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤等を使用することができる。なかでも、架橋剤としては、アクリル重合体の製造後に混合し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤が好ましく、アクリル重合体との反応性に富むイソシアネート系架橋剤及びエポキシ系架橋剤を使用することが好ましい。
前記イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート等が挙げられる。特に好ましいのは、3官能のポリイソシアネート系化合物である。3官能のイソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート及びこれらのトリメチロールプロパン付加体、トリフェニルメタンイソシアネート等が挙げられる。
架橋度合いの指標として、粘着剤層をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率の値が用いられる。粘着剤層のゲル分率は、10質量%〜70質量%であることが好ましく、25質量%〜65質量%であることがより好ましく、35質量%〜60質量%であることが、凝集性と接着性がともに良好な粘着剤層を得るうえでさらに好ましい。
なお、ゲル分率は、下記の方法で測定された値を指す。剥離シート上に、乾燥後の厚さが50μmになるように粘着剤組成物を塗工し、100℃で3分間乾燥し、40℃2日エージングしたものを50mm角に切り取り、これを試料とする。次に、予め上記試料のトルエン浸漬前の質量(G1)を測定しておき、トルエン溶液中に23℃で24時間浸漬した後の試料のトルエン不溶解分を300メッシュ金網で濾過することにより分離し、110℃で1時間乾燥した後の残渣の質量(G2)を測定し、以下の式に従ってゲル分率が求められる。なお、試料中の導電性微粒子の重量(G3)は、試料の質量(G1)と粘着剤の組成から算出する。
ゲル分率(質量%)=(G2−G3)/(G1−G3)×100
本発明の粘着テープの粘着層は前記フィラーを含有するが、その他の粘着剤の添加剤として、特性を損なわない範囲で必要に応じて、その他のポリマー成分、架橋剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、重合禁止剤、表面調整剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤、可塑剤、軟化剤、難燃剤、金属不活性剤などの添加剤;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニア、五酸化アンチモンなどの無機系充填剤などを含有するものを使用することができる。
(ゴム系粘着剤)
前記ゴム系粘着剤としては、一般的に粘着剤として使用できるゴム材料を使用することが出来るが、特に好ましい一態様としては、ポリ芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体が好適に使用でき、特に、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン共重合体などのスチレン系樹脂が使用できる。
本発明の粘着テープの粘着剤に用いるスチレン系樹脂には、スチレン−イソプレン共重合体または/およびスチレン−イソプレン−スチレン共重合体または/およびスチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の混合物が使用できる。当該成分で構成されるスチレン系樹脂は本発明の粘着テープに優れた接着物性と保持力を与える。
前記スチレン系樹脂としては、前記スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の全質量に対して、下記化学式(1)で示される構造単位を10質量%〜80質量%の範囲で有するものを使用することが好ましく、12〜60質量%の範囲で有するものを使用することがより好ましく、15〜40質量%の範囲で有するものを使用することが更に好ましく17〜35質量%の範囲で有するものを使用することがよりいっそう好ましい。これにより、優れた接着性と耐熱性を得ることができる。
Figure 0006798638
前記スチレン系樹脂としては、構造の異なる共重合体を2種以上含有するものを使用し、スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体とを組み合わせ含有するものを使用することが出来る。
前記スチレン系樹脂は、前記スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の合計質量に対して、前記スチレン−イソプレン共重合体を0質量%〜80質量%の範囲で含有するものを使用することが好ましく、0質量%〜77質量%の範囲で含有するものを使用することが更に好ましく、0質量%〜75質量%の範囲で含有するものを使用することが更に好ましく、0質量%〜70質量%の範囲で使用することがよりいっそう好ましい。前記範囲とすることで、本発明の粘着テープに優れた接着性能と熱耐久性とを両立させることができる。
また、前記スチレン−イソプレン共重合体としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い標準ポリスチレン換算で測定された重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、東ソー社製SC−8020、高分子量カラムTSKgelGMHHR−H、溶媒:テトラヒドロフラン)が1万〜80万の範囲であるものを使用することが好ましく、3万〜50万の範囲であるものを使用することがより好ましく、5万〜30万の範囲であるものを使用することがよりいっそう好ましい。前記範囲であることで、加熱流動性や溶剤希釈時の相溶性を確保できるため製造工程における作業性が良好でありながら、熱耐久性を備えた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記スチレン系樹脂は、例えば、線状構造や分岐構造または多分岐構造などの単一構造のものを使用することが出来るが、異なる構造のものを混合して使用することも可能である。線状構造が豊富なスチレン系樹脂を粘着層に使用した際は本発明の粘着テープに優れた接着性能を与える。一方、分岐構造や多分岐構造でありながら分子末端にスチレンブロックを配したものは擬似的架橋構造を取ることができ、優れた凝集力を与えることができるため、高い保持力を与えることができる。これらは必要な特性にあわせて混合して使用することが好ましい。
前記スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の製造方法は特に限定されることは無く、従来既知の製造方法が適用でき、前記基材に関する記載と同様の方法で製造することができる。
また、前記ゴム系粘着剤には粘着付与樹脂が使用でき、その中でも、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。これにより、優れた初期接着性と熱耐久性とを備えた粘着剤及び粘着テープを得ることができる。前記軟化点は、JISK2207に規定の方法(乾球式)で測定された値を指す。
粘着付与樹脂としては、例えば常温(23℃)で固体状のものを使用することが好ましく、C系石油樹脂、C系/C系石油樹脂、脂環族系石油樹脂等の石油樹脂を使用することができる。前記石油樹脂は、スチレン系樹脂を構成するポリイソプレン構造と相溶しやすく、その結果、粘着剤及び粘着テープの初期接着力と熱耐久性とをより一層向上させることができる。
前記C系石油樹脂としては、脂肪族系石油樹脂を使用することができ、例えば、エスコレッツ1202、1304、1401(東燃化学合同会社製)、ウイングタック95(グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー製)、クイントンK100、R100、F100(日本ゼオン株式会社製)、ピコタック95、ピコペール100(理化ハーキュレス製)等を使用することができる。
前記C系/C系石油樹脂としては、前記したC系石油樹脂と、C系石油樹脂との共重合体を使用することができ、例えば、エスコレッツ2101(トーネックス製)、クイントンG115(日本ゼオン製)、ハーコタック1149(理化ハーキュレス製)等を使用することができる。
前記脂環族系石油樹脂としては、前記したC系石油樹脂に水素添加して得られるが、例えば、エスコレッツ5300(トーネックス製)、アルコンP−100(荒川化学工業製)、リガライトR101(理化ファインテク製)等を使用することができる。
前記軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂としては、前記C系石油樹脂、C系/C系石油樹脂、及び脂環族系石油樹脂以外に、例えば、重合ロジン系樹脂、C系石油樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン−フェノール樹脂、スチレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
なかでも、前記軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂としては、前記C系石油樹脂と重合ロジン系樹脂とを組み合わせ使用することが、より一層優れた初期接着性と熱耐久性とを両立するうえで好ましい。
前記軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂は、前記スチレン系樹脂の全量に対して3質量%〜100質量%の範囲で使用することが好ましく、5質量%〜80質量%の範囲で使用することがより好ましく、5質量%〜80質量%の範囲で使用することが、より一層優れた接着性と優れた熱耐久性とを両立した粘着剤及び粘着テープを得るうえでより好ましい。
また、定温環境での貼付性や初期接着性を得る目的で、前記軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂と組み合わせて、軟化点が−5℃以下の粘着付与樹脂を使用することも出来る。前記流動点は、JISK2269に規定される方法に準拠した方法で測定された値を指す。
前記軟化点が−5℃以下の粘着付与樹脂としては、室温で液状の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。このような室温で液状の粘着付与樹脂は、公知の上記粘着付与樹脂の中から選択することが好ましい。
前記軟化点が−5℃以下の粘着付与樹脂としては、例えば、プロセスオイル、ポリエステル、ポリブテン等の液状ゴム等を使用することができ、なかでもポリブテンを使用することが、より一層優れた初期接着性を発現させるうえで好ましい。
前記軟化点が−5℃以下の粘着付与樹脂は、前記粘着付与樹脂の全量に対して0質量%〜40質量%の範囲で使用することが好ましく、0質量%〜30質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記軟化点が−5℃以下の粘着付与樹脂としては、前記スチレン系樹脂の全量に対して0質量%〜40質量%の範囲で使用することが好ましく、0質量%〜30質量%の範囲で使用することが、初期接着力を向上させ良好に接着することができ、かつ、十分な熱耐久性を得ることができる。
前記軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂及び前記軟化点が−5℃以下の粘着付与樹脂の質量割合は、5〜50の範囲であることが好ましく、10〜30の範囲であることが、優れた初期接着性と優れた保持力とを両立した粘着剤及び粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記スチレン系樹脂と前記粘着付与樹脂とは、[スチレン系樹脂/粘着付与樹脂]で表される質量比が0.5〜10.0となる範囲で組み合わせ使用することが好ましく、0.6〜9.0となる範囲で使用することが、初期接着力を向上することができ、かつ、優れた熱耐久性を得ることができる。また、前記質量比[スチレン系樹脂/粘着付与樹脂]は、1よりも大きいことが、例えば被着体の曲面部等に貼付した際に粘着テープの反発力に起因した剥がれを防止(耐反発性)するうえで好ましい。
本発明の粘着テープの粘着層は前記フィラーを含有するが、その他の粘着剤の添加剤として、特性を損なわない範囲で必要に応じて、その他のポリマー成分、架橋剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、重合禁止剤、表面調整剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤、可塑剤、軟化剤、難燃剤、金属不活性剤などの添加剤;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニア、五酸化アンチモンなどの無機系充填剤などを含有するものを使用することができる。
前記老化防止剤としては、一般に粘着剤に使用できものが適用可能であるが前記基材の項目で記載したとおりのものが一例として挙げられる。
前記粘着剤層の製造方法としては、押し出し成型によるキヤスト法、一軸延伸法、逐次二次延伸法、同時二軸延伸法、インフレーション法、チューブ法、さらに、カレンダー法、溶液法などがある。中でも押し出し成型によるキヤスト法や溶剤法による製造方法が好適に使用でき、粘着層の厚み制御や基材との積層方法の相性に合わせて選択すればよい。
また、溶剤法の場合にもロールコーター等で直接基材に塗布する方法や、剥離ライナー上にいったん粘着層を形成後剥離して使用する方法が用いられる。
前記剥離ライナーとしては、例えばクラフト紙、グラシン紙、上質紙等の紙;ポリエチレン、ポリプロピレン(OPP、CPP)、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム;前記紙と樹脂フィルムとを積層したラミネート紙、前記紙にクレーやポリビニルアルコールなどで目止め処理を施したものの片面もしくは両面に、シリコーン系樹脂等の剥離処理を施したもの等を用いることができる。
<基材>
本発明の粘着テープの好ましい一態様としては、粘着テープが被着体に接着するための粘着層とは別に基材を設けることである。粘着層は、前記基材の片面に設けられていてもよく、両面に設けられていてもよいが、両面に設けられるのが好ましい。前記基材を設ける際には、その厚さが100〜1490μmであることが好ましく、120〜1390μmであることがより好ましく、150〜1290μmであることが更に好ましく、200μm〜1190μmであることがよりいっそう好ましい。前記基材の厚さが上記範囲であることで、被着体の歪みに対して粘着テープが追従し易く高い接着強度を得易く、粘着テープを水平方向に引き伸ばしながら再剥離する際に必要な応力が大きくなりすぎないため好ましい。
また、前記粘着テープの基材の破断点伸度は600〜3000%であることが好ましく、650〜2800%であることがより好ましく、700〜2700%であることが更に好ましく、750〜2600%であることがよりいっそう好ましい。前記基材の破断点伸度が前記範囲の下限以上であることで、前記粘着テープが強固に被着体に接着している場合でも粘着テープを再剥離する際のテープ水平方向へ引き伸ばすための応力が大きくなり過ぎず、引き剥がし工程においても粘着テープが過剰に伸びすぎることなく容易に引き剥がすことが出来る。また、前記基材の破断点伸度が前記範囲の上限以下であることで粘着テープを再剥離する際のテープ水平方向への引き伸ばし距離が長くなりすぎず小スペースでの作業が可能となるため好ましい。
前記基材の破断点応力は2.5〜80.0MPaであることが好ましく、3.0〜60.0MPaであることがより好ましく、3.5〜30.0MPaであることが更に好ましく、4.0〜20.0MPaであることがより一層好ましい。前記基材の破断点応力が前記範囲にあることで、粘着テープを引き伸ばして剥がす際にも粘着テープが千切れてしまうことが抑制でき、粘着テープを伸長させるための荷重が過剰になり過ぎないため引き剥がしによる再剥離作業が容易になる。また、粘着テープを引き伸ばして変形させる際に必要な力は粘着テープの厚みにも依存することになる。例えば、厚みが厚く破断点応力が高い粘着テープを引き伸ばして再剥離しようとした場合には、十分に引き伸ばすことが出来ず再剥離することができない。
前記基材の25%伸長時応力は0.15〜10.0MPaであることが好ましく、0.25〜7.0MPaであることがより好ましく、0.35〜5.0MPaであることが更に好ましく、0.45〜2.0MPaであることがよりいっそう好ましい。粘着テープの25%伸長時応力が前記範囲にあることで、粘着テープに好適な接着強度を得ることができ、再剥離する工程でも比較的容易に引き剥がすことが可能となる。上記範囲を下回る場合、硬質な被着体同士を固定していながら粘着テープのせん断方向への荷重が生じた場合に粘着テープが剥がれてしまう懸念が生じる。また、上記範囲を上回る場合には、粘着テープの引き剥がし工程において、粘着テープを伸長させるために必要な力が過大となってしまう。
前記基材の50%伸長時応力は0.15〜10.0MPaであることが好ましく、0.25〜7.0MPaであることがより好ましく、0.35〜5.0MPaであることが更に好ましく、0.50〜2.0MPaであることがよりいっそう好ましい。粘着テープの50%伸長時応力が前記範囲にあることで、粘着テープに好適な接着強度を得ることができ、再剥離する工程でも比較的容易に引き剥がすことが可能となる。上記範囲を下回る場合、硬質な被着体同士を固定していながら粘着テープのせん断方向への荷重が生じた場合に粘着テープが剥がれてしまう懸念が生じる。また、上記範囲を上回る場合には、粘着テープの引き剥がし工程において、粘着テープを伸長させるために必要な力が過大となってしまう。
前記粘着テープの基材の50%伸長時応力は25%伸長時応力の100〜160%であることが好ましく、103〜150%であることがより好ましく、105〜140%であることが更に好ましく、110〜130%であることがよりいっそう好ましい。
粘着テープの50%伸長時応力が粘着テープの25%伸長時応力に対して前記範囲にあることで、粘着テープの再剥離時の再剥離する工程での引き剥がすために必要な応力が安定させることが可能となる。
前記基材の23℃における貯蔵弾性率E’(23℃)は1.0×10〜1.0×10Paであることが好ましく、5.0×10〜5.0×10Paであることがより好ましく、1.0×10〜1.0×10Paであることが更に好ましく、3.0×10〜8.0×10Paであることがよりいっそう好ましい。基材の破断点応力が前記範囲にあることで、被着体の歪などに対して追従し易く優れた接着強度が得られ易くなり、粘着テープの寸法安定性も確保することが出来るため好適な貼付作業性が得られる。前述のとおり、本発明の粘着テープは、被着体が金属やプラスチックのような硬質なものでありながら大面積なものであることが想定される。一般的に、大面積な被着体であるほど歪みを抑制して成形することが困難であるが、上記貯蔵弾性率範囲を有する粘着テープであれば、前述のような被着体の歪みを粘着テープで追従させることができ、好適な接着力を得ることが出来る。
本発明の粘着テープの基材を構成する材料としては上記特性が発揮できるものであれば良いが、例えば、ポリ芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体が使用でき、特に、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレンブチレン共重合体、スチレン−エチレンプロピレン共重合体などのスチレン系樹脂が使用できる。また、エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタンなどのポリウレタン樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミドフィルム、フッソ樹脂、ナイロン、アクリル樹脂等も使用することができる。中でも、スチレンイソプレンスチレン共重合体、スチレンブタジエンスチレン共重合体、スチレンエチレンブチレン共重合体、スチレンエチレンプロピレン共重合体などのスチレン系樹脂;エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタンなどのポリウレタン樹脂は、好適な破断点伸度や破断点応力を得易いため好適に使用でき、特に、スチレンイソプレンスチレン共重合体、スチレンブタジエンスチレン共重合体、スチレンエチレンブチレン共重合体、スチレンエチレンプロピレン共重合体などのスチレン系樹脂が好適に使用できる。
前述のとおり本発明の粘着テープの基材としては、樹脂成分の主成分がスチレン系樹脂であるスチレン系樹脂フィルムが好ましいが、当該スチレン系樹脂フィルムは、樹脂成分割合の内50%を超えてスチレン系樹脂が占めるものを包括的に使用できる。スチレン系樹脂は熱可塑性を示す樹脂であるために押出成形や射出成形などの成形性に優れるため本発明の粘着テープを構成するための基材を成形し易い。また、スチレン系樹脂は一般的に熱可塑性樹脂と呼ばれる樹脂郡の中でも特に優れた破断点伸度が得られ易く本発明の粘着テープの基材として好適に使用できる。
当該スチレン系樹脂フィルムに含まれる樹脂成分に占めるスチレン系樹脂の割合は50〜100%であることが好ましく、60〜100%であることがより好ましく、65〜100%であることが更に好ましく、70〜100%であることがよりいっそう好ましい。当該範囲であることで、スチレン系樹脂フィルムの持つ優れた破断点伸度や破断点応力を得ることが出来る。また、当該スチレン系樹脂フィルムに含まれるスチレン系樹脂以外のものとしてはポリオレフィンやポリカーボネートなどの各種熱可塑性樹脂が使用することができ、一種または複数種同時に使用することができる。
本発明の粘着テープを作成するための一態様としては、粘着テープの基材に用いるスチレン系樹脂がスチレン−イソプレン共重合体または/およびスチレン−イソプレン−スチレン共重合体または/およびスチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の混合物である。当該成分で構成されるスチレン系樹脂は特に好ましい破断点伸度および破断点応力の粘着テープが作成できる。
前記スチレン系樹脂としては、前記スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の全質量に対して、下記化学式(2)で示される構造単位を13質量%〜60質量%の範囲で有するものを使用することが好ましく、15〜50質量%の範囲で有するものを使用することがより好ましく、16〜45質量%の範囲で有するものを使用することが更に好ましく17〜35質量%の範囲で有するものを使用することがよりいっそう好ましい。これにより、破断点伸度や破断点応力が好適な範囲で得られ易くなる。
Figure 0006798638
前記スチレン系樹脂としては、構造の異なる共重合体を2種以上含有するものを使用し、スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体とを組み合わせ含有するものを使用することが出来る。
前記スチレン系樹脂は、前記スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の合計質量に対して、前記スチレン−イソプレン共重合体を0質量%〜80質量%の範囲で含有するものを使用することが好ましく、0質量%〜70質量%の範囲で含有するものを使用することがより好ましく、0質量%〜50質量%の範囲で含有するものを使用することが更に好ましく、0質量%〜30質量%の範囲で使用することがよりいっそう好ましい。前記範囲とすることで、優れた破断点伸度や破断点応力を維持しながら熱耐久性との両立が可能となる。
また、前記スチレン−イソプレン共重合体としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い標準ポリスチレン換算で測定された重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、東ソー社製SC−8020、高分子量カラムTSKgelGMHHR−H、溶媒:テトラヒドロフラン)が1万〜80万の範囲であるものを使用することが好ましく、3万〜50万の範囲であるものを使用することがより好ましく、5万〜30万の範囲であるものを使用することがよりいっそう好ましい。前記範囲であることで、加熱流動性や溶剤希釈時の相溶性を確保できるため製造工程における作業性が良好でありながら、熱耐久性を備えた粘着テープを得るうえでより好ましい。
前記スチレン系樹脂は、例えば、線状構造や分岐構造または多分岐構造などの単一構造のものを使用することが出来るが、異なる構造のものを混合して使用することも可能である。線状構造が豊富なスチレン系樹脂は本発明の粘着テープに優れた破断点伸度を与える。一方、分岐構造や多分岐構造でありながら分子末端にスチレンブロックを配したものは擬似的架橋構造を取ることができ、優れた凝集力を与えることができる。このため、必要な機械特性にあわせて混合して使用することが好ましい。
前記スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の製造方法は特に限定されることは無く、従来既知の製造方法が適用できる。例えば、アニオンリビング重合法によりスチレンブロックおよびイソプレンブロックを逐次重合する方法や、リビング性活性末端を有するブロック共重合体を製造した後にカップリング剤と反応させてカップリングしたブロック共重合体を製造する方法がある。
前記スチレン−イソプレン共重合体の製造方法は特に限定されることは無く、従来既知の製造方法が適用できる。例えば、アニオンリビング重合法によりスチレンブロックおよびイソプレンブロックを逐次重合する方法がある。
前記スチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の混合物の製造方法は特に限定されることは無く、従来既知の製造方法が適用できる。例えば、上記で製造したスチレン−イソプレン共重合体とスチレン−イソプレン−スチレン共重合体を混合して使用する方法がある。また、ひとつの重合工程で同時に混合物として製造することも可能である。より具体的な一態様としては、アニオンリビング重合法により、まず、第一に、重合溶媒中、アニオン重合開始剤を用いてスチレン単量体を重合して、リビング性の活性末端を有するポリスチレンブロックを形成する。次いで、第二に、ポリスチレンブロックのリビング性の活性末端からイソプレンを重合して、リビング性の活性末端を有するスチレン−イソプレンジブロック共重合体を得る。引き続き、第三に、当該リビング性の活性末端を有するスチレン−イソプレンジブロック共重合体の一部とカップリング剤とを反応し、カップリングしたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を形成する。そして、第四に、前記のリビング性の活性末端を有するスチレン−イソプレンジブロック共重合体の残部を重合停止剤で、そのリビング性の活性末端を失活させてスチレン−イソプレンジブロック共重合体を形成させる。
また、前記基材には、粘着層との密着性を高めることや耐熱性を高める目的で粘着付与樹脂を使用することが出来る。中でも、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂が好適に使用でき、軟化点は90℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが更に好ましく、110℃以上であることがよりいっそう好ましい。前記軟化点は、JISK2207に規定の方法(乾球式)で測定された値を指す。
前記粘着付与樹脂としては、例えば常温(23℃)で固体状のものを使用することが好ましく、C系石油樹脂、C系/C系石油樹脂、脂環族系石油樹脂等の石油樹脂を使用することができる。
前記石油樹脂は、スチレン−イソプレン共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン共重合体を構成するポリイソプレン構造と相溶しやすく、その結果、粘着テープの初期接着力と熱耐久性とをより一層向上させることができる。
前記C系石油樹脂としては、脂肪族系石油樹脂を使用することができ、例えば、エスコレッツ1202、1304、1401(東燃化学合同会社製)、ウイングタック95(グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー製)、クイントンK100、R100、F100(日本ゼオン株式会社製)、ピコタック95、ピコペール100(理化ハーキュレス製)等を使用することができる。
前記C系/C系石油樹脂としては、前記したC系石油樹脂と、C系石油樹脂との共重合体を使用することができ、例えば、エスコレッツ2101(トーネックス製)、クイントンG115(日本ゼオン製)、ハーコタック1149(理化ハーキュレス製)等を使用することができる。
前記脂環族系石油樹脂としては、前記したC系石油樹脂に水素添加して得られるが、例えば、エスコレッツ5300(トーネックス製)、アルコンP−100(荒川化学工業製)、リガライトR101(理化ファインテク製)等を使用することができる。
前記粘着付与樹脂としては、前記C系石油樹脂、C系/C系石油樹脂、及び脂環族系石油樹脂以外に、例えば、重合ロジン系樹脂、C系石油樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン−フェノール樹脂、スチレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
なかでも、前記粘着付与樹脂としては、前記C系石油樹脂と重合ロジン系樹脂とを組み合わせ使用することが、より一層優れた初期接着性と熱耐久性とを両立するうえで好ましい。
前記粘着付与樹脂は、前記スチレン−イソプレン共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の全量に対して0質量%〜100質量%の範囲で使用することが好ましく、0質量%〜70質量%の範囲で使用することがより好ましく、0質量%〜50質量%の範囲で使用することが更に好ましく、0質量%〜30質量%の範囲で使用することがよりいっそう好ましい。上記範囲で使用することで、粘着層と基材層の界面密着性を高めながら粘着テープの優れた破断点伸度や熱耐久性とを両立させ易くなる。
また、前記基材には、特性を損なわない範囲で必要に応じて、その他のポリマー成分、架橋剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、重合禁止剤、表面調整剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤、シリカビーズ、有機ビーズなどの添加剤;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニア、五酸化アンチモンなどの無機系充填剤などを含有するものを使用することができる。
前記老化防止剤としては、例えばフェノール系老化防止剤を使用することが、スチレン−イソプレン共重合体などの耐熱安定性を効果的に向上させることができ、その結果、良好な初期接着性を維持し、かつ、より一層優れた熱耐久性を備えた粘着剤及び粘着テープを得ることができるため好ましい。
前記フェノール系老化防止剤としては、一般に立体障害性基を有するフェノール系化合物であり、モノフェノール型、ビスフェノール型、ポリフェノール型が代表的である。具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス−[メチレン−3−(3’5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート等を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
前記フェノール系老化防止剤は、前記スチレン−イソプレンブロック共重合体100質量部に対し、0.1質量部〜5質量部の範囲で使用することが好ましく、0.5質量部〜3質量部の範囲で使用することが、スチレン−イソプレン共重合体の耐熱安定性を効果的に向上させることができ、その結果、良好な初期接着性を維持し、かつ、より一層優れた熱耐久性を備えた粘着剤を得ることができる。
前記老化防止剤としては、前記フェノール系老化防止剤と、リン系老化防止剤(加工安定剤とも言われる)、アミン系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤等のその他老化防止剤を組み合わせ使用してもよく、とりわけ、前記フェノール系老化防止剤とリン系老化防止剤とを組み合わせ使用することが、良好な初期接着性を維持し、かつ、より一層優れた熱耐久性を備えた粘着剤を得ることができる。なお、上記リン系老化防止剤は、高温環境下において経時的にわずかに変色(黄変)する場合があるため、その使用量は、前記初期接着性と熱耐久性と変色防止とのバランスを考慮し適宜設定することが好ましい。
本発明の粘着テープの基材に使用する材料としては、ポリウレタンも好適に使用できる。前記ポリウレタンとしては、ポリオール(b1−1)とポリイソシアネート(b1−2)との反応物を好適に使用することができる。
前記ポリオール(b1−1)としては、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等を使用することができる。なかでも、前記ポリオール(b1−1)としては、前記基材の機械特性を得るために、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールを単独または2種以上組み合わせ使用することができる。本粘着テープの耐熱性が必要となる場合はポリエステルポリオールを使用することが好ましく、耐水性や耐生分解性が必要な場合はポリエーテルポリオールを使用することが好ましい。
前記ポリオール(b1−1)に使用可能な前記ポリエステルポリオールとしては、例えば低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるもの、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステル、これらの共重合ポリエステル等を使用することができる。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば概ね分子量が50〜300程度である、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール等の脂肪族アルキレングリコールや、シクロヘキサンジメタノール等を使用することができる。
また、前記ポリエステルポリオールの製造に使用可能な前記ポリカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及びそれらの無水物またはエステル化物等を使用することができる。
前記ポリオール(b1−1)としては、ポリエーテルポリオールを使用することができる。前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば活性水素原子を2個以上有する化合物の1種または2種以上を開始剤として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものを使用することができる。
前記ポリオール(b1−1)としては、ポリカーボネートポリオールを使用することができる。例えば炭酸エステル及び/又はホスゲンと、後述する低分子ポリオールとを反応させて得られるものを使用することができる。
前記炭酸エステルとしては、例えばメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネート等を使用することができる。
また、前記炭酸エステルやホスゲンと反応しうる低分子ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ビフェノール等を使用することができる。
また、前記ポリオール(b1−1)としては、前記したもののほかに、その他のポリオールを使用することができる。前記その他のポリオールとしては、例えばアクリルポリオール等が挙げられる。
また、前記ポリイソシアネート(b1−2)としては、脂環式ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート等を使用することができ、脂環式ポリイソシアネートを使用することが好ましい。
前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレート及び2,5−及び/又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等を、単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
前記ポリオール(b1−1)と前記ポリイソシアネート(b1−2)とを反応させポリウレタン(b1)を製造する方法としては、例えば反応容器に仕込んだ前記ポリオール(b1−1)を、常圧または減圧条件下で加熱することにより水分を除去した後、前記ポリイソシアネート(b1−2)を一括または分割して供給し反応させる方法が挙げられる。
前記ポリオール(b1−1)と前記ポリイソシアネート(b1−2)との反応は、前記ポリイソシアネート(b1−2)が有するイソシアネート基と、前記ポリオール(b1−1)が有する水酸基との当量比(以下[NCO/OH当量比]という。)が、1.0〜20.0の範囲で行うことが好ましく、1.1〜13.0の範囲で行うことがより好ましく、1.2〜5.0の範囲で行うことがさらに好ましく、1.5〜3.0の範囲で行うことが特に好ましい。
前記ポリオール(b1−1)と前記ポリイソシアネート(b1−2)との反応条件(温度、時間等)は、安全、品質、コストなど諸条件を考慮して適宜設定すればよく、特に限定しないが、例えば反応温度は、好ましくは70〜120℃の範囲であり、反応時間は、好ましくは30分〜5時間の範囲である。
前記ポリオール(b1−1)と前記ポリイソシアネート(b1−2)とを反応させる際には、必要に応じて、触媒として、例えば、三級アミン触媒や有機金属系触媒等を使用することができる。
また、前記反応は、無溶剤の環境下で行っても、有機溶剤存在下で行ってもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエーテルエステル系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤等を、単独または2種以上組み合わせ使用することができる。前記有機溶剤は、前記ポリウレタン(b1)の製造途中または、前記ポリウレタン(b1)を製造した後、減圧加熱、常圧乾燥等の適切な方法により除去してもよい。
前記方法で得られたポリウレタン(b1)としては、40℃以上の軟化温度を有するものを使用することが好ましく、50℃以上の軟化温度を有するものを使用することがより好ましい。なお、前記軟化温度とは、JIS K 2207に準拠して測定した値を指す。前記軟化温度の上限は、100℃以下であることが好適である。
前記基材としては、粘着剤層との密着性をより一層向上させることを目的として、プライマー層が設けられたもの、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン処理、紫外線照射処理、酸化処理などの表面処理が施されたものを使用することができる。
前記基材の製造方法としては、押し出し成型によるキヤスト法、一軸延伸法、逐次二次延伸法、同時二軸延伸法、インフレーション法、チューブ法、さらに、カレンダー法、溶液法などがある。中でも押し出し成型によるキヤスト法、一軸延伸法、逐次二次延伸法、同時二軸延伸法、インフレーション法、チューブ法による製造方法が好適に使用でき、本発明の粘着テープに必要な機械的強度に合わせて選択すればよい。
前記基材は、単層構造、2層や3層またはそれ以上の複層構造であっても良い。複層構造の場合、少なくとも1つの層は前記した樹脂組成を有する層であることで必要な機械特性を発揮させ易いため好ましい。また、例えば、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂と前記スチレン−イソプレン−スチレン共重合体を共押出する方法で3層構造の基材を得ることができる。これは、本発明の粘着テープについて、例えば適度な寸法安定性やコシを持たせたい場合には好適な構成として使用できる場合がある。
以下に実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔粘着剤(1)の調整〕
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート96.4質量部、β−カルボキシエチルアクリレート2.4質量部、アクリル酸1.2質量部、酢酸エチル98質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら75℃まで昇温した。その後、予め酢酸エチルにて溶解したアゾビスイソブチロニトリル溶液2質量部(固形分5質量%)を添加した。その後、攪拌下75℃にて8時間ホールドした後、内容物を冷却し200メッシュ金網にて濾過した。不揮発分50質量%、粘度8000mPa・s、重量平均分子量50万であるアクリル重合体(A)の溶液を得た。次に、プラネタリーミキサーの容器に、得られたアクリル重合体(A)の溶液100質量部と、フィラーとして水酸化アルミニウム(日本軽金属社製B703、平均粒径3μm)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対して105質量部、アミン系分散剤(ビックケミージャパン社製BYK−112)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対し4.0質量部入れ、その後、30分攪拌させ水酸化アルミニウムと粘着剤組成物を均一に混合させた。酢酸エチルを加え固形分70%になるよう調整し、粘着剤組成物(1)を得た。得られた粘着剤組成物(1)にエポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製テトラッドC)2%酢酸エチル溶液を熱伝導難燃性粘着剤組成物中のアクリル共重合体固形分100部に対して、2.1部配合し、ディゾルバー攪拌機で30分間攪拌することによって、粘着剤(1)を調整した。
〔粘着剤(2)の調整〕
フィラーとして水酸化アルミニウム(日本軽金属社製B103、平均粒径7μm)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対して165質量部に変更した以外は粘着剤(1)と同様の方法で粘着剤(2)を調整した。
〔粘着剤(3)の調整〕
フィラーとして水酸化アルミニウム(日本軽金属社製B153、平均粒径12μm)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対して165質量部に変更した以外は粘着剤(1)と同様の方法で粘着剤(3)を調整した。
〔粘着剤(4)の調整〕
フィラーとして水酸化アルミニウム(日本軽金属社製B103、平均粒径7μm)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対して250質量部に変更した以外は粘着剤(1)と同様の方法で粘着剤(4)を調整した。
〔粘着剤(5)の調整〕
フィラーとして水酸化アルミニウム(日本軽金属社製B103、平均粒径7μm)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対して62質量部および、ポリリン酸アンモニウム(Budenheim社製FR CROSC30、平均粒径7μm)をアクリル重合体(A)の固形分100質量部に対して62質量部に変更した以外は粘着剤(1)と同様の方法で粘着剤(5)を調整した。
〔粘着剤(7)の調整〕
フィラーと分散剤を使用しなかった以外は粘着剤(1)と同様の方法で粘着剤(7)を調整した。
〔粘着剤(8)の調整〕
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ブチルアクリレート60質量部、2−エチルヘキシルアクリレート35.95質量部、アクリル酸4.0質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.05質量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.2質量部とを、酢酸エチル50質量部及びn−ヘキサン20質量部の混合溶剤に溶解し、それらを70℃で8時間重合させることによって、重量平均分子量70万のアクリル共重合体(B)の溶液を得た。
上記アクリル共重合体(B)の固形分100質量部に対し、重合ロジンエステル系樹脂(荒川化学工業株式会社製D−125)を20質量部、不均化ロジンエステル(荒川化学工業株式会社製A100)を10質量部添加し、酢酸エチルで希釈することによって、固形分45質量%で25℃粘度が9500mPa・sの粘着剤溶液を得た。
上記粘着剤溶液の固形分100質量部に対し、イソシアネート系架橋剤(DIC株式会社製、バーノックNC−40、固形分40質量%、酢酸エチル溶液)を1.7質量部添加することによって、粘着剤(8)を得た。
〔実施例1〕
前記粘着剤(1)をアプリケーターにより乾燥後の厚さが50μmになるように離型ライナー上に塗布し、80℃3分間乾燥させることによって粘着層(1)を作製した。
樹脂組成物(1)(スチレン−イソプレン共重合体及びスチレン−イソプレン−スチレン共重合体の混合物、前記化学式(1)で示されるスチレン由来の構造単位25質量%、前記樹脂組成物1の全量に対するスチレン−イソプレン共重合体の割合が17質量%)をヒートプレス(圧力0.5MPa、プレス板温度が130℃、プレス時間2分)により厚さが250μmの基材を作製した。この両面に前記で作成した粘着層(1)を貼り合わせ0.2MPaで加圧しラミネートすることによって、粘着テープを作製した。
〔実施例2〕
前記粘着剤(1)を前記粘着剤(2)に変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製した。
〔実施例3〕
前記粘着剤(1)を前記粘着剤(3)に変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製した。
〔実施例4〕
前記粘着剤(1)を前記粘着剤(4)に変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製した。
〔実施例5〕
前記粘着剤(1)を前記粘着剤(5)に変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製した。
〔比較例1〕
前記粘着剤(1)を前記粘着剤()に変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作成した。
〔比較例2〕
前記粘着剤(1)を前記粘着剤()に変更した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製した。
実施例1〜5、比較例1〜2で作製した粘着テープおよび基材、粘着層について、以下に示す方法により試験し、評価結果を表1及び2に示した。
[粘着テープおよび基材、粘着剤の破断点応力、破断点伸度、25%伸長時応力、50%伸長時応力]
粘着テープの破断点応力、破断点伸度、25%伸長時応力、50%伸長時応力は、粘着テープを標線長さ20mm、幅10mmのダンベル状に打ち抜き、測定雰囲気23℃,50%RHの条件で、テンシロン引張試験機を用い、引張速度300mm/minで長さ方向に引っ張ることで測定した。
[粘着テープおよび基材の貯蔵弾性率E’]
実施例及び比較例で得た粘着テープをダンベルカッターを用いJIS K 7127の試験片タイプ5の形状に打ち抜いたものを試験片とした。
前記試験片を用い、レオメトリックス社製の動的粘弾性測定装置RSA−II(周波数1Hz、昇温速度3℃/分)により測定し、23℃での貯蔵弾性率E’を得た。
[粘着剤層の貯蔵弾性率G’]
本発明における貯蔵弾性率G’は、2mm厚にまで重ね合わせ粘着剤を試験片とし、レオメトリックス社製粘弾性試験機アレス2kSTDに直径7.9mmのパラレルプレートを装着し、試験片を挟み込み周波数1Hzで測定した値である。
[180°ピール接着力]
23℃下20mm幅の粘着テープ試料をステンレス板に貼付し、2kgローラー1往復加圧した。23℃下で1時間静置した後、テンシロン引張試験機を用い、180°方向に引張速度300mm/minで引っ張り、接着力を測定した。
[せん断接着力の評価方法]
前記粘着テープを20mm幅×20mm長さに切断したものを、23℃及び50%RH雰囲気下で、清潔で表面平滑なステンレス板1(360番耐水研磨紙でヘアライン研磨処理)の表面に貼付面積が20mm×20mmになるように貼付し、その反対面を清潔で表面平滑なステンレス板2(360番耐水研磨紙でヘアライン研磨処理)の表面に貼付面積が20mm×20mmになるように貼付した後、5kgローラーで1往復させることによってそれらを圧着させ、23℃の環境下に24時間放置することによって試験片を作製した。
前記試験片を構成するステンレス板1を固定した状態で、テンシロン引張試験機を用い、23℃及び50%RH雰囲気下で、ステンレス板2を粘着テープのせん断方向に300mm/minの速度で引っ張り、せん断接着力を測定した。
[割裂接着力の評価方法]
前記粘着テープを20mm幅×20mm長さに切断したものを、23℃及び50%RH雰囲気下で、清潔で表面平滑なアルミ板1(A1050)の表面に貼付面積が20mm×20mmになるように貼付し、その反対面を清潔で表面平滑なアルミ板2(A1050)の表面に貼付面積が20mm×20mmになるように貼付した後、5kgローラーで1往復させることによってそれらを圧着させ、23℃の環境下に24時間放置することによって試験片を作製した。
前記試験片を構成するアルミ板1を固定した状態で、テンシロン引張試験機を用い、23℃及び50%RH雰囲気下で、アルミ板2を粘着テープの割裂方向に300mm/minの速度で引っ張り、割裂接着力を測定した。
[再剥離性]
5mm幅×60mm長さの前記粘着テープを5mm幅×10mm長さの掴み手をはみ出させた状態で清潔で表面平滑なアルミ板に貼付した後、その反対面に清潔で表面平滑なガラス板に貼付し、2kg荷重を加えながらローラー1往復加圧したものを試験片とした。貼付後23℃,50%RH雰囲気下で3日間放置し、23℃,50%RH雰囲気下で粘着テープの掴み手部分を粘着テープの水平方向からガラス側に45°方向に手でおよそ300mm/minの速度で引き伸ばした。
試験回数3回の内、粘着テープの切れおよび粘着テープ剥離後の被着体への粘着剤の残留の程度を以下の基準で目視評価した。
(評価基準)
◎:3回ともにきれいに剥がせた。
○:2回はきれいに剥がせたが1回はテープが切れた。伸長せずに残留した粘着テープの面積が初期貼付面積に対して1/5以下だった。
△:2回はきれいに剥がせたが1回はテープが切れた。伸長せずに残留した粘着テープの面積が初期貼付面積に対して1/5以上だった。
×:粘着テープを剥がすことができなかった。または、2回以上テープの切れが生じた。
[フィラー体積%換算方法]
フィラーの体積%=([フィラー重量]/[フィラー比重])/([樹脂重量]/[樹脂比重]+[フィラー重量]/[フィラー比重])にて算出した。
樹脂比重:0.98g/cm 、水酸化アルミ比重2.42g/cm 、ポリリン酸アンモニウム比重:1.8g/cm として算出した。
Figure 0006798638
[表2]
Figure 0006798638

Figure 0006798638
上記結果によると、本願発明の実施例1〜6においては、いずれも硬質な被着体に対する接着性に優れ、且つ粘着テープを水平方向から45°の角度をつけて引き伸ばしても粘着剤を残留させることなく容易に剥離可能であり、再剥離性に優れることがわかる。一方、比較例1〜2では、上記接着性、追従性及び再剥離性を同時に満たすことはできなかった。

Claims (5)

  1. 無機フィラーを含有する粘着層と、スチレン系樹脂を含む基材と、を備え、
    厚さが150μmより大きく1500μm未満であり、破断点伸度が600〜3000%であり、破断点応力が2.5〜80.0MPaであり、
    前記無機フィラーは、前記粘着層を構成する成分の全体積に対して1体積%〜80体積%の範囲である粘着テープ。
  2. 前記粘着テープの25%伸長時応力が0.05〜10MPaである請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記粘着テープの貯蔵弾性率E’(23℃)が1.0×10〜1.0×10Paである請求項1又は2に記載の粘着テープ。
  4. 前記無機フィラーが、金属、金属水酸化物、金属酸化物、ケイ酸塩、カーボン、シリカからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  5. 23℃下で20mm幅の前記粘着テープをステンレス板に貼付し、2kgローラーで1往復加圧し、23℃下で1時間静置した後、テンシロン引張試験機を用いて180°方向に引張速度300mm/minで引っ張ったときの、前記粘着テープの180°ピール接着力が、5N/20mm以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着テープ。
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