JP6798233B2 - 眼球の光計測装置及び眼球の光計測方法 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、計測光に比べてエネルギ密度が低い照射光を光計測の前に照射しない場合に比べて、眼球の網膜への計測光の到達量を抑制する。
請求項2に記載の発明は、前記計測光は、前記眼球の前眼房を目頭側から目尻側又は目尻側から目頭側へ横切る光路を通過することを特徴とする請求項1に記載の眼球の光計測装置である。
請求項3に記載の発明は、前記光照射部は、前記光計測部による光計測の前であって、当該光照射部による照射光の照射により狭められた前記眼球の瞳孔の大きさが、当該光計測部による光計測時に当該照射光の照射前の大きさに戻らないタイミングで照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼球の光計測装置である。
請求項4に記載の発明は、前記眼球の瞳孔の大きさである瞳孔径を算出する瞳孔径算出部を、備え、前記瞳孔径算出部が算出した瞳孔径が、前記光照射部の前記照射光の照射により予め定められた値以下になった場合に、前記光計測部が前記眼球を光計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼球の光計測装置である。
請求項5に記載の発明は、前記光照射部は、前記光計測部による光計測時に、前記照射光を前記眼球に照射することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項6に記載の発明は、前記計測光と前記照射光とは、波長が異なることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項7に記載の発明は、前記光計測部は、前記計測光を受光する受光部への前記照射光の入射を抑制する波長カットフィルタを備えることを特徴とする請求項6に記載の眼球の光計測装置である。
請求項8に記載の発明は、被計測者の眼球を光計測する眼球の光計測方法であって、前記被計測者の眼球に、前記光計測に用いる計測光よりエネルギ密度の低い照射光を照射し、当該眼球の瞳孔の大きさを当該照射光を照射する前より狭めるステップと、前記被計測者の眼球に前記計測光を照射して当該眼球を光計測するステップとを含む眼球の光計測方法である。
請求項2の発明によれば、前眼房を横切る光路で計測光を照射する構成において、計測光に比べてエネルギ密度が低い照射光を光計測の前に照射しない場合に比べ、眼球の網膜への計測光の到達量が抑制される。
請求項3の発明によれば、瞳孔が照射光の照射前の状態に戻ったタイミングで照射する場合に比べ、眼球の網膜への計測光の到達量がより抑制される。
請求項4の発明によれば、瞳孔径を算出しない場合に比べ、眼球の網膜への計測光の到達量がより抑制される。
請求項5の発明によれば、光計測部による光計測時に照射光を眼球に照射しない場合に比べ、光計測時に瞳孔が開くのが抑制される。
請求項6の発明によれば、計測光の波長と照射光の波長とが重なる場合に比べ、計測光と照射光との分離が容易になる。
請求項7の発明によれば、波長カットフィルタを用いない場合に比べ、照射光の重畳による計測誤差が抑制される。
請求項8の発明によれば、計測光に比べてエネルギ密度が低い照射光を光計測の前に照射しない場合に比べ、眼球の網膜への計測光の到達量が抑制される。
以下では、眼球の光計測を「光計測」、眼球の光計測装置を「光計測装置」と表記する。
[第1の実施の形態]
(光計測装置1)
図1は、第1の実施の形態が適用される光計測装置1の構成の一例を示す図である。
この光計測装置1は、被計測者の眼球10の前眼房13における眼房水の特性の光計測に用いる光学系20、眼球10に光を照射する光照射部30、光学系20及び光照射部30を制御する制御部40、光学系20、制御部40を保持する保持部50、光学系20を用いて光計測されたデータに基づいて眼房水の特性を算出する算出部60を備えている。
なお、図1に示す眼球10は、左目である。
ここで、光学系20は、光計測部の一例である。
発光部21は、眼球10の前眼房13における眼房水の特性を光計測するために用いる光を出射する光源である。発光部21は、発光ダイオード(LED)やランプのような波長幅が広い光源であってもよく、レーザのような波長幅が狭い光源であってもよい。なお、波長幅が狭い方が好ましい。
また、少なくとも2以上の波長の光を出射するものであってもよい。
ここでは、後述するように、発光部21から出射され、被計測者の眼球10に入射する光を計測光と表記する。なお、計測光のエネルギ密度とは、計測光が眼球10の網膜16に到達した際のエネルギ密度である。発光部21にレーザを用いると、そのエネルギ密度は、LEDなどに比べてきわめて大きい。
受光部27は、シリコンダイオードなどの受光素子で構成され、光の強度に対応した出力信号を出力する。
また、光照射部30が、点状の光源である場合、LEDやランプであってよい。この場合、図1中に示す目印31をLEDやランプとすればよい。
ここでは、光照射部30が被計測者の眼球10に照射する光を照射光と表記する。そして、照射光のエネルギ密度とは、照射光が眼球10の網膜に到達した際のエネルギ密度である。光照射部30及び照射光については、後に詳述する。
なお、ここでは、計測光のエネルギ密度は、照射光のエネルギ密度に比べて、高いとする。
なお、破線で示す光路28は、発光部21から出射された計測光が前眼房13を横切るように通過し、受光部27で受光されるように設定されている。
また、光が前眼房13を横切るように通過するとは、眼球10を正面から見た場合において、上下方向よりも内外方向に近い角度(つまり、内外方向の水平軸に対して±45度未満の範囲)で通過することをいい、前後方向に斜めに通過する場合も含む。
図1において、発光部21、偏光子22、第1ミラー23を含む部分が発光系20Aである。第2ミラー24、補償子25、検光子26、受光部27を含む部分が受光系20Bである。
なお、発光系20Aと受光系20Bとを入れ替えた配置としてもよい。
糖尿病患者は、血液中のグルコース濃度により、投与するインスリンの量が制御される。よって、糖尿病患者には、血液中のグルコース濃度を常に把握することが求められる。そして、血液中のグルコース濃度の計測は、指先などを注射針で穿刺し、微量な血液を採取する方法によるのが主流である。しかし、微量の血液でも採血時の痛みによる苦痛が伴う。そこで、穿刺などの侵襲式検査法に代わる非侵襲式検査法の要求が高まっている。
一方は、眼球10に対して垂直に近い角度で光を入射させ、角膜14(後述する図3参照)と眼房水との界面又は眼房水と水晶体12(図3参照)との界面で光を反射させ、反射した光を受光(検出)する光路である。他方は、眼球10に対して平行に近い角度で光を入射させ、前眼房13における眼房水を通過した光を受光(検出)する光路である。
これに対し、眼球10に対して平行に近い角度で光を入射させる光路では、角膜14を通して前眼房13を横切るように光を通過させ、眼房水を通過した光を受光(検出)する。このため、エネルギ密度の高い光が網膜16に到達することが抑制される。しかし、この場合であっても、光学系20の調節の際や、呼吸や脈動などによる生体振動、角膜14の状態の変化などにより、光が網膜16に到達することがありうるため、網膜16への計測光の到達量が抑制されるようにしている。
そこで、眼球10に対して平行に近い角度で光を入射させ、前眼房13を横切るように通過させるように光路28を設定するため、図1に示すように、第1ミラー23、第2ミラー24を設け、光路28を折り曲げることで、スペースを有効に利用しようとしている。なお、鼻側のみ光路28を折り曲げて、耳側では光路28を折り曲げないようにしてもよい。この場合、第1ミラー23又は第2ミラー24のいずれか一方を用いなくてもよい。
また、光学系20が小型であれば、光路28を折り曲げることを要しない。
図2に示す光学系20には、発光部21、偏光子22、前眼房13、補償子25、検光子26、受光部27のそれぞれの間において、光の進行方向から見た偏光の様子を円内の矢印で示している。
偏光子22を通過した直線偏光は、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により、偏光面が回転する。図2では、偏光面は角度αM(旋光度αM)回転するとする。
そして、検光子26を通過した直線偏光を受光部27により受光し、光の強度に対応した出力信号に変換する。
まず、発光部21を出射した光が前眼房13を通過しない状態において、発光部21、偏光子22、補償子25、検光子26、受光部27を含む光学系20において、受光部27の出力信号が最小になるように、補償子25及び検光子26を設定する。図2に示すように、光が前眼房13を通過しない状態においては、偏光子22を通過した直線偏光の偏光面は、検光子26を通過する偏光面と直交している。
なお、図2では、偏光子22の偏光面と検光子26を通過する前の偏光面が共に、紙面に平行であるとしている。しかし、補償子25によって予め偏光面が回転する場合には、検光子26を通過する前の偏光面が紙面に平行な面から傾いていてもよい。すなわち、光が前眼房13における眼房水を通過しない状態において、受光部27の出力信号が最小になるように、補償子25と検光子26とを設定すればよい。
このとき、補償子25によって回転させた偏光面の角度が、眼房水に含まれる光学活性物質によって発生した旋光度αMに対応する。補償子25に印加した磁場の大きさと回転した偏光面の角度との関係は、事前に知られているので、補償子25に印加した磁場の大きさから、旋光度αMが分かる。
なお、旋光度αMを計測する方法として補償子25を用いた例を述べたが、補償子25以外で旋光度αMを計測してもよい。また、図1、図2では、偏光面の回転角(旋光度αM)を計測する最も基本的な測定法である直交偏光子法(ただし補償子25を使用)について示したが、回転検光子法やファラデー変調法、光学遅延変調法といった他の測定方法を適用してもよい。
求めたい光学活性物質の濃度の算出は、例えば、特開平09-138231号公報(上記特許文献2)に開示されているような公知の方法を用いればよいので、説明を省略する。
図3に示すように、眼球10は、外形がほぼ球形であって、中央にガラス体11がある。そして、レンズの役割をする水晶体12が、ガラス体11の一部に埋め込まれている。水晶体12の外側に、前眼房13があり、その外側に角膜14がある。
水晶体12の周辺部は虹彩17に囲まれ、その中心が瞳孔15である。水晶体12に接する部分を除いて、ガラス体11は、網膜16で覆われている。そして、網膜16の外側に、強膜18がある。つまり、眼球10の外側は、角膜14及び強膜18で覆われている。
前眼房13は、角膜14と水晶体12とで囲まれた領域であって、眼球10の球形からは、凸状に飛び出している。そして、前眼房13は、眼房水で満たされている。
光路28では、図1で説明したように、光は、眼球10に対して平行に近い角度で入射し、角膜14を通して前眼房13を横切るように通過する。
一方、光路28′では、光は、角膜14を通して前眼房13に入射するが、水晶体12に入射して、網膜16に到達する。前述したように、網膜16に到達する光のエネルギ密度が大きい場合、照射される時間の長さによっては網膜16に悪影響を与える可能性がある。
ここで、光学系20を調節して、光路28を設定するまでの調節の際や、生体振動、角膜14の状態の変化などにより、本来の光路28を外れて光路28′のようになることがありうる。
そこで、第1の実施の形態では、これらの場合であっても、網膜16に到達する光エネルギを抑制するようにしている。
図4(a)、(b)から分かるように、瞳孔径Dは、輝度Lが大きくなるにしたがい小さくなる。なお、輝度Lが500cd/m2以上において、瞳孔径Dは2.5mmより小さくなるが、瞳孔径Dの変化量は小さくなる。
そして、瞳孔径Dが小さいほど、例え眼球10に向かって、エネルギ密度が高い計測光が入射しても、虹彩17(図3参照)により遮られやすくなる。したがって、瞳孔径Dが小さくない場合に比べて、網膜16への計測光の到達量が抑制される。
なお、500cd/m2は、店舗内の照明程度の輝度であり、網膜16への悪影響を生じない。
また、光照射部30がLCDのようなディスプレイである場合、図1に示したような目印(ターゲット)31を表示してもよい。そして、目印31を予め定められた輝度Lに設定し、目印31の周囲を予め定められた輝度Lより低い輝度に設定してもよい。この場合、目印31が、目印31の周囲より明るい輝点になる。逆に、目印31の周囲を予め定められた輝度Lに設定し、目印31を予め定められた輝度Lより低い輝度に設定してもよい。この場合、目印31が目印31の周囲より暗い暗点になる。目印31が暗点である方が、輝点である場合に比べて、被計測者の眩しさが軽減され、被計測者が目印31から視線を逸らすことが抑制される。すなわち、被計測者の眼球10を、光計測がしやすい状態に誘導しやすい。
さらに、光照射部30が点状の光源である場合、点状の光源を予め定められた輝度Lに設定すればよい。
すなわち、光照射部30は、被計測者の眼球10に向けて光を照射することにより、光計測時に被計測者の眼球10における瞳孔径Dが小さくなればよい。
図5は、第1の実施の形態が適用される光計測装置1により、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を光計測する方法を説明するフローチャートである。
ここでは、光照射部30は、一例として、面状の光源、例えばLCDなどのディスプレイであって、目印31を輝点として表示するとして説明する。
まず、被計測者が、光計測装置1の電源を入れて、光計測装置1を装着する(ステップ11、図5ではS11と表記する。以下同様である)。光計測装置1は、電源が入れられると、光学系20、光照射部30、制御部40及び算出部60が動作状態になる。なお、この状態では、光学系20の発光部21からの計測光は、出射されていない。
ステップ12において、否定(No)の判断がされた場合、すなわち、装着完了でない場合は、ステップ12に戻って、装着完了を待つ。
次に、光計測を開始(計測開始)してよいか否かが判断される(ステップ14)。例えば、光計測装置1に計測開始を指示するボタンを設け、被計測者が、目印(ターゲット)31を視認し、視線を向けた際に、計測開始を指示するボタンを押すようにする。制御部40は、計測開始を通知するボタンが押されたか否かによって、光計測を開始してよいか否かを判断する。
ステップ14において、否定(No)の判断がされた場合、すなわち、計測開始でない場合は、ステップ14に戻って、計測開始を待つ。
そして、制御部40は、発光部21から計測光を出射する(計測光出射)(ステップ16)。次に、制御部40は、前眼房13を通過する光路28が得られるように光学系20を調節して、前眼房13の眼房水を通過した計測光により旋光度αMを計測する(旋光度αM計測)(ステップ17)。計測が終了すると、制御部40は、発光部21からの計測光の出射を停止する(計測光停止)(ステップ18)。
すると、算出部60は、計測対象物である眼房水における求めたい光学活性物質の濃度を算出(計測対象物の濃度算出)する(ステップ19)。
この後、制御部40は、算出部60が算出した計測対象物の濃度を受信して、光照射部30に計測対象物の濃度を表示するようにしてもよい。
なお、眼球10の前眼房13を通過する光路28に光学系20が調節された後であれば、瞳孔15が開いた状態(照射光を照射された状態より瞳孔15が大きい状態)になっても計測光が網膜16に到達するおそれが少ないと考えられる。しかし、生体振動や角膜14の状態変化などによって、開いた瞳孔15から計測光が網膜16に到達するおそれがある。よって、瞳孔15は、狭い状態に維持されていることがよい。
第1の実施の形態では、図5のフローチャートにおけるステップ15に示したように、計測時に照射光の照射を停止した。この場合、照射光の照射の停止後に、狭められていた瞳孔15は徐々に開いていく。
第2の実施の形態では、光照射部30が照射する照射光の波長と、光学系20の発光部21が出射する計測光の波長とを異ならせることで、計測光が出射されている間においても、照射光の照射が継続されるようにしている。これにより、光計測時においても、眼球10には照射光が照射されているので、瞳孔15が開くことが抑制される。
例えば、発光部21が出射する計測光を赤外光とし、光照射部30が眼球10に向けて照射する照射光が450nmの青色光とする。この場合、波長カットフィルタ71は、600nm以下の波長の光の通過を阻止するフィルタであればよい。
すると、光照射部30が眼球10に向けて青色光である照射光を、光計測時に照射し続けていても、受光部27には、照射光が入射しない。すなわち、照射光は、光計測に影響を与えない。
また、波長カットフィルタ71は、屈折率の異なる誘電体層を積層した干渉フィルタなどによって構成されうる。
ステップ11〜ステップ14は、図5に示したフローチャートと同じである。
すると、算出部60は、計測対象物である眼房水における求めたい光学活性物質の濃度を算出(計測対象物の濃度算出)する(ステップ25)。
この後、制御部40は、算出部60が算出した計測対象物の濃度を受信して、光照射部30に計測対象物の濃度を表示するようにしてもよい。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、光照射部30からの照射光により瞳孔15を狭めていた。しかし、瞳孔15の大きさは、測定されていなかった。
第3の実施の形態では、瞳孔15の大きさ(ここでは瞳孔径D)を算出し、瞳孔径Dが予め定められた値以下になった場合に、瞳孔15が狭まったとし、計測光を出射して光計測を開始する。つまり、瞳孔15が狭まったことを確認してから、計測光を出射するので、エネルギ密度が高い計測光の網膜16への到達が抑制される。
撮像部82は、例えばCCD撮像素子やCMOS撮像素子など複数の画素を有する撮像素子を備え、眼球10の近赤外線画像を撮像するカメラである。
瞳孔径Dの算出は、例えば、撮像部82が撮像した眼球10の近赤外線画像から、瞳孔15部分の画素数を計数(カウント)することで行われる。
なお、瞳孔径算出部80は、いわゆる視線追跡システムと同様の構成を有している。瞳孔径算出部80は、撮像部82を備えないなど、他の構成であってもよい。
波長カットフィルタ72は、波長カットフィルタ71に、瞳孔径算出部80の照明部81が出射する光(例えば近赤外光)の透過を抑制(阻止)するフィルタを重ねたものであってもよい。また、波長カットフィルタ72は、瞳孔径算出部80の照明部81が出射する光(例えば近赤外光)と光照射部30が出射する光(例えば青色光)とを阻止域とするように構成された一つのフィルタであってもよい。
なお、第1の実施の形態と同様に、光照射部30からの照射光の照射、及び、瞳孔径算出部80の照明部81からの照明光の照射を、光計測時に停止する場合には、波長カットフィルタ72を用いることを要しない。
さらに、光照射部30からの照射光の照射と、瞳孔径算出部80の照明部81からの照明光の照射とのいずれか一方を、光計測時に停止する場合には、光計測時に照射される光を抑制(阻止)するフィルタを波長カットフィルタ72の代わりに用いればよい。
ステップ11〜ステップ14は、図5に示したフローチャートと同じである。
そして、制御部40により瞳孔径Dが予め定められた瞳孔径D0以下であるか否かが判断される(ステップ32)。
すると、算出部60は、計測対象物である眼房水における求めたい光学活性物質の濃度を算出(計測対象物の濃度算出)する(ステップ37)。
この後、制御部40は、算出部60が算出した計測対象物の濃度を受信して、光照射部30に計測対象物の濃度を表示するようにしてもよい。
また、眼房水に関する特性のみならず、光路28に存在する角膜等に関する特性を求めるために説明した構成を応用してもよい。すなわち、眼球10の外部から光を入射させ、角膜14及び前眼房13内の眼房水に光を通過させることで、眼球10に関する特性を求めるものであれば、第1の実施の形態から第3の実施の形態で説明した構成を適用しうる。
また、制御部40と算出部60とが一体に構成されてもよく、制御部40と算出部60とのデータの送受は有線で行っても、無線で行ってもよい。
Claims (8)
- 被計測者の眼球に計測光を照射して、当該眼球を光計測する光計測部と、
前記光計測部による光計測の前に、前記計測光よりエネルギ密度の低い照射光を前記眼球に照射し、当該眼球の瞳孔の大きさを当該照射光を照射する前より狭める光照射部と
を備える眼球の光計測装置。 - 前記計測光は、前記眼球の前眼房を目頭側から目尻側又は目尻側から目頭側へ横切る光路を通過することを特徴とする請求項1に記載の眼球の光計測装置。
- 前記光照射部は、前記光計測部による光計測の前であって、当該光照射部による照射光の照射により狭められた前記眼球の瞳孔の大きさが、当該光計測部による光計測時に当該照射光の照射前の大きさに戻らないタイミングで照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼球の光計測装置。
- 前記眼球の瞳孔の大きさである瞳孔径を算出する瞳孔径算出部を、備え、
前記瞳孔径算出部が算出した瞳孔径が、前記光照射部の前記照射光の照射により予め定められた値以下になった場合に、前記光計測部が前記眼球を光計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼球の光計測装置。 - 前記光照射部は、前記光計測部による光計測時に、前記照射光を前記眼球に照射することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
- 前記計測光と前記照射光とは、波長が異なることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
- 前記光計測部は、前記計測光を受光する受光部への前記照射光の入射を抑制する波長カットフィルタを備えることを特徴とする請求項6に記載の眼球の光計測装置。
- 被計測者の眼球を光計測する眼球の光計測方法であって、
前記被計測者の眼球に、前記光計測に用いる計測光よりエネルギ密度の低い照射光を照射し、当該眼球の瞳孔の大きさを当該照射光を照射する前より狭めるステップと、
前記被計測者の眼球に前記計測光を照射して当該眼球を光計測するステップと
を含む眼球の光計測方法。
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